JP2004063844A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Norio Yasuhara
安 原 紀 夫
Akio Nakagawa
中 川 明 夫
Kenichi Matsushita
松 下 憲 一
Kazutoshi Nakamura
中 村 和 敏
Kazuya Nakayama
中 山 和 也
Yusuke Kawaguchi
川 口 雄 介
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Abstract

【課題】スイッチング損失が低い装置く、アバランシェ降伏が起こるときの破壊耐量が大きい半導体装置を提供する。
【解決手段】ゲート電極77の側面にシリコン窒化膜等から成るサイドウォール86を形成し、ドレイン領域をLDDであるN型ドリフト領域75とコンタクト領域であるN型ドレイン領域78とで構成する。ここで、N型ドリフト領域75はゲート電極77及びサイドウォール86をマスクとしN型不純物をイオン注入することで形成する。これにより、ドレイン領域とゲート電極77とが対向する面積が小さくなり、ドレイン・ゲート間容量が減少し、スイッチング速度の高速化、スイッチング損失の低減化が実現される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に電力半導体装置に好適な半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ等のCPUに使用される電源が低電圧化するのに伴い、同期整流方式による電源回路が多用されている。同期整流方式による電源回路は、図34に示されるように、二つのスイッチング素子としてのトランジスタTr1及びTr2、電圧源133、コイル131、容量132を備え、一方のスイッチング素子のみがオンするように動作する。ここで、電源システムユーザからの要求により、ハイサイドのスイッチング素子Trlが高速に動作することが求められている。この電源回路には、スイッチング素子として従来よりトレンチゲート構造を有するトレンチMOSFETが用いられている。
【0003】
トレンチゲート構造を有する型のMOSFETについて、その縦断面構造を示す図35を用いて説明する。
【0004】
このトレンチMOSFETは、ゲート電極1201、ソース電極1202、ドレイン電極1203を有する。そして低抵抗を達成するために、ゲート電極1201が埋め込まれたトレンチの側壁をチャネルとして用いるトレンチゲートを採用することにより、低オン抵抗化を実現している。
【0005】
しかし、このような構造を有するトレンチMOSFETでは、ゲート電極1201が薄い酸化膜1204を介して直接ドレイン層1205と接触する。このため、ゲート電極1201とドレイン層1205との間の寄生キャパシタンスが大きい。このため、高周波のスイッチングには不向きである。
【0006】
高周波のスイッチングに適した高速スイッチング素子としては、図36に示されたような横型MOSFETが用いられている。このMOSFETは、ゲート電極1211、ソース電極1212、ドレイン電極1213を有する。
【0007】
インダクタンスを負荷として用いた場合に、素子の耐圧を超える電圧が印加されるとアバランシェ降伏が起こり、インダクタンスに蓄えられたエネルギが放出される。しかしながら、このような横型のMOSFETは、アバランシェ降伏に対する破壊耐量が小さいという問題があった。
【0008】
また、このような横型のMOSFETでは、リソグラフィ工程でのマスク合わせずれが原因となって、隣接する単位セルのドレイン電界緩和部1214の長さL1と長さL2とを正確に等しく作成することが困難であるという問題があった。長さL1、L2にずれが生じることにより、複数のセルの間で電流にばらつきが発生すること、また耐圧を確保するために長さL1、L2を必要以上に長めに設計することで、オン抵抗が大きくなること等の問題があった。
【0009】
図37に、他の従来の高速スイッチング用MOSFETの縦断面構造を示す。ここではnチャネル型のMOSFETについて説明するが、pとnとを逆転することでpチャネルMOSFETにおいても同様である。
【0010】
このMOSFETは、基板71の裏面側にソース電極85を形成しており、オン状態では電流が表面側のドレイン電極84からソース電極85に向かって流れる。このMOSFETによれば、ドレイン電界緩和部75をゲート電極77とセルフアラインで形成することができ、帰還容量(ゲート・ドレイン間容量Cgd)を小さくすることができる。この帰還容量は、高速動作、スイッチング損失に影響を与えるパラメータとして知られている。
【0011】
しかし、この従来のMOSFETでは、P++型半導体基板71とNソース層74とを結ぶP型コネクト領域601がドレイン層75側に向かって横方向に拡散する。このP型コネクト領域601の横方向の拡散がゲート直下まで達すると、しきい値に影響を与える。従って、P型コネクト領域とゲートは間隔をとる必要があるため、素子ピッチが大きくなり、素子面積の増加を招くという問題があった。
【0012】
特に、高耐圧の高速スイッチング用MOSFETを実現するためには、ドレイン・ソース間の距離、即ちN型ドレイン層78とP++型基板71との間の距離を十分にとる必要がある。その一方で、P+型コネクト領域601は、P++型半導体基板71とN型ソース層74とがつながるように深く拡散を行なわなければならない。このため、P型コネクト領域601の横方向への拡散も深さ方向と同様に大きくなっていた。
【0013】
このように、従来のMOSFETには高耐圧化すると素子面積がさらに増大するという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の半導体装置には、素子の耐圧を超える電圧が印加されてアバランシェ降伏が起きたときに、素子の破壊耐量が小さいという問題があった。そこで本発明は上記事情に鑑み、スイッチング損失が小さく、またアバランシェ降伏が起こるときの破壊耐量が大きい半導体装置を提供することを目的とする。
【0015】
また従来の半導体装置には、リソグラフィ工程でのマスク合わせずれが原因となって、ドレイン電界緩和部の長さにずれが生じて複数のセル間で電流にばらつきが発生すること、また耐圧を確保するためにドレイン緩和部の長さを必要以上に長く設計することでオン抵抗が大きくなるという問題があった。そこで本発明は、複数の単位セルにおけるドレイン電界緩和部の長さのばらつきを縮小し、セル間の電流のばらつき、及びオン抵抗を減少させることが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
さらに従来の半導体装置には、高耐圧化すると素子面積の増大を招くという問題があった。そこで本発明は、高耐圧化を図りつつ、素子面積の増大を抑制することが可能であり、システムの集積化を容易にすることができる半導体装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、第1又は第2導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の半導体領域と、前記ソース層及び前記半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極とを備え、前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする。
【0018】
また本発明の半導体装置は、前記半導体基板と、前記第2導電型の半導体層と、前記ゲート電極と、前記ドレイン層と、前記ドレイン電極と、前記ソース層と、前記第1導電型の半導体領域と、前記短絡電極と、前記ソース電極とを備え、前記ゲート電極には、その表面を覆うように酸化膜が形成されており、前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記酸化膜における前記ゲート電極の側面に位置する部分をマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明の半導体装置は、第1又は第2導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の第1半導体領域と、前記ソース層及び前記第1半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極とを備え、前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、前記半導体層の表面部分において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて、少なくとも前記ソース層の下部を含む領域に第1導電型の第2半導体領域が形成されていることを特徴とする。
【0020】
本発明の半導体装置は、前記半導体基板と、前記第1又は第2導電型の半導体層と、前記ゲート電極と、前記ドレイン層と、前記ドレイン電極と、前記ソース層と、前記第1導電型の第1半導体領域と、前記短絡電極と、前記ソース電極とを備え、前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有し、前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下に位置するチャネル領域内に形成された第1導電型の第2半導体領域をさらに有し、前記ゲート絶縁膜は、前記ソース領域上に位置する部分と、前記第2半導体領域上に位置する部分とが、前記ドレイン領域上に位置する部分より膜厚が薄いことを特徴とする。
【0021】
本発明の半導体装置は、前記半導体基板と、前記第1又は第2導電型の半導体層と、前記ゲート電極と、前記ドレイン層と、前記ドレイン電極と、前記ソース層と、前記第1導電型の第1半導体領域と、前記短絡電極と、前記ソース電極とを備え、前記ドレイン層の下部に形成された第1導電型の第2半導体領域をさらに有することを特徴とする。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法は、前記半導体基板と、前記第1又は第2導電型の半導体層と、前記ゲート電極と、前記ドレイン層と、前記ドレイン電極と、前記ソース層と、前記第1導電型の半導体領域と、前記短絡電極と、前記ソース電極とを備え、前記ドレイン層が、前記ドレイン電極と接続され、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲に形成され、前記第2導電型半導体領域より抵抗が高い電界緩和部とを有する装置を製造する方法であって、前記ゲート電極と、前記ゲート電極から前記ドレイン層の方向に所定距離を隔てるダミー電極とを同一リソグラフィ工程により同時に形成する工程と、少なくとも前記ダミー電極をマスクとして不純物をイオン注入することで前記ドレイン層における前記第2導電型半導体領域を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0023】
本発明の半導体装置は、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、前記半導体層の表面部分と前記半導体基板の表面とを接続するように形成されたトレンチ内に、第1導電型半導体材料が埋め込まれた第1導電型コネクト領域と、前記半導体層の表面部分に、前記コネクト領域と隣接して形成された第1導電型ベース層と、前記第1導電型ベース層の表面部分に形成された第2導電型ソース層と、前記半導体層の表面部分における前記第2導電型ソース層と離間した位置に形成された第2導電型ドレイン層と、前記ドレイン層と前記ソース層とに挟まれた前記ベース層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えることを特徴とする。
【0024】
また本発明の半導体装置は、第2導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、前記半導体層の表面部分に選択的に形成された第1導電型ベース層と、前記第1導電型ベース層の表面部分に形成された第2導電型ソース層と、前記半導体層の表面部分における前記第2導電型ソース層と離間した位置に形成された第2導電型ドレイン層と、前記ドレイン層と前記ソース層に挟まれた前記ベース層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン層と前記半導体基板の表面とを接続するように形成されたトレンチ内に、第2導電型半導体材料が埋め込まれた第2導電型コネクト領域とを備えることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
(1) 第1の実施の形態
図1に、本発明の第1の実施の形態による半導体装置の主要部分の縦断面構造を示す。低抵抗のP型シリコン半導体基板71の一方の主面上に、エピタキシャル成長により厚さ3μm程度のP型シリコンエピタキシャル層72が形成されている。このP型エピタキシャル層72の表面部分において、図中2つのP型ボディ領域73が形成されている。
【0027】
このP型ボディ領域73の表面の1部分において、対向するように2つのN型ソース領域74が形成され、さらにソース領域74に挟まれたエピタキシャル層72の表面部分にN型ドリフト領域75が形成されている。
【0028】
これらのN型ソース領域74とN型ドリフト領域75とに挟まれたP型ボディ領域73の表面上には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜76を介して低抵抗化されたポリシリコン膜からなる2つのゲート電極77が形成されている。
【0029】
ゲート電極77の側面にはそれぞれ、絶縁体膜として例えばシリコン窒化膜からなるサイドウォール86が、100nm〜200nm程度の厚さに形成されている。このサイドウォール86は、絶縁体膜を間に介してゲート電極77との間が絶縁された状態でポリシリコンで形成されていてもよい。N型ドリフト領域75におけるほぼ中央領域の表面部分には、N型ドレイン領域78が形成されている。
【0030】
また、N型ソース領域74下には、P型領域80が形成されている。このP型領域80は、P型エピタキシャル層72の表面からP型半導体基板71まで達するように深く形成されている。N型ソース領域74上及びP型領域80上には、これらを電気的に接続するための短絡電極82が形成されている。N型ドレイン領域78上には、コンタクトプラグ81A及びドレイン電極81が形成されている。コンタクトプラグ81Aは、例えばタングステンをCVD法等により堆積することで形成が可能である。しかしこれに限らず、アルミニウム等から成る1層の金属層によってコンタクトプラグ81Aとドレイン電極81とを一体に形成してもよい。
【0031】
このような構造を有するP型エピタキシャル層72の上方には、層間絶縁膜83が形成されている。この層間絶縁膜83上には、コンタクトプラグ81A、ドレイン電極81、層間絶縁膜83に開孔されたビア84Aを介して、N型ドレイン領域78に電気的に接続されたドレイン電極84が形成されている。また、P型半導体基板71の他方の主面上には、ソース電極85が形成されている。N型ソース領域74は、短絡電極82、P型領域80及びP型半導体基板71を介してソース電極85に電気的に接続されている。
【0032】
本実施の形態による装置を上方から見た場合の概略構成について、図2の平面図を用いて説明する。図2におけるA−A線に沿う縦断面図が図1に相当し、B−B線に沿う縦断面構造を図3に示す。
【0033】
半導体装置の上面に、ゲート電極77に電気的に接続されたボンディングパッド93、ゲート電極77とボンディングパッド93とを接続するゲート接続パターン94、ドレイン電極84が形成されている。
【0034】
ボンディングパッド93は、ゲート接続パターン94と同一層のパターンであって、連続して接続している。ドレイン電極84の下方には、層間絶縁膜83を挟んで複数のゲート配線96が形成されている。ボンディングパッド93及びゲート配線パターン94の下方に位置する層間絶縁膜83には、ビア95が形成されており、ビア95を介してボンディングパッド93又はゲート接続パターン94がゲート配線96の端部と接続されている。
【0035】
また、図示されていない断面において、ゲート配線96がコンタクトホールを介してゲート電極77と電気的に接続されている。これにより、外部の装置との間の接続に用いられるボンディングパッド93は、ボンディングパッド93に連続して接続されているゲート接続パターン94とともに、ビア95及びゲート配線96を介してゲート電極77に接続されている。
【0036】
さらに、ゲート配線96の下方には、P型シリコンエピタキシャル層72においてP型領域80が形成されている。このP型領域80は、図1に示されているP型領域80と連続している。
【0037】
ボンディングパッド93、ゲート接続パターン94及びゲート配線96は、ゲート電極77に至るまでの抵抗を低下させるため、アルミニウム等の金属が用いられ形成されている。ゲート配線96の幅は、例えば約2μm〜4μmであり、隣接するゲート配線96の間隔は例えば50μmから200μmである。
【0038】
そして、この装置における主電極はP型半導体基板71の一方の主面の上方に形成されたドレイン電極84と、他方の主面上に形成されたソース電極85である。
【0039】
本実施の形態では、P型領域80によってN型ソース領域74とP型半導体基板71とが電気的に接続されている。即ち、短絡電極82によってN型ソース領域74とP型領域80とが短絡されており、このP型領域80はP型エピタキシャル層72内に深く拡散されてP型半導体基板71まで達している。
【0040】
ドレイン領域は、LDD(Lightly doped drain)であるN型ドリフト領域75とコンタクト領域であるN型ドレイン領域78とからなる。本装置の耐圧が例えば30V〜40Vであるとした場合、図1に示されたN型ドリフト領域75の横方向の長さは、約1μmに形成されている。
【0041】
このN型ドリフト領域75は、N型不純物、例えばリン(P)あるいはヒ素(As)をイオン注入することによって形成される。このとき注入されるN型不純物の量は、例えば2×1012〜4×1012cm−2である。このイオン注入の際に、ゲート電極77及びサイドウォール86をマスクとして用いることにより、ソース側のN型ドリフト領域75の端部は、サイドウォール86によってセルフアライメントにて形成される。
【0042】
また、N型ドリフト領域75の深さは、例えば0.1μm〜0.2μmというように浅く形成されている。このため、ドレイン領域とゲート電極77とが対向する面積、即ちN型ドリフト領域75とゲート電極77とが上下方向に重なる部分の面積が小さく、ドレイン・ゲート間容量が小さくなっている。このため、本実施の形態によればMOSFETのスイッチング速度が速く、スイッチング損失が小さい。
【0043】
型ドレイン領域78は、コンタクトプラグ81Aとの間でオーミックコンタクトを取る必要がある。このため、N型ドレイン領域78表面のN型不純物濃度は1×1018cm−3以上、好ましくは1×1019cm−3以上となっている。このMOSFETの耐圧が約10V以下で足りる場合は、N型ドリフト領域75を形成しなくともよい。この場合は、N型ドレイン領域78を、ゲート電極77及びサイドウォール86をマスクに不純物をイオン注入することでセルフアライメントにて形成する。
【0044】
短絡電極82とドレイン電極84との間の層間絶縁膜83は、例えば1μm以上というように厚く設定している。これにより、短絡電極82とドレイン電極84との間に寄生するドレイン・ソース間容量を小さくすることができる。ドレイン電極84の厚さは、例えば4μm以上、好ましくは6μm以上である。P型半導体基板71の厚さは、100μm以下というように薄くしてある。P型半導体基板71の厚さを100μm以下にしているのは、オン抵抗を小さくするためである。
【0045】
本実施の形態の装置におけるMOSFETのチャネル領域は、P型エピタキシャル層72だけでなく、P型ボディ領域73を含んで形成されている。このP型ボディ領域73は、P型不純物(例えば、ボロン)のイオン注入及び熱拡散によって形成されている。このP型不純物のイオン注入は、ゲート電極77の形成よりも先に行っている。
【0046】
仮に、P型ボディ領域73を形成するためのイオン注入をゲート電極下の全体の領域に行った場合には、ドレイン側のゲート電極端の直下ではボロン濃度が高くなる。このため、N型ドリフト領域75の先端部分でのネットの不純物量(リン濃度からボロン濃度を差し引いた量)が低くなる。この結果、N型ドリフト領域75の抵抗が高くなり、このMOSFETのオン抵抗が高くなるという問題が生じる。
【0047】
そこでこのイオン注入は、後に形成されるゲート電極77の下の部分におけるソース側の約半分にイオンを注入し、ドレイン側の約半分にはイオンを注入しない。これにより、ゲート電極77下のP型不純物濃度は、チャネル領域のドレイン側端(N型ドリフト領域75と重なる部分)近傍で低くなる。この結果、N型ドリフト領域75の先端部分(ゲート電極近傍部分)の抵抗が高くなることを防ぐことができる。
【0048】
尚、ゲート電極77の長さが、例えば約0.6μm以下というように短い場合には、パンチスルーを防止するために、N型ソース領域74を形成するためのイオン注入においてもゲート電極77のみでなくサイドウォール86をマスクとして用いることが望ましい。このようにすることで、ゲート電極77の下にP型ボディ領域73を形成する領域を十分に確保することができる。
【0049】
図4に、本実施の形態の一部を変形した装置における主要部分の縦断面を示す。この装置においては、サイドウォール86を形成する前にゲート電極77の表面上にシリコン酸化膜97を形成する。即ち、サイドウォール86とゲート電極77との間にシリコン酸化膜97が挟まれた状態にある。このようにすることで、サイドウォール86に用いる材料の選択肢を拡げることができる。サイドウォール86がシリコン酸化膜97によってゲート電極77と絶縁されているため、サイドウォール86をポリシリコン等の導電性を有する材料で形成してもよい。また、ゲート電極77の表面がシリコン酸化膜97によって覆われているので、材料ガスとの反応を防ぐことができるので、例えばシリコン窒化膜等をCVD法等によって形成することもできる。
【0050】
(2) 第2の実施の形態
図5に、本発明の第2の実施の形態に係るMOSFETの主要部分の縦断面を示す。
【0051】
本実施の形態では、ポリシリコン膜から成るゲート電極77を形成した後に、比較的厚く、例えば100〜200nm程度の厚さに熱酸化を行っている。これにより、ゲート電極77の側面にシリコン酸化膜87が形成されるのと同時に、ゲート電極77が形成されていない部分にシリコン酸化膜88が形成されることになる。N型ドリフト領域75を形成するためのN型不純物のイオン注入は、ゲート電極77をマスクとして用いて行う。
【0052】
このイオン注入の際に、ゲート電極77の側面のシリコン酸化膜87が、上記第1の実施の形態におけるサイドウォール86と同様な作用を奏する。N型ドリフト領域75のソース側の端部は、シリコン酸化膜87によってセルフアライメントにて形成されている。従って上記第1の実施の形態と同様に、ドレイン領域とゲート電極77とが対向する面積(N型ドリフト領域75とゲート電極77とが重なる部分の面積)が小さく、ドレイン・ゲート間容量を小さくすることができる。この結果、本実施の形態の装置においても、MOSFETのスイッチング速度が速くスイッチング損失が小さいという効果が得られる。
【0053】
図6に、第2の実施の形態の変形例における主要部の縦断面構造を示す。この変形例では、上記第2の実施の形態と比較し、シリコン酸化膜88の膜厚が薄く形成されている。
【0054】
ゲート電極77の形成に用いられるポリシリコン膜に導入された不純物濃度が高いことにより、熱酸化工程において基板72のシリコン表面よりゲート電極77のポリシリコン表面の方が酸化速度が速い。これにより、基板72上のシリコン酸化膜88の膜厚が薄くとも、ゲート電極77の側面におけるシリコン酸化膜87の膜厚は相対的により厚く形成することが可能である。
【0055】
(3) 第3の実施の形態
図7は、この発明の第3の実施の形態に係るMOSFETの主要部分を示す断面図である。本実施の形態では、ドレイン領域を覆う図示されていないレジスト膜と、ゲート電極77及びサイドウォール86とをマスクにしてP型不純物のイオン注入を行い、P型の領域を形成している。このようにすることにより、N型ソース領域74の下のP型の領域の抵抗が小さくなり、L負荷スイッチング等においてアバランシェ降伏が起こるときの破壊耐量を改善することができる。
【0056】
(4) 第4の実施の形態
図8に、本発明の第4の実施の形態に係る装置の主要部分の縦断面を示す。本実施の形態では、チャネル領域の表面部分において部分的にP型領域90が浅く形成されている。また、ゲート絶縁膜として、薄い膜厚を有する部分76Aと厚い膜厚を有する部分76Bとを有する。
【0057】
P型領域90が形成された領域では、膜厚が薄いゲート絶縁膜76Aが形成されている。P型領域90により、チャネル領域表面でのパンチスルーの発生が防止される。しかし、P型領域90によって閾値が高くなるのを防ぐために、この部分のゲート絶縁膜76Aは薄くなっている。
【0058】
ゲート絶縁膜76Aおよび76Bの上には高誘電体膜、例えばシリコン窒化膜91が形成されている。このシリコン窒化膜91を形成することにより、ゲート耐圧を高め、ゲートの信頼性を向上させることができる。
【0059】
(5) 第5の実施の形態
図9に、本発明の第5の実施の形態による装置の主要部分を示す。本実施の形態は、上記第4の実施の形態を変形したものに相当し、ゲート電極77の下のゲート絶縁膜92の厚さが、ソース側からドレイン側へ向かって連続的に徐々に厚くなっている。このようなゲート絶縁膜92を介してP型不純物のイオン注入を行いP型ボディ領域73を形成することにより、上記第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0060】
(6) 第6の実施の形態
図10に、本発明の第6の実施の形態による装置の主要部分を示す。本実施の形態では、N型ドレイン領域78の下方にP型領域98が形成されている点に特徴がある。このP型領域98の形成に従い、N型ドレイン領域78とP型領域98との間のPN接合における耐圧を、P型領域98を形成していない場合におけるソース・ドレイン間耐圧よりも意図的に低くしている。L負荷スイッチング時等においてアバランシェ降伏が発生するときは、PN接合部の耐圧が低いことからこの部分において発生し、P型ボディ領域73の方へはアバランシェ電流が流れず、破壊耐量を高くすることができる。
【0061】
(7) 第7の実施の形態
図11に、本発明の第7の実施の形態に係る方法により製造された半導体装置に含まれるMOSFETの主要部分の断面構成を示す。
【0062】
低抵抗のP型半導体基板71の一方の主面上に、エピタキシャル成長によって厚さ3μm程度のP型シリコンエピタキシャル層72が形成されている。このP型エピタキシャル層72の表面部分には、P型ボディ領域73が形成されている。
【0063】
また、P型ボディ領域73の表面の一部分を挟んで対向するように、N型ソース領域74とN型ドリフト領域75(電界緩和部)とが形成されている。P型ボデイ領域73の表面において、N型ソース領域74とN型ドリフト領域75とに挟まれた領域上には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜76を介して低抵抗化されたポリシリコン膜からなるゲート電極77が形成されている。N型ドリフト領域75の中央部分には、N型ドレイン領域78が形成されている。
【0064】
また、N型ソース領域74下には、P型領域80が形成されている。このP型領域80は、P型エピタキシャル層72の表面からP型半導体基板71に達するように深く形成されている。N型ソース領域74上及びP型領域80上には、この二つの領域74及び80を電気的に接続する短絡電極82が形成されている。また、N型ドレイン領域78の表面上には、これに電気的に接続されたドレイン電極81が形成されている。
【0065】
そして、本実施の形態においてはゲート電極77とドレイン電極81との間の領域において、ポリシリコン膜からなるダミー電極101が形成されている。ゲート電極77とダミー電極101は同一材料のポリシリコンからなり、同じ工程において同時に形成されている。また、各単位セルのゲート電極77とダミー電極101との距離は等しく設定されている。さらに、後述する製造工程を経ることにより、各単位セルのN型ドリフト領域75の長さL1、L2は正確に等しく作られている。
【0066】
そしてP型エピタキシャル層72の上部には、層間絶縁層83が形成されている。この層間絶縁層83上には、ドレイン電極81を通して、N型ドレイン領域78に電気的に接続されたドレイン電極84が形成されている。また、P型半導体基板71の他方の主面上には、ソース電極85が形成されている。このMOSFETにおける主電極は、P型半導体基板71の一方の主面の上方に形成されたドレイン電極84と、他方の主面上に形成されたソース電極85とが対応する。N型ソース領域74は、短絡電極82、P型領域80及びP型半導体基板71を介してソース電極85に電気的に接続されている。
【0067】
本実施の形態では、P型領域80によってN型ソース領域74とP型半導体基板71とが電気的に接続されている。即ち、短絡電極82によってN型ソース領域74とP型領域80とが短絡されており、このP型領域80はP型エピタキシャル層72内に深く拡散されて、P型半導体基板71まで達している。
【0068】
ドレイン領域は、LDDであるN型ドリフト領域75とコンタクト領域であるN型ドレイン領域78とを有する。このMOSFETの耐圧が例えば30V〜40V程度である場合、図11に示されたN型ドリフト領域75の横方向の長さL1及びL2は、例えば約1μmである。
【0069】
このN型ドリフト領域75は、N型不純物、例えばリン(P)あるいはヒ素(As)のイオン注入によって形成される。このとき注入されるN型不純物の量は、例えば2×1012〜5×1012cm−2程度である。このイオン注入の際、ゲート電極77をマスクとして用いることにより、N型ドリフト領域75のソース側の端部は、ゲート電極77によってセルフアライメントにて形成されている。
【0070】
また、N型ドリフト領域75の深さは、本実施の形態では例えば0.1μm〜0.2μmというように浅く形成されている。これにより、ドレイン領域とゲート電極77とが対向する面積、即ちN型ドリフト領域75とゲート電極77とが上下方向において重複する部分の面積が小さく、ドレイン・ゲート間容量が小さくなっている。このため、本実施の形態におけるMOSFETはスイッチング速度が速く、スイッチング損失が小さいという効果を奏する。
【0071】
型ドレイン領域78は、ドレイン電極81との間でオーミックコンタクトをとる必要がある。このため、N型ドレイン領域78表面のN型不純物濃度は例えば1×1018cm−3以上、好ましくは1×1019cm−3以上に設定する。
【0072】
短絡電極82とドレイン電極84との間の層間絶縁膜83が、本実施の形態では例えば1μm以上というように厚く形成されている。これにより、短絡電極82とドレイン電極84との間に生じる寄生のドレイン・ソース間容量を小さくすることができる。ドレイン電極84の厚さは、例えば4μm以上、好ましくは6μm以上である。P型半導体基板71の厚さは、本実施の形態では100μm以下というように薄くしてある。これにより、オン抵抗を小さくすることができる。
【0073】
次に、本実施の形態による半導体装置の製造方法について、工程別に縦断面構造を示した図12〜図14を用いて説明する。
【0074】
型シリコン半導体基板71の一方の主面上に、エピタキシャル成長によって厚さが例えば約3μmのP型シリコンエピタキシャル層72を形成し、P型領域80をP型不純物の拡散により選択的に形成する。シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜76を形成した後、図12に示されたように、ゲート形成工程においてゲート電極77とダミー電極101とを同時に形成する。
【0075】
ここで、ゲート電極77とダミー電極101とは同一のマスクを用いてリソグラフィーを行うことにより、互いの位置合わせを正確に行うことができる。隣接する単位セルにおいて、一方の単位セルにおけるゲート電極77とダミー電極101との距離Laと、他方の単位セルにおける距離Lbとを等しく設定する。同様に、一方の単位セルにおけるダミー電極101の長さLcと他方の単位セルにおける長さLdとを等しくする。さらに、ゲート電極77と図示されていないフォトレジストとをマスクとしてP型不純物をイオン注入し、拡散させて自己整合的にP型ボディ領域73を形成する。
【0076】
次に図13に示されたように、ゲート電極77とフォトレジスト102とをマスクとしてN型ドリフト領域75を形成するためN型不純物をイオン注入する。
【0077】
さらに図14に示されたように、ゲート電極77、ダミー電極101及びフォトレジスト103をマスクとしてN型ドレイン領域78及びN型ソース領域74を形成するためのN型不純物をイオン注入する。この後、アニール工程を経て各不純物層を活性化させ、層間絶縁膜及び電極を形成して図11に示された上記構造を得る。
【0078】
このような本実施の形態の製造方法により、各単位セルのN型ドリフト領域75を、長さが高精度で等しくなるように形成することができる。
【0079】
(8) 第8の実施の形態
図15に、本発明の第8の実施の形態に係るMOSFETの主要部分の断面構造を示す。本実施の形態では、N型ドレイン領域78と略同一領域において、N型ドレイン領域78よりも深くN型ドレイン領域104が形成されている。上記第7の実施の形態と同一の構成要素には同一の番号を付して説明を省略する。
【0080】
上記半導体装置を製造する方法について、工程別に素子の断面を示した図16〜図18を用いて説明する。
【0081】
図12に示された上記第7の実施の形態と同様に、図16に示されたようにゲート電極77とダミー電極101とを形成し、ゲート電極77と図示されていないフォトレジストとをマスクとしてP型不純物をイオン注入する。上記第7の実施の形態と同様に、隣接する単位セルのゲート電極77とダミー電極101との距離La、Lbが等しく、またダミー電極101の長さLc、Ldが等しく設定されている。
【0082】
次に、図17に示されたように、ダミー電極101とフォトレジスト105とをマスクとしてN型ドレイン領域104を形成するためのN型不純物をイオン注入する。このイオン注入した不純物を熱拡散させることにより、図18に示されたようにP型ボディ領域73とN型ドレイン領域104とを形成する。
【0083】
図19に示されたように、ゲート電極77、ダミー電極101及びフォトレジスト102をマスクとしてN型ドリフト領域75を形成するためのN型不純物のイオン注入を行う。更に図20に示されたように、ゲート電極77、ダミー電極101及びフォトレジスト103をマスクとしてN型ドレイン領域78とN型ソース領域74とを形成するためのN型不純物のイオン注入を行う。この後、上記第7の実施の形態と同様に、アニール工程、層間絶縁膜及び電極の形成工程を経て図15に示された構造を得る。こうして、N型ドリフト領域75、N型ドレイン領域78及びN型ソース領域74は、セルフアライメントで形成される。
【0084】
本実施の形態においても上記第7の実施の形態と同様に、各単位セルのN型ドリフト領域75の長さを高い精度で等しく形成することができる。
【0085】
(9) 第9の実施の形態
本発明の第9の実施形態による半導体装置について、その断面構成を示す図21を用いて説明する。
【0086】
型半導体基板71の一方の主面上に、P型エピタキシャル層72が形成されている。このP型エピタキシャル層72の表面部分において、P型不純物が導入されたポリシリコンからなるコネクト領域113が選択的に形成されている。
【0087】
このP型コネクト領域113に隣接した部分に、P型ベース層111が形成され、P型ベース層111の領域内の表面部分においてN型ソース層74が形成されている。
【0088】
型半導体基板71の他方の主面上には、ソース電極85が形成されている。電流経路を、このソース電極85とN型ソース層74との間に形成するためには、P型コネクト領域113とN型ソース層74との間に生じるジャンクションをなくす必要がある。そこで、P型コネクト領域113とN型ソース層74とを電気的に接続し、P型とN型のキャリアを交換するために金属層601を設けている。
【0089】
さらに、P型エピタキシャル層72の表面部分において、P型ベース層111から所定距離を隔てた位置にN型電界緩和層75が形成され、このN型電界緩和層75の略中央の表面部分においてN型ドレイン層78が形成されている。このN型電界緩和層75とN型ソース層74との間の領域上に、ゲート絶縁膜76を介してゲート電極77が形成されている。
【0090】
図22(a)〜(e)に、このP型コネクト領域113の具体的な形成方法を示す。図22(a)に示されたように、P型半導体基板71上のP型エピタキシャル層72の表面上にマスク材404を堆積させる。マスク材の上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ工程で図22(b)に示すようにマスク材404をパターニングする。
【0091】
図22(c)に示されたように、このマスク材404をマスクとして例えばRIE(反応性エッチング)等を行ってトレンチ401を形成する。
【0092】
図22(d)に示されたように、トレンチ401を埋めるようにP型不純物が導入された多結晶シリコン411を堆積する。
【0093】
図22(e)に示されたように、多結晶シリコン411にエッチバックを行ってトレンチ401内に残存させることで、P型コネクト領域を形成する。
【0094】
図36に示された従来の装置では、P型不純物をイオン注入した後、熱拡散を行ってP型コネクト領域601を形成することで、N型ソース層74とP型半導体基板71とを接続していた。しかし上述したように、P型コネクト領域601が深さ方向と同様に横方向にも拡散し、素子面積の増大を招いていた。
【0095】
これに対し本実施の形態では、N型ソース層74とP型半導体基板71とを接続するP型コネクト領域113を、イオン注入及び熱拡散により形成するのではなく、トレンチを形成してポリシリコンを埋めこむように形成しエッチバックを行ってP型コネクト領域113を形成することにより、P型不純物が横方向に拡散することを抑制できるので、従来の装置と比較し素子面積を小さくすることができる。
【0096】
(10) 第10の実施の形態
図23に、本発明の第10の実施の形態による装置の構成を示す。
【0097】
上記第9の実施の形態と比較し、P型コネクト領域113におけるゲート電極77と対向した側面にシリコン酸化膜114が形成されている点が相違する。他の上記第9の実施の形態と同一の構成要素には同一の番号を付して説明を省略する。
【0098】
本実施の形態において、P型コネクト領域113のゲート電極77と対向した側面にシリコン酸化膜114を形成する方法を図24を用いて説明する。
【0099】
図24(a)に示されたトレンチ401は、図22(a)及び(b)の工程を経て、マスク材404をマスクとしてRIE等を行い形成される。
【0100】
図22(b)に示されたように、酸化工程を経てトレンチ401内部の側面及び底面にシリコン酸化膜403を形成する。
【0101】
図22(c)のように、トレンチ内部に形成されたシリコン酸化膜403のうち、RIE等の異方性エッチングを行って底面上のシリコン酸化膜を除去し、側面上のシリコン酸化膜を残存させる。
【0102】
さらに、トレンチ401を埋めるようにP型不純物が導入されたポリシリコンを堆積する。そして、図24(d)に示されたように、ポリシリコンにエッチバックを行ってトレンチ401内に残存させることで、P型コネクト領域113を形成する。
【0103】
ここで、堆積したポリシリコンにエッチバックを行ってP型コネクト領域113を形成した後、熱工程がある場合には、P型コネクト領域113に含まれているP型不純物がP型エピタキシャル層72に拡散するおそれがある。本実施の形態では、トレンチ401の側面にシリコン酸化膜403を形成したことにより、熱工程がある場合にもこのP型不純物の横方向への拡散をより確実に防止することができる。よって、上記第9の実施の形態と比較し、ゲート電極77とP型コネクト領域113との間隔をより縮小することができる。この結果、素子ピッチを小さくし素子面積を縮小することができるため、上記第9の実施形態によるMOSFETよりさらにオン抵抗×素子面積の値を改善することが可能である。
【0104】
(11) 第11の実施の形態
図25に、本発明の第11の実施の形態による装置の断面構造を示す。上記第9、第10の実施の形態では、高耐圧の場合にはP型エピタキシャル層72を厚くする必要がある。このため、トレンチの深さを高耐圧になればなるほど深くしなければならず、P型コネクト領域113の長さがより長くなる。
【0105】
型コネクト領域113の抵抗率にもよるが、P型コネクト領域113が長くなり抵抗が大きくなるにつれて、装置全体のオン抵抗も大きくなる。
【0106】
そこで本実施の形態では、高耐圧が要求される場合であってもP型コネクト領域113を短くすることができるように、P型基板71とP型エピタキシャル層72との間に絶縁体121を形成する。
【0107】
型ドレイン層78の下のP型エピタキシャル層72を完全に空乏化させることで、ドレイン層78とP型基板71との間の電圧を、空乏化したP型エピタキシャル層72と絶縁体121とで分担させることができるので、P型エピタキシャル層72を薄くすることが可能である。これにより、トレンチの深さを浅くしてP型コネクト領域113を短くし、この部分の抵抗を低下させることにより、装置全体のオン抵抗も低下させることができる。
【0108】
(12) 第12の実施の形態
図26に、本発明の第12の実施の形態による装置の縦断面構造を示す。上記第9の実施の形態では、P型コネクト領域がソース領域に近接して設けられている。これに対し、本実施の形態ではN型コネクト領域502がN型ドレイン領域78下に形成されている点が相違する。このN型コネクト領域502は、ドレイン領域78下に形成されたトレンチ内にN型不純物が導入されたポリシリコンが埋め込まれている。N型コネクト領域502のエッチング量がN型ドレイン層78の接合深さよりも小さい場合、N型コネクト領域502とN型ドレイン層78は電気的に短絡している。
【0109】
本実施の形態においても、上記第9の実施の形態と同様に、N型ドレイン層78とN型半導体基板501とを接続するN型コネクト領域502を、イオン注入及び熱拡散により形成するのではなく、トレンチを形成してポリシリコンを埋めこむように形成しエッチバックを行ってN型コネクト領域502を形成することにより、N型不純物が横方向に拡散することを抑制できるので、素子面積を小さくすることができる。
【0110】
第12の実施の形態の一変形例による装置の縦断面構造を図27に示す。第12の実施の形態において、N型コネクト領域502のエッチバック量がN型ドレイン層78の接合深さよりも大きい場合、N型コネクト領域502とN型ドレイン層78は分離される。そこでこの変形例では、導電体510でそれらを短絡している。導電体510は、第2導電型不純物を含んだ多結晶シリコンや金属等を用いてもよい。
【0111】
この変形例によれば、第12の実施の形態と比較し、厳密なエッチバック量の制御性を必要とせずに安定してトランジスタを形成することができる。
【0112】
第12の実施の形態の他の変形例による装置の縦断面構造を図28に示す。
【0113】
導電体510とP型エピタキシャル層72は図27に示された変形例の場合、トレンチの側壁の一部において接している。導電体が金属の場合、導電体とP型エピタキシャル層72はショットキー接合している。導電体がP型エピタキシャル層72に比べ高くなると逆バイアス状態になるが、ショットキー接合であるためPN接合に比べドレイン−ソース電極間のリーク電流が大きくなる。そこで、この変形例では図28に示すように導電体とP型エピタキシャル層72との間を絶縁体511で分離している。
【0114】
こうすることで図27に示された変形例と比較し、逆バイアス時のリーク電流を減らすことができる。
【0115】
(13) 第13の実施の形態
本発明の第13の実施の形態による装置の縦断面構造を、図29に示す。本実施の形態は、上記第12の実施の形態におけるN型コネクト領域502の側面にシリコン酸化膜503を形成したものに相当する。
【0116】
型コネクト領域502の側面にシリコン酸化膜503を形成しているため、N型コネクト領域502とN型ドレイン層78とは、N型コネクト領域502のエッチバック量にかかわらず分離している。そこで導電体でN型ドレイン層78とN型コネクト領域502と電気的に短絡している。
【0117】
本実施の形態によれば、上記第10の実施の形態と同様に、トレンチの側面にシリコン酸化膜503を形成したことにより、熱工程がある場合にもN型不純物の横方向への拡散を防止することができる。よって、上記第12の実施の形態と比較し、ゲート電極77とN型コネクト領域502との間隔をより縮小することができ、素子ピッチを小さくして素子面積を縮小することができる。
【0118】
第13の実施の形態の一変形例による装置の縦断構造を図30に示す。
【0119】
導電体510とP型エピタキシャル層72の接した部分を絶縁体503で分離している。
【0120】
この変形例においても、図28に示された第12の実施の形態の他の変形例と同様、逆バイアス時のリーク電流を減らすことができる。
【0121】
(14) 第14の実施の形態
本発明の第14の実施の形態による装置について、その縦断面構造を示した図31を用いて説明する。本実施の形態は、上記第11の実施の形態と同様に、高耐圧が要求される場合であってもN型コネクト領域502の深さ方向の長さを短くできるように、P型基板71とP型エピタキシャル層72との間に絶縁体521を形成する。
【0122】
本実施の形態においても、P型ベース層111の下のP型エピタキシャル層72を完全に空乏化させることで、ドレイン層501とP型ベース層111との間の電圧を、空乏化したP型エピタキシャル層72と絶縁体121とで分担させることで、P型エピタキシャル層72を薄くすることができる。これにより、トレンチの深さを浅くしてN型コネクト領域502を短くし、この部分の抵抗を低下させることで装置全体のオン抵抗も低下させることができる。
【0123】
(15) 第15の実施の形態
図32に、本発明の第15の実施の形態による装置の縦断面構造を示す。本実施の形態は、MOSFETと、このMOSFETを駆動する回路とを混載した装置に本発明が適用されたものである。
【0124】
P型半導体基板71上に絶縁層121を介してP型エピタキシャル層72が形成されており、3つの領域201、202、203が設けられている。領域201と領域202との間は、絶縁層121上に形成されたコネクト領域301によりそれぞれ島状に分離されており、領域202と領域203との間は、絶縁層121を貫通するように設けられたトレンチ内にP型ポリシリコンが埋め込まれているP型コネクト領域113により分離されている。コネクト領域301の側面及び底面には絶縁膜305が形成され、コネクト領域113の側面には絶縁膜114が形成されている。
【0125】
領域201には低耐圧のMOSFETが形成され、領域202には高耐圧のMOSFETが形成されている。さらに領域203には、上記第9〜第14の実施例として示したような高耐圧のMOSFETが例えば出力素子として形成されている。
【0126】
このようなSOI構造の基板を用いることにより、各素子の分離が容易となり、低耐圧のMOSFETと高耐圧のMOSFETとを同一基板上に形成することが可能となる。また、MOSFETと、MOSFETを駆動する回路とを同一基板上に混載することにより、異なる基板に搭載しボンディングワイヤ等で接続した場合に存在する寄生容量と寄生インダクタンスを極力減らすことができるので、高速動作が可能となる。
【0127】
出力素子以外の素子を形成する領域201,202では、この領域を取り囲む201を取り囲むP型コネクト領域113は別のP型コネクト領域301のようにP型基板71まで到達していないことが望ましい。Nウェル302、高耐圧MOSFETのN型ドリフト層304がP型基板71の電位に比べて高電位となりうる。一方、P型コネクト領域113はP型基板71の電位と同電位であるため、P型コネクト領域113とN型ドリフト層304間との耐圧低下をまねく恐れがあるからである。
【0128】
従って、出力素子以外の素子を取り囲むPコネクト領域301は、半導体基板71まで貫通することなく、絶縁層121上においてフローティング状態にすることが望ましい。
【0129】
図33に、本発明の別の実施形態による装置の縦断面構造を示す。本実施の形態と図32との実施形態との違いはP型半導体基板71のかわりにN型半導体基板501を用いた点である。
【0130】
N型半導体基板501上に絶縁層521を介してP型エピタキシャル層72が形成されており、3つの領域251、252、253が設けられている。領域251には低耐圧のMOSFETが形成され、領域252には高耐圧のMOSFETが形成されている。さらに領域253には、上記第9〜第14の実施例として示したような高耐圧のMOSFETが例えば出力素子として形成されている。
【0131】
本実施例も図32と同様、SOI構造の基板を用いることにより、各素子の分離が容易となり駆動する回路を混載することが可能となる。
【0132】
上記実施の形態では、NチャネルMOSFETを用いた装置に本発明を適用した例として説明しているが、N型とP型とを逆にしてPチャネルMOSFETを用いた装置に対しても本発明を同様に適用することができる。また、膜の材料や形成方法、膜厚等の寸法、不純濃度等、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の半導体装置によれば、ドレイン層に電界緩和部が設けられており、電界緩和層とゲート電極とが上下方向に重なる部分の面積が小さく、ドレイン・ゲート間容量が小さいので、高周波におけるスイッチング損失を低減させることができる。
【0134】
また本発明の半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極とドレイン領域との間に、ゲート電極を形成する同一の工程においてダミー電極を形成することで、ダミー電極とゲート電極との距離が各単位セル間で等しくなるように形成し各単位セルの電界緩和層を等しい長さに形成し、単位セル間での電流のばらつきを防止すると共に、必要以上に電界緩和層を長くすることでオン抵抗が大きくなることを防ぐことができる。
【0135】
さらに本発明の半導体装置によれば、半導体基板とソース層とを接続するコネクト領域をトレンチに半導体材料を埋め込んで形成することで、不純物の拡散により形成した場合の素子ピッチの増加を防ぐことで、オン抵抗×素子面積の値を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図2】同半導体装置における深さ方向に直交する面における構成を示した平面図。
【図3】図2におけるB−B線に沿う断面の構成を示した縦断面図。
【図4】同第1の実施の形態の変形例としての半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図6】同第2の実施の形態の変形例としての半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図9】本発明の第5の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図10】本発明の第6の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図11】本発明の第7の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図12】同第7の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図13】同第7の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図14】同第7の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図15】本発明の第8の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図16】同第8の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図17】同第8の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図18】同第8の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図19】同第8の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図20】同第8の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図21】本発明の第9の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図22】同第9の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図23】本発明の第10の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図24】同第10の実施の形態による半導体装置の製造方法の一工程別における素子の構成を示した縦断面図。
【図25】本発明の第11の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図26】本発明の第12の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図27】同第12の実施の形態の一変形例による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図28】同第12の実施の形態の他の変形例による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図29】本発明の第13の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図30】同第13の実施の形態の一変形例による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図31】本発明の第14の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図32】本発明の第15の実施の形態による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図33】同第15の実施の形態の一変形例による半導体装置の構成を示した縦断面図。
【図34】従来のDC−DCコンバータの回路構成を示した回路図。
【図35】従来の半導体装置におけるトレンチMOSFETの構成を示した縦断面図。
【図36】従来の半導体装置における横型MOSFETの構成を示した縦断面図。
【図37】従来の半導体装置の構成を示した縦断面図。
【符号の説明】
71 P型シリコン半導体基板
72 P型シリコンエピタキシャル層
73 P型ボディ領域
74 N型ソース領域
74A 突起状部分
75 N型ドリフト領域
76 ゲート絶縁膜
76A 薄いゲート絶縁膜
76B 厚いゲート絶縁膜
77 ゲート電極
78 N型ドレイン領域
80 P型領域
81 ドレイン電極
81A コンタクトプラグ
82 短絡電極
83 層間絶縁膜
84 ドレイン電極
84A ビア
85 ソース電極
86 サイドウォール
87 絶縁膜
88 絶縁膜
89 P型領域
90 P型領域
91 高誘電体膜
92 ゲート絶縁膜
93 ボンディングパッド
94 ゲート接続パターン
95 ビア
96 ゲート配線
97 シリコン酸化膜
98 P型領域
101 ダミー電極
102,103 フォトレジスト
104 N型ドレイン領域
105 フォトレジスト
111 P型ベース層
112 P型ベースコンタクト層
113 コネクト領域
114 絶縁膜
201〜203 領域
251〜252 領域
301 P型コネクト領域
302 Nウェル
304 Nドリフト層
305 絶縁膜
311 N型コネクト領域
401 トレンチ
402 レジスト膜
403 シリコン酸化膜
404 マスク材
411 ポリシリコン
501 P型半導体基板
502 N型半導体基板
503 コンタクトプラグ
504 ソース電極
510 導電体
601 金属層

Claims (20)

  1. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の半導体領域と、
    前記ソース層及び前記半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極と、
    を備え、
    前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、
    前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ゲート電極の表面上及び側面に形成された絶縁膜をさらに備え、
    前記サイドウォールは、この絶縁膜を隔てて前記ゲート電極の側面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の半導体領域と、
    前記ソース層及び前記半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極と、
    を備え、
    前記ゲート電極には、その表面を覆うように酸化膜が形成されており、
    前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記酸化膜における前記ゲート電極の側面に位置する部分をマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする半導体装置。
  4. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
    前記ソース層及び前記第1半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極と、
    を備え、
    前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、
    前記半導体層の表面部分において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて、少なくとも前記ソース層の下部を含む領域に第1導電型の第2半導体領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
    前記ソース層及び前記第1半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極と、
    を備え、
    前記ゲート電極の側面にサイドウォールが形成されており、
    前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲において、前記サイドウォールをマスクにして不純物がイオン注入されて形成され不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有し、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下に位置するチャネル領域内に形成された第1導電型の第2半導体領域をさらに有し、
    前記ゲート絶縁膜は、前記ソース領域上に位置する部分と、前記第2半導体領域上に位置する部分とが、前記ドレイン領域上に位置する部分より膜厚が薄いことを特徴とする半導体装置。
  6. 前記ゲート絶縁膜は、前記ソース領域上に位置する部分から前記ドレイン領域上に位置する部分へ向かって膜厚が厚いことを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の第1半導体領域と、
    前記ソース層及び前記第1半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極と、
    を備え、
    前記ドレイン層の下部に形成された、第1導電型の第2半導体領域をさらに有することを特徴とする半導体装置。
  8. 第1又は第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する一方の領域に選択的に形成された第2導電型のドレイン層と、
    前記ドレイン層と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記半導体層の表面部分において、前記ゲート電極下の領域に隣接する他方の領域に選択的に形成された第2導電型のソース層と、
    前記半導体層より抵抗が低く、前記半導体基板に到達するように前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型の半導体領域と、
    前記ソース層及び前記半導体領域に電気的に接続された短絡電極と、
    前記半導体基板の裏面上に形成されたソース電極とを備え、
    前記ドレイン層は、前記ドレイン電極と接続され、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲に形成され、前記第2導電型半導体領域より抵抗が高い電界緩和部とを有する半導体装置を製造する方法であって、
    前記ゲート電極と、前記ゲート電極から前記ドレイン層の方向に所定距離を隔てるダミー電極とを同一リソグラフィ工程により同時に形成する工程と、
    少なくとも前記ダミー電極をマスクとして不純物をイオン注入することで前記ドレイン層における前記第2導電型半導体領域を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記ゲート電極をマスクとして不純物をイオン注入することで前記電界緩和部を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面部分と前記半導体基板の表面とを接続するように形成されたトレンチ内に、第1導電型半導体材料が埋め込まれた第1導電型コネクト領域と、
    前記半導体層の表面部分に、前記コネクト領域と隣接して形成された第1導電型ベース層と、
    前記第1導電型ベース層の表面部分に形成された第2導電型ソース層と、
    前記半導体層の表面部分における前記第2導電型ソース層と離間した位置に形成された第2導電型ドレイン層と、
    前記ドレイン層と前記ソース層とに挟まれた前記ベース層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  11. 前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲に形成され、不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする請求項10記載の半導体装置。
  12. 前記コネクト領域は、前記第1導電型半導体材料が埋め込まれた前記トレンチの内部側面において、絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項10又は11記載の半導体装置。
  13. 前記半導体基板と前記半導体層との間に絶縁層が形成されており、
    前記コネクト領域は、前記絶縁層を貫通した状態で、前記半導体基板の表面部分と前記半導体層の表面部分とを接続するように形成されていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の半導体装置。
  14. 第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の表面上に形成され、前記半導体基板より抵抗が高い第1又は第2導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面部分に選択的に形成された第1導電型ベース層と、
    前記第1導電型ベース層の表面部分に形成された第2導電型ソース層と、
    前記半導体層の表面部分における前記第2導電型ソース層と離間した位置に形成された第2導電型ドレイン層と、
    前記ドレイン層上と前記ソース層に挟まれた前記ベース層上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記ドレイン層と前記半導体基板の表面とを接続するように形成されたトレンチ内に、第2導電型半導体材料が埋め込まれた第2導電型コネクト領域と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  15. 前記ドレイン層は、所定の不純物濃度を有する第2導電型半導体領域と、この第2導電型半導体領域の周囲に形成され、不純物濃度が前記第2導電型半導体領域より低い電界緩和部とを有することを特徴とする請求項14記載の半導体装置。
  16. 前記コネクト領域は、前記第1導電型半導体材料が埋め込まれた前記トレンチの内部側面において、絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項14又は15記載の半導体装置。
  17. 前記第2導電型コネクト領域と前記ドレイン層とは、導電体で短絡していることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の半導体装置。
  18. 前記半導体基板と前記半導体層との間に絶縁層が形成されており、
    前記コネクト領域は、前記絶縁層を貫通した状態で、前記ドレイン層が有する前記不純物層と前記半導体層の表面部分とを接続するように形成されていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の半導体装置。
  19. 前記半導体層の表面部分における前記コネクト領域により囲まれた島状の領域内において、トランジスタ、抵抗素子、コンデンサ、及びダイオードの少なくともいずれかが形成されていることを特徴とする請求項10乃至請求項18のいずれかに記載の半導体装置。
  20. 前記絶縁層を貫通した状態で、前記半導体基板の表面部分と前記半導体層の表面部分とを接続するように形成されている前記コネクト領域の他に、
    前記絶縁層を貫通しない状態で、前記半導体層の表面部分と前記絶縁層との間に形成された他の第1導電型コネクト領域をさらに有し、
    前記半導体層の表面部分における前記他のコネクト領域により囲まれた島状の領域内において、トランジスタ、抵抗素子、コンデンサ、及びダイオードの少なくともいずれかが形成されていることを特徴とする請求項19記載の半導体装置。
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