JP4490270B2 - 対流および放射伝達による部材のための急速冷却方法 - Google Patents

対流および放射伝達による部材のための急速冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に金属の熱処理に関し、より具体的には、熱処理(例えば、焼入れ、焼なまし、焼戻し前の加熱)または熱化学処理(例えば、はだ焼き、浸炭窒化)をあらかじめ受けた鋼部材のガス硬化の操作に関する。このようなガス硬化操作は、一般に装填物と冷却回路との間の閉鎖回路内に加圧ガスを循環させることによって行われる。実用的な理由から、ガス急冷硬化設備は一般に大気圧の4〜20倍の圧力(4〜20バールまたは4000〜20000ヘクトパスカル)で操作する。本明細書では、1バールが1000hPaに等しいという理解のもと、圧力をバールによって表わしている。
図1は、ガス急冷硬化設備の例をかなり概略的に示している。この設備1は、密封容器3に配置された冷却対象の装填物2を含む。装填物は、典型的にはガス流を案内するための邪魔板4によって囲まれている。所望のガス混合物が加圧下に、ガス入口5に導入される。冷却ガスは、例えば、あらかじめ形成された混合物の形態で導入することができ、あるいは様々な冷却ガスを別々に導入するために、複数の異なるガス入口を設けることができるということが理解される。容器を真空下に置くための接続部(図示せず)が通常の技術をもって提供される。モーター7によって駆動されるタービン6を使用し、ガスを例えば冷却回路9から冷却対象の装填物2まで通過させることによって循環させる。冷却回路9は冷却流体を運ぶごく普通のパイプからなる。
図1の設備は、冷却ガスを容器内に循環させるための、数多くの可能な現存の構造の1つの例として示されているに過ぎない。通常、圧力は冷却相中約4〜20バールである。装填物の配置、ガス流の方向、およびこれらのガスを循環させる方法に関しては、数多くの変形が可能である。
実用上の理由から、冷却用に最も広く使用されるガスは窒素である。これは窒素が不活性で安価なガスであるという理由による。さらに、その密度は送風機またはタービンを備える単純な設備にとって理想的であり、その熱伝達率は十分に満足のいくものである。実際には、ガス硬化系においては、パーライトおよび/またはベイナイト相を経ずにオーステナイト相からマルテンサイト相への鋼変態が首尾よく起こるように温度をできるだけ急速に下げなければならないことが知られている。
しかしながら、ある重要な例において、窒素急冷硬化設備は十分な温度低下速度を得るには適切ではないことが観察されている。それゆえに、水素とヘリウムの急冷硬化について試験が行われてきた。これらのガスの使用の欠点は、特に換気能力に関して、窒素急冷硬化用に設計された現存の設備が、実質的に異なる密度のガスの使用については最適化されていないということにある。さらに、ヘリウムは窒素よりも実質的に高価なガスであり、また、水素は引火の危険を招き、その使用は特別な注意を必要とする。
これらの先行の試みの全て(水素またはヘリウムの使用を推奨する試みなど)が、処理チャンバー内の対流熱伝達のみを向上させるという試みに基づいていたこともまた強調されるべきである。
特許EP-1 050 592の特定の手法を引用することによって、急冷ガスの中にCO2およびNH3といったガスの存在を提供する先行技術が例示され得るが、既に使用されている不活性混合物と比較して急冷効果におけるさらなる改善が全くみられない。前記特許によると、これらのガスの存在の有用性は、主として2つの要素から導き出され、その1つは、期待され得る熱化学的効果(酸化、窒化など)の同時達成であり、もう1つは、上流に位置する実際の処理と同じガスを下流の硬化に使用することができることによる、包括的な熱処理方法における(例えば、はだ焼き方法における)より簡単な物理的統合である。
また、CO2に関連して、以下の2つの特許を参照文献にすることができるが、この参照文献において、CO2が硬化操作の中で言及されているとき、これは全く異なる用途で起こっている(例えば、特許WO 00/07790にあるようなプラスチック技術、あるいは特許WO 97/15420にあるような液体形成)。
これに関連して、本発明の目的の1つは、窒素よりも熱的により効果的であるにもかかわらず、安価で取扱いが簡単な冷却ガスを使用し、最も要求が厳しい材料の冷却をも可能にする急冷硬化設備を提供することである。
本発明のさらなる目的は、窒素で作動する現存の設備と適合したガスを使用する(従って、設備に対する著しい変更を全く必要としない)冷却方法を提供することである。
これらの目的を達成するために、本発明は、加圧された冷却ガスを使用して金属部材を急速に冷却する方法であって、放射と対流による熱伝達現象を組み合わせることによって前記部材への熱伝達を向上させ、窒素で冷却する従来条件との比較において対流熱伝達率を向上させるように選択された、赤外線放射を吸収する1または複数のガスを含む冷却ガスの使用を提供する。
「窒素で冷却する従来条件との比較における向上」という概念は、本発明によれば、同一の圧力、温度または急冷設備の条件下で比較するものであると理解されるべきである。
本発明による方法は、1または複数の次の技術的特徴をさらに採用することができる:
- 冷却ガスはまた、ヘリウム、水素またはこれらの混合物から選択された付加的ガスを含む;
- 冷却ガスはさらに補助的ガスを含む;
- 冷却ガスの組成はまた、得られる冷却ガスが窒素の平均密度とほぼ同じ平均密度を有するように調節される;
- 冷却ガスの組成はまた、個々に考慮される冷却ガスの各々の成分の対流熱伝達率との比較において対流熱伝達率を最適化するように調節される;
- 冷却操作は、処理される部材が配置されるガス撹拌系を備えた容器内で行われ、得られる冷却ガスが前記容器の撹拌系に適合する平均密度を有するように前記冷却ガスの組成が調節され、前記容器に著しい変更を加える必要性がない;
- 冷却ガスの組成はまた、部材冷却相中に、吸収ガスまたは複数の吸収ガスの1つとその他の冷却ガスの成分との間で吸熱化学反応が起こり得るように調節される;
- 前記赤外線吸収ガスは、CO2である。
- 前記赤外線吸収ガスは、飽和または不飽和の炭化水素、CO、H2O、NH3、NO、N2O、NO2、およびこれらの混合物から形成された群から選択される;
- 冷却ガス中の吸収ガスの割合は5〜100%であり、好ましくは20〜80%である;
- 冷却ガスは2成分系CO2/He混合物であり、そのCO2 含量が30〜80%である;
- 冷却ガスは2成分系CO2/H2混合物であり、そのCO2 含量が30〜60%である;
- 使用後に冷却ガスのリサイクル操作を行い、該操作は後の使用の前にガスを再圧縮するのに適し、かつ必要であればガスを分離および/または精製するのに適し、該操作によって冷却ガスの成分の全てまたは一部を回収するのに適している。
本発明はさらに、加圧冷却ガスを使用して金属部材を急速に冷却する窒素を用いた操作に最適化された設備における、20〜80%の赤外線吸収ガスと80〜20%の水素またはヘリウムまたはこれらの混合物とを含む冷却ガスの使用であって、前記冷却ガスの組成は設備に著しい変更を加える必要が無いように調節されるところの使用に関する。
当業者には明らかなように、1または複数の吸収ガスの「選択」、または熱伝達率、密度、もしくは吸熱特性の所望の特性を得るための「調節」という本発明による概念は、混合物の成分の性質および/またはこの混合物中におけるそれらの含量に関係するものとして理解されなければならない。
本発明の利点は、全熱伝達における放射熱伝達の割合が約7〜10%(400〜1050℃の範囲内で)であり、従って非常に有意であること、したがって、熱伝達のこの側面に取り組むことはそのことを説明し、活用する上で極めて有利であることを立証することにより、対流熱伝達条件を単純に改善する先行技術の従来の手法から離れて立つことである。
本発明のこれらの目的、特徴および利点等を、添付の図面を参照しながら、個々の態様についての以下の限定的でない記述において詳細に説明する。
- 図1は、上述したガス急冷硬化設備の例を示す。
- 図2Aおよび2Bは、流体がシリンダ間を並行に流れる場合における、様々なガス混合物の様々な圧力での対流熱伝達率を示す。
- 図3は、同一条件で使用された様々な急冷ガスについて、温度の変化を時間の関数として示す。
本発明によれば、赤外線を吸収するガス、例えば二酸化炭素(CO2)またはこのような赤外線吸収ガスに基づいた混合物(以下、吸収ガスと呼ぶ)を急冷ガスとして使用することが提案される。必要に応じて、前記急冷ガスは、良好な対流熱伝達能力をもつ1以上のガス、例えばヘリウムまたは水素(以下、付加的ガスと呼ぶ)が添加される。
このような混合物は、赤外線に対し透明なガス、例えば窒素、水素およびヘリウムを使用する従来の急冷ガスまたはガス混合物との比較において、対流現象と放射現象との両方により熱を吸収し、冷却される装填物から抽出される全熱フラックスを増加させるという利点を提供する。
他のガス、例えば窒素(以下、補助的ガスと呼ぶ)を前記混合物に加えることが可能である。補助的ガスは、単純なキャリアガスとしても考慮され、また、より積極的な役割において、以下に示すように、前記ガス混合物の性質、例えば密度、熱伝導性、粘度などを最適化させることができる。
本発明の実施形態によれば、図2Aと2Bに示すように、上述した所定のガス混合物を使用することが提案され、このガス混合物は、個々に考慮される各々のガスよりも良好な対流熱伝達率(kH)(ワット毎平方メートル毎ケルビン)をさらに示す。
上述したように、本発明の1つの有利な実施形態によれば、個々に考慮される冷却ガスの各々の成分の対流熱伝達率との比較において、対流熱伝達率を「最適化する」ように前記冷却ガスの組成が調節される。ここで使用される用語「最適化」とは、関連曲線のピークで起こるものとして理解されるべきである。また、かなり低いところで起こってもよいが(例えば、経済的理由のために)、いかなる場合においても、個々に考慮される冷却ガスの各々の成分の対流熱伝達率よりも良好な対流熱伝達率をもつものとして理解されるべきである。
本発明のさらなる有利な実施形態によれば、窒素の存在下で操作するよう普通に設計されかつ最適化されている急冷硬化設備内で硬化が行われ得るように最適化された密度条件の下で、場合により補助的ガスを追加して、吸収ガス混合物(および可能であれば付加的ガス)を使用することが提案される。この目的のために、対流熱伝達率の最適化を、窒素の密度とほぼ同じ平均混合物密度と組み合わせるように、二酸化炭素を、例えば付加的ガスとして使用されるヘリウムと混合する。かくして、現存の設備を、同等の換気速度および容量および現存のガス換気およびそらし構造で使用することができ、著しい変更を設備に与える必要性を伴うこともない。
このことは、窒素硬化について最適化された設備において、考慮される材料に適切な場合、通常の条件においては、窒素を急冷ガスとして使用することができ、一方、より条件が厳しい材料の特別な場合、すなわち、処理対象の部材または鋼の特別な条件が特別な処理を要求するときには、例えば、例として示された二酸化炭素およびヘリウムの混合物、あるいは本明細書中に例示した二酸化炭素および水素の混合物を使用することができるという利点を与える。
当業者に明らかなように、本発明は特にCO2を使用した例を示しているが、IR放射を吸収する他のガスもまた、本発明の枠組みから常に外れることなくここで使用可能である。そのようなガスとしては、例えば、飽和または不飽和の炭化水素、CO、H2O、NH3、NO、N2O、NO2、およびこれらの混合物がある。
同様に、何等かの著しい変更を設備に加える必要性を避けるために、良好な熱伝達効率と窒素に近い密度条件との両方を達成するように様々なガスの濃度を調節するという、本発明の有利な実施形態に特に注目すれば、たとえ、このことが窒素の密度とはより異なる密度の混合物を使用し、これに応じて設備、特に撹拌モーター(異なる出力速度のモーター、あるいは変速系の採用)に変更を加えなければならないことを意味するとしても、本発明の枠組みから離れることなく、最適な熱伝達条件を与えることができる。これには、窒素の密度よりも40%ほど高い密度を有する、90%のCO2と10%の水素とを含むガス混合物についての場合がある。
図2Aは、5、10および20バールの圧力について、CO2とヘリウムとの混合物の対流熱伝達率kHを、混合物中のCO2の様々な割合について示す。すなわち、x軸は、CO2濃度を表わすc(CO2)とCO2とHeの全濃度を表わすc(CO2/He)との比率を示している。対流熱伝達率は、約40〜70%のCO2濃度でピークに達する。20バール、約60%の濃度では、約650W/m2/Kに達する。従って、混合物は、窒素の密度に近い密度をもつという利点を提供するだけではなく、これに加えて純粋なCO2の対流熱伝達率よりも高い対流熱伝達率をもつという利点を提供する。
図2Bは、二酸化炭素(CO2)と水素(H2)との混合物についての同様の曲線を示す。対流熱伝達率kHは、約30〜50%のCO2濃度でピークに達する。20バール、約40%の濃度では、約850 W/m2/Kに達する。さらに、二酸化炭素と水素との混合物についての対流熱伝達率kHは、CO2とヘリウムとの混合物についての対流熱伝達率よりも良好である。
このような二酸化炭素と水素との混合物の使用のさらなる利点は、鋼部材を急冷硬化する通常の条件下で、CO2と水素との間に吸熱化学反応が起こるので、さらに冷却を加速するということである。さらに、CO2の存在下では、酸素が不注意に導入されたとしても、水素で懸念される爆発の危険性が実質的に減少することが観察される。
図3は、混合ガスがシリンダの長さ方向に並行に流れる場合における(長い部材の場合をシミュレートするシリンダ)、様々な冷却ガスでの対流熱伝達による鋼シリンダの冷却をシミュレートした計算の結果を示している。曲線は、純粋な窒素(N2)、60%CO2と40%ヘリウムとを含む混合物、純粋な水素、および40%CO2と60%水素とを含む混合物について示している。この後者の混合物については、最良の結果、すなわち850〜500℃で最高の冷却速度を達成することが観察される。この後者の混合物では、硬化速度は、純粋な水素に対し約20%および純粋な窒素に対し約100%向上する。
明らかに、上記に既に指摘したように、本発明は、当業者によって行われるであろう多数の変更と修飾であって、特にガスの選択に関連したもの、各ガスの割合の最適化、必要に応じて3元混合物、例えばCO2/He/H2を使用することができるという理解をもって、そして、上述の補助的ガスと呼ばれる他のガスを加えることができるという理解をもって、多数の変更と修飾が可能である。
図1は、上述したガス急冷硬化設備の例を示す。 図2Aは、流体がシリンダ間を並行に流れる場合における、様々なガス混合物の様々な圧力での対流熱伝達率を示す。 図2Bは、流体がシリンダ間を並行に流れる場合における、様々なガス混合物の様々な圧力での対流熱伝達率を示す。 図3は、同一条件で使用された様々な急冷ガスについて、温度の変化を時間の関数として示す。

Claims (7)

  1. 加圧冷却ガスを用いて金属部材を急速に冷却する方法であって、前記冷却ガスは、窒素下で冷却する従来条件との比較において対流熱伝達率を向上させるように、放射および対流熱伝達現象を組み合わせることによって前記部材への熱伝達を向上させるように選択された赤外線放射を吸収するガスを含み、前記冷却ガスは2成分系CO2/He混合物であり、前記混合物のCO2含量が30〜80%であることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の冷却方法であって、得られる冷却ガスが窒素の平均密度と同じ平均密度を有するように、前記冷却ガスの組成を調節することを特徴とする冷却方法。
  3. 請求項1に記載の冷却方法であって、前記冷却ガスの組成をまた、冷却ガスの各々の成分の対流熱伝達率との比較において、対流熱伝達率を最適化するように調節することを特徴とする冷却方法。
  4. 請求項1に記載の冷却方法であって、冷却操作を、被処理部材が配置されたガス撹拌系を備えた容器内で行い、得られる冷却ガスが前記容器の撹拌系に適合する平均密度を有するように、前記冷却ガスの組成を調節し、前記容器に変更を加える必要性が無いことを特徴とする冷却方法。
  5. 請求項1に記載の冷却方法であって、前記冷却ガス中の前記吸収ガスの割合が30〜80%であることを特徴とする冷却方法。
  6. 請求項1に記載の冷却方法であって、使用後に冷却ガスのリサイクル操作を行い、該操作によって冷却ガスの成分の全てまたは一部を回収することを特徴とする冷却方法。
  7. 加圧冷却ガスを使用して金属部材を急速に冷却する窒素を用いた操作について最適化された設備における、30〜80%のCO 2 と70〜20%のヘリウムの混合物からなる冷却ガスの使用であって、前記冷却ガスの組成は設備に変更を加える必要が無いように調節されるところの使用。
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