JP4485709B2 - 印字機構維持回復装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

印字機構維持回復装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印字機構維持回復装置及びインクジェット記録装置に関し、特に正常なインク噴射を行うために、ノズル内の残留インクを吸引してノズル内の気泡や異物などを排出する印字機構維持回復装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置において、装置が休止状態であるときにヘッドを包含するキャリッジはホームポジションに待機しており、長時間放置されているとヘッドノズルに増粘や乾燥したインク、或いは異物の付着などで目詰まりすることがある。また、ノズルの内部では気泡が発生することによりエアダンパー現象が起きて正常なインク噴射ができなくなることもある。そのために、ノズル面に接触させるキャップ手段によって乾燥、空気混入や異物混入を防いだり、またキャップ手段に連通した負圧発生手段により異物、増粘インクや気泡などを吸引することでそれらをヘッドから排出するようになっている。以下、このようなインク吸引動作を行う従来の印字機構維持回復装置の構成について図面を用いて説明する。
【0003】
図13はインクジェット記録装置におけるインクヘッドの構成を示す水平断面図である。同図において、供給口2から充填されたインクは、フレーム1で形成された共通液室3へ流れ、更に複数の流体抵抗部4を経由し、それぞれ個別の加圧液室5に流れる。ここで、例えばピエゾなどの駆動により外力がかかることで液室の体積変化が起こると、加圧液室5内のインクは上流である流体抵抗部4へ逆流するよりも、抵抗の小さいノズル6側へ流れようとし、それがインクジェットの噴射となって記録媒体へと印写する。
【0004】
図14は従来の印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。同図において、加圧液室5内では上述したように、供給口2側やノズル6側から空気が混入したり、インク自体に溶け込んだ空気が熱膨張により気泡を発生させることがある。そのノズル6内に発生した、あるいは混入した気泡8は、加圧液室5の駆動だけでは排出することができないため、ノズル面9に吸引キャップ10を密着し、連通している大気開放弁12を閉じた状態にして吸引ポンプ14を駆動することによって、吸引チューブ13より負圧がヘッドの全てのノズル6にかかり、全ての加圧液室5内のインクごと全てのノズル6から廃インク漕15へ排出される。このように、従来の印字機構維持回復装置におけるキャップ手段はヘッドノズルの全ノズルを網羅した領域を密閉し、全ノズルから加圧液室内のインクを吸引することにより、ノズルに混入した気泡、増粘インクや異物を排出させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その密閉吸引領域が全ノズルを網羅しているために、負圧は全ノズルに均等にかかるため、個々のノズルにかかる負圧は分散して弱められてしまう。そのため、高い吸引圧力を確保するためには負圧発生手段の能力を高めなければならず、その分吸引機構は大型になるばかりかそれを駆動する動力も大きなエネルギーを要するためランニングコストとイニシャルコストが高くなるという問題点があった。また、全ノズルからインクを吸引しなければならないために、吸引が不要である正常状態のノズルからもインクを吸引するため、必要無い分のインクまでも吸引して廃棄してしまい、無駄なインクの消費コストと吸引した廃イン液を処理する容器を大きくするために無駄な容器のコストと容器が大きくなってしまうという問題点もあった。更に、インク吸引動作を行ったにも関わらず、気泡や異物が抜けきらない場合に正常な状態になるまで何度も吸引動作を繰り返さなければならず時間的な無駄が生ずるという問題点があった。
【0006】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、インク消費を抑制し、ランニングコストを低減し、かつ短時間でインク吸引動作を行うことができ、インクジェット記録装置の印字品質を良好に維持できる印字機構維持回復装置及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、記録媒体印字面を走査して該記録媒体印字面の所望の位置にインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して記録するインクジェット記録装置であって、インクジェットヘッドのインク流路を確保するためにノズル内の残留インクを吸引するインク吸引動作を行い、インクジェットヘッドの噴射を安定させるために、所定のノズルを密閉する密閉手段の内部を負圧発生手段によって負圧状態にし、密閉手段を移動手段によって直線的に配列されたノズル列の列方向に掃引移動する、本発明に係る印字機構維持回復装置における密閉手段の長手方向の長さは複数列のノズル列における各ノズル列の一部のノズルを同時に覆う長さであり、かつ密閉手段の長手方向ノズル列の列方向に対して所定の角度を変えて密閉手段が覆うノズル列の列方向の長さを変え、密閉可能なノズルの数を増減することに特徴がある。よって、簡単な構成で一度で行われるインク吸引動作の対象となるノズルの数を選択的に任意に設定でき、選択的にインク吸引動作の対象となるノズルのみにインク吸引動作を行うことができるため、必要無い分のインクまでも吸引することがなくなりインク消費を抑制でき、ランニングコストを低減し、短時間でインク吸引動作を行うことができる。
【0009】
また、インク吸引動作を行うノズルか否かに応じて負圧発生手段による密閉手段の内部の負圧状態を解除するか否かを制御する負圧状態制御手段を設けることにより、選択的にインク吸引動作の対象となるノズルのみにインク吸引動作を行うことができる。
【0010】
更に、負圧発生手段による負圧の値を変える負圧変更手段を設けることにより、吸引負圧の値をノズル毎に選択的に変化させてノズルの詰り程度に応じて適切なインク吸引動作が行うことができ、例えば特定ノズルに対して重点的に高い吸引負圧によるインク吸引動作を行うことで無駄なインク消費を抑えられる。
【0011】
また、負圧発生手段による負圧発生の回数を変える負圧回数変更手段を設けることにより、吸引回数をノズル毎に選択的に変化させてノズルの詰り程度に応じて適切なインク吸引動作回数が行うことができ、例えば特定ノズルに対して重点的に繰り返しインク吸引動作を行うことで無駄なインク消費を抑えられるとともに回数で吸引能力を補うことで小型で低吸引能力の吸引機構で済み小型でかつ低価格なインクジェット記録装置が提供できる。
【0012】
更に、密閉手段によって密閉された所定のノズル以外のノズルを閉塞するノズル閉塞手段を設けたことにより、密閉されたノズル以外のノズルの加圧液室へ吸引負圧が加わることを防いで空気の誤吸引を防止できる。
【0013】
また、移動手段によって密閉手段が掃引移動する前に予めノズル面を拭き取る拭き取り手段を設けたことにより、密閉手段が掃引移動しても確実にノズル面との気密性を確保することができる。この拭き取り手段は、密閉手段と独立して設けられることにより、拭き取り手段と密閉手段が独立して個々において必要に応じた動作が可能となる。また、拭き取り手段と密閉手段は一体構造で形成されることにより、インク吸引動作と拭き取り動作が一つの動作として行えるために制御や移動機構が簡略化できる。
【0014】
更に、密閉手段の長手方向が直線的に配列されたノズル列に対して所定の角度を持った密閉手段を移動手段によってノズル列の方向以外の方向、当該方向の中でも直交する方向に掃引移動することが望ましい。
【0015】
また、密閉手段を円弧状に移動させる回動移動手段を設けたことにより、省スペースでインク吸引動作の対象となるノズルを切り換えられる。
【0016】
更に、別の発明として、上記印字機構維持回復装置を搭載したインクジェット記録装置に特徴がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る印字機構維持回復装置において、所定のノズルを密閉する密閉手段の長手方向の長さは複数列のノズル列における各ノズル列の一部のノズルを同時に覆う長さであり、かつ密閉手段の長手方向がノズル列の列方向に対して所定の角度を変えて密閉手段が覆うノズル列の列方向の長さを変え、密閉可能なノズルの数を増減する。
【0018】
【実施例】
図1は本発明の第1の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す図である。同図の(a)は底面図であり、同図の(b)は垂直断面図である。なお、図12及び図13と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図の(a),(b)に示すように、ノズル面9に吸引キャップ10を密着し、連通している大気開放弁12を閉じた状態にして吸引ポンプ14を駆動する。よって、吸引チューブ13より負圧がヘッドの2ヵ所のノズル6にかかり、当該2ヵ所のノズルに連通する加圧液室5内のインクのみがノズル6から廃インク漕15へ排出される。なお、本実施例におけるインク吸引動作を行うための吸引キャップ10によって吸引されるノズルの数を2ヵ所としたがこれに限定する必要はない。また、本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10は図1に示す矢印方向に移動が可能で、移動することにより順次吸引の対象のノズル6が代わり、それぞれの加圧液室5内に残存する図示していない気泡や異物などを吸い出していく。よって、本実施例によれば、特定の吸引対象のノズルのみに対してインク吸引動作が可能となり、またインク吸引動作の対象となるノズルの数が少ないために従来の全ノズルから吸引するのに必要な負圧よりも小さい負圧でよい。更にノズル1個当たりにかかる負圧は同等か、それ以上にすることが可能であり、よって吸引ポンプ14の能力は従来のものより低くてもかまわなくなる。
【0019】
また、第1の実施例における吸引キャップ10におけるノズル面に接する面の周囲には、透視斜視図である図2に示すようにノズル閉塞部16が設けられている。よって、吸引キャップ10によるインク吸引動作の対象となるノズルのみが密閉される。なお、ノズル閉塞部16は断面を半円形にし、ノズル面との接触圧によりニップ面が形成しやすいように材質を弾性部材にしている。
【0020】
図3は本発明の印字機構維持回復装置におけるインク吸引動作を示す図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10が図中左から右方向へという移動方向に走行する際に図示していない吸引ポンプの動作をON、OFFさせて、それと対応したタイミングで図示していない大気開放弁の動作をON(開)、OFF(閉)させることにより、移動してインク吸引動作可能状態となったノズルに対してインク吸引動作を行うか否かを制御することができる。なお、大気開放弁がOFF(閉)となってから吸引ポンプの動作をONにし、インク吸引動作の対象となったノズルにおけるインク吸引動作が完了したときは吸引ポンプの動作をOFFにしてから大気開放弁がON(開)とする。つまり、大気開放弁がOFFとなっている時間は吸引ポンプの動作がONとなっている時間より長く設定されている。
【0021】
図4は本発明の印字機構維持回復装置における別のインク吸引動作を示す図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10が図中左から右方向へという移動方向に走行する際に図示していない吸引ポンプの動作をON、OFFさせて、かつ発生する吸引負圧を例えば大、小、0と多水準に振り、それと対応したタイミングで図示していない大気開放弁の動作をON(開)、OFF(閉)させることにより、吸引負圧の値をノズル毎に変化させることができる。
【0022】
図5は本発明の印字機構維持回復装置における更に別のインク吸引動作を示す図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10が図中左から右方向へという移動方向に走行する際に図示していない吸引ポンプの動作をON、OFFさせて、かつインク吸引動作の回数を例えば0,1,2回と多水準に振り、それと対応したタイミングで図示していない大気開放弁の動作をON(開)、OFF(閉)させることにより、インク吸引動作の回数をノズル毎に変化させることができる。
【0023】
図6は本発明の第2の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10に設けられたノズル閉塞部17は、吸引キャップ10によるインク吸引動作の対象となるノズル以外の全てのノズルを密閉するものである。よって、吸引キャップ10からの吸引負圧が対象ノズルからそのチャネルの流体抵抗4を伝って共通液室3に、そして更に隣接や近傍のチャネルの流体抵抗4から加圧液室5に達し、当該加圧液室5と連通するノズル6の外部から空気を吸い込んでしまうことを防ぐことができる。
【0024】
図7は本発明の第3の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図において、本実施例の印字機構維持回復装置には、吸引キャップ10がノズル面9を掃引する前に予めワイピングし、付着した異物や、乾燥・増粘インクなどを拭き取るワイパーブレード部18を有している。このワイパーブレード部18は吸引キャップ10がノズル面9を掃引する前に予めワイピングし、付着した異物や、乾燥・増粘インクなどを拭き取ることによって吸引キャップ10の密閉性や気密性を高めるばかりでなく、走行性を良好にし、よって異物による吸引キャップ10の接触面を傷つけることを防ぐことができる。なお、本実施例では、ワイパーブレード部18と吸引キャップ10は独立しており、それぞれ独立の動作をすることができる。
【0025】
図8は本発明の第4の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。同図において、図7と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置におけるワイパーブレード部18は吸引キャップ部10と一体構造になっており、吸引キャップ10よりも走行方向において手前にワイパーブレード部18が取り付けている。本実施例の動作及び作用は第3の実施例と同様であるのでここでは省略する。
【0026】
図9は本発明の第5の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10は一直線上にノズル6を配列してなるノズル列7と吸引キャップ10の中心線19との成す角度θの方向に長く、全ノズルの内の限られた数のみ吸引する構造を成している。即ち、図に示す移動方向に走行することにより、吸引の対象となるノズル6の位置は順次移動してゆくことになり、全てのノズルに対して吸引可能となる。なお、角度θを変えることにより、一度に行われるインク吸引動作の対象となるノズル9の数を変えることができる。また、吸引キャップ10の移動方向は図中の移動方向に限らず、スペース的に余裕があればノズル列7に対して角度を持たせた方向やノズル列7と同方向(第1の実施例)でもよい。
【0027】
図10は本発明の第6の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置における吸引キャップ10は回転中心20として回動するアーム21の先端に設けられている。そして、図示の最も左の位置(実線で表記)の状態ではノズル列7の最も左のノズル6のみをインク吸引動作の対象としており、これが移動方向、つまり図中右側へ回転して順次移動することで、放線方向に長い長円形の吸引キャップ10は対象ノズルを順次右側に移動して(一点鎖線で表記)ゆくことになり、全てのノズルに対して吸引可能となる。なお、吸引キャップ10の長方形の縦長はアーム21が回動する際に全てのノズル6に対してインク吸引動作可能となる程度の長さに設定されているものとする。
【0028】
図11は本発明の第7の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施例の印字機構維持回復装置には、各ノズル列7毎で全てのノズルを複数に順次分割し、分割されたノズルをインク吸引動作の対象とするように分割数の個別吸引キャップ22が設けられている。同図に示す例では個別吸引キャップ22を8個設けた例であり、それぞれに独立して開閉動作する個別吸引チューブ弁23を有し、それぞれのチューブは集合管部24へ連通している。集合管部24には大気開放弁12を持ち、適宜開閉ができる。更に、集合管部24は吸引ポンプ14に繋がり吸引負圧が加えられるようになっている。このような構成を有する本実施例の印字機構維持回復装置によれば、大気開放弁12が閉じられ、吸引ポンプ14が吸引動作を行い、個別吸引チューブ弁23が開かれた個別吸引キャップ22からは負圧がインク吸引動作の対象となったノズル6へ加わり、インク吸引動作が行われてインク吸引動作の対象となったノズル6に連通する加圧液室5内のインクのみがノズル6から廃インクチューブ25を介して図示していない廃インク漕へ排出される。一方、個別吸引チューブ弁23が閉じられた個別吸引キャップ22からは負圧がノズル6へ加わらないためインク吸引動作は行われない。なお、個別吸引チューブ弁22が開き、大気開放弁12も開かれたときには、個別吸引キャップ22が大気圧になるため、インク吸引動作は行われない。
【0029】
図12は上記印字機構維持回復装置を搭載したインクジェット記録装置の構成を示す概略断面図である。同図に示すように、インクジェット記録装置101は、シアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックBKの各色のインクをそれぞれ収納した4個のインクカートリッジ102と、複数のノズルを有し各インクカートリッジ2からインクが供給される4個の記録ヘッド103と、インクカートリッジ102とインクジェットヘッド103を搭載したキャリッジ104と、記録紙を収納した給紙トレイ105a,105bや手差しテーブル106から記録紙を印字部107に搬送する搬送ローラ108と、印字した記録紙を排紙トレイ109に排出する排出ローラ110を有する。そして、ホスト装置から送られてくる画像データを記録紙に印字するときは、キャリッジ104をキャリッジローラ111に倣って走査しながら、搬送ローラ108により印字部107に送られた記録紙に記録ヘッド103のノズルから画像データに応じてインクを噴射して文字や画像を記録する。このようなインクジェット記録装置に上記印字機構維持回復装置を搭載することにより、1個のノズル当たりにかかる負圧値を高められることができ、確実なインク吸引動作が行えられ、よって高画質の画像記録を実現できるインクジェット記録装置を提供できる。
【0030】
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、記録媒体印字面を走査して該記録媒体印字面の所望の位置にインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して記録するインクジェット記録装置であって、インクジェットヘッドのインク流路を確保するためにノズル内の残留インクを吸引するインク吸引動作を行い、インクジェットヘッドの噴射を安定させるために、所定のノズルを密閉する密閉手段の内部を負圧発生手段によって負圧状態にし、密閉手段を移動手段によって直線的に配列されたノズル列の列方向に掃引移動する、本発明に係る印字機構維持回復装置における密閉手段の長手方向の長さは複数列のノズル列における各ノズル列の一部のノズルを同時に覆う長さであり、かつ密閉手段の長手方向ノズル列の列方向に対して所定の角度を変えて密閉手段が覆うノズル列の列方向の長さを変え、密閉可能なノズルの数を増減することに特徴がある。よって、簡単な構成で一度で行われるインク吸引動作の対象となるノズルの数を選択的に任意に設定でき、選択的にインク吸引動作の対象となるノズルのみにインク吸引動作を行うことができるため、必要無い分のインクまでも吸引することがなくなりインク消費を抑制でき、ランニングコストを低減し、短時間でインク吸引動作を行うことができる。
【0033】
また、インク吸引動作を行うノズルか否かに応じて負圧発生手段による密閉手段の内部の負圧状態を解除するか否かを制御する負圧状態制御手段を設けることにより、選択的にインク吸引動作の対象となるノズルのみにインク吸引動作を行うことができる。
【0034】
更に、負圧発生手段による負圧の値を変える負圧変更手段を設けることにより、吸引負圧の値をノズル毎に選択的に変化させてノズルの詰り程度に応じて適切なインク吸引動作が行うことができ、例えば特定ノズルに対して重点的に高い吸引負圧によるインク吸引動作を行うことで無駄なインク消費を抑えられる。
【0035】
また、負圧発生手段による負圧発生の回数を変える負圧回数変更手段を設けることにより、吸引回数をノズル毎に選択的に変化させてノズルの詰り程度に応じて適切なインク吸引動作回数が行うことができ、例えば特定ノズルに対して重点的に繰り返しインク吸引動作を行うことで無駄なインク消費を抑えられるとともに回数で吸引能力を補うことで小型で低吸引能力の吸引機構で済み小型でかつ低価格なインクジェット記録装置が提供できる。
【0036】
更に、密閉手段によって密閉された所定のノズル以外のノズルを閉塞するノズル閉塞手段を設けたことにより、密閉されたノズル以外のノズルの加圧液室へ吸引負圧が加わることを防いで空気の誤吸引を防止できる。
【0037】
また、移動手段によって密閉手段が掃引移動する前に予めノズル面を拭き取る拭き取り手段を設けたことにより、密閉手段が掃引移動しても確実にノズル面との気密性を確保することができる。この拭き取り手段は、密閉手段と独立して設けられることにより、拭き取り手段と密閉手段が独立して個々において必要に応じた動作が可能となる。また、拭き取り手段と密閉手段は一体構造で形成されることにより、インク吸引動作と拭き取り動作が一つの動作として行えるために制御や移動機構が簡略化できる。
【0038】
更に、密閉手段の長手方向が直線的に配列されたノズル列に対して所定の角度を持った密閉手段を移動手段によってノズル列の方向以外の方向、当該方向の中でも直交する方向に掃引移動することが望ましい。
【0039】
また、密閉手段を円弧状に移動させる回動移動手段を設けたことにより、省スペースでインク吸引動作の対象となるノズルを切り換えられる。
【0040】
更に、別の発明として、上記印字機構維持回復装置を搭載したインクジェット記録装置に特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施例における吸引キャップの構成を示す透視斜視図である。
【図3】本発明の印字機構維持回復装置におけるインク吸引動作を示す図である。
【図4】本発明の印字機構維持回復装置における別のインク吸引動作を示す図である。
【図5】本発明の印字機構維持回復装置における更に別のインク吸引動作を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。
【図10】本発明の第6の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。
【図11】本発明の第7の実施例に係る印字機構維持回復装置の構成を示す底面図である。
【図12】印字機構維持回復装置を搭載したインクジェット記録装置の構成を示す概略断面図である。
【図13】インクジェット記録装置におけるインクヘッドの構成を示す水平断面図である。
【図14】従来の印字機構維持回復装置の構成を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1;フレーム、2;供給口、3;共通液室、4;流体抵抗部、
5;加圧液室、6;ノズル、7;ノズル列、8;気泡、9;ノズル面、
10;吸引キャップ、11;大気開放チューブ、12;大気開放弁、
13;吸引チューブ、14;吸引ポンプ、15;廃インク漕、
16,17;ノズル閉塞部、18;ワイパーブレード、19;キャップ中心線、
20;回転中心、21;アーム、22;個別吸引キャップ、
23;個別吸引チューブ弁、24;集合管部、25;廃インクチューブ。

Claims (9)

  1. 記録媒体印字面を走査して該記録媒体印字面の所望の位置にインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して記録するインクジェット記録装置であって、インクジェットヘッドのインク流路を確保するためにノズル内の残留インクを吸引するインク吸引動作を行い、インクジェットヘッドの噴射を安定させるために、所定の前記ノズルを密閉する密閉手段の内部を負圧発生手段によって負圧状態にし、前記密閉手段を移動手段によって直線的に配列された前記ノズル列の列方向に掃引移動する印字機構維持回復装置において、
    前記密閉手段の長手方向の長さは複数列のノズル列における各ノズル列の一部のノズルを同時に覆う長さであり、かつ前記密閉手段の長手方向が前記ノズル列の列方向に対して所定の角度を変えて前記密閉手段が覆う前記ノズル列の列方向の長さを変え、密閉可能なノズルの数を増減することを特徴とする印字機構維持回復装置。
  2. 前記インク吸引動作を行うノズルか否かに応じて前記負圧発生手段による前記密閉手段の内部の負圧状態を解除するか否かを制御する負圧状態制御手段を設ける請求項1記載の印字機構維持回復装置。
  3. 前記負圧発生手段による負圧の値を変える負圧変更手段を設ける請求項1又は2に記載の印字機構維持回復装置。
  4. 前記負圧発生手段による負圧発生の回数を変える負圧回数変更手段を設ける請求項1〜3のいずれかに記載の印字機構維持回復装置。
  5. 前記密閉手段によって密閉された所定のノズル以外のノズルを閉塞するノズル閉塞手段を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の印字機構維持回復装置。
  6. 前記移動手段によって前記密閉手段が掃引移動する前に予めノズル面を拭き取る拭き取り手段を設けた請求項1〜5のいずれかに記載の印字機構維持回復装置。
  7. 前記拭き取り手段は、前記密閉手段と独立して設けられる請求項6記載の印字機構維持回復装置。
  8. 前記拭き取り手段と前記密閉手段は一体構造で形成される請求項6記載の印字機構維持回復装置。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の印字機構維持回復装置を搭載したインクジェット記録装置。
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