JP4489035B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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本発明は光電変換素子に関するものであり、さらに詳しくは、太陽光などの光の照射を受けてそのエネルギーを直接電気エネルギーに変える、太陽電池素子に代表される光電変換素子に関するものである。
本発明に関連する特許文献および非特許文献としては次のようなものがある。
特開平10−4240号公報 特開昭58−220477号公報 特開昭59−150483号公報 特開平10−214982号公報 特開平10−41531号公報 特開2001−203373号公報 特開平5−243597号公報 特開昭64−89569号公報 特開昭60−121779号公報 特開平9−199738号公報 Proc.,IEEE First World Conference on Photovoltaic Energy Conversion Conference Hawaii,December,1994
光電変換素子の一種であるシリコン太陽電池素子の高効率化における課題の1つは、シリコン基板とシリコン熱酸化膜や反射防止膜などとの界面の不活性化にある。この界面が活性な状態では界面にエネルギー不整準位が存在する。その不整準位にキャリアが捕捉されることにより、太陽電池電極へのキャリア収集効率が低下し、電気的特性が低下する。そこで、界面を不活性化するために多くの試みがなされてきた。界面不活性化の考え方には2つの筋道が存在する。
(1)第1の考え方は、界面に存在するシリコンの未結合種を終端し界面の不整準位を減らす、すなわち界面に由来する欠陥自体を減らす試みである。
SiO2膜による方法は、シリコン半導体が世に出て以来、有効な界面不活性化の方法であり続けてきた。SiO2膜は、それ自体にシリコンが含まれるので、表面シリコン結晶の秩序を維持したまま表面の未結合種を終端することができ、欠陥密度を低く抑えながら基板界面のシリコンに結合することが可能である。SiO2膜の太陽電池への応用も現在までに多くなされてきた。特許文献1では、SiO2を比較的低い温度でシリコン基板表面に生成する方法が示されている。
シリコンを含んだSi34膜もまた、同様な原理でシリコン基板界面に由来する欠陥を減らして表面を不活性化する。特許文献2では、Si34膜を用いた太陽電池作製のプロセスが示されている。さらに特許文献3では、水素およびハロゲン元素を含むSi34膜を生成するプロセスが示されている。
以上の例はシリコンを含んだ絶縁膜、誘電体膜の堆積であったが、特許文献4および特許文献5では、半導体である微結晶シリコンをシリコンウェハー表面に堆積させ、不活性化に用いることが示されている。
また、シリコン以外の不活性化膜材料の候補として、特許文献6ではアルカリ珪酸塩、特許文献3ではAl23膜、特許文献7ではダイアモンド薄膜などが挙げられている。いずれも、シリコンの結晶秩序になじみやすくて、シリコンと強固な結合を形成する性質を持った物質が、不活性化膜として試されている。
(2)第2の考え方は、再結合速度の大きい部位にキャリアが存在する確率を下げる試みである。
単純なアイデアは、特許文献8または特許文献9で述べられている。これらでは、再結合速度の大きい電極近傍の面積が太陽電池の全面積に占める割合を極小化するために、電極のキャリア収集効率を上げるとともにその面積をできるだけ小さくし、太陽電池全体の再結合損失を低下させる試みが述べられている。
既に実用に供されている簡便な方法は高電荷層を電極近傍に作ることである。電極近傍の高電荷層に生じる電位勾配によって、少数キャリアが反射されて基板内部に押し戻されるので、高電荷層内での少数キャリア密度が低下する。多数キャリアが再結合する相手を失うので、結果として再結合速度を下げることができる。再結合低減とは別に、高電荷層はもう1つの作用を持っている。高電荷層は半導体と金属との界面に生じる電位障壁の厚みを減らし界面でのキャリア移動を容易にする。電極下の高電荷層は、上記2つの作用のために、太陽電池に限らず半導体に電極を作製する手段として一般的に用いられている。
また、逆に、半導体の極性を反転させた反転層、それに伴う空乏層を基板表面近傍に形成することにより、キャリアの表面再結合抑制が可能である。多数キャリアは空乏層、反転層に侵入できないので、再結合速度が抑制される。界面近傍にカウンタードープを行うか(S.R.Wenham,S.J.Robinson,X.Dai,J.Zhao,A.Wang,Y.H.Tang,A.Ebong,C.B.Honsberg and M.A.Greenによる非特許文献1のpp.1278〜1282)、あるいは、界面に異なったバンドギャップの半導体を挟むことによって(特許文献10)、反転層、空乏層を形成して表面再結合を減らす試みが報告されている。
ところで、上記2例に述べたような電界は、意図的ではなくても何らかの膜をシリコン基板表面に堆積させるだけで、自然に生じる。例えばSiN膜は負の電荷をシリコン基板との界面にもたらす。p型基板を用いた場合、SiN膜とシリコン基板との界面にもたらされた負電荷は、シリコン基板表面近傍に空乏層を、さらにはn型への反転層を生じさせる。空乏層に多数キャリアは侵入できないので、正孔のシリコン基板表面への到達は抑制される。一方、(1)で述べたように、SiN膜は界面準位自体も減らす。すなわち、SiN膜の堆積は、(1)界面準位の低減および(2)正孔の表面到達の抑制という、2とおりの筋道で界面不活性化に寄与する。
上記の多くの例は、界面不活性化という1つの観点から見ると極めて有望に見える。しかし、実際の太陽電池セルに適用した場合の問題を含んでいる。太陽電池の主面または裏面には、不活性膜で覆われた部分と電極とが隣り合って存在する。前者に関して理想的な条件が後者に悪影響を及ぼすか、またはその逆の現象が生じる可能性がある。例えば、不活性化膜直下のシリコン基板には空乏層または反転層が生じ、一方、電極下には電気的接触性の改善のための高電荷層が存在する、全く性質の異なった2つの領域が電極近傍の狭い領域に並存しているような場合である。
従来技術の発明は、欠陥不活性化という単独の視点からのみ考えられた発明であって、上記のような相互作用を考慮した発明とは言いがたい。このような従来技術発明を実際に太陽電池セルに適用すると、かえって電気的特性を低下させる場合もある。本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、光電変換素子に存在する複数の構造によって生じる相互作用に着目し、これがもたらす悪影響を排除する策を提供し、光電変換素子の電気的特性向上の筋道を示すことを課題とする。
本発明によれば、半導体基板と、この半導体基板の受光側表面である主面に設けられた主面電極と、この主面の反対側表面である裏面に設けられた不活性化膜と、該裏面に設けられた裏面電極とを備えてなり、半導体基板の裏面のうち裏面電極周辺に、不活性化膜直下の半導体基板における第1導電型半導体から第2導電型半導体への反転の影響が裏面電極近傍の高電荷層に及ぶのを防止するための反転防止膜が設けられていることを特徴とする光電変換素子が提供される。
本発明にあっては、不活性化膜直下の半導体基板における第1導電型半導体から第2導電型半導体への反転による裏面電極近傍の高電荷層に及ぶ影響が反転防止膜によって遮断されるので、キャリア再結合の増大を防止することが可能になり、太陽電池素子に代表される光電変換素子の電気的特性を向上させることができる。
反転防止膜は誘電体材質からなる膜であるのが好ましい。
不活性化膜により半導体基板の裏面に形成される反転層が、反転防止膜によってまたは反転防止膜によりその直下の半導体基板裏面に誘起される電界によって、裏面電極およびその近傍の高電荷層とは分離されているのが好ましい。
半導体基板の裏面上に反転防止膜、不活性化膜および裏面電極がこの順に形成されているのが好ましい。
半導体基板は、その厚さが例えば10〜100μmである。
裏面電極は、その主材質が例えば銀とアルミニウムである。
本発明では、特に基板の種類・極性は限定せず、p型またはn型の半導体としている。不活性化膜も同様に限定していない。しかし、本発明の成立条件は、不活性化膜の堆積により半導体の界面に反転層ができることである。このような状況を現出する半導体基板極性と不活性化膜との組み合わせは限られるが、それでも何種類かの候補が存在する。
本来ならば、すべての候補を包含する一般的記述による説明が好ましいが、煩雑になるので、p型結晶質シリコン基板に対してSiNを堆積した場合を基本例として説明を行う。SiN膜はシリコン基板との界面で負電荷を与えn型反転層を形成する性質を有しており、また界面準位を減らす代表的な不活性化膜であるので、本発明の適応になる。
本発明の光電変換素子が採用された太陽電池の概略および電極近傍の断面を図1に示す。この太陽電池は、光電変換を可能とするp型結晶質シリコン基板1、n+層2、反射防止膜3、主面電極4、不活性化膜11、裏面電極12、および反転防止膜13で構成される。結晶質シリコン基板1の厚さ範囲は、10〜200μmであるが、より好ましくは20〜60μmである。
これ以降は、入射する光を受ける受光面側を主面側として説明する。シリコン基板1の主面側(図1では上面側)には、リンなどのn型となるドーパント元素を熱拡散することで、n+層2が形成されている。熱拡散の方法としては、POCl3を含む高温気体中にシリコン基板1を置くことで実現できる方法があるが、他の方法として、リンを含む溶液をシリコン基板表面にスプレー塗布した後に加熱する方法もある。
さらに、n+層2の上側には反射防止膜3と主面(受光面)電極4とが形成されている。シリコン基板1の裏面側(図1では下面側)には、不活性化膜としてのSiN膜11がプラズマCVD法を用いて80nm程度堆積されている。SiN膜11は、シリコン基板1との界面に負電荷を与えてシリコン基板1にn型反転層14を形成する。
また、シリコン基板1の裏面には、SiN膜11とシリコン基板1とに挟まれ、かつ電極12を取り囲むように、反転防止膜13が堆積されている。反転防止膜13は、SiN膜11直下のシリコン基板1において第1導電型半導体から第2導電型半導体への反転が行われてその影響が裏面電極12近傍の高電荷層に及ぶのを防止するための膜である。
反転防止膜13は膜自体が負の電荷を保持する膜質であり、この負電荷がp型シリコン基板表面に正電荷を誘起することでシリコン基板1の表面をp+化させ、SiN膜11とは逆の極性をシリコン基板1に生じさせる。
このような状態を作ることのできる可能性を有する膜の材質としては、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、炭化珪素(SiC)などがある。このような材質は既に半導体分野で利用されているが、製膜の方法や条件などでp+層の効果は大きく変化する。反転防止膜13は単一膜である必要はなく、2層以上の複合膜とすることも可能である。
反転防止膜13の中央部に形成された裏面電極12は、アルミニウムと銀とを主成分とするペースト材料を用いて印刷することがコスト重視の観点からは好ましいが、スパッタ法や真空蒸着法などで形成してもよい。電極形成後、焼成工程におけるファイヤースルーにより、電極周辺のシリコン基板1にはアルミニウムとシリコンとの合金層が形成される。この合金層は、電気的接触性を改善しまたは再結合損失を抑制するp+層として作用する。アルミニウム・シリコン合金のp+層は正確に電極下のみに存在せず、2つの部分に分かれて存在する。中央部15は裏面電極12の直下の部分に存在するが、周辺部16は電極12をはみ出してその周辺部に広がっている。
次に、従来型の太陽電池の概略および電極近傍の断面を図2に示し、本発明を説明する図1と対比させながら、本発明の原理を説明する。
従来型太陽電池セルの裏面には、SiN膜21と裏面電極22との2つの構造物が存在する。SiN膜21下のシリコン基板1には反転層24が存在し、電極22周辺のシリコン基板1にはアルミニウム・シリコン合金p+層が存在する。
注目すべきは、従来構造では、電極22とSiN膜21とは裏面平面上で接して存在しているので、p+層の中央部25は電極22の直下に存在するが、p+層の周辺部26は、電極22をはみ出し、電極22周辺のSiN膜21の直下にも分布していることである。このように、アルミニウム・シリコン合金p+層は2つの部分、つまり中央部25と周辺部26とに分かれる。
+層25・26には、SiN膜21下のn型反転層24に比べて桁違いに多量の正孔が存在する。さらに、このp+層25・26は、アルミニウムとシリコンとの合金層であるため、半導体と金属との中間的な性質を有し、バンドギャップ内に多くの不整準位を持っており、正孔の一部27がこのような不整準位に蓄えられている。
一方、SiN膜21とシリコン基板1との界面には界面電荷として多量の電子28が存在している。もし、p+層25・26が高品質でありバンド内に不整準位を多く蔵しないときには問題はない。しかしながら、p+層25・26は低品質であり不整準位に正孔27が多量に蓄えられているので、これらの正孔27と界面電荷である電子28とは、p+層の周辺部26であり、かつ、SiN膜21に覆われた部分25において、再結合を起こす。これは、再結合中心となり、キャリア収集効率の低下を導く。
図1に示す本発明では、裏面電極12とSiN膜11との間に第3の構造物である、Al23等の反転防止膜13を挿入した点が、従来とは異なっている。反転防止膜13が裏面平面上で裏面電極12に接して存在しているので、電極12直下からはみ出したp+層周辺部16はSiN膜11下まで侵入することがない。
先に述べたように、反転防止膜13に覆われた部分では界面はp+化しているので、その界面に電子が蓄えられることはなく再結合中心自体が存在しない。従って、p+層周辺部の不整準位中に蓄えられた正孔17の損失は生じない。さらに、反転防止膜13下のシリコン部分は、正孔17とSiNシリコン基板1の界面に存在する電子18との移動を遮断するので、従来型太陽電池のp+層周辺部(図2中の26)において生じていた大幅なキャリア再結合の増大を避けることができる。
以上のように、反転防止膜13は、電極12下のp+層からSiN膜11下のシリコン空乏層を遠ざけるための緩衝帯として機能していると解釈することができる。そして、この緩衝帯こそが従来型太陽電池のp+層周辺部26で生じていた再結合増大現象を抑制している。
反転防止層13近傍における不整準位がアルミニウム・シリコン合金p+層15・16のそれと同程度であると、反転防止層13とSiN膜11との隣接部においても同様に、不整準位に蓄えられた正孔と界面電荷である電子の再結合が生じ、上で述べた原理は成立しない。従って、上記原理の成立条件は、反転防止層13近傍における不整準位がアルミニウム・シリコン合金p+層15・16のそれに比べて充分に小さいことである。
本発明者は不整準位密度自体を測定していない。しかし、不整準位の一つの指標と考えられるキャリア寿命は、アルミニウム・シリコン合金p+層(p+層キャリア密度1e18〜1e19 cm-3)において、0.1〜1μs程度、Al23膜を堆積したSi表面においては、10μs以上であることは解っている。これは、反転防止層13近傍における不整準位密度がアルミニウム・シリコン合金p+層15・16のそれに比べて1桁以上小さいことを示唆する。従って、少なくともAl23を反転防止層13として用いれば、上記の原理はセル裏面において実際に作用していると考えられる。
本発明の太陽電池の作製手順を図3の左半部に、工程ごとの裏面構造の変化を図3の右半部に示す。p型単結晶シリコン基板31(大きさ10cm×10cm、厚さ100μm、抵抗率1Ωcm)をRCA法で洗浄した。そして、NaOH水溶液とイソプロピルアルコールとの混合液を用いて、液温約90℃でテクスチャエッチングを行い、シリコン基板31の表面に高さ数μmの微小ピラミッドを形成した。
次に、POCl3を含む高温気体中にシリコン基板31を置くことでリンを熱拡散させ、厚さ1.0μm、不純物濃度1.2×1020cm-3のn型シリコン層を主面側に形成した。熱拡散時のシリコン基板31の温度および拡散炉の温度は850℃とし、拡散時間は10分に設定した。続いて、プラズマCVD法によって、シリコン基板31の主面側に不活性化膜および反射防止膜としてSiN膜を80nm堆積した。
次に、シリコン基板31の裏面側の形成を行った。まず、不活性化膜堆積部をマスク32で覆い、CVD法またはスパッタ法により、径200μm、厚さ80nmのAl23による反転防止膜33をドット状に堆積した。ドットどうしの間隔は800μmに設定した。次に、マスク32を取り去り、裏面側全面にプラズマCVD法により、厚さ80nmのSiN膜34を不活性化膜として堆積した。
最後に電極形成を行った。まず、主面側には銀を主成分とするペースト材料を用いて魚骨状の主面電極を印刷した。一方、裏面側の反転防止膜33の中央部にアルミニウムと銀とを主成分とするペースト材料を用いて、径100μmのドット状裏面電極35を印刷した。次に焼成を行い、主面側のSiN膜および裏面側の反転防止膜33+不活性化層34をファイヤースルーして、シリコン基板31と電極との接触を図った。焼成の温度は750℃、時間は1秒間であった。
このようにして作製された太陽電池セルにAM1.5下で擬似太陽光を照射して電気的特性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004489035
比較例
比較のために、従来方法により太陽電池セルを作製した。図4の左半部にその作製手順を、図4の右半部に工程ごとの裏面構造の変化を示す。シリコン基板31の裏面側で、Al23による反転防止膜の形成を行わず、全面にプラズマCVD法により厚さ80nmのSiN膜34を不活性化膜として堆積した。この点を除いて作製方法は実施例に同じである。
このようにして作製された太陽電池セルにAM1.5下で擬似太陽光を照射し、電気的特性を測定した。結果を比較例として、実施例とともに表1に示す。
実施例と比較例とを比較すると、実施例の方が比較例よりも開放電圧が11mV高く、そのため変換効率も0.2%程度改善されているのがわかる。以上のように本発明の進歩性が示された。
図1は本発明の光電変換素子の概略および電極近傍の断面を示す図である。 図2は従来型の光電変換素子の概略および電極近傍の断面示す図である。 図3は本発明の光電変換素子の作製手順および工程ごとの裏面構造の変化を示す図である。 図4は従来型の光電変換素子の作製手順および工程ごとの裏面構造の変化示す模式図である。
符号の説明
1 p型結晶質シリコン基板
2 n+
3 反射防止膜
4 主面電極
11 不活性化膜
12 裏面電極
13 反転防止膜
14 SiN下のn型反転層
15 アルミニウム・シリコン合金p+層中央部
16 アルミニウム・シリコン合金p+層周辺部
17 p+層周辺部不整準位中に蓄えられた正孔
18 SiNシリコン基板界面に存在する電子
21 不活性化膜
22 裏面電極
24 SiN下のn型反転層層
25 アルミニウム・シリコン合金p+層中央部
26 アルミニウム・シリコン合金p+層周辺部
27 p+層周辺部不整準位中の正孔
28 SiNシリコン基板界面に存在する電子
31 p型単結晶シリコン基板
32 マスク
33 反転防止膜
34 不活性化膜
35 裏面電極

Claims (6)

  1. 半導体基板と、この半導体基板の受光側表面である主面に設けられた主面電極と、この主面の反対側表面である裏面に設けられた不活性化膜と、該裏面に設けられた裏面電極とを備えてなり、半導体基板の裏面のうち裏面電極周辺に、不活性化膜直下の半導体基板における第1導電型半導体から第2導電型半導体への反転の影響が裏面電極近傍の高電荷層に及ぶのを防止するための反転防止膜が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 反転防止膜は誘電体材質からなる膜である請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 不活性化膜により半導体基板の裏面に形成される反転層が、反転防止膜によってまたは反転防止膜によりその直下の半導体基板裏面に誘起される電界によって、裏面電極およびその近傍の高電荷層とは分離されている請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 半導体基板の裏面上に反転防止膜、不活性化膜および裏面電極がこの順に形成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の光電変換素子。
  5. 半導体基板はその厚さが10〜100μmである請求項1〜4のいずれか1つに記載の光電変換素子。
  6. 裏面電極はその主材質が銀またはアルミニウムである請求項1〜5のいずれか1つに記載の光電変換素子。
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