JP4488587B2 - ランプソケットおよび照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ランプソケットおよび照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の突き合わせ方式のランプソケットは、ランプの挿入時にランプ口金のランプピンを4本とも導電板と接触する。
【0003】
一方、従来のランプピンを導電板に挟み込んで接触させる差し込み方式のランプソケットは、ランプピンを差し込みさらにランプを回動操作することによってはじめてランプピンと導電板とが接触する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
突き合わせ方式のランプソケットは、電源の接続状態でランプを装着しようとすると、ランプを挿入した状態で装着する前に点灯してしまうため、驚いてランプから手を離したり、ランプ装着が完了したものと誤ってランプから手を離して、ランプを落下させるなどの危険性がある。
【0005】
また従来の突き合わせ方式および差し込み方式のどらちのランプソケットも、ランプの挿入だけではランプを保持せず、押しながら回動させなければならないので、操作性が悪かった。
【0006】
したがって、この発明の目的は、ランプを挿入した段階ではランプは点灯せず、かつランプの仮保持ができる安全かつランプ着脱操作性の良いランプソケットおよび照明器具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のランプソケットは、ソケット本体と、このソケット本体内に設けられてランプ口金のランプピンに接触する導電部材を有し、前記ランプピンを前記ソケット本体に挿入しかつ一方向に回動することによって前記ランプ口金が前記ソケット本体に保持されるとともに前記ランプピンが前記導電部材に接触するようにしたランプソケットであって、前記ランプピンを前記ソケット本体に挿入したときに、前記ランプピンの少なくとも1本を仮保持する保持手段を有するとともに少なくとも他の1本が前記導電部材と非接触となるように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
請求項1記載のランプソケットによれば、ランプを挿入した状態で少なくとも1本のランプが保持されかつ少なくとも1本は導電部材と非接触であるため、ランプが点灯しないのでランプから手を離すおそれが少なくなり、仮に手を離しても仮保持状態のためランプの落下を防止でき安全が図れる。またランプピンを挿入しただけでは不点状態のため正規の取付け状態でないことが判断しやすい。
【0011】
請求項2記載のランプソケットは、請求項1において、前記保持手段がランプ口金の回転軸に対して対称に配置された一対の導電部材である。
【0012】
請求項2記載のランプソケットによれば、請求項1と同様な効果のほか、2つの導電部材でランプを仮保持するため、導電部材の形状を4つのうち2つを共用できる。
【0015】
請求項3記載のランプソケットは、請求項2において、前記導電部材が前記ランプピンを挟み込んで保持するものである。
【0016】
請求項3記載のランプソケットによれば、請求項2と同様な効果がある。
【0017】
請求項4記載の照明器具は、請求項1または請求項2記載のランプソケットを用いたものである。
【0018】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項1または請求項2と同様な効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を図1から図6により説明する。すなわち、このランプソケットは、コンパクト形蛍光灯用ソケットの片口金蛍光灯ソケットであり、蛍光灯照明器具などの照明器具に適用される。
【0020】
このランプソケットは、ソケット本体1と、導電部材2とを有し、図1および図4に示すランプ口金17のランプピン23をソケット本体1に挿入したときランプピン23の少なくとも1本を保持し少なくとも他の1本が導電部材2と非接触となるように構成している。
【0021】
ソケット本体1は、図6に示すように下端が開口した樹脂製のボディ3と、開口4を塞ぐ樹脂製のカバー5とを有し、導電部材2は速結端子7を一体に設け、ボディ3内に開口4を通して収納され、カバー5により押え固定される。6は係止爪であり、ボディ3に形成した係止孔8に抜止め係止してカバー5をボディ3に固定する。
【0022】
ボディ3の前面には図1に示すように導電部材2に臨む位置に円弧状の長穴のランプピン挿入穴9を4個円周に沿って並ぶように形成し、また前面の周囲にボディ3の外方に径大に張り出すようにランプ口金17を収納する周壁10を形成している。周壁10の内周面にはランプ口金17の側部に形成した突起18を挿入させ回動させて抜止めするL字形の溝22を形成し、この溝22の内端部22aは外部と貫通し、内端部22aに突起18を係止するランプ固定ばね19を取付けている。20はソケット本体1の器具本体への取付孔である。
【0023】
4個の導電部材15a〜15dは、ソケット本体1内に設けられてランプ口金17のランプピン23に接触するもので、ランプピン23をソケット本体1に挿入させかつ一方向に回動することによってランプピン23をソケット本体1に装着する。実施の形態では、ランプピン23の挿入時に2本のランプピン23を保持する。この場合、ランプ口金17の回転軸に対して対称に配置された一対の導電部材15a、15cが、ランプの挿入時にランプピン23を保持する。また各導電部材15a〜15dはランプピン23を挟み込んで保持する構造である。すなわち、導電部材15a〜15dは図1に示すようにランプ口金の回転中心に対して対称な導電部材15a、15cがランプピン23をランプピン挿入穴9に挿入した時にランプピンを導電部材15a、15cの挟持片(後述)に挟んでこれを保持し、導電部材15b、15dはランプピン23と非接触となる関係に構成している。したがってこの状態ではたとえ速結端子7に電源が接続されていてもランプは不点であり、しかも導電部材15a、15cの挟持片に挟まれて仮保持される。つぎにランプ口金を図4の矢印の方向に回動すると、ランプピン23は位置Aから位置Bに移動し、全てのランプピン23が導電部材15a〜15dに横方向に挿入され挟持される。図3に示すように、導電部材15a〜15dの構造は、導電板を連続する片10a〜10eでS字形に折曲し、片10a、10cより相対向する挟持片11a、11bを延出し、挟持片11a、11bは先端部および一側部を互いに離れる方向に反り曲げてあり、ランプピン23を挟持片11a、11bの先端部および側部のいずれからも挟持片11a、11b間に容易に挿入できるようにしている。また片10dの挟持片11a、11bの延出方向と反対側端部に折曲片12を折曲し、これに電線挿通穴12aを形成し、折曲片12の先端に鎖錠部13を設けて片10dに接近している。導電部材15a、15cは上記のようにランプピン23の挿入時に一対の挟持片11a、11bで挟持保持するように配置されている。
【0024】
図7はこのランプソケットを適用した壁付照明器具である。25は壁、26は器具本体、27はグロープ、28はこの実施の形態のランプソケット、29はランプ、30はパッキンである。
【0025】
この発明の他の実施の形態を図8により説明する。図8(a)は、ランプピンをソケット本体に挿入したとき、導電部材15cのみがランプピン23を挟持保持し、他の導電部材15a、15b、15dは非接触であり、ランプを装着完了位置に回動したときこれらも接触する。導電部材15cは第1の実施の形態と同構成であるが、その他の導電部材15a、15b、15dはランプピンの回動方向の側面に接触する平板により形成している。
【0026】
図8(b)はランプピン23をソケット本体に挿入したとき、導電部材15cがランプピンを保持し、導電部材15aが接触し、他の導電部材15b、15dは非接触である。導電部材15cは第1の実施の形態と同構成であり、導電部材15a、15b、15cは挟持片の片方のみを配置し、導電部材15aはランプピン23を挿入したときにランプピン23の回動時の外周側に接触し、導電部材15b、15cはランプピン23を回動したときに回動途中から回動の外周側に接触するようにしている。
【0028】
図8(c)は導電部材15a〜15dをすべて一対の挟持片11a、11bで構成しているが、挟持片11a、11bの幅寸法が大きい順から導電部材15c、15d、15a、15bの順序で小さくなる構成であり、ランプピン23の挿入時にランプピン23を導電部材15cとランプピン挿入穴9の縁部との間に挾んで接触状態に保持し、ランプピン23を回動するにつれて順次導電部材15d、15a、15bに接触しかつ挟持される。すなわち、ランプの挿入時にランプピン23を保持する導電部材15c、およびランプの回動操作によりランプピン23と接触する導電部材15a、15b、15dはランプピン23と接触する位置が異なる。なおこの実施の形態では4種類とも接触位置が相違しているが、2種類以上相違していればよい。
【0030】
【発明の効果】
請求項1記載のランプソケットによれば、ランプを挿入した状態で少なくとも1本のランプが保持されかつ少なくとも1本は導電部材と非接触であるため、ランプが点灯しないのでランプから手を離すおそれが少なくなり、仮に手を離しても仮保持状態のためランプの落下を防止でき安全が図れる。またランプピンを挿入しただけでは不点状態のため正規の取付け状態でないことが判断しやすい。
【0032】
請求項2記載のランプソケットによれば、請求項1と同様な効果のほか、2つの導電部材でランプを仮保持するため、導電部材の形状を4つのうち2つを共用できる。
【0034】
請求項3記載のランプソケットによれば、請求項2と同様な効果がある。
【0035】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項1、請求項2または請求項3と同様な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の平面図である。
【図2】カバーを開いた状態の底面図である。
【図3】導電部材の斜視図である。
【図4】ランプピン挿入穴にランプピンを挿入し回転した状態の平面図である。
【図5】ランプソケットに装着したランプの斜視図である。
【図6】ランプソケットの分解斜視図である。
【図7】壁付照明器具のグローブおよびランプを装着前の状態の斜視図である。
【図8】別の実施の形態のランプピンと導電部材の関係を示す部分図である。
【符号の説明】
1 ソケット本体
2 導電部材
15a〜15d 各導電部材
7 速結端子
9 ランプピン挿入穴
11a、11b 挟持片
23 ランプピン
Claims (4)
- ソケット本体と、このソケット本体内に設けられてランプ口金のランプピンに接触する導電部材を有し、前記ランプピンを前記ソケット本体に挿入しかつ一方向に回動することによって前記ランプ口金が前記ソケット本体に保持されるとともに前記ランプピンが前記導電部材に接触するようにしたランプソケットであって、前記ランプピンを前記ソケット本体に挿入したときに、前記ランプピンの少なくとも1本を仮保持する保持手段を有するとともに少なくとも他の1本が前記導電部材と非接触となるように構成したことを特徴とするランプソケット。
- 前記保持手段は、前記ランプ口金の回転軸に対して対称に配置された一対の導電部材である請求項1記載のランプソケット。
- 前記導電部材は前記ランプピンを挟み込んで保持する請求項2記載のランプソケット。
- 請求項1、請求項2または請求項3記載のランプソケットを用いた照明器具。
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