JP2007085197A - エンジン用点火装置 - Google Patents

エンジン用点火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007085197A
JP2007085197A JP2005272290A JP2005272290A JP2007085197A JP 2007085197 A JP2007085197 A JP 2007085197A JP 2005272290 A JP2005272290 A JP 2005272290A JP 2005272290 A JP2005272290 A JP 2005272290A JP 2007085197 A JP2007085197 A JP 2007085197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ignition
engine
permission determination
speed
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005272290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4622769B2 (ja
Inventor
Hiroyasu Sato
弘康 佐藤
Tomoaki Sekida
智昭 関田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusan Denki Co Ltd filed Critical Kokusan Denki Co Ltd
Priority to JP2005272290A priority Critical patent/JP4622769B2/ja
Publication of JP2007085197A publication Critical patent/JP2007085197A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4622769B2 publication Critical patent/JP4622769B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

【課題】エンジンが始動時に逆転するのを防ぎつつ、エンジンの温度が高い状態での始動性を向上させることができるようにしたエンジン用点火装置を提供する。
【解決手段】エンジンの始動時にエンジンが逆転するのを防ぐために、エンジンの始動時の回転速度が点火許可判定速度未満であるときに点火指令信号の発生を中止するようにしたエンジン用点火装置において、エンジンの温度を検出するエンジン温度検出手段11と、エンジンの温度が高いときの点火許可判定速度をエンジンの温度が低いときの点火許可判定速度よりも低くするようにエンジの温度と点火許可判定速度との間の関係を定めて、点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値をエンジン温度に対して演算する点火許可判定値演算手段19とを設け、点火許可判定値演算手段19により演算された点火許可判定値から点火許可判定速度の情報を得るようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マイクロプロセッサを用いてエンジン(内燃機関)の点火位置を制御するエンジン用点火装置に関するものである。
マイクロコンピュータを用いて点火位置を制御するエンジン用点火装置は、例えば、特許文献1に示されているように、点火信号が与えられたときに点火コイルの一次電流を制御して点火用の高電圧を発生させる点火回路と、エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置である上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された基準クランク角位置及び該基準クランク角位置よりも位相が遅れ前記上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された固定点火位置でそれぞれ基準信号及び固定点火位置信号を発生する信号発生器と、この信号発生器の出力の発生周期からエンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、検出された回転速度に対して点火位置を演算する点火位置演算手段と、基準信号が発生したときに演算された点火位置の計測を開始して、演算された点火位置が計測されたときに点火指令信号を発生する点火指令信号発生手段と、点火指令信号が発生したとき、または前記固定点火位置信号が発生したときに点火回路に点火信号を与える点火信号出力回路とにより構成される。
上記点火位置演算手段は、基準クランク角位置から点火位置までエンジンが回転するのに要する時間の形で各回転速度における点火位置を演算する。点火指令信号発生手段は、基準信号が発生したことが検出されたときに演算された点火位置の計測を開始し、その計測が終了したときに点火指令信号を発生する。信号発生器が発生する固定点火位置信号は、エンジンの極低速回転領域(アイドリング領域)での点火位置を定めるために用いられ、通常その発生位置は、エンジンの上死点前10°前後に設定されている。
なお本明細書において、点火位置、信号の発生位置等という場合の「位置」はエンジンのクランク角位置(クランク軸の回転角度位置)を意味する。
ところで、2サイクルエンジン及び4サイクルエンジンのいずれの場合も、エンジンの始動時にクランク軸の回転に勢いがない状態で、上死点位置前の点火位置で点火が行なわれると、その際に生じる爆発の圧力によりピストンが押し戻されてエンジンが逆転し、始動装置に大きな力が作用する。エンジンが始動時に逆転すると、始動装置がキックスタータやロープスタータ等の人力を利用したものである場合には、運転者に危害を加えるおそれがある。また始動装置が電動スタータである場合には、逆転時にスタータモータとクランク軸とを結合する歯車機構に大きな力が加わって、その歯車機構が破損するおそれがある。
機関の逆転を防止する1つの方法として、機関の極低速時(始動時及びアイドリング時)の点火位置を上死点よりも遅れた位置に設定することが考えられる。そのためには、例えば、信号発生器が固定点火位置信号を発生する位置を上死点よりも遅れた位置に設定しておいて、機関の回転速度が設定回転速度以下の時(極低速時)に該固定点火位置信号を点火信号として点火回路に与えるようにすればよいが、アイドリング運転時にも点火位置を機関の上死点より遅らせると、機関の回転を安定に維持することができなくなる。アイドリング運転を安定に行わせるには、点火位置を上死点前10°前後の適当な位置に設定する必要がある。
そこで、信号発生器が固定点火位置信号を発生する位置を上死点よりも遅らせて機関の始動時には該固定点火位置信号を点火信号として点火動作を行わせ、機関が始動した後はマイクロコンピュータによりソフトウェア上でアイドリング時の点火位置を演算して、演算した点火位置で点火信号を発生させるようにすることが考えられる。
この場合、マイクロコンピュータは、基準クランク角位置から点火位置までクランク軸が回転するのに要する時間の形で各回転速度における点火位置を演算して、信号発生器が基準信号を発生した時に該点火位置の計測を開始させ、その計測が完了した時に点火信号を発生させることになる。アイドリング時の機関のクランク軸の回転速度が一定と見なし得る程度に安定している場合には、このような方法によりアイドリング時の点火位置をほぼ一定に保って、機関の回転を安定させることができる。
しかしながら、機関のアイドリング時においては、シリンダ内の圧力変化の影響を受けて、クランク軸の各回転角度位置における回転速度が変動し、その変動の程度は一定しないため、信号発生器が基準信号を発生した位置から演算された点火位置の計測を開始する方法をとったのでは、各燃焼サイクル毎に点火位置が変動することになり、アイドリング時の回転を安定させることが困難になる。
エンジンのアイドリング時の回転を安定にするためには、点火位置を演算により決めるのではなく、信号発生器が固定点火位置信号を発生する位置を点火位置とする必要があるが、このようにすると、前述のように、始動時に機関が逆転するおそれが生じるのを避けられない。
上記の問題を解決するため、特許文献1に示された点火装置では、クランク軸が基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置まで回転するのに要する時間を計測して、その計測値が予め設定した点火許可判定値以下である場合(エンジンの始動時の回転速度が点火許可回転速度以上である場合)に、クランク軸の回転に上死点位置を越えるのに十分な勢いがあると判定して点火指令信号を発生させ、その計測値が点火許可判定値を超えている場合(エンジンの始動時の回転速度が点火許可回転速度未満である場合)にクランク軸の回転に勢いがないと判定して、点火指令信号の発生を中止するようにしている。
このように構成すると、エンジンの始動時の操作力が不足してクランク軸の回転に勢いがないときにエンジンが点火されるのを防ぐことができるため、エンジンが逆転するのを確実に防ぐことができる。
特開平9−144636号公報
一般にエンジンのピストンが上死点を乗り越えるために必要な回転力は、エンジンの温度が低いときほど大きくなり、エンジンの温度が高いときほど小さくなる。その理由は主として、ピストンの摺動部分やクランク軸の回転部分等に付着したエンジンオイルの粘性がエンジンの温度により変化することにある。
従って、クランク軸が基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置まで回転するのに要する時間が同じでも、エンジンの温度の違いにより、ピストンが上死点を越えることができたり、できなかったりする。
ところが、特許文献1に示された点火装置では、クランク軸の回転に勢いがあるか否かを判定するために、クランク軸が基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置まで回転するのに要する時間の計測値と比較する点火許可判定値を一定値に固定していたため、低温状態にあるエンジンを始動する際にエンジンの逆転を防止できるように、点火許可判定値が設定されていると、高温状態または常温の状態にあるエンジンを始動する際にピストンが上死点を越えたのに点火動作が行なわれなかったという事態が生じ、エンジンの始動性が悪くなるという問題があった。
本発明の目的は、エンジンが始動時に逆転するのを防ぎつつ、エンジンの始動性を向上させることができるようにしたエンジン用点火装置を提供することにある。
本発明は、点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、前記エンジンの回転速度が極低速回転領域の上限を与える設定回転速度以下でかつ前記設定回転速度よりも低く設定された点火許可判定速度以上であるときに予め設定された固定点火位置で前記点火指令信号を発生し、前記エンジンの回転速度が前記点火許可判定速度未満であるときには前記点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令発生手段と、前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度を超えているときに前記エンジンの回転速度に対して演算された点火位置で前記点火指令信号を発生する定常運転時点火指令信号発生手段とを備えたエンジン用点火装置に適用される。
本発明においては、エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、エンジンの温度が高いときの点火許可判定速度をエンジンの温度が低いときの点火許可判定速度よりも低くするようにエンジンの温度と点火許可判定速度との間の関係を定めて、点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値をエンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段とが設けられ、極低速時点火指令発生手段は、点火許可判定値演算手段により演算された点火許可判定値から点火許可判定速度の情報を得るように構成される。
上記のように構成すると、エンジンの温度が高いときに点火許可判定速度を低くして、エンジンの始動性を向上させることができる。またエンジンの温度が低いときには、点火許可判定速度を高くして、始動操作の際の操作力が弱い場合にエンジンが逆転するのを防ぐことができる。従って本発明によれば、エンジンが始動時に逆転するのを防ぎつつ、エンジンの温度が高い状態での始動性を向上させることができる。
本発明の好ましい態様では、エンジン用点火装置が、点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置である上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された基準クランク角位置及び該基準クランク角位置よりも位相が遅れ前記上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された固定点火位置でそれぞれ基準信号及び固定点火位置信号を発生する信号発生器と、エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、エンジンの温度が高いときに低くなり、エンジンの温度が低いときに高くなる点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値をエンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段と、エンジン温度検出器により検出されたエンジンの温度に対して、エンジンの極低速回転領域の上限を与える設定回転速度よりも低い値を示す点火許可判定速度の情報を含む値を点火許可判定値として演算する点火許可判定値演算手段と、エンジンの回転速度が設定回転速度以下で、かつ点火許可判定値により与えられる点火許可判定速度以上であるときに固定点火位置信号の発生位置で点火指令信号を発生し、エンジンの回転速度が点火許可判定速度未満であるときには点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令発生手段と、エンジンの回転速度が前記設定回転速度を超えているときにエンジンの回転速度に対して演算された点火位置で点火指令信号を発生する定常運転時点火指令信号発生手段とを備えていて、特に上記エンジン温度検出器と、点火許可判定値演算手段とを設けたことを特徴とする。
本発明の他の好ましい態様では、エンジン用点火装置が、点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置である上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された基準クランク角位置及び該基準クランク角位置よりも位相が遅れ、前記上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された固定点火位置でそれぞれ基準信号及び固定点火位置信号を発生する信号発生器と、エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、基準信号の発生周期からエンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、回転速度検出手段により検出された回転速度がエンジンの極低速回転領域の上限を与える設定回転速度に等しいときに前記エンジンのクランク軸が前記基準クランク角位置から固定点火位置まで回転するのに要する時間よりも長い時間を点火許可判定値として、該点火許可判定値をエンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段と、回転速度検出手段により検出された回転速度に対してエンジンの点火位置を演算する点火位置演算手段と、点火位置演算手段により演算された点火位置で点火指令信号を発生する定常運転時点火指令信号発生手段と、基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置までエンジンのクランク軸が回転するのに要する時間を計測する計時手段と、この計時手段による計測値が点火許可判定値以下であると判定されたときに固定点火位置信号の発生位置で点火指令信号を発生させ、計時手段による計測値が点火許可判定値を超えていると判定されたときには点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令信号発生手段と、エンジンの回転速度が設定回転速度以下のときには極低速時点火指令信号発生手段が発生する点火指令信号を点火回路に与え、エンジンの回転速度が設定回転速度を超えているときには定常時点火指令信号発生手段が発生する点火指令信号を点火回路に与える点火指令信号選択手段とを備えており、エンジンの温度が低いときに点火許可判定値を大きな値として演算し、エンジンの温度が高いときに点火許可判定値を小さい値として演算するように点火許可判定値演算手段が構成される。
以上のように、本発明によれば、エンジンの温度が高いときに点火許可判定速度を低くして、エンジンの始動性を向上させることができ、またエンジンの温度が低いときには、点火許可判定速度を高くして、始動操作の際の操作力が弱い場合にエンジンが逆転するのを防ぐことができるため、エンジンが始動時に逆転するのを防ぎつつ、エンジンの始動性を向上させることができる利点がある。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態の構成を概略的に示したものである。同図において1は4サイクル単気筒エンジン、2は燃料噴射装置及び点火装置の制御部を構成する電子式制御ユニット(ECU)である。
エンジン1は、シリンダ101及びクランクケース102と、シリンダ101内に配置されたピストン103と、ピストン103にコンロッド104を介して連結されたクランク軸105と、吸気管106及び排気管107とを有しており、吸気管106にはスロットルバルブ108が取り付けられている。エンジンのシリンダヘッドには点火プラグ109が取り付けられ、吸気管106にはインジェクタ(電磁式燃料噴射弁)110が取り付けられている。
インジェクタ110は、吸気管106内のスロットルバルブ108よりも下流側の空間に燃料を噴射するように取り付けられている。インジェクタ110は、先端に噴射口を有し、図示しない燃料タンクから燃料ポンプを介して内部に燃料が供給されるインジェクタボディと、このインジェクタボディの先端の噴射口を開閉するバルブと、このバルブを制御するソレノイドとを備えた周知のものである。
インジェクタ110から噴射する燃料の量(噴射量)は、図示しない燃料ポンプからインジェクタ110に与えられる燃料の圧力(燃圧)と、インジェクタのバルブを開いてその噴射口から燃料を噴射させる時間(噴射時間)とにより決まる。インジェクタ110に与えられる燃料の圧力は圧力調整器により一定に保たれているため、燃料の噴射量は、噴射時間により管理される。
エンジンのクランク軸105には、外周にリラクタrが形成された鉄製のフライホイール111が取り付けられている。フライホイール111の近傍には、エンジンのケースに対して固定された信号発生器3が配置されている。信号発生器3は、例えば、リラクタrに対向する磁極部を有する鉄心に巻回された信号コイルと、該鉄心に結合された永久磁石とを備えていて、リラクタrの回転方向の前端側のエッジ及び後端側のエッジをそれぞれ検出して極性が異なるパルス信号を出力する。
図7(A)は、本実施形態において信号発生器3が発生するパルス信号の波形を、エンジンのクランク軸の回転角度(クランク角)θに対して示したものである。この例では、エンジンのクランク角が上死点位置TDCに対して十分に進角した位置に設定された基準クランク角位置θs1に一致したときに、信号発生器3がリラクタrの回転方向の前端側エッジを検出して、負極性のパルス波形の第1パルス信号Sc1を発生し、クランク角が、基準クランク角位置θs1よりも遅れ、上死点位置TDCよりも僅かに進角した位置に設定された固定点火位置θs2に一致したときに第2パルス信号Sc2を発生するように、リラクタrの極弧角と、信号発生器3の取付位置とが設定されている。図7においては、各パルスがしきい値Vthに達する位置を各パルスの発生位置としている。
なお本明細書において、「上死点位置TDC」は、エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置を意味し、「点火位置」は、エンジンの点火動作が行なわれるクランク角位置を意味する。
本実施形態では、第1パルス信号Sc1を、基準信号として用い、第2パルス信号Sc2を固定点火位置信号として用いる。基準信号Sc1は、エンジンの点火位置の計測を開始する位置等として用いる基準クランク角位置を検出するために用いられる。
第2パルス信号Sc2はまた、エンジンの1燃焼サイクルの基準タイミングを検出するためにも用いられる。1燃焼サイクルの基準タイミングは、例えば、1燃焼サイクルが行なわれる間(クランク軸が2回転する間)に信号発生器が発生する各パルス信号が燃焼サイクルのいずれの行程で発生する信号であるかを識別するために用いられる。
第2パルス信号Sc2は、クランク軸が1回転する毎に1回発生するため、クランク軸が2回転する間に行なわれるエンジンの1燃焼サイクルの基準タイミングを、第2パルス信号Sc2のみから検出することはできないが、エンジンに取り付けられた他の適当なセンサから得られる信号の変化と第2パルス信号Sc2の発生位置とを関連づけることにより、1燃焼サイクルの基準タイミングを検出することができる。
例えば、吸気管が各気筒毎に設けられているエンジンでは、エンジンの吸気管内圧力(スロットルバルブよりも下流側で測った吸気管内の圧力)がエンジンの行程変化に伴って特有の変化を示すので、固定点火位置信号が発生したときに吸気管内圧力が特定の変化を示しているときに、その固定点火位置信号の発生タイミングを1燃焼サイクルの基準タイミングとすることができる。例えば、吸気行程において吸気管内圧力が極小値を示した後に発生する第2パルス信号Sc2の発生タイミングを1燃焼サイクルの基準タイミング(吸気行程の)とすることができる。このようにして1燃焼サイクルの基準タイミングが決まれば、この基準タイミングを基準にして、信号発生器が発生する一連のパルス信号が燃焼サイクルのいずれの行程で発生するパルス信号であるかを識別することができる。
なお吸気管内圧力の極小値は、機関の低速回転時により明確に検出できるため、1燃焼サイクルの基準タイミングの識別は、機関の低速回転時に行うのが好ましい。信号発生器3が一連のパルス信号を発生する順序は決まっているため、信号発生器が出力する各パルス信号がいずれの行程で発生するパルス信号であるかの識別は、機関を始動した後一度だけ行えばよい。
図7に示した例では、第1パルス信号(基準信号)Sc1を負極性のパルスとし、第2パルス信号(固定点火位置信号)Sc2を正極性のパルスとしているが、逆に、第1パルス信号Sc1を正極性のパルスとし、第2パルス信号Sc2を負極性のパルスとしてもよいのはもちろんである。
ECU2は、少なくとも1つのマイクロプロセッサと、点火プラグ109とともにエンジン用点火装置を構成する点火回路と、インジェクタ110とともに燃料噴射装置を構成するインジェクタ駆動回路とを備えていて、マイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させることにより、点火制御装置と燃料噴射制御装置とを構成するために必要な各種の要素を構成する。
点火回路は、点火指令信号が与えられたときに点火コイルと該点火コイルの一次電流に急激な変化を生じさせる回路とを備えていて、該一次電流の急激な変化により点火コイルの二次コイルに点火用高電圧Vhを誘起させる。この点火用高電圧は点火プラグ109に印加されて、点火プラグ109の放電ギャップ間に火花放電を生じさせる。
インジェクタ駆動回路は、パルス波形の噴射指令信号が与えられている間オン状態を保持するインジェクタ駆動スイッチを備えていて、該インジェクタ駆動スイッチを通してインジェクタ駆動電圧Vjを出力する。このインジェクタ駆動電圧Vjは、インジェクタ110に与えられる。インジェクタ110は、インジェクタ駆動電圧が与えられている間にそのバルブを開いて燃料を噴射する。噴射指令信号の信号幅は、インジェクタに駆動電圧が印加された後そのバルブが開くまでに要する時間(無効噴射時間)と、インジェクタのバルブを開いておく時間(有効噴射時間)との和に等しく設定される。
吸気管106には、その内部のスロットルバルブより下流側の圧力を吸気管内圧力として検出して、該吸気管内圧力に比例した電気信号を吸気管内圧力信号Spとして出力する圧力センサ4が取り付けられている。またスロットルバルブ108には、その開度に比例した電気信号をスロットル開度信号Sthとして出力するスロットルセンサ5が取り付けられ、エンジンには、その冷却水温度をエンジン温度として検出してエンジン温度信号Stを出力するエンジン温度センサ6が取り付けられている。
圧力センサ4が出力する吸気管内圧力信号Sp、スロットルセンサ5が出力するスロットル開度信号Sth、及びエンジン温度センサ6が出力するエンジン温度信号StはA/D変換器と所定のインターフェース回路とを通してECU2のマイクロプロセッサに入力されている。またパルス信号Scは波形整形回路を通してマイクロプロセッサに入力されている。波形整形回路は、第1パルス信号(基準信号)Sc1及び第2パルス信号(固定点火位置信号)Sc2を図7(B)及び(C)に示すような波形の割り込み信号INT1及びINT2に変換してマイクロプロセッサに与える。
なお、マイクロプロセッサにより燃料噴射量を制御する場合には、上記のセンサに加えて、更に大気圧を検出する大気圧センサや、エンジンの吸気温度を検出する吸気温度センサ等が用いられることがあるが、これらのセンサの図示は省略されている。
ECU2内のマイクロプロセッサは、所定のプログラムを実行することにより、点火制御装置及び燃料噴射制御装置を構成するために必要な各種の機能実現手段を構成する。マイクロプロセッサが実現する機能実現手段により構成される点火制御装置の構成例を図2に示した。図2において、エンジン温度検出手段11は、エンジン温度センサ6が出力するエンジン温度信号Stからエンジンの温度を検出する手段であり、吸気管内圧力検出手段12は、圧力センサ4が出力する吸気管内圧力信号Spから、エンジンのスロットルバルブよりも下流側の吸気管内の圧力を吸気管内圧力として検出する手段である。
第1パルス入力手段13は、信号発生器3が発生する第1パルス信号(基準信号)Sc1を波形整形して得た図7(B)に示すような第1の割り込み信号INT1を読み込む手段であり、第2パルス入力手段14は、信号発生器3が発生する第2パルス信号(固定点火位置信号)Sc2を波形整形して得た図7(C)に示すような第2の割り込み信号INT2を読み込む手段である。
回転速度検出手段15は、第1パルス入力手段13を通して入力される割り込み信号の発生間隔(エンジンのクランク軸が1回転するのに要する時間)からエンジンの回転速度を演算することによりエンジンの回転速度を検出する手段である。
点火位置演算手段16は、エンジンの点火位置を計測するために用いる計時データを求める手段で、本実施形態で用いる点火位置演算手段は、エンジンの回転速度と、吸気行程で生じる吸気管内圧力の極小値とに対して点火位置演算用マップを検索することによりエンジンの点火位置(圧縮行程終了時の上死点から点火位置までの角度)をマップ演算するとともに、クランク軸が、回転速度検出手段により検出された回転速度で第1パルス信号Sc1の発生位置(基準クランク角位置)から演算された点火位置まで回転するのに要する時間を、点火位置検出用計時データとして演算する。
定常運転時点火指令信号発生手段17は、点火位置の計測を開始する基準クランク角位置で割り込み信号INT1が与えられたときに演算された点火位置検出用計時データの計測を開始し、該計時データの計測が完了したときに点火指令信号を発生する手段である。
また計時手段18は、点火位置の計測を開始する基準クランク角位置を与える基準信号(第1のパルス信号)Sc1の発生位置から次に発生する固定点火位置信号(第2のパルス信号)Sc2の発生位置までエンジンのクランク軸が回転するのに要する時間を計測する手段である。
点火許可判定値演算手段19は、エンジンの始動開始時にエンジンの回転速度が点火を許可し得る速度(点火許可判定速度)以上であるか否かを判定するために用いる点火許可判定値をエンジンの温度に対して演算する手段である。点火許可判定値は、点火許可判定速度の情報を含む値であればよく、エンジンの始動時の回転速度を検出するために用いる変数に応じて適宜の値に設定する。
本実施形態では、始動時のエンジンの回転速度が点火許可判定速度以上であるか否かの判定を、基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置までエンジンのクランク軸が回転するのに要する時間(計時手段18により計測された時間)を用いて行うため、エンジンの回転速度が点火許可判定速度に達したときに計時手段18により計測される時間を点火許可判定値としてエンジンの温度に対して演算する。
特許文献1に示された従来の点火装置では、点火許可判定値を一定としていたが、本発明においては、点火許可判定値をエンジンの温度に対して演算する。本実施形態の点火許可判定値演算手段19は、エンジンの温度が高いときに低くなり、エンジンの温度が低いときに高くなる点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値を、エンジン温度検出器により検出された温度に対して演算するように構成されている。点火許可判定値の演算は、例えば、エンジン温度センサ6により検出されたエンジン温度に対して点火許可判定値演算用マップ(エンジン温度と点火許可判定値との間の関係をテーブルの形にまとめたもの)を検索することにより行う。
極低速時点火指令信号発生手段20は、エンジンの始動時及びアイドリング運転時に点火指令信号を発生する手段で、この手段は、計時手段18による計測値が点火許可判定値以下であると判定されたときに固定点火位置信号の発生位置(予め設定された固定点火位置)で点火指令信号を発生させ、計時手段18による計測値が点火許可判定値を超えているとき(エンジンの回転速度が点火許可判定速度未満であるとき)には点火指令信号の発生を中止するように構成される。
点火指令信号選択手段21は、回転速度検出手段12により検出された回転速度に応じて点火指令信号を選択する手段で、検出された回転速度が設定回転速度以下の時には信号発生器3が固定点火位置信号(第2パルス信号)を発生する固定点火位置で極低速時点火指令信号発生手段20が発生する点火指令信号を選択してECU内の点火回路22に与え、検出された回転速度が設定回転速度を超えているときには、各種の制御条件に対して演算された点火位置が計測されたときに定常運転時点火指令信号発生手段17が発生する点火指令信号を選択して点火回路22に与える。
点火回路22は点火指令信号が与えられたときに点火コイルの一次電流に急激な変化を与えるように点火コイルの一次電流を制御して、点火コイルの二次コイルに点火用の高電圧を誘起させる。この高電圧はエンジンのシリンダに取り付けられた点火プラグ109に印加されるため、該点火プラグで火花放電が生じ、エンジンが点火される。
ECU2内のマイクロプロセッサは、信号発生器3が第1パルス信号Sc1を発生して第1の割り込み信号INT1が入力される毎に図3に示す割り込み処理を実行し、信号発生器3が第2パルス信号を発生して第2の割り込み信号INT2が入力される毎に図4に示す割り込み処理を実行する。またマイクロプロセッサ内に設けられた点火タイマが点火位置検出用計時データの計測を完了する毎に(点火位置が検出される毎に)図5に示した割り込み処理を実行し、一定の時間間隔で図6に示すタスク処理を実行する。
図3に示した割り込み処理では、先ずステップA1で前回第1パルス信号が発生した時にセーブしたタイマ(マイクロプロセッサ内に設けられているタイマ)のカウント値をPLS1CNTから読み出してPLS1CNT0にセーブし、今回の第1パルス信号が発生したときのタイマのカウント値TCNTをPLS1CNTにセーブする。
次いでステップA2で、今回セーブしたタイマのカウント値PLS1CNTから前回の第1パルス信号の発生時にセーブしたタイマのカウント値PLS1CNT0を減算して、前回の第1パルス信号の発生タイミングから今回の第1パルス信号の発生タイミングまでの時間(クランク軸が1回転するのに要した時間)を演算して、その演算結果をPLS11CNTにセーブする。
次いでステップA3で点火指示フラグIGNFLGを1にセットする。この点火指示フラグは、点火処理が許可されているか否かを判別するために用いられる。点火指示フラグをセットした後、ステップA4でPLS11CNT(クランク軸が1回転するのに要した時間)と設定回転速度を与える時間SPEEDCHとを比較して、エンジンの回転速度が設定回転速度以上であるか否かを判定する。その結果、エンジンの回転速度が設定回転速度を超えている(PLS11CNT<SPEEDCHである)と判定されたときには、ステップA5で点火位置検出用計時データを点火タイマ(マイクロプロセッサ内に設けられたタイマ)にセットしてこの処理を終了する。ステップA4でエンジンの回転速度が設定回転速度以下である(PLS11CNT≧SPEEDCHである)と判定された場合には、以後何もしないでこの処理を終了する。
信号発生器が第2パルス信号を発生する毎に実行される図4に示した割り込み処理では、先ずステップB1で第2パルス信号が発生したときのタイマのカウント値TCNTをPLS2CNTにセーブする。次いでステップB2で第1パルス信号の発生タイミングから第2パルス信号の発生タイミングまでの時間PLS2CNT−PLS1CNTを演算してPLS12CNTにセーブした後、ステップB3で点火指示フラグIGNFLGが1にセットされているか否かを判定する。その結果点火指示フラグIGNFLGが1にセットされていないと判定された場合には、以後何もしないでこの割り込み処理を終了する。
ステップB3で点火指示フラグIGNFLGが1にセットされていると判定された場合(点火処理が許可されている場合)には、ステップB4に進んで、第1パルス信号Sc1の発生タイミングから第2パルス信号Sc2の発生タイミングまでの時間PLS12CNTの値が、別のタスク処理(図6のタスク処理)で演算された点火許可判定値IGNENCNTの値よりも小さいか否かを判定する。その結果、第1パルス信号Sc1の発生タイミングから第2パルス信号Sc2の発生タイミングまでの時間PLS12CNTの値が、点火許可判定値IGNENCNTの値よりも小さいと判定されたときには、ステップB5で点火指令信号を発生させて固定点火位置での点火処理を行わせた後、ステップB6で点火指示フラグIGNFLGを0にクリアしてこの割り込み処理を終了する。ステップB4で第1パルス信号Sc1の発生タイミングから第2パルス信号Sc2の発生タイミングまでの時間PLS12CNTの値が、点火許可判定値IGNENCNTの値以上であると判定されたときには、ステップB5をスキップして、ステップB6で点火指示フラグIGNFLGを0にクリアしてこの割り込み処理を終了する。
図3の割り込み処理のステップA5で点火タイマにセットされた点火位置検出用計時データの計測が完了すると、図5の割り込み処理が行われる。この割り込み処理では、先ずステップC1で点火指示フラグIGNFLGが1にセットされているか否かを判定する。その結果点火指示フラグIGNFLGが1にセットされていないと判定された場合(点火処理が許可されていない場合)には、以後何もしないでこの割り込み処理を終了する。ステップC1で点火指示フラグIGNFLGが1にセットされていると判定された場合には、ステップC2で点火指令を発生させて演算された点火位置での点火処理を行わせた後、ステップC3で点火指示フラグIGNFLGを0にクリアしてこの割り込み処理を終了する。
マイクロプロセッサは、一定の時間間隔で図6に示すタスク処理を実行する。このタスク処理では、ステップD1で吸気管内圧力を読み込み、ステップD2でエンジン温度を読み込む。次いでステップD3で点火位置を演算する処理を行い、ステップD4でエンジン温度に対して点火許可判定値IGNENCNTを演算する処理を行う。
本実施形態では、エンジンの始動時に、図8の左端に示すように、第1パルス信号Sc1の発生タイミングから第2パルス信号Sc2の発生タイミングまでの時間PLS12CNTの値(Tn)が、点火許可判定値IGNENCNTの値(Tns)以上であると判定されたときには点火処理を行わないため、エンジンの始動時にクランク軸の回転に勢いがない状態で、上死点位置前の点火位置で点火が行なわれてエンジンが逆転するおそれを無くすことができる。
また本実施形態では、点火許可判定値をエンジン温度に対して演算するようにしたことにより、エンジンの温度が高いときに点火許可判定速度を低くすることができるため、点火すればエンジンを始動できたにもかかわらず点火動作が行われなかったといった問題が生じるのを防いで、エンジンの始動性を向上させることができる。
上記の実施形態では、エンジンの回転速度が設定回転速度を超えているエンジンの定常運転時に、信号発生器が第1パルス信号Sc1を発生する毎に点火タイマに点火位置検出用計時データをセットして点火位置の計測を行わせるため、圧縮行程の終期に設定されるエンジンの正規の点火位置で点火が行われるだけでなく、排気行程の終期においても、点火タイマが点火位置検出用計時データを計測した時点で点火動作が行われる。排気行程の終期で点火プラグに火花を生じさせてもエンジンの動作には影響がないが、排気行程の終期に発生する火花は無駄火となるため、点火プラグの無用の消耗を防ぐためには、この無駄火が発生するのを防ぐようにしておくことが望ましい。
点火プラグに無駄火が飛ぶのを防ぐためには、1燃焼サイクルの基準タイミングが検出されて、信号発生器が発生する各パルス信号がいずれの行程で発生する信号であるかの識別が行われた後に、圧縮行程終了時の上死点前で発生する第1パルス信号Sc1以外の第1パルス信号Sc1の発生時に点火タイマに点火位置検出用計時データをセットするのを禁止するようにすればよい。
上記の説明では、エンジン温度に対して点火許可判定値演算用マップを検索することにより点火許可判定値を演算するとしたが、下記の(1)式に示されているように、点火許可判定値の基準値をTsとして、この基準値Tsにエンジン温度Te[℃]の定数(k)倍を加算することにより点火許可判定値IGNECNTを求めるようにしてもよい。
IGNENCNT=Ts+Te×k …(1)
上記の実施形態では、図3の割り込み処理のステップA1及びA2により回転速度検出手段15が構成され、図6のタスク処理のステップD3により点火位置演算手段が構成される。また図3の割り込み処理のステップA5と図5の割り込み処理とにより定常運転時点火指令信号発生手段17が構成され、図3の割り込み処理のステップA1と、図4の割り込み処理のステップB1及びB2とにより計時手段18が構成され、図6のタスク処理のステップD4により点火許可判定値演算手段19が構成される。また図4の割り込み処理のステップB3ないしB5により極低速時点火指令信号発生手段20が構成され、図3の割り込み処理のステップA4により、点火指令信号選択手段21が構成される。
本発明の実施形態の点火装置を適用するエンジンとその制御システムのハードウェアの構成とを概略的に示した構成図である。 本発明の実施形態に係わるエンジン用点火装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施形態においてエンジンに取り付けられた信号発生器が第1パルス信号を発生する毎に実行される割り込み処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてエンジンに取り付けられた信号発生器が第2パルス信号を発生する毎に実行される割り込み処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の実施形態において点火タイマが点火位置検出用計時データの計測を完了したときに実行される割り込み処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の実施形態において一定の時間間隔で実行されるタスク処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の実施形態においてエンジンに取り付けられた信号発生器が出力するパルス信号の波形と該パルス信号を波形整形することにより得る割り込み信号とを示した波形図である。 本発明の実施形態においてエンジンの回転速度が点火許可判定速度未満のとき及び点火許可判定速度以上であるときの信号波形を示した波形図である。
符号の説明
1 エンジン
2 ECU
3 信号発生器
4 圧力センサ
5 スロットルセンサ
6 エンジン温度センサ
11 エンジン温度検出手段
19 点火許可判定値演算手段
20 極低速時点火指令信号発生手段
21 点火指令信号選択手段
22 点火回路

Claims (3)

  1. 点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、前記エンジンの回転速度が極低速回転領域の上限を与える設定回転速度以下でかつ前記設定回転速度よりも低く設定された点火許可判定速度以上であるときに予め設定された固定点火位置で前記点火指令信号を発生し、前記エンジンの回転速度が前記点火許可判定速度未満であるときには前記点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令発生手段と、前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度を超えているときに前記エンジンの回転速度に対して演算された点火位置で前記点火指令信号を発生する定常運転時点火指令発生手段とを備えたエンジン用点火装置において、
    前記エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、前記エンジンの温度が高いときの前記点火許可判定速度を前記エンジンの温度が低いときの前記点火許可判定速度よりも低くするように前記エンジンの温度と点火許可判定速度との間の関係を定めて、前記点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値を前記エンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段とを備え、
    前記極低速時点火指令発生手段は、前記点火許可判定値演算手段により演算された点火許可判定値から前記点火許可判定速度の情報を得るように構成されていること、
    を特徴とするエンジン用点火装置。
  2. 点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、
    前記エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置である上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された基準クランク角位置及び該基準クランク角位置よりも位相が遅れ、前記上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された固定点火位置でそれぞれ基準信号及び固定点火位置信号を発生する信号発生器と、
    前記エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、
    前記エンジンの温度が高いときに低くなり、前記エンジンの温度が低いときに高くなる点火許可判定速度の情報を含む点火許可判定値を前記エンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段と、
    前記エンジン温度検出器により検出されたエンジンの温度に対して、前記エンジンの極低速回転領域の上限を与える設定回転速度よりも低い値を示す点火許可判定速度の情報を含む値を点火許可判定値として演算する点火許可判定値演算手段と、
    前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度以下で、かつ前記点火許可判定値により与えられる点火許可判定速度以上であるときに前記固定点火位置信号の発生位置で前記点火指令信号を発生し、前記エンジンの回転速度が前記点火許可判定速度未満であるときには前記点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令発生手段と、
    前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度を超えているときに前記エンジンの回転速度に対して演算された点火位置で前記点火指令信号を発生する定常運転時点火指令信号発生手段と、
    を備えたエンジン用点火装置。
  3. 点火指令信号が発生したときにエンジンを点火するために用いる点火用高電圧を発生する点火回路と、
    前記エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置である上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された基準クランク角位置及び該基準クランク角位置よりも位相が遅れ前記上死点位置よりも位相が進んだクランク角位置に設定された固定点火位置でそれぞれ基準信号及び固定点火位置信号を発生する信号発生器と、
    前記エンジンの温度を検出するエンジン温度検出器と、
    前記基準信号の発生周期から前記エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転速度検出手段により検出された回転速度が前記エンジンの極低速回転領域の上限を与える設定回転速度に等しいときに前記エンジンのクランク軸が前記基準クランク角位置から固定点火位置まで回転するのに要する時間よりも長い時間を点火許可判定値として、該点火許可判定値を前記エンジン温度検出器により検出された温度に対して演算する点火許可判定値演算手段と、
    前記回転速度検出手段により検出された回転速度に対して前記エンジンの点火位置を演算する点火位置演算手段と、
    前記点火位置演算手段により演算された点火位置で前記点火指令信号を発生する定常運転時点火指令信号発生手段と、
    前記基準信号の発生位置から固定点火位置信号の発生位置まで前記エンジンのクランク軸が回転するのに要する時間を計測する計時手段と、
    前記計時手段による計測値が前記点火許可判定値以下であると判定されたときに前記固定点火位置信号の発生位置で前記点火指令信号を発生させ、前記計時手段による計測値が前記点火許可判定値を超えていると判定されたときには前記点火指令信号の発生を中止する極低速時点火指令信号発生手段と、
    前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度以下のときには前記極低速時点火指令信号発生手段が発生する点火指令信号を前記点火回路に与え、前記エンジンの回転速度が前記設定回転速度を超えているときには前記定常時点火指令信号発生手段が発生する点火指令信号を前記点火回路に与える点火指令信号選択手段と、
    を具備し、
    前記エンジンの温度が低いときに前記点火許可判定値を大きな値として演算し、前記エンジンの温度が高いときに前記点火許可判定値を小さい値として演算するように前記点火許可判定値演算手段が構成されていること、
    を特徴とするエンジン用点火装置。
JP2005272290A 2005-09-20 2005-09-20 エンジン用点火装置 Active JP4622769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005272290A JP4622769B2 (ja) 2005-09-20 2005-09-20 エンジン用点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005272290A JP4622769B2 (ja) 2005-09-20 2005-09-20 エンジン用点火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007085197A true JP2007085197A (ja) 2007-04-05
JP4622769B2 JP4622769B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=37972437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005272290A Active JP4622769B2 (ja) 2005-09-20 2005-09-20 エンジン用点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4622769B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012135913A1 (en) 2011-04-05 2012-10-11 Newstyle Nominees Pty Ltd Rail track sleeper support
JP2014202179A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 トヨタ自動車株式会社 車両用始動判定装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09144636A (ja) * 1995-11-21 1997-06-03 Kokusan Denki Co Ltd 内燃機関用点火装置
JP2000136737A (ja) * 1998-11-04 2000-05-16 Toyota Motor Corp 内燃機関の逆回転防止装置
JP2005188321A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の点火制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09144636A (ja) * 1995-11-21 1997-06-03 Kokusan Denki Co Ltd 内燃機関用点火装置
JP2000136737A (ja) * 1998-11-04 2000-05-16 Toyota Motor Corp 内燃機関の逆回転防止装置
JP2005188321A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の点火制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012135913A1 (en) 2011-04-05 2012-10-11 Newstyle Nominees Pty Ltd Rail track sleeper support
JP2014202179A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 トヨタ自動車株式会社 車両用始動判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4622769B2 (ja) 2011-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4152950B2 (ja) エンジン制御装置
JPWO2003036069A1 (ja) エンジン制御装置
JP2007023815A (ja) エンジン制御装置
US8327825B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine
JP5170312B2 (ja) 内燃機関の始動制御システム
JP3596382B2 (ja) 筒内直噴形2サイクル内燃機関用燃料噴射装置及びその制御方法
TWI402418B (zh) Inflatable control device for general purpose internal combustion engine
JP4825786B2 (ja) 4サイクルエンジンの行程判別装置
JP4031428B2 (ja) 内燃機関の点火制御装置
US6854450B2 (en) Electronic control system for engine
JP2006329095A (ja) 汎用内燃機関の電子ガバナ装置
US7930091B2 (en) Engine control system and initialization method of the same
JP2009057832A (ja) 燃料噴射制御装置
JP4622769B2 (ja) エンジン用点火装置
JP5012960B2 (ja) 内燃機関の異常判定装置
JP5986063B2 (ja) 汎用エンジンの点火制御装置
EP3626956B1 (en) Engine unit
JP3880526B2 (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
JP2007040177A (ja) エンジンの燃料噴射制御方法及び装置
JP2006200386A (ja) 内燃機関の始動装置
JP2008088983A (ja) エンジン制御装置
JP5443307B2 (ja) 汎用エンジンの制御装置
JP4979790B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP2012057534A (ja) 汎用エンジンの制御装置
JP2012057539A (ja) 汎用エンジンの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4622769

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250