JP2006030358A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体に塗布した潤滑剤が中間転写体に移動し蓄積することにより、中間転写体の表面エネルギーが低下して、「中抜け」が発生するという問題を解決する。
【解決装置】 中間転写体の表面エネルギーが低下したときに、中間転写体クリーニング手段から中間転写体上にトナー吐き出し、吐き出しトナーを掻き取ることにより、中間転写体上の潤滑剤を除去し、中間転写体の表面エネルギーを上げる。
【選択図】 図2
【解決装置】 中間転写体の表面エネルギーが低下したときに、中間転写体クリーニング手段から中間転写体上にトナー吐き出し、吐き出しトナーを掻き取ることにより、中間転写体上の潤滑剤を除去し、中間転写体の表面エネルギーを上げる。
【選択図】 図2
Description
本発明は複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの機能を合わせ持つ複合機等の画像形成装置であって、電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、感光体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置には、感光体上に帯電、露光及び現像によりトナー像を形成し、形成したトナー像を記録材に転写するものと、感光体得に帯電、露光及び現像により、トナー像を形成し、形成したトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体上のトナー像を記録材に転写するものとがある。後者の画像形成装置は、カラー画像形成装置において多く用いられ、複数の感光体上に単色トナー像を形成し、中間転写体上に転写することにより、中間転写体上で単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、形成した多色トナー像を記録材に転写している。このように中間転写体を用いた画像形成装置を以下において、2回転写型画像形成装置と言う。
2回転写型画像形成装置では、細線やドット画像の中央部にトナーが乗らず、白く抜ける虫食い状態の画像が形成される「中抜け」現象が問題になることが知られており、この問題に対する発明が発表されている。
特許文献1では、感光体の表面エネルギー<中間転写体の表面エネルギーという条件を満たすことにより、「中抜け」の問題が改善されるとされており、この条件を満たす手段としては、感光体を構成する物質と中間転写体を構成する物質を選択すること及び感光体にステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤を塗布することが示されている。
特開平8−211755号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような手段によっても、十分には「中抜け」を防止することが出来ない。
感光体を構成する材料と中間転写体を構成する材料を選択することにより、前記条件を設定するという手段では、長期間の使用により、トナーの粉砕物等が感光体及び中間転写体の表面に付着してこれらの表面エネルギーが変化し、「中抜け」が発生する。また、潤滑剤を塗布するという手段では、感光体に塗布された潤滑剤が中間転写体に移動して中間転写体上に蓄積し、中間転写体の表面エネルギーを低下させ「中抜け」が発生する。
特に、小粒径トナーを用いた高画質画像形成プロセスにおいては、小粒径のために、トナー粒子間の結合力が強くなって塊状になりやすく、「中抜け」が発生しやすくなる。
従って、「感光体の表面エネルギー<中間転写体の表面エネルギー」、という条件を満たした場合でも、「中抜け」が発生し、これを確実に防止するには、中間転写体の表面エネルギーと感光体の表面エネルギーとの差が、水との接触角差で、5°から20°程度必要である。
本発明は、「中抜け」防止の従来技術における前記のような問題を解決し、長期間にわたって、画質を低下させるような「中抜け」が発生しない画像形成装置、特に、高画質の画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的は、下記の(請求項)に記載した発明のいずれかにより達成される。
(請求項1)
感光体、
該感光体上にトナー像を形成する像形成手段、
前記感光体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段、
中間転写体、
前記感光体上のトナー像を前記中間転写体に転写する一次転写手段、
前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写する二次転写手段、
前記中間転写体の移動方向に関して、前記一次転写手段の上流、且つ、前記二次転写手段の下流に配置された中間転写体クリーニング手段及び、
制御手段を有する画像形成装置において、
前記中間転写体クリーニング手段は、クリーニングローラ、クリーニングブレード及び前記クリーニングローラにトナー吸引電圧又はトナー吐き出し電圧を印加する電源を有し、
前記制御手段は、画像形成工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吸引電圧を印加して、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングローラ及び前記クリーニングブレードで除去し、
表面エネルギーアップ工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吐き出し電圧を印加して前記中間転写体を移動させることにより、前記クリーニングローラから前記中間転写体にトナーを移動させるとともに、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングブレードで掻き取らせることを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
画像量検知手段を有し、前記制御手段は、前記画像量検知手段により検知された画像量が所定値に達したときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記中間転写体の駆動トルクを検知する駆動トルク検知手段を有し、前記制御手段は、前記駆動トルク検知手段により検知された駆動トルクが所定値以下となったときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項4)
前記潤滑剤はステアリン酸亜鉛からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記制御手段は、画像形成工程の前、画像形成工程の後、装置の起動時又は定期的に前記表面エネルギーアップ工程の実行の要否を判断し、要の場合に、前記表面エネルギーアップ工程を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記像形成手段は、体積平均粒径が3〜8μmのトナーを用いてトナー像を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項1)
感光体、
該感光体上にトナー像を形成する像形成手段、
前記感光体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段、
中間転写体、
前記感光体上のトナー像を前記中間転写体に転写する一次転写手段、
前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写する二次転写手段、
前記中間転写体の移動方向に関して、前記一次転写手段の上流、且つ、前記二次転写手段の下流に配置された中間転写体クリーニング手段及び、
制御手段を有する画像形成装置において、
前記中間転写体クリーニング手段は、クリーニングローラ、クリーニングブレード及び前記クリーニングローラにトナー吸引電圧又はトナー吐き出し電圧を印加する電源を有し、
前記制御手段は、画像形成工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吸引電圧を印加して、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングローラ及び前記クリーニングブレードで除去し、
表面エネルギーアップ工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吐き出し電圧を印加して前記中間転写体を移動させることにより、前記クリーニングローラから前記中間転写体にトナーを移動させるとともに、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングブレードで掻き取らせることを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
画像量検知手段を有し、前記制御手段は、前記画像量検知手段により検知された画像量が所定値に達したときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記中間転写体の駆動トルクを検知する駆動トルク検知手段を有し、前記制御手段は、前記駆動トルク検知手段により検知された駆動トルクが所定値以下となったときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項4)
前記潤滑剤はステアリン酸亜鉛からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記制御手段は、画像形成工程の前、画像形成工程の後、装置の起動時又は定期的に前記表面エネルギーアップ工程の実行の要否を判断し、要の場合に、前記表面エネルギーアップ工程を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記像形成手段は、体積平均粒径が3〜8μmのトナーを用いてトナー像を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
請求項1〜6の発明のいずれかにより、「中抜け」が良好に防止され、長期間にわたって、高画質の画像を形成する画像形成装置が実現される。
請求項2又は請求項3の発明により、中間転写体の表面エネルギーを上げる表面エネルギーアップ工程が自動的に実施されるので、常に安定して高画質の画像が形成される。
請求項6の発明により、高解像度、高階調表現性等の点で高い画質の画像が形成される。
図1は、本発明の一実施の形態をに係るカラー画像形成装置を示す図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数の画像形成部10Y、10M、10C、10K、中間転写ユニット、給紙搬送装置及び定着装置24を有する。カラー画像形成装置の上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体1Yの周囲に配置された帯電装置2Y、露光装置3Y、現像装置4Y、一次転写手段としての転写ローラ5Y及びクリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体1Mの周囲に配置された帯電装置2M、露光装置3M、現像装置4M、一次転写手段としての転写ローラ5M及びクリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体1Cの周囲に配置された帯電装置2C、露光装置3C、現像装置4C、一次転写手段としての転写ローラ5C及びクリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、感光体1Kの周囲に配置された帯電装置2K、露光装置3K、現像装置4K、一次転写手段としての転写ローラ5K及びクリーニング手段6Kを有する。
半導電性であり、ベルト状の中間転写体7は、複数のローラにより巻回され、循環移動可能に支持される。
帯電装置2Y、露光装置3Y及び現像装置4Yからなる像形成手段により、帯電、露光及び現像が感光体1Yに対して行われ、感光体上にイエロートナー像が形成される。同様に、帯電装置2M、露光装置3M及び現像装置4Mからなる像形成手段により、マゼンタトナー像が感光体1M上に形成され、帯電装置2C、露光装置3C及び現像装置4Cからなる像形成手段により、シアントナー像が感光体1C上に形成され、帯電装置2K、露光装置3K及び現像装置4Kからなる像形成手段により、黒トナー像が感光体1K上に形成される。これらの単色トナー像は転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより中間転写体7に転写され、重ね合わされて多色トナー像が形成される。
給紙カセット20内に収容された記録材Pは、給紙装置21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての転写ローラ5Aに搬送され、転写ローラ5Aにより記録材P上に多色トナーが一括転写される。多色トナー像が転写された記録材Pは、定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に搬送されて機外の排紙トレイ26上に排出される。
一方、転写ローラ5Aにより記録材Pにカラー画像を転写した後、中間転写体7は、中間転写体クリーニング手段6Aを通過し、残留トナーが中間転体7から除去される。
中間転写体クリーニング手段6Aは図2に示すように、導電性のブラシローラからなるクリーニングローラ61、ゴムブレードからなるクリーニングブレード62、円柱状又は円筒状の導電性部材からなるフリッカ63、電源64及びスクレーパ65を有する。中間転写体7は中間転写体クリーニング手段6Aに対向する位置で接地された導電性のローラ70でバックアップされる。
電源64は、トナーの電荷と反対極性の電圧をフリッカ63を介してクリーニングローラ61に印加する電源64A及びトナーと同極性の電圧をクリーニングローラ61に印加する電源64Bを有する。
電源64Aによりクリーニングローラ61に電圧が印加されたときは、中間転写体のトナーがクリーニングローラ61に吸引され、中間転写体7はクリーニングされる。電源64Bにより、クリーニングローラ61に電圧が印加されたときは、トナーがクリーニングブラシから中間転写体7に移動して、クリーニングローラ61がクリーニングされる。
図3は図1における画像形成部10Y、10M、10C及び10Kの構造を示す。画像形成部10Y、10M、10C及び10Kは同一の構造を有するので、以下の説明においては、画像形成部10Y、10M、10C及び10Kを総称して10とし、感光体1Y、1M、1C及び1Kを総称して感光体1とし、帯電装置2Y、2M、2C及び2Kを総称して2とし、露光装置3Y、3M、3C及び3Kを総称して露光装置3とし、現像装置4Y、4M、4C及び4Kを総称して現像装置4とし、転写ローラ5Y、5M、5C及び5Kを総称して5とし、クリーニング装置6Y、6M、6C及び6Kを総称して6とする。また、以下に説明する潤滑剤塗布手段は、画像形成部10Y、10M、10C及び10Kのそれぞれに設けられる。露光装置3と現像装置4とは感光体1上にトナー像を形成するトナー像形成手段を構成する。
感光体1としては、OPC感光体やaSi感光体等の周知のものが用いられるが、OPC感光体が好ましく、特に、負帯電性のOPC感光体が好ましく本実施の形態では、負帯電性のOPC感光体が用いられる。
帯電装置2としては、スコロトロン、コロトロン等のコロナ放電装置が用いられるが、スコロトロン放電装置が好ましく用いられる。
露光装置としては、レーザ、LEDアレイ等、画像データに従って発光する発光素子が用いられる。
現像装置4としては、キャリアとトナーとを主成分とする二成分現像剤を用いる現像装置又はキャリアを含まず、トナーを主成分とする一成分現像剤を用いる現像装置が用いられるが、小粒径トナーを用いた二成分現像装置が好ましい。また、正規現像で現像を行うもの又は反転現像を行うものを現像装置に用いることができるが、現像スリーブ4aに感光体1の帯電と同極性の現像バイアスを印加し、感光体の帯電と同極性に帯電されたトナーで現像を行う反転現像が好ましく、本実施の形態では、負帯電トナーを用いた反転現像により現像が行われる。
小粒径トナーとしては、体積平均粒径が3〜8μmのものが好ましい。
体積平均粒径は、体積基準の平均粒径であって、湿式分散機を備えた「コールターカウンターTA−II」又は「コールターマルチサイザー」(いずれもコールター社製)により測定した値である。
このような小粒径トナーにより高解像力を有する高画質の画像を形成することができる。体積平均粒径が8μmより大のトナーでは、高画質の特徴が弱まる。
体積平均粒径が3μmよりも小さいトナーを用いた場合、かぶり等による画質の低下が起きやすくなる。
また、本発明においては、球形トナーが望ましく、その球形化度が0.94以上、0.98以下であることが望ましい。
球形化度=(粒子投影像と同一面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
前記球形化度は、500個の樹脂粒子について、走査型電子顕微鏡又はレーザ顕微鏡により500倍に拡大した樹脂粒子の写真を撮影し、画像解析装置「SCANNING IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行って円形度を測定し、その算術平均値を求めることにより算出することができる。また簡便な測定方法としては、「FPIA−1000」(東亜医用電子株式会社製)により測定することができる。
前記球形化度は、500個の樹脂粒子について、走査型電子顕微鏡又はレーザ顕微鏡により500倍に拡大した樹脂粒子の写真を撮影し、画像解析装置「SCANNING IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行って円形度を測定し、その算術平均値を求めることにより算出することができる。また簡便な測定方法としては、「FPIA−1000」(東亜医用電子株式会社製)により測定することができる。
球形化度が0.94より小の場合は、現像装置内で強いストレスを受ける結果、粉砕され、カブリやトナー飛散が発生し易くなる。また、球形化度が0.98よりも大の場合には、クリーニング性能を高く維持することが困難になる場合がある。
前記のような小粒径、且つ、球形化度の高いトナーには重合トナーを用いることが望ましい。
重合トナーは、トナー用バインダー樹脂の生成とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマー又はプレポリマーの重合及びその後の化学的処理により形成されて得られるトナーを意味する。より具体的には、懸濁重合又は乳化重合等の重合反応と必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て得られるトナーを意味する。重合トナーでは、原料モノマー又はプレポリマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布及び形状の均一なトナーが得られる。
具体的には懸濁重合法により作製されるものや、乳化液を加えた水系媒体の液中にて単量体を乳化重合して微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させ調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することをいう。
転写ローラ5には、半導電性のゴムローラが用いられ、転写ローラ5には、電源5Eにより、トナーと反対極性の転写電圧が印加され、転写ローラ5はバネ5Rにより中間転写体7を感光体1に押圧する。
クリーニング装置6はゴムブレードからなるクリーニングブレードによりクリーニングを行う。
図3に示すように、転写ローラ5とクリーニング装置6との間に潤滑剤塗布手段9が設けられる。図4は潤滑剤塗布手段9の側面図である。潤滑剤塗布手段9は、図3、4に示すように、ブラシローラからなり、回転により潤滑剤を感光体1に塗布する潤滑剤塗布ローラ90、固形棒状の潤滑剤供給体91、潤滑剤供給体91を支持する支持部材93、潤滑剤供給体91を所定の圧力で潤滑剤塗布ローラ90に押圧するバネ92A、92Bからなる。
潤滑剤は主として転写性及びクリーニング性を向上することを目的として感光体の表面に塗布されるものであり、一般に脂肪酸金属塩からなる。潤滑剤の具体例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸銅、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸銅、オレイン酸マグネシウム等のオレイン酸金属塩、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、パルミチン酸マグネシウム等のパルミチン酸金属塩、リノール酸亜鉛、リノール酸亜鉛等のリノール酸金属塩、リシノール酸亜鉛、リシノール酸リチウム等のリシノール酸金属塩等が挙げられ、ステアリン酸金属塩が好ましく、ステアリン酸亜鉛が特に好ましく本実施の形態においては、ステアリン酸亜鉛が用いられる。
感光体1が矢印で示すように回転するとともに、潤滑剤塗布ローラ90が回転して、潤滑剤供給体91から潤滑剤を掻き取り感光体表面に塗布する。
塗布により潤滑剤供給体91の体積は減少するが、バネ92A、92Bにより潤滑剤供給体91の潤滑剤塗布ローラ90に対する食い込み量はほぼ一定に維持され、潤滑剤の塗布量はほぼ一定している。
感光体に潤滑剤を塗布しつつ画像を形成する画像形成工程が継続すると、感光体から中間転写体に潤滑剤が移動し、中間転写体上に潤滑剤が蓄積する。その結果、中間転写体の表面エネルギーが低下する。中間転写体の表面エネルギー低下の結果、中間転写体の表面エネルギーと感光体の表面エネルギーとの差が小さくなるか又は無くなって、「中抜け」が発生しやすくなる。
本発明においては、「中抜け」の発生を防止するために、中間転写体上の潤滑剤を除去する手段を設けている。中間転写体から潤滑剤を除去する手段は、中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニング手段からトナーを中間転写体上に移動させ、中間転写体上に移動したトナーを除去することにより、トナーとともに、潤滑剤を中間転写体から除去するものである。
図5は図2に示す中間転写体クリーニング手段6A及び図3、4に示す潤滑剤塗布手段9を備えた図1に示す画像形成装置の制御系を示す。
図5において、CRは画像形成装置全体を制御する制御手段、CTは画像量検出手段としての枚数カウンタ、MTは中間転写体7を駆動するモータである。
画像形成工程においては、制御手段CRは、電源64Aにより、クリーニングローラ61に吸引電圧を印加し、モータMTを作動させて、中間転写体7駆動して、前記に説明したように中間転写体7上にトナー像を形成し、転写後の中間転写体7をクリーニングローラ61及びクリーニングブレード62によりクリーニングする。
画像形成工程が繰り返し実行され、枚数カウンタCTが所定枚数、たとえば、1000枚をカウントした時点で、制御手段CRは中間転写体7の表面エネルギーを上げる表面エネルギーアップ工程を実行する。なお、画像量検出手段としては、枚数カウンタに代えて、画像データの総量を積算するものでもよい。
表面エネルギーアップ工程において、制御手段CRは、電源64Bにより、クリーニングローラ61にトナー吐き出し電圧を印加するとともに、該電圧を印加した状態でモータMTを作動させて中間転写体7を一周以上循環移動させる。これにより、クリーニングローラ61に蓄積されていたトナーが中間転写体7に吐き出され、吐き出されたトナーはクリーニングブレード62により掻き取られる。
クリーニングブレード62によるトナーの掻き取りによって、トナーとともに中間転写体7上の潤滑剤が掻き取られる。このようにして、中間転写体7上に蓄積した潤滑剤が除去され、中間転写体7の表面エネルギーは、上昇し初期状態に回復する。
なお、トナーの掻き取りによる潤滑剤の除去効果を向上するには、トナーに研磨剤を含有させることが好ましい。
研磨剤は外添剤としてトナー粒子に添加されるが、研磨剤には、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化銅、酸化テルル、酸化マンガン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、窒化ケイ素、窒化炭素等の無機微粒子が用いられる。
表面エネルギーアップ工程は、画像形成工程の実行に先立つ前処理工程、画像形成の終了後の後処理工程、画像形成装置全体の起動時等に実行される。制御手段CRは、これらの表面エネルギーアップ工程の実施時期に、枚数カウンタCTのカウント値を読み取り、カウント値が所定値に達しているときに、表面エネルギーアップ工程を実施する。
図6は制御系の他の例を示す。
AMは、中間転写体7を駆動するモータMTの駆動トルクを検出するトルクセンサである。
中間転写体7上の潤滑剤量が多くなると、その表面エネルギーが低下し、滑り性が高くなる。その結果、中間転写体7の駆動トルクが減少し、モータMTの駆動電流が低下する。トルクセンサAMはモータMTの駆動電流を計測することにより、駆動トルクを検出する。
制御手段CRは、トルクセンサAMにより検知された駆動トルクが所定値以下になったときに、表面エネルギーアップ工程を実行し、潤滑剤を中間転写体7から除去する。
図1に示す画像形成装置を用い、次の装置構成及び設定条件で、画像形成工程及び表面エネルギーアップ工程を実施した。
感光体:負帯電性OPC感光体
中間転写体:ポリイミドからなる無端ベルト
体積抵抗:109Ω/cm、表面抵抗1011Ω/□
トナー:体積平均粒径4.5μm、球形度0.960の重合トナー
潤滑剤;ステアリン酸亜鉛
吸引電圧:+300V
吐き出し電圧:−300V
実験条件:温度20℃、相対湿度30%
実施例1
印字率6%の画像を500枚形成する画像形成工程を実施した段階で、クリーニングローラ61に印加する電圧を吸引電圧から吐き出し電圧に切り替え、中間転写体を20sec駆動する表面エネルギーアップ工程を実施した。
感光体:負帯電性OPC感光体
中間転写体:ポリイミドからなる無端ベルト
体積抵抗:109Ω/cm、表面抵抗1011Ω/□
トナー:体積平均粒径4.5μm、球形度0.960の重合トナー
潤滑剤;ステアリン酸亜鉛
吸引電圧:+300V
吐き出し電圧:−300V
実験条件:温度20℃、相対湿度30%
実施例1
印字率6%の画像を500枚形成する画像形成工程を実施した段階で、クリーニングローラ61に印加する電圧を吸引電圧から吐き出し電圧に切り替え、中間転写体を20sec駆動する表面エネルギーアップ工程を実施した。
表面エネルギーアップ工程を実施した実施例と実施しない比較例について、「中抜け」発生率、水との接触角及び中間転写体駆動モータMTの駆動トルクを特定した。
「中抜け」発生については、6ポイントのドット100個からなるドット画像を記録材上に形成し、「中抜け」発生率で評価した。ただし、「中抜け」発生率=(「中抜け」発生ドット数/総ドット数)×100である。
水との接触角度の測定には、協和表面科学(株)製の全自動接触角計を用いた。
モータ駆動トルクについては、モータ駆動電流を測定し、電流値を駆動トルクに変換する演算により測定した。
実験結果は表1に示すとおりである。
表1からわかるように、本発明の実施例では、「中抜け」の発生が良好に防止されている。また、中間転写体7の駆動トルクを、たとえば、0.1N・mを閾値として判断し、表面エネルギーアップ工程を実施することにより、「中抜け」の発生を防止することができることが分かった。
1、1Y、1M、1C、1K 感光体
5、5Y、5M、5C、5K 転写ローラ(一次転写手段)
6A 中間転写体クリーニング手段
7 中間転写体、
9 潤滑剤塗布手段
61 クリーニングローラ
64、64A、64B 電源
AM トルクセンサ
CR 制御手段
CT 枚数カウンタ
5、5Y、5M、5C、5K 転写ローラ(一次転写手段)
6A 中間転写体クリーニング手段
7 中間転写体、
9 潤滑剤塗布手段
61 クリーニングローラ
64、64A、64B 電源
AM トルクセンサ
CR 制御手段
CT 枚数カウンタ
Claims (6)
- 感光体、
該感光体上にトナー像を形成する像形成手段、
前記感光体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段、
中間転写体、
前記感光体上のトナー像を前記中間転写体に転写する一次転写手段、
前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写する二次転写手段、
前記中間転写体の移動方向に関して、前記一次転写手段の上流、且つ、前記二次転写手段の下流に配置された中間転写体クリーニング手段及び、
制御手段を有する画像形成装置において、
前記中間転写体クリーニング手段は、クリーニングローラ、クリーニングブレード及び前記クリーニングローラにトナー吸引電圧又はトナー吐き出し電圧を印加する電源を有し、
前記制御手段は、画像形成工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吸引電圧を印加して、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングローラ及び前記クリーニングブレードで除去し、
表面エネルギーアップ工程において、前記クリーニングローラに前記トナー吐き出し電圧を印加して前記中間転写体を移動させることにより、前記クリーニングローラから前記中間転写体にトナーを移動させるとともに、前記中間転写体上のトナーを前記クリーニングブレードで掻き取らせることを特徴とする画像形成装置。 - 画像量検知手段を有し、前記制御手段は、前記画像量検知手段により検知された画像量が所定値に達したときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記中間転写体の駆動トルクを検知する駆動トルク検知手段を有し、前記制御手段は、前記駆動トルク検知手段により検知された駆動トルクが所定値以下となったときに、前記表面エネルギーアップ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記潤滑剤はステアリン酸亜鉛からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、画像形成工程の前、画像形成工程の後、装置の起動時又は定期的に前記表面エネルギーアップ工程の実行の要否を判断し、要の場合に、前記表面エネルギーアップ工程を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像形成手段は、体積平均粒径が3〜8μmのトナーを用いてトナー像を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004205698A JP2006030358A (ja) | 2004-07-13 | 2004-07-13 | 画像形成装置 |
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JP2004205698A JP2006030358A (ja) | 2004-07-13 | 2004-07-13 | 画像形成装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011059437A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2012113199A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
US8862018B2 (en) | 2011-02-25 | 2014-10-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Cleaning unit and image forming apparatus using the same |
JP7487553B2 (ja) | 2020-05-22 | 2024-05-21 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2004
- 2004-07-13 JP JP2004205698A patent/JP2006030358A/ja active Pending
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