JP4486034B2 - 短ノーズ可動クロッシング構造 - Google Patents
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Description
ウイング可動クロッシング構造の他の構造としては、図17に示すように、1本の可動ウイングレールと、可動ウイングレールの一端側に連結して配置するノーズレールと、他端に配置する固定ウイングレール接続部と、可動ウイングレールに対して対向する位置に配置する固定ウイングレールで構成されている。
しかしながら、ノーズ可動クロッシング構造を構成する可動ノーズレールは、可動を容易にするために、その後端部に揺動部や回転部を備えた燕尾端を配置しているので、固定クロッシング構造より全長が長くなり、固定クロッシング構造が敷設されている箇所にそのまま敷設することができないという問題があった。
また、固定クロッシング構造に比較して構造が複雑となるため、製造費が高くなるという問題もあった。
この車輪横圧の影響を防ぐには、車輪横圧に対抗した保持金具を可動ウイングレールの外側に取り付ける必要があるが、可動ウイングレール自体が左右に動くため装着できなかった。このため、大きな車輪横圧が発生する列車の高速通過区間においては、ウイング可動クロッシングを敷設することができなかった。
前記可動ノーズレール2は、前記固定ウイングレール接触側(前端側)に長く、前記固定ノーズレール接触側(後端側)に短い菱形状で構成され、下面に設けた円柱状の回転具19を支点として回動可能に形成して成る。
短ノーズ可動クロッシング構造は、図1に示すように、一端が転てつ棒1に連結される可動ノーズレール2と、2本の固定ノーズレール3と、2本の固定ウイングレール4をそれぞれ床板9上に設置して構成されている。
可動ノーズレール2は、その一端が長く他端が短い菱形形状から構成され、その長端側2aは固定ウイングレール4側に、短端側2bは固定ノーズレール3に相対するように、各レール間に配置されている。
各固定ウイングレール4の腹部外側位置においては、ボルト7の頭部側と固定ウイングレール4の間、及びナット8と固定ウイングレール4の間にはレール腹部の形状に合致したレール腹部当金具6が配置されている。
また、レール腹部当金具6と固定ウイングレール4の間、間隔材5と固定ウイングレール4との間には、それぞれの部材の接合を確実にするために、熱硬化性若しくは常温硬化性の接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置されている。
可動ノーズレール2の長端の先端部(長端側2a)には、図2で説明した長端下穴11が形成され、転てつ棒1の先端に形成されたネジ山に対して、前ナット12及び後ナット13をそれぞれ螺着させ、突出片2cを挟む位置で間隔を空けて固定するようになっている。
この構造により、転てつ棒1が図4の左右方向に動くことで、後述する回転具(支点)を軸にして可動ノーズレール2の突出片2cが後ナット13に押されて固定ウイングレール4に密着(図4の状態)し、又は、前ナット12に押されて右の固定ウイングレール4に密着するように動作する。
図4に示した構造では、突出片2cに固定される転てつ棒1は1本であるが、可動ノーズレールの突出片2cに長端下穴を並列に2本固定し、2本の転てつ棒で可動ノーズレールを動作するように構成することもできる。
ウイング繋ぎ金具小15は、可動ノーズレール2の先端腹部穴14を通して配置され、その中心にボルト7を通すための貫通穴が加工されている。また、ウイング繋ぎ金具小15において、固定ウイングレール4に接する側は、レール腹部の形状に合致した形状に形成されている。
そして、ボルト7の頭部側と固定ウイングレール4の間、ナット8と固定ウイングレール4の間には熱硬化性若しくは常温硬化性のレール接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置され、それぞれ部材の接合を確実にしている。
また、ウイング繋ぎ金具小15とボルト7とナット8と、横圧受け金具16を同時配置することも可能である。
また、回転具19の下側には、回転柱19bが突出形成され、この回転柱19bが回転具保護枠20に設けた凹部20a内で回転し、厚板の下面が回転具保護枠20の上面を回転摺動するように構成されている。
なお、可動ノーズレール2の底面と回転具19の上面との間には熱硬化性若しくは常温硬化性の接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置され、可動ノーズレール2の底面と回転具19の上面との固定をより確実にしている。
また、回転具19はアーク溶接等の方法で、可動ノーズレール2の底面に固定する構造であってもよい。
回転具保護枠20の上面側においては、回転具19の厚板下面との摺動に際して、回転具19が回転可能にするために回転部隙間24が設けられている。
また、凹部20a内には、回転柱19bと同等の大きさの円柱加工がその全体、若しくは一部に施されているので、そこに回転柱19bを配置した場合、回転柱19bが容易に回転できる構造となっている。
ウイング繋ぎ金具大25は、その中心にボルト7が容易に通せる貫通穴が形成されており、固定ウイングレール4に接する側はレール腹部の形状に合致した形状に形成されている。
そして、ボルト7の頭部側と固定ウイングレール4の間、及びナット8と固定ウイングレール4の間にはレール腹部の形状に合致したレール腹部当金具6が配置されている。
また、レール腹部当金具6と固定ウイングレール4の間、及びウイング繋ぎ金具大25との間には熱硬化性若しくは常温硬化性の接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置され、それぞれ部材の接合を確実にしている。
固定ノーズレール3の前端腹部と、可動ノーズレール2の短端側2bの腹部にはそれぞれボルト26を通す加工穴31と、加工穴32が穿孔加工されており、ボルト26をこれらの穴に通してスプリング28を装着し、固定ノーズレール3,3同士の間隔を縮ませる方向にスプリング28の付勢力が作用するように固定ノーズレール3と可動ノーズレール2が連結されている。すなわち、スプリング(付勢手段)28の付勢力は、可動ノーズレール2の後端側において、各固定ノーズレール3が内側に押される方向に作用することで、各転換時における可動ノーズレール2と一方の固定ノーズレール3とを密着させる方向に締付力を与えるように構成されている。
これは、可動ノーズレール2が回転した場合に、可動ノーズレール短端側2bのゲージコーナーと、固定ノーズレール3のゲージコーナーとの間に欠線部が生じないように、且つ固定ノーズレール3のゲージコーナー先端部がゲージコーナー側にせり出して、列車車輪に衝撃してその先端部に損傷が生じないように確実に密着させるためである。
更に、固定ノーズレール3先端部と可動ノーズレール短端側2bの頭部は、底部の場合とは逆方向にそれぞれ斜辺加工29されている。
そして、ボルト7の頭部側と固定ウイングレール4の間、及びナット8と固定ウイングレール4の間にはレール腹部に合致したレール腹部当金具6が配置されている。
また、レール腹部当金具6と固定ウイングレール4の間、及び間隔剤5と固定ウイングレール4の間には熱硬化性若しくは常温硬化性の接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置され、それぞれの部材の接合を確実にしている。
そして、ボルト7の頭部側と固定ウイングレール4の間、及び間隔材5と固定ウイングレール4の間には熱硬化性若しくは常温硬化性の接着樹脂等の隙間充填剤10が塗布配置され、それぞれの部材の接合を確実にしている。
このため、固定クロッシングと同等の長さで短ノーズ可動クロッシング構造を製作することができ、可動ノーズレール2の長端側における転てつ棒による左右転換についても、可動ノーズレール2の長さが短いので容易に行える。
さらに、固定ウイングレール4は固定されているので、必要に応じて横圧受け金具16(図6、図10)を固定ウイングレール4の外側に配置すれば、高い横圧が発生する場合でも十分耐えられるクロッシング構造とすることができる。
また、短ノーズ可動クロッシング構造の全長についても、従来の固定クロッシングと同等の長さに設計可能なので、現地に敷設している固定クロッシングと容易に交換できる構造を安価に製造することができる。
2 可動ノーズレール
2a 可動ノーズレール長端側
2b 可動ノーズレール短端側
3 固定ノーズレール
4 固定ウイングレール
5 間隔材
6 レール腹部当金具
7 ボルト
8 ナット
9 床板
10 隙間充填剤
11 長端下穴
14 先端腹部穴
15 ウイング繋ぎ金具小
16 横圧受け金具
19 回転具
19b 回転柱
19c 回転柱止め部
20 回転具保護枠
21 回転柱支持盤
21c 凹部
23 後端腹部穴
28 スプリング
29 頭部斜辺加工
30 底部斜辺加工
100 ウイングレール
101 ノーズレール
102 間隔材
103 ウイングレール
104 可動ウイングレール
105 燕尾端
106 可動ウイングレール
107 ノーズレール
108 固定ウイングレール
109 回転部
Claims (3)
- 一対の固定ウイングレールと、前記ウイングレール間に位置する可動ノーズ(短ノーズ)レールと、該可動ノーズレールに接触可能な一対の固定ノーズレールを備えたクロッシング構造であって、
前記可動ノーズレールは、
前記固定ウイングレール接触側(前端側)に長く、前記固定ノーズレール接触側(後端側)に短い菱形状で構成され、
下面に設けた円柱状の回転具を支点として回動可能に形成して成る
ことを特徴とする短ノーズ可動クロッシング構造。 - 前記回転具の下方に回転柱支持盤を設置し、回転具の下部に形成された回転柱止め部が前記回転柱支持盤に対して上下移動が規制されるように嵌合されて成る請求項1に記載の短ノーズ可動クロッシング構造。
- 前記可動ノーズレールの後端側において、一対の固定ノーズレールと可動ノーズレールに設けた加工穴にボルトを通し、前記ボルトにナットを締結し、一対の固定ノーズレールの間隔が縮まる方向に締付力を与えて一対の固定ノーズ同士を連結するとともに、付勢手段を前記ナットと固定ノーズレールとの間に装着し、前記付勢手段の付勢力によって各転換時における可動ノーズレールと一方の固定ノーズレールとが密着するよう構成する請求項1に記載の短ノーズ可動クロッシング構造。
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