JP2009121330A - 触媒被毒判定方法およびその装置ならびに排気浄化方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の被毒状態を正確に把握することができず、触媒に対して適切な硫黄被毒回復処理を行うことが難しい。
【解決手段】本発明による排気浄化装置は、排気通路13に組み込まれてエンジン10から排出される排気を浄化するためのNSR触媒と、排気通路13内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつNSR触媒と同じ被毒状態になり得る空燃比センサ43と、この空燃比センサ43からの初期出力値を記憶する記憶部46と、空燃比センサ43をNSR触媒と同じ被毒状態に保持するためのヒータ44と、空燃比センサ43をNSR触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ、新たに取得される空燃比センサ43の出力値と記憶部46に記憶された初期出力値との差に基づき、NSR触媒の被毒状態を判定する被毒判定部47と、この被毒判定部47による判定結果に基づいてNSR触媒および空燃比センサ43の被毒回復処理を行うための被毒回復手段とを具える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、触媒の被毒状態を判定するための方法およびその装置ならびに排気浄化方法およびその方法に関する。
NOX吸蔵還元型触媒、つまりNSR(NOx Storage Reduction)触媒を用いた排気浄化装置においては、内燃機関のリーンバーン時に発生するNOXを硝酸塩の形でNSR触媒に吸蔵させている。そして、還元剤、一般的には熱機関に供給される燃料と同じものを間欠的に添加するリッチスパイクを行うことにより、NSR触媒に吸蔵されたNOXから一酸化窒素および活性酸素を放出させ、これらを排気中のHCやCOによって還元するようにしている。この結果、NOXは無害な窒素ガスおよび水(水蒸気)として大気中に排出されることとなる。このように、リーンバーンおよびリッチスパイクの切り替えを最適に制御することにより、排気に含まれるNOXの低減が可能となる。
上述したNSR触媒においては、燃料中に含まれるSOX成分がNSR触媒のNOX吸蔵能力の低下をもたらすことが知られている。このため、NSR触媒を用いた排気浄化装置においては、このような硫黄被毒による触媒能力の低下を防止することが重要となってきている。なお、この硫黄被毒に関する問題は、NSR触媒のみに限らず、白金やロジウム,パラジウムなどの貴金属を用いた触媒、例えば酸化触媒,触媒化DPF(Diesel Particulate Filter),三元触媒,尿素選択還元触媒などでも同様に生じている。
特許文献1には、NSR触媒よりも下流側に配された酸素濃度センサにより検出される酸素濃度と、あらかじめ酸素濃度記憶手段に記憶された酸素濃度とを比較してNSR触媒の硫黄被毒量を推定するようにした技術が開示されている。酸素濃度センサは、NSR触媒に還元剤である燃料が供給された状態における酸素濃度を検出し、酸素濃度記憶手段は、硫黄被毒が発生していない状態で還元剤を供給した時の酸素濃度を記憶する。
特開2003−293744号公報
硫黄被毒により低下したNSR触媒の能力を回復させるためには、NSR触媒の温度を所定以上に保持しつつ燃料をNSR触媒に供給して酸素濃度を低下させる触媒被毒回復処理を行う必要がある。この触媒被毒回復処理においては、NSR触媒の硫黄被毒量を正確に把握して適正な量の燃料を供給しない限り、充分な回復を行うことができない。換言すると、過剰な回復制御を行った場合には、触媒よりも下流側の排気中のエミッションが悪化してしまうこととなる。
特許文献1に開示された限界電流タイプの酸素濃度センサにおいて、検出すべき電流、つまり酸素イオンポンプセルに流れる電流は、原理的に数マイクロアンペア程度と非常に小さい。このため、出力電流値に基づいて硫黄の被毒量を推定した場合、その推定精度のばらつきが大きく、適正な硫黄被毒回復制御を行うことができない可能性があった。結果として、NSR触媒の能力を最大限に生かせなかったり、エミッションを悪化させてしまうこととなる。
本発明の目的は、従来のものよりも触媒の被毒状態をより簡便かつ正確に判定することができるようにした方法およびその装置ならびに排気浄化方法およびその装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、排気通路中に配され、かつ熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得し、取得した初期出力値を記憶するステップと、センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得するステップと、新たに取得された出力値と記憶している初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態を判定するステップとを具えたことを特徴とする触媒被毒判定方法にある。
本発明においては、センサを触媒と同じ被毒状態に保持し、センサの被毒状態の進行に伴って連続的に変化するその出力値と、被毒前の初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態の進行程度を推定する。
本発明の第1の形態による触媒被毒判定方法において、センサが空燃比センサであり、出力値を取得するステップが熱機関に燃料を供給しないステップを含むものであってよい。あるいは、センサがO2センサであり、出力値を取得するステップが触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持するステップを含むものであってよい。この場合、センサを触媒と同じ被毒状態に保持するステップがセンサを所定の低温状態に保持するステップを含むものであってよい。
新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合にセンサの被毒回復処理を行うと共に初期出力値をリセットするステップをさらに具え、初期出力値がセンサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得されるセンサからの出力値を含むものであってよい。センサとして空燃比センサやO2センサを採用した場合、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱するステップを含むことができる。
本発明の第2の形態は、排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ熱機関から排出された排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサと、前記センサの初期出力値を記憶する記憶手段と、前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段と、前記センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ、新たに取得される前記センサの出力値と前記記憶手段に記憶された初期出力値との差に基づき、前記触媒の被毒状態を判定する被毒判定手段とを具えたことを特徴とする触媒被毒判定装置にある。
本発明においては、センサを触媒と同じ被毒状態に保持することにより、センサの被毒状態の進行に伴ってその出力値が変化する。そこで、被毒前のセンサの出力値を初期出力値として記憶手段に記憶しておき、新たに取得されるセンサの出力値と初期出力値との差に基づき、被毒判定手段にて触媒の被毒状態の進行程度が推定される。
本発明の第2の形態による触媒被毒判定装置において、センサが空燃比センサであり、このセンサの出力値が熱機関に燃料を供給しない状態にて取得されるものであってよい。あるいは、センサがO2センサであり、このセンサの出力値が触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持した状態にて取得されるものであってよい。
被毒判定手段による判定結果に基づいてセンサの被毒回復処理を行う被毒回復手段を具え、被毒回復手段によりセンサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値をセンサの初期出力値として取得することができる。この場合、被毒回復手段がセンサの温度を調整するための温度調整手段を含み、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱するものであってよい。同様に、センサを触媒と同じ被毒状態に保持する手段が温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持するものであってよい。
本発明の第3の形態は、排気通路中に配され、かつ熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得し、取得した初期出力値を記憶するステップと、センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得するステップと、新たに取得された出力値と記憶している初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態を判定するステップと、新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に触媒およびセンサの被毒回復処理を行うと共にセンサの初期出力値をリセットするステップとを具えたことを特徴とする排気浄化方法にある。
本発明においては、センサを触媒と同じ被毒状態に保持し、センサの被毒状態の進行に伴って連続的に変化するその出力値と、被毒前の初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態の進行程度を推定する。そして、新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合、触媒およびセンサの被毒回復処理を行うと共にセンサの初期出力値をリセットして初期出力値を取得し直す。
本発明の第3の形態による排気浄化方法において、センサが空燃比センサであり、出力値を取得するステップが熱機関に燃料を供給しないステップを含むものであってよい。あるいは、センサがO2センサであり、出力値を取得するステップが触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持するステップを含むものであってよい。この場合、センサを触媒と同じ被毒状態に保持するステップがセンサを所定の低温状態に保持するステップを含むものであってよい。
センサの初期出力値がセンサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値を含むことができる。センサとして空燃比センサやO2センサを採用した場合、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱するステップを含むことができる。
本発明の第4の形態は、排気通路に組み込まれて熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と、前記排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ前記触媒と同じ被毒状態になり得るセンサと、前記センサの初期出力値を記憶する記憶手段と、前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段と、前記センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ、新たに取得される前記センサの出力値と前記記憶手段に記憶された初期出力値との差に基づき、前記触媒の被毒状態を判定する被毒判定手段と、この被毒判定手段による判定結果に基づいて前記触媒および前記センサの被毒回復処理を行うための被毒回復手段とを具えたことを特徴とする排気浄化装置にある。
本発明においては、センサを触媒と同じ被毒状態に保持することにより、センサの被毒状態の進行に伴ってその出力値が変化する。そこで、被毒前のセンサの出力値を初期出力値として記憶手段に記憶しておき、新たに取得されるセンサの出力値と初期出力値との差に基づき、被毒判定手段にて触媒の被毒状態の進行程度が推定される。そして、新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上であると判定した場合、被毒回復手段により触媒およびセンサの被毒回復処理が行われる。
本発明の第4の形態による排気浄化装置において、センサが空燃比センサであり、このセンサの出力値が熱機関に燃料を供給しない状態にて取得されるものであってよい。あるいは、センサがO2センサであり、このセンサの出力値が当該センサおよび触媒に導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持した状態にて取得されるものであってよい。
被毒回復手段が新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に触媒およびセンサの被毒回復処理を行う一方、記憶手段が記憶していた初期出力値をリセットし、センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得されるセンサからの出力値を初期出力値として再び記憶するものであってよい。この場合、被毒回復手段がセンサの温度を調整するための温度調整手段を含み、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱するものであってよい。同様に、センサを触媒と同じ被毒状態に保持する手段が温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持するものであってよい。
本発明の触媒被毒判定方法によると、熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得してこれを記憶し、センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得し、これと初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態を判定するようにしたので、単一のセンサからの出力値のみで触媒の被毒状態を正確に判定することができる。
センサが空燃比センサであって、熱機関に燃料を供給しない状態にて出力値を取得するようにした場合、センサが被毒した状態の出力値と初期出力値との差が大きくなるため、触媒の被毒状態の判定精度を高めることができる。同様に、センサがO2センサであって、触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持した状態にて出力値を取得するようにした場合、センサが被毒した状態の出力値と初期出力値との差が大きくなるため、触媒の被毒状態の判定精度を高めることができる。
新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合にセンサの被毒回復処理を行うと共に初期出力値をリセットし、センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得されるセンサからの出力値を初期出力値として新たに記憶し直す場合、センサの経時的劣化を踏まえて触媒の被毒状態を判定することができ、その判定の信頼性を長期間に亙って維持することができる。
本発明の触媒被毒判定装置によると、排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ熱機関から排出された排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサを触媒と同じ被毒状態に保持しつつ、その初期出力値と新たに取得される出力値の差に基づき、被毒判定手段にて触媒の被毒状態を判定するようにしたので、単一のセンサからの出力値のみで触媒の被毒状態を正確に判定することができる。
被毒判定手段による判定結果に基づいてセンサの被毒回復処理を行う被毒回復手段を具え、センサの初期出力値が被毒回復手段によりセンサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値である場合、センサの経時的劣化を踏まえて触媒の被毒状態を判定することができ、その判定の信頼性を長期間に亙って維持することができる。特に、被毒回復手段がセンサの温度を調整するための温度調整手段を含み、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱する場合、センサに組み込まれた温度調整手段をそのまま利用することができる。同様に、センサを触媒と同じ被毒状態に保持する手段が温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持する場合、センサに組み込まれた温度調整手段をそのまま利用することができる。
本発明の排気浄化方法によると、熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得してこれを記憶し、センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得し、これと初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に触媒およびセンサの被毒回復処理を行うと共にセンサの初期出力値をリセットするようにしたので、単一のセンサからの出力値のみで触媒の被毒状態を正確に判定すると共にその被毒回復処理を適切に行うことができる。
本発明の排気浄化方法におけるセンサが空燃比センサであって、熱機関に燃料を供給せずに出力値を取得する場合、センサが被毒した状態の出力値と初期出力値との差が大きくなるため、触媒の被毒状態の判定精度を高めることができる。
センサがO2センサであって、触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持した状態で出力値を取得する場合、センサが被毒した状態の出力値と初期出力値との差が大きくなるため、触媒の被毒状態の判定精度を高めることができる。
センサの初期出力値がセンサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値を含む場合、センサの経時的劣化を踏まえて触媒の被毒状態を判定することができ、その判定の信頼性を長期間に亙って維持することができる。
本発明の排気浄化装置によると、排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ熱機関から排出された排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサを触媒と同じ被毒状態に保持しつつ、その初期出力値と新たに取得される出力値の差に基づいて触媒の被毒状態を判定し、その判定結果に基づいて被毒回復手段が触媒およびセンサの被毒回復処理を行うようにしたので、単一のセンサからの出力値のみで触媒の被毒状態を正確に判定し、触媒の被毒回復処理をセンサの被毒回復処理と併せて行うことができる。
新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に被毒回復手段が触媒およびセンサの被毒回復処理を行う一方、記憶手段が記憶していた初期出力値をリセットし、センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得されるセンサからの出力値を初期出力値として再び記憶する場合、センサの経時的劣化を踏まえて触媒の被毒状態を判定することができ、その判定の信頼性を長期間に亙って維持することができる。特に、被毒回復手段がセンサの温度を調整するための温度調整手段を含み、センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱する場合、センサに組み込まれた温度調整手段をそのまま利用することができる。同様に、センサを触媒と同じ被毒状態に保持する手段が温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持する場合、センサに組み込まれた温度調整手段をそのまま利用することができる。
本発明による排気浄化装置および方法をNSR触媒が搭載される圧縮点火式内燃機関に応用した実施形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明をこのような実施形態のみに限らず、その精神に帰属する他の任意の類似技術にも応用することができることは言うまでもない。例えば、ガソリンやアルコールまたはLPG(液化天然ガス)などを燃料として点火プラグを用いる火花点火式内燃機関に対しても有効であり、NSR触媒以外の触媒、例えば酸化触媒,触媒化DPF(Diesel Particulate Filter),三元触媒,尿素選択還元触媒などの硫黄被毒が問題となる触媒に対しても応用することが可能である。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図2に示し、このエンジンシステムにおける制御ブロックを図3に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。このエンジン10には、排気通路13内を流れる排気の一部を吸気通路14内に導く排気還流(EGR)装置15と、排気通路13内を流れる排気の運動エネルギーを利用して燃焼室12への過給を行う図示しないターボ過給機とが組み込まれている。
EGR装置15は、排気通路13の主要部を画成する排気管16に一端が連通すると共に他端が吸気通路14の主要部を画成する吸気管17内に連通し、かつEGR通路18を画成するEGR管19と、このEGR管19に設けられてEGR通路18内を流れる排気の流量を制御するEGR弁20とを具えている。本実施形態では、エンジン10を搭載した車両が予め設定されたEGR運転領域にあることを電子制御ユニット(以下、ECUと記述する)21のEGR判定部22が判定した場合、車両の運転状態に応じてEGR弁20の開度がECU21のEGR量設定部23にて設定される。ECU21のEGR弁駆動制御部24は、EGR弁20をEGR量設定部23にて設定された開度に制御し、それ以外の場合は基本的にEGR通路18を塞ぐように閉じた状態に保持する。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート25および排気ポート26が形成されたシリンダヘッド27には、吸気ポート25を開閉する吸気弁28および排気ポート26を開閉する排気弁29を含む動弁機構と、これら吸気弁28および排気弁29に挟まれるように燃焼室12の上端中央に臨む先の燃料噴射弁11とが組み込まれている。本実施形態における動弁機構は、エンジン10の運転状態に応じて吸気弁28および排気弁29の開閉タイミングを変更し得るものであるが、これらの開閉タイミングが固定されたものであってもよい。
吸気ポート25に連通するようにシリンダヘッド27に連結され、吸気ポート25と共に吸気通路14を画成する吸気管17の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路14に導くためのエアクリーナ30が設けられている。上述したEGR管19の他端は、吸気弁28と吸気管17の途中に形成されたサージタンク31との間の吸気管17の部分に接続している。
本実施形態における燃料噴射弁11は、燃料である軽油をピストン32の圧縮上死点近傍で燃焼室12内に噴射する以外に、より均一な混合気を形成するために吸気行程においても噴射したり、後述する触媒の被毒回復処理の際に排気中に燃料を含ませた状態にするために排気行程中においても燃料を噴射することができる多噴射型式のものを採用している。この燃料噴射弁11における燃料の噴射量および噴射時期は、車両の運転状態に応じてECU21の燃料噴射量設定部33にて設定される。ECU21の噴射弁駆動制御部34は、この燃料噴射量設定部33にて設定された噴射量の燃料が設定された噴射時期に噴射されるよう、燃料噴射弁11の作動を制御する。
なお、触媒の被毒回復処理のための還元剤としての燃料を触媒に供給する場合、専用の燃料添加弁を排気通路13とEGR通路18との連通部分よりも下流側の排気管16の途中に組み込むことも可能である。この場合、燃料添加弁が本発明における触媒の被毒回復手段の一部を構成することとなる。
燃焼室12内に連通するようにシリンダヘッド27に連結されて排気ポート26と共に排気通路13を画成する排気管16の途中には、燃焼室12内での混合気の燃焼により生成する排気中に含まれる窒素酸化物、すなわちNOXを吸蔵してこれを無害化させるためのNSR触媒35が組み込まれている。このNSR触媒35に代えて他の形式の触媒、例えばディーゼルエンジンにおいて一般的な酸化触媒のみならず、触媒化DPFなどを採用することも可能であり、これらの触媒を排気通路13に沿って直列に配列させた状態で組み込むことも可能である。なお、上述したEGR管19の一端は、このNSR触媒35よりも上流の排気管16に接続している。
本実施形態では、エンジン10およびこのエンジン10が搭載される車両の運転状態を把握してECU21がEGR弁20の開度,燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射時期,NSR触媒35の被毒回復処理などを適切に制御するため、以下に記すような各種センサ類を具えている。すなわち、運転者によって操作されるアクセルペダル36の踏み込み量を検出してこれをECU21に出力するアクセル開度センサ37を具えている。エアクリーナ30とサージタンク31との間の吸気管17の部分には、燃焼室12内に供給される吸入空気量を検出してこれをECU21に出力するエアフローメータ38が取り付けられている。ピストン32が往復動するシリンダブロック39には、連接棒40を介してピストン32が連結されるクランク軸41の回転位相、つまりクランク角を検出してこれをECU21に出力するクランク角センサ42が取り付けられている。さらに、NSR触媒35を通過した排気の空燃比を検出してこれをECU21に出力する空燃比センサ43がNSR触媒35よりも下流側の排気管16の途中に組み込まれている。
空燃比センサ43には、その温度を調整するためのヒータ44が本発明における温度調整手段として組み込まれ、ECU21によってその作動が制御される。つまり、本実施形態におけるヒータ44は、空燃比センサ43をNSR触媒35と同じ被毒状態に保持するための手段としても機能する。なお、NOX還元処理をより正確に行うために第2の空燃比センサをNSR触媒35よりも上流側の排気管16の途中にさらに組み込んだりすることも可能である。また、単にNSR触媒35の被毒を判定するためだけの目的に使用する場合ならば、この空燃比センサ43をNSR触媒35の上流側および下流側の何れか少なくとも一方の排気通路13に配置すればよい。
本発明においては、空燃比センサ43やO2センサなどの電極セルがジルコニアなどのセラミックスにて形成されたセパレータに白金などの電極を装着した構造であり、これが触媒の構造と基本的に類似している点に着目したものである。通常は、硫黄被毒が生じない700℃程度でセンサを使用するが、本発明では敢えて500℃程度にまでセンサの温度を下げた状態に保持することにより、硫黄酸化物、つまりSOXの還元が抑制されてセンサの電極セルを触媒と同じ硫黄被毒状態にすることができる。このため、特別な演算処理などを行うことなく、センサの出力値がそのまま触媒の硫黄被毒の進捗状況を示すこととなる。一方、センサの温度を800℃程度まで上昇させることにより、センサのSOXの還元が促進されてその被毒回復処理を行うことができる。なお、このようなヒータ44の温度制御の具体的な手法については、例えば特開2002−4934号公報に記載されているような任意の周知の方法を採用し得るものであり、本発明の主眼ではないことに注意されたい。
空燃比センサ43の出力特性を図3に模式的に示す。図中の実線が被毒していない状態におけるその出力特性であり、図中の二点鎖線が所定の被毒状態におけるその特性を示している。図3から明らかなように、被毒していない状態と被毒状態とを比較すると、燃料カット状態の場合にその差が最も大きく現れることが理解されよう。従って、燃料カット時における空燃比センサ43の出力値Vnを取得することにより、空燃比センサ43の被毒状態をより精度高く把握することができる。つまり、空燃比センサ43を用いた場合には、燃料カット時に空燃比センサ43を硫黄被毒可能な状態、つまり500℃程度の低温に保持し、その出力値Vnを取得することが望ましいと言えよう。
ECU21は、図示しないCPU,ROM,RAM,A/D変換器および入出力インターフェイスなどを含むマイクロコンピュータを有し、円滑なエンジン10の運転がなされるように、上述したセンサ37,42,43およびエアフローメータ38などからの検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、予め設定されたプログラムに従ってEGR弁20,燃料噴射弁11および空燃比センサ43に組み込まれたヒータ44などの作動を制御するようになっている。このため、本実施形態におけるECU21は、上述したEGR判定部22,EGR量設定部23,EGR弁駆動制御部24,燃料噴射量設定部33,噴射弁駆動制御部34に加え、NOX還元制御部45,本発明における記憶手段としての記憶部46,本発明における被毒判定手段としての被毒判定部47,燃料噴射弁11を含む燃料噴射機構や空燃比センサ43および先のNOX還元制御部45と共に本発明における被毒回復手段の主要部を構成する被毒回復制御部48などをさらに具えている。
NOX還元制御部45は、燃料噴射弁11からの燃料の噴射量,クランク角センサ42からの検出信号に基づいて算出されるエンジン回転数,アクセル開度センサ37によって検出されるアクセル開度などに基づいて予め設定されたマップから、窒素還元触媒35に捕捉されたNOXの積算量を読み出し、これが所定量を越えている場合、NOX用の触媒再生モードにあると判断する。このNOX還元モードにおいては、燃料噴射弁11から排気ポート26側に所定量の燃料をNOXの還元剤として供給し、NOXを無害な窒素ガスに還元した状態で大気中に排出させる。従って、先の燃料噴射量設定部33は、アクセルペダル36の踏み込み量などに基づく車両の走行のための燃料の供給量の他に、空燃比センサ43によって検出された空燃比と、エアフローメータ38によって検出された吸入空気量とに基づき、燃料噴射弁11からNSR触媒35に供給される還元剤としての燃料の量をも算出する。
記憶部46は、空燃比センサ43からの最初の出力値Vnを初期出力値V0として記憶する一方、被毒回復処理が行われた場合には、新たな初期出力値V0を読み込む機能を有する。ここで記述した最初の出力値とは、車両に搭載されたシステムを文字通り、初めて作動させた場合に空燃比センサ43から取得される出力値Vnの他に、被毒回復処理後に空燃比センサ43から最初に取得される出力値Vnを意図している。
被毒判定部47は、記憶部46に記憶された初期出力値V0と燃料カット中における空燃比センサ43の出力値Vnとを比較し、これが所定以上の差VRを有している場合、被毒回復処理をする必要があると判定する。
被毒回復制御部48は、この硫黄被毒に対する被毒回復モードにおいては、燃料噴射弁11から排気ポート26側に所定量の燃料をNOXに対する還元剤として供給し、NSR触媒35に吸着されたSOXを無害な硫黄に還元した状態で大気中に排出させる。本実施形態における被毒回復処理は、燃料噴射量の増量制御と、空燃比センサ43に組み込まれたヒータ44に対する通電制御とを含む。空燃比センサ43に組み込まれたヒータ44に対する通電制御については、先に説明した通りであり、燃料噴射量の増量制御についても、例えば特開2004−232576号公報や特開2005−76505号公報などに記載された任意の周知の方法を採用し得るものであり、本発明の主眼ではないことに注意されたい。
なお、NOX還元モードと被毒回復モードとでは燃料をNSR触媒35側へ供給している点で類似の処理と言えるが、周知のようにNOX還元モードにおける燃料の供給量が比較的少量で済むのに対し、被毒回復モードにおける燃料の供給量が多めとなる点で、NOX還元モードと被毒回復モードとは基本的に処理の内容が相違する。しかしながら、何れの場合においても、NSR触媒35の温度が所定値を越えないように、燃料の供給量などが適切に設定される。
このような本実施形態におけるNSR触媒35および空燃比センサ43に対する硫黄被毒回復処理のための制御手順を図4のフローチャートに示す。
まずS11のステップにて燃料噴射弁11からの燃料の噴射が停止中、つまり燃料カット中であるか否かを判定し、燃料カット中ではないと判断した場合には何もせずに一連のルーチンを終える。また、アクセル開度が0であって運転者が車両の加速を希望していない場合のように、燃料カット中であると判断した場合には、S12のステップに移行してこの時の空燃比センサ43の出力値Vnを取得した後、S13のステップに移行してフラグがセットされているか否かを判定する。
車両が完全な新車状態でかつ初めてイグニッションキースイッチをオンに投入した後の場合のように、初期出力値V0が記憶部46に記憶されていない場合には、フラグが設定されていないので、S14のステップに移行する。そして、S12のステップにて取得した出力値Vnを初期出力値V0として記憶部46に記憶した後、S15のステップにてフラグをセットして一連のルーチンを終える。
このようにして、S13のステップにてフラグがセットされていると判断した場合には、S16のステップに移行して記憶部46に記憶された初期出力値V0からS12のステップにて取得された最新の出力値Vnを減算した値が予め設定した閾値VR以下であるか否かを判定する。ここで、減算値が閾値VR未満である、すなわち空燃比センサ43の被毒の進行がそれほど進んでいないと判断した場合には、何もせずに一連のルーチンを終える。これに対し、減算値が閾値VR以上である、すなわち空燃比センサ43の被毒の進行が進んでいるため、被毒回復処理を行う必要があると被毒判定部47が判断した場合には、S17のステップに移行してNSR触媒35および空燃比センサ43の被毒回復処理をそれぞれ行う。そしてS18のステップにてフラグをリセットし、記憶部46に記憶されていた初期出力値V0を消去して一連のルーチンを終える。
従って、フラグをリセットした後に最初に取り込まれる出力値Vnが新たな初期出力値V0として記憶部46に記憶されることとなる。これにより、空燃比センサ43の経時的劣化による出力値の低下を見込んで被毒状態の判定を行うことができ、被毒判定部47での判定の信頼性を長期間に亙って確保することができる。
上述した実施形態では、空燃比センサ43を用いたが、O2センサを用いることも可能であり、この場合のO2センサの出力特性を図5に模式的に示す。図中の実線が被毒していない状態におけるその出力特性であり、図中の二点鎖線が所定の被毒状態におけるその特性を示している。図5から明らかなように、被毒していない状態と被毒状態とを比較すると、空燃比がリッチ状態の場合にその差が最も大きく現れることが理解されよう。従って、排気中の空燃比がリッチ傾向にある時に空燃比センサ43の出力値を取得することにより、その被毒状態をより精度高く把握することができる。つまり、O2センサを用いた場合には、排気中の空燃比がリッチ傾向にある時にO2センサを硫黄被毒可能な低温状態に保持し、その出力値を取得することが望ましいと言えよう。
本発明は、その特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
本発明による排気浄化装置を圧縮点火式内燃機関が搭載された車両に組み込んだ一実施形態の概念図である。 図1に示した実施形態の制御ブロック図である。 図1に示した実施形態において、第2空燃比センサの出力特性を模式的に表すグラフである。 図1に示した実施形態において、図2に示した制御ブロックに基づく作動手順を表すフローチャートである。 2センサの出力特性を模式的に表すグラフである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 排気通路
14 吸気通路
15 排気還流(EGR)装置
16 排気管
17 吸気管
18 EGR通路
19 EGR管
20 EGR弁
21 電子制御ユニット(ECU)
22 EGR判定部
23 EGR量設定部
24 EGR弁駆動制御部
25 吸気ポート
26 排気ポート
27 シリンダヘッド
28 吸気弁
29 排気弁
30 エアクリーナ
31 サージタンク
32 ピストン
33 燃料噴射量設定部
34 噴射弁駆動制御部
35 NSR触媒
36 アクセルペダル
37 アクセル開度センサ
38 エアフローメータ
39 シリンダブロック
40 連接棒
41 クランク軸
42 クランク角センサ
43 空燃比センサ
44 ヒータ
45 NOX還元制御部
46 記憶部
47 被毒判定部
48 被毒回復制御部
0 空燃比センサの初期出力値
n 空燃比センサの出力値

Claims (18)

  1. 排気通路中に配され、かつ熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得し、取得した初期出力値を記憶するステップと、
    センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得するステップと、
    新たに取得された出力値と記憶している初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態を判定するステップと
    を具えたことを特徴とする触媒被毒判定方法。
  2. 前記センサが空燃比センサであり、出力値を取得するステップが熱機関に燃料を供給しないステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の触媒被毒判定方法。
  3. 前記センサがO2センサであり、出力値を取得するステップが触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の触媒被毒判定方法。
  4. 新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合にセンサの被毒回復処理を行うと共に初期出力値をリセットするステップをさらに具え、前記初期出力値は、センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得されるセンサからの出力値を含むことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の触媒被毒判定方法。
  5. 排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ熱機関から排出された排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサと、
    前記センサの初期出力値を記憶する記憶手段と、
    前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段と、
    前記センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ、新たに取得される前記センサの出力値と前記記憶手段に記憶された初期出力値との差に基づき、前記触媒の被毒状態を判定する被毒判定手段と
    を具えたことを特徴とする触媒被毒判定装置。
  6. 前記被毒判定手段による判定結果に基づいて前記センサの被毒回復処理を行う被毒回復手段をさらに具え、前記センサの初期出力値は、前記被毒回復手段により前記センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値であることを特徴とする請求項5に記載の触媒被毒判定装置。
  7. 前記被毒回復手段は、前記センサの温度を調整するための温度調整手段を含み、前記センサの被毒回復処理は、前記センサを所定温度以上に加熱することを特徴とする請求項6に記載の触媒被毒判定装置。
  8. 前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段が前記温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持することを特徴とする請求項7に記載の触媒被毒判定装置。
  9. 排気通路中に配され、かつ熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と同じ被毒状態になり得るセンサからの初期出力値を取得し、取得した初期出力値を記憶するステップと、
    センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ新たな出力値を取得するステップと、
    新たに取得された出力値と記憶している初期出力値との差に基づき、触媒の被毒状態を判定するステップと、
    新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に触媒およびセンサの被毒回復処理を行うと共にセンサの初期出力値をリセットするステップと
    を具えたことを特徴とする排気浄化方法。
  10. 前記センサが空燃比センサであり、出力値を取得するステップが熱機関に燃料を供給しないステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の排気浄化方法。
  11. 前記センサがO2センサであり、出力値を取得するステップが触媒およびセンサに導かれる排気中の空燃比をリッチ傾向に保持するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の排気浄化方法。
  12. 前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持するステップは、前記センサを所定の低温状態に保持するステップを含むことを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の排気浄化方法。
  13. 前記センサの初期出力値は、前記センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される出力値を含むことを特徴とする請求項9から請求項12の何れかに記載の排気浄化方法。
  14. センサの被毒回復処理がセンサを所定温度以上に加熱するステップを含むことを特徴とする請求項9から請求項13の何れかに記載の排気浄化方法。
  15. 排気通路に組み込まれて熱機関から排出される排気を浄化するための触媒と、
    前記排気通路内を流れる排気中の酸素濃度を検出し、かつ前記触媒と同じ被毒状態になり得るセンサと、
    前記センサの初期出力値を記憶する記憶手段と、
    前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段と、
    前記センサを触媒と同じ被毒可能な状態に保持しつつ、新たに取得される前記センサの出力値と前記記憶手段に記憶された初期出力値との差に基づき、前記触媒の被毒状態を判定する被毒判定手段と、
    この被毒判定手段による判定結果に基づいて前記触媒および前記センサの被毒回復処理を行うための被毒回復手段と
    を具えたことを特徴とする排気浄化装置。
  16. 前記被毒回復手段は、新たに取得された出力値と初期出力値との差が予め設定された閾値以上の場合に前記触媒およびセンサの被毒回復処理を行う一方、前記記憶手段が記憶していた初期出力値をリセットし、前記センサの被毒回復処理を行った直後に最初に取得される前記センサからの出力値を初期出力値として再び記憶することを特徴とする請求項15に記載の排気浄化装置。
  17. 前記被毒回復手段が前記センサの温度を調整するための温度調整手段を含み、前記センサの被毒回復処理は、前記センサを所定温度以上に加熱することを特徴とする請求項16に記載の排気浄化装置。
  18. 前記センサを前記触媒と同じ被毒状態に保持する手段が前記温度調整手段を含み、センサを所定の低温状態に保持することを特徴とする請求項17に記載の排気浄化装置。
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