JPH071745Y2 - けい光灯ソケツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、片口金のコンパクトけい光ランプなどを接
続するけい光灯ソケットに関するものである。

〔従来の技術〕

第９図は例えば実公昭58-48783号公報に示された従来の
けい光灯ソケット（以後単にソケットと略称す）を示す
斜視図である。図において、（１）はＵ字状のけい光ラ
ンプ、（２）はけい光ランプ（１）の先端に設けられた
口金、（３）は口金（２）より突出させた４本の口金ピ
ンである。（４）はソケット、（５）はソケット（４）
の上面に設けられた４個の口金ピン挿入孔、（６）はソ
ケット（４）の下方に導出された４本のリード線、
（７）は口金ピン（３）に突き合わせ接触する接触金具
で、導電材料からなる接触子（８）と弾性材料からなる
コイルばね（９）からなる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のようなけい光灯ソケットは、リード線の接続構造
が複雑で、またランプ口金ピン（３）により接触金具
（７）が押し下げられたときリード線（６）の接続部も
移動するため、接続部に外力が加わり、接触不良を生じ
る恐れがあった。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係わるけい光灯ソケットは、接触ばね収容室
の背面を塞ぐカバーに収容室の側面に位置した側面部に
リード線挿入孔を設けるとともに、リード線挿入周縁部
内面を突出させ接触ばねの過変形を規制するストッパー
壁としたものである。

〔作用〕

この考案においては、ランプ口金ピンにより接触ばねが
押し下げられたときにストッパー壁によって過変形を規
制するため、リード線挿入孔より挿入されたリード線の
接続部分に接触ばねが当たるなどして接触不良を生じる
ことを防止できる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図ないし第８図にもとづいて
説明する。第８図において、（10）は片口金式のコンパ
クト形けい光ランプ、（11）はけい光ランプ（10）の端
部に設けられた小判形の口金、（12）は口金（11）より
突出された４本の口金ピン、（13）は、口金（11）の長
手方向両端部側方に突出形成した一対の引掛け凸起であ
る。

第２図ないし第６図において、（14）は絶縁材料により
形成されたソケット本体（以後単に本体と略称す）、
（15）は本体（14）の上面に、本体の長手方向にその長
手側を沿わせて凹設された小判形のランプ口金収容部、
（16）はこのランプ口金収容部（15）の中央部底面に穿
設された４個の長穴状の口金ピン挿入孔、（17）はラン
プ口金収容部（15）の底面に設けられた４個の係止孔、
（18）はランプ口金収容部（15）の底面から本体（14）
の裏面に貫通させた一対のソケット取付孔、（19）は本
体（14）の短手方向内壁に形成した一対の引掛凸起挿通
溝、（20）はこの挿通溝（19）の時計方向の側方に挿通
溝（19）と連続して設けた一対の引掛け部、（21）は本
体（14）の裏面側に開口させて設けられた４個の接触ば
ね収容室である。接触ばね収容室（21）はそれぞれ挿入
孔（16）と連通し、田字状の隔壁（22）により、それぞ
れが絶縁されている。（23）は本体（14）の長手方向側
壁側において隔壁（22）を切り欠いて形成した切欠部で
ある。（24）は略Ｚ字状をした４個の接触ばねで、弾性
を有する導電材料より成る。（25）は接触ばね（24）の
下片部、（26）はこの下片部（25）の一端を上方に折曲
して成る立上り部、（27）は立上り部（26）を内方に折
曲げ形成した鎖錠部で、先端を下片部（25）に対向させ
ている。（28）は下片部（25）の他端部をＶ字状に折り
曲げ、右斜め上方に延長して形成した中片部、（29）は
この中片部（28）をさらにＶ字状に折り曲げ左方に延長
した上片部、（30）はこの上片部（29）先端をさらに中
片部（28）側に折り曲げて形成した支持部、（31）はこ
の支持部（30）先端をさらに内方に折り曲げて成る摺動
案内部である。（32）は絶縁材料より形成された略長方
形箱状のカバー、（33）はカバー（32）の短手方向側壁
に対向するように突出形成された一対の立上り壁、（3
4）は立上り壁（33）を貫通して２個づつ並設されたリ
ード線挿入孔、（35）はリード線挿入孔（34）の上方
で、立上り壁（33）よりさらに突出形成され先端を内方
に傾斜させたたストッパー壁、（36）はリード線挿入孔
（34）の内方に設けられた接触ばね（24）の支持面、
（37）は各支持面（36）の間に凹設された係合溝、（3
8）は長手方向壁より２個づつ突出形成された係止爪、
（39）はリード線である。

また、第７図において、（40）は電源、（41）は安定
器、（42）はけい光ランプのフイラメント、（43）はグ
ロースタータである。

接触ばね（24）は、本体（14）の接触ばね収容室（21）
は収容され上片部（29）先端部が口金ピン挿入孔（16）
に露呈する。カバー（32）は係止爪（38）を本体（14）
の係止孔（17）に嵌合係止させることにより本体（14）
に取り付けられる。このときストッパー壁（35）先端の
傾斜部が接触ばね（24）に当接し、案内になる。接触ば
ね（24）の下片部（25）はカバー（32）の支持面（36）
に当接支持される。鎖錠部（27）はリード線挿入孔（3
4）に対向する。カバー（32）の立上り壁（33）は、本
体（14）の切欠部（23）に嵌合し、本体（14）の長手方
側面にリード線挿入孔（34）が２個づつ露呈する。スト
ッパー壁（35）は本体（14）の接触ばね収容室（21）内
に嵌合する。本体（14）の隔壁（22）はカバー（32）の
係合溝（37）に係合する。リード線（39）はリード線挿
入孔（34）より挿入され、接触ばね（24）の鎖錠部（2
7）と下片部（25）の間で鎖錠接続される。また、けい
光ランプ（１）の口金ピン（12）が口金ピン挿入孔（1
6）より挿入されると、中片部（28）が下方に下がろう
とするがストッパー壁（35）により過度の変形を防止さ
れるため、リード線（39）の鎖錠接続部に影響すること
はない。そして引掛け凸起（13）が挿通溝（19）に挿通
された後、時計方向に所定角度回転すると口金ピン（1
2）は口金ピン挿入孔（16）内で上片部（29）上を摺動
し、引掛け凸起（13）は、引掛け部（20）に係合し、接
触ばね（24）の力で口金（11）がソケットに保持され
る。そして本体（14）の長手方向中心軸を境に対向した
２個の口金ピン挿入孔（16）を一対として各対にけい光
ランプのフイラメント（42）が接続され、本体（14）の
長手方向壁側に露呈した２個づつのリード線挿入孔（3
4）の内一方の２個に挿入されたリード線（39）がグロ
ースタータ（43）に他方の２個のリード線挿入孔（34）
に挿入されたリード線（39）の１本が安定器（41）へ、
もう１本が電源（40）に接続される。

なお、けい光ランプ（10）の形状は上記実施例に限定さ
れずＵ字形のものなどでもよい。また口金（11）には引
掛け凸起を設けてソケットに保持するようにしたが、第
９図に示すもののように口金ピン（12）で保持してもよ
いし、別体の板ばね等を用いて口金（11）を挾持するよ
うにするなど他の方式にしてもよい。

〔考案の効果〕 以上説明したとおり、この考案によれば、ランプ口金の
装着により、リード線の接続部に外力が加わることな
く、常に安定した接続状態を保てるとともに組立てが容
易であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第８図はこの発明の一実施例を示し、第１
図は分解斜視図、第２図は平面図、第３図は断面図、第
４図は斜視図、第５図は要部拡大断面図、第６図は本体
の背面図、第７図は結線図、第８図は片口金けい光ラン
プを示す斜視図、第９図は従来のけい光灯ソケットを示
す断面図である。 図において、（14）は本体、（21）は接触ばね収容室、
（24）は接触ばね、（32）はカバー、（35）はストッパ
ーと壁である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上面に小判形したランプ口金収容部を設
   け、このランプ口金収容部の底部に一対または複数対の
   口金ピン挿入孔を穿設し、背面に接触ばね収容室を設け
   てなるソケット本体と、このソケット本体の接触ばね収
   容室に上記口金ピン挿入孔に対応して収容され、ランプ
   ピンとの接触部となる上片部、リード線接触部となる下
   片部、およびこれら上片部と下片部の中間に位置する中
   片部とから構成される接触ばねと、この接触ばねを収容
   した状態で上記接触ばね収容室の背面を塞ぐとともに、
   側面の内方に対向するように突出形成された一対の立上
   り壁を貫通して並設されたリード線挿入孔と、このリー
   ド線挿入孔の上方で上記立上り壁よりさらに突出形成さ
   れた一対のストッパー壁を形成したカバーとにより構成
   されて成り、ランプピン挿入状態において、上記ストッ
   パー壁が接触ばねの中片部背面に当接するようにして、
   上記接触ばねの過度の変形を規制するようにしたことを
   特徴とするけい光灯ソケット。
2. 【請求項２】ストッパー壁の先端を内方に傾く傾斜面に
   形成したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のけい光灯ソケット。