JP4486226B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速走行における耐久性、及びユニフォミティに優れた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤの高速耐久性、操縦安定性を向上するため、金属コード又は有機繊維コードを用いたベルト層の外側にバンド層を設けた空気入りタイヤが存在する。さらに特公平8−5283号公報、及び特許第2895952号公報に開示するごとく、バンドコードの複数本を引き揃えたリボン状の帯状プライを螺旋状に巻回してバンド層を形成したものが本願出願人によってなされている。
【0003】
このような帯状プライを巻回し形成したバンド層を設けることによってタガ効果が高まる結果、タイヤ回転に伴う遠心力によってトレッド部がタイヤ半径方向外方に膨出しせり上がる所謂リフティング現象を効果的に防止することができた。
【0004】
他方、ベルト層の剛性が劣るベルト外端部のみを覆う一対のエッジバンドによってバンド層を形成した、所謂エッジバンド構造のタイヤも知られている。このものは、ベルト層全体を覆う巾広のフルバンドによってバンド層を形成した所謂フルバンド構造のタイヤに比べ、重量の増加が少ないという利点があり、近年多用される傾向にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記エッジバンド構造は、タイヤ軸方向の一部のみにバンド層が存在するため、タイヤのユニフォミティー(均一性)に与える影響が大きく、フルバンド構造に比べてユニフォミティーが低下する傾向にあった。
【0006】
そこで本発明は、帯状プライを巻回する際、巻回の始端部及び終端部にタイヤ赤道に対して傾斜するカット辺を形成し、この始端部及び終端部が隣り合う帯状プライと重なる重複領域、及び隣り合う帯状プライと離間する離間領域を減じることを基本として、高速耐久性を維持しつつ、優れたユニフォミティーを確保しうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の空気入りタイヤの発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されるベルト層と、このベルト層の半径方向外側に配設されかつ該ベルト層のタイヤ軸方向外端部を覆うバンド層とを具え、
前記バンド層は、平行に配された複数本のバンドコードをトッピングゴムにより被覆した長尺の帯状プライを、該帯状プライがタイヤ赤道に対して平行かつ巾方向に隣り合わせて配される平行領域と、帯状プライがタイヤ赤道に対して傾斜しかつ巾方向に隣り合わせで配される傾斜領域とを有して巻回することによりプライを形成し、
前記平行領域の周方向の領域両端縁では、帯状プライは互いに向き合い、又傾斜領域では、前記領域両端縁のうちの一方の端縁の帯状プライと、これに向き合う他方の端縁の帯状プライの隣に位置する帯状プライとが斜めに連結しており、
しかも前記帯状プライの巻回の始端部および終端部を前記傾斜領域又はその近傍に配置するとともに、
前記始端部および終端部に、かつこの始端部および終端部が帯状プライと巾方向にう側に、タイヤ赤道に対して傾斜領域と同じ向きに傾斜するカット辺を形成し、
前記始端部及び終端部が隣り合う帯状プライと重なる重複領域、及び始端部及び終端部が隣り合う帯状プライと離れることよりバンド層のタイヤ軸方向側縁に生じる離間領域を減じることを特徴としている。
また請求項2の発明では、前記カット辺のタイヤ赤道に対する傾斜角度と、前記傾斜領域の傾斜角度のタイヤ赤道に対する傾斜角度との角度差を0〜10度としたことを特徴とし、また請求項3の発明では、前記傾斜領域の近傍は、領域両端縁からのタイヤ周方向の距離が前記傾斜領域のタイヤ周方向の距離の15%以下の範囲であることを特徴としている。
【0008】
また請求項の発明では、前記始端部および終端部の重複領域の面積和Sovと、Wr×L/8(Wr:帯状プライの巾、Lはバンド層の前記側縁の周方向長さ)である基準領域の面積S1との比(Sov/S1)として求まる重複指数Rvは、0〜0.25であることを特徴としている。
【0009】
また請求項の発明では、前記始端部および終端部の離間領域の面積Sopと、Wr×L/8(Wr:帯状プライの巾、Lはバンド層の前記端縁の周方向長さ)である基準領域の面積S1との比(Sop/S1)として求まる離間指数Rpは、0〜0.25であることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤが乗用車用タイヤとして形成されるとともに正規リムRにリム組みされかつ正規内圧を充填された無負荷の正規状態における子午線断面図を示している。
【0011】
なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring R im"とする。また、前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LI MITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであ れば "INFLATION PRESSURE" であるが、乗用車用タイヤである場合には180K Paとする。
【0012】
図1において、空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、その両端から半径方向内方にのびるサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の半径方向内方端に位置するビード部4とを具える。
【0013】
また空気入りタイヤ1は、前記ビード部4、4間に架け渡されカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に位置するベルト層7とを具えるとともに、このベルト層7のさらに半径方向外側には、該ベルト層7のタイヤ軸方向外端部Eを覆うバンド層9が配置されている。
【0014】
前記カーカス6は、前記トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6Aの両端に、前記ビードコア5の廻りで折り返して係止される折返し部6Bを設けた少なくとも1枚、本例では、1枚のカーカスプライから形成される。
【0015】
このカーカスプライは、カーカスコードをタイヤ周方向に対して70〜90゜の角度で配列したラジアルまたはセミラジアルのコード配列体からなり、カーカスコードとしては、例えばナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードが好適に用いられる。
【0016】
前記ベルト層7は、複数枚、本例では、上、下2枚のベルトプライ7U、7Lからなり、下のベルトプライ7Lが、上のベルトプライ7Uに比べて広巾に形成された場合を例示している。このベルトプライ7U、7Lは、例えば芳香族ポリアミド繊維コード及びスチールコード等の高弾性のベルトコードをタイヤ周方向に対して15〜30°の角度で傾斜させてなり、また各ベルトコードがベルトプライ7U、7L間相互で交差するように、傾斜の向きを違えて配される。これによって、トレッド部2の略全巾を強いタガ効果を有して補強し、かつトレッド剛性を高めている。
【0017】
次に、前記バンド層9は、本例では、タイヤ軸方向両側に間隔を隔てて配される一対のエッジバンドプライ9A、9Aによって形成される。
【0018】
前記エッジバンドプライ9Aは、そのタイヤ軸方向外方端Boが、ベルトプライ7U、7Lの各タイヤ軸方向外方端E1、E2のいずれよりもタイヤ軸方向外方に位置し、またエッジバンドプライ9Aの内方端Biは、ベルトプライ7U、7Lの各外方端E1、E2のいずれよりもタイヤ軸方向内方に位置する。これにより、ベルト層7の剛性が最も低下するベルト層7の外端部Eを覆い、この外端部Eのリフティングを抑制することができる。
【0019】
好ましくは、エッジバンドプライ9Aの内方端Biは、前記正規状態のタイヤに正規荷重を負荷した時におけるトレッド接地端Ecよりもタイヤ軸方向内方に位置させるのが良い。なお「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" を意味する。
【0020】
また前記エッジバンドプライ9Aの前記外方端Boと内方端Biとの間のタイヤ軸方向のバンド巾WBは、下のベルトプライ7Lの幅WB1と上のベルトプライ7Uの幅WB2とのうちの大きい方(本例ではWB1)に対し、10から30%の範囲に設定される。すなわち 0.1×WB1≦WB≦0.3×WB1である。10%未満では、前記リフティング防止効果が充分でなく、30%を越えると、エッジバンド構造の利点である軽量化が充分達成できなくなる。
【0021】
次に、前記エッジバンドプライ9Aは、図3(A)、(B)に示すように、
長尺の小巾リボン状の帯状プライ10をタイヤ周方向に螺旋状に複数回巻回することにより形成される。なお図3(B)〜図6には、便宜上、エッジバンドプライ9Aを平面に展開した状態で示している。
【0022】
前記帯状プライ10は、図2に示すように、略等ピッチ間隔で平行に引き揃えた複数本のバンドコード11を、トッピングゴム12によって被覆することにより形成された略長方形状断面を有する小巾リボン状の長尺体をなす。前記バンドコード11として、本例では、ナイロンのような熱収縮性を具えた有機繊維コードが好適に用いられる。このような熱収縮性の有機繊維コードは、加硫時において一定の伸びを有しかつ熱によって収縮するため、高精度の帯状プライ10を形成することができ、仕上げられたタイヤのユニフォミティが向上する一方、帯状プライ10の製造が容易となる。なお加硫成形時におけるバンドコードのストレッチは、1.0〜5.0%程度である。
【0023】
このような観点から、乗用車用ラジアルタイヤでは、特に、バンドコード11として、66ナイロンの940dtex/2、66ナイロンの1400dtex/2、HT6ナイロンの1100dtex/1、及びHT6ナイロンの930dtex/1などが好適に用いられる。
【0024】
また前記帯状プライ10は、バンドコード11の配列密度を8〜12本/cmとしかつ巾Wrを5〜20mmの範囲とするのが好ましい。巾Wrが5mm未満では、エッジバンドプライ9Aを形成する時の帯状プライ10の巻付け回数が過大となるため、製造に手間を要しコスト高となる。逆に巾Wrが20mmを越えると、エッジバンドプライ9Aの巾WBに対し、前記帯状プライ10の巻回の始端部10iおよび終端部10fが占める割合が大きくなり、リフティング抑止効果が減少するとともに、タイヤのユニフォミティーが阻害されやすい。
【0025】
ここで、エッジバンドプライ9Aは、前記図3(A)、(B)の如く、前記帯状プライ10がタイヤ赤道Cに対して平行かつ巾方向に隣り合わせで配される平行領域Jと、前記帯状プライ10がタイヤ赤道Cに対して傾斜しかつ巾方向に隣り合わせで配される傾斜領域Kとを有して形成される。
【0026】
なお、この平行領域Jの領域両端縁Je1、Je2においては、前記帯状プライ10は互いに向き合い、又傾斜領域Kでは、領域両端縁Je1、Je2のうちの一方の端縁Je1の帯状プライ10と、これに向き合う他方の端縁Je2の帯状プライ10の隣に位置する帯状プライ10とが斜めに連結している。
【0027】
言い換えると、前記帯状プライ10は、その始端部10iからタイヤ赤道Cと平行に巻回方向Y(図面では下向き)に略1周巻き付けられる。また2周目において、帯状プライ10は、前記始端部10iの近辺(本例では始端部10iに至る前)から、タイヤ軸方向内方に向かって前記巾Wrだけ斜めにスライドし、その後、1周前の帯状プライ10の側縁と接しながら順次巻回していく。従って、前記帯状プライ10がスライドする部分で前記傾斜領域Kを、又それ以外の部分で前記平行領域Jを形成している。
【0028】
この時、始端側では、始端部10iと、これに隣り合う2周目の帯状プライ10とが重複してなる重複領域13i(図中ハッチングで示す)、及び/又は、始端部10iと、これに隣り合う2周目の帯状プライ10とが離れることよりバンド層9のタイヤ軸方向側縁に生じる離間領域14iが形成される。本例では、重複領域13iおよび離間領域14iの双方が形成される場合を例示する。
【0029】
同様に、終端側では、終端部10fと、これに隣り合う一周前の帯状プライ10とが重複してなる重複領域13f(図中ハッチングで示す)、及び/又は、終端部10fと、これに隣り合う一周前の帯状プライ10とが離れることより生じる離間領域14fが形成される。本例では、重複領域13fおよび離間領域14fの双方が形成される場合を例示する。
【0030】
ここで、従来のエッジバンドプライ9Aでは、図5に示すように、始端側では、始端部10iが、傾斜領域Kよりも巻回の上流側(図面では上側)に大きく隔たって位置し、しかも、始端部10iが、帯状プライ10の長さ方向に対して略直角な端縁で途切れている。従って、重複領域13iが、傾斜領域K内に加え平行領域J内にも大きく形成される。
【0031】
又終端側でも、終端部10fが傾斜領域K内に位置するとはいえ、前記終端部10fが、帯状プライ10の長さ方向に対して略直角な端縁で途切れるため、重複領域13fおよび離間領域14fが大きく形成されている。
【0032】
そして、本発明者の研究の結果、この始端側および終端側で夫々形成される重複領域13i、13fおよび離間領域13f、14fが原因して、エッジバンドプライ9Aの拘束力(タガ効果)や剛性に周方向の不均一性を生じせしめ、またエッジバンド構造がフルバンド構造に比べてタイヤのユニフォミティーに与える影響が大きいことと相まって、タイヤのユニフォミティーの低下を引き起こしていることが判明した。
【0033】
そこで、本実施態様では、前記始端部10iおよび終端部10fを傾斜領域K内又はその近傍に配置するとともに、前記始端部10iおよび終端部10fに、かつこの始端部10iおよび終端部10fが帯状プライ10と巾方向に隣合う側に、タイヤ赤道Cに対して傾斜領域Kと同じ向き(図では右下がり)に傾斜するカット辺15i、15fを形成している。そしてこれによって、前記重複領域13i、13fおよび離間領域13f、14fを大巾に減じている。
【0034】
ここで、前記傾斜領域Kの近傍とは、平行領域Jの前記領域両端縁Je1、Je2から周方向に、前記傾斜領域Kの周方向長さLKの15%以下の距離を平行領域J内に隔てた領域を意味する。なお傾斜領域Kの前記周方向長さLKは、前述の特許第2895952号や、特公平8−5283号で提案されているように、前記エッジバンド9Aの側縁での一周長さLの1/5〜1/2倍の範囲が好ましい。
【0035】
そして、本例では、前記ユニフォミティーの低下をより効果的に阻止するために、前記始端部10iおよび終端部10fの重複領域13i、13fの重複指数Rvを0〜0.25の範囲に規制している。又同様に、前記始端部10iおよび終端部10fの離間領域14i、14fの離間指数Rpを0〜0.25の範囲に規制している。
【0036】
ここで、前記重複指数Rvとは、重複の度合いを示すパラメータであって、重複領域13i、13fの各面積Sovi、Sovfの和Sov(=Sovi+Sovf)と、Wr×L/8で定まる基準領域の面積S1との比(Sov/S1)として定義される。又前記離間指数Rpとは、離間の度合いを示すパラメータであって、離間領域14i、14fの各面積Sopi、Sopfの和Sop(=Sopi+Sopf)と、前記基準領域の面積S1との比(Sov/S1)として定義される。
【0037】
前記重複指数Rvが0.25を越えると、重複領域13i、13fにおいてエッジバンドプライ9Aの拘束力や剛性が不均一に高まり、ラジアルフォースバリエイション(RFV)が増大するなどタイヤのユニフォミティーが低下する。
【0038】
又前記離間指数Rpが0.25を越えると、離間領域14i、14fにおいてラジアルフォースバリエイション(RFV)の波形に凹部D(図7(D)に示す)が大きく発生し、製造条件などによっては、特に250Hz付近のロードノイズに悪影響を及ぼす傾向がある。
【0039】
従って、重複指数Rvおよび離間指数Rpの双方が、夫々0〜0.25とするのが好ましい。
【0040】
なお前記重複指数Rvおよび離間指数Rpをできるだけ減じることがユニフォミティーのために望ましく、そのために、前記始端部10iおよび終端部10fを、前記傾斜領域K内に、特に傾斜領域Kの周方向中央に形成することが好ましい。
【0041】
又同じ目的で、前記カット辺15i、15fのタイヤ赤道Cに対する傾斜角度αi、αfと、前記傾斜領域Kのタイヤ赤道Cに対する傾斜角度βとの角度差|αi−β|、|αf−β|を、夫々0〜10度の範囲でできるだけ小に設定するのが好ましい。なお前記傾斜角度αi、αf自体は、特に規定されないが、通常5〜12度の範囲がユニフォミティーと生産性の両立の観点から望ましい。
【0042】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0043】
【実施例】
本発明の構造を適用したタイヤサイズ205/65R15の乗用車用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤのユニフォミティー、高速耐久性、及びロードノイズ性をテストし、その結果を、表1に示す。
【0044】
なおカーカスは、プライ数(1枚)、コード(ポリエステル;1670dtex/2)、コード角(90度)、コード密度(32本/5cm)で同一仕様。ベルト層は、プライ数(2枚)、コード(スチール;1×3/0.27)、コード角(+22度/−22度)、コード密度(40本/5cm)、ベルト巾
(BW1=160mm;BW2=150mm)で同一仕様である。
【0045】
(1)ユニフォミティー:
フォースバリエイション試験機を用い、JASO C607の規格に基づいてラジアルフォースバリエイション(RFV)を測定した。測定条件は、試供タイヤ各30本に対して、リム(15x6J)、内圧(200kPa)、荷重(460)の条件で行い、その平均値を比較した。なお実施例1、2、従来例、および比較例1の詳細なRFVの波形データを図7(A)〜(D)に示す。
【0046】
(2)高速耐久性:
前記条件にてドラム上を速度0〜170km/hで10分間予備走行し、以降10分間毎に10km/hずつ速度をステップアップし、タイヤが破壊した時の速度及び走行時間を比較した。
【0047】
(3)ロードノイズ
試供タイヤを、リム(15x6J)、内圧(200kPa)の下で、乗用車(2000cc)の全輪に装着し、スムース路面を速度50km/hにて走行させ、車内での騒音レベルをドライバーによる官能評価により評価した。
【0048】
【表1】
Figure 0004486226
【0049】
実施例は、高速耐久性およびロードノイズ性を維持しつつ、優れたユニフォミティーを確保しうるのが確認できる。
【0050】
【発明の効果】
叙上のごとく本発明の空気入りタイヤは、高速耐久性およびロードノイズ性を維持しつつ、優れたユニフォミティーを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施例を示すタイヤの断面図である。
【図2】帯状プライの構造を示す斜視図である。
【図3】(A)、(B)は、エッジバンドプライの巻回構造の一例を説明する斜視図、および展開図である。
【図4】エッジバンドプライの巻回構造の他の例を説明する展開図である。
【図5】表1で用いた従来例の巻回構造を説明する展開図である。
【図6】表1で用いた比較例1の巻回構造を説明する展開図である。
【図7】(A)〜(D)はユニフォミティーテストで得られたRFVの波形である。
【符号の説明】
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
9 バンド層
9A プライ
10 帯状プライ
10i 始端部
10f 終端部
11 バンドコード
12 トッピングゴム
13i、13f 重複領域
14i、14f 離間領域
15i、15f カット辺
C タイヤ赤道
Je1、Je2 領域端縁
J 平行領域
K 傾斜領域

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されるベルト層と、このベルト層の半径方向外側に配設されかつ該ベルト層のタイヤ軸方向外端部を覆うバンド層とを具え、
    前記バンド層は、平行に配された複数本のバンドコードをトッピングゴムにより被覆した長尺の帯状プライを、該帯状プライがタイヤ赤道に対して平行かつ巾方向に隣り合わせて配される平行領域と、帯状プライがタイヤ赤道に対して傾斜しかつ巾方向に隣り合わせで配される傾斜領域とを有して巻回することによりプライを形成し、
    前記平行領域の周方向の領域両端縁では、帯状プライは互いに向き合い、又傾斜領域では、前記領域両端縁のうちの一方の端縁の帯状プライと、これに向き合う他方の端縁の帯状プライの隣に位置する帯状プライとが斜めに連結しており、
    しかも前記帯状プライの巻回の始端部および終端部を前記傾斜領域又はその近傍に配置するとともに、
    前記始端部および終端部に、かつこの始端部および終端部が帯状プライと巾方向にう側に、タイヤ赤道に対して傾斜領域と同じ向きに傾斜するカット辺を形成し、
    前記始端部及び終端部が隣り合う帯状プライと重なる重複領域、及び始端部及び終端部が隣り合う帯状プライと離れることよりバンド層のタイヤ軸方向側縁に生じる離間領域を減じることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記カット辺のタイヤ赤道に対する傾斜角度と、前記傾斜領域の傾斜角度のタイヤ赤道に対する傾斜角度との角度差を0〜10度としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記傾斜領域の近傍は、領域両端縁からのタイヤ周方向の距離が前記傾斜領域のタイヤ周方向の距離の15%以下の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記始端部および終端部の重複領域の面積和Sovと、Wr×L/8(Wr:帯状プライの巾、Lはバンド層の前記側縁の周方向長さ)である基準領域の面積S1との比(Sov/S1)として求まる重複指数Rvは、0〜0.25であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記始端部および終端部の離間領域の面積和Sopと、Wr×L/8(Wr:帯状プライの巾、Lはバンド層の前記端縁の周方向長さ)である基準領域の面積S1との比(Sop/S1)として求まる離間指数Rpは、0〜0.25であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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