JP4491465B2 - 化粧シートの施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シートの施工方法に関するものである。
建築物の内外壁表面の表面仕上げにおいて、従来、タイル、建材シート等を用いた乾式工法が採用されている。乾式工法では、簡便に、かつ、美観性に優れた表面に仕上げることが可能である。
このような乾式工法の表面仕上げにおける問題点の一つとして、建築物の内外壁表面の角ばった部分(出隅部分)に対する表面仕上げ方法が指摘されている。
すなわち、通常のタイルや建材シートは、折り曲げることができなかったり、また、折り曲げることができたとしてもひび割れ等が生じるため、タイルや建材シートを角ばった部分(出隅部分)に施工する場合は、適当な大きさのタイルや建材シートを、その壁面に合わせて別途用意しなければならず、面倒な作業が必要である。
このような問題に対し、特許文献1では、建材シートに切り込みを入れ、出隅部分を折り曲げ、端面を磨いた後、出隅部分に貼り付ける出隅の処理方法が記載されている。
しかし、このような出隅の処理方法では、出隅部分での耐水性、追従性等に劣る場合があり、出隅部分の美観性を損ねてしまう恐れがある。
また、特許文献2では、建材シートを貼り付けた後、出隅部分に補修材を充填する方法が記載されている。しかし、このような方法では、別途補修材を充填するという工程が必要であり、簡便な方法とはいえない。また、貼り付けた後に補修材を充填する方法では、出隅部分の角ばった部分に、どうしても空隙部分が発生する可能性が高い。このような空隙部分が発生すると、密着性、耐水性低下や、ひび割れの原因になる場合があり、出隅部分の美観性を損ねてしまう恐れがある。
特開平5−133076号公報 特許第2761619号公報
本発明は、出隅部分における化粧シートの施工を簡便にするとともに、密着性、耐水性を高め、ひび割れの発生を抑制し、優れた美観性を得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、出隅部分の化粧シートの施工にあたって、接着材を通過させる隙間が存在する補強層と化粧層を含む化粧シートの化粧層に切り込みを入れ、出隅部分に該切り込み部を合わせて折り曲げ、接着材を用いて貼り付ける際に、接着材が出隅部分に現れるように化粧シートを押さえつけて貼り付ける化粧シートの施工方法を見出し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明化粧シートの施工方法は、下記の特徴を有するものである。
1.化粧層と補強層を含む化粧シートを用いて建築物出隅部分を仕上げる際に、出隅線に合わせて、該化粧シートの化粧層に切り込みを入れ、補強層が内側となるように出隅部分に該切り込み部を合わせて折り曲げ、接着材を用いて化粧シートを貼り付ける化粧シートの施工方法であって、
補強層が、90°以上の折り曲げが可能であり、かつ、接着材を通過させる隙間が存在するものであり、
基材表面及び/または化粧シートの補強層面に接着材を塗付し、該接着材が該出隅部分に現れるように、化粧シートを押さえつけて貼り付け、
該出隅部分を処理することを特徴とする化粧シートの施工方法。
2.補強層が、繊維が0.2mm〜30mmの間隔で配列された網目構造を有する繊維質シート、及び/または、目付が50g/m以下である不織布、であることを特徴とする1.に記載の化粧シートの施工方法。
3.接着材が、有色粉粒体を含有することを特徴とする1.または2.に記載の化粧シートの施工方法。
本発明によれば、出隅部分における化粧シートの施工が簡便であり、密着性、耐水性に優れ、ひび割れの発生を抑制でき、優れた美観性を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明は、化粧層と補強層を含む化粧シートを用いて建築物出隅部分を仕上げる際に、出隅線に合わせて該化粧シートの化粧層に切り込みを入れ、補強層が内側となるように出隅部分に切り込み部を合わせて折り曲げ、接着材を用いて化粧シートを貼り付ける化粧シートの施工方法であって、
補強層が、90°以上の折り曲げが可能であり、かつ、接着材を通過させる隙間が存在するものであり、
建築物表面及び/または化粧シートの補強層面に接着材を塗付し、該接着材が該出隅部分に現れるように、化粧シートを押さえつけて貼り付け、
該出隅部分を処理することを特徴とするものである。
本発明は、建築物の内外壁表面の角ばった部分(出隅部分)に対して、施工が簡便であり、密着性、耐水性に優れ、ひび割れの発生を抑制でき、優れた美観性を維持することができるものである。
従来、出隅部分への化粧シートの施工においては、出隅部分に、化粧シートを貼り付けた後、出隅部分を充填材等で充填させ、出隅部分を仕上げる方法がとられていた。本発明では、化粧シートの貼り付けと出隅部分の処理を一度に行うことができるため、簡便であり、工期を短縮することができる。
さらに、化粧シートを貼り付けた後に充填材を充填する方法では、出隅部分と充填材との間に空隙ができる可能性が高く、密着性、耐水性低下、ひび割れの原因になるおそれがある。それに比べ本発明の方法では、化粧シートの裏面側から出隅部分(表面側)へ押し出すように接着材を充填させるため、出隅部分と接着材との間に空隙ができにくく、優れた密着性、耐水性を示し、ひび割れ等が発生しにくい。
また、補強層が、出隅部分で切断されておらず、連続した補強層であるため、壁面の変動に追従することができ、出隅部分のひび割れ等を抑えることができる。
本発明化粧シートの施工方法で用いる化粧シートとしては、化粧層と補強層を含むものであれば特に限定されないが、通常、一方の面に化粧層、もう一方の面に補強層が表出するように化粧層と補強層が積層されたものが好ましい。
化粧層としては、結合材、有色粉粒体を主成分とするものが使用できる。
結合材としては、例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の水可溶型、水分散型等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、これらは架橋反応性を有するものであってもよい。
このような樹脂のガラス転移温度は、通常−50〜50℃、好ましくは−30〜30℃である。ガラス転移温度がこのような範囲内であれば、適度な可とう性を付与することが可能となる。なお、本発明におけるガラス転移温度はFoxの計算式により求められる値である。
有色粉粒体としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、メタリック顔料、
珪砂、砕石、寒水石、川砂、山砂、大理石粉砕物、御影石粉砕物、花崗岩粉砕物、蛇紋岩粉砕物、黒曜石粉砕物、石灰岩粉砕物、蛍石粉砕物、寒水石粉砕物、長石粉砕物、珪石粉砕物、珪砂粉砕物、陶磁器粉砕物、マイカ、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、樹脂ビーズ、多孔質樹脂ビーズ、金属粒、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、貝殻粉、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉、貝殻片、植物片等、または、それらに対し顔料、染料、釉薬等で表面処理を施したもの等、また、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等が挙げられる。
このような有色粉粒体は、装飾性を付与する成分であり、色相が異なる2種以上の有色粉粒体を組み合わせて用いることにより、化粧シート表面の多彩感を高めることができる。有色粉粒体の色相は、無彩色、有彩色のいずれであってもよく、本発明の効果が損われない限り、透明性を有するものであってもよい。
化粧シートにおける結合材と有色粉粒体の混合比率は、結合材の固形分100重量部に対して、有色粉粒体50〜4000重量部、さらには100〜3000重量部、さらには200〜2000重量部であることが好ましい。
化粧層においては、必要に応じ、繊維、可塑剤、抗菌剤、光触媒、吸着剤、防黴剤、防虫剤、難燃剤、架橋剤、滑剤、造膜助剤、撥水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤等が含まれていてもよい。
補強層としては、90°以上の折り曲げが可能であり、かつ、接着材を通過させる隙間が存在するものであれば特に限定されない。
このような補強層は、90°以上の折り曲げにも適用できる屈曲性を有し、化粧シートの加工が容易であり、また施工も簡便に行うことができる。
例えば、補強層として、繊維が0.2mm〜30mm(好ましくは0.5mm〜20mm)の間隔で配列された網目構造を有する繊維質シート、および/または、目付が50g/m以下(好ましくは30g/m以下)である不織布を使用することが好ましい。
このような補強層を使用することによって、補強層の隙間を通って接着材が、出隅部分に効率よく現れ、出隅部分を接着材で充填させることができ、密着性、耐水性に優れ、ひび割れ等の発生を抑制することができる。
繊維質シートの網目間隔が0.2mmよりも小さい場合、また、不織布の目付が50g/mよりも大きい場合は、接着材が補強層を効率よく通過することができない。網目間隔が30mmよりも大きい場合、補強効果に劣る場合がある。
また、繊維の太さは、0.01mm〜1.5mm程度であることが好ましい。ここでいう繊維の太さとは、網目構造を形成する1本の太さのことであり、繊維1本または2本以上からなる糸状の束の太さである。
繊維としては、無機繊維、有機繊維等、あるいは無機繊維と有機繊維が複合化されたもの等が挙げられる。
無機繊維としては、例えば、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維、炭化珪素繊維等、また鉄、銅等の金属細線が挙げられる。
有機繊維としては、例えば、パルプ繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、セルロース繊維等が挙げられる。
本発明の化粧シートは、上記化粧層と補強層が積層されたものであれば、特に限定されず公知の方法で製造することができる。
例えば、(1)補強層の上に、上述した化粧層形成成分の混合物を塗付積層し、硬化させる方法、(2)型枠の上に、化粧層形成成分の混合物を流し込み、さらにその上に補強層を積層し硬化させる方法、(3)化粧層形成成分の混合物を加熱ニーダー、圧延ロール等を用いて、成形して得られる化粧層と、補強層とを積層する方法、等が挙げられる。
(1)の方法では、補強層の上に、上述した化粧層形成成分の混合物を、スプレー、コテ、刷毛、ローラー等の塗装器具を使用したり、フローコーター法で塗付積層し、硬化させることにより得ることができる。
(2)の方法では、型枠側が化粧層表面となるため、型枠内側の形状を調整することで、化粧層表面に所望の凹凸模様を付与することもできる。このような型枠を用いて、化粧シートの表面に凹凸模様を付与する場合、凹凸の程度としては、その高低差が0.2〜30mm程度(好ましくは、0.5〜20mm程度)であることが好ましい。またその間隔は、0.2〜30mm程度(好ましくは、0.5〜20mm程度)であることが好ましい。
また、上記(2)の方法では、流し込みに代えて、スプレー、こて、レシプロ、コーター等の手段を用いた方法を採用することもできる。
型枠としては、例えば、シリコンゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を素材とするもの等が挙げられる。さらに、型枠表面には、離型紙を設けてもよい。
(3)の方法では、化粧層形成成分の混合物を加熱ニーダー、圧延ロール等によって化粧層を得る方法で、化粧層を得た後で補強層を積層することもできるし、
化粧層形成成分の混合物と補強層を同時に、加熱ニーダー、圧延ロール等によって処理することによって、化粧シートを得ることもできる。
化粧シートのうち、化粧層の厚みは、通常0.2〜30mm程度(好ましくは0.5〜20mm程度)である。また、補強層の厚みは通常0.1〜5mm程度(好ましくは0.5〜3mm程度)である。
本発明で用いる化粧シートは、流通時には、シート形態として取り扱い、これを建築物内外装面の各部位に施工することができる。
本発明の化粧シートの施工方法は、建築物の内外壁表面の角ばった部分(出隅部分)の表面仕上げに適用することができ、特に建築物の内装仕上げに好適に適用することができる。
具体的には、住宅、マンション、学校、病院、店舗、事務所、工場、倉庫、食堂等における出隅部分に適用できる。このような部位を構成する基材としては、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板等が挙げられる。これら基材は、その表面に既存塗膜を有するものや、既に壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明では、特に、基材を突き合わせることにより形成された出隅に対し、優れた追従性を示すため、好適に用いることができる。
本発明化粧シートの施工方法では、まず、出隅線に合わせて、上述した化粧シートの化粧層に切り込みを入れる。
切り込みに使用する器具は、特に限定されないが、ナイフ、カッター等を使用すればよい。切り込みの程度も特に限定されず、化粧シートを切り込み部分で折り曲げることができる程度であればよい。また、補強層まで切り込みが到達することも想定し、補強層は強度に優れた無機繊維を含んでいるものが好ましい。
次に、補強層が内側となるように出隅部分に、該切り込み部を合わせて折り曲げる。この際、切り込みが入っているので、化粧シートを出隅部分に合わせるだけで、簡便に折り曲げることができる。
次に、接着材を用いて化粧シートを貼り付ける。この際、基材表面及び/または化粧シートの補強層面に接着材を塗付し、該接着材が出隅部分に現れるように、化粧シートを押さえつけて貼り付ける。例えば、化粧シートの出隅部分から遠い部位から近い部位へ順に押さえつけることにより、接着材が徐々に出隅部分に移動し、出隅部分に接着材が現れ、その結果、接着材が出隅部分を充填することができる。押さえつけは、手動で行ってもよいし、ローラー等の器具を用いてもよい。
接着材の塗付量としては、本願発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常0.4〜2.0kg/m、さらには0.5〜1.5kg/m程度であることが好ましい。
また、接着材の粘度は、本願発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常30〜200Pa・s、さらには60〜140Pa・s程度であることが好ましい。
接着材としては、特に限定されず、公知のものを使用すればよい。
例えば、接着材に用いる合成樹脂としては、特に限定されないが、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の水可溶型、水分散型等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
また、必要に応じ、上述した有色粉粒体を用いることもできるし、繊維、可塑剤、抗菌剤、光触媒、吸着剤、防黴剤、防虫剤、難燃剤、架橋剤、滑剤、造膜助剤、撥水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤等を用いることもできる。
本発明で用いる接着材としては、特に、有色粉粒体を含有する着色された接着材を用いることが好ましい。有色粉粒体で着色されていることにより、切り込み部分を隠蔽することができ、さらには、適宜有色粉粒体を選定することにより出隅部分の色相を設定することができる。
例えば、出隅部分を目立つように施工したい場合は、接着材と化粧層の色相が全く異なったものとなるように、有色粉粒体を適宜選定すればよい。
また、出隅部分を目立たないように施工したい場合は、接着材と化粧層の色相が同色または近似色となるように、有色粉粒体を適宜選定すればよい。接着材と化粧層の色相を同色または近似色とすることによって、化粧層と出隅部分(接着材)との色相の差が目立たず、落ち着いた美観性を保つことができる。
このようにして得られた出隅部分は、へら、コテ、刷毛等でならして表面処理して、仕上げることができる。また必要に応じ、上述した接着材や、表面仕上げ材等で表面処理することにより、仕上げることもできる。
表面仕上げ材としては、特に限定されないが、上述した化粧層形成成分と同一あるいは類似した成分のもの、または、公知の撥水剤を含有する撥水性表面仕上げ材、光触媒を含有する光触媒含有表面仕上げ材、抗菌性表面仕上げ材、防カビ性表面仕上げ材、防汚性表面仕上げ材、コーナー材等、その用途に合わせて適宜選定すればよい。
また表面仕上げ材は、出隅部分だけでなく、壁面全面に塗装・積層することも可能である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(実施例1)
離型剤を塗付した型枠(縦300mm×横300mm×深さ5mm)の内面に、
有色粉粒体A70重量部、有色粉粒体B30重量部、結合材A10重量部(固形分)、造膜助剤2重量部、水25重量部を均一に攪拌・混合し、水希釈により粘度を12Pa・sに調製したスラリーを流し込み、こてを用いて平滑にならした。
さらにその上に、補強層(ガラス繊維質シート(ガラス繊維;太さ:0、18mm、網目の間隔:10mm×10mm))を積層し、
温度23℃、相対湿度50%下で24時間乾燥後、脱型して化粧シート(縦300mm×横300mm×厚み3mm)を得た。
得られた化粧シートの中央縦方向に、カッターナイフで切り込み(深さ1mm)をいれ、
縦300mm×横300mm×高さ600mmに組み立てたコンパネ(コンクリート型枠用合板)の出隅部分に、化粧シートの切り込み部分を合わせて折り曲げ、
接着材A(結合材A10重量部(固形分)、有色粉粒体C60重量部、有色粉粒体D0.03重量部、造膜助剤2重量部)0.7kg/mをコンパネ表面に塗付し、化粧シートを貼り合わせた。この際、化粧シートの出隅部分の遠い部位から近い部位へ順に押さえつけ、出隅部分に接着材が充填されるように、貼り付けた(図1、図2)。
出隅部分に充填された接着材を、コテにて平滑にならし、表面を仕上げ、試験体を作製した(図3)。
実施例1の方法では、出隅部分の施工が簡便であり、出隅部分が目立たず、優れた美観性を示していた。
・結合材A:アクリル樹脂エマルション(ガラス転移温度15℃、固形分50重量%)
・有色粉粒体A:珪砂(平均粒子径120μm)
・有色粉粒体B:着色珪砂(淡黄色、平均粒子径120μm)
・有色粉粒体C:重質炭酸カルシウム(白色、平均粒子径50μm)
・有色粉粒体D:酸化鉄顔料(淡黄色、平均粒子径140nm)
・造膜助剤A:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
(密着性試験)
得られた試験体を、温度23度、相対湿度50%で24時間静置後、出隅部分および化粧シート部分を爪にて剥がすピーリングテストを行った。その結果、出隅部分および化粧シート部分は、全く異常がみられず、密着性に優れていた。
(実施例2)
補強層として、ガラス繊維とポリエステル繊維の複合繊維質シート(ガラス繊維;太さ:0、18mm、網目の間隔:10mm×10mm、ポリエステル繊維の不織布;目付:21g/m)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、化粧シート、および、試験体を作製した。
実施例2の方法では、出隅部分の施工が簡便であり、出隅部分が目立たず、優れた美観性を示した。
さらに、実施例1と同様の密着性試験を行った結果、全く異常がみられず、密着性に優れていた。
(比較例1)
補強層として、型紙(厚み0.1mm)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、化粧シートを作製した。
得られた化粧シートの中央縦方向に、カッターナイフで切り込みをいれ、
縦300mm×横300mm×高さ600mmに組み立てたコンパネの出隅部分に、化粧シートの切り込み部分を合わせて折り曲げ、接着材A0.9kg/mをコンパネ表面に塗付し、化粧シートを貼り合わせた。
次に、出隅部分に、充填材A(有色粉粒体A70重量部、有色粉粒体B30重量部、結合材10重量部(固形分)、造膜助剤2重量部、水25重量部)を充填し、コテにて平滑にならし、表面を仕上げた。
比較例1の方法では、化粧シート貼り合わせ時に、出隅部分に接着材が充填されないため、別途、出隅部分に充填材を充填する必要であり、簡便な方法とはいえなかった。
さらに、実施例1と同様の密着性試験を行った結果、出隅部分および化粧シート部分の一部が剥がれてしまった。
化粧シート施工工程のイメージ図である。 化粧シート施工工程のイメージ図である。 化粧シート施工工程のイメージ図である。
符号の説明
1:化粧シート
2:化粧層
3:補強層
4:コンパネ
5:接着材

Claims (3)

  1. 化粧層と補強層を含む化粧シートを用いて建築物出隅部分を仕上げる際に、出隅線に合わせて、該化粧シートの化粧層に切り込みを入れ、補強層が内側となるように出隅部分に該切り込み部を合わせて折り曲げ、接着材を用いて化粧シートを貼り付ける化粧シートの施工方法であって、
    補強層が、90°以上の折り曲げが可能であり、かつ、接着材を通過させる隙間が存在するものであり、
    基材表面及び/または化粧シートの補強層面に接着材を塗付し、該接着材が該出隅部分に現れるように、化粧シートを押さえつけて貼り付け、
    該出隅部分を処理することを特徴とする化粧シートの施工方法。
  2. 補強層が、繊維が0.2mm〜30mmの間隔で配列された網目構造を有する繊維質シート、及び/または、目付が50g/m以下である不織布、であることを特徴とする請求項1に記載の化粧シートの施工方法。
  3. 接着材が、有色粉粒体を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シートの施工方法。

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