JP2009275530A - 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法 - Google Patents

排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009275530A
JP2009275530A JP2008125182A JP2008125182A JP2009275530A JP 2009275530 A JP2009275530 A JP 2009275530A JP 2008125182 A JP2008125182 A JP 2008125182A JP 2008125182 A JP2008125182 A JP 2008125182A JP 2009275530 A JP2009275530 A JP 2009275530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
exhaust gas
upstream
downstream
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008125182A
Other languages
English (en)
Inventor
Arisuke Kawamura
有輔 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008125182A priority Critical patent/JP2009275530A/ja
Publication of JP2009275530A publication Critical patent/JP2009275530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】触媒の浄化性能の回復を行う際、排ガスの排気経路を切り替え、下流側に配置される触媒を上流側に配置される触媒よりも高温とし、触媒に吸着した硫黄成分を脱離させる排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法を提供する。
【解決手段】本実施例のエンジン11において適用される排ガス浄化装置は、排気通路26に配置され、排ガスを浄化する上流触媒27、下流触媒29と、上流触媒装置28、下流触媒装置30への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段とを有する排ガス浄化装置において、排ガスに二次空気32を供給する二次空気供給手段33と、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比がリッチとなるように制御する空燃比制御手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路に配置した触媒を排ガス中に含まれる硫黄成分による硫黄被毒から再生する機能を有する排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法に関する。
従来より、排気通路に、排気浄化用の触媒を配置して排気中の有害物質を浄化する技術が知られているが、このような触媒は、使用とともに排気中の特定の成分(被毒物質)を吸収、吸着等により吸蔵し、被毒物質の吸蔵量増大とともに排気浄化能力が低下する。
このようなエンジンから排出される排ガスを浄化する触媒としては、いわゆるNOx吸蔵触媒や三元触媒等が用いられている。このうちNOx吸蔵触媒は、一般に内燃機関がリーン(酸素過剰状態)の空燃比にて運転中にあるときにはその排ガス中のNOxを吸蔵し、内燃機関の排ガスの空燃比が理論空燃比(ストイキ)状態又はリッチ(酸素不足状態)にあるときにはその吸蔵したNOxを放出し還元する機能を有している。
また、このような触媒には、NOx以外にもガソリンや潤滑オイル中に含まれる硫黄分(S)に起因して排ガス中に含まれるSOxを硫酸塩として吸蔵してしまうという性質がある。このような硫黄成分は、NOxに比べて安定性が高く単に排ガスの空燃比をリッチにしただけでは触媒から放出されないため、触媒を使用すると次第に蓄積される。そして、蓄積された硫黄成分の吸蔵量の増大と共に、蓄積された硫黄成分に起因して触媒が吸蔵し得るNOxの量が低下し、触媒の排気浄化性能が低下する(「硫黄被毒(S被毒)」)。
こうした触媒の硫黄被毒を解消するためには、排気の空燃比をリッチにすると共に触媒温度を通常運転時より高い所定温度まで上昇させる必要がある。そのため、従来では、こうした硫黄被毒された触媒は、触媒の温度を高めると共に、リッチ雰囲気下で吸着された硫黄成分を硫黄酸化物(SOx)として離脱させることができ、触媒のNOxの吸蔵能力を回復させるようにしている(特許文献1、2、参照)。
また、硫黄脱離制御時に触媒温度を通常運転時より高い所定温度まで上昇させるためには、触媒に未燃燃料などの炭化水素(HC)やCO成分を比較的多量に供給するとともに、充分な酸素を供給してHCやCO成分を触媒上で燃焼させるのが有効である。
このため、硫黄脱離制御時に機関に対する空燃比をリッチで運転することにより、排気中のHCやCO成分量を増大させるとともに、触媒に二次空気を供給することにより燃焼に必要な酸素を触媒に供給して効率的に触媒を昇温することが提案されている(特許文献3、4、参照)。
特開2002−195026号公報 特開2002−256951号公報 特開2005−023822号公報 特開2007−332881号公報
しかしながら、硫黄脱離時の空燃比がリッチであるため、エンジンから排出される排ガス中にはHC、COが多い上、触媒が還元雰囲気にあるため、排ガス中のHC、COを十分に浄化できない、という問題がある。
また、排気通路に複数の触媒が直列に配置されている場合、後流側に配置される触媒(後流触媒)の方が上流側に配置される触媒(上流触媒)よりも温度が低いため、後流触媒には硫黄成分が溜まり易いため、後流触媒を高温にして硫黄成分を脱離させると、後流触媒とエンジンとの間にある上流触媒も高温となり、上流触媒に不要な負荷が加えられてしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、触媒の浄化性能の回復を行う際、排ガスの排気経路を切り替え、下流側に配置される触媒を上流側に配置される触媒よりも高温とし、触媒に吸着した硫黄成分を脱離させる排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る排ガス浄化装置は、内燃機関の排気系に設けられる排気通路と、前記排気通路に配置され、排ガスを浄化する触媒が収容されている少なくとも一つ以上の触媒装置と、前記触媒装置への排ガスの流通方向を、前記触媒装置の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段とを有する排ガス浄化装置において、排ガスに二次空気を供給する二次空気供給手段と、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を供給した後の排ガスの空燃比がリッチ又はストイキとなるように制御する空燃比制御手段とを有し、前記触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとすることを特徴とする。
本発明に係る排ガス浄化装置においては、前記排気通路が、前記触媒装置を通過する本流路であり、前記排気経路制御手段が、少なくとも一つ以上の前記触媒装置を迂回して前記触媒装置の一端側から他端側に連通するバイパス通路と、前記本流路及び前記バイパス通路を開閉する切替弁とからなることを特徴とする。
本発明に係る排ガス浄化装置においては、前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、前記排気経路制御手段が、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給するように形成されると共に、前記二次空気供給手段が、前記内燃機関と前記下流触媒装置との間を連結する前記バイパス通路に設けられ、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとした後、前記下流触媒装置から順に排ガスを送給することを特徴とする。
本発明に係る排ガス浄化装置においては、前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、前記排気経路制御手段が、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給するように形成されると共に、前記二次空気供給手段が、前記排気通路の前記上流触媒装置と前記下流触媒装置との間に設けられ、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記下流触媒装置を通過した後の排ガスに前記二次空気を供給し、排ガスの空燃比をストイキとした後、前記上流触媒装置に排ガスを送給することを特徴とする。
本発明に係る排ガス浄化装置においては、前記二次空気供給手段が、前記二次空気を供給する二次空気供給部と、前記二次空気を前記排気通路又は前記バイパス通路に送給する二次空気供給管と、前記二次空気の供給量を調整する二次空気供給弁とからなることを特徴とする。
本発明に係る排ガス浄化装置においては、前記二次空気が、吸気通路を流れる吸気の一部であることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関は、上述の何れか一つの排ガス浄化装置を有することを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法は、内燃機関の排気系に設けられる排気通路に排ガスを浄化する触媒が収容されている少なくとも一つ以上の触媒装置が配置され、前記触媒装置への排ガスの流通方向を、前記触媒装置の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段を有する触媒の回復方法において、前記触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとした後、排ガスに二次空気を供給して、前記二次空気を供給した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとして、最も下流側に配置されている触媒から順に上流側に配置されている触媒に排ガスを送給し、最も下流側に配置されている触媒を上流側に配置されている触媒よりも高温に暖機し、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法においては、前記排気通路が、前記触媒装置を通過する本流路であり、前記排気経路制御手段が、少なくとも一つ以上の前記触媒装置を迂回して前記触媒装置の一端側から他端側に連通するバイパス通路と、前記本流路及び前記バイパス通路を開閉する切替弁とからなることを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法においては、前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記内燃機関と前記下流触媒装置との間を連結する前記バイパス通路で排ガスに前記二次空気を供給する二次空気供給手段より前記二次空気を混合し、排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとした後、前記排気経路制御手段により、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給することを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法においては、前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記排気経路制御手段により、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスに前記二次空気を供給する二次空気供給手段より前記二次空気を混合し、排ガスの空燃比をストイキとした後、前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給することを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法においては、前記二次空気供給手段が、前記二次空気を供給する二次空気供給部と、前記二次空気を前記排気通路又は前記バイパス通路に送給する二次空気供給管と、前記二次空気の供給量を調整する二次空気供給弁とからなることを特徴とする。
本発明に係る触媒の回復方法においては、前記二次空気が、吸気通路を流れる吸気の一部であることを特徴とする。
本発明の排ガス浄化装置によれば、少なくとも一つ以上の触媒装置に収容されている排ガスを浄化する触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとすることができる。よって、前記二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとした後、最も下流側に配置されている触媒から上流側に配置されている触媒の順に排ガスを送給することができる。
これにより、下流側に配置されている触媒を上流側に配置されている触媒よりも高温で暖機することができるため、上流側に配置されている触媒に余計な負荷を与えることなく、下流側に配置されている触媒を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
また、本発明の排ガス浄化装置によれば、前記触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、下流側に配置されている触媒を通過した後の排ガスに前記二次空気を供給し、排ガスの空燃比をストイキとすることができる。よって、下流側に配置されている触媒の通過後、排ガスの空燃比をストイキとし、上流側に配置されている触媒に排ガスを送給することができる。
これにより、下流側に配置されている触媒を高温、且つ、還元雰囲気とすることができるため、吸着した硫黄成分の脱離を速やかに行うことができる。また、上流側に配置されている触媒も高温で暖機できるため、下流側に配置されている触媒で脱離した硫黄成分を上流側に配置されている触媒に吸着させることなく、各々の触媒に吸着した硫黄成分の脱離を行うことができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。また、上流側に配置されている触媒に供給される排ガスの雰囲気はストイキであるため、排ガスの排気浄化も十分に行うことができると共に、排出される硫黄成分は主にSO2であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
以下に、本発明に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関を表す概略構成図である。
本実施例の内燃機関は、燃料として、ガソリンだけでなく、このガソリンにエタノールを混合した燃料を使用可能とした多様燃料を使用可能な内燃機関であって、多様燃料車(FFV)に適用されるものである。
図1に示すように、本実施例の内燃機関において、この内燃機関としてのエンジン11はポート噴射式の4気筒型であって、シリンダブロック上にシリンダヘッドが締結されており、複数のシリンダボアにピストンがそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロックの下部にクランクケースが締結され、このクランクケース内にクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストンはコネクティングロッドを介してこのクランクシャフトにそれぞれ連結されている。
尚、エンジン11は4気筒エンジンに限定されるものではなく、他の気筒エンジンに用いるようにしてもよい。
シリンダブロックとシリンダヘッドとピストンにより4つの気筒に対応して燃焼室12がそれぞれ構成されており、この各燃焼室12は、上部に吸気ポート13及び排気ポート14が対向してそれぞれ形成されており、この各吸気ポート13及び排気ポート14は、図示しない吸気弁及び排気弁によって開閉可能となっている。
そして、吸気管(吸気通路)15の下流端部がインテークマニホールド16を介して各吸気ポート13に連結されており、この吸気管15の上流端部にはエアクリーナ17が取付けられている。そして、このエアクリーナ17の下流側にスロットル弁18を有する電子スロットル装置19が設けられている。また、インテークマニホールド16には、各燃焼室12に対応した吸気ポート13に燃料を供給可能なインジェクタ(燃料供給手段)20が装着されている。このインジェクタ20は、デリバリパイプ21に連結され、デリバリパイプ21には、燃料供給管22により燃料タンク23内の燃料ポンプ24に連結されている。なお、図示しないが、各燃焼室12には、混合気に着火する点火プラグが装着されている。
また、各インジェクタ20には、燃料タンク23に貯留された燃料が燃料供給管22と、燃料供給管22に接続されているデリバリパイプ21とを介して供給される。エンジン11は、燃料としてアルコールとガソリンとをそれぞれ単独でまたは混合して使用可能に構成されているので、燃料タンク23には、燃料としてアルコールを混合した燃料を用いる場合、所定のアルコール濃度を有する燃料が貯留される。この燃料は、ガソリン100%の場合や、メタノール、エタノール等のアルコールがガソリンに混合された混合燃料の場合、更にはアルコール100%の場合もある。
一方、各排気ポート14には、エキゾーストマニホールド25を介して排気管(排気通路)26が連結されており、この排気管(排気通路)26には、上流触媒27が収容されている上流触媒装置28と、下流触媒29が収容されている下流触媒装置30と、マフラー31が装着されている。
また、本実施例のエンジン11において適用される排ガス浄化装置は、エンジン11の排気系に設けられる排気通路26と、排気通路26に配置され、排ガスを浄化する上流触媒27、下流触媒29が各々収容されている上流触媒装置28、下流触媒装置30と、上流触媒装置28、下流触媒装置30への排ガスの流通方向を、上流触媒装置28、下流触媒装置30の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段とを有する排ガス浄化装置において、排ガスに二次空気32を供給する二次空気供給手段33と、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比がリッチ又はストイキとなるように制御する空燃比制御手段とを有するものである。
そして、後述するように、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の他端側から一端側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気32を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとしている。
上流触媒27、下流触媒29は、排ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)の有害物質を同時に浄化処理することができるものであり、三元触媒、NOx吸蔵還元触媒、HCやNOx吸着材及びその組み合わせたものである。三元触媒は、排ガス中に含まれるHC、CO、NOxの有害物質を同時に浄化処理することができるものであり、空燃比が理論空燃比(ストイキ)近傍にあるときに、排ガス中の有害物質を浄化することができる触媒である。また、NOx吸蔵還元触媒は、流入する排ガスの空燃比がリーン(酸素過剰状態)のときに排気中のNOxを吸着、吸収またはその両方で吸蔵し、流入する排ガスの空燃比がストイキまたはリッチ(酸素不足状態)となったときに、吸蔵したNOxを排ガス中の還元成分(HC、CO)と反応させて還元浄化する触媒である。
また、本実施例においては、排気通路26に上流触媒27、下流触媒29の二つの触媒を配置するようにしているが、本発明は、これに限定されるものではなく、触媒を三つ以上設けるようにしてもよい。
そして、上流触媒27、下流触媒29により浄化された排ガスはマフラー31を介して大気中に排出される。
また、本実施例においては、排気通路26が、上流触媒装置28、下流触媒装置30を通過する本流路となるものであり、前記排気経路制御手段としては、上流触媒装置28、下流触媒装置30を迂回して上流触媒装置28、下流触媒装置30の一端側である上流側から他端側である下流側に連通する第一のバイパス通路34−1と、排気通路(本流路)26、第一のバイパス通路34−1及び第二のバイパス通路34−2を開閉する切替弁35〜40とからなるものである。
また、切替弁35〜40は、上流触媒装置28の上流側と、下流触媒装置30の下流側と、第一のバイパス通路34−1の入口部34aと出口部34bと、第二のバイパス通路34−2の入口部34cと出口部34dとに各々設けられ、排気通路26を流れる排ガスのガス流れを切り替え、排気経路を制御するようにしている。
本実施例においては、前記排気経路制御手段は、下流触媒装置30の下流側から排ガスを送給し、その上流側から排出された排ガスを上流触媒装置28の下流側から送給するように形成されると共に、二次空気供給手段33が、エンジン11と下流触媒装置30との間を連結する第一のバイパス通路34−1に設けられている。
また、本実施例においては、二次空気供給手段33は、二次空気32を供給する二次空気供給部42と、二次空気32を排気通路26又は第一のバイパス通路34−1に送給する二次空気供給管43と、二次空気32の供給量を調整する二次空気供給弁44とからなるものである。また、二次空気32としては、吸気通路15を流れる吸気の一部を用いるようにしてもよいが、これに限定されるものではなく外部から供給するようにしてもよい。また、本実施例に係る二次空気供給手段33としては、特にこれに制限されるものではなく、第一のバイパス通路34−1に二次空気32を供給できるものであればよい。また、二次空気供給手段33は、内燃機関の種類、用いる触媒の種類、目的とする二次空気32の供給量等に応じて適宜変更することができる。また、二次空気供給弁44の取り付け位置は特に制限されるものでなく、二次空気供給管43上であればよい。
また、二次空気供給手段33においては、後述するように、ECU51により、二次空気供給弁44を開閉させて下流側の空燃比を調節することができ、例えば、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気供給手段33より二次空気32を排ガスに供給し、排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとなるように制御することができる。
また、本実施例においては、排気通路26の上流側から順に、第一のバイパス通路34−1の入口部34a、第二のバイパス通路34−2の入口部34c、第一のバイパス通路34−1の出口部34b、第二のバイパス通路34−2の出口部34dが設けられている。また、第二のバイパス通路34−2の入口部34cは第一のバイパス通路34−1と上流触媒装置28との間に設けられ、第二のバイパス通路34−2の出口部34dは第一のバイパス通路34−1の出口部34bよりも下流側に設けられている。
ここで、エンジン11から排気通路26に排出された排ガスのガス流路について図2、3を用いて説明する。図2は、排ガスの排気経路を簡略に示す図であり、図3は、排ガスの排気経路を制御した時の排気経路を簡略に示す図である。また、図2において、黒塗り部分が上流触媒及び下流触媒の上流側から下流側への順方向の排ガスの流れを示し、図3において、黒塗り部分が上流触媒及び下流触媒の下流側から上流側への逆方向の排ガスの流れを示す。
図2に示すように、エンジン11から排気通路26に排出された排ガスは、通常、上流触媒27、下流触媒29を通過して浄化された後、マフラー31を介して大気中に排出される。このとき、図1に示す切替弁35、36を開放し、切替弁37〜40を閉鎖する。
そして、排ガスの排気経路を制御し、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、図3に示すように、エンジン11から排気通路26に排出された排ガスは、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒装置28、下流触媒装置30を迂回して下流触媒29の下流側から送給される。このとき、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、第一のバイパス通路34−1に設けた二次空気供給手段33より二次空気32を排ガスに供給し、排ガスの空燃比がリッチとなるように二次空気32の供給量を制御する。そして、その下流触媒29の上流側から排出された排ガスは、上流触媒27の下流側から送給され、その上流触媒27の上流側から排出される。そして、その上流触媒27の上流側から排出された排ガスは、第二のバイパス通路34−2を介して上流触媒装置28、下流触媒装置30を迂回して第一のバイパス通路34−1の出口部34bよりも下流側に送給され、マフラー31を介して大気中に排出される。
よって、本実施例によれば、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒装置28、下流触媒装置30の他端側である下流側から一端側である上流側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気32を混合した後の排ガスの空燃比をリッチとした後、下流触媒装置30、上流触媒装置28の順に排ガスを送給することができる。
これにより、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができるため、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
また、本実施例においては、排ガスの流通方向を下流触媒装置30の下流側から上流触媒装置28の上流側に流れるように排ガスの排気経路を制御しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、下流触媒装置30の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを上流触媒装28置の上流側、下流側の何れか一方側から送給するようにすればよい。
図4〜図6は、排ガスの排気経路を制御した時の他の排気経路を簡略に示す図である。また、図3と同様に、図4〜図6において、黒塗り部分が上流触媒及び下流触媒の下流側から上流側への逆方向の排ガスの流れを示す。
図4〜図6に示すように、第一のバイパス通路34−1が、下流触媒装置30の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを上流触媒装置28の上流側、下流側の何れか一方側から送給するように形成し、第二のバイパス通路34−2により上流触媒装置28の他方側から排出された排ガスを下流触媒装置30の下流側に送給するようにしてもよい。
具体的には、図4に示すように、エンジン11から排気通路26に排出された排ガスを入口部34aから第一のバイパス通路34−1に供給し、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27、下流触媒29を迂回して出口部34bを出た後、下流触媒29の下流側から送給する。次いで、下流触媒29の上流側から排出された排ガスを入口部34cから第二のバイパス通路34−2に供給し、第二のバイパス通路34−2を介して上流触媒27を迂回して出口部34dを出た後、上流触媒27の上流側から送給する。次いで、上流触媒27の下流側から排出された排ガスを入口部34eから第三のバイパス通路34−3に供給し、第三のバイパス通路34−3を介して下流触媒29を迂回して第一のバイパス通路34−1の出口部34bよりも下流側に設けられている出口部34fより排出する。
また、図5に示すように、排ガスを入口部34aから第一のバイパス通路34−1に供給し、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27を迂回して出口部34bを出た後、下流触媒29の上流側から送給する。次いで、下流触媒29の下流側から排出された排ガスを入口部34cから第二のバイパス通路34−2に供給し、第二のバイパス通路34−2を介して下流触媒27を迂回して出口部34dを出た後、上流触媒27の下流側から送給する。次いで、上流触媒27の上流側から排出された排ガスを入口部34eから第三のバイパス通路34−3を介して上流触媒27、下流触媒29を迂回して第二のバイパス通路34−2の入口部34cよりも下流側に設けられている出口部34fより排出する。
また、図6に示すように、排ガスを入口部34aから第一のバイパス通路34−1に供給し、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27を迂回して出口部34bを出た後、下流触媒29の上流側から送給する。次いで、下流触媒29の下流側から排出された排ガスを入口部34cから第二のバイパス通路34−2を介して上流触媒27、下流触媒29を迂回して出口部34dを出た後、上流触媒27の上流側から送給する。次いで、上流触媒27の下流側から排出された排ガスを入口部34eから第三のバイパス通路34−3に供給し、第三のバイパス通路34−3を介して下流触媒29を迂回して第二のバイパス通路34−2の入口部34cよりも下流側に設けられている出口部34fより排出する。
また、車両には電子制御ユニット(ECU)51が搭載されており、このECU51は、インジェクタ20、点火プラグなどを駆動制御することで、燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを制御可能となっている。
即ち、吸気管15の上流側にはエアフローセンサ52が装着されており、計測した吸入空気量をECU51に出力している。また、電子スロットル装置19はスロットルポジションセンサ53を有しており、現在のスロットル開度をECU51に出力している。更に、クランク角センサ54は、検出した各気筒のクランク角度をECU51に出力し、このECU51は検出したクランク角度に基づいて各気筒における吸気、圧縮、膨張(爆発)、排気の各行程を判別すると共に、エンジン回転数を算出している。
従って、ECU51は、検出した吸入空気量、スロットル開度(または、アクセル開度)、エンジン回転数などのエンジン運転状態に基づいて、燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。
また、排気通路26、第一のバイパス通路34−1には、空燃比センサ55〜57が設けられ、排ガスの空燃比を検知するようにしている。
また、ECU51は、空燃比センサ55〜57の検出結果に基づいて、エンジン11に対する空燃比を制御すると共に、二次空気供給弁44の開閉を制御して第一のバイパス通路34−1で二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比を調節することができ、例えば、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気供給手段33より二次空気32を排ガスに供給した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとなるように制御することができる。
また、上流触媒27、下流触媒29には、温度センサ58、59が設けられ、各々の触媒温度を検知するようにしている。測定された触媒温度に基づいて各々の触媒中の硫黄吸着量を推定し、排ガスの空燃比を調節することができる。
また、燃料供給管22には、燃料がガソリンとアルコールとの混合燃料である場合には、燃料の混合割合を検知する燃料性状センサ、アルコール濃度を検出するアルコール濃度センサを設けるようにする。この燃料性状センサにより、燃料のガソリンとアルコールとの混合割合を検知する。また、アルコール濃度センサは、燃料の誘電率に基づいてアルコール濃度を検出する静電容量式のものが用いられているが、燃料の屈折率に基づいてアルコール濃度を検出する光学式のものを使用してもよく、その検出原理には限定されない。また、空燃比センサ55からの出力信号に基づいた排気空燃比の学習によりアルコール濃度を推定してもよく、この推定手段をアルコール濃度検出手段としてもよい。
また、本実施例のエンジン11は、燃料として、ガソリンだけでなく、このガソリンにエタノールを混合した燃料を使用可能であり、燃料がガソリンとアルコールとの混合燃料である場合、燃料タンク23に補給される燃料は、それまで使用していた燃料とその性状が同じものであるとは限らない。そのため、ECU51は、この空燃比センサ55が計測した排気空燃比をフィードバックし、この排気空燃比がストイキからリーン側またはリッチ側にずれたときに燃料性状が変更されたことを判別し、変更された燃料性状に合わせて制御し、燃料噴射量を補正する。
[運転制御方法]
ここで、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法について図7のフローチャートに基づいて図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。
図7は、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートである。
図7に示すように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法は、上流触媒27、下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上の場合には、上流触媒27、下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の一端側から他端側への順方向から、排ガスを第一のバイパス通路34−1に送給し、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流入するように排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとした後、第一のバイパス通路34−1で排ガスに二次空気32を供給して、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をリッチとして、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給し、下流触媒29を上流触媒27よりも高温に暖機し、各々の触媒の排気浄化性能を回復させるものである。
図7に示すように、ステップS11では、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かについて判定される。具体的には、上流触媒27及び下流触媒29の量を実際に測り、運転前に予め測っておいた上流触媒27及び下流触媒29の量と比較し、運転前の上流触媒27及び下流触媒29の量より増加した分を硫黄吸着量として算出する。また、所定値とは、ガスの臭い、触媒の浄化能力が低下する閾値となる値を例示できるが、特にこれに限定されるものではない。また、触媒中の硫黄吸着量は上流触媒27、下流触媒29の何れか一方のみから算出するようにしてもよい。
また、その他、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かを判定する方法として、上流触媒27及び下流触媒29に流入する排ガスの量と上流触媒27及び下流触媒29を流出した排ガスの量とを比較して排ガス中のHC、NOx等の有害物質の浄化具合いを算出し、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量を算出するようにしてもよい。また、予め、燃料消費量や触媒の触媒温度と触媒中の硫黄吸着量との関係を示すマップを作成しておき、燃料消費量や触媒温度等から上流触媒27及び下流触媒29の触媒中の硫黄吸着量を推定するようにしてもよい。また、触媒温度を測定する際、上流触媒27及び下流触媒29に温度センサを設け、その温度センサから触媒温度を求めるようにする。
ステップS11の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上と判定された(ステップS11:Yes)場合、即ち、上流触媒27及び下流触媒29に硫黄成分が吸着して触媒が硫黄被毒し、排気浄化機能が低下していると判断できる場合には、ステップS12へ移行する。
ステップS12からステップS15は、後述するように、二次空気32の供給後の空燃比はリッチとなるように制御するようにしたものである。
ステップS12では、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替える。具体的には、図2に示すように、上流触媒27、下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れている排気通路26中の排ガスを、図3に示すように、上流触媒27の上流側と下流触媒29の下流側とを連結する第一のバイパス通路34−1を通過させ、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流入するように排気経路を制御する。そして、第一のバイパス通路34−1の出口部34bから排出された排ガスを下流触媒29の下流側から上流触媒27の上流側に流れるようにする。そして、上流触媒27の上流側から排出された排ガスを第二のバイパス通路34−2の入口部34cに流入させる。そして、排ガスは第二のバイパス通路34−2を介して第一のバイパス通路34−1の出口部34bよりも下流側にある出口部34dより排気通路26に戻す。
そして、ステップS12において、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替えた後、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、排ガスの空燃比を制御し、エンジン11に対する空燃比をリッチに調整する。そして、ステップS13において、エンジン11に対する空燃比をリッチにした後、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、第一のバイパス通路34−1に設けられている二次空気供給手段33より第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給する。具体的には、二次空気供給部42より二次空気供給管43を介して二次空気32を第一のバイパス通路34−1に送給し、排ガスと混合する。これにより、二次空気32供給後の排ガスの空燃比を所定の空燃比に制御することができる。また、排ガスの排気温度を上昇させ、触媒の昇温を促進することができる。このとき、二次空気32の供給量は、二次空気供給弁44により調整される。そして、ステップS14において第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給した後、ステップS15へ移行する。
そして、ステップS15では、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比であるか否かについて判定される。このリッチでの目標空燃比とは、排ガスの浄化が十分に行えるリッチにおける空燃比をいう。
ステップS15の判定の結果、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比と判定された(ステップS15:Yes)場合には、ステップS16へ移行する。
ステップS16では、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度であるか否かについて判定される。硫黄排出可能温度としては、触媒の種類に応じて適宜触媒に吸着した硫黄成分を脱離するのに適した温度とする。また、触媒温度が硫黄排出可能温度となる触媒は、上流触媒27及び下流触媒29の両方である必要はなく、少なくとも下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度としてもよい。
ステップS16の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度以上と判定された(ステップS16:Yes)場合には、上流触媒27、下流触媒29に吸着していた硫黄成分は脱離し、排気浄化機能が回復したものと判断できるため、ステップS17へ移行する。
ステップS17では、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、排ガスの空燃比の制御を終了する。
一方、ステップS11の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以下と判定された(ステップS11:No)場合には、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量は少なく硫黄被毒しておらず、排気浄化機能が低下していないと判断できるため、ステップS18へ移行する。
ステップS18では、排気通路26中の排ガスの流通方向は通常運転通り、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路をそのまま維持する。即ち、図2に示すように、エンジン11から排出される排ガスを上流触媒27、下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れるように送給する。また、上流触媒27の上流側の空燃比は空燃比センサ55で検知され、空燃比センサ55で検知された空燃比に基づいて上流触媒27の上流側の空燃比を制御する。また、上流触媒27と下流触媒29との間の空燃比は空燃比センサ57で検知され、空燃比センサ57で検知された空燃比に基づいて上流触媒27と下流触媒29との間の空燃比を制御する。そして、排ガスの流通方向は通常運転通り、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を維持し、運転制御を終了する。
また、ステップS15の判定の結果、第一のバイパス通路34−1において二次空気供給手段33により二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比でないと判定された(ステップS15:No)場合には、ステップS19へ移行する。
ステップS19では、第一のバイパス通路34−1において供給する二次空気32の供給量、エンジン11で空燃比をリッチとするために供給される燃料量を調整する。これにより、第一のバイパス通路34−1中の二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をリッチでの目標空燃比となるように制御する。
また、ステップS16の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度以下と判定された(ステップS16:No)場合には、上流触媒27、下流触媒29に送給される排ガス温度が硫黄脱離にするために十分昇温されていないものと判断できるため、ステップS20へ移行する。
ステップS20では、上流触媒27及び下流触媒29の暖機を行う。具体的には、所定期間、点火時期を遅角させて上流触媒27及び下流触媒29を所定温度まで昇温させることにより行われる。そして、触媒の暖機を行い、触媒温度を硫黄排出可能温度以上とした後、ステップS17へ移行し、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、運転制御を終了する。
そして、第二のバイパス通路34−2の出口部34dより排気通路26に出た排ガスは、マフラー31を通過した後、大気中に放出される。
この一連の制御方法により、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27、下流触媒29への排ガスの流通方向を、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとした後、第一のバイパス通路34−1で排ガスに二次空気32を供給して排ガスの排気温度を上昇ささせ、空燃比をリッチとして、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給することができるため、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができる。このため、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
また、下流触媒29を脱離した硫黄成分は、上流触媒27に流入しても上流触媒27も高温で暖機できるため、上流触媒27に硫黄成分が吸着することなく、排気することができる。
また、各々の触媒は、高温、且つ、還元雰囲気にあるため、速やかに各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができる。
また、下流触媒29、上流触媒27は二次空気32により暖気を行っているため、暖気のために点火時期を遅角するなどの制御を行う頻度、量を軽減することができ、ドライバビリティを改善することができる。
また、本実施例では、一連の制御方法を燃料としてガソリンを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなくアルコール成分を含有する燃料を用いるようにしてよい。
また、排気通路に上流触媒27及び下流触媒29の二つを配置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、三つ以上配設してもよい。
このように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関では、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27、下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、二次空気32を混合した後の排ガスの空燃比をリッチとした後、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給するようにしている。このため、下流触媒29を上流触媒27よりも高温とすることができ、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
本発明の実施例2に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関について説明する。
本発明の実施例2に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成は、図1に示す本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成と同様であるため、図1に示すような排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成を示す図は省略し、図1を用いて説明する。
本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法について図8のフローチャートに基づいて図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。
図8は、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートであり、図9は、硫黄吸着量と所定値との関係を示す関係図である。
図8、9に示すように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法は、図7に示す運転制御方法に、触媒の硫黄吸着量が図7のステップS11で算出される所定値と同様に設定される第1の所定値よりも高く設定された第2の所定値以下であるか否かを判定し、その所定値よりも触媒の硫黄吸着量が少ない場合には、触媒の硫黄吸着量がそれほど多くなく、硫黄被毒がされていないと判断し、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、第一のバイパス通路34−1で排ガスに二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキとなるように制御するものである。
即ち、図8に示すように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法は、上流触媒27、下流触媒29の硫黄吸着量が図7のステップS11で算出される所定値と同様に設定される第1の所定値よりも高く設定された第2の所定値以下であるか否かを判定し、第2の所定値以上の場合には、前記図7に示すように運転制御するものであり、第2の所定値以下の場合には、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の一端側から他端側への順方向から上流触媒27、下流触媒29の他端側から一端側への逆方向に排ガスが流入するように排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとした後、第一のバイパス通路34−1で排ガスに二次空気32を供給して、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキとして、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給し、下流触媒29を上流触媒27よりも高温に暖機し、各々の触媒の排気浄化性能を回復させるものである。
図8に示すように、ステップS21では、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第1の所定値以上であるか否かについて判定される。第1の所定値は、例えば図7のステップS11で算出される所定値と同様の値である。
ステップS21の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第1の所定値以上と判定された(ステップS21:Yes)場合には、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第2の所定値以上であるか否かについて判定される。第2の所定値は、図9に示すように、硫黄吸着量が第1の所定値よりも高い値に設定された値である。これにより、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が図7のステップS11で算出される所定値よりも高いが、その硫黄吸着量が比較的少なく、急速な硫黄脱離を必要としないかを判断することができる。
また、図9に示すような第1の所定値、第2の所定値は、触媒の状態、用いる触媒の種類、エンジンの運転状態などに応じて適宜調整を行うようにする。
また、ステップS21、S22において、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かの判定方法は、上述の図7に示すステップS11の場合と同様である。また、触媒中の硫黄吸着量は上流触媒27、下流触媒29の何れか一方のみから算出するようにしてもよい。
ステップS22の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第2の所定値以下と判定された(ステップS22:No)場合、即ち、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が比較的少なく、急速な硫黄脱離を必要としないため、硫黄脱離のために排ガス中の燃料濃度が低くても十分である場合には、ステップS23へ移行する。
ステップS23からステップS26までは、後述するように、二次空気供給後の空燃比はストイキに制御するようにしたものである。
ステップS23では、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替える。排ガスの排気経路の切り替え方法は、上述の図7に示すステップS12の場合と同様である。
即ち、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れている排ガスを、第一のバイパス通路34−1を通過させ、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流入するように排ガスの排気経路を制御する。そして、上流触媒27から排出された排ガスを第二のバイパス通路34−2を介して排気通路26に戻す。
ステップS23において、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替えた後、ステップS24へ移行する。
ステップS24では、排ガスの空燃比を制御し、エンジン11に対する空燃比をリッチに調整する。そして、ステップS24において、エンジン11に対する空燃比をリッチにした後、ステップS25へ移行する。
ステップS25では、上述の図7に示すステップS14の場合と同様、第一のバイパス通路34−1に設けられている二次空気供給手段33より第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給する。二次空気32を供給することで排ガスの空燃比を所定の空燃比に制御することができる。また、排ガスの排気温度を上昇させ、触媒の昇温を促進することができる。そして、ステップS25において第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給した後、ステップS26へ移行する。
そして、ステップS26では、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、ストイキでの目標空燃比であるか否かについて判定される。このストイキでの目標空燃比とは、排ガスの浄化が十分に行えるストイキでの空燃比をいう。
ステップS26の判定の結果、第一のバイパス通路34−1において二次空気供給手段33により二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比が、ストイキでの目標空燃比と判定された(ステップS26:Yes)場合には、ステップS27へ移行する。
ステップS27では、上述の図7に示すステップS16の場合と同様、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度であるか否かについて判定される。また、触媒温度が硫黄排出可能温度となる触媒としては、上流触媒27及び下流触媒29の両方である場合の他、少なくとも下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度としてもよい。
ステップS27の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度以上と判定された(ステップS27:Yes)場合には、上流触媒27、下流触媒29に吸着していた硫黄成分は脱離し、排気浄化機能が回復したものと判断できるため、ステップS28へ移行する。
ステップS28では、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、排ガスの空燃比の制御を終了する。
よって、上記ステップS23からステップS26までのように、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から排ガスが流入するように排ガスの排気経路を切り替え、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキとすることで、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができるため、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができると共に、排ガスの排気浄化も同時に行うことができる。
また、下流触媒29を脱離した硫黄成分は、上流触媒27に流入しても上流触媒27も高温で暖機できるため、上流触媒27に硫黄成分が吸着することなく、排気することができる。
また排出される硫黄成分は、主に二酸化硫黄(SO2)であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
また、下流触媒29、上流触媒27は二次空気32により暖気を行っているため、暖気のために点火時期を遅角するなどの制御を行う頻度、量を軽減することができ、ドライバビリティを改善することができる。
一方、ステップS26の判定の結果、第一のバイパス通路34−1において二次空気供給手段33により二次空気32を供給した後の二次空気32が、ストイキでの目標空燃比でないと判定された(ステップS26:No)場合には、ステップS29へ移行する。
ステップS29では、上述の図7に示すステップS29の場合と同様、第一のバイパス通路34−1において供給する二次空気32の供給量、エンジン11で空燃比をリッチとするために供給される燃料量を調整する。これにより、第一のバイパス通路34−1中の二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキでの目標空燃比となるように制御する。
また、ステップS27の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度以下と判定された(ステップS27:No)場合には、上流触媒27、下流触媒29に送給される排ガス温度が硫黄脱離にするために十分昇温されていないものと判断できるため、ステップS30へ移行する。
ステップS30では、上述の図7に示すステップS20の場合と同様、上流触媒27及び下流触媒29の触媒の暖機を行う。触媒の暖機の行い方は、上述の図7に示すステップS20の場合と同様にして行う。そして、触媒の暖機を行い、触媒温度を硫黄排出可能温度以上とした後、ステップS28へ移行し、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、運転制御を終了する。
一方、ステップS22の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第2の所定値以上と判定された(ステップS22:Yes)場合、即ち、上流触媒27及び下流触媒29が硫黄被毒し、排気浄化機能が低下している上、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が多く、硫黄再生のために排ガス中の燃料濃度を高くする必要があると判断できる場合には、ステップS31へ移行する。
ステップS31からステップS34は、上述の図7に示すステップS12からステップS15の場合と同様、二次空気供給後の空燃比はリッチに制御するものである。
即ち、ステップS31では、上述の図7に示すステップS12の場合と同様、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替える。排ガスの排気経路の切り替え方法は、上述の図7に示すステップS12の場合と同様である。
即ち、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れている排ガスの流通方向を、第一のバイパス通路34−1を通過させ、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に流れるように排ガスの排気経路を制御する。そして、上流触媒27から排出された排ガスを第二のバイパス通路34−2を介して排気通路26に戻す。
そして、ステップS31において、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替えた後、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、上述の図7に示すステップS13の場合と同様、排ガスの空燃比を制御し、エンジン11に対する空燃比をリッチに調整する。そして、ステップS32において、エンジン11に対する空燃比をリッチにした後、ステップS33へ移行する。
ステップS33では、上述の図7に示すステップS14の場合と同様、第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給する。そして、ステップS33において第一のバイパス通路34−1中の排ガスに二次空気32を供給した後、ステップS34へ移行する。
そして、ステップS34では、上述の図7に示すステップS15の場合と同様、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比であるか否かについて判定される。このリッチでの目標空燃比とは、排ガスの浄化が十分に行えるリッチにおける空燃比をいう。
ステップS34の判定の結果、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比と判定された(ステップS34:Yes)場合には、ステップS27へ移行する。
そして、ステップS27では、上述のように、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度であるか否かについて判定され、判定の結果、触媒温度が硫黄排出可能温度以上と判定された(ステップS27:Yes)場合、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、排ガスの空燃比の制御を終了する。
よって、上記ステップS31からステップS34までのように、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をリッチとすることで、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができるため、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
また、各々の触媒は、高温、且つ、還元雰囲気にあるため、速やかに各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができる。
一方、ステップS21の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第1の所定値以下と判定された(ステップS21:No)場合には、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量は少なく硫黄被毒しておらず、排気浄化機能が低下していないと判断できるため、ステップS35へ移行する。
ステップS35では、上述の図7に示すステップS18の場合と同様、排気通路26中の排ガスの流通方向は、通常運転通り、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路をそのまま維持し、運転制御を終了する。
また、ステップS34の判定の結果、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、リッチでの目標空燃比でないと判定された(ステップS34:No)場合には、ステップS36へ移行する。
ステップS36では、上述の図7に示すステップS19の場合と同様、第一のバイパス通路34−1において供給する二次空気32の供給量、エンジン11で空燃比をリッチとするために供給される燃料量を調整する。これにより、第一のバイパス通路34−1中の二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をリッチでの目標空燃比となるように制御する。
そして、第二のバイパス通路34−2の出口部34dより排気通路26に出た排ガスはマフラー31を通過した後、大気中に放出させる。
この一連の制御方法により、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとした後、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量に応じて、適宜、第一のバイパス通路34−1において二次空気32を供給した後の空燃比をリッチ又はストイキに制御し、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄脱離を行うようにしている。
これにより、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給し、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができるため、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、各々の触媒に吸着した硫黄成分を脱離することができ、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることができる。
また、各々の触媒を二次空気32で暖気しているため、点火時期を遅角するなどの制御を行う頻度、量を軽減することができ、ドライバビリティを改善することができる。
また、二次空気32を供給した後の空燃比をストイキとすることで、排ガスの排気浄化も同時に行うことができる。また、排出される硫黄成分は、主に二酸化硫黄(SO2)であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
即ち、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第2の所定値以上である場合には、図9に示すように、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が多く、硫黄再生のために排ガス中の燃料濃度を高くする必要がある。このため、二次空気32を供給した後の空燃比はリッチに制御し、触媒に吸着している硫黄成分の脱離を行う。
そして、上流触媒27及び下流触媒29からある程度硫黄成分が脱離し、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が第1の所定値以上であるが、第2の所定値以下である場合には、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量がそれほど、多くなく、硫黄再生のための排ガス中の燃料濃度が低くても十分であるといえる。この場合には、二次空気32を供給した後の空燃比はストイキに制御し、触媒に吸着している硫黄成分の脱離を行う。
このように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関では、触媒の硫黄吸着量が所定値以上の場合には、排ガスの排気経路を制御して排ガスを第一のバイパス通路34−1に送給し、第一のバイパス通路34−1を介して排ガスを下流触媒29に送給する際、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、第一のバイパス通路34−1で排ガスに二次空気32を供給し、排ガスの空燃比をリッチ又はストイキに制御し、排気通路26中の排ガスの排気経路を下流触媒29から上流触媒27となるように制御している。これにより、下流触媒29を上流触媒27よりも高温で暖機することができ、上流触媒27に余計な負荷を与えることなく、下流触媒29を暖気し、上流触媒27及び下流触媒29から硫黄成分を脱離することができる。この結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄被毒の回復を行なうことができ、上流触媒27及び下流触媒29の性能を回復することができる。
また、暖気のために点火時期を遅角するなどの制御を行う頻度、量を軽減することができるため、ドライバビリティを改善することができる。
また、二次空気32を供給した後の空燃比をストイキとすることで、排ガスの排気浄化も同時に行うことができると共に、排出される硫黄成分は、主に二酸化硫黄(SO2)であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成を示す概略図であり、図11は、本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関において排ガスの排気経路を制御した時の排気経路を簡略に示す図である。
本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成は、図1に示す本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成と同様であるため、重複した説明は省略する。
図10に示すように、本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関は、図1に示す本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の二次空気供給手段33を排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間に設けるようにしたものである。
また、本実施例では、図11に示すように、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、上流触媒27、下流触媒29の一端側から他端側への順方向から上流触媒27、下流触媒29の他端側から一端側への逆方向に排気経路を制御する際、上流触媒27と下流触媒29との間に二次空気供給手段33より二次空気32を供給し、二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキとなるように制御している。
これにより、下流触媒29は高温、且つ、還元雰囲気であるため、吸着した硫黄成分の脱離を速やかに行うことができると共に、上流触媒27も高温で暖機できるため、上流触媒27に下流触媒29で脱離した硫黄成分を吸着させることなく上流触媒27に吸着した硫黄成分の脱離を行うことができる。また、上流触媒27に供給される排ガスの雰囲気をストイキとしているため、HC、CO、NOxの浄化も十分行うことができる。また、排出される硫黄成分は主にSO2であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
[運転制御方法]
本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法について図12のフローチャートに基づいて図10、11を参照しつつ具体的に説明する。
図12は、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートである。
図12に示すように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法は、図7に示す運転制御方法において、排気通路26中の排ガスの排気経路を下流触媒29から上流触媒27に制御する際、二次空気32の供給する場所を第一のバイパス通路34−1に代えて排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間とし、排気通路26に二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキとなるように制御するものである。
即ち、図12に示すように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御方法は、上流触媒27、下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上の場合には、排ガスの流通方向を、上流触媒27、下流触媒29の順に送給する順方向から第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流入するように排ガスの排気経路を制御する際、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間で排ガスに二次空気32を供給し、排ガスの空燃比をストイキとして、各々の触媒の排気浄化性能を回復させると共に、上流触媒27により排気の浄化も同時に行うものである。
図12に示すように、ステップS41では、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かについて判定される。この所定値は、図7のステップS11で算出される所定値と同様の値である。また、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上であるか否かの判定方法は、上述の図7に示すステップS11の場合と同様である。また、触媒中の硫黄吸着量は上流触媒27、下流触媒29の何れか一方のみから算出するようにしてもよい。
ステップS41の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以上と判定された(ステップS41:Yes)場合、即ち、上流触媒27及び下流触媒29に硫黄成分が吸着して触媒が硫黄被毒し、排気浄化機能が低下していると判断できる場合には、ステップS42へ移行する。
ステップS42からステップS45までは、後述するように、二次空気供給後の空燃比はストイキに制御するようにしたものである。
ステップS42では、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替える。排ガスの排気経路の切り替え方法は、上述の図7に示すステップS12の場合と同様である。
即ち、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れている排ガスの流通方向を、第一のバイパス通路34−1を通過させ、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスが流入するように排ガスの排気経路を制御する。そして、上流触媒27から排出された排ガスを第二のバイパス通路34−2を介して排気通路26に戻す。
そして、ステップS42において、排気通路26中の排ガスの排気経路を切り替えた後、ステップS43へ移行する。
また、排ガスの排気経路を切り替える際、予め上流触媒27及び下流触媒29を暖機し、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度を十分高くしておいてもよい。触媒の暖機の行い方は、点火時期の遅角などにより行われる。予め上流触媒27及び下流触媒29を暖機し、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度を高めておくことで、各々の触媒から硫黄成分の脱離を容易に行うことができる。
ステップS43では、排ガスの空燃比を制御し、エンジン11に対する空燃比をリッチに調整する。そして、ステップS43において、エンジン11に対する空燃比をリッチにした後、ステップS44へ移行する。
ステップS44では、排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間に設けられている二次空気供給手段33より排気通路26中の排ガスに二次空気32を供給する。これにより、二次空気32供給後の排ガスの空燃比を所定の空燃比に制御することができる。また、排ガスの排気温度を上昇させ、触媒の昇温を促進することができる。そして、ステップS44において排気通路26中の排ガスに二次空気32を供給した後、ステップS45へ移行する。二次空気供給手段33の構成は、上述の図7に示すステップS14の場合と同様である。
そして、ステップS45では、二次空気32を供給後の排ガスの空燃比が、ストイキでの目標空燃比であるか否かについて判定される。このストイキでの目標空燃比とは、排ガスの浄化が十分に行えるストイキでの空燃比をいう。
ステップS45の判定の結果、二次空気供給手段33により排気通路26において二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比が、ストイキでの目標空燃比と判定された(ステップS45:Yes)場合には、ステップS46へ移行する。
ステップS46では、上述の図7に示すステップS16の場合と同様、上流触媒27及び下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度であるか否かについて判定される。また、触媒温度が硫黄排出可能温度となる触媒としては、上流触媒27及び下流触媒29の両方である場合の他、少なくとも下流触媒29の触媒温度が硫黄排出可能温度としてもよい。
ステップS46の判定の結果、触媒温度が硫黄排出可能温度以上と判定された(ステップS46:Yes)場合には、上流触媒27、下流触媒29に吸着していた硫黄成分は脱離し、排気浄化機能が回復したものと判断できるステップS47へ移行する。
ステップS47では、排ガスの排気経路を上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、排ガスの空燃比の制御を終了する。
一方、ステップS41の判定の結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量が所定値以下と判定された(ステップS41:No)場合には、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄吸着量は少なく硫黄被毒しておらず、排気浄化機能が低下していないと判断できるため、ステップS48へ移行する。
ステップS48では、排気通路26中の排ガスの流通方向は、通常運転通り、上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路をそのまま維持する。即ち、図2に示すように、エンジン11から排出される排ガスを上流触媒27、下流触媒29の上流側から下流側への順方向に流れるように送給する。また、上流触媒27と下流触媒29との間の空燃比は、上述のように、空燃比センサ57で検知され、空燃比センサ57で検知された空燃比に基づいて上流触媒27と下流触媒29との間の空燃比を制御するようにする。そして、排ガスの排気経路を通常運転通り行い、運転制御を終了する。
また、ステップS45の判定の結果、排気通路26において二次空気供給手段33により二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比が、ストイキでの目標空燃比でないと判定された(ステップS45:No)場合には、ステップS49へ移行する。
ステップS49では、上述の図7に示すステップS19の場合と同様、排気通路26において供給する二次空気32の供給量、エンジン11で空燃比をリッチとするために供給される燃料量を調整する。これにより、排気通路26中の二次空気32を供給した後の排ガスの空燃比をストイキでの目標空燃比となるように制御する。
また、ステップS46の判定の結果、触媒温度が硫黄排出可能温度以下と判定された(ステップS46:No)場合には、上流触媒27、下流触媒29に送給される排ガス温度が硫黄脱離するために十分昇温されていないものと判断できるため、ステップS50へ移行する。
ステップS50では、上述の図7に示すステップS20の場合と同様、上流触媒27及び下流触媒29の触媒の暖機を行う。触媒の暖機の行い方は、上述の図7に示すステップS20の場合と同様に、点火時期の遅角などにより行われる。そして、触媒の暖機を行い、触媒温度を硫黄排出可能温度以上とした後、ステップS47へ移行し、排ガスの流通方向を、上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向から上流触媒27及び下流触媒29の上流側から下流側への順方向に排ガスが流れるように排ガスの排気経路を切り替え、運転制御を終了する。
この一連の制御方法により、上流触媒27、下流触媒29に吸着した硫黄成分を脱離する際、上流触媒27及び下流触媒29への排ガスの流通方向を、第一のバイパス通路34−1を介して上流触媒27及び下流触媒29の下流側から上流側への逆方向に排ガスの排気経路を切り替え、エンジン11に対する空燃比をリッチとした後、排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間で排ガスに二次空気32を供給し、排ガスの空燃比をストイキとして、下流触媒29、上流触媒27の順に排ガスを送給することができる。これにより、下流触媒29は高温、且つ、還元雰囲気であるため、吸着した硫黄成分の脱離を速やかに行うことができる。また、上流触媒27も高温で暖機できるため、下流触媒29で脱離した硫黄成分を上流触媒27に吸着させることなく、上流触媒27に余計な負荷を与えずに上流触媒27及び下流触媒29に吸着した硫黄成分の脱離を行うことができる。
この結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄被毒の回復を行なうことができ、上流触媒27及び下流触媒29の性能を回復することができる。また、上流触媒27に供給される排ガスの雰囲気をストイキとしているため、HC、COの浄化も十分行うことできる。また、排出される硫黄成分は主にSO2であるため、不快な臭いを発生し難くすることができる。
このように、本実施例に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関では、触媒の硫黄吸着量が所定値以上の場合には、排ガスの排気経路を制御して排ガスを第一のバイパス通路34−1に送給し、第一のバイパス通路34−1を介して排ガスを下流触媒29に送給する際、エンジン11に対する空燃比をリッチとし、排気通路26の上流触媒27と下流触媒29との間で排ガスに二次空気32を供給し、排ガスの空燃比をストイキに制御している。これにより、下流触媒29は高温、且つ、還元雰囲気であるため、吸着した硫黄成分の脱離を速やかに行うことができると共に、上流触媒27に硫黄成分を吸着させることなく硫黄脱離を行うことができる。この結果、上流触媒27及び下流触媒29の硫黄被毒の回復を行なうことができ、上流触媒27及び下流触媒29の性能を回復することができる。また、上流触媒27に供給される排ガスの雰囲気はストイキであるため、HC、COの浄化も十分行うことができる。更に、排出される硫黄成分は主にSO2であるため、不快な臭いの発生を抑制することができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関は、排ガスの流通方向を順方向から逆方向に排気経路を制御し、排ガスの空燃比を制御することで、触媒に余計な負荷を与えることなく、触媒に吸着した硫黄成分を脱離し、触媒回復するものであり、いずれの種類の内燃機関に用いても好適である。
本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関を表す概略構成図である。 排ガスの排気経路を簡略に示す図である。 排ガスの排気経路を制御した時の排気経路を簡略に示す図である。 排ガスの排気経路を制御した時の他の排気経路を簡略に示す図である。 排ガスの排気経路を制御した時の他の排気経路を簡略に示す図である。 排ガスの排気経路を制御した時の他の排気経路を簡略に示す図である。 本発明の実施例1に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートである。 硫黄吸着量と所定値との関係を示す関係図である。 本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関の構成を示す概略図である。 排ガスの排気経路を制御した時の排気経路を簡略に示す図である。 本発明の実施例3に係る排ガス浄化装置を適用した内燃機関における運転制御を表すフローチャートである。
符号の説明
11 エンジン(内燃機関)
12 燃焼室
13 吸気ポート
14 排気ポート
15 吸気管(吸気通路)
16 インテークマニホールド
17 エアクリーナ
18 スロットル弁
19 電子スロットル装置
20 インジェクタ(燃料供給手段)
21 デリバリパイプ
22 燃料供給管
23 燃料タンク
24 燃料ポンプ
25 エキゾーストマニホールド
26 排気管(排気通路)
27 上流触媒
28 上流触媒装置
29 下流触媒
30 下流触媒装置
31 マフラー
32 二次空気
33 二次空気供給手段
34−1 第一のバイパス通路
34−2 第二のバイパス通路
34−3 第三のバイパス通路
34a、34c、34e 入口部
34b、34d、34f 出口部
35〜40 切替弁
42 二次空気供給部
43 二次空気供給管
44 二次空気供給弁
51 電子制御ユニット(ECU)
52 エアフローセンサ
53 スロットルポジションセンサ
54 クランク角センサ
55〜57 空燃比センサ
58、59 温度センサ

Claims (13)

  1. 内燃機関の排気系に設けられる排気通路と、
    前記排気通路に配置され、排ガスを浄化する触媒が収容されている少なくとも一つ以上の触媒装置と、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を、前記触媒装置の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段とを有する排ガス浄化装置において、
    排ガスに二次空気を供給する二次空気供給手段と、
    前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を供給した後の排ガスの空燃比がリッチ又はストイキとなるように制御する空燃比制御手段とを有し、
    前記触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとすることを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 請求項1において、
    前記排気通路が、前記触媒装置を通過する本流路であり、
    前記排気経路制御手段が、少なくとも一つ以上の前記触媒装置を迂回して前記触媒装置の一端側から他端側に連通するバイパス通路と、前記本流路及び前記バイパス通路を開閉する切替弁とからなることを特徴とする排ガス浄化装置。
  3. 請求項2において、
    前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、
    前記排気経路制御手段が、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給するように形成されると共に、
    前記二次空気供給手段が、前記内燃機関と前記下流触媒装置との間を連結する前記バイパス通路に設けられ、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記二次空気を混合した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとした後、前記下流触媒装置から順に排ガスを送給することを特徴とする排ガス浄化装置。
  4. 請求項2において、
    前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、
    前記排気経路制御手段が、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給するように形成されると共に、
    前記二次空気供給手段が、前記排気通路の前記上流触媒装置と前記下流触媒装置との間に設けられ、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、前記下流触媒装置を通過した後の排ガスに前記二次空気を供給し、排ガスの空燃比をストイキとした後、前記上流触媒装置に排ガスを送給することを特徴とする排ガス浄化装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか一つにおいて、
    前記二次空気供給手段が、前記二次空気を供給する二次空気供給部と、前記二次空気を前記排気通路又は前記バイパス通路に送給する二次空気供給管と、前記二次空気の供給量を調整する二次空気供給弁とからなることを特徴とする排ガス浄化装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記二次空気が、吸気通路を流れる吸気の一部であることを特徴とする排ガス浄化装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一つの排ガス浄化装置を有することを特徴とする内燃機関。
  8. 内燃機関の排気系に設けられる排気通路に排ガスを浄化する触媒が収容されている少なくとも一つ以上の触媒装置が配置され、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を、前記触媒装置の一端側から他端側への順方向、又は他端側から一端側への逆方向に切り替え、排ガスの排気経路を制御する排気経路制御手段を有する触媒の回復方法において、
    前記触媒に吸着した硫黄成分を脱離する際、前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替え、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとした後、排ガスに二次空気を供給して、前記二次空気を供給した後の排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとして、最も下流側に配置されている触媒から順に上流側に配置されている触媒に排ガスを送給し、最も下流側に配置されている触媒を上流側に配置されている触媒よりも高温に暖機し、各々の触媒の排気浄化性能を回復させることを特徴とする触媒の回復方法。
  9. 請求項8において、
    前記排気通路が、前記触媒装置を通過する本流路であり、
    前記排気経路制御手段が、少なくとも一つ以上の前記触媒装置を迂回して前記触媒装置の一端側から他端側に連通するバイパス通路と、前記本流路及び前記バイパス通路を開閉する切替弁とからなることを特徴とする触媒の回復方法。
  10. 請求項9において、
    前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、
    前記内燃機関と前記下流触媒装置との間を連結する前記バイパス通路で排ガスに前記二次空気を供給する二次空気供給手段より前記二次空気を混合し、排ガスの空燃比をリッチ又はストイキとした後、
    前記排気経路制御手段により、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、その他方側から排出された排ガスを前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給することを特徴とする触媒の回復方法。
  11. 請求項9において、
    前記触媒装置が、前記排気通路の上流側に配置された上流触媒が収容されている上流触媒装置と、該上流触媒装置の下流側に配置された下流触媒が収容されている下流触媒装置とからなり、
    前記触媒装置への排ガスの流通方向を前記触媒装置の他端側から一端側への逆方向に切り替える際、前記内燃機関に対する空燃比をリッチとし、
    前記排気経路制御手段により、前記下流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から排ガスを送給し、
    その他方側から排出された排ガスに前記二次空気を供給する二次空気供給手段より前記二次空気を混合し、排ガスの空燃比をストイキとした後、前記上流触媒装置の上流側、下流側の何れか一方側から送給することを特徴とする触媒の回復方法。
  12. 請求項10又は11において、
    前記二次空気供給手段が、前記二次空気を供給する二次空気供給部と、前記二次空気を前記排気通路又は前記バイパス通路に送給する二次空気供給管と、前記二次空気の供給量を調整する二次空気供給弁とからなることを特徴とする触媒の回復方法。
  13. 請求項8乃至12の何れか一つにおいて、
    前記二次空気が、吸気通路を流れる吸気の一部であることを特徴とする触媒の回復方法。
JP2008125182A 2008-05-12 2008-05-12 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法 Pending JP2009275530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008125182A JP2009275530A (ja) 2008-05-12 2008-05-12 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008125182A JP2009275530A (ja) 2008-05-12 2008-05-12 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009275530A true JP2009275530A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41441209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008125182A Pending JP2009275530A (ja) 2008-05-12 2008-05-12 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009275530A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102359412A (zh) * 2011-09-23 2012-02-22 江门市大长江集团有限公司 防逆流摩托车排气装置
CN111335989A (zh) * 2018-12-19 2020-06-26 温特图尔汽柴油公司 排气后处理系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102359412A (zh) * 2011-09-23 2012-02-22 江门市大长江集团有限公司 防逆流摩托车排气装置
CN111335989A (zh) * 2018-12-19 2020-06-26 温特图尔汽柴油公司 排气后处理系统
CN111335989B (zh) * 2018-12-19 2023-09-19 温特图尔汽柴油公司 排气后处理系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3799758B2 (ja) 内燃機関の触媒再生装置
JP5408345B2 (ja) アンモニア燃焼内燃機関
JP3805098B2 (ja) エンジンの排気ガス浄化制御装置
WO2000060229A1 (fr) Dispositif anti-pollution pour moteurs thermiques
JPH10317946A (ja) 排気浄化装置
KR20010015118A (ko) 내연기관의 배기 정화 장치
US6401451B1 (en) Degradation discrimination system of internal combustion engine exhaust gas purification system
JP2005048715A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4311441B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH1181992A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007046515A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009275530A (ja) 排ガス浄化装置、内燃機関及び触媒の回復方法
JP2009121330A (ja) 触媒被毒判定方法およびその装置ならびに排気浄化方法およびその装置
JP4341196B2 (ja) 内燃機関の排気ガス浄化装置
JP4292671B2 (ja) 内燃機関の炭化水素排出量低減装置
JP2003106197A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
EP1192342A1 (en) Method for controlling a combustion engine, and arrangement for such a method
JP3374780B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4062266B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004190549A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4345202B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3496557B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010019171A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004346844A (ja) 排気ガス浄化システム
JP3972620B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置