JP4491478B2 - アルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法およびアルミニウム合金製ブレージングシート - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法およびアルミニウム合金製ブレージングシート Download PDF

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Description

本発明は、自動車および各種産業用のアルミニウム合金製熱交換器の冷媒通路を形成するのに好適なアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法およびアルミニウム合金製ブレージングシートに関するものである。特に、チューブの内部にフラックスを塗布しないろう付け工法に関するものである。また、不活性ガス雰囲気中(例えば、窒素、アルゴンなど)においてフラックスを用いずに中空構造体内部のろう付け接合が可能なアルミニウム合金製ブレージングシートに関するものである。
アルミニウム合金製熱交換器の製造においては、構成するアルミニウム部材の接合方法としてAl−Si系合金を介したろう付け工程が一般的に行われている。特に、素材としてアルミニウム合金製の板材を使用する際は、アルミニウム合金からなる芯材の表面にAl−Si系合金からなるろう材を重ねて板材としたアルミニウム合金複合材、いわゆるアルミニウム合金製ブレージングシートが使用されている。たとえば、自動車用エバポレーターコアを構成する冷媒通路にはアルミニウム合金芯材の両面にAl−Si系合金ろう材をクラッドした素材を用いる。
図1にインナーフィンを用いたエバポレーターコアのチューブ−フィン部位の組立状態の基本的構造の一例を斜視図で示す。同図はコアを切断して内部を示したもので、図面に示すように冷媒通路16を設けて成型加工し、冷媒通路16内部にコルゲート加工した内側フィン材13を設けたチューブ材11と、アルミニウム合金板材をコルゲート加工し、コア外部に設置した外側フィン材12を交互に重ね合わせて組み立て構成されている。図中14はチューブ材11の内側接合部であり、15は冷媒通路16内に設けたコルゲート状内側フィン材13のチューブ材11との接合部を示す。
同図において内側フィン材13とチューブ材11が接合している内側接合部15の側、あるいはチューブ接合部14の側を中空構造体内部とし、外側フィン材12とチューブ材11が接合している側を開放部と呼ぶこととする。同様に、図7に示すドロンカップ構造においてドロンカップ内側接合部74の側を中空構造体内部とし、ドロンカップ外側接合部75の側を開放部と呼ぶ。
ブレージングシートをろう付けするためには、ろう付け加熱中にろう材に生成する強固な酸化皮膜を破壊する必要がある。そのブレージング工法は、大きく2つに分類することができ、高真空中にて行われる真空ろう付け法、フラックスを用いるNB法(ノコロックブレージング法)等がある。
このうち、高真空中にて行われる真空ろう付け法は、フラックスを用いずにろう付けすることができる工法である。この工法においては、ブレージングシートのろう材中に1.5mass%程度のMgを含有させることが必要不可欠である。Mgはろう付加熱によりブレージングシートから蒸発する際に、ろう材の強固な酸化皮膜を破壊する。また蒸発したMgは炉内の残留酸素および水分を除去するゲッターとしての役割も果たす。その結果、高真空中にて行われる真空ろう付け法はろう付け可能となる。
この真空ろう付け法では複雑な構造においてもろう付けが可能であるが、雰囲気の制御には大型で高価な設備を用いなければならないという問題点がある。さらに、真空ろう付け法では材料中に添加したZnが蒸発してしまい、Znによる犠牲防食効果が得られない問題がある。
一方、現在、主流の工法となっている非腐食性フラックスを用いる不活性ガス雰囲気中ろう付け法(以下NB法と呼ぶ)は、フラックスがろう材の酸化被膜を破壊することにより、ろう付けを可能とするものである。この工法は、不活性ガス中でろう付け加熱が行われるが、ろう材面へのフラックスの塗布が必須条件となる。
また、この工法は、非腐食性フラックスを使用して不活性ガス中で炉内ろう付けする方法で、不活性ガスにより炉内雰囲気の酸素濃度を簡単に制御できることから工業的に容易にろう付けすることができる。また非腐食性フラックスを使用するためろう付け加熱後にフラックスを除去する必要が無いことから、特に自動車用熱交換器の製造には最も広く利用されているろう付け方法である。
NB法によるアルミニウム合金のろう付けにおいてフラックスはアルミニウム合金表面に形成された酸化膜を除去するために必要なものであり、接合部位には必ずろう材溶融前にフラックスを付着させなくてはならない。しかし、図1に示すような構造の熱交換器では、チューブ材と内部フィン材を組み立てた後にフラックスを塗布すると、チューブ内部に十分にフラックスが行き渡らずにろう付け不具合が発生することがある。そのため、コアに組み立てる前に、素材あるいはプレス成型品の段階でフラックスを塗布する必要がある。この手順ではフラックスを塗布したチューブ材の取り扱いが面倒であったり、フラックスが必要な箇所に行き渡らずろう付け不良が発生し易いなど、工業的に好ましくないものであった。
さらに、こうしてろう付けした熱交換器コアのチューブ内部においてはフラックス残渣が存在するため、チューブがフラックス残渣により閉塞することがあり熱交換器の性能低下の原因となることもあった。
上記のような問題を解決するため、チューブ内部を、フラックスを付けずにろう付けする方法が提案されている。この方法は、フラックスを用いずに且つ大気圧の不活性ガス雰囲気中でろう付けを行うもので、通常NBに用いられるろう材Al−Si系ろう材に0.2mass%〜1.5mass%のMgを含有させたろう材を用いたものである(例えば、特許文献1参照。)。それによりフラックスを塗布しなくてもチューブのような中空構造体内部のろう付けが可能になるというものである。しかし、この方法はろう付け加熱途中で炉内雰囲気中に存在する微量の酸素とろう材中に含有させたMgが反応してろう材表面にMgの酸化膜が形成されやすいため、炉内の酸素濃度を低減する必要がある。通常のNBは炉内雰囲気の酸素濃度を200ppm以下とすることでろう付けが可能であるが、ろう材にMgを含有させる方法では、ろう付け炉内雰囲気の酸素濃度を10ppm程度以下にする必要があり、工業上実用的ではない。さらには、酸素濃度を10ppm程度以下とろう付け雰囲気を厳しく規制してろう付けしなければならないためにチューブ深遠部のような完全な雰囲気置換が困難な部位においてろう付け性能にばらつきが生じる。また、特にチューブの開口部付近などの部位は、炉内雰囲気の流れに曝され、酸化雰囲気の影響を受けやすくMgOの堆積が著しい。あるいは外部から浸入したフラックス雰囲気とろう材中のMgが反応してしまう。そのため、チューブの開口部附近など炉内雰囲気の影響を受けやすい部位においてろう付けが出来ないなどの問題点がある。
また、被ろう付け物全体を覆いの中に入れ、覆い内部にMgを置くことなどで不活性ガス雰囲気中の無フラックスろう付けを可能とするろう付け方法もある(例えば、特許文献2参照。)。この方法では、Mgを添加した材料で被ろう付け物を覆うか、覆い内部に純Mgを置くことでろう付けを行っている。そのほか、被ろう付け物のろう材中や被ろう付け物の構造材料中にMgを添加した熱交換器部材を覆い内に布置し、ろう付けを行っている。
覆い中のMgや覆い内部の置きMgを使用する方法では、大気圧下でのろう付けのためMgの蒸発はほとんど起きず、被ろう付け部に達するMg量が極端に少なく確実にろう付けするのは困難である。一方で、被ろう付け物のろう材中や被ろう付け物の構造材料中にMgを添加した材料を用いた熱交換器部材を、覆い内部に布置しろう付けを行う工法においては、ろう付けの度に被ろう付け物を覆い内部に布置しないとならず、工業的に生産するには非効率的な工法である。
また、上記ろう付け法以外の方法に、VAW法と呼ばれる、フラックスを使用しない不活性ガス雰囲気ろう付けがある。この方法は、ろう材料中にBi、Sb、Ba、Sr、Be等を微量添加し、ろう付け加熱前にろう材表面の酸化皮膜をアルカリエッチング、酸エッチングにより破壊除去することで不活性ガス雰囲気中ろう付けを可能とするものである。しかしこの方法では雰囲気として露点−65℃以下、酸素濃度5ppm以下と厳しく管理しなければならい。さらに、材料の前処理が必要な上、厳しい雰囲気管理が必要なため実用には適さない。
近年、材料の薄肉化が進みそれに応じてろう材厚さも減少している。そのためろう材量が減少しろう付け性は低下してしまうために、薄いろう材厚の場合においても良好なろう付け性を確保する必要も出てきている。
このように、工業的に熱交換器を製造する際のろう付けには解決すべき問題が残されている。
米国特許第5,839,646号明細書 特開平9−85433号公報
本発明の目的は、上記の従来の問題点を解決し、NBにおいてフラックスの塗布が困難なチューブ内部において、フラックスを塗布せずに容易にろう付けを行う工業的かつ効率的なアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法、およびこの工法に適したブレージングシートを提供することである。
さらに、本発明の目的は、構成部材にMgを含有させたブレージングシートを用いることによって、中空構造体内部の無フラックスろう付けを可能とする方法において、クラッドしたろう材厚が薄い場合にもろう切れが発生しにくいブレージングシートを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下の手段によれば上記課題を解決できることを見出した。
(1)アルミニウム合金製ブレージングシートのろう材クラッド面がろう付け組立体の内側となって中空構造を為すように中空構造体を成形し、該中空構造体の内部においてフラックスを塗布せずに不活性ガス雰囲気中で大気圧下にてろう付けするアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法であって、
前記アルミニウム合金製ブレージングシートとして、アルミニウム又はアルミニウム合金芯材の少なくとも前記中空構造体の内部側となる面に下記数式(1))を満たすようAl−Si系合金ろう材をクラッドしたものを用いることを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法、
(X+Y)≦a/60+0.5 ・・・ 数式(1)
X>Y ・・・ 数式(2)
0.05≦X≦1.0 ・・・ 数式(3)
0.01≦Y<0.2 ・・・ 数式(4)
(数式中、aは中空構造体内部側のろう材クラッド厚さ(μm)を表す。Xは芯材のMg含有量(mass%)を表す。Yはろう材のMg含有量(mass%)を表す。)
(2)中空構造体内部以外の開放部において、フラックスを用いて不活性ガス雰囲気中でろう付けを行うことを特徴とする前記(1)項記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法、
)前記ろう材をクラッドしたアルミニウム合金製ブレージングシートが、さらに下記数式()を満たすことを特徴とする前記(1)又は)に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法、
(X+Y)≦−a/60+1.5 ・・・ 数式(
(数式中、a、X、Yは前記(1)項と同義である。)
(4)前記ろう材のクラッド厚さaが5μm以上80μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法、
)前記(1)項〜()項のいずれか1項に記載の方法に使用されるアルミニウム合金製ブレージングシートであって、アルミニウム又はアルミニウム合金芯材の片面又は両面にAl−Si系合金ろう材が下記数式(1))を満たすようクラッドされたことを特徴とするアルミニウム合金製ブレージングシート、
(X+Y)≦a/60+0.5 ・・・ 数式(1)
X>Y ・・・ 数式(2)
0.05≦X≦1.0 ・・・ 数式(3)
0.01≦Y<0.2 ・・・ 数式(4)
(数式中、a、X、Yは前記(1)項と同義である。)
)前記ろう材をクラッドしたアルミニウム合金製ブレージングシートが、さらに下記数式()を満たすことを特徴とする前記()項に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金製ブレージングシート、
(X+Y)≦−a/60+1.5の ・・・ 数式(
(数式中、a、X、Yは前記(1)項と同義である。)
)アルミニウム合金製ブレージングシートが熱交換器用のブレージングシートであることを特徴とする前記(又は)項のいずれか1項に記載のアルミニウム合金製ブレージングシート
(8)前記ろう材のクラッド厚さaが5μm以上80μm以下であることを特徴とする(5)〜(7)のいずれか1項に記載のアルミニウム合金製ブレージングシート、
)前記(1)項〜()項のいずれか1項に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法を介して製造することを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
本発明のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法によれば、チューブ内部などの中空構造体内部においてフラックスを用いずに内ろう付けを行なうことができ、しかも酸素濃度の悪い雰囲気や、十分にチューブ内部の雰囲気を置換できない場合や、特にチューブ開口部付近の炉内雰囲気の影響を受けやすい部位での無フラックスろう付けを良好に行なうことができる。また、ろう付けのたびにろう付け部材を覆い内に設置する必要もなく、ろう付け工程を大幅に簡略化することができる。したがって、雰囲気の制御が容易で、しかもろう付け工程が大幅に簡略化された、工業的かつ効率的なろう付けを行うことができる。
さらに、このろう付け工法に好適に用いることができる本発明の熱交換器用ブレージングシートは、ろう付け炉内の酸素濃度を著しく低く制限する必要がなく、熱交換器のろう付け工程を大幅に簡略化することができ、良好で安定したろう付け性が得られる。また、特にろう材厚が薄い場合においてでも良好なろう付けを行なうことが出来る。したがって、工業上顕著な効果を奏するものである。本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートは、自動車用熱交換器部材、例えばエバポレータ、コンデンサ、オイルクーラー等のチューブ材やその内部フィン材などとして好適である。
本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートを用い、本発明のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法を用いることにより、アルミニウム合金製熱交換器を工業的かつ効率的に製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における無フラックスろう付けのメカニズムは以下の通りである。
前述の通り、従来技術の高真空中にて行われる真空ろう付け法は、ブレージングシートのろう材中のMgがろう付加熱によりブレージングシートから蒸発する際に、ろう材の強固な酸化皮膜を破壊する。また蒸発したMgが炉内の残留酸素および水分を除去するゲッターとしての役割を果たす。これらにより、熱交換器部材のろう付けが可能となる。
これに対し、本発明では、大気圧下でろう付けを行うためMgの蒸発はほとんど起きず、Mgの蒸発による炉内の酸化雰囲気低減の作用はほとんど起こらない。そのため、Mgの添加されたブレージング構成層に接するろう材表面ごく近傍のみがろう付けするのに可能な非酸化性雰囲気になっている。大気圧下でろう付けを行うときろう付け中のろう材の再酸化を防ぐためにこの状態を保つ必要があり、例えばチューブ内部のように中空構造を為して外部雰囲気の影響を受けにくくする必要がある。
このように、Mgの作用にはろう付け中のろう材の再酸化を防ぐのに必要な最小限の非酸化性雰囲気を作り出すことが挙げられるが、もうひとつ重要な作用がある。それはろう材表面のアルミニウム酸化物のMgによる還元作用である。すなわち、下式
3Mg+Al23→3MgO+2Al
で表される還元反応により、ろう材表面のアルミニウムの酸化皮膜は破壊され、ろう付けが可能となる。本発明では上記還元反応を利用して中空構造内部の無フラックスろう付けを可能としている。
従来技術であるAl−Si−Mg系ろう材を用いたブレージングシートの中空構造体内部の無フラックスろう付けでは、ろう材中のMgはろう付け加熱当初から酸化性雰囲気に曝される。したがって、炉内雰囲気の影響を受けやすい開口部附近や非酸化性雰囲気の低減により、ろう付け加熱中にろう材表面にMgOが堆積するためろう付けが阻害されてしまう。
これに対し、本発明のろう付け方法は、少なくともろう材層以外のブレージングシート構成層(例えば芯材など)にMgを添加し、ろう付け加熱中にろう材層へとMgを拡散させて無フラックスろう付けを行なう方法である。この方法では、Mgによるアルミニウム酸化物の還元が行なわれてフィレット形成がなされる直前までMgが材料表面に到達しない。その結果、Mgが材料外部の酸化雰囲気により直接酸化されてMgOとして堆積するのを防ぐことができ、ろう付け雰囲気の悪い場合や、特にチューブ開口部などの炉内雰囲気の影響を受けやすい部位においてもろう付けを良好に行なうことができる。本発明のろう付け方法においては、内ろう材のろう付けを不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で行うことが好ましい。
次に本発明に用いることができるブレージングシートについて図面を参照しながら説明する。
本発明のろう付け法に用いられるブレージングシートは、少なくともろう材層以外のブレージングシート構成層(例えば芯材など)にMgを添加したアルミニウム合金製ブレージングシートである。
図2は、本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの好ましい実施態様の一例を示す断面図であり、図中21はMgを含有した芯材、22は成形時に中空構造体内部となる側(フラックスを塗布せずにろう付けを行う側)のろう材(以下「内ろう材」という。)である。
図3は、本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの好ましい実施態様の他例を示す断面図であり、図中31は、成形時に中空構造体内部以外の開放部となる側(フラックスを用いたろう付けを行う側)のろう材(以下「外ろう材」という。)、32はMgを含有した芯材、33は内ろう材である。
図3において、外ろう材31と内ろう材33の合金組成は同一であっても互いに異なっていてもよい。
図4は、本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの好ましい実施態様の他例を示す断面図であり、図中41は第1の内ろう材、42はMgを含有した芯材、43は第2の内ろう材である。図4に示すブレージングシートは、例えば、熱交換器のチューブ(冷媒通路)内部のインナーフィン材としても使用することができる。
図4において、第1及び第2の内ろう材41、43の合金組成は同一であっても互いに異なっていてもよい。
図5は、本発明のろう付け法に用いることができるアルミニウム合金製ブレージングシートの好ましい実施態様の他例を示す断面図であり、図中51は外ろう材、52は拡散防止層、53は適宜Mgを含有してよい芯材である。54は内ろう材である。
図6は、本発明のろう付け法に用いることができるアルミニウム合金製ブレージングシートの好ましい実施態様の他例を示す断面図であり、図中61は外ろう材、62は拡散防止層、63は適宜Mgを含有していてよい芯材である。64は拡散調整層である。65は内ろう材である。
図5及び図6において外ろう材(51、61)と内ろう材(54、65)の合金組成は同一であっても互いに異なっていてもよい。
以上のように図2〜図6に本発明において用いられるブレージングシートの例について示した。図2の例については、耐食性を考慮して内ろう材とは反対側に芯材へ犠牲防食層を適宜クラッドすることができる。さらには図2の例において、耐食性および外側のろう付け性を考慮して内ろう材とは反対側に芯材へ拡散防止層・犠牲層の順で適宜クラッドすることができる。
また、図6に示す例のように芯材と内側ろう材との間に拡散調整層を適宜クラッドすることができる。
また、本発明においては、内ろう材、拡散調整層、芯材及び犠牲防食層をこの順に有する4層構造や、図6に示す例において拡散防止層を省略した4層構造等を有するブレ−ジングシートとすることもできる。
ただし本発明において用いられるブレージングシートは上記構成に限定されるものではない。
本発明の実施態様の一つは、ろう材の厚さを考慮して、芯材とろう材にMgを好適な量の組み合わせにより含有させたアルミニウム合金製ブレージングシートであって、ろう材厚を薄くした場合においても、優れた内部無フラックスろう付け性を有するブレージングシートである。この例としては、図2〜図4の例で示した前記ブレージングシートが挙げられる。
本発明における各部材へのMgの含有量の限定理由を述べる。
近年、熱交換器の薄肉化に伴いろう材厚も薄くなっているが、このようにろう材厚が薄くなる場合、ろう付け加熱途中において、芯材からの拡散によりMgがろう材表面に過剰に供給されてしまう。この過剰に供給されるMgの自己酸化によりろう付け性は低下してしまう。そこで、ろう溶融前のMgの自己酸化を防ぐためにはろう材最表面にろう付け加熱途中に到達するMgを制御する必要がある。本発明では、中空構造体内部側のろう材(内ろう材)のクラッド厚さa(μm)と芯材のMg含有量X(mass%)、該ろう材のMg含有量Y(mass%)との関係が(X+Y)≦a/60+0.5とすることで無フラックスろう付けのろう付け性を低下させること無くろう材のクラッド厚さを薄くすることができる。
さらに、Y(ろう材中のMg含有量)<X(芯材中Mg含有量)となるように芯材およびろう材にMgを含有させることで、ろう付け加熱途中に芯材のMgが無フラックスろう付けを行なう側のろう材へと拡散し、このMgの作用によりろう材表面のアルミニウムの酸化皮膜は破壊される。この際Mgは芯材から拡散してくるため、ろう付け雰囲気から不必要に酸化されることが無い。そのため良好なろう付け性を有するものである。含有量がY(ろう材中のMg含有量)>X(芯材中Mg含有量)であると、Mgの拡散はろう材から芯材へと進み、ろう材溶融時に必要なMg供給がなされなくなりろう付け性は低下してしまう。
内ろう材の無フラックスろう付けを行うには、芯材のMg含有量は0.05mass%以上であ、0.1mass%以上であることが好ましい。Mg含有量の上限としては1.0mass%以下である。芯材のMg含有量は0.1〜0.8mass%とすることが好ましい。芯材へのMg含有量が多すぎると必要以上にMgの拡散が生じ、ろう付け性に悪影響を及ぼすことがある。一方でこの量が少なすぎるとろう材表面の酸化皮膜破壊作用に対して十分な効果を示さない。
本発明においては、芯材のMg含有量は、上記の範囲に限定されず、例えば以下に述べるようにアルミニウム合金製ブレージングシートの実施の形態に応じてその量を上述のものとは異なる範囲とすることができる。
また、外側ろう付けを行なう場合には芯材に添加したMgとフラックスとの反応を考慮しなければならない。
図2〜図6で示すブレージングシートの場合、芯材へのMg添加量は0.4mass%以下とすることが好ましい。さらには0.3mass%以下とすることがより好ましい。また0.1mass%以上とすることが好ましい。
図2で示すブレージングシートの場合、拡散防止層や犠牲防食層をクラッドする場合は、その厚みに応じて芯材へのMg添加量を増やすことができる。
図5及び図6で示すブレージングシートの場合、拡散防止層の厚みにより芯材へのMg添加量を適宜調整することができる。拡散防止層にもMgを添加することができるが、その量は0.4mass%以下であることが好ましい。さらには0.3mass%以下とすることがより好ましい。
また、図6で示すブレージングシートの場合、拡散調整層の厚みにより芯材へのMg添加量をさらに適宜調整することができる。拡散調整層はMgを含有しても含有しなくてもよいが、Mgを含有する場合は芯材より含有量が少ないことが好ましい。拡散調整層のMg含有量は、0.3mass%以下とすることが好ましい。拡散調整層を設ける場合には、芯材に含まれるMgが、拡散調整層さらには内ろう材へと拡散し、無フラックスろう付けが可能となる。
以下に本発明のろう付け法に用いることのできる図5に示すブレージングシートの好ましい実施態様について、各成分の添加量を規定した理由を説明する。
芯材53のSiは強度向上に寄与する。Si量は、0.2〜1.2mass%が好ましい。Si量が少なすぎると強度向上効果が十分でなく、多すぎると融点が低下し、ろう付け加熱中に溶融してしまう。
芯材のFeは粗大な金属間化合物を合金中に分布させて結晶粒を微細にし、成型加工時の割れを防止する作用を有する。Fe量は0.05〜2.0mass%が好ましい。Fe量が少なすぎるとこの作用が十分でなく、多すぎる場合成形性が低下し、成型加工時にブレージングシートが割れてしまう。
芯材のCuはろう付け後に固溶状態にて合金中に存在して強度を向上させる。Cu量は0.1〜1.2mass%が好ましい。Cu量が少なすぎると十分な強度向上効果が得られず、多すぎると融点が低下するため、ろう付け加熱中に溶融してしまう。
芯材のMnは微細な金属間化合物を合金中に分布させ強度を向上させるために有効である。Mn量は、0.05〜2.0mass%が好ましい。Mn量が少なすぎると強度向上が十分でなく、多すぎる場合、成形性が低下し、成型加工時にブレージングシートが割れてしまう。
芯材のMgは前述のようにろう付け加熱途中で内ろう材に拡散することにより、内部にフラックスを塗布せずにろう付けすることを可能にする。Mg量は0.2〜1.5mass%が好ましい。Mg量が少なすぎると内ろう材への拡散量が少ないため、内部にフラックスを塗布せずにろう付けすることはできない。多すぎる場合、合金の圧延加工性が低下しブレージングシートの製造が困難になる。このように本発明の4層材のような場合、内ろう材以外へのMg拡散量が多いため、芯材へのMg添加量は0.2mass%以上が好ましい。また、ろう材に低融点ろう材を用いてろう付け加熱を行なう場合、通常より20℃程度低い温度(580℃)でろう付けを行なうことが出来るため1.0mass%を超えたMgを添加してもエロージョン発生を押えることが出来る。
本発明のろう付け法に用いることができる4層構造からなるアルミニウム合金ブレージングシートの各層の厚さは特に制限するものではないが、加工性などから自ずとその厚さが定まる。例えば、拡散防止層は0.10〜0.50mmであり、芯材は0.01〜0.10mm、内側ろう材層は0.01〜0.05mm、外側ろう材層は0.01〜0.05mmであるが、これに制限されるものではない。その他、拡散調整層や犠牲防食層の厚さには特に制限はない。
本発明において、ブレ−ジングシートの芯材としては特に限定されるものではなく、例えばここに述べる好ましいMg含有量を有するものや、3000系合金もしくは1000系合金などを用いることができる。
また、拡散防止層、拡散調整層はアルミニウム又はアルミニウム合金であれば特に制限されるものではなく、例えば、3000系合金、1000系合金を用いることができる。
ブレージングシートの中空構造体内部側のろう材にはMgを含有させておき、Mg含有量は0.01mass%以上0.2mass%未満である。ろう材中のMg量が多すぎると、炉内雰囲気の影響を受けやすい開口部付近や非酸化性雰囲気の低減した場合に、ろう材表面のMgは著しく酸化されてしまう。さらに本発明のように、ろう材厚さを薄くした場合でも良好なろう付けを得るにはろう材中のMg含有量は少ないほど好ましい。具体的には、ろう材厚さが25μm以下となる場合、Mg含有量は0.05mass%以下に規制することが好ましい。その含有量が多すぎると、Mgの自己酸化により熱交換器チューブの開口部付近などの部位でのろう付け性が低下してしまう。あるいはろう材厚さが薄くなった場合形成するフィレットが小さくなってしまう。
ろう材量を多く必要とし、ろう材厚が厚くなる場合、エロージョンと呼ばれる芯材がろう材により侵食されてしまう現象が生じる。この現象は特にろう材厚が厚く、且つブレージングシート中のMg量が多いときに顕著である。本発明では、中空構造体内部側のろう材クラッド厚さa(μm)、芯材のMg含有量X(mass%)及び該ろう材のMg含有量Y(mass%)が(X+Y)≦−a/60+1.5の関係を満たすことで、ろう付け加熱後のエロージョン現象を抑制することができる。
ろう材にはAl−Si系合金を用いることで良好なろう付け性が得られるが、Al−Si−Zn系合金、Al−Si−Cu系合金、Al−Si−Cu−Zn系合金などの低融点ろう材も好ましく使用できる。低融点ろう材を用いるとMgの自己酸化が進む前にろう材が溶融するため、ろう材中に0.05mass%を超えたMgを添加しても、ろう材厚が薄くなったときにおいてもろう付け性に優れたブレージングシートを作製することができる。そのほかにもGe、Bi、Ag、Ni等の元素を融点を下げるために添加することができる。
以下に本発明においてAl−Si−Cu−Zn系合金ろう材を用いる場合の各成分の添加量を規定した理由を示す。
Siはろう材の融点を下げる。このSi量は7〜12mass%が好ましい。その量が少なすぎると十分に融点が低下せず、多すぎると逆に融点が上がるためろう付け性が低下する。さらに、ろう流れ性を考慮すると8.0〜11.0mass%の添加量がより好ましい。
Cuはろう材の融点を下げる。このCu量は0.5〜8mass%が好ましい。その量が少なすぎると十分に融点が低下せず、多すぎると合金の圧延加工性が低下しブレージングシートの製造が困難になる。さらに、ろう流れ性を考慮すると1.0〜3.5mass%の添加量がより好ましい。
Znはろう材の融点を下げる。このZn量は0.5〜6mass%が好ましい。その量が少なすぎると十分に融点が低下せず、多すぎると合金の圧延加工性が低下しブレージングシートの製造が困難になる。さらに、ろう流れ性を考慮すると2.0〜5.0mass%の添加量がより好ましい。
本発明に用いられるろう材の合金元素は以上の通りであるが、不可避的不純物として、Fe等を、ろう付け性を低下させない範囲内で含有しても良い。
本発明に用いられるろう材はアルミニウム又はアルミニウム合金芯材の片面又は両面に所定の厚さにクラッドして、ブレージングシートの形成に用いられる。このろう材のクラッド率は片面について芯材に対し、好ましくは5〜30%、より好ましくは7〜20%である。
図2〜図4に示す例にあるような本実施態様のアルミニウム合金ブレージングシートの各層の厚さは特に制限するものではないが、ろう材の厚さは通常5μm以上とする。ろう材の厚さは80μm以下であることが好ましい。芯材の厚さは0.05〜2.0mmが好ましい。
特に板厚の薄いブレージングシートにおいてろう材厚さが25μm以下となる場合において、本発明のブレージングシートではろう付けが良好であり効果的である。
外ろう材としては、通常のAl−Si系合金ろう材を用いることができ、例えば、Si含有量7〜12mass%のアルミニウム合金を用いることができる。ただし内ろう材にCu及び/又はZnを添加した低融点ろう材を用いた場合、外ろう材にもCu及び/又はZnを添加した低融点ろう材を用い、ろう付け温度を低くすることが好ましい。
本発明における工法のろう付け温度は特に制限するもので無いが、ろう材層中のMg含有量が0.1mass%〜0.2mass%未満である場合、Mg添加によりろう材融点が低下するため570〜610℃が好ましく、590〜600℃がより好ましい。また、ろう材層中にCuあるいはZnを添加する場合、ろう材融点は更に低下するため560℃〜585℃が好ましい。また、ろう材層中のMgを0.05mass%以下に規制する場合、590〜610℃が好ましい。
なお、中空構造体内部以外の開放部、例えばチューブ材とアウターフィンとの接合においては、アルミニウム又はアルミニウム合金材を工業的かつ効率的にろう付けする観点から、フラックスを用いた不活性ガス雰囲気(例えば、窒素ガス、アルゴンガス)中でろう付けを行うことが好ましい。
開放部においてフラックスを用いたろう付けを行う場合に用いられるフラックスは通常使用されるものであり、例えばフッ化物系フラックスなどである。
本発明のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法は様々な用途に用いることができる。例えば、本発明を使用してアルミニウム又はアルミニウム合金材を組み立てることにより、パラレルフロータイプ(例えば、図1に示すミニコアを組立てたもの)やドロンカップタイプ(例えば、図7に示す基本的構造に従って組み立てたもの)などのアルミニウム合金製熱交換器を製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
表1に示した組成の各合金材料を用いて表2〜6に示す構成のブレージングシートを作製した。各ブレージングシートにプレスオイルを塗布し、各型にプレスした後、有機溶剤で脱脂洗浄し、常温にて乾燥させ、表2、表4、または表6に示す構成の各ブレージングシートで図1に示したミニコア形状のチューブ部分を作製した。外側フィン材にはJIS A 3003芯材の両面にJIS A 4045を10%のクラッド率でクラッドした厚さ80μmのフィン材を用いた。外側フィン材にはフラックスを塗布し、乾燥させた。内側フィン材には厚さ70μmのJIS A 3003フィン材を用いて、以下に述べるようにろう付けを行った。
また、同様にして表3又は表5に示す構成の各ブレージングシートで図7に示した3段ドロンカップを作製した。2枚のカップを重ね合わせた時の高さは8mmであり、カップの直径は4cmである。図7はドロンカップ71の内部を一部切欠断面図により示したもので、図面に示すように最上段以外はドロンカップの上下のカップ中央部に10mmφの穴を空けられており、この穴が合わさるように重ね合わせて組み立て構成されている。図中74はドロンカップ71の内側接合部、75はドロンカップ間の接合部を示す。ドロンカップ各試料とも外ろう材面にフラックスを塗布し、乾燥させ作製した。
Figure 0004491478
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ミニコアについては、窒素雰囲気ろう付け炉の酸素濃度と露点を表7に示すように調整したろう付け雰囲気下600℃で3分間加熱し、ろう付け性を評価した。図8に、図1のミニコアのチューブ材の接合部の拡大端面図を示す。ろう付け性の評価については、チューブ材81の内側接合部84の内部に形成されたフィレット87ののど厚88について、内側フィン材(図示せず)とチューブ材との接合部(図示せず)のチューブ開口部からの距離1.0、10.0、100.0mmの地点におけるそれぞれのど厚88を測定した。図9に、図1のミニコアのチューブ材と外部フィン材との接合部の拡大端面図を示す。外側のろう付け性の評価については、外部フィン材92とチューブ材91とのあいだに形成されたフィレット93の大きさを測定した。フィレットサイズの測定は、フィレット部を樹脂埋め、研磨し、光学顕微鏡を使用して写真撮影し、測定した。測定した結果を表7に示す。
Figure 0004491478
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ドロンカップについては、窒素雰囲気ろう付け炉の酸素濃度と露点を表8に示すように調整したろう付け雰囲気下600℃で3分間加熱し、ろう付け性を評価した。ろう付け性の評価は、各段のドロンカップ材101の内側接合部102の内部に形成されたフィレット103ののど厚L(図10参照)を測定した。図11に作製したドロンカップタイプの熱交換器部材の一部断面図を示す。外側のろう付けについては、組み付けたドロンカップ111間の接合部115に形成されたフィレット117ののど厚118を測定した。測定した結果を表8に示す。
Figure 0004491478
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表7及び表8から明らかなように、本発明に従った試験例では、内部フィレットののど厚が厚く、特に酸素濃度が高い場合や、チューブ開口部からの距離が短く炉内雰囲気の影響を受けやすい部位においても、ろう付け性が安定して良好である。
実施例2
表9に示した各構造材料を表10および表11の構成において各種ブレージングシートを作製した。ブレージングシート作製には、芯材は600℃で均質加熱処理行った後、両面を面削して所定の厚さにしたものを用いた。ろう材は500℃の温度で均質加熱処理を行った後、熱間圧延をして所定の厚さにしたものを用いた。これら芯材、ろう材を500℃の温度で合せ圧延を行い、さらに冷間圧延を行い所定の厚さとした。
Figure 0004491478
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作製したブレージングシートを380℃の温度で最終焼鈍を行いO材とした。このブレージングシートに潤滑油を塗布し各型にロール成形した後、有機溶剤で脱脂洗浄し、常温にて乾燥させ、図1に示すような全長50cmの熱交換器チューブ部材の組み立て状態(ミニコア)に組み立てた。内側フィン材13には70μm厚さのJIS A 3003合金を用いた。表10の構成のブレージングシートNo.101〜155については窒素ガス雰囲気中(酸素濃度100ppm、露点−40℃)で600℃で3分間の加熱をし、ろう付け性を評価した。また、表11に示す構成のブレージングシート(No.156〜No.176)では、酸素濃度400ppm・露点−20℃(窒素ガス雰囲気)の厳しい条件にて600℃で3分間のろう付け加熱試験を行なった。ろう付け性の評価には、図1中のチューブ材11の開口部から5cmの位置の内側接合部14の内部に形成されたフィレット87ののど厚88(図8参照)を測定した。図8は、図1に示すミニコアのチューブ材11(81)の接合部14(84)におけるフィレット87が形成された状態の拡大断面図を示すものである。ここで、図8中に88で示される長さが内部のど厚である。その結果を表12および表13に示す。内部のど厚の評価においては、こののど厚が0.5mm以上であれば十分なフィレットが形成され、また、0.7mm以上であれば良好なフィレットが形成され、それぞれ本発明品として十分なろう付け性を有するものと評価した。該のど厚が0.5mm未満では不良とする。また、エロージョンの有無とろう切れの有無についても、同じく表12に示した。エロージョンは芯材の侵食の発生をろう付け後のチューブ接合部15について断面組織観察にて調査した。また、ろう切れの有無についてはろう付け後のチューブ接合部15について目視にてろう付け状態を調査し、ろう切れが発生しているものは、全長に対するろう切れ発生部分の割合を測定した。
Figure 0004491478
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ブレージングシートNo.101〜155の結果の一部を図12にグラフとして図示した。図中にブレージングシート番号を記入した。良好なフィレットを形成し、且つろう切れが発生しなかったものを○、フィレットは形成するが全長の20%以下でろう切れが発生したものを△、ろう切れ発生が全長の20%以上またはろう付けが出来なかったものを×とした。また、ろう付け加熱前の芯材とろう材との界面を基準として、芯材がその界面より20μm以上の距離にわたり溶融ろうに侵食された場合をエロージョンが発生したものとし、■と表記した。
図12から明らかなように、(X+Y)≦a/60+0.5を満たさないブレージングシートの内部ろう付けは、ろう付けが出来ないか、もしくは著しくろう付け性が低下した。また、No.127、No.128、No.133、No.134、No.135、No.140、No.141のブレージングシートは(X+Y)≦a/60+0.5を満たしており、ろう付けするのに十分に良好なフィレットを形成したが、(X+Y)≦−a/60+1.5の範囲から逸脱しており、ブレージングシートの一部においてエロージョンの発生が観察された。
表13の結果から明らかなように、ろう材厚さが25μm以下であるNo.156〜168のブレージングシートは、ろう材Mg含有量が0.05mass%以下のものにおいて良好なフィレットを形成した。ろう材Mg含有量が0.05mass%を超えても、ろう材厚さが25μmを超えるものについては良好なフィレット形成が認められた。
通常のろう付け加熱雰囲気(酸素濃度100ppm、露点−40℃)であれば、ろう材Mg含有量が0.05mass%を超えた場合においてもろう材厚さが25μm以下でも良好なフィレット形成が得られることは表12から明らかである。
冷媒通路をなすチューブ材と外側フィンおよび内側フィンを組み合わせた熱交換器コアの一例を説明する斜視図である。 本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの一例を示す断面図である。 本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの他例を示す断面図である。 本発明のアルミニウム合金製ブレージングシートの他例を示す断面図である。 本発明のろう付け法に用いることができるアルミニウム合金製ブレージングシートの他例を示す断面図である。 本発明のろう付け法に用いることができるアルミニウム合金製ブレージングシートの他例を示す断面図である。 本発明により製造される通常のドロンカップタイプの熱交換器部材の組み立て状態の基本的構造の一例を示す一部断面図である。 図1のミニコアのチューブ材の接合部の拡大端面図である。 図1のミニコアのチューブ材と外部フィン材との接合部の拡大端面図である。 図7のドロンカップの内側接合部の拡大端面図である。 ドロンカップタイプの熱交換器部材の一部断面図である。 実施例の(芯材Mg含有量+ろう材Mg含有量)とろう材厚さとの関係を示す図である。
符号の説明
11 チューブ材
12 外側フィン材
13 内側フィン材
14 チューブ接合部
15 チューブと内側フィンの接合部
16 冷媒通路
21 芯材
22 内ろう材
31 外ろう材
32 芯材
33 内ろう材
41 第1の内ろう材
42 芯材
43 第2の内ろう材
51 外ろう材
52 拡散防止層
53 芯材
54 内ろう材
61 外ろう材
62 拡散防止層
63 芯材
64 拡散調整層
65 内ろう材
71 ドロンカップ
74 ドロンカップの内側接合部
75 ドロンカップ間の接合部
81 チューブ材
84 チューブの内側接合部
87 フィレット
88 のど厚
91 チューブ材
92 外側フィン材
93 フィレット
101 ドロンカップ
102 ドロンカップの内側接合部
103 フィレット
111 ドロンカップ
115 ドロンカップ間の接合部
117 フィレット
118 のど厚

Claims (9)

  1. アルミニウム合金製ブレージングシートのろう材クラッド面がろう付け組立体の内側となって中空構造を為すように中空構造体を成形し、該中空構造体の内部においてフラックスを塗布せずに不活性ガス雰囲気中で大気圧下にてろう付けするアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法であって、
    前記アルミニウム合金製ブレージングシートとして、アルミニウム又はアルミニウム合金芯材の少なくとも前記中空構造体の内部側となる面に下記数式(1))を満たすようAl−Si系合金ろう材をクラッドしたものを用いることを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法。
    (X+Y)≦a/60+0.5 ・・・ 数式(1)
    X>Y ・・・ 数式(2)
    0.05≦X≦1.0 ・・・ 数式(3)
    0.01≦Y<0.2 ・・・ 数式(4)
    (数式中、aは中空構造体内部側のろう材クラッド厚さ(μm)を表す。Xは芯材のMg含有量(mass%)を表す。Yはろう材のMg含有量(mass%)を表す。)
  2. 中空構造体内部以外の開放部において、フラックスを用いて不活性ガス雰囲気中でろう付けを行うことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法。
  3. 前記ろう材をクラッドしたアルミニウム合金製ブレージングシートが、さらに下記数式()を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法。
    (X+Y)≦−a/60+1.5 ・・・ 数式(
    (数式中、a、X、Yは請求項1と同義である。)
  4. 前記ろう材のクラッド厚さaが5μm以上80μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法に使用されるアルミニウム合金製ブレージングシートであって、アルミニウム又はアルミニウム合金芯材の片面又は両面にAl−Si系合金ろう材が下記数式(1))を満たすようクラッドされたことを特徴とするアルミニウム合金製ブレージングシート。
    (X+Y)≦a/60+0.5 ・・・ 数式(1)
    X>Y ・・・ 数式(2)
    0.05≦X≦1.0 ・・・ 数式(3)
    0.01≦Y<0.2 ・・・ 数式(4)
    (数式中、a、X、Yは請求項1と同義である。)
  6. 前記ろう材をクラッドしたアルミニウム合金製ブレージングシートが、さらに下記数式()を満たすことを特徴とする請求項に記載のアルミニウム合金製ブレージングシート。
    (X+Y)≦−a/60+1.5 ・・・ 数式(
    (数式中、a、X、Yは請求項1と同義である。)
  7. アルミニウム合金製ブレージングシートが熱交換器用のブレージングシートであることを特徴とする請求項5又は6に記載のアルミニウム合金製ブレージングシート。
  8. 前記ろう材のクラッド厚さaが5μm以上80μm以下であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のアルミニウム合金製ブレージングシート。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法を介して製造することを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
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