JP4171082B2 - 内燃機関のスロットル制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクセル操作量等に応じてモータを駆動しスロットルバルブの開度を制御する内燃機関のスロットル制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アクセル操作量等に応じてモータを駆動しスロットルバルブの開度を制御する『電子スロットルシステム』と称する内燃機関のスロットル制御装置が知られている。このようなスロットル制御装置においては、例えば、アクセルペダルの踏込量に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサからの信号に応じてモータに電流を流し、モータが駆動されることでスロットルバルブが開閉され内燃機関に供給される空気量が制御される。このとき、スロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度センサからの信号とアクセル開度センサからの信号との偏差がなくなるようにモータに対して比例・積分・微分制御(PID制御)によるフィードバック制御が実行されている。
【0003】
これに関連する先行技術文献としては、特開平4−101031号公報にて開示されたものが知られている。このものでは、アクセル操作に応じてスロットル開度を所定時間だけ遅らせて、内燃機関に供給される所定の燃料量に見合った空気量を供給することで過渡運転時のA/F(空燃比)を改善する技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のものでは、内燃機関に供給される所定の燃料量に見合った空気量が供給されることで内燃機関の過渡運転時のA/Fのある程度の改善が期待できるが、過渡運転途中では未だA/Fの乱れが残存しており最終的なA/Fの合わせ込みが不十分であった。
【0005】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、内燃機関の過渡運転途中においても空気量の立上がり特性を考慮した空気量とそれに対応する燃料量とを内燃機関に供給することでA/Fの乱れを改善することができる内燃機関のスロットル制御装置の提供を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の内燃機関のスロットル制御装置によれば、負荷推定手段ではアクセル開度に応じて、内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がりを推定し、該推定された負荷の立ち上がりに基づいて内燃機関の負荷、例えば、吸気圧や吸入空気量が推定され、この推定された負荷が内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して、推定負荷補正手段で補正される。また、燃料量演算手段では補正された負荷に基づいて内燃機関に供給される燃料量が算出される。そして、スロットル開度制御手段では補正された負荷となるように目標スロットル開度が算出され、制御信号が出力される。このように、推定された負荷が内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して補正され、補正された負荷に基づいて燃料量が算出されるため、過渡運転途中のA/F(空燃比)の乱れを改善することができる。また、請求項1では、推定負荷補正手段がリニア化補正手段を具備しており、推定負荷補正手段で推定された負荷が変化時の立上がり点と収束点とを結ぶ直線となるように補正される。このように、推定された負荷が正確な燃料量の算出が容易な負荷となるように補正されることで、過渡運転途中のA/F(空燃比)の乱れを改善することができる。
【0007】
請求項2の内燃機関のスロットル制御装置によれば、負荷推定手段ではアクセル開度検出手段で検出されたアクセル開度に応じて、内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がりを推定し、該推定された負荷の立ち上がりに基づいて内燃機関の負荷、例えば、吸気圧や吸入空気量が推定され、この推定された負荷が内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して、推定負荷補正手段で補正される。また、燃料量演算手段では補正された負荷に基づいてインジェクタから内燃機関に供給される燃料量が算出される。そして、スロットル開度制御手段では補正された負荷となるようにスロットルバルブの目標スロットル開度が算出され、制御信号が出力される。このように、推定された負荷が内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して補正され、補正された負荷に基づいて燃料量が算出されるため、過渡運転途中のA/F(空燃比)の乱れを改善することができる。また、請求項2では、推定負荷補正手段がリニア化補正手段を具備しており、推定負荷補正手段で推定された負荷が変化時の立上がり点と収束点とを結ぶ直線となるように補正される。このように、推定された負荷が正確な燃料量の算出が容易な負荷となるように補正されることで、過渡運転途中のA/F(空燃比)の乱れを改善することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置の全体構成を示す概略図である。
【0012】
図1において、内燃機関1には吸気通路2を通って空気が供給される。スロットルバルブ3は吸気通路2の途中に設けられ、アクチュエータとしてのDCモータ(スロットルバルブ駆動手段)4により開閉されスロットルバルブ3を通過する空気流量が調節される。このスロットルバルブ3にはスロットル開度を検出するスロットル開度センサ5が設けられている。アクセルペダル8にはアクセル開度を検出するアクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)9が設けられている。また、内燃機関1のクランクシャフト10には、その回転角の遷移状態から機関回転速度を検出する回転角センサ11が配設されている。そして、内燃機関1の吸気通路2にはその通路内を通過する空気量に対応する吸気圧を検出する吸気圧センサ12が設けられ、内燃機関1の排気通路13にはその通路内の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ14が設けられている。更に、内燃機関1には冷却水温を検出する水温センサ15、吸気通路2内でスロットルバルブ3の上流側にはその通路内に取込まれた吸気温を検出する吸気温センサ16がそれぞれ設けられている。17は内燃機関1の吸気通路2内に燃料を供給するインジェクタ(燃料噴射弁)である。
【0013】
ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)20にはスロットル開度センサ5からのスロットル開度TA信号、アクセル開度センサ9からのアクセル開度AP信号、回転角センサ11からの機関回転速度NE信号、吸気圧センサ12からの吸気圧PM信号、酸素濃度センサ14からの酸素濃度Ox 信号、水温センサ15からの冷却水温THW信号、吸気温センサ16からの吸気温THA信号が入力されている。
【0014】
次に、ECU20内の電気的構成について図2を参照して説明する。
【0015】
図2において、ECU20は、周知の中央処理装置としてのCPU21、制御プログラムを格納したROM22、各種データを格納するRAM23、スロットル開度センサ5からのスロットル開度TA信号、アクセル開度センサ9からのアクセル開度AP信号、吸気圧センサ12からの吸気圧PM信号、酸素濃度センサ14からの酸素濃度Ox 信号、水温センサ15からの冷却水温THW信号、吸気温センサ16からの吸気温THA信号の各アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路24、回転角センサ11からの機関回転速度NE信号を波形整形する波形整形回路25、これら各種情報に基づきCPU21で算出される後述のスロットルバルブ目標開度TAEX及び燃料噴射時間TAUによってスロットルバルブ3のDCモータ4を駆動するための電流ITAEX及びインジェクタ17を駆動するための電流ITAU を供給する出力回路26等から構成されている。
【0016】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU20内のCPU21におけるベースルーチンの処理手順を示す図3のフローチャートに基づき説明する。
【0017】
図3において、まず、イグニッションスイッチ(図示略)のONによる電源投入と同時(電源起動時)に、ステップS100で初期化が実行される。この初期化では、例えば、RAM23等の変数記憶領域が初期値に設定されたり、各種センサからの入力信号がチェックされる。ステップS100の初期化後、以下のループ内の本格的な制御処理が繰返し実行される。
【0018】
ステップS200では、吸気圧推定処理(負荷推定手段)として、アクセル開度APや機関回転速度NE等をパラメータとしてスロットルバルブ3が操作される前に、吸気圧PMが推定される。次にステップS300に移行して、吸気圧リニア化処理(推定負荷補正手段)として、推定された吸気圧PMに基づきリニアな立上がりの目標吸気圧PMが算出される。次にステップS400に移行して、スロットルバルブ目標開度演算処理(スロットル開度制御手段)として、リニア化された吸気圧PMを実現するため、目標吸気圧PMに基づくスロットルバルブ3のスロットル開度の最適なスロットルバルブ目標開度TAEXが算出される。次にステップS500に移行して、燃料系演算処理(燃料量演算手段)として、リニア化された吸気圧PMに見合う燃料量が算出され、以降、ステップS200〜ステップS500が繰返し実行される。
【0019】
次に、上述の各ルーチンについて詳細に説明する。
【0020】
まず、図3のステップS200における吸気圧推定のサブルーチンを図4に基づき、図5のルーチンを参照して説明する。なお、この吸気圧推定のサブルーチンは8ms毎にCPU21にて実行される。ここで、吸気圧PMの推定には、気体の状態方程式を用いた方法を、一例として説明する。
【0021】
図4において、まず、ステップS201で、アクセル開度AP、機関回転速度NE、吸気温THA等のパラメータが読込まれる。次にステップS202に移行して、サージタンク通過空気量Gin算出処理が実行される。このサージタンク通過空気量Gin算出処理は、図5に示すサブルーチンのステップS211で、まず、スロットルバルブ通過空気量Ginα〔kg/sec〕が次式(1)により算出される。
【0022】
【数1】
【0023】
ここで、PA:大気圧〔Pa 〕、S:流通断面積〔m2 〕、κ:比熱比、R:気体定数〔J/(kg・K)〕、T:吸気温〔K〕とする。
【0024】
次にステップS212に移行して、スロットルバルブ通過空気量Ginαにもれ空気量C2 〔kg/sec〕が加算されてサージタンク通過空気量Gin〔kg/sec〕が求められたのち、図4のサブルーチンに戻り、ステップS203で、シリンダ内流入空気量Gout 〔kg/sec〕が次式(2)により算出される。
【0025】
【数2】
【0026】
ここで、NE:機関回転速度〔rpm〕、PE:排気圧力=大気圧〔Pa ,N/m2 〕、ε:圧縮比、κ:比熱比、C3:Vc /(2×60×R×T),Vc :総排気量〔m3 〕とする。
【0027】
次にステップS204に移行して、サージタンク通過空気量Gin及びシリンダ内流入空気量Gout を用い、次式(3)により吸気圧変化量ΔPM(吸気圧PMの微分値)が算出される。
【0028】
【数3】
ΔPM=dPM/dt={(Gin−Gout )/V}κRT ・・・(3)
ここで、PM:吸気圧〔Pa ,N/m2 〕、t:時間〔sec〕、Gin:サージタンク通過空気量〔kg/sec〕、Gout :シリンダ内流入空気量〔kg/sec〕、V:サージタンク容積〔m3 〕、κ:比熱比、R:気体定数〔J/(kg・K),Nm/(kg・K)〕、T:吸気温〔K〕とする。
【0029】
次にステップS205に移行して、吸気圧変化量ΔPMが(微小時間Δt毎に)積算され、推定吸気圧PMSYMが算出され、本サブルーチンを終了する。
【0030】
次に、図3のステップS300における吸気圧リニア化処理のサブルーチンを図6に基づき、図7、図8及び図9の各ルーチン、図12のタイムチャートを参照して説明する。なお、この吸気圧リニア化のサブルーチンは8ms毎にCPU21にて実行される。
【0031】
図6において、ステップS301で、アクセル開度変化量ΔAPが所定値αを越えているかが判定される。ここで、所定値αは例えば、吸気圧PMのリニア化が必要な吸気圧立上がり挙動であるかを判定する指数である。ステップS301の判定条件が成立しないときには、何もすることなく本サブルーチンを終了する。一方、ステップS301の判定条件が成立するときには、ステップS302に移行し、吸気圧リニア化処理許可フラグXACCがセット(XACC=1)される。次にステップS303に移行して、飽和吸気圧PMMAX算出処理としてアクセル開度APに対応したスロットル開度TAとなったとき、吸気圧PMが収束すると予測される飽和吸気圧PMMAXが算出される。
【0032】
この飽和吸気圧PMMAX算出のサブルーチンを示す図7に基づき説明する。
【0033】
図7において、ステップS311で、アクセル開度APと機関回転速度NEとをパラメータとして定常状態にて安定する吸気圧PMCNTがマップ検索して求められる。次にステップS312に移行して、吸気圧PMCNTが微分された吸気圧PMCNTの変化量ΔPMCNTがγ以下でありアクセル開度APが安定状態であるかが判定される。ステップS312の判定条件が成立せず、加速指示中であるときにはステップS313に移行し、アクセル指示状態フラグCを「0」とし、本サブルーチンを終了する。
【0034】
一方、ステップS312の判定条件が成立し、アクセル開度APが安定状態(吸気圧PMCNTも安定状態)と判定されたときにはステップS314に移行し、前回のアクセル指示状態フラグCの状態より今回始めて安定状態(C=0)となったかが判定される。ステップS314の判定条件が成立しないときには、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS314の判定条件が成立し、アクセル指示状態フラグC=0であり今回始めて加速指示から安定指示に切換わったときにはステップS315に移行し、吸気圧PMCNTから加速指示前の吸気圧PMINTが減算されて飽和吸気圧PMMAXが算出される。次にステップS316に移行して、アクセル指示状態フラグCをセット(C=1)の安定状態とし、本サブルーチンを終了する。
【0035】
次に、図6に戻ってステップS304で、リニア化係数算出処理が実行される。このリニア化係数算出のサブルーチンを示す図8に基づき、図11を参照して説明する。
【0036】
図8において、ステップS321で、吸気圧リニア化処理許可フラグXACCがセット(XACC=1)されているかが判定される。ステップS321の判定条件が成立しないときには、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS321の判定条件が成立するときには、吸気圧PMのリニア化処理が許可されているとしてステップS322に移行し、加速点からの経過時間を示す加速後経過カウンタtが「+1」インクリメントされる。次にステップS323に移行して、吸気圧PMが加速後収束すると予測される飽和吸気圧PMMAXの中間点に加速指示前の吸気圧PMINT(このときの吸気圧PMINTはオフセット値)が加算された吸気圧値がレジスタAに格納される。ここで、飽和吸気圧PMMAXの中間点は、実際にスロットルバルブ3がリニアに変化したとき、吸気圧PMの立上がり曲線は正規のサインカーブに近似して遷移することから、吸気圧PMの立上がり曲線の中間点はリニア化された吸気圧PMと唯一一致するポイントであり、その点と加速点とを結ぶことでリニア化吸気圧PMRNAの立上がり速度を求めることができる(図11参照)。
【0037】
次にステップS324に移行して、推定吸気圧PMSYMがレジスタAに格納されている吸気圧以上であるかが判定される。ステップS324の判定条件が成立せず、推定吸気圧PMSYMが中間点に達していないときには、ステップS325に移行し、吸気圧立上がりリニア化のためのリニア化係数fRNA が「1」とされ、ステップS326に移行し、吸気圧PMのリニア化タイマCRNAが初期化として「0」リセットされ、本サブルーチンを終了する。
【0038】
一方、ステップS324の判定条件が成立し、推定吸気圧PMSYMが中間点に達しているときにはステップS327に移行し、中間点の吸気圧PM偏差PMMAX/2が加速後経過カウンタtで除算されリニア化係数fRNA が算出される。次にステップS328に移行して、加速後経過カウンタtが「−1」デクリメントされ(PMSYM≧Aとなったのちt値をホールド)、本サブルーチンを終了する。
【0039】
次に、図6に戻ってステップS305で、リニア化吸気圧PMRNA算出処理が実行される。このリニア化吸気圧PMRNA算出のサブルーチンを示す図9に基づき、図11を参照して説明する。
【0040】
図9において、ステップS331で、飽和吸気圧PMMAXに加速指示前吸気圧PMINTが加算され、加速後収束すると予測される推定吸気圧PMSYM(図11参照)がレジスタAに格納される。次にステップS332に移行して、リニア化タイマCRNAにリニア化係数fRNA が乗算され、それに加速前指示前吸気圧PMINTが加算されてオフセットされリニア化吸気圧PMRNAが算出される。次にステップS333に移行して、リニア化タイマCRNAが「+1」インクリメントされる。このリニア化タイマCRNAはリニア化係数fRNA が算出されるとき(推定吸気圧PMSYMの中間点)からカウントアップされる(図12のタイムチャート参照)。
【0041】
次にステップS334に移行して、リニア化吸気圧PMRNAがステップS331で算出されレジスタAに格納されている加速後収束すると予測される推定吸気圧PMSYM未満であるかが判定される。ステップS334の判定条件が成立し、リニア化吸気圧PMRNAが推定吸気圧PMSYMに到達していないときには、このまま本サブルーチンを終了する。一方、ステップS334の判定条件が成立せず、リニア化吸気圧PMRNAが推定吸気圧PMSYMに到達しているときにはステップS335に移行し、吸気圧リニア化処理許可フラグXACCが「0」クリアされたのち、ステップS336でリニア化タイマCRNAが「0」リセットされ、本サブルーチンを終了する。こののち、図6に戻り本サブルーチンを終了する。
【0042】
次に、図3に戻ってステップS400で、スロットルバルブ目標開度演算処理が実行される。このスロットルバルブ目標開度TAEX演算のサブルーチンを示す図10に基づき説明する。なお、このスロットルバルブ目標開度TAEX演算のサブルーチンは8ms毎にCPU21にて実行される。
【0043】
図10において、ステップS401で、吸気圧リニア化処理許可フラグXACCが「1」でセットされているかが判定される。ステップS401の判定条件が成立せず、吸気圧リニア化処理が許可されていないときには、ステップS402に移行し、通常のアクセル開度APに基づき変換テーブルを用いてスロットル開度TAOが算出される。次にステップS403に移行して、スロットル開度TAOがスロットルバルブ目標開度TAEXに格納され、本サブルーチンを終了する。
【0044】
一方、ステップS401の判定条件が成立し、吸気圧リニア化処理が許可されているときには、ステップS404に移行し、上述のベースルーチンのステップS300で処理されたリニア化吸気圧PMRNAを読込んで推定吸気圧PMSYMを算出した気体の状態方程式を用い逆の要領で算出してリニア化吸気圧PMRNAとなるように、即ち、リニア化吸気圧PMRNA→サージタンク通過空気量Gin→スロットルバルブ通過空気量Ginα→流通断面積S→スロットルバルブ目標開度TAEXの手順によってスロットルバルブ目標開度TAEXが算出され、本サブルーチンを終了する。なお、出力回路26にてスロットルバルブ目標開度TAEXとなるようにスロットル開度センサ5からのスロットル開度TA信号に基づきフィードバック制御しながらスロットルバルブ3のDCモータ4が駆動される。
【0045】
次に、図3に戻ってステップS500で、燃料系演算処理が実行される。まず、A/F(空燃比)制御において必要となる燃料噴射時間TAU演算のサブルーチンを示す図13に基づき、図14、図15及び図16を参照して説明する。
【0046】
A/F制御では、機関回転速度NEと吸気圧PMとに基づき基本的な燃料噴射時間TAUを算出し、燃焼状況に影響を及ぼす水温や気温等に基づく補正と、燃焼後の排気通路13内における酸素濃度に基づくフィードバック制御が実行される。なお、フィードバック制御は内燃機関1の固体差や経時変化等によるばらつきを補正するために実行される。本実施例においては、まず、排気通路13内における酸素濃度センサ14によるフィードバック制御が可能な状態にあるかが判定される。即ち、酸素濃度センサ14は一定の温度以上で活性化されるため、内燃機関1の始動直後では酸素濃度センサ14の酸素濃度Ox 信号検出結果をA/F制御に利用することができないからである。この酸素濃度センサ14が活性化しているかを表すために活性化フラグXACTが用いられ、この活性化フラグXACTが初期化によって「0」、活性化された時点で「1」とされる。
【0047】
図13において、まず、ステップS501で、排気通路13内に配設された酸素濃度センサ14の活性化フラグXACTが「0」であるかが判定される。未だ酸素濃度センサ14が活性化されていないときはステップS501の判定条件が成立し、ステップS502に移行し、酸素濃度センサ14からの酸素濃度Ox 信号が0.5V以上であるかが判定される。ここで、酸素濃度センサ14からは酸素濃度Ox 信号として、活性化されるまでは概ね0Vが出力されており、図14に示すように、活性化後で空気過剰率λが所定の基準値未満であると判定(リッチ判定〔λ=1未満〕)されると概ね1.0Vが出力され、所定の基準値以上であると判定(リーン判定〔λ=1以上〕)されると概ね0Vが出力される。なお、λ=1とは理論空燃比のことである。したがって、低温始動状態のときには空燃比がリッチ側に制御されるため、酸素濃度センサ14の活性化判定は、酸素濃度Ox 信号が活性化判定値である0.5V以上であるか否かにより行うことができる。
【0048】
ステップS502の判定条件が成立するときには、ステップS503に移行し、酸素濃度Ox 信号がO.5V以上となっていても未だ安定しているとは限らないため、安定化時間を計測する活性化カウンタCACTが「+1」インクリメントされる。次にステップS504に移行して、活性化カウンタCACTが安定化時間に対応した設定値KACT以上であるかかが判定される。ステップS504の判定条件が成立するときには、酸素濃度センサ14が活性化されたものとして、ステップS505に移行し、活性化フラグXACTが「1」とされる。ステップS501において酸素濃度センサ14が既に活性化されており、活性化フラグXACTが1であるときには、ステップS502〜ステップS505がスキップされる。
【0049】
次に、ステップS506では、酸素濃度センサ14が活性化されていてもそれだけではフィードバック制御可能ではない。他のフィードバック制御の実行条件として、本実施例では内燃機関1に配設された水温センサ15により検出された冷却水温THWが20℃以上となっているかが判定される。ステップS506の判定条件が成立するときには、ステップS507に移行し、フィードバック許可フラグXFBが「1」とされる。一方、ステップS502の判定条件が成立しない、またはステップS504の判定条件が成立しない場合は、確認の意味でステップS508で活性化フラグXACTが「0」とされる。このステップS508の後、またはステップS506の判定条件が成立しないときには、ステップS509に移行し、フィードバック許可フラグXFBが「0」とされる。
【0050】
ステップS507またはステップS509でフィードバック許可フラグXFB設定ののち、ステップS510で機関回転速度NE、ステップS511でリニア化吸気圧PMRNAが読込まれる。次にステップS512に移行して、図15に示すマップにより、機関回転速度NEとリニア化吸気圧PMRNAとをパラメータとして予め実験にてλ=1となるように求められている基本燃料噴射時間TPが算出される。次にステップS513に移行して、冷却水温THWに基づき冷却水温補正係数FTHW、吸気温THAに基づき吸気温補正係数FTHA等が算出される。次にステップS514に移行して、基本燃料噴射時間TPに冷却水温補正係数FTHWや吸気温補正係数FTHA等が乗算され燃料噴射時間TAUとされる。なお、これらの補正係数は実験にて得られた最適値を用いているが、マップや所定の算出式を用いて求めてもよい。次にステップS515に移行して、フィードバック許可フラグXFBが「1」であるかが判定される。フィードバック制御の実行条件が成立しているときにはステップS515の判定条件が成立し、ステップS516に移行する。ステップS516では、ステップS514で算出された燃料噴射時間TAUにフィードバック補正値(空燃比補正係数)FAFが乗算され最終的な燃料噴射時間TAUとされ、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS515の判定条件が成立しないときには、ステップS514で算出された燃料噴射時間TAUを最終的な燃料噴射時間TAUとして本サブルーチンを終了する。
【0051】
ここで、図16を参照して、上述のフィードバック補正値FAFの算出手順を説明する。基本的には、排気通路13内の酸素濃度Ox 信号を参照しながら例えば、空燃比がリーンのときには燃料噴射時間TAUを増加させていき、リーン側からリッチ側に反転したら燃料噴射量を減少させ始め、再びリッチ側からリーン側に反転したら燃料噴射量を増加させ始めるという制御が繰返される。
【0052】
具体的には、値として1.0を基点としたフィードバック補正値FAFを作るため、まず、酸素濃度センサ14からの酸素濃度Ox 信号が0.5V以上のリッチ側であるかに基づきフラグXOx を作り、このフラグXOx の反転ポイントより立上がり側ではディレイ値TDL1、立下がり側ではディレイ値TDL2を与えてフラグXOx Mが操作される。このフラグXOx Mに基づきリーン側ではフィードバック補正値FAFを大きくするため所定の積分値INT1が加算され、リッチ側ではフィードバック補正値FAFを小さくするため所定の積分値INT2が加算される。なお、レスポンスを向上させると共に空燃比の振動を防止するため、フラグXOx Mが立上がり側へ反転するときにはフィードバック補正値FAFにスキップ値SKP1が加算され小さくなる側へスキップさせ、逆にフラグXOx Mが立下がり側へ反転するときにはスキップ値SKP2が加算され大きくなる側へスキップさせる。
【0053】
これらのディレイ値TDL1,TDL2、積分値INT1,INT2及びスキップ値SKP1,SKP2は、上述した内燃機関1の固体差や経時変化等によるばらつき要因を解消できるようにそれぞれ実験によって容易に求められる適合値である。一方、フィードバック制御を許可されていないときには、図13で述べたように、ステップS514で算出された燃料噴射時間TAUをそのまま最終的な燃料噴射時間TAUとして用いる。このように、フィードバック補正値FAFが積算されない燃料噴射時間TAUを用いるということは、オープンループ制御を実行することを意味している。
【0054】
次に、インジェクタ17の駆動制御について図17に基づき、図18のマップ、図19及び図20のタイミングチャートを参照して説明する。
【0055】
インジェクタ17に対して噴射開始タイミングと噴射終了タイミングとが設定され、その期間中にインジェクタ17に燃料噴射が指示される。燃料噴射は内燃機関1の燃焼サイクルに対応して噴射終了タイミングを先に決定する必要があり、噴射開始タイミングはこの噴射終了タイミングから遡って設定される。
【0056】
図17において、ステップS601で機関回転速度NE、ステップS602でリニア化吸気圧PMRNAが読込まれたのち、ステップS603に移行し、インジェクタ17の閉弁時間PINJCLが図18に示すマップに基づき算出される。次にステップS604に移行して、閉弁時間PINJCLに燃料噴射時間TAU分が加算され開弁時間PINJOPとされる。図19にタイミングチャートを示すように、各気筒毎の基準信号T180の信号間隔である180°CA(クランク角)を時間で表したT180を用いて、T180間から開弁時間PINJOPを減算した時間が開弁タイミングTOPとされる。
【0057】
次にステップS605に移行して、何れかの気筒におけるインジェクタ17の基本タイミングかが判定される。ステップS605の判定条件が成立しないときには、本サブルーチンを終了する。一方、何れかの気筒の基本タイミングであるときにはステップS605の判定条件が成立し、図20に各気筒毎の基準信号とそれに対応したインジェクタ17の駆動シーケンシャルを示すように、その気筒に対応したインジェクタ17が選択されたのち、ステップS606に移行し、基準信号T180から開弁時間PINJOPが減算され開弁タイミングTOPが算出される。次に、ステップS607でインジェクタ17を開駆動するための開弁タイマ、ステップS608でインジェクタ17を閉駆動するための閉弁タイマがそれぞれセットされ、本サブルーチンを終了する。このようにして、時間割込みによって開弁タイミングTOPから燃料噴射時間TAUに対応する燃料分がインジェクタ17から内燃機関1の吸気通路2内に噴射される。
【0058】
上述したような制御が実行され、加速開始から加速終了の間にサインカーブを描いて立上がる吸気圧の変化をリニア化した変化に加工し、それを目標の吸気圧としてスロットルバルブ3が駆動制御される(図11参照)。よって、予測では図11中に示す中間点における吸気圧の最大変化速度が軽減され、この最大変化速度に比例して過渡時等のA/Fずれが生じることから、A/FずれとしてのΔA/Fが抑制され、エミッションが改善される。
【0059】
図21は吸気圧変化量ΔPMに対するλ=1(基準)からのA/FずれであるΔA/Fを示す特性図である。図11の加速開始から加速終了の間の吸気圧変化量ΔPMは、図21に示すように、本来の使用域では0〜50〔mmHg/8ms〕間に分布する。よって、最大A/FずれΔA/Fは約2.5発生するのに対し、吸気圧PMのリニア化補正により吸気圧変化量ΔPMは、約25〔mmHg/8ms〕まで抑制され、最大A/FずれΔA/Fも約2.0に抑制され、その低減率20%がエミッションに反映されることとなる。
【0060】
上述したように、吸気圧PMの立上がりがリニア化され、内燃機関1のシリンダ内に充填される吸気圧PMが予測し易くなり、燃料噴射時間TAUの演算が容易となるため、A/Fのずれを小さくできる。また、吸気圧変化量ΔPMが平均化されるため、最大の吸気圧変化量ΔPMが低減され、A/F変動を抑制することができる。
【0061】
このような制御によって、燃料系演算における吸気圧PMとシリンダ内へ充填される吸気圧PMとの吸気圧ずれΔPMを目標吸気圧PMとして解消でき、吸気圧ずれΔPMによる計測誤差をなくすことでλ=1からのA/FずれであるΔA/Fを抑制できるためエミッションが低減できる。
【0062】
このように、本実施例の内燃機関のスロットル制御装置によれば、図3のステップS200の吸気圧推定処理においては、推定吸気圧PMSYMがアクセル開度APに応じ推定される。ステップS300の吸気圧リニア化処理においては、推定吸気圧PMSYMに基づいて吸気圧がリニアに変化するよう補正されたリニア化吸気圧PMRNAが算出される。具体的には推定吸気圧PMSYMの変化開始点(加速開始点)と変化収束点とを結ぶ直線となるよう推定吸気圧PMSYMを補正し、リニア化吸気圧PMRNAとしている。続くステップS400のスロットルバルブ目標開度演算処理においては、スロットルバルブ目標開度TAEXがリニア化吸気圧PMRNAに基づいて算出される。つまり、実際の吸気圧がリニア化吸気圧PMRNAとなる目標スロットル開度がスロットルバルブ目標開度TAEXとして算出される。また、ステップS500の燃料系演算処理においては、燃料噴射時間TAUがリニア化吸気圧PMRNAに基づいて算出される。
【0063】
よって、燃料系演算処理においては、図11に示すように、リニア化(補正された吸気圧)に基づいて燃料噴射時間TAUを算出すればよいため、リニア化つまり、補正前の吸気圧のような急峻な吸気圧の変化がなく、空燃比のずれを小さくすることができる。
【0064】
次に、上述した図2のECU20におけるスロットル制御の変形例を参考例として、図22のタイムチャートに基づき説明する。
【0065】
上述の実施例と同様に、吸気圧PMを推定した推定吸気圧PMSYMが算出される。次に、次式(4)により、吸気圧ディレイ補正時間TDLYが算出される。
【0066】
【数4】
TDLY〔ms〕=TAU+(インジェクタ閉弁からINバルブ閉弁までの所要時間)+(無効噴射時間)+(閉弁遅れ時間)+(噴霧飛行時間) ・・・(4)
次に、推定吸気圧PMSYMに吸気圧ディレイ補正時間TDLY分だけ遅らせたディレイ吸気圧PMSYM2が算出される。そして、上述の実施例と同様に、スロットルバルブ目標開度TAEXが算出され、スロットルバルブ3を駆動するDCモータ4に対する出力処理が実行される。上述の実施例における燃料系演算では、リニア化された吸気圧PM値に基づき基本燃料噴射時間を算出していたが、ここでは、補正する前の推定吸気圧PMSYMに基づいて実行される(図22参照)。よって、本参考例においては、図3のステップS400のスロットルバルブ目標開度演算処理よりも、ステップS500の燃料系演算処理のほうが先に実行される。また、燃料系演算処理が実行された後、ステップS300の吸気圧リニア化処理に相当する吸気圧ディレイ処理実行されることになる。以下、上述の実施例と同様である。
【0067】
このように、本参考例の内燃機関のスロットル制御装置によれば、図3のステップS300にて実行される吸気圧リニア化処理の代わりに吸気圧推定処理により推定された吸気圧を吸気圧ディレイ補正時間TDLY分遅延させる補正が実行される。ここで、吸気圧ディレイ補正時間は実際の吸気圧変化に対する燃料系の遅れ時間である。燃料系演算処理においては、燃料噴射量が吸気圧推定処理により推定された吸気圧に基づいて算出される。また、スロットルバルブ目標開度演算処理はディレイ補正された推定吸気圧PMSYMに基づいてスロットルバルブ目標開度TAEXが算出される。よって、実際は吸気圧の変化に所定時間遅れてから燃料が噴射されるが、スロットルバルブ目標開度に燃料噴射遅れに相当する所定時間のディレイを与えるため空燃比の乱れを改善することができる。
【0068】
なお、本実施例では、負荷として吸気圧を推定・補正するようにしているが、必ずしもこれに限られることはなく、例えば、吸入空気量を推定し、その推定吸入空気量を補正した補正推定吸入空気量に基づいてスロットルバルブ目標開度を算出するようにしてもよい。
【0069】
ところで、上記実施例では、スロットルバルブ3を開閉するためのアクチュエータとしてDCモータ4を用いているが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、ステップモータ等を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置におけるECU内の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU内のCPUにおけるベースルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 図4は図3における吸気圧推定の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 図5は図4のサージタンク通過空気量算出の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 図6は図3における吸気圧リニア化の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 図7は図6の飽和吸気圧算出の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 図8は図6のリニア化係数算出の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 図9は図6のリニア化吸気圧算出の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】 図10は図3におけるスロットルバルブ目標開度演算の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 図11は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置におけるアクセル開度と吸気圧との関係を示す特性図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置における各信号の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図13】 図13は図3における燃料系演算の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】 図14は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で用いられている酸素濃度センサの出力状態を説明する特性図である。
【図15】 図15は図13における基本燃料噴射時間を算出するマップである。
【図16】 図16は図13のフィードバック補正値の算出手順を示すタイムチャートである。
【図17】 図17は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で用いられているインジェクタの駆動制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】 図18は図17におけるインジェクタの閉弁時間を算出するマップである。
【図19】 図19は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置における各気筒毎の基準信号に対するインジェクタ駆動信号を示すタイミングチャートである。
【図20】 図20は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置における各気筒毎の基準信号に対するインジェクタの駆動制御を示すタイミングチャートである。
【図21】 図21は本発明の実施の形態の参考例にかかる内燃機関のスロットル制御装置における吸気量変化量に対する空燃比ずれを示す特性図である。
【図22】 図22は本発明の実施の形態の参考例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECUにおけるスロットル制御の変形例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 吸気通路
3 スロットルバルブ
4 DCモータ
5 スロットル開度センサ
8 アクセルペダル
9 アクセル開度センサ
11 回転角センサ
12 吸気圧センサ
13 排気通路
14 酸素濃度センサ
17 インジェクタ
20 ECU(電子制御装置
Claims (2)
- アクセル開度に応じて、内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がりを推定し、前記推定された負荷の立ち上がりに基づいて内燃機関の負荷を推定する負荷推定手段と、
前記内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して、前記負荷推定手段により推定された負荷を補正する推定負荷補正手段と、
前記推定負荷補正手段により補正された負荷に基づいて前記内燃機関に供給される燃料量を算出する燃料量演算手段と、
前記推定負荷補正手段により補正された負荷となる目標スロットル開度を算出し、制御信号を出力するスロットル開度制御手段とを具備し、
前記推定負荷補正手段は、前記負荷推定手段により推定された負荷の変化時における負荷の変化開始点と変化収束点とを結び直線的に負荷が変化するように補正するリニア化補正手段を具備することを特徴とする内燃機関のスロットル制御装置。 - 内燃機関に吸入される空気流量を調節するスロットルバルブと、
前記内燃機関に燃料を供給するインジェクタと、
アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
前記アクセル開度検出手段により検出されたアクセル開度に応じて、内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がりを推定し、前記推定された負荷の立ち上がりに基づいて内燃機関の負荷を推定する負荷推定手段と、
前記内燃機関の過渡運転時における負荷の立上がり特性を考慮して、前記負荷推定手段により推定された負荷を補正する推定負荷補正手段と、
前記推定負荷補正手段により補正された負荷に基づいて前記インジェクタから前記内燃機関に供給される燃料量を算出する燃料量演算手段と、
前記推定負荷補正手段により補正された負荷となる前記スロットルバルブの目標スロットル開度を算出し、制御信号を出力するスロットル開度制御手段とを具備し、
前記推定負荷補正手段は、前記負荷推定手段により推定された負荷の変化時における負荷の変化開始点と変化収束点とを結び直線的に負荷が変化するように補正するリニア化補正手段を具備することを特徴とする内燃機関のスロットル制御装置。
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