JP4492790B2 - 内燃機関用燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用燃料噴射装置のインジェクタ(燃料噴射弁)を制御する燃料噴射制御装置に関するものである。
内燃機関用の燃料噴射装置においては、インジェクタから噴射する燃料の量が、インジェクタに与えられる燃料の圧力と燃料を噴射する時間(噴射時間)とにより決まる。一般には、インジェクタに与えられる燃料の圧力(燃圧)が圧力調整器により一定に保たれるため、インジェクタから噴射される燃料の量は、噴射時間により管理される。
内燃機関用燃料噴射制御装置において、回転速度と吸気管内圧力から吸入空気量を推測する場合には、実験等で作成したマップを用いて、回転速度と吸気管内圧力とから、大気圧が標準大気圧に等しく、吸気温度がある値(一定値)に等しいとしたときの吸入空気量を演算し、この吸入空気量を実際の大気圧及び吸気温度における吸入空気量に換算することにより、実際の状態での吸入空気量を演算する。この吸入空気量と目標空燃比とから基本噴射量Qp[cc]を演算する。次いでこの基本噴射量Qpに、始動時からの経過時間、冷却水温度、スロットル開度等の各種の制御条件に基づいて求めた始動後増量補正係数、暖機増量補正係数、加減速補正係数等の各種の補正係数を掛け合わせることにより、機関の状態に応じた噴射量を基準噴射量QAとして演算する。その後、この基準噴射量QAと、大気圧に対し一定の燃料圧力で大気中に燃料を噴射する際の噴射量と開弁時間の変換定数であるインジェクタ定数kinj(噴射量/開弁時間)とから、噴射時の吸気管内圧力が大気圧に等しいときの基準噴射時間TA(=QA/kinj)を求める。
なお上記の説明では、基本噴射量に各種の補正係数を掛け合わせることにより基準噴射量を求めて、この基準噴射量とインジェクタの定数とから基準噴射時間を演算するとしたが、先に基本噴射量とインジェクタの定数とから基本噴射時間を求めて、この基本噴射時間に各種の補正係数を掛け合わせることにより、基準噴射時間を演算する場合もある。
インジェクタに与える燃圧を一定に保つ圧力調整器としては、インジェクタに与えられる燃圧が調整値を超えたときに燃料タンクから燃料ポンプを通してインジェクタに与えられる燃料の一部を燃料タンク内に戻すようにしたものが多く用いられている。上記基準噴射時間は、燃圧が一定であるとして、インジェクタ定数(噴射量/開弁時間)から演算されるが、上記のような圧力調整器が用いられる場合、実際に燃料の噴射量を決定する圧力は燃圧ではなく、燃圧と吸気管内圧力との差圧である。従って、基準噴射量とインジェクタの定数とにより演算した基準噴射時間TAを、大気圧と吸気管内圧力との圧力差に対して補正する必要がある。
インジェクタを駆動する際には、基準噴射時間TAを大気圧と吸気管内圧力との圧力差及び大気圧の基準値と実際の大気圧との差に対して補正して求めた有効噴射時間に無効噴射時間(インジェクタの駆動を開始した後実際にインジェクタの弁が開くまでの時間)を加えた時間をインジェクタの駆動時間として、この駆動時間にパルス幅が等しい噴射パルスをインジェクタ駆動回路に与える。インジェクタ駆動回路は、噴射パルスが与えられている間インジェクタのソレノイドに駆動電圧を印加し、これによりソレノイドに駆動電流を流して噴射動作を行わせる。
インジェクタに与えられる燃圧が調整値を超えたときに燃料タンクから燃料ポンプを通してインジェクタに与えられる燃料の一部を燃料タンク内に戻すようにした圧力調整器を用いた燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御装置は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2001−107776号公報
上記のように、内燃機関用燃料噴射制御装置では、大気圧と吸気管内圧力との差圧に対して噴射時間を補正しているが、従来の燃料噴射制御装置においては、各種の制御条件に対して噴射時間を演算した後、燃料の噴射を開始するタイミングまでの間に吸気管内圧力が変化しないものとして、演算された噴射時間の間燃料を噴射させるようにしていたため、以下に示すように、吸気管内圧力が噴射開始タイミングの直前、または噴射動作中に変動した場合に、その変動に対応することができず、正しい量の燃料を噴射することができないことがあった。
図12は、単気筒内燃機関の燃料噴射制御動作を示している。同図(A)は吸気管内圧力Pyを示し、同図(B)及び(C)はインジェクタの駆動回路に与えられる噴射パルスVj及びスロットル開度θthを示している。図12(A)ないし(C)の横軸には時間t[sec]をとってある。図12(A)のPaは大気圧を示している。
図12(C)に実線で示したように、スロットル開度θthが一定に保たれている場合には、機関の行程変化に伴って吸気管内圧力Pyが図12(A)に実線で示したように変化する。吸気管内圧力Pyがこのように変化する状態での適正なインジェクタの駆動時間が図示のTj1であるとすると、インジェクタの駆動回路には、駆動時間Tj1に等しいパルス幅の噴射パルスVjが与えられる。駆動回路は、噴射パルスVjが与えられている間インジェクタのソレノイドに駆動電圧を印加して該ソレノイドに駆動電流を流し、インジェクタから燃料を噴射させる。
ここで図12(C)に波線で示したように、スロットル開度が瞬時的に変化し、吸気管内圧力が同図(A)に波線で示したように上昇(吸入空気量が増加)したとする。このとき空燃比を正しい値に維持するためには、噴射パルスVjのパルス幅を図12(B)に波線で示したように広げて、インジェクタの駆動時間をTj2(>Tj1)とする必要があるが、従来技術では、このように、噴射動作中に吸気管内圧力が変動を示したときに噴射時間を修正することができなかったため、内燃機関の動作が不安定になることがあった。
本発明の目的は、吸気管内圧力が噴射動作中に変化した場合でも正しい量の燃料を噴射させて機関を安定に動作させることができるようにした内燃機関用燃料噴射制御装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射するインジェクタと、燃料タンクからインジェクタに燃料を与える燃料ポンプと、燃料ポンプからインジェクタに与えられる燃圧を大気圧に対して一定に制御する圧力調整器と、大気圧を検出する大気圧検出手段と、内燃機関の吸気管内圧力を検出する圧力センサと、大気圧検出手段により検出された大気圧と圧力センサにより検出された吸気管内圧力との差を圧力差として、該圧力差を含む各種の制御条件に対して決定した噴射時間の間インジェクタから燃料を噴射させるようにインジェクタを駆動するインジェクタ制御部とを備えた内燃機関用燃料噴射制御装置を対象とする。
本発明においては、インジェクタが燃料の噴射動作を開始した後も吸気管内圧力を監視して、吸気管内圧力に設定値を超える変動が検出されたときに、大気圧と新たに検出された吸気管内圧力との圧力差に対して噴射時間の補正量を演算して、演算された補正量だけ噴射時間を補正するように上記インジェクタ制御部が構成される。
上記のようにインジェクタ制御部を構成すると、インジェクタが燃料の噴射を開始する直前または噴射を開始した後に吸気管内圧力が瞬時的な変化を示した場合でも、燃料の噴射時間を適正な長さに補正して吸入空気量に見合った適正な量の燃料を噴射することができるため、燃料の噴射が開始される直前または噴射動作中に吸気管内圧力が変動した場合にも機関を安定に動作させることができる。
本発明の好ましい態様では、上記インジェクタ制御部が、以下の要素により構成される。
(1a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(1b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として前記圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(1c)噴射開始タイミングが検出されたときに圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットして該噴射タイマの計時動作を開始させる噴射開始時処理手段。
(1d)噴射タイマが計時動作を行っている間噴射パルスを発生させる噴射パルス発生手段。
(1e)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(1f)噴射パルスが発生しているときに吸気管内圧力を一定の時間間隔でサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(1g)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して、インジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測している時間に加算する補正噴射時間を演算して、該補正噴射時間を噴射タイマに再セットする噴射動作時補正処理手段。
本発明の他の好ましい態様では、上記インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(2a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段と、
(2b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(2c)噴射開始タイミングが検出されたときに前記圧力差に対して前記基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(2d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(2e)噴射パルスが発生しているときに吸気管内圧力を一定の時間間隔でサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(2f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して、インジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測している時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、上記インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(3a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(3b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(3c)噴射開始タイミングが検出されたときに圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(3d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(3e)噴射パルスが発生しているときに一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(3f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(4a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(4b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として前記圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(4c)噴射開始タイミングが検出されたときに圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(4d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(4e)噴射パルスが発生しているときに一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(4f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
(4g)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき、または新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに前記噴射パルスを消滅させる噴射終了時処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(5a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(5b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として前記圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(5c)噴射開始タイミングが検出されたときに圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(5d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(5e)噴射パルスが発生しているときに一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(5f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
(5g)新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに前記噴射パルスを消滅させる噴射終了時処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(6a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(6b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(6c)噴射開始タイミングが検出されたときに圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(6d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(6e)噴射タイマが計時動作を完了したときに吸気管内圧力をサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(6f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
(6g)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき、または新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに前記噴射パルスを消滅させる噴射終了時処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(7a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(7b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として前記圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(7c)噴射開始タイミングが検出されたときに前記圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(7d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(7e)噴射タイマが計時動作を完了したときに吸気管内圧力をサンプリングする吸気管内圧力サンプリング手段。
(7f)吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いときに前記噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
本発明の更に他の好ましい態様では、インジェクタ制御部が下記の要素により構成される。
(8a)噴射開始タイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段。
(8b)吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として前記圧力差以外の制御条件に対して演算する基準噴射時間演算手段。
(8c)噴射開始タイミングが検出されたときに前記圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットしてその暫定駆動時間の計測を開始させるとともに噴射パルスを発生させる噴射開始時処理手段。
(8d)噴射パルスが発生している間インジェクタを駆動するインジェクタ駆動回路。
(8e)噴射パルスが発生しているとき一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングする第1の吸気管内圧力サンプリング手段。
(8f)噴射タイマが計時動作を完了したときに吸気管内圧力をサンプリングする第2の吸気管内圧力サンプリング手段。
(8g)第1の吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射動作時補正処理手段。
(8h)第2の吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに該第2の吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対して前記インジェクタの駆動時間を補正するために前記噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに前記噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように前記噴射タイマを再セットし、前記第2の吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき、または新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに前記噴射パルスを消滅させる噴射終了時処理手段。
以上のように、本発明によれば、インジェクタが燃料の噴射動作を開始した後も吸気管内圧力を監視して、監視している吸気管内圧力に設定値を超える変動が検出されたときに、大気圧と監視している吸気管内圧力との圧力差に対して噴射時間の補正量を演算して、演算された補正量だけ噴射時間を補正するようにしたので、インジェクタが燃料の噴射を開始した後に吸気管内圧力が瞬時的な変化を示した場合にも燃料の噴射時間を適正な長さに補正して吸入空気量に見合った適正な量の燃料を噴射して、機関を安定に動作させることができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
第1の実施形態
図1は本発明に係わる燃料噴射制御装置が組み込まれる内燃機関制御装置の構成例を示した構成図である。図示の内燃機関1は単気筒の4サイクル機関で、シリンダ1aと、ピストン1bと、ピストン1bにコンロッドを介して連結されたクランク軸1cと、吸気ポート1d及び排気ポート1eを有するシリンダヘッド1fと、吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ開閉する吸気バルブ1g及び排気バルブ1hと、クランク軸1cにより駆動されるカム軸1iと、カム軸1iの回転に伴って吸気バルブ1g及び排気バルブ1hを駆動するバルブ駆動機構1jと、吸気ポート1dに接続された吸気管1kとを備えており、吸気管1k内にはスロットルバルブ1mが設けられている。内燃機関1のシリンダヘッドには点火プラグ2が取り付けられ、点火プラグ2は、点火コイルIGの二次コイルに高圧コードを通して接続されている。
内燃機関の吸気管1kには、インジェクタ(電磁インジェクタ)3が取り付けられている。図示のインジェクタ3は、燃料噴射口を先端に有し、燃料供給口を後端部寄りに有するインジェクタボディと、該インジェクタボディ内で燃料噴射口を開く位置(開位置)と閉じる位置(閉位置)との間を変位し得るように設けられたニードル等のバルブ部材と、該バルブ部材を常時閉位置側に付勢する付勢手段と、バルブ部材を開位置側に駆動するソレノイドとを備えた周知のもので、ソレノイドに駆動電流が与えられている間その燃料噴射口を開いて内燃機関の吸気管内に燃料を噴射する。
4は機関に供給する燃料を蓄える燃料タンク、5は燃料タンク4内の燃料をインジェクタ3に供給する電動式の燃料ポンプ、6はインジェクタ3の燃料供給口につながる管路に接続された圧力調整器である。圧力調整器6は、インジェクタ3に与えられる燃圧が設定値を超えたときに燃料ポンプ5から供給される燃料の一部を燃料タンク4に戻すことにより、燃圧をほぼ設定値に保つように調整する。
このように、インジェクタ3に与えられる燃圧はほぼ一定に保たれているため、インジェクタ3から噴射する燃料の量(燃料噴射量)は、インジェクタ3の噴射口が開いている時間(開弁時間)により決まる。インジェクタ3の開弁時間は、インジェクタに駆動電流を与える時間によりほぼ決まる。したがって、燃料噴射量を制御する際には、各種の制御条件に応じて機関が要求する燃料噴射量を演算するとともに、その噴射量を得るために必要な噴射時間を求め、所定の噴射タイミングが検出されたときに演算された噴射時間の間インジェクタに駆動電流を与えて、燃料の噴射を行わせる。
7は機関のクランク軸1cにより駆動される磁石発電機で、図示の磁石発電機は、クランク軸1cに取り付けられた磁石回転子7aと、機関のケース等に固定された固定子7bとからなっている。図示の磁石回転子7aは、クランク軸1cに取り付けられたカップ状のフライホイール7cと、このフライホイールの内周に取り付けられた複数の永久磁石7dとを備えた周知のフライホイール磁石回転子からなっている。図示の例では、フライホイールの内周に6個の永久磁石7dが取り付けられていて、これらの永久磁石が12極に着磁されている。
また固定子7bは、多数の歯部が放射状に形成された多極星形鉄心と、該鉄心の多数の歯部にそれぞれ巻回された多数の発電コイルとからなっていて、固定子7bを構成する多極星形鉄心の各歯部の先端の磁極部が磁石回転子7aの磁極部に所定のギャップを介して対向させられている。
8はインジェクタからの燃料噴射量と機関の点火時期とを制御するECU、9は磁石発電機7の固定子に設けられたバッテリ充電用発電コイルの出力電圧Vbによりレギュレータ10を通して充電されるバッテリで、バッテリ9の出力電圧は、電動燃料ポンプ5の電源端子とECU8の電源端子とに与えられている。ECU8内には、バッテリの電圧をマイクロコンピュータを駆動するのに適した定電圧に調整する電源回路が設けられていて、該電源回路からマイクロコンピュータの電源端子に電源電圧が印加されている。
ECU8には、インジェクタ3から噴射させる燃料の量を制御するための制御条件と、機関の点火時期を制御するための制御条件とを検出する各種のセンサの出力が入力されている。図示の例では、吸気管1k内の圧力を吸気管内圧力として検出する圧力センサ12と、機関の吸気温度を検出する吸気温度センサ13と、機関の冷却水の温度を検出する水温センサ14と、大気圧を検出する大気圧検出手段15と、スロットルバルブ1mの開度を検出するスロットルセンサ16とが設けられていて、これらのセンサの出力がECU8のA/D入力ポートに入力されている。
またクランク軸の特定の回転角度位置でパルスを発生するパルサ17が設けられ、このパルサの出力がECU8に入力されている。パルサ17は、フライホイール7cの外周に形成された突起または凹部からなるリラクタ7eのエッジを検出してパルスを発生するもので、例えば、リラクタ7eに対向する磁極部を先端に有する鉄心と、該鉄心に磁気結合された永久磁石と、該鉄心に巻回された信号コイルとにより構成される。
パルサ17は、リラクタ7eの回転方向の前端縁を検出したとき、及び該リラクタ7eの回転方向の後端縁を検出したときにそれぞれ極性が異なる対のパルスを発生する。パルサ17により基準信号発生器が構成され、該パルサが発生する対のパルスの一方が基準信号として用いられる。ここでは、パルサ17がリラクタ7eの前端縁を検出したとき及び後端縁を検出したときにそれぞれ負極性のパルスVp1及び正極性のパルスVp2を発生するものとする。これらのパルスVp1及びVp2のいずれを基準信号として用いても良いが、ここでは、先に発生する負極性のパルスVp1を基準信号として用い、該パルスVp1の発生位置(パルスVp1がしきい値に達する位置)を基準回転角度位置とする。
ECU8は、基準信号Vp1が発生したことを認識したときに、機関のクランク軸の回転角度位置が基準回転角度位置に一致したことを検出する。図示の内燃機関は4サイクル機関であるため、1燃焼サイクル当たり基準信号Vp1が2回発生する。
ECU8内には、インジェクタ駆動回路と、点火コイルIGの一次電流を制御する一次電流制御回路とが設けられていて、インジェクタ駆動回路の出力端子及び一次電流制御回路の出力端子にそれぞれインジェクタ3及び点火コイルIGの一次コイルが接続されている。
ECU8は、マイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより、インジェクタ3及び点火コイルIGの一次電流を制御するために必要な各種の機能実現手段を構成する外、圧力センサ12、吸気温度センサ13、水温センサ14、大気圧検出手段15、スロットルセンサ16及びパルサ17とともに燃料噴射制御装置を構成する各種の機能実現手段を構成する。
図2は、図1に示したシステムのハードウェアの要部の構成と、ECU8内のマイクロコンピュータと該マイクロコンピュータが実行するプログラムとにより構成される各種の機能実現手段の構成とをブロック図で示したものである。
図2において、図1に示した各部と同一の部分には図1に示した符号と同一の符号が付されている。図1に示されていない部分を説明すると、801はECU8内にハードウェア回路として設けられたインジェクタ駆動回路で、このインジェクタ駆動回路の電源端子には図示しない電源回路から電源電圧Vccが印加されている。インジェクタ駆動回路801は、電源端子とインジェクタのソレノイドとの間に介在するオンオフ制御が可能なスイッチ素子を備えていて、噴射パルスVjが与えられている間該スイッチ素子をオン状態にすることによりインジェクタ3のソレノイドに電源電圧Vccを駆動電圧として印加する。これによりインジェクタ3のソレノイドに駆動電流が流れ、該駆動電流が所定のレベルに達したときにインジェクタの弁が開いて燃料の噴射が開始される。駆動電流は、インジェクタの弁が開いた後、弁を開いた状態に保持するために必要な低い値(ホールド電流)に切り換えられる。
また図示してないが、ECU8内には、点火コイルIGの一次電流を制御する一次電流制御回路が設けられ、この一次電流制御回路と点火コイルIGとにより点火回路が構成される。図2において、各種のセンサ等のハードウェアと、一次電流制御回路及びインジェクタ駆動回路801とを除いた部分を構成する各機能実現手段は、マイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより構成される。
マイクロコンピュータにより構成される機能実現手段を説明すると、802は機関の回転速度を検出する回転速度検出手段で、パルサ17がパルスVp1を発生したときに実行される割込みルーチンで前回のパルスVp1が発生してから今回のパルスVp1が発生するまでの時間(クランク軸が1回転するのに要した時間)Tmをタイマから取り込み、この時間Tmから機関の回転速度を演算する。
また803は、燃料の噴射を開始するタイミングを検出する噴射開始タイミング検出手段である。この手段は、パルサ17が基準信号Vp1を発生する位置から燃料の噴射を開始するクランク角位置までの区間をクランク軸が回転するのに要する時間を噴射開始タイミング計時データとして演算して、パルサが基準信号Vp1を発生したときにマイクロコンピュータ内のタイマに演算した噴射開始タイミング計時データをセットしてその計測を開始させ、該タイマが噴射開始タイミング計時データの計測を完了したときのタイミングを噴射開始タイミングとして検出する。
804は、インジェクタ3に駆動電圧が印加されてからインジェクタの弁が開くまでの時間を無効噴射時間として検出する無効噴射時間検出手段である。無効噴射時間はインジェクタに与えられる駆動電圧の大きさにより決まるため、本実施形態で用いる無効噴射時間検出手段806は、インジェクタ801に与えられる電源電圧からインジェクタの無効噴射時間をマップ演算することにより、無効噴射時間を検出するように構成される。
805は、吸気管内圧力が大気圧に等しいときの燃料の噴射時間を基準噴射時間として演算する基準噴射時間演算手段である。この手段は先ず、実験等で作成したマップを用いて、回転速度と吸気管内圧力とから、大気圧が標準大気圧に等しく、吸気温度がある値(一定値)に等しいとしたときの吸入空気量を演算し、この吸入空気量を実際の大気圧及び吸気温度における吸入空気量に換算することにより、実際の状態での吸入空気量を演算する。この吸入空気量と目標空燃比とから基本噴射量Qp[cc]を演算する。次いでこの基本噴射量Qpに、始動時からの経過時間、冷却水温度、スロットル開度等の各種の制御条件に基づいて求めた始動後増量補正係数、暖機増量補正係数、加減速補正係数等の各種の補正係数を掛け合わせることにより、機関の状態に応じた噴射量を基準噴射量QAとして演算する。その後、この基準噴射量QAと、大気圧に対し一定の燃料圧力で大気中に燃料を噴射する際の噴射量と開弁時間の変換定数であるインジェクタ定数kinj(噴射量/開弁時間)とから、噴射時の吸気管内圧力が大気圧に等しいときの基準噴射時間TA(=QA/kinj)を求める。
なお基準噴射時間TAの求め方は上記の例に限られるものではなく、先に基本噴射量Qpとインジェクタの定数とから基本噴射時間Tpを求めて、この基本噴射時間Tpに各種の補正係数を掛け合わせることにより、基準噴射時間TAを演算するようにしてもよい。
上記基準噴射時間TAは、暫定噴射時間演算手段806に与えられる。暫定噴射時間演算手段806は、噴射開始タイミング検出手段803により噴射開始タイミングが検出されたときに大気圧の現在値(大気圧検出手段15により検出された現在の大気圧)と圧力センサ12により検出された噴射開始タイミング時の吸気管内圧力との差とに対して基準噴射時間TAを補正することにより暫定噴射時間Tyを求め、この暫定噴射時間Ty1に無効噴射時間Toを加えた時間を暫定駆動時間Tj1(=Ty1+To)として演算する。この暫定駆動時間Tj1は、噴射タイマセット手段808に与えられる。噴射タイマセット手段808は、暫定駆動時間演算手段807により演算された暫定駆動時間を噴射タイマ809にセットして、該噴射タイマに暫定駆動時間の計測を開始させる。噴射パルス発生手段810は、噴射タイマ809がセットされた駆動時間を計測する計時動作を行っている間噴射パルスVjを発生する。この噴射パルスはインジェクタ駆動回路3に与えられ、噴射パルスVjが発生している間、インジェクタ駆動回路3からインジェクタ3に駆動電圧が与えられる。
本発明においては、噴射開始タイミング時に基準噴射時間TAを補正することにより演算された噴射時間が、噴射動作中の吸気管内圧力の変化に伴って随時補正される。従って、噴射開始タイミング時に演算される噴射時間を、後に補正されることがある暫定的な噴射時間であるという意味で「暫定噴射時間」と呼ぶ。同様の意味で、噴射開始タイミング時に噴射タイマが計測を開始する駆動時間を「暫定駆動時間」と呼ぶ。
基準噴射時間TAの補正を行う際には、大気圧の現在値と圧力センサ12により検出された噴射開始タイミング時の吸気管内圧力との差(現在の大気圧−吸気管内圧力)を圧力差ΔPとして求める。圧力差ΔPを求めた後、吸気管内の圧力が大気圧であるとした時(圧力差が0の時)の補正係数を第1の補正係数kxとし、吸気管内圧力と大気圧との間に圧力差ΔPがあるときの補正係数を第2の補正係数kyとして、これらの補正係数を用いて基準補正時間TAを補正する演算を行うことにより実際の噴射時間を演算する。この補正演算で用いる演算式は下記のようにして求められる。
インジェクタに与えられる燃料圧力と外圧との差(圧力差)がΔPである場合、インジェクタからの噴射量Qは、(ΔP)1/2と噴射時間tとに比例することが知られている。即ち噴射量Qは下記の式により与えられる。
Q=C・(ΔP)1/2・t …(1)
ここで、異なる圧力差ΔP1及びΔP2で同一の量の燃料を噴射するための噴射時間をそれぞれt1及びt2とすると、
C・(ΔP1)1/2・t1=C・(ΔP2)1/2・t2 …(2)
(2)式より、
t2=t1(ΔP1)1/2/(ΔP2)1/2 …(3)
となる。即ち、圧力差ΔP1に対して噴射時間t1が求められている場合、新たに求められた圧力差P2に対する噴射時間t2を(3)式から求めることができる。
本発明では、噴射量Q[cc]を噴射時間に変換する際に、圧力調整器で調整された一定圧力(制御圧力)Pfの燃料を、圧力調整器の基準圧力(=大気圧)Pa下に噴射する時間を基準噴射時間TAとして求める。圧力調整器の制御圧力Pfは、インジェクタに与えられる燃料圧力をPf+aとすると、
Pf=Pf+a−Pa …(4)
で与えられ、ほぼ一定値を示す。
このとき基準噴射時間TAは、
TA=Q・{1/C・(Pf)1/2 } …(5)
で与えられる。ここで、インジェクタ定数をkinj=C・(Pf)1/2とすると、基準噴射時間TAは、
TA=Q/kinj …(6)
で与えられる。
圧力差が0であるときの噴射時間(基準噴射時間)TAが求められているとき、圧力差がΔPであるときの噴射時間Tyは、(3)式において、t1=TA、ΔP1=Pf,ΔP2=Pf+ΔP、t2=Tyとして、
Ty=TA・{C(Pf)1/2}/C(Pf+ΔP)1/2 …(7)
により求められる。(7)式のTAに(5)式を代入すると、
Ty=Q・{1/C(Pf+ΔP)1/2} …(8)
(7)式において、
C・(Pf)1/2 =kx …(9)
C・(Pf+ΔP)1/2 =ky …(10)
とおく。本発明では、上記kx及びkyをそれぞれ第1の補正係数及び第2の補正係数と呼ぶ。これらの補正係数と基準噴射時間TAとを用いて下記の式により、大気圧と吸気管内圧力との圧力差がΔP2のときの噴射時間Tyを演算する。
Ty=TA×(kx/ky) …(11)
第1の補正係数kxは、吸気管内圧力と大気圧との間に差がないとき(吸気管内圧力が大気圧に等しいとき)の補正係数であり、第2の補正係数kyは、吸気管内圧力と大気圧との間に圧力差ΔP1があるときの補正係数である。第2の補正係数kyと圧力差ΔPとの間には、図13に示した曲線のような関係がある。
制御圧力Pfは一定であるから、第1の補正係数kxは定数として記憶させておけばよい。第2の補正係数kyは(10)式により演算してもよいが、演算を速く行うためには、図13に示したΔP−ky曲線の関係をテーブル(マップ)の形にして記憶させておいて、該テーブルをΔPに対して検索して補間演算を施すことによりkyを求めるようにするのが好ましい。
本発明においては、燃料噴射開始時に、検出された吸気管内圧力と大気圧との圧力差ΔP1に対して第2の補正係数kyを求め、この補正係数kyと、定数として記憶されている第1の補正係数kxと、基準噴射時間TAとから、(11)式により噴射時間Tyを演算して、この噴射時間Tyを暫定噴射時間とする。
この例では、暫定噴射時間演算手段806と、暫定駆動時間演算手段807と、噴射タイマセット手段808と、噴射タイマ809とにより、噴射開始タイミングが検出されたときに大気圧と吸気管内圧力との圧力差に対して基準噴射時間を補正することにより求めた暫定噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を暫定駆動時間として該暫定駆動時間を噴射タイマに計測させるように該噴射タイマをセットして該噴射タイマの計時動作を開始させる噴射開始時処理手段811が構成されている。
本発明においては、噴射動作が開始された後も吸気管内圧力を監視して、大気圧の現在値と吸気管内圧力との圧力差が上昇したことが検出されたときにインジェクタの駆動時間を延長するように補正する。そのため、図2に示した例では、吸気管内圧力サンプリング手段812と、吸気管内圧力変化判定手段813と、噴射動作時補正処理手段814とが設けられている。
図2に示した吸気管内圧力サンプリング手段812は、噴射パルスVjが発生しているときに吸気管内圧力Pyを一定の微小時間間隔(本実施形態では1msec間隔)でサンプリングする手段である。この手段は例えば、噴射パルスVjが発生している間に、クロックパルスが発生する毎に圧力センサ12の出力を読み込む手段により構成される。なお吸気管内圧力のサンプリングは、噴射開始タイミングが検出されたときにも行われる。
吸気管内圧力変化判定手段813は、噴射時間の補正(補正噴射時間の延長)を必要とする吸気管内圧力の変化が生じたか否かを随時判定する手段で、吸気管内圧力サンプリング手段812により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したか否かを判定することにより、噴射時間の補正を必要とする吸気管内圧力の変化が生じたか否かを判定する。
噴射動作時補正処理手段814は、噴射動作中の吸気管内圧力の変化を監視して、吸気管内圧力が上昇する変化を示したときに、噴射動作中の有効噴射時間を延長するように補正する噴射動作時補正処理手段である。この噴射動作時補正処理手段は、種々の構成をとり得るが、本実施形態では、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したと吸気管内圧力変化判定手段813により判定されたときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して、インジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測している時間に加算する補正噴射時間を演算して、この補正噴射時間を噴射タイマに再セットするように構成されている。
上記のような機能を果たす噴射動作時補正処理手段814は、例えば、図4に示したように、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したと吸気管内圧力変化判定手段813により判定されたときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して、インジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測している時間に加算する補正噴射時間を演算する補正噴射時間演算手段814Aと、噴射タイマ809が既に計測している時間を補正噴射時間だけ延長すべく該補正噴射時間を噴射タイマに再セットする噴射タイマ再セット手段814Bとにより構成される。
図14は、噴射動作が開始された後にインジェクタの駆動時間が補正される様子と、その補正演算を行うタイミングとを示している。吸気管内圧力Pyが図14(A)に実線で示した曲線aのように変化する場合(スロットル開度が変化しない場合)に、噴射開始タイミング時に演算されたインジェクタの暫定駆動時間がTjであるとし、噴射開始タイミングtj1において、噴射タイマ808に暫定駆動時間Tjがセットされてその計測が開始されたものとする。スロットル開度が変化せず、吸気管内圧力Pyが曲線aに沿って変化する場合(噴射動作中に新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示さない場合)には、駆動時間の補正が行われず、噴射終了タイミングtj2で噴射タイマ808が駆動時間Tjの計測を完了したときに噴射パルスVjを消滅させる。
これに対し、図14に波線で示した曲線bのように、噴射動作開始後の時刻txで吸気管内圧力Pyが上昇したこと(スロットル開度が増大したこと)が検出された場合には、駆動時間をTj´のように補正して、噴射終了タイミングをtj3まで遅らせることにより、噴射量を増加させる。
図14(C)に示したTsは、吸気管内圧力Pyが同図(A)の曲線aのように変化するときに吸気管内圧力をサンプリングしてインジェクタ駆動時間の補正演算を行うことができる期間(インジェクタに駆動電圧が与えられる期間から無効噴射時間を除いた期間)を示しており、同図のTs´は、吸気管内圧力Pyが同図(A)の曲線bのように変化したときに吸気管内圧力をサンプリングしてインジェクタ駆動時間の補正演算を行うことができる期間を示している。図14(C)に示した一連のパルスは1msec間隔で発生するクロックパルスを示しており、噴射パルスVjが発生している状態で、各クロックパルスが発生したときに吸気管内圧力がサンプリングされる。
ここで図15を参照して、本発明に係わる燃料噴射制御装置が行うインジェクタの駆動時間の演算動作及び有効噴射時間の補正動作を順を追って説明する。
図15(A)は吸気管内圧力Pyの変化を示し、同図(B)は噴射パルスVjを示している。また同図(C)及び(D)はそれぞれ噴射開始タイミングt1及び噴射終了タイミングt4を示し、同図(E)は1msec間隔で到来する吸気管内圧力のサンプルタイミングを示している。本実施形態では、図15(E)の一連のサンプルタイミングの内、噴射パルスが発生している間に到来するタイミングt2,t3及びt4でサンプリングした吸気管内圧力を用いて有効噴射時間の補正を行う。図15において、Py1ないしPy4はそれぞれタイミングt1ないしt4においてサンプリングされた吸気管内圧力を示し、Ty1は噴射開始タイミングt1で演算された暫定噴射時間を示している。またTy2及びTy3はそれぞれサンプルタイミングt2及びt3でサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧とから求めた補正係数を用いて演算した補正噴射時間を示し、T1はタイミングt1,t2間の時間、Tsはサンプル間隔を示している。
本発明に係わる制御装置においては、噴射開始タイミングt1が検出されたときに噴射開始時処理を行い、噴射動作開始後にサンプルタイミングt2が到来したとき及びサンプルタイミングt3が到来したときに、噴射動作時補正処理を行う。図示の例では、サンプルタイミングで新たにサンプリングされた吸気管内圧力Py4が前回サンプリングされた吸気管内圧力Py3に対して設定値以上の上昇を示さなかったために、サンプルタイミングt4では噴射時間の補正が行われず、タイミングt5で噴射タイマがサンプルタイミングt3でセットされた計時データの計測を終了したときに噴射パルスを消滅させている。以下これらの処理を順を追って説明する。
噴射開始タイミングt1における処理
噴射開始タイミングt1が検出されたときには、先ず吸気管内圧力Py1をサンプリングし、新たにサンプリングした吸気管内圧力P1と大気圧との差ΔP1を用いて第2の補正係数ky1を演算する。そして、この第2の補正係数と、吸気管内圧力が大気圧に等しいときの補正係数である第1の補正係数kxと、新たにサンプリングした吸気管内圧力P1と大気圧との圧力差ΔP1とを用いて、吸気管内圧力が大気圧に等しいときの噴射時間である基準噴射時間TAを圧力差ΔP1に対して補正する(11)式の演算を行うことにより暫定噴射時間Ty1=TA(kx/ky1)を求める。この暫定噴射時間Ty1に無効噴射時間Toを加えて暫定駆動時間Tj1を演算する。この暫定駆動時間Tj1を噴射タイマにセットしてその計測を開始させ、噴射タイマが計時動作を行っている間噴射パルスVjを発生させる。噴射パルスVjを発生させた後、サンプルタイミングt2,t3で吸気管内圧力をサンプリングし、吸気管内圧力をサンプリングする毎に必要に応じて(吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに)、噴射時間の補正を行う。
サンプルタイミングt2及びt3における処理
噴射動作が開始された後のサンプルタイミングtn(この例ではn=2または3)では、それぞれのサンプルタイミングで新たにサンプリングされた吸気管内圧力Pnと大気圧とを用いて圧力差ΔPを求め、この圧力差から補正係数kynを求める。そして、この補正係数kynと前回のサンプルタイミングで吸気管内圧力と大気圧との差に対して求められた補正係数kyn-1と、前回のサンプルタイミングで演算された噴射時間Tyn-1と、前回噴射タイマをセットした時刻から現在の時刻までの時間Tnと、定数αとを用いて、補正噴射時間Tynを演算し、既に噴射タイマにより計測されている噴射時間を更にこの補正噴射時間Tynだけ延長するように噴射タイマ809に、該補正噴射時間Tynを再セットして、その計時動作を継続させる。
図16は、暫定噴射時間及び補正噴射時間の演算の仕方を説明するための図で、同図(A)は吸気管内圧力Pyを示し、同図(B)は噴射パルスVjを示している。また図16(C)は、吸気管内圧力のサンプルタイミングを与えるパルスVsを示している。
図16においてToはインジェクタの無効噴射時間を示し、Tsは吸気管内圧力のサンプル間隔を示している。またt1は噴射開始タイミングを示し、t2及びt3はそれぞれ噴射開始後最初のサンプルタイミング及び噴射開始後2番目のサンプルタイミングを示している。更にPy1乃至Py3はそれぞれ時刻t1ないしt3においてサンプリングされた吸気管内圧力を示し、Ty1は時刻t1で演算された暫定噴射時間を示している。またTy2及びTy3はそれぞれ時刻t2及びt3で演算された補正噴射時間を示している。更にT1は、前回吸気管内圧力をサンプリングしたタイミングから今回のサンプルタイミングまでの間に経過した時間を示している。
噴射開始タイミングt1においては、(11)式を用いて、暫定噴射時間Ty1=(kx/ky1)・TAを求める。また時刻t2においては、そのときの吸気管内圧力の増加分に対する噴射時間の補正演算を行う。この補正演算においては、先ず吸気管内圧力がPy1からPy2に変化したことにより、時刻t2以降の噴射時間を如何に補正すべきかを求める。
時刻t1における吸気管内圧力Py1に対して演算した噴射時間Ty1の内、時刻t2以降に残されている残存噴射時間は、Ty1−(T1−To)である。吸気管内圧力Ty1に対して求められたこの残存噴射時間Ty1−T1は、新たにサンプリングされた吸気管内圧力Py2であればどの程度の長さになるかを下記の式により補正残存噴射時間として求める。
補正残存噴射時間=(ky1/ky2)・{Ty1−(T1−To)} …(12)
次に、既に経過している噴射時間T1−Toについても、吸気管内圧力の上昇分に対する補正を行う。吸気管内圧力がPy1の時の噴射時間T1−Toは、吸気管内圧力がPy2であったならば、(ky1/ky2)・(T1−To)となる。但し、時刻t1からt2までの間の吸気管内圧力は一定ではないため、T1−Toと(ky1/ky2)(T1−To)との平均をとると、吸気管内圧力がPy2のときに必要な噴射時間は{(T1−To)+(ky1/ky2)(T1−To)}/2となる。既に噴射開始タイミングから時間T1−Toが経過しているので、噴射時間の不足分を求めると、下記の式のようになる。
不足噴射時間=[{(T1−To)+(ky1/ky2)(T1−To)}/2]−(T1−To)
=(T1−To)・{(ky1/ky2)−1}/2 …(13)
なお本来であれば、Py1の代わりに、有効噴射が開始された時刻における吸気管内圧力Py1´を用いるべきであるが、無効噴射時間が経過した時点での吸気管内圧力をサンプリングするのは面倒であるため、簡略のために噴射開始時の吸気管内圧力Py1を用いている。
噴射開始後最初のサンプルタイミングt2以降の噴射時間である補正噴射時間Ty2は、(12)式による補正残存噴射時間と(13)式による不足噴射時間とを加算して、下記の式により求められる。
Ty2=(ky1/ky2)・{Ty1−(T1−To)+(T1−To)・{(ky1/ky2)−1}/2 …(14)
噴射開始後最初のサンプルタイミングt2においては、(14)式により求められた補正噴射時間Ty2を噴射タイマにセットして、その計測を行わせる。これにより、有効噴射時間はTy1から(T1−To)+Ty2に補正される。
噴射開始後2番目以降のサンプルタイミングtn(n≧3、図16に示した例ではn=3のみ)における補正噴射時間Tynは、各サンプルタイミングtnから一つ前のサンプルタイミングtn-1(図16の例ではt2)までの経過時間をTnとし、各サンプルタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力に対して演算された第2の補正係数をkyn、一つ前のサンプルタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力に対して演算された第2の補正係数をkyn-1すると、下記の式により与えられる。
Tyn=(kyn-1/kyn)(Tyn-1−Tn)+Tn・{(kyn-1/kyn)−1}/2 …(15)(15)式において、Tnは図16(C)に示したサンプリング間隔Ts(本実施形態では1msec )に等しい。
サンプルタイミングt3においては、このタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力Py3と大気圧とから求めた圧力差ΔP3に対して演算した補正係数ky3と、前回のサンプルタイミングt2でサンプリングした吸気管内圧力Py2と大気圧との圧力差ΔP2に対して求めた補正係数ky2と、前回のサンプルタイミングで演算された噴射時間Ty2と、前回噴射タイマをセットした時刻から現在の時刻までの時間T3とを用いて、下記の式により補正噴射時間Ty3を求める。
Ty3=(Ty2−T3)(ky2/ky3)+T3・{(ky2/ky3)−1}/2 …(16)
この補正噴射時間Ty3を噴射時間に加算するように噴射タイマに計測させる計時データを再セットして、噴射タイマの計時動作を継続させる。この時点で有効噴射時間は(T2−To)+T3+Ty3に補正される。
本実施形態では、サンプルタイミングt4でサンプリングされた吸気管内圧力Py4が前回サンプリングされた吸気管内圧力Py3に対して設定値以上の上昇を示さなかったため、サンプルタイミングt4では噴射時間の補正は行われず、タイミングt5において噴射タイマがセットされた計時データTy3の計測を完了したときに噴射パルスを消滅させている。
この例では、噴射タイミングがセットされた計時データの計測を終了するタイミングt5が噴射終了タイミングとなる。
第2の実施形態
上記の実施形態では、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示さなかったときに噴射時間の補正を中止して、噴射タイマが計時動作を終了したときに噴射動作を終了させるようにしたが、本発明の第2の実施形態では、噴射動作時補正処理手段814が、吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して、インジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマ809が既に計測している時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする。
図5は本発明の第2の実施形態の要部の構成を示したもので、この実施形態においては、補正噴射時間演算手段814Aにより新たに演算された補正噴射時間が、前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間に対して設定値以上長くなっているか否かを判定する補正噴射時間判定手段814Cが噴射動作時補正処理手段814に設けられている。この実施形態では、補正噴射時間判定手段814Cにより、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなっていると判定されたときにのみ噴射タイマセット手段814Bにより噴射タイマ809に補正噴射時間をセットして、噴射時間の補正を行わせるようにしている。その他の点は第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態
図6は本発明の第3の実施形態の要部の構成を示したもので、この実施形態では、吸気管内圧力変化判定手段813を省略して、噴射パルスが発生している状態で吸気管内圧力サンプリング手段812により吸気管内圧力がサンプリングされた時に必ず補正噴射時間を演算し、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなっていると判定されたときに噴射時間の補正を行わせるようにしている。新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなってはいないと判定されたときには補正噴射時間の演算が行われず、噴射タイマの再セットが行われないため、噴射タイマがセットされた噴射時間の計測を完了した時点で噴射パルスが消滅する。
即ち、この実施形態では、吸気管内圧力サンプリング手段812により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマ809が既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに該補正噴射時間を噴射タイマに再セットすることにより、噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射動作時補正処理手段814がが構成されている。
第4の実施形態
上記の各実施形態では、噴射タイマ808がセットされた計時データの計時を完了したときに噴射パルスを消滅させて燃料噴射動作を終了させるようにしたが、図3に示すように、所定の条件が成立したときに噴射パルスを消滅させるための処理を行う噴射終了時処理手段815を設けて、燃料の噴射を終了する条件が成立したときに噴射終了時処理手段815により噴射タイマをリセットすることにより、噴射動作を停止させるようにしてもよい。
図7は、噴射終了時処理手段815を設けて、燃料噴射を終了させる条件が成立したときに噴射タイマ809をリセットすることにより噴射パルスを消滅させるようにした本発明の第4の実施形態の要部の構成を示したものである。図7に示された吸気管内圧力サンプリング手段812及び吸気管内圧力変化判定手段813は図4に示したものと同様であり、吸気管内圧力サンプリング手段812は、噴射パルスが発生しているときに、吸気管内圧力を一定のサンプル間隔でサンプリングする。また吸気管内圧力変化判定手段813は、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているか否かを判定する。
この例では噴射終了時処理手段815が、噴射タイマリセット手段815Aにより構成されている。噴射タイマリセット手段815Aは、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示さなかったと吸気管内圧力変化判定手段813により判定されたとき、及び新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなってはいないとの判定が補正噴射時間判定手段814Cにより行われたときに噴射タイマ809をリセットして(噴射タイマの計時動作を強制的に完了させて)、噴射パルスを消滅させる噴射タイマリセット手段815Aにより構成されている。
即ち、図7に示した実施形態では、吸気管内圧力サンプリング手段812により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに該補正噴射時間を噴射タイマに再セットすることにより、噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射動作時補正処理手段814が構成されている。
また、吸気管内圧力サンプリング手段812により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき、または新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに噴射パルスを消滅させるように噴射終了時処理手段815が構成されている。
上記のように、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示さなかったと吸気管内圧力変化判定手段813により判定されたとき、及び補正噴射時間判定手段814Cにより、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなってはいないとの判定が行われたときに噴射パルスを消滅させて燃料噴射動作を停止させるようにすると、スロットルバルブが一旦開かれたことにより噴射時間が補正(延長)された後にすぐにスロットルバルブが閉じられたために、燃料の噴射量が過剰になるおそれが生じたような場合に、燃料噴射を直ちに停止させることができるため、空燃比がリッチになって機関の出力が低下したり動作が不安定になるのを防ぐことができる。
第5の実施形態
図8は、本発明の第5の実施形態の要部を示したものである。この例では、図7の実施形態で設けられていた吸気管内圧力変化判定手段812が省略され、補正噴射時間演算手段814Aにより新たに演算された補正噴射時間が、前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間に対して設定値以上長くなってはいないとの判定が、補正噴射時間判定手段814Cにより行われたときに、噴射タイマ809をリセットして噴射パルスを消滅させるようにしている。
第6の実施形態
上記の各実施形態では、噴射パルスが発生しているときに一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングするように吸気管内圧力サンプリング手段812を構成したが、本発明の第6の実施形態では、噴射タイマがセットされた計時データの計測を完了する毎に吸気管内圧力をサンプリングするように吸気管内圧力サンプリング手段を構成する。
図9は、本発明の第6の実施形態の要部の構成を示したもので、この実施形態では、噴射タイマ809がセットされた計時データの計測を完了した時に吸気管内圧力をサンプリングするように吸気管内圧力サンプリング手段812´が構成されている。その他の構成は図7に示した実施形態と同様である。
図9に示した実施形態では、噴射タイマ809がセットされた計時データ(暫定噴射時間または補正噴射時間)の計測を完了したときに、吸気管内圧力がサンプリングされる。そして、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していると吸気管内圧力変化判定手段813により判定されたときに、補正噴射時間演算手段814Aにより、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して補正噴射時間が演算される。新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなっていると補正噴射時間判定手段814Cにより判定されたときに、噴射タイマセット手段814Bが噴射タイマ809に今回演算された補正噴射時間をセットし、その計測を開始させる。噴射タイマ809は、セットされた補正噴射時間を計測している間噴射パルスを発生する。
図17は、この実施形態における吸気管内圧力のサンプリング動作及び噴射時間の補正動作の一例を示したものである。図17に示された例では、時刻t1で噴射タイマに暫定駆動時間Tj1がセットされて噴射パルスVjが発生させられ、時刻t2で噴射タイマが計時動作を完了したときに吸気管内圧力がサンプリングされている。図示の例では、時刻t2でサンプリングされた吸気管内圧力が前回(時刻t1で)サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したと吸気管内圧力判定手段813により判定されたため、補正噴射時間演算手段814Aにより補正噴射時間Ty1が演算されている。補正噴射時間判定手段814Cにより、新たに演算された補正噴射時間Ty1が前回演算された暫定噴射時間に対して設定値以上長くなっていると判定されたため、噴射タイマ再セット手段814Bが噴射タイマ809に補正噴射時間Ty1をセットして該補正噴射時間の計測を開始させ、噴射パルスVjを継続させている。
時刻t3において、噴射タイマがセットされた補正噴射時間Ty1の計測を完了すると、吸気管内圧力サンプリング手段812´が吸気管内圧力をサンプリングする。図示の例では、このとき新たにサンプリングされた吸気管内圧力が時刻t2でサンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したと判定されたため、補正噴射時間演算手段814Aが、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対して補正噴射時間Ty2を演算している。補正噴射時間判定手段814Cにより、新たに演算された補正噴射時間Ty2が前回演算された補正噴射時間Ty1に対して設定値以上長くなっていると判定されたため、噴射タイマセット手段814Bが補正噴射時間Ty2を噴射タイマ809にセットしてその計測を開始させ、噴射パルスVjを継続させている。時刻t4で噴射タイマが補正噴射時間Ty2の計測を完了したため、この時刻t4で吸気管内圧力がサンプリングされている。時刻t4でサンプリングされた吸気管内圧力は、前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないか、または前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示したが、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなってはいないとの判定が補正噴射時間判定手段により行われたため、噴射タイマリセット手段815Aが噴射タイマ809をリセットし、噴射動作を停止させている。
即ち、図9に示した実施形態では、吸気管内圧力サンプリング手段812により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているときに、大気圧と新たにサンプリングされた吸気管内圧力との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、該補正噴射時間を噴射タイマに再セットすることにより、噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射動作時補正処理手段が構成されている。
また吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき、または新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないときに噴射パルスを消滅させるように噴射終了時処理手段815が構成されている。
第7の実施形態
図10は、本発明の第7の実施形態の要部の構成を示したもので、この実施形態では吸気管内圧力変化判定手段813が省略され、噴射タイマ809がセットされた噴射時間の計測を完了して吸気管内圧力サンプリング手段812´が吸気管内圧力をサンプリングする毎に、新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対して補正噴射時間が演算される。そして、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなっていると補正噴射時間判定手段により判定されたときに、噴射タイマセット手段814Bが補正噴射時間を噴射タイマ809にセットして、噴射パルスを継続させ、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くなってはいないと判定されたときには、噴射タイマ809の再セットを行わずに噴射パルスを消滅させる。
図10に示した実施形態では、吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算して、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いときに、該補正噴射時間を噴射タイマに再セットすることにより噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射動作時補正処理手段814が構成されている。
第8の実施形態
図11は、本発明の第8の実施形態の要部を示したもので、この例では、噴射パルスが発生しているときに一定の時間間隔で吸気管内圧力をサンプリングする第1の吸気管内圧力サンプリング手段812aと、噴射タイマ809が計時動作を完了したときに吸気管内圧力をサンプリングする第2の吸気管内圧力サンプリング手段812bと、第1の吸気管内圧力サンプリング手段812aにより新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているか否かを判定する第1の吸気管内圧力変化判定手段813aと、第2の吸気管内圧力サンプリング手段812aにより新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているか否かを判定する第2の吸気管内圧力変化判定手段813bとが設けられている。
またこの実施形態では、第1の吸気管内圧力サンプリング手段812aにより新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していると判定されたときに新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算する補正噴射時間演算手段814Aと、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いか否かを判定する補正噴射時間判定手段814Cと、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに噴射タイマに計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射タイマ再セット手段814Bとが設けられて、これらにより噴射動作時補正処理手段814Bが構成されている。
図11に示した実施形態ではまた、第2の吸気管内圧力サンプリング手段812bにより新たにサンプリングされた吸気管内圧力が、前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していと第2の吸気管内圧力変化判定手段813bにより判定されたときに、第2の吸気管内圧力サンプリング手段により新たにサンプリングされた吸気管内圧力と大気圧との圧力差に対してインジェクタの駆動時間を補正するために噴射タイマが既に計測した時間に加算する補正噴射時間を演算する補正噴射時間演算手段815Bと、この演算手段により新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いか否かを判定する補正噴射時間判定手段815Cと、新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長いと判定されたときに噴射タイマ809に計測させる時間を該補正噴射時間だけ延長するように噴射タイマを再セットする噴射タイマ再セット手段815Dと、第2の吸気管内圧力サンプリング手段812bにより新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないと第2の吸気管内圧力変化判定手段813bにより判定されたとき、及び新たに演算された補正噴射時間が前回演算された暫定噴射時間または補正噴射時間よりも設定値以上長くはないと第2の補正噴射時間判定手段815Cにより判定されたときに噴射タイマ809をリセットして噴射パルスを消滅させる噴射タイマリセット手段815Aとが設けられて、これらにより噴射終了時処理手段815が構成されている。
上記の各実施形態において、吸気管内圧力サンプリング手段812、吸気管内圧力変化判定手段813及び噴射動作時補正処理手段814等の機能実現手段は、ECUに設けられたマイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより構成される。以下、図11に示した第8の実施形態を例にとって、ECUのマイクロコンピュータに実行させるタスクのアルゴリズムを、図18ないし図22に示したフローチャートを参照して説明する。
図18はメインルーチンのアルゴリズムを示したもので、このメインルーチンでは、先ず各部の初期化をした後、ステップ1で機関の回転速度、吸気管内圧力、冷却水温度、吸気温度、スロットル開度等に対して、大気圧が基準値(基準圧力)に等しいときの基準噴射量QAを演算し、ステップ2で基準噴射量QAとインジェクタの定数kinjとから吸気管内圧力が大気圧に等しいときの基準噴射時間TA(=QA/kinj)を演算する。次いでステップ3で大気圧検出手段の出力(Pa)を読み込み、ステップ4で噴射を開始するクランク角位置(噴射開始位置)を計算する。次いでステップ5でインジェクタ駆動回路の電源電圧からインジェクタの無効噴射時間Toを演算し、ステップ6で点火時期の演算などの他の必要な処理を行った後ステップ1に戻る。
図19はパルサ17が基準信号(パルス)Vp1を発生したときに実行される割込み処理で、この割込み処理では先ずステップ1において、前回この割込み処理が実行された時刻から現在の時刻までの時間(クランク軸が1回転するのに要した時間)を計算し、ステップ2でこの時間から機関の回転速度を演算する。次いでステップ3において、現在の回転速度で基準位置(基準信号Vp1が発生するクランク角位置)から噴射開始位置までクランク軸が回転するのに要する時間を噴射開始タイミング計時データとして演算する。その後ステップ4で噴射開始タイミング計時データをタイマにセットしてその計測を開始させ、メインルーチンに復帰する。
上記タイマが噴射開始タイミング計時データの計測を完了したときに図20の噴射開始タイミング割込み処理が実行される。この割込み処理では、ステップ1で吸気管内圧力Pyを読み取った後、ステップ2において、メインルーチンで読み取られた大気圧Paから吸気管内圧力Pyを減じて圧力差ΔPを演算する。次いでステップ3において圧力差ΔPと、圧力調整器の制御圧力Pfとから第2の補正係数kyを演算し、ステップ4で基準噴射時間TAを大気圧差及び圧力差に対して補正して暫定噴射時間Tyを求める演算Ty=TA×(ky/ky)を行う。次いでステップ5で暫定噴射時間Tyに無効噴射時間Toを加算して暫定駆動時間(噴射開始タイミングから暫定的な噴射終了タイミングまでの時間)Tjを演算し、この暫定噴射時間を噴射タイマにセットしてその計測を開始させる。噴射タイマが計測を開始すると同時に噴射パルスVjを発生させる。その後ステップ6で無効噴射時間Toを考慮すべきことを示すフラグを1としてこの割込み処理を終了する。
微小時間間隔(本実施形態では1msec間隔)でサンプルタイミングが到来する毎に図21に示すサンプルタイミング割込み処理を行う。この割込み処理では先ずステップ1で噴射動作中であるか否かを判定する。この判定は例えば噴射パルスVjが発生しているか否かを確認することにより行うことができる。その結果噴射動作中ではないと判定されたときには直ちにこの割り込み処理を終了してメインルーチンに戻る。ステップ1で噴射動作が行われていると判定されたときには、ステップ2に進んで吸気管内圧力Pyを読み取り、ステップ3において、メインルーチンで検出されている大気圧Paから新たに読み取った吸気管内圧力Pyを差し引く演算を行い、圧力差ΔPを求める。次いでステップ4で今回読み取られた(検出された)吸気管内圧力Pyから前回検出された吸気管内圧力Py´を差し引く演算を行って吸気管内圧力の変化分ΔPyを求め、この変化分ΔPが設定値を超えているか否か(新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示しているか否か)を判定する。その結果、変化分ΔPyが設定値以下であるとき(新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していないとき)にはステップ5に進んで前回検出された吸気管内圧力Pyを今回検出された吸気管内圧力Pyとしてこの割り込み処理を終了する。
ステップ4で吸気管内圧力の変化分ΔPyが設定値以下であると判定されたとき(新たにサンプリングされた吸気管内圧力が前回サンプリングされた吸気管内圧力に対して設定値以上の上昇を示していると判定されたとき)には、ステップ6に進んで前回この割り込み処理を実行した際に圧力差ΔPyに対して演算された補正計数kyを補正係数ky´とし、ステップ7において、ステップ3で演算された新たな圧力差ΔPに対して新たな補正係数kyを演算する。次いでステップ8で前回噴射タイマのセットを行った時刻(噴射動作の開始または有効噴射時間の補正を行った時刻)から現在までの時間Tnを演算する。そしてステップ9でフラグが1であるか否か(無効噴射時間を考慮すべきであるか否か)を判定し、フラグが1である場合には、ステップ10に進んでTnから無効噴射時間Toを差し引いたものをTnとする。次いでステップ11においてTnが0よりも大きいか否か(時間Tnが存在したか否か)、即ち、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われたか否かを判定する。ステップ9においてフラグが1でない(無効噴射時間を考慮する必要がない)と判定されたときには、ステップ10を経ることなくステップ11に進んで前回噴射タイマのセットが行われてから現在の時刻までの間に噴射動作が行われたか否かを判定する。
ステップ11において、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われなかったと判定されたときには、ステップ5に進んで前回検出された吸気管内圧力Pyを今回検出された吸気管内圧力Pyとしてこの割り込み処理を終了する。ステップ11において、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われたと判定されたときにはステップ12に進んで(15)式による補正噴射時間Tyの演算を行う。なおフローチャートにおいては、(15)式のkyn-1及びkynをそれぞれky´及びkyとし、Tny-1及びTnyをそれぞれTy´及びTyとしている。
ステップ12で補正噴射時間Tyを演算した後、今回演算された補正噴射時間Tyと前回のこの割り込み処理実行時に演算された補正噴射時間Ty´との差Ty−Ty´を演算し、ステップ13においてこの差の絶対値が設定値以上であるか否か(新たに演算された補正噴射時間が前回演算された補正噴射時間(噴射開始後最初のサンプリング時においては暫定噴射時間よりも設定値以上長くなっているか否か)を判定する。その結果差Ty−Ty´の絶対値が設定値以上であると判定されたときには、ステップ14に進んで補正噴射時間Tyを噴射タイマに再セットする。次いでステップ15においてフラグを0とし、この割り込みルーチンを終了する。ステップ13において補正噴射時間の差Ty−Ty´の絶対値が設定値未満であると判定されたときには、ステップ5に進んで前回検出された吸気管内圧力Pyを今回検出された吸気管内圧力Pyとしてこの割り込み処理を終了する。
噴射タイマがセットされた時間の計測を終了したときに図22に示す噴射終了時割り込み処理が行われる。この割り込み処理では、先ずステップ1において吸気管内圧力Pyを読み取り、ステップ2において、メインルーチンで検出されている大気圧Paから新たに読み取った吸気管内圧力Pyを差し引く演算を行って圧力差ΔPを求める。次いで今回読み取られた(検出された)吸気管内圧力Pyから前回検出された吸気管内圧力Py´を差し引く演算を行って吸気管内圧力の変化分ΔPyを求め、ステップ3でこの変化分ΔPyが設定値を超えているか否かを判定する。その結果、変化分ΔPyが設定値以下であるときにはステップ4に進んで噴射パルスを消滅させてこの割り込み処理を終了する。
ステップ3で吸気管内圧力の変化分ΔPyが設定値以下であると判定されたときには、ステップ5に進んで前回この割り込み処理を実行した際に圧力差ΔPyに対して演算された補正計数kyを補正係数ky´とし、ステップ6において、ステップ2で演算された新たな圧力差ΔPに対して新たな補正係数kyを演算する。次いでステップ7で前回噴射タイマのセットを行った時刻(噴射動作の開始または有効噴射時間の補正を行った時刻)から現在までの時間Tnを演算する。そしてステップ8でフラグが1であるか否か(無効噴射時間を考慮すべきであるか否か)を判定し、フラグが1である場合には、ステップ9に進んでTnから無効噴射時間Toを差し引いたものをTnとする。次いでステップ10においてTnが0よりも大きいか否か(時間Tnが存在したか否か)、即ち、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われたか否かを判定する。ステップ8においてフラグが1でない(無効噴射時間を考慮する必要がない)と判定されたときには、ステップ9を経ることなくステップ10に進んで前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われたか否かを判定する。
ステップ10において、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われなかったと判定されたときには、ステップ4に進んで噴射パルスを消滅させる。ステップ10において、前回噴射タイマのセットが行われた時刻から現在の時刻までの間に噴射動作が行われたと判定されたときにはステップ11に進んで補正噴射時間Tyの演算を行う。次いで今回演算された補正噴射時間Tyと前回のこの割り込み処理実行時に演算された補正噴射時間Ty´との差Ty−Ty´を演算し、ステップ12においてこの補正噴射時間の差の絶対値が設定値以上であるか否かを判定する。その結果補正噴射時間の差Ty−Ty´の絶対値が設定値以上であると判定されたときには、ステップ13に進んで補正噴射時間Tyを噴射タイマに再セットしてこの割り込み処理を終了する。ステップ12において補正噴射時間の差Ty−Ty´の絶対値が設定値未満であると判定されたときには、ステップ4に進んで噴射パルスを消滅させてこの割り込み処理を終了する。
図18ないし図22に示したアルゴリズムによる場合には、図19の割り込み処理のステップ1及び2により回転速度検出手段802が構成され、図19の割り込み処理のステップ3及び4により噴射開始タイミング検出手段803が構成される。また図18のメインルーチンのステップ5により無効噴射時間検出手段804が構成され、図18のメインルーチンのステップ1及び2により基準噴射時間演算手段805が構成される。更に図20の割り込み処理のステップ2ないし4により暫定噴射時間演算手段806が構成され、同割り込み処理のステップ5により暫定駆動時間演算手段807、噴射タイマセット手段808及び噴射パルス発生手段810が構成される。また図21の割り込み処理のステップ2により第1の吸気管内圧力サンプリング手段812aが構成され、図22の割り込み処理のステップ2により、第2の吸気管内圧力サンプリング手段812bが構成されている。更に図21の割り込み処理のステップ2以下により噴射動作時補正処理手段814が構成される。更に図21のステップ4により第1の吸気管内圧力変化判定手段813aが構成され、図22の割り込み処理のステップ3により第2の吸気管内圧力変化判定手段813bが構成されている。また図22の割り込み処理のステップ3以降により、噴射終了時処理手段815が構成される。
そして、暫定噴射時間演算手段806と、暫定駆動時間演算手段807と、噴射タイマセット手段808と、噴射タイマ809とにより噴射開始時処理手段811が構成され、この噴射開始時処理手段と、回転速度検出手段802と、噴射開始タイミング検出手段803と、無効噴射時間検出手段804と、基準噴射時間演算手段805と、吸気管内圧力サンプリング手段812a及び812bと、吸気管内圧力変化判定手段813a及び813bと、噴射動作時補正処理手段814と、噴射終了時処理手段815とによりインジェクタ制御部が構成されている。
上記のように、インジェクタ3が燃料の噴射動作を開始した後も吸気管内圧力を監視して、監視している吸気管内圧力に設定値を超える上昇が検出されたときに、新たに検出された吸気管内圧力に対して補正噴射時間を演算し、演算された補正噴射時間を噴射タイマに再セットすることにより、噴射時間を補正するようにすると、インジェクタが燃料の噴射を開始した後に吸気管内圧力が変化した場合であっても、燃料の噴射時間を適正な長さに補正して吸入空気量に見合った適正な量の燃料を噴射して空燃比を適正な範囲に保つことができるため、常に内燃機関を安定に動作させることができる。
本発明に係わる燃料噴射制御装置が組み込まれる内燃機関制御装置の構成例を示した構成図である。 図1に示したシステムのハードウェアの要部の構成と、ECU内のマイクロコンピュータと該マイクロコンピュータが実行するプログラムとにより構成される各種の機能実現手段の構成の一例を示したブロック図である。 図1に示したシステムのハードウェアの要部の構成と、ECU内のマイクロコンピュータと該マイクロコンピュータが実行するプログラムとにより構成される各種の機能実現手段の構成の他の例を示したブロック図である。 本発明の第1の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第2の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第4の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第5の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第6の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第7の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 本発明の第8の実施形態の要部の構成を示したブロック図である。 単気筒内燃機関の燃料噴射制御動作を説明するためのタイムチャートである。 インジェクタにかかる圧力差ΔPと圧力差に対して噴射時間を補正するために用いる補正係数kとの関係の一例を示したグラフである。 インジェクタが噴射動作を開始した後にインジェクタの駆動時間が補正される様子と、その補正演算を行うタイミングとを説明するためのグラフである。 本発明による噴射時間の補正動作を説明するためのタイムチャートである。 補正噴射時間の求め方を説明する際に用いるグラフである。 本発明による噴射時間の他の補正動作を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施形態においてECUのマイクロコンピュータが実行するプログラムのメインルーチンのアルゴリズムの要部の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてECUのマイクロコンピュータが実行するプログラムの基準信号割り込み処理のアルゴリズムの一例を示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてECUのマイクロコンピュータが実行するプログラムの噴射開始タイミング割り込み処理のアルゴリズムの一例を示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてECUのマイクロコンピュータが実行するプログラムのサンプルタイミング割り込み処理のアルゴリズムの一例を示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてECUのマイクロコンピュータが実行するプログラムの噴射終了時割り込み処理のアルゴリズムの一例を示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
3 インジェクタ
4 燃料タンク
5 燃料ポンプ
6 圧力調整器
8 ECU
17 パルサ
801 インジェクタ駆動回路
802 回転速度検出手段
803 噴射開始タイミング検出手段
804 無効噴射時間検出手段
805 基準噴射時間演算手段
806 暫定噴射時間演算手段
807 暫定駆動時間演算手段
808 噴射タイマ
809 噴射パルス発生手段
810 噴射開始時処理手段
811 吸気管内圧力サンプリング手段
812 噴射動作時補正処理手段
813 噴射終了時処理手段

Claims (1)

  1. 内燃機関の吸気管内に燃料を噴射するインジェクタと、燃料タンクから前記インジェクタに燃料を与える燃料ポンプと、前記燃料ポンプからインジェクタに与えられる燃圧を大気圧に対して一定に制御する圧力調整器と、大気圧を検出する大気圧検出手段と、前記内燃機関の吸気管内圧力を検出する圧力センサと、前記大気圧検出手段により検出された大気圧と前記圧力センサにより検出された吸気管内圧力との差を圧力差として、該圧力差を含む各種の制御条件に対して決定した噴射時間の間前記インジェクタから燃料を噴射させるように前記インジェクタを駆動するインジェクタ制御部とを備えた内燃機関用燃料噴射制御装置において、
    前記インジェクタ制御部は、前記インジェクタが燃料の噴射動作を開始した後も前記吸気管内圧力を監視して、噴射動作中に吸気管内圧力に設定値を超える変動が検出されたときに、大気圧と新たに検出された吸気管内圧力との圧力差に対して噴射時間の補正量を演算して、演算された補正量だけ噴射時間を補正するように構成されていることを特徴とする内燃機関用燃料噴射制御装置。
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