以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔参考例〕
まず、参考例にかかる内燃機関の制御装置および制御方法について説明する。図1は、参考例にかかる内燃機関の構成例を示す図である。図1に示すように、この参考例にかかる内燃機関1−1は、ガソリンエンジンなどである内燃機関本体10と、吸気経路20と、燃料改質器31および流量調整弁36を備える排気経路30と、この流量調整弁36の流量調整弁開度制御を行うECU(Engine Control Unit)40とにより構成されている。
内燃機関本体10には、吸気経路20が接続されており、この吸気経路20を介して、外部から空気および燃料がこの内燃機関本体10の各気筒11に導入される。また、内燃機関本体10には、排気経路30が接続されており、この排気経路30を介して、内燃機関本体10の各気筒11から排気された排気ガスが外部に排気される。
吸気経路20は、エアクリーナー21と、吸気通路22と、エアフロメータ23と、スロットルバルブ24とにより構成されている。エアクリーナー21により、粉塵が除去された空気は、吸気通路22を介して、内燃機関本体10の各気筒11に導入される。エアフロメータ23は、この内燃機関本体10に導入、すなわち吸入される空気の吸入空気量を検出し、後述するECU40に出力するものである。スロットルバルブ24は、図示しないアクチュエータにより駆動されることで、内燃機関本体10の各気筒11に吸気される吸入空気量を調整するものである。このスロットルバルブ24の開度の制御、すなわちバルブ開度制御は、後述するECU40により行われる。
また、この吸気経路20の吸気通路22には、内燃機関10に燃料を供給する燃料噴射弁51が設けられている。この燃料噴射弁51には、燃料ポンプ53が駆動することで、燃料通路54を介して、燃料タンク52に貯留されていた燃料が圧送される。燃料噴射弁51の燃料噴射量や噴射タイミングなどの制御、すなわち噴射制御は、後述するECU40により行われる。
排気経路30は、燃料改質器31と、排気通路32と、排気ガス導入通路33と、改質燃料導入通路34と、改質燃料冷却装置35と、流量調整弁36とにより構成されている。燃料改質器31は、円筒形状に形成され、その中空部31aに燃料改質通路31bが配置されている。この中空部31aは、その両端が排気通路32と連通している。内燃機関本体10から排気された排気ガスは、中空部31a内を通過することで燃料改質器31を通過する。この中空部31aを通過した排気ガスは、排気通路32を介して図示しない浄化装置に導入され、この浄化装置により有害物質が浄化された後、外部に排気される。なお、燃料改質器31より上流側の排気通路32には、この排気通路32に排気される排気ガスに基づいた空燃比を検出し、後述するECU40に出力するA/Fセンサ37が設けられている。
燃料改質通路31bは、図示しない多数の配管を連通することで構成されている。この各配管は、中空部31aと連通しておらず、燃料改質通路31b内の排気ガスが中空部31aに流出することはない。この燃料改質通路31b内には、改質触媒31cが設けられている。この改質触媒31cは、ロジウム系の触媒であり、後述する排気ガスに添加された燃料を改質するものである。具体的には、改質触媒31cは、改質反応である吸熱反応により燃料から水素(H2)や一酸化炭素(CO)などを生成するものである。具体的な吸熱反応は、例えば、
1.56(7.6CO2+6.8H2O+40.8N2)+3C7.6H12.6+984.8Kcal→31H2+34.7CO+63.6N2
となる。
この燃料改質通路31bには、改質触媒31cの温度を検出し、後述するECU40に出力する改質器温度検出手段である改質触媒温度センサ31dが設けられている。また、燃料改質通路31bは、その一端が排気ガス導入通路33と連通しており、他方の端部が改質燃料導入通路34と連通している。ここで、排気ガス導入通路33には、燃料改質器31に導入される排気ガスに燃料を添加する燃料添加手段である燃料添加装置55が設けられている。この燃料添加装置55には、上記燃料噴射弁51と同様に、燃料ポンプ53が駆動することで、燃料通路54および分岐通路56を介して、燃料タンク52に貯留されていた燃料が圧送される。燃料添加装置55の燃料添加量や添加タイミングなどの制御、すなわち添加制御は、後述するECU40により行われる。
この燃料改質通路31bは、燃料添加装置55により燃料が添加された内燃機関本体10から排気された排気ガスを導入するものである。この導入された燃料を添加された排気ガスは、改質触媒31cにより改質され、水素(H2)、一酸化炭素(CO)を含む排気ガス、すなわち改質された燃料を含む排気ガスとなり、改質燃料導入通路34に流出する。
改質燃料導入通路34には、改質燃料冷却装置35および流量調整弁36が設けられており、吸気経路20のスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22と連通している。改質燃料冷却装置35は、燃料改質通路31bからこの改質燃料導入通路34に流入した高温(例えば700℃程度)の改質された燃料を含む排気ガスを冷却するものである。この排気ガスを冷却することにより、この排気ガスが空気および燃料とともに内燃機関本体10の各気筒11に導入された際における体積効率の低下を抑制することができ、燃費の向上を図ることができる。流量調整弁36は、改質された燃料を含む排気ガスを内燃機関1−1の吸気経路20に導入、すなわち再度内燃機関本体10の各気筒11に導入する量である排気ガス再循環量を調整するものである。この流量調整弁36の流量調整弁の開度の制御、すなわち流量調整弁開度制御は、後述するECU40により行われる。
ECU40は、内燃機関1の制御装置であり、この内燃機関1を運転制御するものである。このECU40は、内燃機関1が搭載された図示しない車両の各所に取り付けられたセンサから、各種入力信号が入力される。具体的には、内燃機関本体10の図示しないクランクシャフトに取り付けられた角度センサにより検出された機関回転数、エアフロメータ23により検出された吸入空気量、アクセルペダルセンサ60により検出されたアクセル開度、A/Fセンサ37により検出された排気ガスの酸素濃度、改質触媒温度センサ31dにより検出された燃料改質器31の温度Tなどがある。ECU40は、これら入力信号および記憶部43に記憶されている各種マップに基づいて各種出力信号を出力する。具体的には、スロットルバルブ24のバルブ開弁制御を行うバルブ開度信号、燃料噴射弁51の噴射制御を行う噴射信号、内燃機関本体10の図示しない点火プラグの点火制御を行う点火信号、後述する流量調整弁36の流量調整弁開度制御を行う流量調整弁開度信号、燃料添加装置55の添加制御を行う添加信号などの出力信号などがある。
ここで、燃料噴射弁51から内燃機関1に供給される燃料噴射量は、これら入力信号のうち機関回転数および吸入空気量に基づいて、内燃機関1−1をストイキ(λ=1)で運転、すなわち空燃比が理論空燃比となるように算出される。この燃料噴射量の算出は、上記入力信号と記憶部43に記憶されている燃料噴射量マップとに基づいて算出しても良いし、上記入力信号とA/Fセンサ37により検出された空燃比とに基づいて算出しても良い。また、流量調整弁36により内燃機関1−1の吸気経路20に導入される改質された燃料を含む排気ガスの排気ガス再循環量は、これら入力信号のうち機関回転数および吸入空気量と記憶部43に記憶されている排気ガス再循環量マップとに基づいて算出される。また、燃料添加装置55から排気ガス導入通路33に導入される排気ガスに添加される燃料添加量は、これら入力信号のうち改質触媒温度センサ31dにより検出された燃料改質器31の温度Tと上記算出された排気ガス再循環量とに基づいて算出される。具体的に、燃料添加量は、この燃料改質器31の温度と上記算出された排気ガス再循環量とから、排気ガスに対して添加される燃料の濃度が燃料改質器31の改質触媒31cによりこの燃料を最も効率良く改質することができる濃度となるように決定される。なお、排気ガスに燃料を添加する場合は、上記算出された燃料噴射量からこの燃料添加量を減じた量を燃料噴射量として燃料噴射弁51から内燃機関1に供給することが好ましい。これにより、改質された燃料を含む排気ガスを再度内燃機関本体10の各気筒11に導入した際に、空燃比がリッチ状態で内燃機関1が運転されることを抑制することができる。また、上記排気ガス再循環量は、改質触媒31cにより改質された燃料の量、特に生成された水素の排気ガスに対する濃度に応じて補正しても良い。
具体的に、このECU40は、上記入力信号や出力信号の入出力を行う入出力ポート(I/O)41と、処理部42と、上記燃料噴射量マップ、排気ガス再循環量マップなどの各種マップなどを格納する記憶部43とにより構成されている。処理部42は、メモリおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、後述する内燃機関1−1の制御方法などに基づくプログラムをメモリにロードして実行することにより、内燃機関1−1の制御方法などを実現させるものであっても良い。また、記憶部43は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ROM(Read Only Memory)のような読み出しのみが可能な揮発性のメモリあるいはRAM(Random Access Memory)のような読み書きが可能な揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。また、この発明では、内燃機関1−1の制御方法をECU40により実現させるが、これに限定されるものではなく、このECU40とは個別に形成された制御装置により実現しても良い。
次に、参考例にかかる内燃機関1−1の制御装置であるECU40の動作について説明する。図2は、この発明にかかる内燃機関の制御装置の動作フローを示す図である。まず、同図に示すように、ECU40の処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態であるか否かを判断する(ステップST101)。つまり、燃料噴射弁51から噴射される燃料による内燃機関本体10への燃料の供給が停止されているか否かを判断する。具体的には、例えば、運転者が図示しないアクセルペダルから足を離したか否かをECU40に入力されるアクセルペダルセンサ60により検出されたアクセル開度が0あるいはほぼ0となったか否かで判断する。なお、処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態でないと判断すると、ステップST101を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態であると判断すると、流量調整弁36を閉弁する(ステップST102)。具体的には、処理部42は、入出力ポート41を介して、流量調整弁36に流量調整弁開度信号を出力あるいはこの流量調整弁開度信号の出力を停止することで、この流量調整弁36を閉弁し、改質燃料導入通路34と吸気通路22とが連通しないようにする。
このとき、処理部42は、燃料噴射弁51に噴射信号および燃料添加装置55に添加信号をそれぞれ出力している場合は、これらの出力を停止する。つまり、燃料噴射弁51の噴射制御および燃料添加装置55の添加制御を行わないことにより、内燃機関1−1への燃料の供給および排気ガスへの燃料の添加を停止する。また、処理部42は、入出力ポート41を介して、スロットルバルブ24にバルブ開度信号を出力あるいはこのバルブ開度信号の出力を停止することで、このスロットルバルブ24を閉弁し、スロットルバルブ24の上流側の吸気通路22と下流側の吸気通路とが連通しないようにする。
ここで、上述のように、内燃機関1−1がフューエルカット状態であり、かつスロットルバルブ24が閉弁されているため、内燃機関1−1にエンジンブレーキが発生し、この内燃機関1−1が搭載されている車両が減速状態となる。このとき、流量調整弁36は、閉弁されているため、改質燃料導入通路34が連通しているスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22が負圧となっても、この改質燃料導入通路34内の改質された燃料を含む排気ガスが内燃機関1−1の吸気経路20、すなわちこのスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22に導入されることはない。つまり、内燃機関1−1のフューエルカットによる車両の減速時においては、この内燃機関1−1の吸気経路20に改質された燃料を含む排気ガスが導入されることはない。これにより、スロットルバルブ24を閉弁することで得られるポンプ損失が流量調整弁36の開度によって変化しないので、エンジンブレーキの利きが変化、特に利きが悪くなることを抑制することができる。従って、運転者は、図示しないアクセルペダルから足を離した際に、エンジンブレーキにより所望する車両の減速度を得ることができる。
また、内燃機関1−1がフューエルカット状態である際に、流量調整弁36が閉弁することで、改質された燃料を含む排気ガスが内燃機関本体10および排気経路30を介して大気に排気されることが抑制される。つまり、内燃機関1−1がフューエルカット状態である際に、排気ガスに添加された燃料から改質触媒31cにより生成された一酸化炭素(CO)などの有害物質が内燃機関本体10の各気筒11により燃焼されずに大気に放出されることが抑制されるので、エミッションの悪化を抑制することができる。さらに、内燃機関1−1がフューエルカット状態である際に、排気ガスに添加された燃料から改質触媒31cにより生成された水素(H2)などの有害物質が内燃機関本体10の各気筒11により燃焼されずに大気に放出されることが抑制されるので、燃費の低下を抑制することができる。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしているか否かを判断する(ステップST103)。具体的には、燃料噴射弁51から噴射される燃料による内燃機関本体10への燃料の供給が開始されているか否かを判断する。具体的には、例えば、運転者により図示しないアクセルペダルが踏み込まれたか否かをECU40に入力されるアクセルペダルセンサ60により検出されたアクセル開度に基づいて判断する。なお、処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしていないと判断すると、ステップST101〜ステップST103を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−1がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしている場合は、流量調整弁36を開弁する(ステップST104)。具体的には、処理部42は、入出力ポート41を介して、流量調整弁36に流量調整弁開度信号を出力することで、この流量調整弁36の流量調整弁制御を開始する。このとき、処理部42は、燃料噴射弁51に噴射信号および燃料添加装置55に添加信号をそれぞれ出力し、燃料噴射弁51の噴射制御および燃料添加装置55の添加制御を開始する。また、処理部42は、入出力ポート41を介して、スロットルバルブ24にバルブ開度信号を出力し、このスロットルバルブ24のバルブ開度制御を開始する。
なお、燃料改質通路31bに導入された排気ガスに添加された燃料は、改質触媒31cにより吸熱反応を起こし、水素(H2)や一酸化炭素(CO)などが生成される。この水素(H2)や一酸化炭素(CO)を含む排気ガス、すなわち改質された燃料を含む排気ガスは、改質燃料冷却装置35により冷却され、流量調整弁制御が開始された流量調整弁36により排気ガス再循環量を調整されて吸気経路20の吸気通路22に流出する。吸気通路22に流出した改質された燃料を含む排気ガスは、空気及び燃料噴射弁51により噴射された燃料とともに、内燃機関本体10の各気筒11に導入される。この際に、燃料以外に水素を含んでいるため、図示しない点火プラグが点火することで燃焼する際の燃焼速度や発熱量が向上する。これにより、この参考例にかかる内燃機関1−1は、トルクの増加、燃費の向上、ノッキングの低減を図ることができる。また、空気および燃料以外に排気ガスを含んでいるため、図示しない点火プラグが点火することで燃焼する際の燃焼温度を低下することができるとともに、ポンプ損失を低減することができる。これにより、この参考例にかかる内燃機関1−1は、排気ガスに含まれる有害物質であるNOxの低減や燃費のさらなる向上を図ることができる。
〔実施形態1〕
次に、実施形態1にかかる内燃機関の制御装置および制御方法について説明する。図3は、実施形態1にかかる内燃機関の構成例を示す図である。同図に示す内燃機関1−2が、図1に示す内燃機関1−1と異なる点は、水素濃度検出センサ38および逆流防止弁39が設けられている点である。なお、図3に示す内燃機関1−2の基本的構成は、図1に示す内燃機関1−2の基本的構成と同様であるため、その説明は省略する。
水素濃度検出センサは、水素濃度検出手段であり、改質燃料導入通路34内の改質された燃料を含む排気ガスに含まれる水素濃度Hを検出し、ECU40に出力するものである。また、逆流防止弁39は、図示しないアクチュエータにより駆動されることで、排気通路32と排気ガス導入通路33との間に設けられ、開閉することで排気通路32と排気ガス導入通路33との連通、非連通を行うものである。この逆流防止弁39の開閉の制御、すなわち逆流防止弁開閉制御は、ECU40により行われる。
次に、実施形態1にかかる内燃機関1−2の制御装置であるECU40の動作について説明する。図4は、実施形態1にかかる内燃機関の制御装置の動作フローを示す図である。なお、図2に示す参考例にかかる内燃機関1−1の制御装置の動作と同一の動作については、簡略して説明する。
まず、同図に示すように、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態であるか否かを判断する(ステップST201)。なお、処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態でないと判断すると、ステップST201を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態であると判断すると、流量調整弁36および逆流防止弁を閉弁する(ステップST202)。具体的には、処理部42は、入出力ポート41を介して、流量調整弁36に流量調整弁開度信号を出力あるいはこの流量調整弁開度信号の出力を停止することで、この流量調整弁36を閉弁し、改質燃料導入通路34と吸気通路22とが連通しないようにする。また、処理部42は、入出力ポート41を介して、逆流防止39に逆流防止弁開閉信号を出力あるいはこの逆流防止弁開閉信号の出力を停止することで、この逆流防止弁39を閉弁し、排気通路32と排気ガス導入通路33とが連通しないようにする。
このとき、処理部42は、燃料噴射弁51の噴射制御および燃料添加装置55の添加制御を行わないことにより、内燃機関1−2への燃料の供給および排気ガスへの燃料の添加を停止し、スロットルバルブ24を閉弁し、スロットルバルブ24の上流側の吸気通路22と下流側の吸気通路とが連通しないようにする。
ここで、上述のように、内燃機関1−2がフューエルカット状態であり、かつスロットルバルブ24が閉弁されているため、上記参考例と同様に、エンジンブレーキの利きが変化、特に利きが悪くなることを抑制することができる。従って、運転者は、図示しないアクセルペダルから足を離した際に、エンジンブレーキにより所望する車両の減速度を得ることができる。
内燃機関1−2がフューエルカット状態であると、内燃機関本体10は駆動輪により回転させられることとなり、この内燃機関1−2の排気経路30の排気通路に脈動が発生する。従って、逆流防止弁39が閉弁されていない場合は、この排気通路32に発生する脈動により、改質燃料導入通路34内および燃料改質器31の燃料改質通路31b内の改質された燃料を含む排気ガスや、この燃料改質通路31b内および排気ガス導入通路33内の燃料が添加された排気ガスが排気経路30、すなわち排気通路32に流出することとなる。しかし、この実施形態1にかかる内燃機関1−2の制御装置であるECU40は、内燃機関1−2がフューエルカット状態、すなわち車両の減速時に、流量調整弁36のみならず逆流防止弁39が閉弁する。従って、内燃機関1−2のフューエルカットによる車両の減速時においては、スロットルバルブ24、流量調整弁36および逆流防止弁39が閉弁することとなり、排気通路32に発生する脈動により、改質された燃料が含まれる排気ガスおよび燃料が添加された排気ガスが排気通路32に流出することを抑制することができる。
これにより、内燃機関1−2がフューエルカット状態である際に、排気ガスに添加された燃料から改質触媒31cにより生成された一酸化炭素(CO)などの有害物質が内燃機関本体10の各気筒11により燃焼されずに大気に放出されることが、流量調整弁36のみを閉弁した場合と比較してさらに抑制されるので、ミッションの悪化をさらに抑制することができる。また、内燃機関1−2がフューエルカット状態である際に、排気ガスに添加された燃料から改質触媒31cにより生成された水素(H2)などの有害物質が内燃機関本体10の各気筒11により燃焼されずに大気に放出されることが流量調整弁36のみを閉弁した場合と比較してさらに抑制されるので、燃費の低下をさらに抑制することができる。また、内燃機関1−2がフューエルカット状態である際に、逆流防止弁39を閉弁することで、燃料改質通路31bに外部から排気経路30の排気通路32に流入した温度の低い大気が導入されないため、燃料改質器31の温度Tの低下を抑制することができ、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰した際における排気ガスに添加された燃料の燃料改質の効率低下を抑制することができる。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしているか否かを判断する(ステップST203)。なお、処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしていないと判断すると、ステップST201〜ステップST203を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしている場合は、改質燃料導入通路34内の水素濃度Hを取得する(ステップST204)。つまり、水素濃度検出手段である水素濃度検出センサ38により検出された改質燃料導入通路34内の改質された燃料を含む排気ガスに含まれる水素濃度Hを取得する。このとき、処理部42は、燃料噴射弁51に噴射信号を出力し、燃料噴射弁51の噴射制御を開始する。また、処理部42は、入出力ポート41を介して、スロットルバルブ24にバルブ開度信号を出力し、このスロットルバルブ24のバルブ開度制御を開始する。
次に、ECU40の処理部42は、取得された水素濃度Hが予め記憶部43に記憶されていた所定濃度H1以上か否かを判断する(ステップST205)。ここで、所定濃度H1は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰し、流量調整弁36を開弁した際における排気ガス再循環量に対して十分な水素濃度Hである。例えば、改質触媒31cによりこの燃料が最大限に改質された際における排気ガスに対する水素濃度Hである。
次に、ECU40の処理部42は、取得された水素濃度Hが所定濃度H1以上の場合は、流量調整弁36および逆流防止弁39を開弁する(ステップST206)。具体的には、処理部42は、入出力ポート41を介して、流量調整弁36に流量調整弁開度信号および逆流防止弁39に逆流防止弁開閉信号を出力することで、この流量調整弁36の流量調整弁制御を開始し、この逆流防止弁39を開弁する。このとき、処理部42は、燃料添加装置55に添加信号を出力し、燃料添加装置55の添加制御を開始する。
次に、ECU40の処理部42は、取得された水素濃度Hが所定濃度H1未満の場合は、改質された燃料を含む排気ガスに水素が多く含まれるようにする。具体的には、まず、ECU40の処理部42は、燃料改質器31の温度Tを取得する(ステップST207)。つまり、改質器温度検出手段である改質触媒温度センサ31dにより検出された改質触媒31cの温度を取得する。
次に、ECU40の処理部42は、取得された温度Tが予め記憶部43に記憶されていた所定温度T1以上か否かを判断する(ステップST208)。ここで、所定温度T1は、改質触媒31cの活性化に必要な温度(例えば600℃)である。なお、ECU40の処理部42は、取得された温度Tが所定温度T1未満の場合は、ステップST207を繰り返す。ここで、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰している際には、この内燃機関本体10から排気通路32に高温の排気ガスが排気されており、この排気ガスが燃料改質器31を通過するため、この燃料改質器31の温度Tを上昇させることができる。
次に、ECU40の処理部42は、取得された温度Tが所定温度T1以上である場合は、燃料添加装置55に添加信号を出力し、燃料添加装置55の添加制御を開始し、排気ガスに燃料を添加する(ステップST209)。これにより、温度Tが所定温度T1以上となり、改質触媒31cが活性化している燃料改質器31に燃料が添加された排気ガスが導入されるため、この改質触媒31cにより排気ガスに添加された燃料から水素が生成される。そして、ECU40の処理部42は、再び改質燃料導入通路34内の水素濃度Hを取得し(ステップST204)、取得された水素濃度Hが所定濃度H1以上か否かを判断する(ステップST205)。
以上のように、改質された燃料を含む排気ガスに対する水素濃度Hが所定濃度H1以上、すなわち改質された燃料を含む排気ガスに十分な水素が含まれている場合に流量調整弁36および逆流防止弁39を開弁する。従って、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰し、改質された燃料を含む排気ガスを吸気通路22、すなわち内燃機関本体10の各気筒11に導入する際に、改質された燃料を含む排気ガスに含まれる水素が少ないことにより発生するノッキングなどを抑制することができる。
なお、上記実施形態1では、燃料改質器31の温度T、すなわち改質触媒31cの温度に基づいて、燃料添加装置55の添加制御を行う場合について説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、内燃機関1−2の運転状態に応じて変化する排気ガス(燃料改質通路31bに導入される燃料が添加された排気ガス、あるいは内燃機関本体10から排気される排気ガスなど)の温度に基づいて燃料添加装置55の添加制御を行っても良い。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2にかかる内燃機関の制御装置および制御方法について説明する。ここで、実施形態2にかかる内燃機関の構成例は、図3に示す実施形態1にかかる内燃機関の構成例とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
次に、実施形態2にかかる内燃機関1−2の制御装置であるECU40の動作について説明する。図5は、実施形態2にかかる内燃機関の制御装置の動作フローを示す図である。なお、図2に示す参考例にかかる内燃機関1−1の制御装置の動作と同一の動作については、簡略して説明する。
まず、同図に示すように、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態であるか否かを判断する(ステップST301)。なお、処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態でないと判断すると、ステップST301を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態であると判断すると、流量調整弁36および逆流防止弁を閉弁する(ステップST302)。このとき、処理部42は、燃料噴射弁51の噴射制御および燃料添加装置55の添加制御を行わないことにより、内燃機関1−2への燃料の供給および排気ガスへの燃料の添加を停止し、スロットルバルブ24を閉弁する。
ここで、上述のように、内燃機関1−2がフューエルカット状態であり、かつスロットルバルブ24が閉弁されているため、上記参考例と同様に、エンジンブレーキの利きが変化、特に利きが悪くなることを抑制することができる。従って、運転者は、図示しないアクセルペダルから足を離した際に、エンジンブレーキにより所望する車両の減速度を得ることができる。
また、内燃機関1−2がフューエルカット状態、すなわち車両の減速時に、流量調整弁36のみならず逆流防止弁39が閉弁されているため、上記実施形態1と同様に、ミッションの悪化および燃費の低下をさらに抑制することができる。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしているか否かを判断する(ステップST303)。なお、処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしていないと判断すると、ステップST301〜ステップST303を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する条件を満たしている場合は、内燃機関1−2の空燃比が安定したか否かを判断する(ステップST304)。このとき、処理部42は、燃料噴射弁51に噴射信号を出力し、燃料噴射弁51の噴射制御を開始する。また、処理部42は、入出力ポート41を介して、スロットルバルブ24にバルブ開度信号を出力し、このスロットルバルブ24のバルブ開度制御を開始する。
ここで、処理部42は、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰する際に、機関回転数および吸入空気量と記憶部43に記憶されている燃料噴射量マップとに基づいて、内燃機関1−2をストイキ(λ=1)で運転、すなわち空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量を算出し、燃料噴射弁51から内燃機関1−2に燃料を供給する。しかし、実際の内燃機関1−2の空燃比は、この算出された燃料噴射量に基づいて内燃機関1−2に燃料を供給しても理論空燃比とならない場合がある。従って、処理部42は、A/Fセンサ37により検出された空燃比に基づいて燃料噴射量を算出、すなわちフィードバック制御を行い内燃機関1−2の空燃比を安定させる。つまり、処理部42は、A/Fセンサ37により検出された空燃比が理論空燃比となったか否かを判断する。なお、処理部42は、内燃機関1−2の空燃比が安定していないと判断すると、ステップST304を繰り返す。
次に、ECU40の処理部42は、改質燃料導入通路34内の水素濃度Hを取得する(ステップST305)。
次に、ECU40の処理部42は、取得された水素濃度Hに基づいて内燃機関1−2の吸気経路20、すなわち吸気通路22に導入される水素量H´を算出する(ステップST306)。具体的には、処理部42は、取得された水素濃度Hと機関回転数および吸入空気量と記憶部43に記憶されている排気ガス再循環量マップとに基づいて算出される排気ガス再循環量とに基づいて算出する。
次に、ECU40の処理部42は、算出された水素量H´に基づいて燃料供給量、すなわち燃料噴射量を補正する(ステップST307)。具体的には、処理部42は、流量調整弁36が開かれる際に、内燃機関1−2の吸気経路20を介して内燃機関本体10の各気筒11に導入される水素量H´に基づいて燃料噴射量を内燃機関1−2がストイキ運転できる、すなわち内燃機関1−2の空燃比が理論空燃比となるように減量補正する。
次に、ECU40の処理部42は、流量調整弁36および逆流防止弁39を開弁する(ステップST308)。具体的には、処理部42は、入出力ポート41を介して、流量調整弁36に流量調整弁開度信号および逆流防止弁39に逆流防止弁開閉信号を出力することで、この流量調整弁36の流量調整弁制御を開始し、この逆流防止弁39を開弁する。このとき、処理部42は、上記減量補正された燃料噴射量の燃料が内燃機関1−2に供給されるように、燃料噴射弁51に噴射信号を出力し、燃料噴射弁51の噴射制御を行う。また、処理部42は、燃料添加装置55に添加信号を出力し、燃料添加装置55の添加制御を開始する。なお、処理部42は、上記減量補正された燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁51が噴射制御された後は、通常の噴射制御を行う。
以上のように、内燃機関1−2の空燃比が安定した後に、流量調整弁36および逆流防止弁39を開弁し、改質された燃料を含む排気ガスを内燃機関1−2の吸気経路20を介して内燃機関本体10の各気筒11に導入する。従って、流量調整弁36が開弁し、改質された燃料を含む排気ガスが燃料とともに各気筒11に導入されても、内燃機関1−2の空燃比を短時間で理論空燃比とすることができる。また、内燃機関1−2の吸気経路20を介して内燃機関本体10の各気筒11に導入される水素量H´に基づいて燃料噴射量を減量補正する。従って、流量調整弁36が開弁し、改質された燃料を含む排気ガスが燃料とともに各気筒11に導入されても、内燃機関1−2の空燃比が理論空燃比から大きくずれることを抑制することができる。これらにより、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰し、流量調整弁36が開弁する際において、エミッションが悪化することを抑制することができる。
なお、上記実施形態2においては、流量調整弁36および逆流防止弁39を徐々に開弁しても良い。具体的には、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰し、流量調整弁36が開弁する際において、内燃機関1−2の空燃比が安定した後に、ECU40は、流量調整弁36が算出された開度に徐々になるように流量調整弁開度制御を行い、逆流防止弁39が徐々に全開となるように逆流防止弁開閉制御を行う。従って、内燃機関1−2の吸気経路20を介して内燃機関本体10の各気筒11に導入される改質された燃料を含む排気ガスの量は徐々に増え、内燃機関本体10の各気筒11に導入される水素量が徐々に増えるので、内燃機関1−2の空燃比が理論空燃比から大きくずれることを抑制することができる。これらにより、内燃機関1−2がフューエルカット状態から復帰し、流量調整弁36が開弁する際において、エミッションが悪化することを抑制することができる。
また、上記実施形態1および2では、A/Fセンサ37が設けられているので、ECU40は、内燃機関1−2の運転はストイキ運転に限られず、例えばリーン運転であっても良い。また、ECU40が内燃機関1−2をストイキ運転する場合は、A/Fセンサ37の代わりにO2センサを用いても良い。
〔実施形態3〕
次に、実施形態3にかかる内燃機関の制御装置および制御方法について説明する。ここで、実施形態3にかかる内燃機関の構成例は、図1に示す参考例にかかる内燃機関の構成例とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
次に、実施形態3にかかる内燃機関1−1の制御装置であるECU40の動作について説明する。図6は、実施形態3にかかる内燃機関の制御装置の動作フローを示す図である。
まず、同図に示すように、ECU40の処理部42は、内燃機関1−1が搭載されている車両が減速中であるか否かを判断する(ステップST401)。具体的には、図示しない車両に設けられた車速センサが検出した車速の単位時間当たりの変化や、運転者が図示しないアクセルペダルから足を離したか否か、すなわちECU40に入力されるアクセルペダルセンサ60により検出されたアクセル開度が0あるいはほぼ0となったか否かなどに基づいて判断することができる。
次に、ECU40の処理部42は、この車両が減速中であると判断すると、車両の実減速度を取得する(ステップST402)。具体的には、処理部42は、車速センサが検出した車速の単位時間当たりの変化や、角度センサにより検出された単位時間当たりの機関回転数の変化とこの内燃機関1−1の図示しないクランクシャフトが連結されている変速機の現在の減速比(変速比)とから算出することができる。なお、この減速比は、図示しないポジションセンサから検出された変速機の現在のポジションと車速センサが検出した現在の車速とに基づいて取得することができる。このとき、処理部42は、燃料噴射弁51の噴射制御および燃料添加装置55の添加制御を行わないことにより、内燃機関1−2への燃料の供給および排気ガスへの燃料の添加を停止し、スロットルバルブ24を閉弁し、スロットルバルブ24の上流側の吸気通路22と下流側の吸気通路とが連通しないようにする。
次に、ECU40の処理部42は、取得した実減速度と要求減速度とが同じであるか否かを判断する(ステップST403)。ここで、要求減速度とは、エンジンブレーキにより車両の走行状態、すなわち車両の車速に基づいて必要とされる減速度である。この要求減速度は、車速センサより検出された車両の現在の車速、あるいは角度センサにより検出された現在の機関回転数と現在の減速比とにより算出することができる。なお、要求減速度は、車両の車速が高い場合に減速度が大きいと急激な減速となり、運転者に違和感を与えないようにするために算出されるものである。
次に、ECU40の処理部42は、取得した実減速度と要求減速度とが同じであると判断すると、流量調整弁36の現在の開度を維持する(ステップST404)。これにより、流量調整弁36が開弁している状態においてスロットルバルブが閉弁していることで得られるポンプ損失により発生するエンジンブレーキによる車両の実減速度が要求減速度と同一のまま維持される。
次に、ECU40の処理部42は、取得した実減速度と要求減速度とが同じでないと判断すると、取得した実減速度が要求減速度よりも大きいか否かを判断する(ステップST405)。
次に、ECU40の処理部42は、取得した実減速度が要求減速度よりも大きいと判断すると、流量調整弁36の開度を増加する(ステップST406)。従って、改質燃料導入通路34が連通しているスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22が負圧となると、この改質燃料導入通路34内の改質された燃料を含む排気ガスが内燃機関1−1の吸気経路20、すなわちこのスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22に多く導入されることとなる。これにより、流量調整弁36が開弁している状態においてスロットルバルブが閉弁していることで得られるポンプ損失が小さくなり、発生するエンジンブレーキが小さくなり、車両の実減速度が減少する。そして、ECU40の処理部42は、再び車両の実減速度を取得し(ステップST402)、取得した実減速度と要求減速度とが同じであるか否かを判断する(ステップST403)。
次に、ECU40の処理部42は、取得した実減速度が要求減速度よりも大きくないと判断すると、流量調整弁36の開度を減少する(ステップST407)。従って、改質燃料導入通路34が連通しているスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22が負圧となると、この改質燃料導入通路34内の改質された燃料を含む排気ガスが内燃機関1−1の吸気経路20、すなわちこのスロットルバルブ24の下流側の吸気通路22にあまり導入されなくなる。これにより、流量調整弁36が開弁している状態においてスロットルバルブが閉弁していることで得られるポンプ損失が大きくなり、発生するエンジンブレーキが大きくなり、車両の実減速度が増加する。そして、ECU40の処理部42は、再び車両の実減速度を取得し(ステップST402)、取得した実減速度と要求減速度とが同じであるか否かを判断する(ステップST403)。
以上のように、ECU40は、車両の減速時おける実減速度と要求減速度との差に基づいて、流量調整弁36の開度を調整する。つまり、ECU40は、流量調整弁36が開弁している状態においてスロットルバルブ24が閉弁していることで得られるポンプ損失により発生するエンジンブレーキによる車両の実減速度が要求減速度と同一となるように流量調整弁36の開度を調整する。これにより、車両の減速時に要求される要求減速度に対するエンジンブレーキの利きの変化を抑制することができる。従って、エンジンブレーキにより車両の走行状態に応じて要求される車両の減速度を得ることができる。