JP4488660B2 - Mos電界効果トランジスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、同期整流方式による電源回路などに用いられる低抵抗のMOS電界効果トランジスタ(以下MOSFETと記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ等のCPUに使用される電源が低電圧化するのに伴い、同期整流方式による電源回路が多用されている。この電源回路には、従来よりトレンチゲート構造を持つトレンチMOSFETが用いられている。
【0003】
図38(a)、及び図38(b)を用いて、従来の低抵抗のMOSFETについて説明する。
【0004】
図38(a)は、従来のトレンチMOSFETの構成を示す断面図である。トレンチMOSFETは、ゲート電極201、ソース電極202、ドレイン電極203を有する。このトレンチMOSFETでは、低抵抗を達成するために、ゲート電極201が埋め込まれたトレンチの側壁をチャネルとして用いるトレンチゲートを採用することにより、低オン抵抗化を実現している。
【0005】
しかし、図38(a)に示すようなトレンチMOSFETでは、ゲート電極201が薄い酸化膜204を介して直接、ドレイン層205と接触しているため、ゲート電極201とドレイン層205間の寄生キャパシタンスが大きい。このため、前記トレンチMOSFETは、高周波のスイッチングには向いていない。
【0006】
前記高周波のスイッチングに適した高速スイッチング素子としては、図38(b)に示すような、ゲート電極211、ソース電極212、ドレイン電極213を有する横型のMOSFETが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記横型のMOSFETは、オン抵抗が大きいという問題を有している。また、このようなMOSFETではL負荷で用いたとき、素子の耐圧を超えて電圧がかった場合にアバランシェ降伏が起こり、素子が破壊するという欠点がある。
【0008】
そこでこの発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、高周波でのスイッチング損失が低減でき、オン抵抗が低いMOS電界効果トランジスタを提供することを目的とする。また、アバランシェ降伏が起こるときの耐量が改善できるMOS電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の一実施態様のMOS電界効果トランジスタは、第1主面とこの第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の前記第1主面上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、前記第1半導体領域に、互いに離間して形成された第2導電型の第2、第3半導体領域と、前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間の前記第1半導体領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、前記第2半導体領域から前記半導体基板まで達するように形成され、前記第2半導体領域と前記半導体基板とを電気的に接続する導電体と、前記半導体基板の前記第2主面上に形成され、前記半導体基板に電気的に接続された第1主電極と、前記第1半導体領域上に絶縁膜を介在して形成され、前記第3半導体領域に電気的に接続された第2主電極とを具備し、前記第3半導体領域と前記半導体基板によりダイオードが形成され、このダイオードの耐圧は前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
図1は、この発明の第1の実施の形態のMOS電界効果トランジスタ(MOSFET)の構成を示す断面図である。
【0012】
図1に示すように、p+ 型シリコン半導体基板(以下p+ 型半導体基板)11の一方の主面には、p- 型シリコンエピタキシャル層(以下p- 型エピタキシャル層)12が形成されている。このp- 型エピタキシャル層12上には、ゲート絶縁膜13を介してゲート電極14が形成されている。このゲート電極14の側面上の一方には側壁絶縁膜15Aが形成され、側面上の他方には側壁絶縁膜15Bが形成されている。前記ゲート絶縁膜13は、例えばシリコン酸化膜からなる。前記ゲート電極14は、例えばポリシリコン膜からなる。
【0013】
前記ゲート電極14側面がわの一方のp- 型エピタキシャル層12内には、ソース領域であるn型拡散領域16A及びn+ 型拡散領域17Aが形成されている。このn+ 型拡散領域17Aは、p- 型エピタキシャル層12内のトレンチに埋め込まれた導電層からなるコンタクトプラグ18によって、p+ 型半導体基板11に接続されている。なお、このコンタクトプラグ18は、トレンチに埋め込まれた導電層でなく、p- 型エピタキシャル層12にイオン注入により不純物をドープして形成した不純物拡散領域でもよい。
【0014】
前記コンタクトプラグ18には、金属層(例えばタングステン)または低抵抗の半導体層が用いられる。前記半導体層は、例えば不純物をドープした半導体を前記トレンチに埋め込むことにより形成する。なお、低抵抗の半導体層を用いた場合は、この半導体層の上部に、この半導体層とn+ 型拡散領域17Aとで形成されるジャンクションをなくし、前記半導体層とn+ 型拡散領域17Aとを電気的に接続するために、金属層を設ける必要がある。さらに、前記ゲート電極14側面がわの他方のp- 型エピタキシャル層12内には、ドレイン領域であるn型拡散領域16B及びn+ 型拡散領域17Bが形成されている。
【0015】
前記n+ 型拡散領域17A、17Bを含むp- 型エピタキシャル層12上及びゲート電極14上には、絶縁層19が形成されている。前記n+ 型拡散領域17B上の絶縁層19内には、導電層(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ20が形成されている。このコンタクトプラグ20上には、1層目のドレイン電極パターン(例えばアルミニウム)21が形成されている。
【0016】
前記ドレイン電極パターン21上及び前記絶縁層19上には、絶縁層22が形成されている。前記ドレイン電極パターン21上の絶縁層22内には、導電層(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ23が形成されている。このコンタクトプラグ23上及び前記絶縁層22上には、2層目のドレイン電極(例えばアルミニウム)24が形成されている。
【0017】
前記ドレイン電極24は、前記コンタクトプラグ23、ドレイン電極パターン21、及びコンタクトプラグ20を介して、n+ 型拡散領域17Bに接続されている。また、p+ 型半導体基板11の他方の主面には、ソース電極25が形成されている。なお、前記p- 型エピタキシャル層12に換えて、n型エピタキシャル層に形成されたp型ウェル層を用いてもよい。
【0018】
このような構造をもつMOSFETは、いわゆるCMOSを構成するnMOS構造のトランジスタである。図2は、前記MOSFETを上方から見たときの平面レイアウトであり、前記コンタクトプラグ(ソーストレンチコンタクト部)18、コンタクトプラグ(ドレインコンタクトホール)23、ゲート電極14を透視した状態を示すものである。この図2からわかるように、前記ソース電極25に接続されるコンタクトプラグ18と、前記ドレイン電極24に接続されるコンタクトプラグ23とが互い違いに配置されている。これにより、前記MOSFETに形成されるゲート幅Wを大きくできるため、オン抵抗を下げることができる。
【0019】
図1に示すこの実施の形態のMOSFETでは、ドレイン電極24とソース電極25とがウェハの両側の主面上に形成されている。そして、電流がウェハの一方の主面から他方の主面に流れるため、図38(b)に示す装置のように、金属配線の抵抗によって生じる電圧降下がない。すなわち、オン時の抵抗を低減(低オン抵抗化)することができる。
【0020】
また、図38(b)に示す装置では、ソース層と半導体基板とをp+ 型拡散領域により接続しているため、ソース層と半導体基板とを繋ぐp+ 型拡散領域の部分の面積が無視できず、繰り返しの素子ピッチが大きくなってしまい、素子抵抗が大きくなってしまう。
【0021】
また、この実施の形態のMOSFETでは、ソース層であるn+ 型拡散領域17Aとp+ 型半導体基板11とを、トレンチを掘って導電膜(例えば金属膜)を埋め込むことで接続している。これにより、ソース層と半導体基板との間の抵抗を低くすることができる。
【0022】
これらの特徴より、この実施の形態のMOSFETは、縦型トレンチMOSFETの低抵抗と横型MOSFETの高速性を合わせもった特徴を有する。
【0023】
以上説明したようにこの第1の実施の形態によれば、ドレイン電極とソース電極とをウェハの両側の主面に設け、ソース領域と半導体基板との間をトレンチ内に埋め込んだ導電膜で接続することにより、オン抵抗を低くすることができる。さらに、ゲートとドレイン間の寄生キャパシタンスを小さくすることにより、高周波でのスイッチング損失が大きくなるのを抑制できる。
【0024】
[第2の実施の形態]
この第2の実施の形態は、前記第1の実施の形態の構成に対して、アバランシェ降伏が起こるときの耐量を増大させるための構成を追加したものである。なお、第2の実施の形態には、n型拡散領域16A、16Bと側壁絶縁膜15A、15Bを設けておらず、p- 型エピタキシャル層12上の絶縁膜も1層であるが、基本的な構造に変わりはない。さらに、p- 型エピタキシャル層12に換えて、n型エピタキシャル層内に形成されたp型ウェル層を用いてもよい。前記第1の実施の形態の半導体装置においてL負荷でのスイッチングを行う場合、耐圧を超えて電圧がかかるときがあり、このときMOSFETが破壊されないようにすることが目的である。
【0025】
図3は、この発明の第2の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0026】
このMOSFETでは、ドレイン領域であるn+ 型拡散領域17Cとp+ 型半導体基板11とで形成される縦方向のダイオードの耐圧を、横方向のMOSFETのドレインとソース間の耐圧(n+ 型拡散領域17Cとn+ 型拡散領域17A間の耐圧)よりも低く設定する。
【0027】
具体的には、図3に示すように、ドレイン領域であるn+ 型拡散領域17Cの深さを、前記第1の実施の形態のn+ 型拡散領域17Bよりも深く形成する。これにより、n+ 型拡散領域17Cとp+ 型半導体基板11との間の距離を接近させる。このような構造により、MOSFETに印加される電圧は、n+ 型拡散領域17Cとp+ 型半導体基板11とで形成される縦方向の寄生ダイオードでクランプされる。このため、大きな電圧がMOSFETのチャネルに印加されることはない。
【0028】
以上説明したようにこの第2の実施の形態によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、n+ 型拡散領域(ドレイン領域)とp+ 型半導体基板とでつくる縦方向のダイオードに印加されるため、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。
【0029】
[第3の実施の形態]
この第3の実施の形態は、前記第2の実施の形態のMOSFETをより高耐圧にしたものである。
【0030】
図4は、この発明の第3の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0031】
図4に示すように、p+ 型半導体基板11の一方の主面には、p- 型エピタキシャル層(またはn- 型エピタキシャル層)12が形成されている。このp- 型エピタキシャル層12上には、ゲート絶縁膜13を介してゲート電極14が形成されている。前記ゲート絶縁膜13は、例えばシリコン酸化膜からなる。前記ゲート電極14は、例えばポリシリコン膜からなる。
【0032】
前記ゲート電極14側面がわの一方のp- 型エピタキシャル層12内には、p型ウェル領域26が形成されている。このp型ウェル領域26の上層には、ソース領域であるn+ 型拡散領域17Aが形成されている。このn+ 型拡散領域17Aは、p- 型エピタキシャル層12内のトレンチに埋め込まれた導電層からなるコンタクトプラグ18によって、p+ 型半導体基板11に接続されている。
【0033】
前記コンタクトプラグ18には、金属層(例えばタングステン)または低抵抗の半導体層が用いられる。なお、低抵抗の半導体層を用いた場合は、この半導体層の上部に、この半導体層とn+ 型拡散領域17Aとで形成されるジャンクションをなくし、半導体層とn+ 型拡散領域17Aとを電気的に接続するために、金属層を設ける必要がある。
【0034】
前記ゲート電極14側面がわの他方のp- 型エピタキシャル層12内には、ドレイン領域であるn型リサーフ層27及びn+ 型拡散領域17Cが形成されている。このような構造上には、絶縁層19が形成されている。前記n+ 型拡散領域17C上の絶縁層19内には、導電層(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ20が形成されている。このコンタクトプラグ20上には、ドレイン電極24が形成されている。このドレイン電極24は、コンタクトプラグ20を介してn+ 型拡散領域17Cに接続されている。また、p+ 型半導体基板11の他方の主面には、ソース電極25が形成されている。図5は、前記MOSFETを上方から見たときの平面レイアウトであり、コンタクトプラグ(ソースコンタクト部)18、コンタクトプラグ(ドレインコンタクト部)23、ゲート電極14を透視した状態を示すものである。
【0035】
このMOSFETでは、ドレイン側にn型リサーフ層27を設けることにより、前記第2の実施の形態よりも高耐圧化を図っている。すなわち、このMOSFETでは、ドレイン領域であるn+ 型拡散領域17Cとp+ 型半導体基板11とでつくる縦方向のダイオードの耐圧を、MOSFETのドレインとソース間の耐圧(n型リサーフ層27とn+ 型拡散領域17A間の耐圧)よりも低く設定している。さらに、ドレイン領域であるn+ 型拡散領域17Cとチャネルとの間にn型リサーフ層27を形成している。
【0036】
このような構造により、MOSFETに印加される電圧は、n+ 型拡散領域17Cとp+半導体基板11とで形成される縦方向の寄生ダイオードでクランプされるため、大きな電圧がMOSFETのチャネルに印加されることはない。さらに、ドレイン側にn型リサーフ層27を設けることにより、ドレイン側に空乏層ができやすくなるため、MOSFETのドレインとソース間の耐圧を増大させることができる。
【0037】
以上説明したようにこの第3の実施の形態によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、n+ 型拡散領域(ドレイン領域)とp+ 型半導体基板とでつくる縦方向のダイオードに印加される。さらに、ドレイン領域とソース領域間を高耐圧にできる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。
【0038】
また、図6はこの発明の第3の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0039】
このMOSFETは、前記第3の実施の形態において、ドレイン側に設けたn型リサーフ層27を、2段のn型リサーフ層27A、27Bに換えたものである。その他の構成は、前記第3の実施の形態と同様である。
【0040】
MOSFETにおいては、通常、電流が流れているときには図7に示すように、耐圧が下がってしまう。図6に示すMOSFETでは、n型リサーフ層27Bの不純物濃度をn型リサーフ層27Aよりも高くすることにより、図8に示すように、電流が流れているときでも耐圧を高くすることができる。例えば、n型リサーフ層27Aの部分に存在する不純物の総ドーズ量は1×1011〜5×1012cm−2程度であり、n型リサーフ層27Bの部分に存在する不純物の総ドーズ量は2×1012〜1×1013cm−2程度にするのが好ましい。
【0041】
また、図4に示す第3の実施の形態のMOSFETでも、n型リサーフ層27のドーズ量を2×1012〜1×1013cm−2に設定することにより、電流が流れているときの耐圧を高くすることができる。
【0042】
以上説明したようにこの第3の実施の形態の変形例によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、n+ 型拡散領域(ドレイン領域)とp+ 型半導体基板とでつくる縦方向のダイオードに印加される。さらに、ドレイン領域とソース領域間を高耐圧にすることができる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。さらに、このMOSFETに電流が流れているときの耐圧を向上させることができる。
【0043】
[第4の実施の形態]
この第4の実施の形態は、p+ 型半導体基板をn+ 型半導体基板に換えると共に、これに伴ってその他の層の導電型を変更したものである。
【0044】
図9は、この発明の第4の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0045】
図9に示すように、n+ 型シリコン半導体基板(以下n+ 型半導体基板)31の一方の主面には、n- 型エピタキシャル層(またはp- 型エピタキシャル層)32が形成されている。このn- 型エピタキシャル層32内には、選択的にp型ウェル層46が形成されている。このp型ウェル層46上には、ゲート絶縁膜33を介してゲート電極34が形成されている。このゲート電極34の側面上の一方には側壁絶縁膜35Aが形成され、側面上の他方には側壁絶縁膜35Bが形成されている。前記ゲート絶縁膜33は、例えばシリコン酸化膜からなる。前記ゲート電極34は、例えばポリシリコン膜からなる。
【0046】
前記ゲート電極34側面がわの一方のp型ウェル層46内には、ソース領域であるn型拡散領域36A及びn+ 型拡散領域37Aが形成されている。ゲート電極34側面がわの他方のp型ウェル層46には、ドレイン領域であるn型拡散領域36B及びn+ 型拡散領域37Bが形成されている。
【0047】
さらに、前記構造上には、絶縁層39が形成されている。前記n+ 型拡散領域37A上の絶縁層39内には、導電層(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ40が形成されている。このコンタクトプラグ40上には、1層目のソース電極パターン41(例えばアルミニウム)が形成されている。
【0048】
前記ソース電極パターン41上及び絶縁層39上には、絶縁層42が形成されている。前記ソース電極パターン41上の絶縁層42内には、導電層(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ43が形成されている。このコンタクトプラグ43上及び絶縁層42上には、2層目のソース電極44が形成されている。このソース電極44は、コンタクトプラグ43、ソース電極パターン41、及びコンタクトプラグ40を介して、n+ 型拡散領域37Aに接続されている。
【0049】
前記n+ 型拡散領域37Bは、絶縁層39内及びn- 型エピタキシャル層32内のトレンチに埋め込まれた導電層からなるコンタクトプラグ38によって、n+ 型半導体基板31に接続されている。
【0050】
前記コンタクトプラグ38には、金属層(例えばタングステン)または低抵抗の半導体層が用いられる。また、n+ 型半導体基板31の他方の主面には、ドレイン電極45が形成されている。
【0051】
この第4の実施の形態は、前記第1の実施の形態と同様の効果を有する。さらに、p+ 型半導体基板よりn+ 型半導体基板のほうが基板抵抗が低いため、第4の実施の形態ではよりオン時の抵抗を下げることができる。
【0052】
[第5の実施の形態]
ところで、前記第2の実施の形態で述べたアバランシェ耐量を向上させる手法は、ソース電極とドレイン電極が基板の両主面に設けられた縦型素子だけでなく、パワーICの出力段としての横型MOSFETに対しても適用できる技術である。
【0053】
前記アバランシェ耐量を向上させる手法、すなわちゲート電圧を零としたときのドレインとソース間の耐圧を、p型ベース層とn+ 型埋め込み層とで形成される縦方向のダイオードの耐圧より高く設計するには、以下のような方法がある。
【0054】
p型ベース層に深いp型拡散領域を設ける。また、ゲートとドレイン間の距離を大きくし、n型リサーフ層を濃度が異なる2段の層にする。また、CMOSやバイポーラトランジスタ部分には、アンチモン埋め込み層を用い、かつ接合分離されたパワーMOSトランジスタの埋め込み層にはリンを導入して埋め込み層を上方向に拡散させ、低濃度のエピタキシャル層を実質的に薄くするなどがある。
【0055】
以下に、アバランシェ耐量を向上させる手法を、横型MOSFETに適用した例を説明する。
【0056】
図10は、この発明の第5の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0057】
図10に示すように、p- 型半導体基板51上には、n- 型エピタキシャル層52が形成されている。このn- 型エピタキシャル層52上には、ゲート絶縁膜53を介してゲート電極54が形成されている。前記ゲート絶縁膜53は、例えばシリコン酸化膜からなる。前記ゲート電極54は、例えばポリシリコン膜からなる。
【0058】
前記ゲート電極54側面がわの一方のn- 型エピタキシャル層52内には、p型ウェル層(p型ベース層)56が形成されている。このp型ウェル層56の上層には、p+ 型ベース層57Bとソース領域であるn+ 型拡散領域57Aが形成されている。このn+ 型拡散領域57A上及びp+ 型ベース層57B上には、ソース電極58が形成されている。
【0059】
前記ゲート電極54側面がわの他方のn- 型エピタキシャル層52内には、ドレイン領域であるn型リサーフ層59及びn+ 型拡散領域57Cが形成されている。このn+ 型拡散領域57C上には、ドレイン電極60が形成されている。また、p- 型半導体基板51とn- 型エピタキシャル層52との境界付近には、n+ 型埋め込み層61が形成されている。
【0060】
このMOSFETでは、図10中にAにて示す部分に形成される縦方向のダイオードの耐圧を、n型リサーフ層(ドレイン領域)59とn+ 型拡散領域(ソース領域)57Aとの間の耐圧より低く設定する。前記縦方向のダイオードは、p型ウェル層(p型ベース層)56とn- 型エピタキシャル層52とn+ 型埋め込み層61とで形成されている。このような構造により、MOSFETに印加される電圧は前記縦方向のダイオードでクランプされるため、大きな電圧がMOSFETのチャネルに印加されることはない。
【0061】
言い換えると、図10に示す横型MOSFETの耐圧を決める際に、ゲート電圧を零としたときのドレインとソース間の耐圧を、前記縦方向のダイオードの耐圧より高く設計することにより、過電圧がかかったときに起きるアバランシェ降伏によるMOSFETの破壊を防ぐことができる。
【0062】
以上説明したようにこの第5の実施の形態によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、p型ウェル層(p型ベース層)とn+ 型埋め込み層とでつくる縦方向のダイオードに印加される。さらに、リサーフ層を設けることにより、ドレイン領域とソース領域間を高耐圧にすることができる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。
【0063】
また、図11はこの発明の第5の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0064】
このMOSFETは、前記第5の実施の形態において、ドレイン側に設けたn型リサーフ層59を2段のn型リサーフ層59A、59Bに換え、さらにp型ウェル層(p型ベース層)56をn型リサーフ層59Aまでオーバーラップさせたものである。
【0065】
前記第3の実施の形態の変形例にて述べたように、MOSFETにおいては、通常、電流が流れているとき、図7に示すように、耐圧が下がってしまう。図11に示すこのMOSFETでは、n型リサーフ層59Bの不純物濃度をn型リサーフ層59Aよりも高くすることにより、図8に示すように、電流が流れているときでも耐圧を高くすることができる。例えば、n型リサーフ層59Aの部分に存在する不純物の総ドーズ量は1×1011〜5×1012cm−2程度であり、n型リサーフ層59Bの部分に存在する不純物の総ドーズ量は2×1012〜1×1013cm−2程度にするのが好ましい。
【0066】
また、図10に示す第5の実施の形態のMOSFETでも、n型リサーフ層59のドーズ量を2×1012〜1×1013cm−2に設定することにより、電流が流れているときの耐圧を高くすることができる。
【0067】
なお、大電流を得るためには、図11に示す構造を左右対称に、複数折り返した構造を形成する必要がある。すなわち、図11に示す素子を複数個形成する必要がある。
【0068】
以上説明したように図11に示す第1変形例によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、p型ウェル層(p型ベース層)とn+ 型埋め込み層とでつくる縦方向のダイオードに印加される。さらに、ドレイン領域とソース領域間を高耐圧にすることができる。これらにより、このMOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。さらに、このMOSFETに電流が流れているときの耐圧を向上させることができる。
【0069】
また、図12はこの発明の第5の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0070】
このMOSFETは、図11に示す前記第1変形例よりもさらにp型ウェル層(p型ベース層)56を長くして、n型リサーフ層59Bまでオーバーラップさせたものである。
【0071】
このMOSFETでも、n型リサーフ層59Bの不純物濃度をn型リサーフ層59Aよりも高くすることにより、図8に示すように、電流が流れているときでも耐圧を高くすることができる。例えば、n型リサーフ層59Aの部分に存在する不純物の総ドーズ量は1×1011〜5×1012cm−2程度であり、n型リサーフ層59Bの部分に存在する不純物の総ドーズ量は2×1012〜1×1013cm−2程度にするのが好ましい。
【0072】
なお、大電流を得るためには、図12に示す構造を左右対称に、複数折り返した構造を形成する必要がある。すなわち、図12に示す素子を複数個形成する必要がある。
【0073】
以上説明したように図12に示す第2変形例によれは、スイッチング時などに発生する大きな電圧が、チャネルではなく、p型ウェル層(pベース層)とn+埋め込み層とでつくる縦方向のダイオードに印加される。さらに、ドレイン領域とソース領域間を高耐圧にすることができる。これらにより、このMOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。さらに、このMOSFETに電流が流れているときの耐圧を向上させることができる。
【0074】
また、図13はこの発明の第5の実施の形態の第3変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0075】
このMOSFETは、前記第5の実施の形態の第1変形例において、浅いp+ 型ベース層57Bに換えて深いp+ 型ベース層57Dを設けたものである。このp+ 型ベース層57Dとn- 型エピタキシャル層52とn+ 型埋め込み層61とで縦方向のダイオードが形成される。このMOSFETでは、前記縦方向のダイオードの耐圧を、n型リサーフ層(ドレイン領域)59Aとn+ 型拡散領域(ソース領域)57Aとの間の耐圧より低く設定することが容易である。このような構造により、MOSFETに印加される電圧は前記縦方向のダイオードでクランプされるため、大きな電圧がMOSFETのチャネルに印加されることはない。
【0076】
以上述べたように前記第1〜第5の実施に形態によれば、高周波でのスイッチング損失が低減でき、オン抵抗が低いMOSFETを提供することが可能である。また、アバランシェ降伏が起こるときの耐量が改善できるMOSFETを提供することが可能である。
【0077】
[第6の実施の形態]
以下に、この発明の第6の実施の形態のMOSFETについて説明する。
【0078】
図14は、この発明の第6の実施の形態のMOSFETチップの平面図である。この図14は、前記MOSFETチップを上方から見たものであり、複雑になるのを避けてわかりやすくするために、ゲート電極とドレイン電極のみを示している。
【0079】
このMOSFETチップは、ボンディングパッド62、ゲートパターン63、ドレイン電極84、及びゲート配線64を有している。前記MOSFETチップの表面には、前記ボンディングパッド62、ゲートパターン63、及びドレイン電極84が形成されている。前記ボンディングパッド62は、外部接続用のパッドである。このボンディングパッド62には、前記ゲートパターン63が連続的に接続されている。前記ドレイン電極84の下方には、絶縁膜を介在して複数の前記ゲート配線64が形成されている。このゲート配線64の端部は前記ボンディングパッド62(あるいはゲートパターン63)の下方まで達しており、このゲート配線64の端部上にはビア65が設けられている。このビア65にて前記ゲート配線64と前記ボンディングパッド62(あるいはゲートパターン63)とが接続されている。前記ゲート配線64は、ゲート抵抗を小さくするために金属材料からなっている。
【0080】
すなわち、ゲート用のボンディングパッド62から太いゲートパターン63が伸び、さらに前記ボンディングパッド62あるいは前記ゲートパターン63にゲート配線64が電気的に接続されている。前記ボンディングパッド62、ゲートパターン63及びゲート配線64には、金属材料(例えばアルミニウム)が用いられている。
【0081】
なお、図14には示していないが、前記ゲート配線64に直交するようにゲート電極が形成されている。これらゲート配線64とゲート電極とは電気的に接続されている(後述の図15参照)。前記ゲート配線64の幅は2μm〜4μm程度である。ゲート配線64間の間隔は、50μm〜200μm程度である。
【0082】
また、図15は、図14のMOSFETチップに示す16A部分を拡大した平面図である。図16は、前記平面図中の16B−16Bに沿った断面図である。図17は、前記平面図中の16C−16Cに沿った断面図である。
【0083】
図15に示すハッチング部分は電極を示し、短絡電極82、ドレイン電極81、84、及びゲート配線64は太線で示してある。ゲート配線64がコンタクトホール66を通してポリシリコンのゲート電極77に接続されている。前記ゲート電極77は、金属シリサイドで形成してもよい。
【0084】
このMOSFETチップでは、ゲート・ドレイン間の寄生容量を小さくするために、ゲート配線64の上方のドレイン電極84がゲート配線64に沿って細長い矩形状に除去されている(図17参照)。また、n+ 型ソース領域74を櫛形状にして、すなわちn+ 型ソース領域74に突起状部分74Aを形成してこの突起状部分74Aと短絡電極82を接触させることにより、アバランシェ耐量を向上させている。また、n+ 型ドレイン領域78端部の角部分への電界集中により耐圧が低くなることを防ぐために、n+ 型ドレイン領域78はその端部の角部分を丸めてある。
【0085】
以下に、図16を用いて、前記MOSFETチップに形成されたMOSFETの構成を詳細に説明する。
【0086】
図16に示すように、低抵抗のp+ 型シリコン半導体基板71の一方の主面上には、エピタキシャル成長によって厚さ4μm程度のp- 型シリコンエピタキシャル層72が形成されている。このp- 型エピタキシャル層72の表面には、p型ボディ領域73が形成されている。
【0087】
また、p型ボディ領域73の表面の1部分を挟んで対向するように、n+ 型ソース領域74とn型ドリフト領域75が形成されている。これらn+ 型ソース領域74とn型ドリフト領域75に挟まれたp型ボデイ領域73上には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜76を介してゲート電極77が形成されている。n型ドリフト領域75の上層には、n+ 型ドレイン領域78が形成されている。
【0088】
また、前記n+ 型ソース領域74下には、p+ 型領域80が形成されている。このp+ 型領域80は、p- 型エピタキシャル層72の表面からp+ 型半導体基板71に達する深い領域である。n+ 型ソース領域74上及びp+ 型領域80上には、これらを電気的に接続するための短絡電極82が形成されている。また、前記n+ 型ドレイン領域78上には、コンタクトプラグ81A及びドレイン電極81が形成されている。
【0089】
このような構造を持つp- 型エピタキシャル層72の上方には、層間絶縁層83が形成されている。この層間絶縁層83上には、コンタクトプラグ81A及びドレイン電極81を通して、n+ 型ドレイン領域78に電気的に接続されたドレイン電極84が形成されている。また、p+ 型半導体基板71の他方の主面上には、ソース電極85が形成されている。n+ 型ソース領域74は、短絡電極82、p+ 型領域80、及びp+ 型半導体基板71を通してソース電極85に電気的に接続されている。
【0090】
以下に、図17を用いて、前記MOSFETチップにおける16C−16C線に沿った断面の構造について説明する。
【0091】
前述したように、ゲート配線64の上方部分に存在するドレイン電極84は、ゲート配線64に沿って細長く除去されている。これは、ゲート・ドレイン間の寄生容量を小さくするためである。また、ゲート電極77下の酸化膜86を前記ゲート絶縁膜76よりも厚くすることにより、ゲート・ソース間の寄生容量を小さくしている。前記酸化膜86の膜厚は100nm〜300nm程度である。また、ゲート電極77の下方には、p+ 型領域80が形成されている。なお、このゲート電極77の下方に形成するp+ 型領域80は省略してもよい。
【0092】
前述した構造を有するMOSFETにおいて、主電極はp+ 型半導体基板71の一方の主面の上方に形成されたドレイン電極84と、他方の主面上に形成されたソース電極85である。前記短絡電極82は、n+ 型ソース領域74とp+ 型領域80を短絡するために形成されている。
【0093】
この実施の形態のMOSFETは、p+ 型領域80によってn+ 型ソース領域74とp+ 型半導体基板71とを電気的に接続したものである。すなわち、前記短絡電極82によってn+ 型ソース領域74とp+ 型領域80が短絡されており、このp+ 型領域80はp- 型エピタキシャル層72内に深く拡散されて、p+ 型半導体基板71まで達している。
【0094】
前記ドレイン領域は、LDD(Lightly doped drain)である前記n型ドリフト領域75とコンタクト領域である前記n+ 型ドレイン領域78とからなる。このMOSFETの耐圧が30V〜40V程度の場合、図16の断面における前記n型ドリフト領域75の横方向の長さは、1μm前後である。前記n型ドリフト領域75は、n型不純物、例えばリン(P)あるいはヒ素(As)のイオン注入によって形成される。このとき注入されるn型不純物の量は、2×1012〜5×1012cm−2程度である。このイオン注入の際、ゲート電極77をマスクとして用いるため、ソース側の前記n型ドリフト領域75の端部は、ゲート電極77のエッジによってセルフアライメントにて形成されている。また、前記n型ドリフト領域75の深さは、0.1μm〜0.2μmと浅く形成されている。このため、前記ドレイン領域とゲート電極77とが対向する面積(すなわち、n型ドリフト領域75とゲート電極77とが重なる部分の面積)が小さく、ドレイン・ゲート間容量が小さくなっている。このため、このMOSFETは、スイッチング速度が速く、スイッチング損失が小さい。
【0095】
前記n+ 型ドレイン領域78は、コンタクトプラグ81Aとの間でオーミックコンタクトを取る必要がある。このため、前記n+ 型ドレイン領域78表面のn型不純物濃度は1×1018cm−3以上、好ましくは1×1019cm−3以上となっている。このMOSFETの耐圧が10V程度以下で良い場合には、前記n型ドリフト領域75は省略してもよい。この場合は、前記n+ 型ドレイン領域78を、ゲート電極77をマスクにしてセルフアライメントにて形成する。
【0096】
前記短絡電極82とドレイン電極84との間の前記層間絶縁膜83は1μm以上に厚くしている。これにより、前記短絡電極82とドレイン電極84との間に生じる寄生のドレイン・ソース間容量を小さくしている。ドレイン電極84の厚さは、4μm以上、好ましくは6μm以上である。p+ 型半導体基板71の厚さは100μm以下に薄くしてある。p+ 型半導体基板71の厚さを100μm以下にするのは、オン抵抗を小さくするためである。
【0097】
このMOSFETのチャネル領域は、p- 型エピタキシャル層72(p- 型シリコン層)だけでなく、p型ボディ領域73を含んで形成されている。このp型ボディ領域73は、p型不純物(例えばボロン(B))のイオン注入および熱拡散によって形成されている。このp型不純物のイオン注入は、ゲート電極77の形成よりも先に行っている。その際、後に形成されるゲート電極77の下の部分のソース側の約半分にイオンを注入し、ドレイン側の約半分にはイオンを注入しない。これにより、ゲート電極下のp型不純物濃度は、前記チャネル領域のドレイン側端(前記n型ドリフト領域75と重なる部分)近傍で低くなる(図18、図19参照)。これにより、前記n型ドリフト領域75の先端部分(ゲート電極近傍部分)の抵抗が高くなることを防いでいる。
【0098】
前述したゲート電極下のp型不純物濃度について、図18、図19を用いて詳細に説明する。図18は、図16に示した断面図における17A−17A線に沿った領域の不純物濃度分布図である。図19は、前記不純物濃度分布図におけるゲート電極下のチャネル領域部分を拡大した不純物濃度分布図である。これらの図では、横軸にソース側のゲート電極端からの距離を取り、縦軸に不純物濃度を取っている。
【0099】
図18及び図19に示す不純物濃度分布図は、p型ボディ領域73を形成するためのイオン注入を、ゲート電極下の領域のうちの半分の領域まで行ったものである。この場合と比較するために、p型ボディ領域73を形成するためのイオン注入をゲート電極下の全体に行った場合において、ゲート電極下のチャネル領域部分を拡大した不純物濃度分布図を図20に示す。
【0100】
図19に示した不純物濃度分布は、図20と比較してドレイン側のゲート電極端の直下(この図19の右端)でボロン(B)濃度が低くなっている。このため、前記n型ドリフト領域75の先端で抵抗が高くなってしまうことがない。
【0101】
一方、p型ボディ領域73を形成するためのイオン注入をゲート電極下の全体に行った場合、図20に示すように、ドレイン側のゲート電極端の直下(この図20の右端)ではボロン(B)濃度が高くなる。このため、前記n型ドリフト領域75の先端でのネットの不純物量(リン濃度からボロン濃度を差し引いた量)が低くなっている。この結果、前記n型ドリフト領域75の抵抗が高くなってしまい、このMOSFETのオン抵抗が高くなる。
【0102】
なお、前述した図17に示した断面において、p+ 型領域80とn型ドリフト領域75との距離を狭くすることにより、ソース・ドレイン間の耐圧を図16に示した断面におけるソース・ドレイン間の耐圧より低くしてもよい。これにより、アバランシェ耐量を改善することができる。
【0103】
以下に、前記第6の実施の形態の変形例のMOSFETについて説明する。
【0104】
図21は、この発明の第6の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0105】
このMOSFETでは、前記ゲート電極77を形成した後に、ゲート電極77をマスクにしてp型ボディ領域73を形成するためのイオン注入を行っている。なお、このイオン注入工程では、ドレイン領域はレジスト材などでブロックする。その他の構成は、図16に示した前記第6の実施の形態と同様である。
【0106】
この第1変形例では、ドレイン側のゲート電極77端の直下におけるボロン(B)濃度が低くなっている。したがって、前記n型ドリフト領域75の先端で抵抗が高くなってしまうことがない。
【0107】
また、図22はこの発明の第6の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0108】
このMOSFETは、n+ 型ソース領域74におけるラッチアップを防いでアバランシェ耐量を向上させるために、図16に示した構造に対して、さらにn+ 型ソース領域74下にp+ 型領域67を形成したものである。その他の構成は、図16に示した前記第6の実施の形態と同様である。
【0109】
この第1変形例では、前記p+ 型領域67を設けることにより、n+ 型ソース領域74下の領域の抵抗(正孔に対する抵抗)を下げている。前記p+ 型領域67の不純物量は、5×1013〜1×1015cm−2程度である。これにより、アバランシェ電流による電圧降下が小さくなり、アバランシェ耐量が改善されている。
【0110】
以上述べたように前記第6の実施の形態及び変形例によれば、高周波でのスイッチング損失が低減でき、オン抵抗が低いMOSFETを提供することが可能である。また、アバランシェ降伏が起こるときの耐量が改善できるMOSFETを提供することが可能である。
【0111】
[第7の実施の形態]
図23は、この発明の第7の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0112】
図23に示すように、低抵抗のp+ 型シリコン半導体基板71の一方の主面上には、エピタキシャル成長によって厚さ4μm程度のp- 型シリコンエピタキシャル層72が形成されている。このp- 型エピタキシャル層72の表面には、p型ボディ領域73が形成されている。
【0113】
また、p型ボディ領域73の表面の1部分を挟んで対向するようにn+ 型ソース領域74とn型ドリフト領域75が形成されている。これらn+ 型ソース領域74とn型ドリフト領域75に挟まれたp型ボデイ領域73上には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜76を介してゲート電極77が形成されている。n型ドリフト領域75の上層には、n+ 型ドレイン領域78が形成されている。
【0114】
また、n+ 型ソース領域74の側端には、このn+ 型ソース領域74に近接してp+ 型領域79が形成されている。さらに、p+ 型領域79の下には、p+ 型領域80が形成されている。このp+ 型領域80は、p- 型エピタキシャル層72の表面からp+ 型半導体基板71に達する深い領域である。
【0115】
前記n+ 型ドレイン領域78上には、1層目のドレイン電極81が形成されている。また、n+ 型ソース領域74上及びp+ 型領域79上には、これらを電気的に接続するための電極82が形成されている。このような構造上を持つp- 型エピタキシャル層72の上方には、絶縁層83が形成されている。この絶縁層83上には、1層目のドレイン電極81を介してn+ 型ドレイン領域78に電気的に接続された2層目のドレイン電極84が形成されている。また、p+ 型半導体基板71の他方の主面上には、ソース電極85が形成されている。n+ 型ソース領域74は、電極82、p+ 型領域79、p+ 型領域80、及びp+ 型半導体基板71を通してソース電極85に電気的に接続されている。なお、p+ 型領域80の表面の不純物濃度が十分高ければp+ 型領域79は必ずしも作らなくても良い。
【0116】
図23に示す前記構成を有するMOSFETでは、ドレイン電極84とソース電極85とをp+ 型半導体基板71の両側の主面に設け、n+ 型ソース領域74とp+ 型半導体基板71との間をp- 型エピタキシャル層72に形成したp+ 型領域79、80で接続することにより、オン抵抗を低くすることができる。さらに、トレンチゲートを採用した場合に比べてゲート電極77とn+ 型ドレイン領域78間の寄生キャパシタンスを小さくでき、高周波でのスイッチング損失が大きくなるのを抑制できる。また、n型ドリフト領域75を設けることにより、ドレイン側に空乏層ができやすくなるため、n+ 型ドレイン領域78とn+ 型ソース領域74間の耐圧を向上させることができる。
【0117】
なお、図23は素子の一部分の断面を示したものであり、実際は大電流を得るために、破線Bで示した部分(ユニットセル)の構造を左右対称に、複数折り返した構造を形成する必要がある。すなわち、図23に示す素子を複数個形成する必要がある。
【0118】
以上説明したようにこの第7の実施の形態によれば、ドレイン電極とソース電極とを半導体基板の両側の主面上に設け、ソース領域と低抵抗の半導体基板(ソース電極)との間を不純物拡散領域で接続することにより、オン抵抗を低くすることができる。さらに、ゲートとドレインとの間に生じる寄生キャパシタンスを小さくでき、高周波でのスイッチング損失を低減できる。また、ドレイン領域にドリフト領域を設けることにより、ドレインとソース間の耐圧が向上できる。
【0119】
また、図24は、この発明の第7の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0120】
このMOSFETは、前記第7の実施の形態において、n+ 型ドレイン領域78にさらに深いn+ 型領域を形成したものである。
【0121】
図24に示すように、n+ 型ドレイン領域78にさらに深いn+ 型領域89を形成する。これにより、n+ 型領域89とp+ 型半導体基板71との間の距離が前記第7の実施の形態のn+ 型ドレイン領域78とp+ 型半導体基板71との間の距離よりも短くなる。その他の構成は、前記第7の実施の形態と同様である。
【0122】
図24に示すこのMOSFETによれば、スイッチング時などに発生する電圧がn+ 型領域89とp+ 型半導体基板71とでつくる縦方向のダイオードでクランプされるので、大きな電圧がチャネルに印加されることがない。さらに、n+ 型ドレイン領域78とn+ 型ソース領域74との間を高耐圧にできる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。
【0123】
また、図25は、この発明の第7の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0124】
このMOSFETは、前記第7の実施の形態において、n+ 型ドレイン領域78の外側にn型領域87を形成し、Fig.7に示した第3の実施の形態の変形例と同様に2段RESURFを構成したものである。
【0125】
図25に示すように、n+ 型ドレイン領域78を覆うように、n型ドリフト領域75よりも不純物濃度の高いn型領域87を形成する。例えば、n型ドリフト領域75の部分に存在する不純物の総ドーズ量は1×1011〜5×1012cm−2程度であり、n型領域87の部分に存在する不純物の総ドーズ量は2×1012〜1×1013cm−2程度にするのが好ましい。これにより、耐圧以上の電圧がかかったときにn型領域87の周辺の部分(n型ドリフト領域75との境界付近)でアバランシェブレークダウンが起こるようにする。その他の構成は、前記第7の実施の形態と同様である。
【0126】
図25に示すこのMOSFETによれば、スイッチング時などに発生する電圧がn+ 型ドレイン領域78とp+ 型半導体基板71との間に構成されたダイオードでクランプされるので、大きな電圧がチャネルに印加されることがない。さらに、n+ 型ドレイン領域78とn+ 型ソース領域74との間を高耐圧にできる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。また、第7の実施の形態の第2の変形と第3の変形を組み合わせて、図25のn+ 型ドレイン領域78を深くしても良い。
【0127】
また、図26は、この発明の第7の実施の形態の第3変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0128】
このMOSFETは、前記第7の実施の形態において、n+ 型ドレイン領域78の深さをn型ドリフト領域75より深くしたものである。
【0129】
図26に示すように、n+ 型ドレイン領域78に換えてn型領域88を形成する。n+ 型ドレイン領域78に加えてn型領域88を形成しても良い。このn型領域88の深さは、n型ドリフト領域75の深さより深くする。これにより、n型領域88とp+ 型半導体基板71との間の距離が前記第7の実施の形態のn+ 型ドレイン領域78とp+ 型半導体基板71との間の距離よりも短くなる。その他の構成は、前記第7の実施の形態と同様である。
【0130】
図26に示すこのMOSFETによれば、スイッチング時などに発生する電圧がn型領域88とp+ 型半導体基板71とでつくる縦方向のダイオードでクランプされるので、大きな電圧がチャネルに印加されることがない。さらに、ドレイン領域であるn型領域88とn+ 型ソース領域74との間を高耐圧にできる。これらにより、MOSFETが破壊されるのを防ぐことができる。
【0131】
なお、第7の実施の形態の第1〜第3変形例においても、第7の実施の形態と同様に、大電流を得るためには、図中の主用部分(ユニットセル)の構造を左右対称に、複数折り返した構造を形成する必要がある。
【0132】
[第8の実施の形態]
図27は、この発明の第8の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0133】
図27に示すように、n+ 型シリコン半導体基板101の一方の主面上には、絶縁体であるシリコン酸化膜102が形成されている。このシリコン酸化膜102上には、p- 型シリコン層103が形成されている。そして、p- 型シリコン層103の表面に横型のMOSFETが形成されている。このMOSFETは、n+ 型ソース領域107、n+ 型ドレイン領域106、p型ボディ領域104、n型ドリフト領域105、及びゲート電極109から構成される。前記シリコン酸化膜102の厚さは100nm〜200nmである。前記p- 型シリコン層103の厚さは1μm〜1.5μm程度である。
【0134】
前記n+ 型ソース領域107には、その上面からp- 型シリコン層103とシリコン酸化膜102を貫いてn+ 型半導体基板101に到達する埋め込み電極112が形成されている。また、p型ボディ領域104上には、ゲート絶縁膜108を介してゲート絶縁膜109が形成されている。n+ 型ドレイン領域106にはドレイン電極110が接続されている。さらに、n+ 型半導体基板101の一方の主面に対向する他方の主面上にはソース電極111が形成されている。
【0135】
このような構成を持つMOSFETでは、p- 型シリコン層103がシリコン酸化膜102によってn+ 型半導体基板101から分離されているため、熱工程におけるn+ 型半導体基板101からp- 型シリコン層103への不純物拡散が抑えられる。したがって、p- 型シリコン層103を最初から1.5μm程度に薄く設定しても、このMOSFETの耐圧を維持することができる。仮に、前記シリコン酸化膜102が存在せず、p+ 型半導体基板とp- 型シリコン層103が接触している場合、厚さが1.5μmのp- 型層を確保しようとすると、図28に示すグラフからわかるように、p- 型シリコン層(エピタキシャル層)の厚さは4μm程度形成する必要がある。
【0136】
この実施の形態ではp- 型シリコン層103が薄いので、埋め込み電極112の形成が容易でありその電気抵抗も低い。また、埋め込み電極112は高不純物濃度のn+ 型半導体基板101に接続されるので、n+ 型ソース領域107からソース電極111までのソース引き出し部のコンタクト抵抗も低く保たれている。
【0137】
次に、この第8の実施の形態のMOSFETの製造方法を説明する。少なくとも一方の主面を鏡面研磨してミラー面としたn+ 型シリコン半導体基板101を用意する。同様に、少なくとも一方の主面を鏡面研磨してミラー面としたp- 型シリコン半導体基板を用意する。その一方または両方の半導体基板の表面を酸化する。
【0138】
その後、これら半導体基板のミラー面同士を接着し、p- 型シリコン基板を裏面から研削および研磨して、所定の厚さのp- 型シリコン層103を形成する。p- 型シリコン基板を裏面から研削する代わりに、所定の厚さのp- 型シリコン層103を残してp- 型シリコン基板を剥離する方法もある。前記p- 型シリコン基板を剥離する方法としては、予めp- 型シリコン基板の所定の深さに水素イオン注入層または多孔質シリコン層を形成しておき、接着後に外圧あるいは熱をかけてこの水素イオン注入層または多孔質シリコン層から分離する方法が良く知られている。分離後にエッチング等によりp- 型シリコン層の表面を平坦化する。
【0139】
あるいは、SOI(Silicon on insulator)層の薄いSOI基板を用意し、SOI層上にp- 型シリコン層103を所定の厚さにエピタキシャル成長させてもよい。
【0140】
また、埋め込み電極112は、次のような方法で形成される。表面の各拡散領域104〜107やゲート電極109をよく知られた方法で形成した後、RIE(Reactive ion etching)のマスク材となるシリコン酸化膜をシリコン酸化膜102よりも厚く、例えば1μmの厚さに形成する。
【0141】
次に、埋め込み電極112の形成される部分の前記シリコン酸化膜(マスク材)をエッチングして開口する。次に、このシリコン酸化膜をマスクにして前記シリコン層103に対するRIEを行い、シリコン酸化膜102に達する溝を形成する。続けてシリコン酸化膜102に対するRIEを行うことにより、シリコン酸化膜102をエッチングし、n+ 型シリコン基板101に到達する溝とする。このシリコン酸化膜102のRIEの際には、シリコン酸化膜(マスク材)もエッチングされて薄くなる。その後、このシリコン酸化膜(マスク材)をエッチング除去する。さらに、タングステン等の金属を堆積させて埋め込み、表面の余分な金属をエッチバックする。以上により、埋め込み電極112が形成される。
【0142】
なお、この第8の実施の形態ではn+ 型シリコン半導体基板101を用いているが、p+ 型シリコン半導体基板を用いてもよい。
【0143】
また、図29は、第8の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【0144】
このMOSFETは、埋め込み電極112の周りにp+ 型あるいはp型拡散領域104Aを設けたものである。p型拡散領域104Aはp型ボディ領域104の抵抗を下げる働きをするので、素子のアバランシェ耐量を向上させる効果がある。シリコン層(半導体層)103がp- 型の場合は、拡散領域104Aはシリコン酸化膜(絶縁体層)102に接していなくてもよいが、半導体層103がn- 型の場合は絶縁体層102に接している必要がある。この場合、拡散領域104Aは半導体層103と埋め込み電極112を分離する働きをしている。
【0145】
[第9の実施の形態]
図30は、この発明の第9の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0146】
この第9の実施の形態は、第8の実施の形態においてソースとドレインを入れ換えたものである。このMOSFETでは、n+ 型半導体基板101の一方の主面上のシリコン酸化膜102上にn- 型シリコン層103が形成されている。このn- 型シリコン層103の表面に横型MOSFETが形成されている。n- 型シリコン層103の上面には、n+ 型ソース領域107とp型ボディ領域104の両方にコンタクトするソース電極114が形成されている。n+ 型半導体基板101の他方の主面上には、ドレイン電極115が形成されている。さらに、n+ 型ドレイン領域106、n型ドリフト領域105、n- 型シリコン層103、及びシリコン酸化膜102を貫いて、n+ 型半導体基板101に到達する埋め込み電極112が形成されている。この埋め込み電極112は、n+ 型ドレイン領域106とn+ 型シリコン基板101とを電気的に接続している。
【0147】
このような構造では、耐圧を得るためにp型ボディ領域104下のn- 型シリコン層103が薄くなりすぎないことが要求される。しかし、シリコン酸化膜102によってn+ 型シリコン基板101からn- 型シリコン層103への不純物拡散が防止されるため、n- 型シリコン層103は厚さを薄く設定することができ、前記第8の実施の形態と同様の効果が得られる。なお、この第9の実施の形態ではn+ 型シリコン半導体基板101を用いているが、p+ 型シリコン半導体基板を用いてもよい。
【0148】
また、図31は、第9の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。このMOSFETは、埋め込み電極112の周りにn+ 型あるいはn型拡散領域105Aを設けたものである。n型拡散領域105Aは埋め込み電極112のコンタクト抵抗を下げる効果があり、シリコン層(半導体層)103がp- 型の場合は、埋め込み電極112と半導体層103とを分離する働きをする。
【0149】
前記第8及び第9の実施の形態では、埋め込み電極によりソース領域またはドレイン領域と半導体基板とを接続したが、ソース領域またはドレイン領域側からの不純物拡散領域と半導体基板側からの不純物拡散領域とを接続することでも同様な効果を得ることができる。次にこのような実施の形態を説明する。
【0150】
[第10の実施の形態]
図32は、この発明の第10の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0151】
図32に示すように、n+ 型ソース領域107に隣接したシリコン層(半導体層)103には、この半導体層103の表面からある深さまでp+ 型拡散領域121が形成されている。また、このp+ 型拡散領域121下には、シリコン酸化膜(絶縁体層)102の開口部からp+ 型不純物が拡散して形成されたp+ 型拡散領域120が配置されている。これらp+ 型拡散領域121とp+ 型拡散領域120は電気的に接続されており、低抵抗の導通路を形成している。
【0152】
前記n+ 型ソース領域107は、内部電極122を通じてp+ 型拡散領域121と電気的に接続されており、さらに内部電極122、p+ 型拡散領域121を通じてボディ領域104とも電気的に接続されている。
【0153】
前記p+ 型拡散領域121とp+ 型拡散領域120から形成される導通路は半導体層103の上面と下面から拡散した拡散領域121と120が接続して形成され、かつ絶縁体層102を設けることにより半導体層103の厚さも薄くできるので、絶縁体層102を設けない場合に比べて、拡散領域121、120の広がりを小さくすることができる。
【0154】
前記p+ 型拡散領域120は、次のようにして形成される。まず、図33(a)に示すように、p+ 型半導体基板101上にシリコン酸化膜102を介在して薄いシリコン層118を持つSOI基板を用意する。さらに、SOI基板のp+ 型拡散領域120に当たる部分のシリコン層118とシリコン酸化膜102をエッチングして開口部120Aを形成する。
【0155】
この状態でエピタキシャル成長を行ってp- 型シリコン層103を形成すると、図33(b)に示すように、シリコン酸化膜102の開口部には、p+ 半導体基板101からのp型不純物の拡散により、p+ 型拡散領域120が形成される。
【0156】
その後、この半導体層103にp+ 型拡散領域121、p型ボディ領域104、n型ドリフト領域105、n+ 型ソース領域107、n+ 型ドレイン領域106を含むMOSFETを形成する。以上により、図32に示したMOSFETが形成できる。
【0157】
図32に示すように、p型ボディ領域104の直下にp+ 型拡散領域120を形成すると、スイッチングの際のアバランシェ耐量を向上させることができる。即ち、ターンオフの際に素子耐圧以上の電圧がかかると、p型ボディ領域104とn型ドリフト領域105の間のpn接合でアバランシェ降伏がおきる。その結果、ソース側に流れる正孔電流に起因する電圧降下がp型ボディ領域104内に生じる。この電圧降下によりp型ボディ領域104とn+ 型ソース領域107の間のpn接合にビルトイン電圧程度の順バイアスがかかると、n+ 型ソース領域107から電子が流れ出してラッチアップしてしまう。この結果、ターンオフできずに前記MOSFETの破壊に至る。
【0158】
この第10の実施の形態では、p型ボディ領域104の下にp+ 型拡散領域120を設けているので、正孔電流に対する抵抗が低くなっており、ボディ領域104の中に大きな電圧降下が生じるのを抑制する。この結果、前記MOSFETのアバランシェ耐量が向上する。
【0159】
図32に示す構成において、半導体層103をn- 型層とすることもできる。特に、この場合はp型ボディ領域104とp+ 型拡散領域120とがつながることが望ましい。また、図34に示すように、p+ 型シリコン半導体基板101をn+ 型シリコン半導体基板とすることもできる。この場合、オン電圧が若干高くなる難点があるが、MOSFETの小型化は達成される。
【0160】
[第11の実施の形態]
図35は、この発明の第11の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0161】
この第11の実施の形態は、第10の実施の形態においてソースとドレインを入れ換えたものである。シリコン半導体基板101、拡散領域120および121がn型の場合には、シリコン層103はn- 型でもp- 型でもよい。一方、シリコン基板101、拡散領域120および121がp+ 型の場合にはシリコン層103はn- 型である必要があるが、拡散領域120および121との間にn型層を介在させればp- 型とすることもできる。拡散領域121がn+ 型の場合には、内部電極122は無くても良い。また、n+ 型拡散領域121とn+ 型ドレイン領域106とが一体となるように形成してもよい。
【0162】
この第11の実施の形態の構成でも、第10の実施の形態と同様に、小型化とオン電圧減少の効果は得られるが、アバランシェ耐量を向上させる効果はない。
【0163】
本発明の効果は、上述の埋め込み電極と不純物拡散領域を組み合わせても得られる。次に、これらを組み合わせた実施の形態を説明する。
【0164】
[第12の実施の形態]
図36は、この発明の第12の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0165】
この第12の実施の形態は、図32に示した第10の実施の形態においてp+ 型拡散領域121を形成する代わりに、埋め込み電極112を設けた例である。この構成でも、p+ 型拡散領域120によって正孔に対する抵抗が低くなっているので、アバランシェ耐量が改善される。なお、p+ 型シリコン半導体基板101をn+ 型シリコン半導体基板とすることもできる。
【0166】
[第13の実施の形態]
図37は、この発明の第13の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。この図は、nチャネルトランジスタを示している。
【0167】
この第13の実施の形態は、第12の実施の形態においてソースとドレインを入れ換えたものである。例えば、n型ドリフト領域105とn+ 型拡散領域120とがつながるようにして、埋め込み電極112の周りをn型層で囲むようにすれば、半導体層103をp- 型層にすることもできる。なお、n+ 型シリコン半導体基板101をp+ 型シリコン半導体基板とすることもできる。
【0168】
この第13の実施の形態の構成でも、第12の実施の形態と同様に、小型化とオン電圧減少の効果は得られるが、アバランシェ耐量を向上させる効果はない。
【0169】
なお、第8〜第13の実施の形態においても、第7の実施の形態と同様に、大電流を得るためには、図中の主用部分(ユニットセル)の構造を左右対称に、複数折り返した構造を形成する必要がある。
【0170】
以上、前記第8〜第13の実施の形態では、nチャネルMOSFETに応用した例について説明したが、n型とp型を逆にしてpチャネルMOSFETにも応用できることは言うまでもない。また、SOI基板を用いているので、半導体層103に集積回路を作り込んで、パワーMOSFETを含んだパワーICを構成することも可能である。
【0171】
以上述べたように、本発明の前記第8の実施の形態〜第13の実施の形態によれば、素子面積を小さく維持しながらオン抵抗の小さいパワーMOSFETを提供することができる。
【0172】
また、前述した各実施の形態はそれぞれ、単独で実施できるばかりでなく、適宜組み合わせて実施することも可能である。
【0173】
さらに、前述した各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、各実施の形態において開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせにより、種々の段階の発明を抽出することも可能である。
【0174】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、高周波でのスイッチング損失が低減でき、オン抵抗が低いMOS電界効果トランジスタを提供することが可能である。また、アバランシェ降伏が起こるときの耐量が改善できるMOS電界効果トランジスタを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のMOS電界効果トランジスタ(MOSFET)の構成を示す断面図である。
【図2】前記第1の実施の形態のMOSFETを上方から見たときの平面レイアウトである。
【図3】この発明の第2の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図5】前記第3の実施の形態のMOSFETを上方から見たときの平面レイアウトである。
【図6】前記第3の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図7】従来のMOSFETの電流が流れているときの電流電圧特性を示す図である。
【図8】前記第3の実施の形態の変形例のMOSFETにおける電流が流れているときの電流電圧特性を示す図である。
【図9】この発明の第4の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図10】この発明の第5の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図11】前記第5の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図12】前記第5の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図13】前記第5の実施の形態の第3変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図14】この発明の第6の実施の形態のMOSFETチップの平面図である。
【図15】前記第6の実施の形態のMOSFETチップに示す16A部分を拡大した平面図である。
【図16】図15に示す前記平面図中の16B−16B線に沿った断面図である。
【図17】図15に示す前記平面図中の16C−16C線に沿った断面図である。
【図18】図16に示す前記断面図における17A−17A線に沿った領域の不純物濃度分布図である。
【図19】図18に示す前記不純物濃度分布図におけるゲート電極下のチャネル領域部分を拡大した不純物濃度分布図である(ゲート電極下の領域において半分の領域までイオン注入を行った場合)。
【図20】前記ゲート電極下のチャネル領域部分を拡大した不純物濃度分布図である(ゲート電極下の領域において全体にイオン注入を行った場合)。
【図21】前記第6の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図22】前記第6の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図23】この発明の第7の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図24】前記第7の実施の形態の第1変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図25】前記第7の実施の形態の第2変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図26】前記第7の実施の形態の第3変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図27】この発明の第8の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図28】p+ 型シリコン基板とp- 型エピタキシャル層を接合した場合の前記エピタキシャル層の深さ方向の不純物濃度プロファイルを示す図である。
【図29】前記第8の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図30】この発明の第9の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図31】前記第9の実施の形態の変形例のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図32】この発明の第10の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図33】(a)及び(b)は、前記第10の実施の形態のMOSFETにおけるp+ 型拡散領域120の形成方法を示す断面図である。
【図34】前記第10の実施の形態のMOSFETの変形例の構成を示す断面図である。
【図35】この発明の第11の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図36】この発明の第12の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図37】この発明の第13の実施の形態のMOSFETの構成を示す断面図である。
【図38】(a)は従来のトレンチMOSFETの構成を示す断面図であり、(b)は従来の横型のMOSFETの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
11…p+ 型シリコン半導体基板(p+ 型半導体基板)
12…p- 型エピタキシャル層
13…ゲート絶縁膜
14…ゲート
15A…側壁絶縁膜
15B…側壁絶縁膜
16A…n型拡散領域
16B…n型拡散領域
17A…n+ 型拡散領域
17B…n+ 型拡散領域
17C…n+ 型拡散領域
18…コンタクトプラグ
19…絶縁層
20…コンタクトプラグ
21…ドレイン電極パターン
22…絶縁層
23…コンタクトプラグ
24…ドレイン電極
25…ソース電極
26…p型ウェル領域
27…n型リサーフ層
27A…n型リサーフ層
27B…n型リサーフ層
31…n+ 型シリコン半導体基板(n+ 型半導体基板)
32…n- 型エピタキシャル層
33…ゲート絶縁膜
34…ゲート電極
35A…側壁絶縁膜
35B…側壁絶縁膜
36A…n型拡散領域
36B…n型拡散領域
37A…n+ 型拡散領域
37B…n+ 型拡散領域
38…コンタクトプラグ
39…絶縁層
40…コンタクトプラグ
41…ソース電極パターン
42…絶縁層
43…コンタクトプラグ
44…ソース電極
45…ドレイン電極
46…p型ウェル層
51…p- 型シリコン半導体基板(p- 型半導体基板)
52…n-エピタキシャル層
53…ゲート絶縁膜
54…ゲート電極
56…p型ウェル層(pベース層)
57A…n+ 型拡散領域
57B…p+ 型ベース層
57C…n+ 型拡散領域
57D…p+ 型ベース層
58…ソース電極
59…n型リサーフ層
59A…n型リサーフ層
59B…n型リサーフ層
60…ドレイン電極
61…n+ 型埋め込み層
62…ボンディングパッド
63…ゲートパターン
64…ゲート配線
65…ビア
66…コンタクトホール
67…p+ 型領域
71…p+ 型シリコン半導体基板
72…p- 型シリコンエピタキシャル層
73…p型ボディ領域
74…n+ 型ソース領域
74A…突起状部分
75…n型ドリフト領域
76…ゲート絶縁膜
77…ゲート電極
78…n+ 型ドレイン領域
79…p+ 型領域
80…p+ 型領域
81…ドレイン電極
81A…コンタクトプラグ
82…短絡電極
83…層間絶縁層
84…ドレイン電極
85…ソース電極
86…酸化膜
87…n型領域
88…n型領域
89…n+ 型領域
101…n+ 型シリコン半導体基板
102…シリコン酸化膜
103…p- 型シリコン層
104…p型ボディ領域
104A…p型拡散領域
105…n型ドリフト領域
105A…n型拡散領域
106…n+ 型ドレイン領域
107…n+ 型ソース領域
108…ゲート絶縁膜
109…ゲート電極
110…ドレイン電極
111…ソース電極
112…埋め込み電極
114…ソース電極
115…ドレイン電極
118…シリコン層
120…p+ 型拡散領域
120A…開口部
121…p+ 型拡散領域
122…内部電極
Claims (31)
- 第1主面とこの第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域に、互いに離間して形成された第2導電型の第2、第3半導体領域と、
前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間の前記第1半導体領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記第2半導体領域から前記半導体基板まで達するように形成され、前記第2半導体領域と前記半導体基板とを電気的に接続する導電体と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成され、前記半導体基板に電気的に接続された第1主電極と、
前記第1半導体領域上に絶縁膜を介在して形成され、前記第3半導体領域に電気的に接続された第2主電極とを具備し、
前記第3半導体領域と前記半導体基板によりダイオードが形成され、このダイオードの耐圧は前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第3半導体領域は、前記ゲート電極の近傍に配置された不純物濃度が低い低濃度領域と、前記第2主電極に接続された、前記低濃度領域より不純物濃度が高い高濃度領域とを有することを特徴とする請求項1に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記導電体は、前記半導体基板に電気的に接続された低抵抗の半導体層と、この半導体層の上部に設けられ、前記半導体層と前記第2半導体領域を電気的に接続する金属層とを有することを特徴とする請求項1または2に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記第2半導体領域はソース領域であり、前記第3半導体領域はドレイン領域であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域に形成された第1導電型の第2半導体領域と、
前記第2半導体領域に形成された第2導電型の第3半導体領域と、
前記第3半導体領域と離間するように、前記第1半導体領域に形成された第2導電型の第4半導体領域と、
前記第3半導体領域と前記第4半導体領域との間の前記第1半導体領域上及び前記第2半導体領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記第3半導体領域から前記半導体基板まで達するように形成され、前記第3半導体領域と前記半導体基板とを電気的に接続する導電体と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成され、前記半導体基板に電気的に接続された第1主電極と、
前記第1半導体領域上に絶縁膜を介在して形成され、前記第4半導体領域に電気的に接続された第2主電極とを具備し、
前記第4半導体領域と前記半導体基板によりダイオードが形成され、このダイオードの耐圧は前記第3半導体領域と前記第4半導体領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第4半導体領域は、前記ゲート電極の近傍に配置された不純物濃度が低い低濃度領域と、前記第2主電極に接続された、前記低濃度領域より不純物濃度が高い高濃度領域とを有することを特徴とする請求項5に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域に形成された第2導電型の第2半導体領域と、
前記第2半導体領域に、互いに離間して形成された第1導電型の第3、第4半導体領域と、
前記第3半導体領域と前記第4半導体領域との間の前記第2半導体領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記第3半導体領域から前記半導体基板まで達するように形成され、前記第3半導体領域と前記半導体基板とを電気的に接続する導電体と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成され、前記半導体基板に電気的に接続された第1主電極と、
前記第1半導体領域上に絶縁膜を介在して形成され、前記第4半導体領域に電気的に接続された第2主電極と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記導電体は、前記第1半導体領域及び前記半導体基板に形成されたトレンチに埋め込まれていることを特徴とする請求項1、5、7のいずれか1つに記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記導電体は金属層であることを特徴とする請求項7に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記導電体は、前記半導体基板に電気的に接続された低抵抗の半導体層と、この半導体層の上部に設けられ、前記半導体層と前記第3半導体領域を電気的に接続する金属層と有することを特徴とする請求項7に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記第3半導体領域はドレイン領域であり、前記第4半導体領域はソース領域であることを特徴とする請求項7に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第2導電型の第1半導体領域と、
前記半導体基板と前記第1半導体領域との間に形成された第2導電型の第2半導体領域と、
前記第1半導体領域に形成された第1導電型の第3半導体領域と、
前記第3半導体領域に形成された第2導電型の第4半導体領域と、
前記第4半導体領域と離間するように、前記第1半導体領域に形成された第2導電型の第5半導体領域と、
前記第4半導体領域と前記第5半導体領域との間の前記第1半導体領域上に、ゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極とを具備し、
前記第3半導体領域と前記第2半導体領域によりダイオードが形成され、このダイオードの耐圧は前記第4半導体領域と前記第5半導体領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第5半導体領域は、前記ゲート電極の近傍に配置された不純物濃度が低い低濃度領域と、前記低濃度領域より不純物濃度が高い高濃度領域とを有することを特徴とする請求項12に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記低濃度領域は、前記ゲート電極の近傍に配置された第1領域と、この第1領域と前記高濃度領域との間に配置された第2領域とを有しており、前記第2領域の不純物濃度は前記第1領域の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項13に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記第2半導体領域は、埋め込み層であることを特徴とする請求項12または13に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記第4半導体領域はソース領域であり、前記第5半導体領域はドレイン領域であることを特徴とする請求項12または13に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ドレイン領域にコンタクトするドレイン電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたソース電極と、
前記ソース領域から前記半導体基板まで達するように形成された溝に埋め込まれ、前記ソース領域及びボディ領域と前記半導体基板とを電気的に接続する埋め込み電極と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記半導体領域は第2導電型の半導体領域であり、前記埋め込み電極と前記半導体領域の間に第1導電型の半導体領域が介在することを特徴とする請求項17に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ソース領域及び前記ボディ領域にコンタクトするソース電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたドレイン電極と、
前記ドレイン領域から前記半導体基板まで達するように形成された溝に埋め込まれ、前記ドレイン領域と前記半導体基板とを電気的に接続する埋め込み電極と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記半導体領域が第1導電型の半導体領域であり、前記埋め込み電極と前記半導体領域の間に第2導電型の半導体領域が介在することを特徴とする請求項19に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された、開口部を有する絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ドレイン領域にコンタクトするドレイン電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたソース電極と、
前記絶縁体に形成された前記開口部より前記半導体領域中に張り出し、前記ボディ領域の底部に近接あるいは接触して形成された第1の低抵抗不純物拡散領域と、
前記ソース領域に隣接して形成され、前記ソース領域と前記第1の低抵抗不純物拡散領域とを接続する第2の低抵抗不純物拡散領域と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第2の低抵抗不純物拡散領域は第1導電型の領域であり、前記ソース領域と前記第2の低抵抗不純物拡散領域を接続する内部電極をさらに具備することを特徴とする請求項21に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 前記第1の低抵抗不純物拡散領域は第1導電型の領域であり、かつ前記ソース領域直下となる部分を有するように形成されていることを特徴とする請求項21または22に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された、開口部を有する絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ソース領域と前記ボディ領域にコンタクトするソース電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたドレイン電極と、
前記絶縁体に形成された前記開口部より前記半導体領域中に張り出し、前記ドレイン領域の底部に近接あるいは接触して形成された第1の低抵抗不純物拡散領域と、
前記ドレイン領域に連続して形成され、前記ドレイン領域と前記第1の低抵抗不純物拡散領域とを接続する第2の低抵抗不純物拡散領域と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第2の低抵抗不純物拡散領域は第1導電型の領域であり、前記ドレイン領域と前記第2の低抵抗不純物拡散領域を接続する内部電極をさらに具備することを特徴とする請求項24に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された、開口部を有する絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ドレイン領域にコンタクトするドレイン電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたソース電極と、
前記絶縁体に形成された前記開口部より前記半導体領域中に張り出し、前記ボディ領域の底部に近接あるいは接触して形成された低抵抗不純物拡散領域と、
前記ソース領域から前記低抵抗不純物拡散領域まで達するように形成された溝に埋め込まれ、前記ソース領域及びボディ領域と前記低抵抗不純物拡散領域とを接続する埋め込み電極と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記低抵抗不純物拡散領域は第1導電型の領域であり、かつ前記ソース領域直下となる部分を有するように形成されていることを特徴とする請求項26に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの前記第1主面に対向する第2主面を有する第1または第2導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1主面上に形成された、開口部を有する絶縁体と、
前記絶縁体上に形成され、前記半導体基板より電気抵抗が高い第1または第2導電型の半導体領域と、
前記半導体領域の表面に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面に形成された第2導電型のソース領域と、
前記半導体領域の表面に前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向して形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域に挟まれた前記ボディ領域の表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ソース領域と前記ボディ領域にコンタクトするソース電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたドレイン電極と、
前記絶縁体に形成された前記開口部より前記半導体領域中に張り出し、前記ドレイン領域の底部に近接あるいは接触して形成された低抵抗不純物拡散領域と、
前記ドレイン領域から前記低抵抗不純物拡散領域まで達するように形成された溝に埋め込まれ、前記ドレイン領域と前記低抵抗不純物拡散領域とを接続する埋め込み電極と、
を具備することを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 第1主面とこの第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域に形成された第1導電型の第2半導体領域と、
前記第2半導体領域に形成された第2導電型の第3半導体領域と、
前記第2半導体領域の1部を挟んで前記第3半導体領域に対向するように、前記第1半導体領域に形成された第2導電型の第4半導体領域と、
前記第3半導体領域と前記第4半導体領域とに挟まれた前記第2半導体領域上にゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記半導体基板の前記第1主面の上方に形成され、前記第4半導体領域に接続された第1主電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成された第2主電極と、
前記第3半導体領域近傍の前記第1半導体領域の表面から前記半導体基板まで達するように形成された第1導電型の第5半導体領域と、
前記第3半導体領域上及び前記第5半導体領域上に形成された金属層とを具備し、
前記第4半導体領域と前記半導体基板との間の耐圧は、前記第4半導体領域と前記第3半導体領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。 - 前記第3半導体領域はソース領域であり、前記第4半導体領域はドレイン領域であることを特徴とする請求項29に記載のMOS電界効果トランジスタ。
- 第1主面とこの第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域に形成された第2導電型のソース領域と、
前記ボディ領域の1部を挟んで前記ソース領域に対向するように、前記第1半導体領域に形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域とに挟まれた前記ボディ領域上にゲート絶縁膜を介在して形成されたゲート電極と、
前記半導体基板の前記第1主面の上方に形成され、前記ドレイン領域に接続されたドレイン電極と、
前記半導体基板の前記第2主面上に形成されたソース電極と、
前記ソース領域近傍の前記第1半導体領域の表面から前記半導体基板まで達するように形成された第1導電型の第2半導体領域と、
前記ソース領域上及び前記第2半導体領域上に形成された金属層とを具備し、
前記ドレイン領域と前記半導体基板との間の耐圧は、前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の耐圧より低く設定されていることを特徴とするMOS電界効果トランジスタ。
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