JPH0138871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、車輌用灯具や各種のパネル用照明
灯に使用される小型光源であるウエツジベースバ
ルブを保持するためのソケツトに関する。

〈従来の技術〉 ウエツジベースバルブは、その楔状になつた基
部（ウエツジベース）に、リード線が互に反対側
に折り返されてむき出しになつており、このリー
ド線をソケツト内の二つのターミナルで挟持し
て、外部電源に電気的に導通させる構造になつて
いる。

第７図には、このようなウエツジベースバルブ
用ソケツトの一例が示されている。樹脂製のソケ
ツト本体１内には、ウエツジベースバルブ２の基
部を保持するターミナル３が固定されており、タ
ーミナル３にはコード４が接続されている。この
ようなターミナル３は、図が示された紙面に垂直
な方向に二つ設けられており、一方がプラス側、
他方がマイナス側に接続される。

ウエツジベースバルブ２の基部には、抜け防止
のために凹み部２ａが設けられており、各ターミ
ナル３の上部にこの凹み部２ａに係合可能な突起
３ａが内側に向けて形成されて、凹み部２ａを弾
性的に挟持するようになつている。このとき、ウ
エツジベースバルブ２のリード線５も同時に挟持
されて、ターミナル３とリード線２との電気的な
導通が図られる。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような従来のソケツトにお
いては、第８図に示すように、ウエツジベースバ
ルブ２が、その基部の凹み部２ａに各ターミナル
３の突起３ａが入り込んでいるので、ウエツジベ
ースバルブ２の取り外しが困難であることおよび
ウエツジベースバルブ２が左右に傾きやすいこ
と、ウエツジベースバルブ２の脱着によりターミ
ナル３の基部が折れやすいこと、第９図に示すよ
ううに、ウエツジベースバルブ２のリード線５が
曲がつている場合に、ターミナル３との接触不良
が発生しやすいこと等の問題点がある。

そこでこの考案の目的は、上記の各問題点を解
消したウエツジベースバルブ用ソケツトを提供す
ることにある。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案によるウエツジベースバルブ用ソケツ
トは、各ターミナルの対向する一対の接片のう
ち、ウエツジベースバルブ基部のリード線に接触
しない方の接片にのみウエツジベースバルブ基部
の凹み部に係合可能な突起を設けるとともに、対
向する両接片にまたがつて内側から外側へ膨出す
る凹溝を設けたことを特徴とする。

〈作用〉 ウエツジベースバルブ基部の凹み部に係合可能
な突起が一方の接片にのみ設けられているので、
ウエツジベースバルブの取り外しが容易になると
ともに傾きが防止され、両接片にまたがつて内側
から外側へ膨出する凹溝が設けられているので、
ターミナルの基部が補強されるとともに、凹溝の
中にウエツジベースバルブのリード線が入り込ん
で接触不良が防止される。

〈実施例〉 第１図には、この考案の一実施例が示されてい
る。樹脂製のソケツト本体１１内には、ウエツジ
ベースバルブ１２を保持するための二つのターミ
ナル１３が固定されている。各ターミナル１３に
はコード１４がそれぞれ接続されている。各ター
ミナル１３は、同一形状であるが、ソケツト本体
１１内には互に逆向きに配置される。これはウエ
ツジベースバルブ１２の二本のリード線１５がそ
れぞれ反対側に折り曲げられて露出しているから
である。

各ターミナル１３は、第２図に示すように、Ｕ
字形に形成された対向する接片１３ａ，１３ｂの
基部にコード１４の芯線部および被覆部をクラン
プするコードクランプ部１３ｃ，１３ｄを一体に
形成したもので、接片１３ａ，１３ｂは、ある程
度の力に対し反発力を有している。接片１３ａ，
１３ｂのうち一方の接片１３ｂには、ウエツジベ
ースバルブ１２の基部の凹み部１２ａに係合可能
な突起１３ｅが内側に向けて形成されており、ま
た他方の接片１３ａの上端部から一方の接片１３
ｂの突起１３ｅ下部にまたがつて、内側から外側
へ膨出する凹溝１３ｆが形成されている。この凹
溝１３ｆの深さはリード線１５の線径よりも浅
い。

このような二つのターミナル１３は、第３図に
示すように、それぞれ逆向きすなわち接片１３
ａ，１３ｂの位置が互に逆になるようにソケツト
本体１１内に挿入される。そしてウエツジベース
バルブ１２は、第４図に示すように、それぞれの
リード線１５がそれぞれのターミナル１３の接片
１３ａに接触するように両ターミナル１３内に挿
入される。この挿入は、両ターミナル１３の他方
の接片１３ｂの突起１３ｅが、ウエツジベースバ
ルブ１２の凹み部１２ａに係合することにより停
止され、同時に、第５図に示すように、両接片１
３ａ，１３ｂの上端部がウエツジベースバルブ１
２の首の部分を支持する。また第６図に示すよう
に、各リード線１４が接片１３ａの凹溝１３ｆ内
に入り込んでその中に確実に保持される。このと
き、リード線１４が曲がつていても、その付け根
の位置は決まつているので、ウエツジベースバル
ブ１２を挿入することにより、曲がつているリー
ド線１４が凹溝１３ｆに沿つて規制され、真直ぐ
になる。

〈考案の効果〉 以上のように、この考案によるウエツジベース
バルブ用ソケツトは、ウエツジベースバルブ基部
の凹み部に係合可能な突起が一方の接片にのみ設
けられているので、ウエツジベースバルブの取り
外しが容易になるとともに、ウエツジベースバル
ブの基部が突起のない方の接片によつて面的に支
持されるので、ウエツジベースバルブの傾きがな
くなる。また、両接片にまたがつて内側から外側
へ膨出する凹溝が設けられているので、ターミナ
ルの基部が補強されて折損等の故障がなくなると
ともに、凹溝内にウエツジベースバルブのリード
線を案内挿入できるので、リード線とターミナル
の接触が確実になり、接触不良等の故障を防ぐこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案によるウエツジベースバル
ブ用ソケツトの一例を示す断面図、第２図は、同
ソケツトに使用されるターミナルの斜視図、第３
図は、同ソケツトにおけるターミナルのソケツト
本体への組付けを示す斜視図、第４図は、同ター
ミナルにウエツジベースバルブを挿入した状態を
示す側面図、第５図は、同ターミナルにウエツジ
ベースバルブを挿入した部分拡大図、第６図は、
同ターミナル内のウエツジベースバルブのリード
線の保持状態を示す断面図、第７図は、従来のウ
エツジベースバルブ用ソケツトの断面図、第８図
は、同ソケツトにおけるターミナルにウエツジベ
ースバルブを挿入した部分拡大図、第９図は、同
ターミナル内のウエツジベースバルブのリード線
の保持状態を示す断面図である。 １１……ソケツト本体、１２……ウエツジベー
スバルブ、１２ａ……凹み部、１３……ターミナ
ル、１３ａ，１３ｂ……接片、１３ｃ，１３ｄ…
…コードクランプ部、１３ｅ……突起、１３ｆ…
…凹溝、１４……コード、１５……リード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｕ字形に形成された対向する接片の基部にコー
   ドクランプ部を一体に形成したターミナルをソケ
   ツト本体内に互に逆向きに二つ備えたウエツジベ
   ースバルブ用ソケツトであつて、前記各ターミナ
   ルの対向する接片のうち、ウエツジベースバルブ
   基部のリード線に接触しない方の接片にのみウエ
   ツジベースバルブ基部の凹み部に係合可能な突起
   を設けるとともに、対向する両接片にまたがつて
   内側から外側へ膨出する凹溝を設けたことを特徴
   とするウエツジベースバルブ用ソケツト。