JP4490373B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式により画像を形成する画像形成装置に関し、特に、クリーニングブレードによって感光体をクリーニングするブレード方式の画像形成装置に関する。
複写装置、ファクシミリ装置及びプリンタ装置等の画像形成装置は、感光体と、前記感光体に静電潜像を形成する露光装置と、前記露光装置で形成した静電潜像をトナーで現像する現像装置と、前記現像装置で現像したトナー像を直接転写方式又は中間転写方式で転写材に転写する転写装置と、この転写後に前記感光体に残留するトナーを除去することによって前記感光体をクリーニングするクリーニング装置とを備えて構成される。直接転写方式は、感光体上のトナー像を転写材に直接転写して転写材に画像を形成する方式であり、間接転写方式は、感光体上のトナー像を中間転写体上に一旦転写(1次転写)し、これをさらに転写材に2次転写して転写材に画像を形成する方式である。
上記クリーニング装置は、ブラシ方式及びローラ方式等の様々な方式が開発されているが、感光体等の被清浄体との密着性が高く良好なクリーニング性能を得やすいブレード方式が知られている。
図7は、ブレード方式を説明するための図である。図7において、ブレード方式では、板状のクリーニングブレード1002が、その先端のブレード刃が若干弾性変形した状態でクリーニングすべき感光体ドラム1001の周面に当接されるように配置される。このような状態において、転写されずに感光体ドラム1001に残留したトナー(残留トナー)1005、1006は、感光体ドラム1001の回転に伴ってクリーニングブレード1002に到達し、衝突する。この衝突によりトナー1005、1006表面に付着処理してあるシリカや金属酸化物等の微粉な外添剤1007がトナー1005、1006から脱離する。脱離した外添剤1007は、感光体ドラム1001が回転を続けているので、ブレードニップ1011中やブレードニップ入り口付近1012に堆積し、外添剤層1021を形成する。この外添剤1007は、ブレードニップ1011内で感光体ドラム1001とクリーニングブレード1002との間における潤滑剤として機能すると共に、ブレードニップ入り口付近1012に堆積することによってトナー1005、1006のブレードニップ1011への進入を阻止する。トナー1005、1006は、外添剤層1021によってブレードニップ1011への進入が阻止され、堆積し、トナー層1022を形成する。トナー層1022では、ブレードニップ1011に近くなるほど小さな粒径が堆積するため、ブレードニップ入り口付近1012から順に小径トナー1006の小径トナー層1013及び大径トナー1005の大径トナー層1014が形成される。このトナー層1022が形成されることによって感光体ドラム1001がクリーニングされる。そして、このトナー層1022が成長して大きくなると感光体ドラム1001から剥がれ落ちて除去される。
一方、近年では、より高画質な画像を形成するために、トナーの小径化が進んでいる。トナーを小径にしていくとトナーの流動性が低下して緻密で均一な画像が得られない場合があることから、流動性の低下を防止するため、トナーの形状を球形にすることが行われている。小径トナーの製造方法は、懸濁重合法、乳化重合法及び分散重合法等の様々な重合法が開発されており、粒径分布が非常にシャープで且つ真球度が高いため、より緻密で均一な画像が得られる。
このような球形トナーをクリーニングする場合、上記ブラシ方式やローラ方式は、トナーが球形であるがゆえに、その表面に引っかかりがなく、残留トナーを充分に除去することが難しい。また、ブレード方式は、感光体とクリーニングブレードとの当接部における間隙から球形トナーがすり抜けてしまう場合があり、残留トナーを充分に除去することができない場合がある。特に、球形トナーの粒径が小さくなるほどすり抜け易い。
ブレード方式では、外添剤層1021及びトナー層1022の強固さがクリーニング性能に影響を与える。言い換えると、次から次へと残留トナーが衝突しても、外添剤層1021及びトナー層1022が崩れず、押し込まれずに残留トナーをブロックすることがクリーニング性能に影響を与える。外添剤層1021及びトナー層1022の強固さは、トナーにおいては球形よりも不定形の方が強く、形状が同じであれば粒径が大きい方が強く、また、凝集性の高い外添剤を処理したトナーの方が強い。
そこで、トナーに球形トナーだけでなく不定形トナーを用いることでブレード方式のクリーニング性能を向上させることが行われており、特許文献1では、不定形トナーを収容した現像器と、球形トナーを収容した現像器とを備え、球形トナーに対する潜像パターンの先端より前の非画像領域に潜像パターンを常に形成してこれを不定形トナーで現像するなどにより、球形トナーよりも先に不定形トナーがクリーニングユニットに到達するように画像形成装置を構成することで、良好なクリーニング性能を得ている。
特開平8−254873号公報
ところで、前記特許文献1に開示の画像形成装置では、球形トナーに対する潜像パターンごとにその先端より前の非画像領域に潜像パターンを形成してこれを不定形トナーで現像しているため、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費が増大するという不都合がある。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を背景技術に較べて低減することができるブレード方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。即ち、本発明に係る一態様では、感光体に形成された静電潜像を不定形トナー及び球形トナーで現像してトナー像を形成し、前記トナー像を中間転写方式で転写材に転写して画像を形成する画像形成装置において、クリーニングブレードによって前記感光体をクリーニングするクリーニング装置と、前記転写材に形成しようとする画像における前記球形トナーの印字率に対する前記不定形トナーの印字率の比率が0.2以下である場合に、前記クリーニング装置に到達する不定形トナーのトナー量が前記クリーニング装置に到達する球形トナーのトナー量と略同等以上の所定量となるように、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御する制御部とを備え、最初に前記不定形トナーが前記クリーニング装置に到達するように、前記感光体に形成された前記静電潜像を最初に前記不定形トナーで現像することを特徴とする。
この構成によれば、制御部は、前記転写材に形成される画像における前記球形トナーの印字率に対する前記不定形トナーの印字率の比率が0.2以下である場合に、前記クリーニング装置に到達する不定形トナーのトナー量が前記クリーニング装置に到達する球形トナーのトナー量と略同等以上の所定量となるように、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御し、そして、クリーニング装置に、まず、不定形トナーの残留トナーが到達し、球形トナーに較べて強固な外添剤層及びトナー層が形成されるこのため、不定形トナーの現像後に現像される球形トナーの残留トナーは、この不定形トナーによる強固な外添剤層及びトナー層によってクリーニングされるので、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を低減することができる。
ここで、不定形トナーは、例えば粉砕法で製造したトナーのように、種々の形状を有するトナーであり、突起や稜角等を有するものである。球形トナーは、例えば重合法で製造したトナーのように、高い真球度を有するものである。
そして、上述の画像形成装置において、前記制御部は、現像バイアスの電位及び転写バイアスの電位を制御することにより、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御することを特徴とする。
この構成によれば、制御部は、クリーニング装置に到達する不定形トナーのトナー量が所定量となるように、転写材に形成した画像における不定形トナーの印字率及び球形トナーの印字率に基づいて現像バイアスの電位及び転写バイアスの電位を制御することによりトナー像における不定形トナーのトナー量を制御するので、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を低減することができる。
また、上述の画像形成装置において、前記トナー像は、複数の色から成り、前記不定形トナーは、ブラックのトナーであり、前記球形トナーは、ブラック以外の色のトナーであることを特徴とする。
この構成によれば、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を低減することができ、そして、不定形トナーがブラックのトナーであり、球形トナーがブラック以外の色のトナーであるので、高精細なカラー画像も形成することができる。
さらに、上述の画像形成装置において、前記制御部は、前記画像がカラー画像である場合に、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御することを特徴とする。
この構成によれば、前記制御部は、前記画像がカラー画像である場合に、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御するので、前記画像がカラー画像である場合に、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を低減することができる
このような構成のブレード方式の画像形成装置は、クリーニング性能を維持しつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を背景技術に較べて低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
本発明は、複写装置、ファクシミリ装置及びプリンタ装置等の画像形成装置に適用されるが、一例として、本発明をプリンタ装置に適用した場合について以下に説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタ装置の概略構成を示す図である。図2は、実施形態に係るプリンタ装置の電気的な概略構成を示すブロック図である。
図1及び図2において、プリンタ装置Aは、用紙貯留部10と、転写部20と、定着部30と、排紙部40と、用紙搬送路50と、入力操作部60と、インタフェース部70と、制御部80とを備え、用紙貯留部10、転写部20、定着部30、用紙搬送路50、インタフェース部70及び制御部80は、装置本体1に内装され、排紙部40は、装置本体1の頂部に設けられ、入力操作部60は、装置本体1の頂部一方斜面に設けられている。
用紙貯留部10は、印刷処理に供する転写材の一例としての用紙Pを貯留し、制御部80の制御により用紙Pを繰り出て給紙するものである。用紙貯留部10には、所定数(本実施形態では1つ)の用紙カセット11が装置本体1に対して挿脱自在に設けられている。用紙カセット11の上流端(図1に示す例では右方)には、用紙束RPから1枚ずつの用紙Pを繰り出させるピックアップローラ12が設けられている。このピックアップローラ12の駆動によって用紙カセット11から繰り出された用紙Pは、用紙搬送路50に給紙されるようになっている。
転写部20は、制御部80の制御により、コンピュータ等からインタフェース部70で受信した画像信号に基づき、用紙貯留部10に貯留された用紙束RPから繰り出された1枚ずつの用紙Pに対して画像の転写処理を施すものである。転写部20は、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びるドラム軸回りに回転可能に設けられた感光体ドラム(像担持体)21、当該感光体ドラム21の周面に沿うように当該感光体ドラム21の直上位置から、当該感光体ドラム21の回転方向である反時計方向に向けて、帯電ローラ22、露光装置23、現像装置24、転写装置25及びクリーニング装置26が配設されて構成されている。
感光体ドラム21は、周面に静電潜像及びこの静電潜像に従ったトナー像(可視像)を形成させるためのものである。本実施形態では、感光体ドラム21は、周面にアモルファスシリコン層が積層されたアモルファスシリコン感光体ドラムであり、そのアモルファスシリコン層は、導電性基体上にSi:H:B:O等から成るキャリア注入阻止層、Si:H等から成るキャリア励起・輸送層(光導電層)、SiC:H等から成る表面保護層が順次積層されている。
帯電ローラ22は、ドラム軸回り反時計方向に回転している感光体ドラム21の周面に一様な電荷を形成させるものであり、周面が感光体ドラム21の周面と当接しながら従動回転しつつ当該感光体ドラム21へ電荷を付与するようになっている。
露光装置23は、画像データに基づき強弱の付与されたレーザ光を回転している感光体ドラム21の周面に照射し、当該感光体ドラム21の周面に静電潜像を形成するものである。帯電した感光体ドラム21の周面にレーザ光を照射すると、その照射された部分の電荷がレーザ光の強度に応じて消去し、これによって当該感光体ドラム21の周面に静電潜像が形成される。画像データは、インタフェース部70で受信されたコンピュータ等の外部機器からの画像信号に公知の色補正処理等の処理を施すことによって制御部80が生成した現像色のブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の画像データである。
現像装置24は、感光体ドラム21の周面にトナー(現像剤)を供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ、これによって感光体ドラム21の周面にトナー像を形成するものである。現像装置24は、カラーに対応するために、ブラック、イエロー、マゼンダ、シアンの各色のトナーを収容した4つの現像器241K、241Y、241M、241Cと、これら4つの現像器241K、241Y、241M、241Cが装着されたロータリラック242とを備えて構成される。ロータリラック242は、図示しない回転手段により回転軸243を中心に時計方向に回転しながら4つの現像器241K、241Y、241M、241Cを感光体ドラム21に対向する現像位置に順に移動し、現像バイアスが印加されることにより、4つの現像器241K、241Y、241M、241Cに現像を行わせる。ブラックの現像器241K、イエローの現像器241Y、マゼンダの現像器241M、及び、シアンの現像器241Cは、反時計回りにこの順で周方向に約90度の間隔で並べて保持され、配置されている。本実施形態に係る画像形成装置では、ブラックのトナーは、不定形トナーであり、イエロー、マゼンダ、シアンのブラック以外の色の各トナーは、球形トナーである。
転写装置25は、感光体ドラム21のトナー像を用紙Pに転写するための装置であって、中間転写ベルト251、一次転写ローラ252、253、駆動ローラ254、二次転写対向ローラ255及び二次転写ローラ256を備えている。中間転写ベルト251は、無端状であり、一次転写ローラ252、253、駆動ローラ254及び二次転写対向ローラ255により張架されており、駆動ローラ254の回転駆動力により時計方向に回転可能となっている。二次転写ローラ256は、中間転写ベルト251の外周面において二次転写対向ローラ255に対向する位置に配置されている。
駆動ローラ254は、接地されており、一次転写ローラ252、253は、トナー像が感光体ドラム21から中間転写ベルト251へ一次転写される間、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が一次転写バイアスとして印加されるようになっている。また、二次転写対向ローラ255は、接地されており、二次転写ローラ256は、中間転写ベルト251上のトナー像が用紙Pへ二次転写される間、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が二次転写バイアスとして印加されるようになっている。このように本実施形態に係るプリンタ装置Aは、間接転写方式が採用されている。
クリーニング装置26は、転写処理後の感光体ドラム21の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するためのものである。クリーニング装置26は、クリーニングブレード261と、クリーニングローラ262と、スクレーパ板263と、排出スクリュー264とを備えている。クリーニングブレード261は、感光体ドラム21の周面に向けて先下がりに傾斜して配置されており、若干弾性変形した状態でその先端のブレード刃が感光体ドラム21の周面に当接されるようになっている。より具体的には、クリーニングブレード261は、硬度77度のウレタンゴムを線圧48N/mで感光体ドラム21に圧接している。クリーニングローラ262は、その周面が感光体ドラム21の周面と当接するように、クリーニングブレード261の上流側に配置されており、その回転方向が制御部80によって後述のように制御されている。スクレーパ板263は、クリーニングローラ262からトナーをより確実に剥離するための部材であり、その一方端がクリーニングローラ262の周面にその接線方向で当接するように配設されており、そして、この剥離したトナーが排出スクリュー264に運ばれるように、その他方端が排出スクリュー264の周面上となるように配置されている。排出スクリュー264は、クリーニングブレード261及びクリーニングローラ262によって感光体ドラム21から除去された残留トナーを装置本体1内に設けられた図略の回収ボトルへ排出する。このクリーニング装置26によってクリーニングされた感光体ドラム21の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電ローラ22へ向かうことになる。
定着部30は、制御部80の制御により、転写部20によって転写処理の施された用紙Pのトナー像に、加熱による定着処理を施すものであり、内部に通電発熱体が装着されたヒートローラ31と、このヒートローラ31の下部で周面同士が対向配置された加圧ローラ32とを備えている。そして、転写処理後の用紙Pは、ローラ軸回りに時計方向に向けて駆動回転しているヒートローラ31と、ローラ軸回りに反時計方向に向けて従動回転している加圧ローラ32との間のニップ部を通過することによって、ヒートローラ31からの熱を得て定着処理が施されるようになっている。定着処理の施された用紙Pは、用紙搬送路50によって排紙部40へ排出される。
排紙部40は、定着部30で定着処理の施された用紙Pが排紙され、この排紙された用紙Pを貯留するものである。排紙部40は、装置本体1の頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ41が形成されている。
用紙搬送路50は、制御部80の制御により、用紙貯留部10から給紙された用紙Pを転写部20及び定着部30を介して排紙部40まで搬送するものである。
入力操作部60は、ユーザの種々の操作指令を受け付けプリンタ装置Aに入力するためのものであり、操作ボタンや表示パネル等を備えて構成される。表示パネルには、例えば、操作指令やプリンタ装置Aの状態等が表示される。
インタフェース部70は、コンピュータ等の外部機器にLAN(Local Area Network)等を介して接続され、外部機器との間で種々の信号を送受信するものであり、例えば、ネットワークインタフェース(10/100Base−TX)等が用いられる。
制御部80は、用紙貯留部10、転写部20、定着部30、用紙搬送路50、入力操作部60及びインタフェース部70等に接続され、これらを当該機能に従って制御することにより、プリンタ装置Aの各部の制御を司るものである。そして、制御部80は、機能的に、カラー画像かモノクロ画像かの別を識別する画像種類識別部801と、球形トナーの印字率Rcに対する不定形トナーの印字率Rbkの比率(=(不定形トナーの印字率Rbk)/(球形トナーの印字率Rc))であるトナー比率Rtを計算するトナー比率計算部802と、トナー比率Rtに応じて現像条件及び転写条件を設定する設定部803とを備え、クリーニング装置26に到達する不定形トナー(本実施形態ではブラックのトナー)のトナー量が所定量となるように、用紙Pに形成した画像における不定形トナーの印字率Rbk及び球形トナー(本実施形態ではイエロー、マゼンダ及びシアンの各トナー)の印字率Rcに基づいてトナー像における不定形トナーのトナー量を制御する。制御部80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される種々のプログラムやその実行に必要なデータ等を予め記憶するROM(Read Only Memory)、CPUのいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)及びその周辺回路等を備えたマイクロコンピュータによって構成される。
このような構成のプリンタ装置Aに用いられる上記不定形トナーは、例えば粉砕法により製造可能である。より具体的には、まず、ポリエステル系樹脂にカーボンブラックを5重量部及び帯電制御剤(CCA)としてニグロシンN21(オリエント化学)を混合し、2本ロール混練機によって100℃で30分混練する。次に、この混練りしたものを粗粉砕した後、衝突板方式のジェット気流粉砕機で微粉砕する。この微粉砕された粉体をターボクラシファイアーで分級して、体積平均粒径6.8μmの粉体を得る。この粉体に疎水性シリカ粉末を1.5重量部加え、ヘンシェルミキサーにて混合することにより不定形トナーを得ることできる。吸引法による帯電量は、約プラス12μC/gであった。
また、上記球形トナーは、例えば重合法により製造可能である。より具体的には、まず、スチレン80重量部、2-エチルヘキシルメタクリレート20重量部、着色剤5重量部及び低分子量ポリプロピレン3部、電荷制御剤(4級アンモニウム塩)2部、ジビニルベンゼン(架橋剤)1部の混合溶液に重合開始剤2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)2重量部を加え、それを精製水400重量部に加え、更に懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム5重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部を加え、TKホモミキサ(特殊機化工業社製)を用いて、回転数7000rpmで20分間攪拌し、窒素雰囲気下、70℃、100rpmで10時間重合反応させ、体積平均粒径6.8μmの粉体を得る。この粉体に疎水性シリカ粉末を1.5重量部加え、ヘンシェルミキサーにて混合することにより体積平均粒径6.8μmの球形トナーを得ることができる。電荷制御剤は、ボントロンN−07(正帯電性)でも良い。着色剤(顔料)としては、黒色(BK)ではカーボンブラックが用いられ、イエロー顔料ではC.I.ピグメントイエロー74、180等が用いられ、マゼンタ顔料ではC.I.ピグメントレッド57、122、238等が用いられ、シアン顔料ではC.I.ピグメントブルー15:1、15:3等が用いられる。それぞれの帯電量は、大差なく、吸引法で、イエロー(Y)が約プラス32μC/gであり、マゼンタ(M)が約プラス31μC/gであり、そして、シアン(C)が約プラス33μC/gであった。
次に、本発明を為すに当たり行った実験について説明する。
(実験内容)
図3は、クリーニング装置に到達する不定形トナーの残留トナーのトナー量を制御しない場合におけるクリーニング装置における残留トナーの擦り抜け状態を示す図である。図4は、クリーニング装置に到達する不定形トナーの残留トナーのトナー量を制御する場合におけるクリーニング装置における残留トナーの擦り抜け状態を示す図である。
発明者らは、図1に示すプリンタ装置Aにおいて、後述の本発明に係るカラー画像の形成動作をしないで、即ち、制御部80がクリーニング装置26に到達する不定形トナーのトナー量が所定量となるように、用紙Pに形成した画像における不定形トナーの印字率及び球形トナーの印字率に基づいてトナー像における不定形トナーのトナー量を制御しないで、上記トナー比率Rtを種々に変え、残留トナーの擦り抜けの有無を調べたところ、図3に示す実験結果を得た。
なお、不定形トナー(ブラックのトナー)の場合、現像装置24の現像器241Kにおける現像ローラと感光体ドラム21との距離Dsは、300μmであり、そして、現像バイアスのACは、周波数2.4kHz、Vpp1.6kVの矩形波でデューティ比が35%である。球形トナー(イエロー、マゼンダ、シアン)の場合、現像装置24の現像器241Y、241M、241Cにおける現像ローラと感光体ドラム21との距離Dsは、150μmであり、そして、現像バイアスのDCは、+200Vであり、現像バイアスのACは、周波数2.5kHz、Vpp1.5kVの矩形波でデューティ比が30%である。
また、一次転写バイアスを+800Vに設定したところ、一次転写効率は、不定形トナーが80%で球形トナーが全て95%であった。二次転写効率は、全て90%であった。転写効率は、(転写されるトナー量)/(現像されたトナー量)×100である。このような転写効率の下において、用紙Pへの不定形トナーの最大付着量と球形トナーの最大付着量とを等しくするためには、不定形トナーの感光体ドラム21への現像量と球形トナーの感光体ドラム21への現像量を調整する必要がある。全面ベタ画像(印字率が100%)の用紙Pへの付着量をAとし、一次転写効率をαとし、二次転写効率をβとすると、現像量は、A/α/βであるから、不定形トナーの現像量は、A/0.9/0.8=1.39×Aであり、一色の球形トナーの現像量は、A/0.9/0.95=1.17×Aである。このように用紙Pへの不定形トナーの最大付着量と球形トナーの最大付着量とを等しくなるように設定すると、不定形トナーにおける現像バイアスのDCは、+190Vとなった。
トナーの擦り抜けの有無は、クリーニング装置26を通過後の感光体ドラム21の表面にテープを貼り、テープに残留トナーが付着しているか否かを目視によって判断した。図3の実験結果において、×印で示されるトナー擦り抜け状態は、残留トナーがクリーニング装置26を擦り抜け、この擦り抜けた残留トナーが用紙Pに転写された状態であり、△印で示されるトナー擦り抜け状態は、残留トナーがクリーニング装置26を擦り抜けるが、この擦り抜けた残留トナーが用紙Pに転写されない状態であり、○印で示されるトナー擦り抜け状態は、残留トナーがクリーニング装置26を擦り抜けない状態である。
この実験結果から図1に示すプリンタ装置Aでは、本発明に係るカラー画像の形成動作をしない場合、トナー比率Rtが0.20以下で残留トナーの擦り抜けが生じることから、トナー比率Rtが0.20以下になった場合に、不定形トナー(ブラックのトナー)における残留トナーのトナー量を増やせばよい。
不定形トナーにおける残留トナーのトナー量の増量は、不定形トナーの用紙Pへの付着量が増減しないように、即ち、不定形トナーの感光体ドラム21への現像量を増量し、一次転写効率を下げることによって、この増量分の不定形トナーが残留トナーとなってクリーニング装置26に到達するようにすればよい。
ここで、不定形トナーにおける残留トナーのトナー量の増量分を設定するに当たり、発明者らは、クリーニング装置26に到達する、球形トナーのトナー量に対する不定形トナーのトナー量の比率(以下、「残留トナー比率」と呼称する。)を種々に変え、残留トナーの擦り抜けの有無を調べたところ、残留トナー比率が略1以上で、即ち、不定形トナーの残留トナーのトナー量が球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上で残留トナーの擦り抜けが無く、良好なクリーニング性能が得られることを見出した。このため、不定形トナーの残留トナーのトナー量は、球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上にすればよい。このようなトナー量の残留トナーが生じるように、現像バイアスの電位を制御することによって不定形トナーの現像量を増量し、一次転写バイアスの電位を制御することによって、一次転写効率を下げればよい。
このような考えに基づいて、図1に示すプリンタ装置Aにおいて、図3に示すトナーの擦り抜けが認められたトナー比率Rt=0.05、0.10、0.15、0.20について、図4に示すように、現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位を+140V、−800V;+250V、+680V;+220V、+730V;+203V、+770Vにそれぞれ制御したところ、図4に示すように、トナー比率Rt=0.05、0.10、0.15、0.20でもトナーの擦り抜けが生じず、クリーニング性能が向上した。
例えば、現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位を制御しない場合(即ち、図3の場合)、Rt=0.10の条件では、クリーニング装置26に到達する残留トナーのトナー量は、不定形トナーがA/0.9/0.8×(1−0.8)=0.28×Aであり、球形トナーが10×A/0.9/0.95×(1−0.95)=0.58×Aである。一方、図4に示すように、現像バイアスの電位を+250Vにすることによって不定形トナーの現像量を約1.2倍に増量し、一次転写バイアスの電位を+680Vにすることによって一次転写効率を67%に下げる。これによってクリーニング装置26に到達する不定形トナーの残留トナーのトナー量は、1.39×A×1.2×(1−0.67)=0.56×Aとなり、球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等になる。この結果、クリーニング装置26における残留トナーの擦り抜けが生じず、クリーニング性能が向上した。
上記実験結果に基づき、次に、本実施形態に係るプリンタ装置Aの画像形成動作について説明する。
(実施形態の動作)
図5は、実施形態に係るプリンタ装置の画像形成動作を示すフローチャートである。図5において、まず、ステップS11で画像データが入力される。次に、ステップS12で制御部80の画像種類識別部801によって画像データに基づき画像がカラー画像であるかモノクロ画像であるかの別が識別され、画像の種類が判断される。この判断の結果、カラー画像である場合(カラー)では、ステップS13が実行され、モノクロ画像である場合(モノクロ)では、ステップS21が実行される。
ステップS13において、制御部80のトナー比率計算部802によって、入力された画像データからトナー比率Rtが計算される。次に、ステップS14において、制御部80の設定部803によって、ステップS13で計算したトナー比率Rtが0.2以下であるか否かが判断される。この判断の結果、トナー比率Rtが0.2以下である場合(Yes)では、ステップS15が実行され、トナー比率Rtが0.2より大きい場合(No)では、ステップS21が実行される。
ステップS15において、制御部80の設定部803によって、転写部20の現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位が例えば図4に示すように設定され、現像条件及び転写条件が設定される。このような現像条件及び転写条件の設定を行うために、例えば、制御部80のROM等に、トナー比率Rtと現像条件及び転写条件との対応関係を示すルックアップテーブルが予め記憶される。そして、この設定された現像条件及び転写条件で、ステップS16において、後述のカラー画像の形成動作が実行される。
また、ステップS21において、制御部80の設定部803によって、転写部20の現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位が通常の条件、例えば上述では、不定形トナー(ブラックのトナー)の場合、現像バイアスのDCが+190Vであり、現像バイアスのACが周波数2.4kHz、Vpp1.6kVの矩形波でデューティ比が35%であり、一次転写バイアスのDCが+800Vである。球形トナー(イエロー、マゼンダ、シアン)の場合、現像バイアスのDCが+200Vであり、現像バイアスのACが周波数2.5kHz、Vpp1.5kVの矩形波でデューティ比が30%であり、一次転写バイアスのDCが+800Vである。そして、この設定された現像条件及び転写条件で、ステップS16において、後述のカラー画像の形成動作が実行される。
上記カラー画像の形成動作をさらに説明すると、まず、帯電ローラ22によって感光体ドラム21に帯電が行われた後、現像装置24のロータリラック242は、その中心部に設けられている回転軸243を中心に回転する。そして、ロータリラック242は、最初色であるブラックに対応した現像器241Kが感光体ドラム21に対向する位置である現像位置に停止する。この状態で、ブラックに対応した露光が露光装置23によって行われ、ブラックに対応した静電潜像が感光体ドラム21の表面に形成される。この静電潜像は、トナー比率Rtに応じた不定形トナーの現像バイアスの電位で現像器241Kによってトナー像化され、感光体ドラム21の表面に形成されたこのトナー像は、一次転写ローラ252、253に印加されたトナー比率Rtに応じた不定形トナーの一次転写バイアスの電位で中間転写ベルト251上に転写される。そして、中間転写ベルト251に転写されずに感光体ドラム21に残留したブラックの残留トナーは、クリーニング装置26によってクリーニングされる。このような露光、現像及び転写の動作が画像領域に対応する分だけ行われる。
このように不定形トナーのブラックを最初色とするので、最初に不定形トナーであるブラックのトナーがクリーニング装置26に到達し、クリーニングブレード261に強固な外添剤層及びトナー層を形成することができる。そして、トナー比率Rtに応じて、不定形トナーであるブラックのトナーに対する転写バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位が制御されるので、不定形トナーの残留トナーのトナー量は、球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上にされる。
このようにして画像領域に対応する分だけのブラックのトナー像の中間転写ベルト251上への形成が完了すると、ロータリラック242は、その中心部に設けられている回転軸253を中心に回転し、次色のイエローに対応した現像器241Mが現像位置に位置付けられる。この状態で、イエローに対応した露光が露光装置23によって行われ、イエローに対応した静電潜像が感光体ドラム21の表面に形成される。この静電潜像は、トナー比率Rtに応じた球形トナーの現像バイアスの電位で現像器241Yによってトナー像化され、感光体ドラム21の表面に形成されたこのトナー像は、ブラックのトナー像に位置が合わせられて、一次転写ローラ252、253に印加されたトナー比率Rtに応じた球形トナーの一次転写バイアスの電位で中間転写ベルト251上に転写される。そして、中間転写ベルト251に転写されずに感光体ドラム21に残留したイエローの残留トナーは、クリーニング装置26によってクリーニングされる。このような露光、現像及び転写の動作が画像領域に対応する分だけ行われ、ブラックのトナー像に上書きされる。
そして、このようなイエローに対する動作が他の色、マゼンタ、シアンに関しても行われて、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像が形成される。このように本実施形態に係るプリンタ装置Aは、1ドラム4サイクルプロセスによりフルカラーのトナー像を形成する。
上記のように、トナー像が中間転写ベルト251に一次転写する過程では、二次転写ローラ256は、中間転写ベルト251から離間される。一方、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト251に形成されると、二次転写ローラ256は、中間転写ベルト251に当接される。その際、タイミングを合わせて用紙貯留部10から用紙搬送路50によって転写位置まで搬送された用紙Pに、二次転写ローラ256に印加された二次転写バイアスの電位で転写ベルト251に形成されたフルカラーのトナー像が転写される。そして、用紙Pに転写されたフルカラーのトナー像は、定着部30による加熱及び加圧によって用紙Pに定着され、用紙Pは、排紙部40に排出される。
ここで、クリーニング装置26は、次のように動作している。図6は、クリーニング動作を説明するための図である。本実施形態に係るプリンタ装置Aのクリーニング装置26では、ブラックの画像形成動作の開始後からシアンの画像形成動作の終了までの間、即ち、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像を形成している間、クリーニング装置26のクリーニングローラ262は、図6(A)に示すように、クリーニングローラ262と感光体ドラム21とが摺接している面において、感光体ドラム21の回転方向と逆方向(以下、「カウンター方向」と呼称する。)に回転し、シアンの画像形成動作が終了した後、即ち、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像が形成された後、クリーニング装置26のクリーニングローラ262が、図6(B)に示すように、クリーニングローラ262と感光体ドラム21とが摺接している面において、感光体ドラム21の回転方向と同方向(以下、「ウィズ方向」と呼称する。)に回転する。本実施形態では、感光体ドラム21が反時計回りに回転しているので、クリーニングローラ262は、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像を形成している間、反時計回りに回転し、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像が形成された後、時計回りに回転する。
このようにクリーニングローラ262が回転しているので、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像を形成している間、クリーニングブレード261にトナー層を形成した不定形トナーであるブラックのトナーは、クリーニングブレード261によって感光体ドラム21から剥がれ落ちたとしてもクリーニングローラ262によって感光体ドラム21に戻され、再び、クリーニングブレード261に到達し、クリーニングブレード261に強固なトナー層を形成する。従って、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像を形成している間、不定形トナーであるブラックのトナーは、クリーニングブレード261とクリーニングローラ262との間で循環することになる。よって、シアンの画像形成動作、イエローの画像形成動作及びシアンの画像形成動作の各場合に、新たに不定形トナーであるブラックのトナーをクリーニング装置26に供給する必要が無く、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費を抑制することができる。
このように、中間転写ベルト251上にフルカラーのトナー像を形成している間、不定形トナーであるブラックのトナーがクリーニングブレード261とクリーニングローラ262との間で循環しているので、この間は、不定形トナーであるブラックのトナーにより、クリーニングブレード261に強固なトナー層が形成され、しかも上述したように、不定形トナーであるブラックの残留トナーのトナー量が球形トナーであるイエロー、マゼンダ及びシアンの残留トナーのトナー量と略同等以上にされているので、イエロー、マゼンダ及びシアンの各画像形成動作が行われ、クリーニング装置26に到達したイエロー、マゼンダ及びシアンの各残留トナーは、このブラックのトナー層により、擦り抜けが防止され、イエロー、マゼンダ及びシアンに対するクリーニング装置26のクリーニング性能が向上し、良好なクリーニング性能が維持される。
一方、中間転写ベルト251に残留したトナーは、中間転写ベルト251の図略のクリーニング装置を二次転写後に中間転写ベルト251に当接させることによってクリーニングされ、図略の回収ボトルに収容される。この中間転写ベルト251のクリーニング装置は、中間転写ベルト251の一周分をクリーニングした後、中間転写ベルト251から離間される。
また、モノクロ画像形成の場合には、ロータリラック242は、回転することなく、現像器241Kのみを感光体ドラム21に対向させて現像を行う。モノクロ画像形成における他の動作は、上記カラー画像形成の場合と同様である。
なお、一般的な業務書類では、カラープリントであっても文字には通常黒色が使われるので、トナー比率Rtが0.1以下となることは稀であり、また、写真等の画像でも通常陰影があるので、トナー比率Rtが0.1以下となることは稀である。しかしながら、トナー比率Rtが0になる場合も起こり得る。そこで、このような場合、あるいは、トナー比率Rtが0.1以下となる場合には、球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上とするための不定形トナーの増量分を画像領域全体に均一に現像し、現像バイアスの電位を制御して意図的にいわゆるカブリを発生させて、この不定形トナーの増量分が全て残留トナーとなるようにすればよい。
以上、説明したように、本発明を適用した本実施形態に係るプリンタ装置Aでは、制御部80が、クリーニング装置26に到達する不定形トナーのトナー量が所定量となるように、用紙Pに形成した画像における不定形トナーの印字率Rbk及び球形トナーの印字率Rcに基づいて現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位を制御することにより、トナー像における不定形トナーのトナー量を制御するので、クリーニング性能が維持されつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費が低減され得る。
また、本発明を適用した本実施形態に係るプリンタ装置Aでは、最初に不定形トナーで現像するので、クリーニング装置26に、まず、不定形トナーの残留トナーが到達し、球形トナーに較べて強固な外添剤層及びトナー層が形成される。このため、不定形トナーの現像後に現像される球形トナーの残留トナーは、この不定形トナーによる強固な外添剤層及びトナー層によってクリーニングされるので、クリーニング性能が維持されつつ、クリーニング性能の向上のためだけの画像形成に寄与しない無駄な不定形トナーの消費が低減され得る。
そして、本発明を適用した本実施形態に係るプリンタ装置Aでは、不定形トナーがブラックのトナーであり、球形トナーがブラック以外の色のトナーであるので、高精細なカラー画像が形成され得る。
なお、上述の実施形態では、トナー比率Rtが0.2以下で、不定形トナーの残留トナーのトナー量が球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上とするために、トナー比率Rtに応じて現像バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位を制御したが、もちろん、画像形成装置の仕様やトナーの物性等に応じて適宜な値の閾値に設定される。
また、上述の実施形態では、トナー比率Rtに応じて転写バイアスの電位及び一次転写バイアスの電位を制御することによって、球形トナーの残留トナーのトナー量と略同等以上とするための不定形トナーの増量分を制御したが、これに限定されるものではない。例えば、トナー比率Rtに応じて露光装置23のレーザ光の光強度を制御することによってこの不定形トナーの増量分を制御してもよい。また例えば、トナー比率Rtに応じて感光体ドラム21の帯電電位を制御することによってこの不定形トナーの増量分を制御してもよい。また例えば、クリーニング後における感光体ドラム21の除電の光量を制御することによってこの不定形トナーの増量分を制御してもよい。
実施形態に係るプリンタ装置の概略構成を示す図である。 実施形態に係るプリンタ装置の電気的な概略構成を示すブロック図である。 クリーニング装置に到達する不定形トナーの残留トナーのトナー量を制御しない場合におけるクリーニング装置における残留トナーの擦り抜け状態を示す図である。 クリーニング装置に到達する不定形トナーの残留トナーのトナー量を制御する場合におけるクリーニング装置における残留トナーの擦り抜け状態を示す図である。 実施形態に係るプリンタ装置の画像形成動作を示すフローチャートである。 クリーニング動作を説明するための図である。 ブレード方式を説明するための図である。
符号の説明
A プリンタ装置
1 装置本体
10 用紙貯留部
20 転写部
21、1001 感光体ドラム
22 帯電ローラ
23 露光装置
24 現像装置
25 転写装置
26 クリーニング装置
30 定着部
40 排紙部
50 用紙搬送路
60 入力操作部
70 インタフェース部
80 制御部
261、1002 クリーニングブレード
262 クリーニングローラ
263 スクレーパ板
264 排出スクリュー
801 画像種類識別部
802 トナー比率計算部
803 設定部

Claims (4)

  1. 感光体に形成された静電潜像を不定形トナー及び球形トナーで現像してトナー像を形成し、前記トナー像を中間転写方式で転写材に転写して画像を形成する画像形成装置において、
    クリーニングブレードによって前記感光体をクリーニングするクリーニング装置と、
    前記転写材に形成しようとする画像における前記球形トナーの印字率に対する前記不定形トナーの印字率の比率が0.2以下である場合に、前記クリーニング装置に到達する不定形トナーのトナー量が前記クリーニング装置に到達する球形トナーのトナー量と略同等以上の所定量となるように、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御する制御部とを備え、
    最初に前記不定形トナーが前記クリーニング装置に到達するように、前記感光体に形成された前記静電潜像を最初に前記不定形トナーで現像すること
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、現像バイアスの電位及び転写バイアスの電位を制御することにより、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー像は、複数の色から成り、
    前記不定形トナーは、ブラックのトナーであり、
    前記球形トナーは、ブラック以外の色のトナーであること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記画像がカラー画像である場合に、前記トナー像における不定形トナーのトナー量を制御すること
    を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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