JP4491087B2 - 汚染除去性に優れた塗料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染除去性を要求されるような現場にて躯体に塗装し、不燃性の無機質塗膜を形成する塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、建築物や土木構造物等の躯体表面に塗装を施して、躯体の保護や美観の向上が図られている。特に、大気中の塵埃等の付着や落書き等の汚染物質の付着については、洗浄により容易に汚染物質が除去できることが求められている。すなわち、これらの汚染物質の付着があった場合にも、塗膜内部への汚染物質の浸透が妨げられる結果、表面の汚染物質を除去するだけで、清浄な塗膜表面を復活できるというものである。
【0003】
汚染物質の塗膜内部への浸透が妨げられるためには、塗膜表面エネルギーが高く、撥水撥油性であることが好ましい。さらに、塗膜内部への汚染物質の非浸透性を高めるためには、塗膜構造が緻密であり、分子の架橋密度が高いことがより好ましい。また、躯体の保護機能が、長期に亘って維持される必要性から、比較的耐候性に優れた塗膜を形成する必要がある。このような要求を満たす塗料用バインダーとして、シリコーン樹脂系のバインダーが好適に使用されてきた。
【0004】
シリコーン樹脂系バインダーは、現場塗装の場合には、一般に2官能性と3官能性のオルガノアルコキシシランモノマーを触媒により脱水縮合させて、常温において、緻密で撥水撥油性に優れたシロキサン結合の三次元架橋塗膜を形成するものである。また、シリコーン樹脂バインダーは、不燃性でもあるため、建築物屋内やトンネル内、地下道内等の不燃性を要求される部位にも使用可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような2官能性、3官能性のオルガノアルコキシシランモノマー液は、その粘度が非常に低いため、塗装作業時に垂れを生じたり、均一な膜厚を形成しづらいとの問題点があった。そこで、予め3官能性のオルガノアルコキシシランモノマーのみ、もしくは2官能性と3官能性のオルガノアルコキシシランモノマーを適当に加水分解縮合させた、オルガノアルコキシシランオリゴマーを用意し、塗膜形成時に脱水縮合触媒を加えて、架橋をさらに3次元的に形成させる形態で使用する方法が用いられていた。
【0006】
しかしながら、3官能性のオルガノアルコキシシランモノマーが、脱水縮合により架橋反応して形成される塗膜においては、塗膜内部に未反応の架橋部位(オルガノアルコキシ基)が存在する場合があり、これが塗膜内部に残存する触媒と反応して、経時的に架橋反応が進行する。その結果、体積収縮が生じ、経時的に割れを発生する場合があった。
【0007】
このように、触媒による脱水縮合反応の促進効果で、架橋密度の高い緻密な塗膜を形成し、汚染物質の塗膜内部への浸透を防止するという目的が、一方では塗膜の経時的な割れに通ずるという相反する問題となっていた。
【0008】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、現場塗装時において立ち上がり部位での垂れの問題を生じず、均一な厚みの塗膜を形成できるという、塗装作業性に適切な粘度の、無溶剤オルガノアルコキシシランオリゴマーをバインダーとしながら、体積収縮による塗膜の経時的な割れを生じることがなく、その一方で、表面に付着した汚染物質が、内部に浸透するのを妨げ、汚染物質の除去性に優れる、表面エネルギーの高い緻密な塗膜を形成する塗料組成物を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討の結果、特定のオルガノアルコキシシランオリゴマーとオルガノアルコキシシランモノマーを併用し、特定の硬化剤および触媒を併用することに想到し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明の汚染除去性に優れた塗料組成物は、以下の特徴を有するものである。
【0011】
1.(A)RSi(OR)O2/2単位または、RSi(OR)O2/2単位およびR SiO2/2単位(Rは互いに同一または異種の置換または非置換の炭素数1から3の一価炭化水素基を示す。Rはメチル基、エチル基を示す。)を含む、重量平均分子量500〜5000の直鎖状オルガノシロキサンオリゴマー
(B)一般式RSi(OR)で示される構造(Rは炭素数4以上の、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基を示す。Rはメチル基、エチル基を示す。)の3官能性オルガノアルコキシシランモノマー、
(C)Ti、Zr、Alから選択される1種以上の金属アルコキシドまたはその縮合物、
(D)有機スズ化合物
を含有することを特徴とする汚染除去性に優れた塗料組成物。
【0012】
2.(C)がアルコキシチタン化合物またはその縮合物であることを特徴とする1.に記載の汚染除去性に優れた塗料組成物。
【0013】
3.(A)と(B)のモル比が1:2〜6、(C)と(D)のモル比が1:1〜3であることを特徴とする1.または2.に記載の汚染除去性に優れた塗料組成物。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0015】
本発明における(A)直鎖状オルガノシロキサンオリゴマー(以下「(A)成分」という。)は、3官能性シロキサン単位(RSi(OR)O2/2)単独、または、3官能性シロキサン単位(RSi(OR)O2/2)と2官能性シロキサン単位(R SiO2/2)を含有するものである。ここで各シロキサン単位のRは、互いに同一または異種の置換または非置換の炭素数1から3の一価炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、およびこれらの基の水素原子がハロゲン原子等で置換されたものが例示される。また、Rはメチル基、エチル基を示す。
【0016】
(A)成分が、3官能性シロキサン単位(RSi(OR)O2/2)と2官能性シロキサン単位(R SiO2/2)からなる場合の両者の比率は、特に限定されることがなく、必要とする塗膜の耐久性を考慮して適宜調整すれば良い。
【0017】
(A)成分は、従来公知の方法によって製造されているメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等の3官能性オルガノアルコキシシランや2官能性オルガノアルコキシシランを適当な触媒の存在下に加水分解縮合させることにより得られる。
【0018】
本発明の(B)3官能性オルガノアルコキシシランモノマー(以下「(B)成分」という。)は、一般式RSi(OR)で示される構造を有するものである。ここで、Rは炭素数4以上の、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ヘキサジエニル基等のアルケニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基を示す。このような化合物の中で、本発明における効果を発揮するために最適なものとしては、嵩高い官能基を有するシクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基が好ましい。さらに、Rはメチル基、エチル基を示す。
【0019】
本発明の(C)Ti、Zr、Alから選択される1種以上の金属アルコキシドまたはその縮合物(以下「(C)成分」という。)は、特に限定されるものではないが、MがTiの場合、すなわち、アルコキシチタン化合物またはその縮合物が、反応性および形成される塗膜の可撓性の点から好ましい。このようなアルコキシチタン化合物は、従来公知のものが使用可能であり、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、チタン2−エチルヘキシオキシド、チタンジイソプロポキサイドビス(エチルアセトアセテート)、チタンジn−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、ジn−ブトキシビス(トリエタノールアミナト)チタン、テトライソプロポキシチタン縮合物、テトラn−ブトキシチタン縮合物等が例示され、これらの内で2種以上の併用も可能である。このような化合物の中で、加水分解反応速度を考慮するとテトラn−ブトキシチタンが好ましい。
【0020】
本発明の(D)有機スズ化合物(以下「(D)成分」という。)は、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、オクトエ酸第一錫、ナフテン酸第一錫、オレイン酸第一錫、イソ酪酸第一錫、リノール酸第一錫、ステアリン酸第一錫、ベンゾール酸第一錫、ステアリン酸第一錫、ナフトエ酸第一錫、ラウリン酸第一錫、o−チム酸第一錫、β−ベンゾイルプロピオン酸第一錫、クロトン酸第一錫、トロパ酸第一錫、p−ブロモ安息香酸第一錫、パルミトオレイン酸第一錫、桂皮酸第一錫、およびフェニル酢酸第一錫のようなカルボン酸の錫塩などが例示され、これらの内で2種以上の併用も可能である。このような化合物の中で、加水分解触媒効果の反応速度からジブチル錫ジアセテートが好ましい。
また、このような錫触媒に加えて酸触媒を用いることも可能である。このような酸触媒としては、蟻酸、酢酸、モノクロロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、マレイン酸、蓚酸、クエン酸等の有機酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等の無機酸があげられる。
【0021】
本発明では、無溶剤で使用でき、シランモノマーに比較すると、塗装時の作業性に優れた粘度となる(A)成分を、塗膜形成バインダーの主要成分としている。さらに、(A)成分のアルコキシシリル基が大気中の湿気と反応して加水分解縮合する際に、同じく(B)成分もアルコキシシリル基が加水分解縮合して(A)成分とともに、塗膜構造中に取りこまれる。ここで塗膜構造中に取り込まれた(B)成分は、その化学構造中に有する有機基の嵩高さにより、塗膜が経時的な加水分解反応により収縮するのを押さえる緩衝効果を発揮する。
【0022】
このような加水分解縮合反応を常温で速やかに行うために、(C)成分と(D)成分をさらに配合する。これら(C)、(D)成分の作用機構については、詳細には定かでないが、概ね以下のような機構によるものと推察される。
【0023】
すなわち(C)、(D)成分は共に、大気中の湿気と反応して加水分解し、水酸基を生じる。この水酸基が、上記(A)、(B)成分のアルコキシシリル基と反応して、脱アルコール反応と共に、Sn−O−SiおよびM−O−Si結合を形成する。さらに、Sn−O−Si結合は、(A)、(B)成分が加水分解して生じたシラノール基と反応して、Si−O−Si結合を形成すると共に、Sn−OHとなり再び、(A)、(B)成分と反応するという繰り返しを行う。このように(D)成分は、系中において触媒として作用をするため、一度Sn−OH構造を生じると、塗膜の内部において、アルコキシシリル基やシラノール基の加水分解縮合反応を促進し、緻密な高架橋密度の塗膜を形成する。この緻密な塗膜構造が、汚染物質の塗膜内部への染み込みに対する抵抗性となって発揮される。
【0024】
一方、(C)成分は、上記のM−O−Si結合を形成した後には、この結合に取りこまれてしまう。特にTiにおいてこの傾向は顕著である。ここでTiを例にして示すと、形成されるTi−O−Siの結合は、(A)、(B)成分が加水分解縮合して形成されるSi−O−Si結合に比較して、可撓性を有するため、形成される塗膜は、緻密でありながら、割れを生じないものとなるのである。
【0025】
本発明の各成分は、使用時に(A)、(B)、(C)、(D)成分を混合して用いるが、(A)、(B)成分を混合した主剤と、(C)、(D)成分を混合した硬化剤の2パックとしても良い。(A)、(B)成分と(B)、(C)成分の混合比率は、塗膜が充分硬化反応を生じるように適宜調整すれば良いが、(A)成分と(B)成分のモル比は、1:2〜6となるように調整するのが好ましい。(B)成分が2より少ないと、形成される塗膜の体積収縮を緩衝させる効果が低下するからである。一方、(B)成分が6より多いと、形成される塗膜の架橋密度が低下し、汚れの染み込み抵抗性が低下する。
【0026】
次に、(C)成分と(D)成分のモル比は、1:1〜3となるように調整する必要がある。(D)成分が1より少ないと、形成される塗膜の架橋密度が低下し、汚れの染み込み抵抗性が低下する。一方、(D)成分が3より多いと、(C)成分による可撓性付与効果が不充分となり、形成される塗膜の架橋密度の高さに起因して塗膜が脆くなる傾向となる。
【0027】
本発明には、本発明の効果を損ねない程度に通常塗料に配合する顔料を配合することができる。このような顔料は、着色顔料として、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機顔料が使用できる。また、体質顔料としては、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等を使用することが可能である。特に、艶消し塗膜を形成する場合には、ホワイトカーボン、珪藻土を使用することが最適である。なお、これらの無機物質を塗料に添加する際に、粉体表面をカップリング剤で処理したり、塗料にカップリング剤を添加することは好ましい手段である。
【0028】
また、光触媒効果を有するアナターゼ型酸化チタンを配合する場合は、シリコーン樹脂バインダーの優れた耐候性により、光触媒効果の発揮によりバインダーが劣化し難く、また、本発明塗料組成物の塗装作業性の良好な粘度範囲から好ましい態様である。
【0029】
次に本発明においては、塗装作業性の調整のために、溶剤を配合しても良い。このような溶剤としては、(A)成分および(B)成分を溶解するか、溶解しなくとも混合時に沈澱を生じない溶剤であれば特に限定されることはなく、一般の塗料で使用される脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類を使用することができる。
【0030】
さらに、本発明における塗料組成物には、通常塗料に配合することが可能な各種添加剤を、本発明の効果に影響しない程度に配合することが可能である。このような添加剤としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、増粘剤、流動調整剤、乾燥調整剤等があげられる。
【0031】
本発明の塗料組成物は、塗装時の粘度をイワタカップにおいて15秒以上とすることにより、最も良好に本発明の効果を発揮できる。このような粘度範囲となるように、(A)、(B)、(C)、(D)比率を調整することで、塗装時に垂れを生じない、均一で平滑な塗膜表面を形成しやすいため、汚染物質の付着があっても、洗浄やふき取りにより、汚染物質が残存することなく除去できるからである。従来のアルコキシシランモノマーを直接加水分解縮合させるものについては、このような粘度範囲に塗料組成物を調整することが極めて困難であり、本発明においては、(A)成分の直鎖状オルガノシロキサンオリゴマーを使用する点に起因する効果である。
【0032】
本発明の塗料組成物の塗装方法は特に限定されるものではなく、スプレー塗装、ローラー塗装、フローコート、浸漬塗装、刷毛塗り等の何れの方法によって塗装してもよい。
【0033】
また、本発明の塗料組成物によって形成された、塗膜表面に付着した汚染物質については、一般の洗浄剤、溶剤でふき取る方法によって除去することが可能である。
【0034】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0035】
表1に示した原料を使用して、表2、表3の配合にて各塗料組成物を製造した。尚、表中の数値は「モル比」、「秒」を除き重量部を示す。その後、各塗料組成物を、室温25℃、相対湿度60%の試験室条件にて、イワタカップを用いて、その流下時間を測定すると共に、0.8×70×150mmのアルミ板に、ウエット膜厚125μmにてアプリケーター引きした。このようにして作製した各試験体について、塗装作業性試験を除いて、以下の各試験を実施した。
【0036】
【表1】
Figure 0004491087
【0037】
【表2】
Figure 0004491087
【0038】
【表3】
Figure 0004491087
【0039】
(試験方法)
*塗膜硬度*
JIS K 5400「塗料一般試験方法」8.4「鉛筆引っかき値」に準拠して、試験室で7日間養生した試験体の剥がれを生じる鉛筆硬度を確認した。結果を表4、表5に示した。
【0040】
*成膜性*
塗装後、試験室で7日間養生を行い、その間に発生する割れの有無を目視にて確認した。このとき割れの発生しなかったものを○、割れの発生したものを×とした。結果を表4、表5に示した。
【0041】
*耐湿潤冷熱繰り返し性*
JIS K 5658 「建築用ふっ素樹脂塗料」 4.14 「耐湿潤冷熱繰返し性」に準拠して、試験体を20±2℃の水中に18時間浸した後、直ちに−20±3℃に保った恒温槽に3時間冷却し、次に50±3℃に保った別の恒温槽で3時間加温する。この操作を10回繰り返した後、標準状態に約1時間置いて、塗膜表面の状態を目視にて観察する。この際に割れや剥がれを全く生じなかったものを○、微小な割れの発生したものを△、明確に割れ、剥がれを生じたものを×として評価した。結果を表4、表5に示した。
【0042】
*マジック(登録商標)除去性*
塗装翌日に塗膜表面に付着させたマジックインキ(登録商標)(青)が、7日間経過後にトルエンにて拭き取り可能であるかどうかを確認した。このとき拭き取り可能なものを○、拭き取り可能であるが、若干跡が残るものを△、除去不可能なものを×とした。結果を表4、表5に示した。
【0043】
*塗装作業性*
表2、表3の配合にて製造した各塗料組成物を、600×300mmのスレート板にウールローラーにて、塗付量200g/mにて全面塗装を行った。このとき塗料の垂れがなく、均一で平滑な塗膜を容易に形成できるものを○、ほぼ平滑な塗膜を形成できるものを△、塗料の垂れが生じるものを×として評価した。結果を表4、表5に示した。
【0044】
(実施例1)本発明の規定範囲内の組成かつ、各成分の比率がより好ましい態様の範囲内であり、各試験結果は、塗膜硬度が3Hと硬質であるにもかかわらず、耐湿潤冷熱繰り返し性試験においても全く割れを生じず、汚染物質であるマジック(登録商標)の除去性においても優れた結果を示した。また、塗料の塗装作業性においても、塗料が適当な粘性となっており、垂れる等の問題がなく、均一で平滑な塗膜を容易に形成することができた。
【0045】
(実施例2)
有機スズ化合物として、ジブチルスズジアセテートを使用した以外は、実施例1と同様にした塗料組成物のため、実施例1と同様に、各試験において良好な結果となった。
【0046】
(実施例3)
本発明の規定範囲内の組成であるが、アルコキシシランモノマー(B成分)の配合量が、より好ましい範囲に対して少ない塗料組成物を使用したため、各試験においてほぼ良好な結果となったが、塗膜の体積収縮の緩和効果が若干低下し、耐湿潤冷熱繰り返し性試験において、ごく微小な割れを生じた。しかしながら通常の成膜状態においては、全く割れを生じなかった。
【0047】
(実施例4)
本発明の規定範囲内の組成であるが、有機スズ化合物(D成分)の配合量が、より好ましい範囲に対して多い塗料組成物を使用したため、各試験においてほぼ良好な結果となったが、アルコキシチタン化合物による可撓性付与効果が若干不足となり、耐湿潤冷熱繰り返し性試験において、ごく微小な割れを生じた。しかしながら通常の成膜状態においては、全く割れを生じなかった。
【0048】
(実施例5)本発明の規定範囲内の組成であるが、アルコキシシランモノマー(B成分)の配合量が、より好ましい範囲に対して多い塗料組成物を使用したため、各試験においてほぼ良好な結果となったが、塗膜の体積収縮の緩和効果が若干効きすぎて、結果として塗膜の内部架橋密度の緻密さが若干不足し、汚染物質であるマジック(登録商標)の除去性において、若干摩擦跡が残る感じとなった。しかしながら、マジック(登録商標)そのものの色彩は完全に除去されていた。
【0049】
(実施例6)本発明の規定範囲内の組成であるが、有機スズ化合物(D成分)の配合量が、より好ましい範囲に対して少ない塗料組成物を使用したため、各試験においてほぼ良好な結果となったが、塗膜深部における触媒効果が若干不充分となり、塗膜の内部架橋密度の緻密さが不足し、汚染物質であるマジック(登録商標)の除去性において、若干摩擦跡が残る感じとなった。しかしながら、マジック(登録商標)そのものの色彩は完全に除去されていた。
【0050】
(比較例1)
本発明における直鎖状のオルガノポリシロキサンオリゴマーを使用してはいるが、触媒効果を発揮する有機スズ化合物(D成分)を全く配合していないため、塗膜の架橋が不充分であり、塗膜硬度が低く、汚染物質の塗膜内部への浸透を阻害することができないため、塗膜表面の汚染物質を除去しても、塗膜内部に浸透した汚染物質の色彩は除去することができなかった。
【0051】
(比較例2)
本発明における直鎖状のオルガノポリシロキサンオリゴマーを使用してはいるが、可撓性付与効果を生じる、アルコキシチタン化合物(C成分)を全く配合していないため、塗膜の架橋が内部まで進む結果、塗膜硬度は高くなったが、耐湿潤冷熱繰り返し性試験の場合に、塗膜が追従できるほどの可撓性を有さないため割れを生じてしまった。
【0052】
(比較例3)
本発明における直鎖状のオルガノポリシロキサンオリゴマーを使用してはいるが、可撓性付与効果を生じる、アルコキシチタン化合物(C成分)を全く配合せず、塗膜の体積収縮の緩和効果を発揮する、炭素数4以上のアルキル基等を有するアルコキシシランモノマー(B成分)を配合していないため、塗膜の架橋が内部まで進む結果、塗膜硬度は高くなったが、耐湿潤冷熱繰り返し性試験のみならず、自然状態においても割れを生じ、成膜性に問題があることが分かった。
【0053】
(比較例4)
本発明における直鎖状のオルガノポリシロキサンオリゴマーを使用してはいるが、塗膜深部での架橋反応を促進する触媒効果を発揮する有機スズ化合物(D成分)を全く配合せず、結果として塗膜の架橋が不充分であり、汚染物質の塗膜内部への浸透を阻害することができないため、塗膜表面の汚染物質を除去しても、塗膜内部に浸透した汚染物質の色彩は除去することができなかった。
【0054】
(比較例5)
本発明における直鎖状のオルガノポリシロキサンオリゴマーを使用せず、アルコキシシランモノマーを有機スズ化合物の触媒効果によって加水分解縮合させるものであるため、塗膜の架橋密度が充分に緻密にならず塗膜硬度が上がらなかった。また、塗膜が脆いため、耐湿潤冷熱繰り返し性試験において割れを生じてしまった。さらに、モノマーを塗膜形成主要素としているため、塗料組成物の粘度が低く、塗装作業性試験においても、垂れを生じ、平滑な塗膜を形成することが困難であった。
【0055】
【表4】
Figure 0004491087
【0056】
【表5】
Figure 0004491087
【0057】
【発明の効果】
本発明は比較的に塗装作業性の良好な粘性を生じる、特定の直鎖状オルガノシロキサンオリゴマーを使用したため、塗装作業性に優れた塗料組成物であり、形成される塗膜は、表面が撥水撥油性であり、高硬度で緻密な構造を有しているため、汚染物質が付着しても、塗膜内部に浸透せず、拭き取りによって容易に除去できる。また、体積収縮を緩和させる効果があり、かつ、架橋構造の一部に可撓性を有するため、経時的な割れを生じることが極めて少ない。

Claims (3)

  1. (A)RSi(OR)O2/2単位または、RSi(OR)O2/2単位およびR SiO2/2単位(Rは互いに同一または異種の置換または非置換の炭素数1から3の一価炭化水素基を示す。Rはメチル基、エチル基を示す。)を含む、重量平均分子量500〜5000の直鎖状オルガノシロキサンオリゴマー
    (B)一般式RSi(OR)で示される構造(Rは炭素数4以上の、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基を示す。Rはメチル基、エチル基を示す。)の3官能性オルガノアルコキシシランモノマー、
    (C)Ti、Zr、Alから選択される1種以上の金属アルコキシドまたはその縮合物、
    (D)有機スズ化合物
    を含有することを特徴とする汚染除去性に優れた塗料組成物。
  2. (C)がアルコキシチタン化合物またはその縮合物であることを特徴とする請求項1に記載の汚染除去性に優れた塗料組成物。
  3. (A)と(B)のモル比が1:2〜6、(C)と(D)のモル比が1:1〜3であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の汚染除去性に優れた塗料組成物。
JP17081999A 1999-06-17 1999-06-17 汚染除去性に優れた塗料組成物 Expired - Fee Related JP4491087B2 (ja)

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