JP2000153622A - インクジェット式記録装置およびこれに適したクリ―ニング方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置およびこれに適したクリ―ニング方法

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JP2000153622A
JP2000153622A JP22551199A JP22551199A JP2000153622A JP 2000153622 A JP2000153622 A JP 2000153622A JP 22551199 A JP22551199 A JP 22551199A JP 22551199 A JP22551199 A JP 22551199A JP 2000153622 A JP2000153622 A JP 2000153622A
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jet recording
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和彦 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプユニットの小型化、簡素化を図りつ
つ、記録ヘッドからのインクの強制吸引排出を効率的に
実行できる記録装置を提供すること。 【解決手段】 キャリッジ1に搭載されて、記録用紙の
幅方向に往復駆動される記録ヘッド7,8と、記録ヘッ
ド7,8の非印字領域に配置され、キャリッジ1の移動
に応動して記録ヘッド7,8をそれぞれ個別に封止する
キャップユニット16,17を備えたキャッピング装置
12と、駆動源から動力の供給を受けて同時に駆動され
る複数の吸引ポンプを備えたポンプユニット30が具備
される。そして、キャップユニット16,17の内部空
間には、複数の吸引ポンプによる負圧が印加されるよう
に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙の幅方向
に移動するキャリッジ上に記録ヘッドを搭載し、印刷デ
−タに対応させてインク滴を記録用紙に吐出すること
で、画像を記録するインクジェット式記録装置およびこ
れに適したクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータの発達によりグ
ラフィック処理等が比較的簡単に実行できるようになっ
たため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像の
ハードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められ
ている。このような要求に応えるためにインクジェット
式記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。こ
のインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的
小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるた
め、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使
用されている。
【0003】このようなインクジェット式記録装置は、
インクカートリッジからのインクの供給を受けるインク
ジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対し
て相対的に移動させる紙送り手段を備え、記録ヘッドを
キャリッジ上で記録用紙の幅方向に移動させながら記録
用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われ
る。そして共通のキャリッジ上に、例えばブラックイン
クを吐出するブラック用記録ヘッドと、イエロー、シア
ン、マゼンタの各インクの吐出が可能なカラー用記録ヘ
ッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばか
りでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フ
ルカラー印刷を可能としている。
【0004】前記インクジェット式記録ヘッドは、圧力
発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記
録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口から
の溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの
固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入など
により、印刷不良を起こすという問題を抱えている。
【0005】このために、インクジェット式記録装置に
は、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するため
のキャッピング手段と、必要に応じてノズル形成面とし
てのノズルプレートを清掃するクリーニング機構を備え
ている。このキャッピング手段は、印刷の休止時に前記
したノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋として機能
するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合に
は、キャップユニットによりノズルプレートを封止し、
吸引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを
吸引してノズル開口のインク固化による目詰まりや、イ
ンク流路内への気泡混入によるインク吐出不良を解消す
る機能をも備えている。
【0006】記録ヘッドの目詰まりや、インク流路内へ
の気泡混入を解消させるために行うインクの強制的な吸
引排出処理は、クリーニング操作と呼ばれ、装置の長時
間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが記録
画像の品質が悪化したのを認識してクリーニングスイッ
チを操作した場合などに実行され、記録ヘッドからイン
ク滴を負圧により吸引排出させた後に、ゴムなどの弾性
板からなるワイピング部材によりヘッド表面のワイピン
グ操作を伴う処理である。
【0007】一方昨今においては、カラー印刷時の印字
品質を向上するため、少なくとも濃マゼンタ、淡マゼン
タ、濃シアン、淡シアン、イエロー、およびブラックの
6色のインクを使用するインクジェット式記録装置が提
供されている。
【0008】このように多色のインクを用いるものにあ
っては、少なくとも6列のノズル開口列を必要とするた
め、製造工程の歩留まりやまたキャッピング装置による
封止の簡素化を図るため、通常2つの記録ヘッドを1つ
のキャリッジに搭載し、またキャッピング装置には各記
録ヘッドを個別に封止するキャップユニットを設け、さ
らに各キャップユニットに負圧を供給する2台の吸引ポ
ンプを設けて構成されている。これらの2台の吸引ポン
プは、キャリッジの位置により紙送り機構に接離する連
結機構を介して紙送りモータに接続され、かつモータの
回転方向により個別に駆動可能となるように構成されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような構成によれ
ば、ポンプ駆動時におけるモータの負荷を小さくするこ
とができる反面、記録ヘッドのメンテナンスに長い時間
を要したり、また2台のポンプを回転方向により切り替
えるための機構をポンプに内蔵させる必要上、ポンプの
構造が複雑化し、かつ大型化するという問題がある。
【0010】また一方、記録用紙に対して記録される画
像等の解像度をより一層向上させるために、各記録ヘッ
ドに形成されるノズル開口の数も益々増大され、またノ
ズル開口の径もより小さいものが使用される傾向にあ
る。したがってそれぞれの記録ヘッドを交互に各1台の
吸引ポンプで吸引する構成においては、ポンプの吸引能
力が不足するという問題が発生している。
【0011】例えばインクカートリッジを交換したよう
な場合においては、これに伴いインクの流路に気泡が進
入し、これが記録ヘッド内に進入してインクの吐出不良
を発生させるという問題が発生する。
【0012】このために、記録ヘッドからインクを吸引
排出させて同時に前記気泡を記録ヘッド内より排出させ
る操作(いわゆる交換クリーニング)が実行されるが、
記録ヘッド内に存在する気泡は、ポンプの吸引能力が不
足して所定以下のインクの流速状態においては、ヘッド
内の複雑な流路内に引っ掛かった状態で残留し、単にイ
ンクを浪費するだけで気泡を排出することはできない。
このために記録ヘッド内の増粘したインクおよび気泡を
満足に排出するための所定以上の流速を得ることが必要
となり、このために、ポンプの吸引能力を一層高める必
要が生じている。
【0013】一般にこの種の記録装置においては吸引ポ
ンプとして、比較的低コストで実現させるため、および
動作の確実性を期するために、さらにインクによる汚染
を回避するために、円弧状に配置したチューブをローラ
によって順次押しつぶし、これによって負圧を発生させ
るようにしたチューブポンプが採用されている。
【0014】このようなチューブポンプにおいて、ポン
プの吸引能力を向上させようとした場合には、ポンプの
回転数を上げる手段、円弧状に配置されるチューブの半
径を増大させるなどの手段が考えられる。
【0015】しかしながら、前者のようにポンプの回転
数を上げた場合には、チューブをローラによって押しつ
ぶす繰り返し数が増大し、ポンプの寿命を低下させると
いう問題を抱えている。一方、後者のように円弧状に配
置されるチューブの半径を増大させた場合には、必然的
にポンプの外径が増大し、装置全体の小形化を図ろうと
しているこの種の記録装置においては、ポンプ配置のレ
イアウトがきわめて難しく、製品設計に苦慮を強いられ
る結果となる。
【0016】本発明はこのような諸問題に鑑みてなされ
たものであって、記録ヘッドのメンテナンスやインクの
充填のための吸引時間の短縮、およびポンプユニットの
吸引能力の向上と簡素化、並びにこれに伴う装置全体の
小型化が可能なインクジェット式記録装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0017】また本発明は、2つの記録ヘッドを備えた
インクジェット式記録装置に適したクリーニング方法を
提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、キャリッジに搭載されて、記録用紙の幅方向に往
復駆動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドの非印字領
域に配置され、前記キャリッジの移動に応動して記録ヘ
ッドのノズル形成面を封止するキャップユニットを有す
るキャッピング手段と、記録ヘッドのノズル形成面を封
止した状態におけるキャップユニットの内部空間が負圧
となるように、駆動源からの動力を受けて同時に吸引動
作を行なう複数台の吸引ポンプとが備えられ、前記キャ
ッピング手段におけるキャップユニットの数が1つまた
は複数個により構成され、且つ前記キャップユニットの
内部空間を負圧に吸引する吸引ポンプの数がキャップユ
ニットの数以上具備された構成とされる。
【0019】この場合の1つの好ましい実施の形態にお
いては、前記キャリッジに搭載される記録ヘッドが第1
および第2の記録ヘッドよりなり、記録ヘッドの非印字
領域に配置される前記キャッピング手段が、第1および
第2の記録ヘッドをそれぞれ個別に封止する第1および
第2のキャップユニットよりなり、且つ第1および第2
のキャップユニットの内部空間を負圧に吸引する第1お
よび第2の吸引ポンプより構成される。この場合、好ま
しくは前記各吸引ポンプが、同一の駆動源からの動力を
受けて吸引動作を行うように構成される。
【0020】また前記キャッピング手段には、1つのキ
ャップユニットの内部空間に連通する複数の吸引口が形
成され、前記各吸引口に接続された各吸引ポンプが同時
に吸引動作を行なうようにした構成が採用され得る。
【0021】この場合、前記複数の吸引口がキャップユ
ニットの内底部における長手方向の一端部にそれぞれ形
成されていることが望ましく、さらに前記複数の吸引口
が互いに近接して配置されることが望ましい。そして、
好ましくは複数の吸引口が形成された前記キャップユニ
ットの長手方向の一端部に対向する他端部に、大気開放
口が形成される。
【0022】さらに、前記キャッピング手段には、1つ
のキャップユニットの内部空間に連通する1つの吸引口
が形成され、前記吸引口に接続された接続チューブが分
岐されて同時に吸引動作を行なう各吸引ポンプに接続さ
れる場合もある。
【0023】さらにまた、前記キャッピング手段には、
それぞれのキャップユニットの内部空間に連通する各1
つの吸引口が形成され、前記各吸引口に接続された接続
チューブが吸引路において1つに統合される統合部を備
え、前記統合部より接続チューブが分岐されて同時に吸
引動作を行なう各吸引ポンプに接続された構成も採用し
得る。
【0024】そして、前記接続チューブの分岐部分から
各吸引ポンプに至る接続チューブの長さがほぼ同一に構
成される場合もあり、必要に応じて前記接続チューブの
分岐部分から各吸引ポンプに至る接続チューブの長さが
異なるように構成される場合もある。さらに、前記接続
チューブの分岐部分から各吸引ポンプに至る接続チュー
ブの内径が異なるようにした構成も採用し得る。さらに
また、前記各キャップユニットにおける吸引口から前記
統合部に至る接続チューブの長さおよびまたは内径が異
なるようにした構成も採用し得る。
【0025】さらに、前記した接続チューブの分岐部分
から各吸引ポンプに至る間の少なくとも1つの吸引路
に、当該吸引路を開閉することができるバルブ手段を配
置することが望ましい。この場合、前記バルブ手段に代
えて当該吸引路の流路抵抗を可変することができる流路
抵抗可変手段を配置した構成も採用し得る。
【0026】また、第1および第2の記録ヘッドをそれ
ぞれ個別に封止する第1および第2のキャップユニット
と、第1および第2のキャップユニットの内部空間を負
圧に吸引する第1および第2の吸引ポンプを具備した構
成においては、各キャップユニットにおける吸引口から
前記統合部に至る接続チューブの長さが異なるようにし
た構成が採用し得る。また同様に各キャップユニットに
おける吸引口から前記統合部に至る接続チューブの内径
が異なるようにした構成も採用し得る。
【0027】この場合、前記吸引口から統合部に至る接
続チューブと、統合部から吸引ポンプに至る接続チュー
ブとして材質が異なるものが採用し得る。好ましくは、
前記吸引口から統合部に至る接続チューブは、ガスバリ
ア性が高い素材により形成されたものが用いられる。
【0028】また、前記第1のキャップユニットから前
記第1の吸引ポンプに至る接続チューブと、前記第2の
キャップユニットから前記第2の吸引ポンプに至る接続
チューブの長さが異なるようにした構成が採用し得る。
また同様に前記第1のキャップユニットから前記第1の
吸引ポンプに至る接続チューブと、前記第2のキャップ
ユニットから前記第2の吸引ポンプに至る接続チューブ
の内径が異なるようにした構成も採用し得る。
【0029】そして、前記接続チューブがより短く構成
されたキャップユニットによって封止される記録ヘッド
が、ノズル数が大きな記録ヘッドまたは増粘し易いイン
クを扱う記録ヘッドとなるように構成させることが望ま
しい。また前記接続チューブ内径がより太く構成された
キャップユニットによって封止される記録ヘッドが、ノ
ズル数が大きな記録ヘッドまたは増粘し易いインクを扱
う記録ヘッドとなるように構成させることが望ましい。
【0030】また、1つのキャップユニットの内部空間
に連通するように複数の吸引口が形成された構成におい
ては、前記キャップユニットに形成された各吸引口から
各吸引ポンプに至る少なくとも1つの吸引路に、当該吸
引路を開閉することができるバルブ手段を配置すること
ができる。この場合、バルブ手段に代えて当該吸引路の
流路抵抗を可変することができる流路抵抗可変手段を配
置した構成も採用し得る。
【0031】一方、第1および第2の記録ヘッドをそれ
ぞれ個別に封止する第1および第2のキャップユニット
と、第1および第2のキャップユニットの各吸引口に接
続された接続チューブが吸引路において1つに統合され
る統合部を備えた構成においては、第1および第2のキ
ャップユニットに形成された各吸引口から前記統合部に
至る少なくとも1つの吸引路に、当該吸引路を開閉する
ことができるバルブ手段を配置することが望ましい。ま
た、前記バルブ手段に代えて当該吸引路の流路抵抗を可
変することができる流路抵抗可変手段を配置した構成も
採用し得る。
【0032】この場合、前記バルブ手段または流路抵抗
可変手段は、ノズル数が少ないまたは増粘しにくいイン
クを扱う記録ヘッドを封止するキャップユニットの吸引
路に配置した構成とすることが望ましい。
【0033】また、好ましくは前記複数の各ポンプは、
チューブの外形をほぼ半円形状に規制するチューブ支持
面を形成したポンプフレームと、駆動手段からの動力に
より回動される各ポンプホイールにそれぞれ回転可能に
取り付けられ、前記チューブ支持面に配置されたチュー
ブに対してしごき作用を与えるローラとにより構成さ
れ、前記ローラによるチューブに対するしごき作用が、
各ポンプ毎にポンプホイールの回転方向に対して位相が
異なるように構成される。
【0034】この場合の1つの好ましい実施の形態にお
いては、第1および第2のポンプが、チューブの外形を
ほぼ半円形状に規制するチューブ支持面をそれぞれ備え
て、これらが背中合わせとするように形成されたポンプ
フレームと、駆動手段からの動力により回動される2つ
のポンプホイールにそれぞれ回転可能に取り付けられ、
前記チューブ支持面に配置されたチューブに対してしご
き作用を与えるローラとにより構成され、前記ローラに
よるチューブに対するしごき作用が、各ポンプ毎にポン
プホイールの回転方向に対して位相が約90度異なるよ
うに構成される。
【0035】加えて、複数の各ポンプの吐出側が、それ
ぞれ異なる廃インクタンクに連通された構成が採用され
る。この場合、前記ポンプの吸引動作により、廃インク
タンクに流入するインク量を計数するカウンタ手段をさ
らに具備することが好ましく、好ましい実施の形態にお
いては、前記カウンタ手段は、廃インクタンクに流入す
るインク量を、インクの吸引動作モードに応じて規定さ
れたパラメータ値を積算計数するように構成される。
【0036】そして、前記カウンタ手段による計数値
が、予め設定された閾値に達した時に、報知する報知手
段を具備することが好ましく、また前記カウンタ手段に
よる計数値が、予め設定された閾値に達した時に、記録
装置の駆動を停止させる駆動停止手段をさらに具備する
ことが好ましい。
【0037】一方、前記各吸引ポンプの吐出側がそれぞ
れ異なる廃インクタンクに連通されると共に、各廃イン
クタンクに収納された廃液吸収材の大きさが、ほぼ同一
に構成される場合、および必要に応じて、前記各吸引ポ
ンプの吐出側がそれぞれ異なる廃インクタンクに連通さ
れ、各廃インクタンクに収納された廃液吸収材の大きさ
が、異なるように構成されたものも採用し得る。この場
合においても、個別に配置された各廃インクタンクに流
入するインク量をそれぞれ計数するカウンタ手段を具備
した構成とすることが望ましい。
【0038】そして、本発明にかかる記録装置における
クリーニング方法においては、第1および第2の記録ヘ
ッドのノズル形成面に付着したインクを払拭するワイピ
ングブレードがさらに具備され、前記ワイピングブレー
ドが第1の記録ヘッドから第2の記録ヘッドの間に位置
した状態で、前記キャリッジの移動を停止せしめ、前記
ワイピングブレードが弾性により元の状態に戻るに要す
る時間の経過後に、第2の記録ヘッドがワイピングブレ
ードの配置領域を移動されるように制御される。
【0039】一方、前記したクリーニング方法を採用し
ない場合においては、第1および第2の記録ヘッドの間
にワイピングブレードが接触し得るスペース部材を配置
した構成とすることが好ましい。この場合、前記スペー
ス部材は吸水性を有する素材により形成されることが好
ましく、これに加えて第1および第2の記録ヘッドのノ
ズル形成面を封止するキャップユニットの間に、記録ヘ
ッドのノズル形成面を封止した状態において前記スペー
ス部材に接する吸水性を有する素材により形成された吸
収部材を配置することが好ましい。
【0040】以上のように構成された本発明にかかる記
録装置によると、同時に吸引動作を行なう複数台の吸引
ポンプにより、キャップユニットの内部空間が吸引され
る。これにより、記録ヘッドの吸引力を向上させること
が可能であり、記録ヘッド内の増粘したインクおよび気
泡を効率よく排出させることが可能となり、記録装置の
印字品質を高度に保つことができる。
【0041】この場合、前記吸引ポンプとしてローラの
圧着によりチューブに対してしごき作用を与えるチュー
ブポンプを用いることにより、当該チューブポンプの駆
動軸を直線状に並べて接続する構成を採用することがで
き、したがって複数台のポンプの占有体積を比較的低減
させることができる。
【0042】よって装置全体を小型に形成することが可
能であり、さらに前記ローラによるチューブに対するし
ごき作用が、各ポンプ毎にポンプホイールの回転方向に
対して位相が異なるように構成させることで、負荷を平
均化させることが可能となる。したがって、その駆動源
に大きな出力定格のものを必要とすることなく、このよ
うな要因によっても装置全体を小型に形成することに寄
与できる。
【0043】さらに、複数台の吸引ポンプに至る吸引路
に、必要に応じて吸引路を開閉することができるバルブ
手段、または吸引路の流路抵抗を可変することができる
流路抵抗可変手段を配置することにより、記録ヘッドか
ら大量のインクを吸引する必要のない吸引動作モードに
おいては、インクの排出量を制御することができる。こ
れにより、廃インクタンクに送るインク量を抑制するこ
とができ、廃インクタンクのメンテナンスの期間を延ば
すことができると共に、インクカートリッジのインクの
浪費を低減させることに寄与できる。
【0044】また、廃インクタンクに送られるインク量
を計数するカウンタ手段を具備し、加えてカウンタ手段
による計数値が予め設定された閾値を超えた場合に報知
するように構成することで、廃インクタンクにおけるイ
ンクのオーバフローを回避することができ、ユーザに対
して廃インクタンクのメンテナンスを促すこともでき
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用された記録装置の全体
構成を上面図によって示したものである。図1において
符号1はキャリッジであり、キャリッジモータ3により
駆動されるタイミングベルト2を介し、ガイド部材4に
案内されて紙案内部材5の長手方向に往復移動されるよ
うに構成されている。キャリッジ1の記録用紙に対向す
る面には、第1の記録ヘッド7と第2の記録ヘッド8が
キャリッジ1の移動方向に並べて搭載されている。
【0046】また、キャリッジ1の上面には第1および
第2の記録ヘッド7,8にインクを供給するダンパー機
能を備えたサブタンクユニット10,11が搭載されて
おり、このサブタンクユニット10,11に対して図示
しないインクカートリッジからインク供給チューブ9,
9,9,……を介して各インクが供給されるように構成
されている。
【0047】また、前記記録ヘッド7,8の移動経路上
の非印字領域には、記録ヘッド7,8のノズル形成面、
すなわちノズルプレートを封止するキャッピング手段と
してのキャッピング装置12が配置されている。
【0048】このキャッピング装置12には、図2に示
したようにキャリッジ1が非印刷領域に移動したとき
に、キャリッジ1の移動に追従して基台13に形成され
たガイド面14を移動しながら上下方向に移動するスラ
イダ15が具備され、このスライダ15に各記録ヘッド
7,8を封止するキャップユニット16,17が配置さ
れている。
【0049】キャップユニット16,17には、後述す
る吸引ポンプ(ポンプユニット)30におけるチューブ
32,33の一端32a,33aにそれぞれ接続される
吸引口18,19が形成されている。またキャップユニ
ット16,17には、弁座部材20の大気連通口21,
22に対してそれぞれ一端が接続されたチューブ25,
26の他端が接続されている。
【0050】キャップユニット16,17が記録ヘッド
7,8を封止できる位置まで移動したとき、弁座部材2
0が位置する領域には、バネ23により弁座部材側に常
時付勢されて弁座部材20に弾接する弁部材24が配置
されていて、弁座部材20と弁部材24とによりエアー
バルブを構成している。
【0051】さらにキャッピング装置12の印刷領域側
には、キャリッジ1の駆動に伴って移動する記録ヘッド
7,8のノズルプレートに弾接してノズルプレートを払
拭するワイピングブレード66を備えたクリーニングユ
ニット65が配置されている。なお、このクリーニング
ユニット65におけるワイピングブレード66は、後述
するポンプユニット30を駆動する駆動源の動力によっ
て、記録ヘッド7,8の移動経路上に水平方向に進退可
能となるように配置されている。
【0052】図3はポンプユニットの一実施例を分解斜
視図で示したものである。基体を兼ねるポンプフレーム
31は、この実施例では2つのキャップユニット16,
17に負圧を同時に供給する関係上、2つのチューブポ
ンプを構成するようにチューブ32,33の中央部をほ
ぼ半円形状に形作らせるように支持するチューブ支持面
34,35が形成されており、これらは互いに背中合わ
せにして一体に構成されている。
【0053】図示しない動力源としての紙送りモータに
よって駆動される輪列と噛み合う円筒外歯車を備えたポ
ンプホイール40および41には、それぞれ中心部側か
ら外周方向に向かって傾斜した支持溝42,43および
44,45が形成されており、これら支持溝にそれぞれ
ローラ36,37および38,39がそれぞれ回転可能
に支持されている。そして、ポンプホイール40および
41がポンプフレーム31内に配設されることにより、
チューブ32,33の内側部に各ローラ36,37,3
8,39が配置された構成とされている。
【0054】この構成により、ポンプホイール40,4
1が一方向に回転された時、前記各ローラ36,37お
よび38,39は、支持溝42,43および44,45
を外側方向に移動してチューブ32,33をチューブ支
持面34,35との間で圧接し、チューブに対してしご
き作用を与える。したがって、各ローラ36,37およ
び38,39の回転移動に伴って各チューブ32,33
は吸引ポンプの機能を果たし、キャップユニット16,
17に形成された吸引口18,19を介してキャップユ
ニット16,17の内部空間に対して負圧を与えるよう
に作用する。
【0055】また一方、ポンプホイール40,41が他
方向に回転された場合には、各ローラ36,37および
38,39はポンプホイール40,41に形成された支
持溝42,43および44,45を内側方向に移動して
各ローラ36,37および38,39によるチューブ3
2,33に対する圧接状態が解除され、リリース状態と
なる。
【0056】そして、前記各ポンプホイール40,41
の中央軸の対向部分には、図4に示したようにポンプフ
レーム内で接合して回転方向に係合する係合部46,4
7が形成されている。
【0057】この場合、図5(A),(B)に示すよう
に、各ポンプホイール40,41に具備されたローラ3
6,37および38,39による各チューブ32,33
に対するしごき作用(圧接作用)が、各ポンプ毎にポン
プホイールの回転方向に対して位相が約90度異なるよ
うに、前記係合部46,47による係合角度が調整され
ている。
【0058】そして、図3に示すように両側の支持板4
8,49に取り付けられた筒状のホルダ50,51によ
り、各ポンプホイール40,41に回動可能となるよう
に支持されている。これら支持板48,49は、前記ポ
ンプフレーム31を中央にして図示しないねじにより一
体に固定されてポンプユニット30を構成している。
【0059】このように構成されたポンプユニット30
を構成するチューブ32,33の吐出口側は、図1に示
すようにそれぞれ廃液吸収材60,62を収容した廃イ
ンクタンク61,63に連通されている。
【0060】以上のように構成された実施の形態におい
て、記録装置への電源が投入されたり、また図示しない
インクカートリッジが交換されて記録ヘッド7,8から
のインクの強制的な排出や、インクの充填が必要となっ
た場合には、キャリッジモータ3を駆動させて、記録ヘ
ッド7,8をキャッピング装置12で封止可能な位置に
キャリッジ1を移動させる。これによりキャップユニッ
ト16,17は記録ヘッド10,11に伴われながら基
台13を移動して上昇し、記録ヘッド10,11を封止
する。また、各キャップユニット16,17の大気連通
口21,22が弁座部材20と共に移動して弁部材24
に弾接して封止される。
【0061】この状態で前記紙送りモータを逆転駆動す
ると、ポンプユニット30のポンプホイール40,41
の少なくとも一方が紙送りモータからの駆動力を受けて
回転する。これにより、各ポンプホイール40,41に
回転可能に取り付けられた前記ローラ36,37および
38,39が90度の位相差を維持しながらチューブ3
2,33を圧接し、2つのキャップユニット16,17
に同時に負圧を印加する。
【0062】これにより各記録ヘッド7,8は、負圧の
作用を受けてノズル開口からインクをキャップユニット
16,17内に排出する。所定量の吸引が終了した段階
で、キャリッジ1を若干記録領域側に移動させて、記録
ヘッド7,8をキャップユニット16,17で封止した
状態を維持しながら、大気連通孔21,22を弁部材2
4から離れさせ、キャップユニット16,17を大気に
開放する。
【0063】この状態で再びポンプユニット30を作動
させると、記録ヘッド7,8からのインクの流出を伴う
ことなく、キャップユニット16,17に排出されたイ
ンクだけがそれぞれチューブ32,33に吸引され、個
々の廃インクタンク61,63に排出される。
【0064】このように各チューブ32,33からのイ
ンクを独立の廃インクタンク61,63に排出するた
め、廃インクタンク61,63の廃液吸収材60,62
の吸収能力を最大限に生かして、収容能力の向上を図る
ことができるばかりでなく、函体が傾けられた場合にで
も水頭を小さく保って、廃液(インク)の漏れ出しを防
止することができる。
【0065】前記した2本のチューブ32,33に対し
て負圧を作用させるローラ36,37および38,39
は、圧接の開始および終了の位相差がほぼ90度の関係
を維持するように作用するので、負荷が平均化され、駆
動源としてのモータに大きな出力定格のものを必要とす
ることなく、かつ同時に吸引動作を実行して吸引時間を
短縮させることができる。
【0066】ところで、記録ヘッド7,8に目詰まりが
生じた場合などには、紙送りモータを逆転駆動させるこ
とにより、ワイピングブレード66を記録ヘッド7,8
の走行領域に進出させることができる。この状態で図6
(A)に示すように記録ヘッド7,8を一方の方向に移
動させると、図6(B)に示すように、まず第1の記録
ヘッド7に対してワイピングブレード66が弾接して、
ノズル形成面に付着したインクカスや紙粉をインクKと
共に掻取ることができる。
【0067】第1の記録ヘッド7のクリーニングが終了
して、ワイピングブレード66が第1および第2の記録
ヘッド7,8の間に位置した時点で、キャリッジモータ
3を停止させることで、図6(C)に示す状態となる。
これにより、図6(D)に示すように、弾性変形してい
たワイピングブレード66が元の状態に復帰する。
【0068】このように自己の弾性により復帰するに必
要な時間、例えば0.5秒程度が経過した段階で、再び
キャリッジモータ3を駆動してキャリッジ1を移動させ
ると、図6(E)に示すように、ワイピングブレード6
6の先端領域のインクKが第2の記録ヘッド8の側面に
当接して、ここでインクが掻取られ、続いて図6(F)
に示すように、第2の記録ヘッド8のノズル形成面をワ
イピングする。これにより第1の記録ヘッド7のインク
が第2の記録ヘッド8に付着させることなく、第2の記
録ヘッド8のインクK′を確実に掻取ることができる。
【0069】なお、キャリッジ1を途中で停止させるこ
となく、2つの記録ヘッド7,8を連続してクリーニン
グ動作を実行させた場合には、第1の記録ヘッド7によ
り弾性変形していたワイピングブレード66のインクK
と、第2の記録ヘッド8の側面との接触面積が少なく、
したがってワイピングブレード66に大量のインクが残
留し、第2の記録ヘッド8に対するクリーニング効果が
低下するのみならず、ワイピングブレード66の反発力
により記録ヘッド8に対して大きな衝撃を与えるという
問題を残すことになる。
【0070】したがって、前記したクリーニング方法を
実行することで、第1および第2の記録ヘッド7,8に
対する十分なクリーニング効果を与えることができ、ま
た第2の記録ヘッド8に対して衝撃を与えることによ
り、例えばノズル開口に形成されたメニスカスを破壊す
るなどの問題を回避させることができる。
【0071】次に図7は、図3乃至図5に示された吸引
ポンプ30を用いて、キャップユニット内に負圧を与え
る他の実施の形態を示したものである。図7に示す符号
16は、1つのキャップユニットを断面状態で模式的に
示したものであり、このキャップユニット16は、上面
が開放された方形状のキャップケース16aと、キャッ
プケース16a内に収納されたゴム素材などの可撓性物
質よりなるキャップ部材16bとが具備され、キャップ
部材16bはその上側縁がキャップケース16aよりも
若干突出した状態に形成されている。
【0072】そして、キャップ部材16bの内底部には
多孔質材料により形成されたインク吸収材16cが収納
されており、このインク吸収材16cはキャップ部材1
6bに一体に形成された保持体16dにより保持されて
いる。また、キャップケース16aの下底部には、キャ
ップケース16aおよびキャップ部材16bをそれぞれ
貫通するようにして2つの吸引口18A,18B並びに
大気開放口16eが形成されている。
【0073】なお、図7に示す形態においては、2つの
吸引口18A,18Bがキャップユニット16の長手方
向に沿って併設された状態に描かれているが、この吸引
口18A,18Bはキャップユニットの内底部における
長手方向の一端部に、それぞれ紙面と垂直方向に重複す
る位置に形成されることが好ましく、しかも各吸引口1
8A,18Bは互いにできる限り近接して配置されるこ
とが望ましい。また前記大気開放口16eは、前記吸引
口18A,18Bが形成されたキャップユニットの長手
方向の一端部に対向するなるべく他端部に形成すること
が好ましい。
【0074】このように各吸引口および大気開放口を配
置することで、キャップユニット内からインクを排出す
る場合において、キャップユニット内でのインクを一方
向に整然と流すことができ、これにより、キャップユニ
ット内からのインクの掃けを良好とすることができる。
【0075】一方、図7における符号7は、前記キャッ
プユニット16によってノズル形成面が封止される一方
の記録ヘッドを断面状態で示しており、前記したように
この記録ヘット7は、キャップユニット16が上部に移
動した時、ノズル形成面、すなわちノズルプレート7a
が前記キャップユニット16によってキャッピングされ
るように構成されている。ノズルプレート7aにはノズ
ル開口7bが形成されており、各ノズル開口7bに対応
して配置された圧電振動子7cの作用によって各インク
がノズル開口7bより吐出できるように構成されてい
る。
【0076】前記キャップケース16aに形成された2
つの吸引口18A,18Bには、それぞれチューブ3
2,33が接続されており、このチューブ32,33
は、図3に示すように、そのままポンプユニット(チュ
ーブポンプ)の一部を構成している。そして一方のチュ
ーブ32によって構成されたポンプユニット30Aの排
出側は、廃液吸収材60を収容した廃インクタンク61
に連通されており、また、他方のチューブ33によって
構成されたポンプユニット30Bの排出側は、廃液吸収
材62を収容した廃インクタンク63に連通されてい
る。
【0077】一方、前記キャップケース16aに形成さ
れた大気開放口16eにはチューブ25が接続されて、
図2に示したように弁座部材20の大気連通口21に接
続されてエアーバルブを構成している。
【0078】図7に示した構成によると、キャップケー
ス16aに形成された2つの吸引口18A,18Bよ
り、同一の駆動源からの動力を受けて同時に吸引動作を
行なう2台の吸引ポンプ30A,30Bによってキャッ
プユニット16の内部空間を負圧に吸引するようになさ
れる。
【0079】これにより、記録ヘッド7における各ノズ
ル開口7bからのインク吸引の立上がり特性を大幅に改
善することができる。したがって、ポンプ駆動の直後に
おいて記録ヘッドからのインクの吸引流速を所定の速度
とすることが可能であり、記録ヘッド内に侵入した気泡
を素早く排出させることが可能となる。
【0080】このような作用により、結果としてインク
の吸引処理に要する時間を短縮し、また少ないインクの
吸引量により、記録ヘッド内から確実に気泡を排出させ
る効果を得ることができる。
【0081】なお、図7に示した実施の形態において
は、1つのキャップユニットに対応して2台のチューブ
ポンプを具備させているが、この場合、図1に示したよ
うに2つのキャップユニットを具備した構成において
は、4台のチューブポンプが必要となる。しかしながら
各チューブポンプの駆動軸を直列に接続構成することに
より、比較的占有体積を増大させることなくこれを実現
することができる。すなわち、チューブポンプの能力を
高めるためにチューブの円弧状半径を増大させる場合に
比較すると、ポンプ配置上の設計は遥かに楽であり、ポ
ンプの吸引能力を高めつつ、装置全体の小形化に寄与す
ることができる。
【0082】次に図8は、同様のポンプユニットを用い
て、キャップユニット内に負圧を与える他の実施の形態
を示したものである。なお、図8において図7に相当す
る部分は同一符号で示しており、したがって重複する説
明は適宜省略する。
【0083】図8に示す実施の形態においては、キャッ
プユニット16に形成された1つの吸引口18に対して
チューブ71が接続され、このチューブ71の他端で吸
引ポンプ30A,30Bを構成する各チューブ32,3
3に分岐するように構成されている。
【0084】なお、図8に示す構成においては、チュー
ブ71より分岐された各チューブ32,33における吸
引ポンプ30A,30Bの吸引側の長さは図面上におい
てほぼ同一に描かれている。この各長さの長短は吸引ポ
ンプ30A,30Bの吸引能力を制御する手段として有
効に利用することができる。すなわち、各長さが同一で
ある場合においては、各吸引ポンプ30A,30Bの吸
引能力は、ほぼ同程度に制御でき、この場合において
は、それぞれの廃インクタンク61,63に収容される
廃液吸収材60,62の大きさをほぼ同程度のものに設
定することが望ましい。
【0085】また、前記各長さが異なるように設定した
場合、例えば吸引側の一方のチューブ32の長さに対し
て、他方のチューブ33が長くなるように設定した場合
には、チューブ32を用いる吸引ポンプ30Aの吸引能
力を高く、チューブ33を用いる吸引ポンプ30Bの吸
引能力を低く設定することができる。これに応じて廃イ
ンクタンク61並びにこれにに収容される廃液吸収材6
0の大きさを比較的大きく、また廃インクタンク63並
びにこれに収容される廃液吸収材62の大きさを比較的
小さく設定させることができ、各廃インクタンク61,
63の配置設計の自由度を向上させることが可能であ
る。
【0086】なお、前記各吸引ポンプ30A,30Bの
吸引能力を制御手段する手段として、チューブ71より
分岐された各チューブ32,33における互いの内径を
異ならせるように構成する手段も採用し得る。この場
合、内径が太い側の吸引ポンプにおいては、吸引時の抵
抗を低下させることが可能であり、したがってそれに応
じてポンプの吸引能力を高めることが可能となる。
【0087】次に図9は同様のポンプユニットを用い
て、キャップユニット内に負圧を与える他の実施の形態
を示したものである。この図9に示す構成においては、
キャップユニット16に形成された吸引口18に対して
チューブ72が接続され、またキャップユニット17に
形成された吸引口19に対してチューブ73が接続され
ており、これらのチューブ72,73は吸引路を構成す
るチューブ74において1つに統合された統合部を構成
している。そしてチューブ74の他端において吸引ポン
プ30A,30Bを構成する各チューブ32,33に分
岐するように構成されている。
【0088】この構成によると、図8に示した形態と同
様に各チューブ32,33の長さ、または内径を互いに
異ならせることで、各ポンプ30A,30Bの吸引能力
を制御することができる。したがって、前記と同様に廃
インクタンク61並びにこれに収容される廃液吸収材6
0の大きさ、また廃インクタンク63並びにこれに収容
される廃液吸収材62の大きさをそれぞれ適切に設定す
ることができる。
【0089】加えて、図9に示した構成によると、キャ
ップユニット16に形成された吸引口18からチューブ
74に至る接続チューブ72と、キャップユニット17
に形成された吸引口19から同じくチューブ74に至る
接続チューブ73とにおけるそれぞれの長さまたは内径
を互いに異ならせることで、各キャップユニット16,
17に対する吸引効率を制御することができる。
【0090】したがって、キャップユニット16または
17において扱われる排インクの性質に応じて、キャッ
プユニット16または17に対する吸引効率を設定する
ことが可能となり、扱われるインクの性質に応じて、ま
たは記録ヘッドのノズル数に応じて、それぞれの吸引効
率を合理的に設定することが可能となる。
【0091】例えば、増粘し易いインクを扱うキャップ
ユニットにおいては、増粘し難いインクを扱うキャップ
ユニットに比較して吸引効率を高めることが望ましく、
この場合においては、増粘し易いインクを扱うキャップ
ユニットに接続されるチューブをより短く構成するか、
またはその内径がより太いチューブを用いることで、両
者の吸引効率のバランスを適切にとることができる。
【0092】また、それぞれのキャップユニットによっ
て、そのノズルプレートが封止される各記録ヘッドにお
いて、ノズル数がより多い側の記録ヘッドに対して吸引
効率を高めることが望ましく、ノズル数がより多い側の
記録ヘッドを扱うキャップユニットに接続されるチュー
ブをより短く構成するか、またはその内径がより太いチ
ューブを用いることで、両者の吸引効率を適切に制御す
ることができる。
【0093】次に図10は、図3乃至図5に示された吸
引ポンプ30を用いて、キャップユニット内に負圧を与
える他の実施の形態を示したものである。この図10に
示す実施の形態は、前述した図8に示す実施の形態を基
本構成としており、したがってそれぞれ同一部分は同一
符号で示している。この図10に示す実施の形態におい
ては、接続チューブの分岐部分から各吸引ポンプに至る
間の少なくとも1つの吸引路に、当該吸引路を開閉する
ことができるバルブ手段を配置したものである。
【0094】図に示すように、キャップユニット16に
形成された1つの吸引口18に対して接続チューブ71
が接続され、このチューブ71の他端で吸引ポンプ30
A,30Bに接続される各チューブ32,33に分岐す
るように構成されている。この場合、接続チューブ71
の分岐部分から各吸引ポンプ30A,30Bに至る間の
吸引路、すなわち各チューブ32,33の中間部に、当
該吸引路を開閉することができる後述するバルブ手段7
6Aがそれぞれ配置されている。なお、このバルブ手段
に代えて当該吸引路の流路抵抗を可変することができる
後述する流路抵抗可変手段76Bを配置してもよい。
【0095】このような構成とすることで、記録ヘッド
から大量のインクを吸引する必要のない吸引動作モード
(例えば後述するように、ユーザの操作により実行され
るマニュアルクリーニング動作、または記録装置の休止
期間に基づいて自動的になされるタイマークリーニング
動作)においては、適宜バルブ手段76Aを閉弁させる
か、または流路抵抗可変手段76Bにより、流路の絞り
動作を実行させることにより、インクの排出量を制御す
ることができる。これにより、廃インクタンクに送るイ
ンク量を抑制することができ、廃インクタンクのメンテ
ナンスの期間を延ばすことができると共に、インクカー
トリッジのインクの浪費を低減させることに寄与でき
る。
【0096】したがって、図10に示す実施の形態のよ
うに、チューブ71の分岐部分から各吸引ポンプ30
A,30Bに至る間の吸引路のそれぞれに、バルブ手段
76Aまたはこれに代わる流路抵抗可変手段76Bを必
ずしも備える必要はなく、一方の吸引路のみにこれを配
置するようにしてもよい。
【0097】図11は、同様の作用効果を得ることがで
きる他の実施の形態を示したものである。この図11に
示す実施の形態は、前述した図9に示す実施の形態を基
本構成としており、したがってそれぞれ同一部分は同一
符号で示している。この図11に示す実施の形態におい
ても、同様に接続チューブ74の分岐部分から各吸引ポ
ンプ30A,30Bに至る間の吸引路を構成する各チュ
ーブ32,33間に、当該吸引路を開閉することができ
るバルブ手段76Aまたはこれに代わる流路抵抗可変手
段76Bが配置されている。
【0098】この図11に示した実施の形態において
も、前記した理由によりチューブ71の分岐部分から各
吸引ポンプ30A,30Bに至る間の吸引路のそれぞれ
に、バルブ手段76Aまたはこれに代わる流路抵抗可変
手段76Bを必ずしも備える必要はなく、一方の吸引路
のみにこれを配置するようにしてもよい。
【0099】図12および図13は、前記したバルブ手
段76Aおよび流路抵抗可変手段76Bの基本構成の一
例を示したものである。先ず図12に断面状態で示した
バルブ手段76Aは、吸引路を構成するチューブ間に接
続されており、両チューブに連通する通孔76bを備え
たベース部材76aと、このベース部材76aに形成さ
れた軸孔に回動可能となるように配置された軸部材76
cより構成されている。そして、軸部材76cにも通孔
76dが形成されている。
【0100】したがって、軸部材76cを図示せぬアク
チェータによりほぼ90度の範囲で回転駆動させること
により、図に示した閉弁状態、または通孔を一直線状に
形成する開弁状態を選択することができる。
【0101】一方、図13に断面状態で示した流路抵抗
可変手段76Bは、ベース部材76gに断面半円形状に
くりぬかれた通孔76hが形成されており、この通孔7
6hの開口部には伸縮可能な弾性部材76iが、通孔7
6hに気密状態となるように取り付けられている。そし
て、前記弾性部材76iのほぼ中央部に、先端が半円柱
状または半球状に形成された作動体76jが当接される
ように構成されている。
【0102】したがって、前記した構成によると、流路
抵抗可変手段76Bは弾性部材76iに対して作動体7
6jが図示せぬアクチェータの駆動力により当接し、そ
の当接度合いによって弾性部材76iが通孔76h側に
変形し、これにより吸引路の流路抵抗を可変することが
できる。
【0103】なお、前記ベース部材76gに形成された
通孔76hの曲率と、作動体76jの先端部の曲率をほ
ぼ同一(厳密には作動体76jの先端部の曲率を、変形
した弾性部材76iの厚みに相当する寸法分減じた構
成)とすることで、作動体76jが最も通孔76hに進
入した状態で、吸引路を閉鎖状態とすることができる。
したがって、前記した構成によると、図12に示したバ
ルブ手段76Aと同様な開閉弁作用をもたらすことがで
きる。
【0104】次に、図14は前記したバルブ手段76A
または流路抵抗可変手段76Bを用いたさらに他の実施
の形態を示したものである。この図14に示す実施の形
態は、前述した図7に示す実施の形態を基本構成として
おり、したがってそれぞれ同一部分は同一符号で示して
いる。この図14に示す実施の形態は、キャップユニッ
トに形成された各吸引口から各吸引ポンプに至る少なく
とも1つの吸引路に、当該吸引路を開閉することができ
るバルブ手段を配置したものである。
【0105】すなわち、図14に示す形態においては、
キャップユニット16に形成された2つの吸引口18
A,18Bと各ポンプユニット30A,30Bとを連結
するチューブ32,33の間に、前記したバルブ手段7
6A(図12参照)がそれぞれ配置されている。またバ
ルブ手段76Aに代えて、前記した流路抵抗可変手段7
6B(図13参照)を採用することもできる。
【0106】この構成によると、記録ヘッドから大量の
インクを吸引する必要のない吸引動作モードにおいて
は、適宜バルブ手段76Aを閉弁させるか、または流路
抵抗可変手段76Bにより、流路の絞り動作を実行させ
ることにより、インクの排出量を制御することができ
る。これにより、廃インクタンクに送るインク量を抑制
することができ、廃インクタンクのメンテナンスの期間
を延ばすことができると共に、インクカートリッジのイ
ンクの浪費を低減させることに寄与できる。
【0107】したがって、図14に示す実施の形態のよ
うに、吸引路を構成するチューブ32,33の両者にそ
れぞれバルブ手段76Aまたはこれに代わる流路抵抗可
変手段76Bを必ずしも備える必要はなく、一方の吸引
路のみにこれを配置するようにしてもよい。
【0108】また、図15は前記したバルブ手段76A
または流路抵抗可変手段76Bを用いたさらに他の実施
の形態を示したものである。この図15に示す実施の形
態は、前述した図9に示す実施の形態を基本構成として
おり、したがってそれぞれ同一部分は同一符号で示して
いる。この図15に示す実施の形態は、第1および第2
のキャップユニットに形成された各吸引口から統合部に
至る少なくとも1つの吸引路に、当該吸引路を開閉する
ことができるバルブ手段またはこれに代わる流路抵抗可
変手段を配置したものである。
【0109】すなわち、図15に示す形態においては、
第1のキャップユニット16の吸引口18からチューブ
74により構成された統合部に至る間の吸引路(チュー
ブ72)、および第2のキャップユニット17の吸引口
19からチューブ74により構成された統合部に至る間
の吸引路(チューブ73)に、それぞれそれぞれバルブ
手段76Aまたはこれに代わる流路抵抗可変手段76B
が配置されている。
【0110】この構成によると、第1と第2のキャップ
ユニット16,17によって封止される各記録ヘッド
7,8に与える負圧を、前記バルブ手段76Aまたはこ
れに代わる流路抵抗可変手段76Bによって調整するこ
とができる。したがって、図15に示す実施の形態のよ
うに、吸引路を構成するチューブ72,73の両者にそ
れぞれバルブ手段76Aまたはこれに代わる流路抵抗可
変手段76Bを必ずしも備える必要はなく、一方の吸引
路のみにこれを配置するようにしてもよい。
【0111】この図15に示す構成によると、前記バル
ブ手段76Aまたは流路抵抗可変手段76Bは、ノズル
数が少ないまたは増粘しにくいインクを扱う記録ヘッド
を封止するキャップユニットの吸引路に配置させること
で、他方のノズル数が多いまたは増粘し易いインクを扱
う記録ヘッドに対して、大きな吸引流速を作用させるこ
とが可能となる。
【0112】図16は、前記した各吸引ポンプの吸引動
作により、廃インクタンクに流入するインク量を計数し
て管理するようになした管理システムの一例をブロック
図によって示したものである。なお図16において、す
でに説明した記録ヘッド7,8、サブタンクユニット1
0,11、キャップユニット16,17、吸引ポンプ3
0A,30Bについては同一符号で示しており、したが
ってその説明は省略する。
【0113】図16において、符号80は印刷制御手段
であり、この印刷制御手段80は図示せぬ記録装置のホ
ストコンピュータからの印刷データに基づいてビットマ
ップデータを生成し、このデータに基づいてヘッド駆動
手段81により駆動信号を発生させて、記録ヘッド7,
8からインク滴を吐出させるように機能する。ヘッド駆
動手段81は、印刷データに基づく駆動信号の他に、フ
ラッシング制御手段82からのフラッシング指令信号を
受けてフラッシング操作のための駆動信号を記録ヘッド
7,8に出力するようにも構成されている。
【0114】符号83はクリーニング制御手段であり、
このクリーニング制御手段83からの指令によりポンプ
駆動手段84が動作して、各吸引ポンプ30A,30B
が駆動制御されるように構成されている。またクリーニ
ング制御手段83には印刷制御手段80、クリーニング
指令検知手段(CL指令検知手段)85、およびクリー
ニングモード設定手段(CLモード設定手段)87より
クリーニング指令信号が供給されるように構成されてい
る。
【0115】なお、クリーニング指令検知手段85には
指令スイッチ86が接続されており、このスイッチ86
をユーザが例えばプッシュオン操作することにより、前
記指令検知手段85を動作させて、マニュアルによるヘ
ッドクリーニング操作が実行されるように構成されてい
る。
【0116】前記クリーニングモード設定手段87は、
図示せぬ記録装置のホストコンピュータからの指令を受
けてクリーニングモードが設定され、クリーニングモー
ドに応じたクリーニング指令をクリーニング制御手段8
3に与えるように構成されている。このクリーニングモ
ードは、例えば前記したタイマークリーニング動作の他
に、記録装置に初めてインクを導入する初期充填動作、
インクカートリッジが交換された場合に実行される交換
クリーニング動作等が用意されている。
【0117】したがって、クリーニングモード設定手段
87より、これらのクリーニングモードに応じて予め設
定されたインクの吸引プログラムに基づく吸引指令がク
リーニング制御手段83に与えられ、このクリーニング
制御手段83は、前記ポンプ駆動手段84が動作させ
て、各吸引ポンプ30A,30Bによる吸引動作が実行
されるようになされる。
【0118】符号88および89は第1と第2のバルブ
制御手段であり、このバルブ制御手段88,89は、ク
リーニングモード設定手段87からの指令信号を受けて
図12に示したバルブ手段76Aの図示せぬアクチェー
タを駆動して、これを開閉制御するように構成されてい
る。またバルブ手段76Aに代えて図13に示した流路
抵抗可変手段76Bの図示せぬアクチェータを駆動し
て、流路抵抗を制御するようにもなされる。
【0119】この2つのバルブ制御手段88,89は、
図10または図11、および図14または図15に示さ
れたそれぞれ一対のバルブ手段76Aまたは流路抵抗可
変手段76Bを個別に開閉制御するように構成されてお
り、したがって、バルブ手段76Aまたは流路抵抗可変
手段76Bは、クリーニングモードに応じて予め設定さ
れたプログラムに基づいて開閉制御がなされるように動
作する。
【0120】一方、符号90および91は第1と第2の
カウンタを示しており、前記した第1および第2のバル
ブ制御手段88,89の開閉動作に連動した吸引ポンプ
30A,30Bによるインクの吸引量、すなわち各廃イ
ンクタンク61,63に流入するインク量を計数する動
作がなされる。
【0121】そして、それぞれのカウンタ90および9
1は、各廃インクタンク61,63に流入する個別のイ
ンク量を、インクの吸引動作モードに応じて規定された
パラメータに応じて積算計数するように構成されてい
る。
【0122】例えば、ユーザの操作により実行される前
記したマニュアルクリーニング動作においては、インク
の大量吸引、小量吸引1および小量吸引2などが順を追
って実行されるが、前記大量吸引、小量吸引1および小
量吸引2に応じて予め設定された計数値(パラメータ)
がROM93より呼び出され、バルブ制御手段88,8
9の開閉動作に連動してそれぞれのカウンタ90および
91において積算計数される。
【0123】この場合、図13に示したような流路抵抗
可変手段76Bが用いられる場合には、バルブ制御手段
88,89により設定される流路抵抗に対応した係数
が、係数設定手段92より各カウンタ90,91にもた
らされ、これにより各カウンタ90,91による計数値
が補正されて積算計数される。したがって、各カウンタ
90,91による計数値は、それぞれのクリーニングモ
ードに応じて、またバルブ制御手段88,89の制御に
応じて、各廃インクタンク61,63に流入する個別の
インク量が積算管理される。
【0124】前記カウンタ90,91より、報知手段9
4に対してそれぞれの計数値が出力されるように構成さ
れており、報知手段94は当該計数値が、それぞれの廃
インクタンク61,63において管理される所定の閾値
に達した場合には、その状態を表示するように構成され
ている。これによりユーザはいずれかの廃インクタンク
61,63における廃液量が、所定値を越えていること
を認識することができる。
【0125】また、カウンタ90,91より、駆動停止
手段95に対してそれぞれの計数値が出力されるように
構成されており、駆動停止手段95は当該計数値がそれ
ぞれの廃インクタンク61,63において管理される所
定の閾値に達した場合には、指令信号を発生して記録装
置の使用が強制的に停止されるように動作する。これに
より、廃インクタンク61または63における廃液がオ
ーバフローして故障を誘発させるのを防止するように構
成されている。
【0126】次に図17は、前記した構成によってなさ
れる記録ヘッドからのインクの吸引排出処理の後にワイ
ピングブレードにより第1および第2の記録ヘッドのノ
ズル形成面に付着したインクを払拭する場合の好ましい
形態を示したものである。すなわち、図17(a)に示
すように、キャリッジ1に搭載された第1および第2の
記録ヘッド7,8の間に、ワイピングブレード66が接
触し得るスペース部材97が配置された構成とされる。
【0127】このスペース部材97は、好ましくは第1
および第2の記録ヘッド7,8の各ノズル形成面と面一
となるように両者の間に配置される。このように構成す
ることにより、図17(a)に示すように、キャリッジ
1が矢印方向に移動した場合に、ワイピングブレード6
6の先端部は、第1の記録ヘッド7のノズル形成面を払
拭した後、スペース部材97に当接しつつ、第2の記録
ヘッド8のノズル形成面を払拭するように作用する。し
たがって、この払拭の過程においては、ワイピングブレ
ード66の変形状態は殆ど変化することはなく、安定し
たワイピング動作を可能とすることができる。
【0128】この場合、前記スペース部材97は、吸水
性を有する素材により形成されていることが望ましい。
スペース部材97として吸水性を有する素材により形成
されることにより、第1の記録ヘッド7のノズル形成面
より掻き取ったインクは、ワイピングブレード66から
スペース部材97に吸収され、続くワイピングブレード
66による第2の記録ヘッド8のノズル形成面からのイ
ンクの掻き取り作用を良好に成し得ることができる。
【0129】加えて、図17(b)に示すように第1お
よび第2の記録ヘッド7,8のノズル形成面を封止する
キャップユニット16,17の間に、記録ヘッドのノズ
ル形成面を封止した状態において、キャリッジ1側の前
記スペース部材97に接する吸水性を有する素材により
形成された吸収部材98を配置することが望ましい。
【0130】このように構成することにより、キャリッ
ジ1側に配置された前記スペース部材97によって吸引
されたインクは、キャッピング装置12によるキャッピ
ング状態において、スペース部材97からキャッピング
装置12に配置された吸収部材98に逐次吸引される。
したがって、キャリッジ1側に配置されたスペース部材
97におけるインクの吸引蓄積量は適度の値に保つこと
ができ、ワイピングブレード66からの安定したインク
の吸引作用を保持させることができる。
【0131】なお、以上説明した実施の形態において
は、同一の駆動源からの動力を受けて同時に吸引動作を
行なう2台の吸引ポンプによって、キャップユニットに
対して負圧を与えるように構成した場合を示している
が、これは同時に吸引動作を行なう3台以上の吸引ポン
プを用いることもできる。
【0132】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
かかるインクジェット式記録装置によると、同一の駆動
源からの動力を受けて同時に吸引動作を行なう複数台の
吸引ポンプが備えられ、これらの吸引ポンプによりキャ
ップユニットに対して負圧を与えるように構成されるの
で、記録ヘッドからのインクの吸引力を増大させること
ができ、吸引時間の短縮、並びに記録ヘッド内の気泡の
排出効率を向上させることができる。
【0133】この場合、吸引ポンプとしてチューブポン
プを用いることにより、当該チューブポンプの駆動軸を
直線状に並べて接続する構成を採用することができ、し
たがって複数台のポンプの占有体積を低減させることが
できる。よって装置全体を小型に形成することが可能と
なる。さらにチューブに対するしごき作用が、各ポンプ
毎にその回転方向に対して位相が異なるように構成させ
ることで、負荷を平均化することができ、その駆動源に
大きな出力定格のものを必要とすることのないインクジ
ェット式記録装置を提供することができる。
【0134】加えて、各吸引ポンプによる吸引路にバル
ブ手段または流路抵抗可変手段を配置し、インクの吸引
動作モードに応じてそれぞれのバルブ手段または流路抵
抗可変手段を制御するように構成することで、記録ヘッ
ドからの過剰なインクの吸引排出を抑えることができ、
インクカートリッジにおけるインクの浪費を抑え、且つ
廃インクタンクのメンテナンスの期間を延長させること
ができる。
【0135】さらに、廃インクタンクに送られるインク
量を計数するカウンタ手段を具備し、カウンタ手段によ
る計数値が予め設定された閾値を超えた場合に報知する
ように構成することで、廃インクタンクにおけるインク
のオーバフローを回避することができ、ユーザに対して
廃インクタンクのメンテナンスを促すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる記録装置の全体構成を示した上
面図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載されたキャピング装
置の一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載されたポンプユニッ
トの一例を示す分解斜視図である。
【図4】同じくポンプユニットの一部の構造を示した断
面図である。
【図5】同じくポンプユニットにおけるチューブに対す
るローラの接合状態を示した断面図である。
【図6】本発明にかかる記録装置のクリーニング方法を
示した工程図である。
【図7】本発明にかかる記録装置におけるキャップユニ
ットと吸引路の第1の構成を示した模式図である。
【図8】本発明にかかる記録装置におけるキャップユニ
ットと吸引路の第2の構成を示した模式図である。
【図9】本発明にかかる記録装置におけるキャップユニ
ットと吸引路の第3の構成を示した模式図である。
【図10】本発明にかかる記録装置におけるキャップユ
ニットと吸引路の第4の構成を示した模式図である。
【図11】本発明にかかる記録装置におけるキャップユ
ニットと吸引路の第5の構成を示した模式図である。
【図12】各吸引路に配置されるバルブ手段の一例を示
した断面図である。
【図13】各吸引路に配置される流路抵抗可変手段の一
例を示した断面図である。
【図14】本発明にかかる記録装置におけるキャップユ
ニットと吸引路の第6の構成を示した模式図である。
【図15】本発明にかかる記録装置におけるキャップユ
ニットと吸引路の第7の構成を示した模式図である。
【図16】廃インクタンクに流入するインク量を計数し
て管理するようになした管理システムの一例を示したブ
ロック図である。
【図17】キャリッジ側およびキャッピング装置側にお
けるスペース部材および吸収部材の配置構成を示した側
面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 3 キャリッジモータ 7,8 記録ヘッド 10,11 バッファタンクユニット 12 キャッピング装置 16,17 キャップユニット 18,19 吸引口 30,30A,30B ポンプユニット(吸引ポンプ) 31 ポンプフレーム 32,33 チューブ 36〜39 ローラ 40,41 ポンプホイール 60,62 廃液吸収材 61,63 廃インクタンク 66 ワイピングブレード 71〜73 チューブ 74 チューブ(統合部) 76A バルブ手段 76B 流路抵抗可変手段 76a ベース部材 76c 軸部材 76d 通孔 76g ベース部材 76h 通孔 76i 弾性部材 76j 作動体 80 印刷制御手段 81 ヘッド駆動手段 82 フラッシング制御手段 83 クリーニング制御手段 84 ポンプ駆動手段84 85 クリーニング指令検知手段 87 クリーニングモード設定手段 88,89 バルブ制御手段 90,91 カウンタ(カウンタ手段) 92 係数設定手段 93 ROM 94 報知手段 95 駆動停止手段 97 スペース部材 98 吸収部材

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載されて、記録用紙の幅
    方向に往復駆動される記録ヘッドと、 前記記録ヘッドの非印字領域に配置され、前記キャリッ
    ジの移動に応動して記録ヘッドのノズル形成面を封止す
    るキャップユニットを有するキャッピング手段と、 記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におけるキャ
    ップユニットの内部空間が負圧となるように、駆動源か
    らの動力を受けて同時に吸引動作を行なう複数台の吸引
    ポンプとが備えられ、 前記キャッピング手段におけるキャップユニットの数が
    1つまたは複数個により構成され、且つ前記キャップユ
    ニットの内部空間を負圧に吸引する吸引ポンプの数がキ
    ャップユニットの数以上具備されていることを特徴とす
    るインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジに搭載される記録ヘッド
    が第1および第2の記録ヘッドよりなり、記録ヘッドの
    非印字領域に配置される前記キャッピング手段が、前記
    第1および第2の記録ヘッドをそれぞれ個別に封止する
    第1および第2のキャップユニットよりなり、且つ第1
    および第2のキャップユニットの内部空間を負圧に吸引
    する第1および第2の吸引ポンプより構成した請求項1
    に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記各吸引ポンプが、同一の駆動源から
    の動力を受けて吸引動作を行うように構成された請求項
    1または請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャッピング手段には、1つのキャ
    ップユニットの内部空間に連通する複数の吸引口が形成
    され、前記各吸引口に接続された各吸引ポンプが同時に
    吸引動作を行なうように構成された請求項1または請求
    項3に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の吸引口がキャップユニットの
    内底部における長手方向の一端部にそれぞれ形成されて
    いる請求項4に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の吸引口が互いに近接して配置
    されている請求項4に記載のインクジェット式記録装
    置。
  7. 【請求項7】 複数の吸引口が形成された前記長手方向
    の一端部に対向する他端部に、大気開放口を形成した請
    求項6に記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記キャッピング手段には、1つのキャ
    ップユニットの内部空間に連通する1つ吸引口が形成さ
    れ、前記吸引口に接続された接続チューブが分岐されて
    同時に吸引動作を行なう各吸引ポンプに接続されている
    請求項1または請求項3に記載のインクジェット式記録
    装置。
  9. 【請求項9】 前記キャッピング手段には、それぞれの
    キャップユニットの内部空間に連通する各1つの吸引口
    が形成され、前記各吸引口に接続された接続チューブが
    吸引路において1つに統合される統合部を備え、前記統
    合部より接続チューブが分岐されて同時に吸引動作を行
    なう各吸引ポンプに接続されている請求項1または請求
    項3に記載のインクジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記接続チューブの分岐部分から各吸
    引ポンプに至る接続チューブの長さがほぼ同一に構成さ
    れている請求項8または請求項9に記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  11. 【請求項11】 前記接続チューブの分岐部分から各吸
    引ポンプに至る接続チューブの長さが異なるように構成
    されている請求項8または請求項9に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  12. 【請求項12】 前記接続チューブの分岐部分から各吸
    引ポンプに至る接続チューブの内径が異なるように構成
    されている請求項8または請求項9に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  13. 【請求項13】 前記接続チューブの分岐部分から各吸
    引ポンプに至る間の少なくとも1つの吸引路に、当該吸
    引路を開閉することができるバルブ手段を配置した請求
    項8または請求項9に記載のインクジェット式記録装
    置。
  14. 【請求項14】 前記接続チューブの分岐部分から各吸
    引ポンプに至る間の少なくとも1つの吸引路に、当該吸
    引路の流路抵抗を可変することができる流路抵抗可変手
    段を配置した請求項8または請求項9に記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  15. 【請求項15】 前記各キャップユニットにおける吸引
    口から前記統合部に至る接続チューブの長さが異なるよ
    うに構成されている請求項9に記載のインクジェット式
    記録装置。
  16. 【請求項16】 前記各キャップユニットにおける吸引
    口から前記統合部に至る接続チューブの内径が異なるよ
    うに構成されている請求項9に記載のインクジェット式
    記録装置。
  17. 【請求項17】 前記吸引口から統合部に至る接続チュ
    ーブと、統合部から吸引ポンプに至る接続チューブの材
    質が異なるように構成されている請求項9に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  18. 【請求項18】 前記吸引口から統合部に至る接続チュ
    ーブは、ガスバリア性が高い素材により形成されている
    請求項17に記載のインクジェット式記録装置。
  19. 【請求項19】 前記第1のキャップユニットから前記
    第1の吸引ポンプに至る接続チューブと、前記第2のキ
    ャップユニットから前記第2の吸引ポンプに至る接続チ
    ューブの長さが異なるように構成されている請求項2ま
    たは請求項3に記載のインクジェット式記録装置。
  20. 【請求項20】 前記第1のキャップユニットから前記
    第1の吸引ポンプに至る接続チューブと、前記第2のキ
    ャップユニットから前記第2の吸引ポンプに至る接続チ
    ューブの内径が異なるように構成されている請求項2ま
    たは請求項3に記載のインクジェット式記録装置。
  21. 【請求項21】 前記接続チューブがより短く構成され
    たキャップユニットによって封止される記録ヘッドが、
    ノズル数が大きな記録ヘッドまたは増粘し易いインクを
    扱う記録ヘッドである請求項15または請求項19に記
    載のインクジェット式記録装置。
  22. 【請求項22】 前記接続チューブ内径がより太く構成
    されたキャップユニットによって封止される記録ヘッド
    が、ノズル数が大きな記録ヘッドまたは増粘し易いイン
    クを扱う記録ヘッドである請求項16または請求項20
    に記載のインクジェット式記録装置。
  23. 【請求項23】 前記キャップユニットに形成された各
    吸引口から各吸引ポンプに至る少なくとも1つの吸引路
    に、当該吸引路を開閉することができるバルブ手段を配
    置した請求項4乃至請求項7のいずれかに記載のインク
    ジェット式記録装置。
  24. 【請求項24】 前記キャップユニットに形成された各
    吸引口から各吸引ポンプに至る少なくとも1つの吸引路
    に、当該吸引路の流路抵抗を可変することができる流路
    抵抗可変手段を配置した請求項4乃至請求項7のいずれ
    かに記載のインクジェット式記録装置。
  25. 【請求項25】 前記第1および第2のキャップユニッ
    トに形成された各吸引口から前記統合部に至る少なくと
    も1つの吸引路に、当該吸引路を開閉することができる
    バルブ手段を配置した請求項2または請求項9に記載の
    インクジェット式記録装置。
  26. 【請求項26】 前記第1および第2のキャップユニッ
    トに形成された各吸引口から前記統合部に至る少なくと
    も1つの吸引路に、当該吸引路の流路抵抗を可変するこ
    とができる流路抵抗可変手段を配置した請求項2または
    請求項9に記載のインクジェット式記録装置。
  27. 【請求項27】 前記バルブ手段は、ノズル数が少ない
    または増粘しにくいインクを扱う記録ヘッドを封止する
    キャップユニットの吸引路に配置された請求項25に記
    載のインクジェット式記録装置。
  28. 【請求項28】 前記流路抵抗可変手段は、ノズル数が
    少ないまたは増粘しにくいインクを扱う記録ヘッドを封
    止するキャップユニットの吸引路に配置された請求項2
    6に記載のインクジェット式記録装置。
  29. 【請求項29】 前記複数の各ポンプは、チューブの外
    形をほぼ半円形状に規制するチューブ支持面を形成した
    ポンプフレームと、駆動手段からの動力により回動され
    る各ポンプホイールにそれぞれ回転可能に取り付けら
    れ、前記チューブ支持面に配置されたチューブに対して
    しごき作用を与えるローラとにより構成され、前記ロー
    ラによるチューブに対するしごき作用が、各ポンプ毎に
    ポンプホイールの回転方向に対して位相が異なるように
    構成した請求項1乃至請求項28のいずれかに記載のイ
    ンクジェット式記録装置。
  30. 【請求項30】 第1および第2のポンプが、チューブ
    の外形をほぼ半円形状に規制するチューブ支持面をそれ
    ぞれ備えて、これらが背中合わせとするように形成され
    たポンプフレームと、駆動手段からの動力により回動さ
    れる2つのポンプホイールにそれぞれ回転可能に取り付
    けられ、前記チューブ支持面に配置されたチューブに対
    してしごき作用を与えるローラとにより構成され、前記
    ローラによるチューブに対するしごき作用が、各ポンプ
    毎にポンプホイールの回転方向に対して位相が約90度
    異なるように構成した請求項2または請求項3に記載の
    インクジェット式記録装置。
  31. 【請求項31】 複数の各ポンプの吐出側が、それぞれ
    異なる廃インクタンクに連通されている請求項1乃至請
    求項30のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  32. 【請求項32】 前記ポンプの吸引動作により、廃イン
    クタンクに流入するインク量を計数するカウンタ手段を
    さらに具備してなる請求項31に記載のインクジェット
    式記録装置。
  33. 【請求項33】 前記カウンタ手段は、廃インクタンク
    に流入するインク量を、インクの吸引動作モードに応じ
    て規定されたパラメータ値を積算計数するように構成さ
    れている請求項32に記載のインクジェット式記録装
    置。
  34. 【請求項34】 前記カウンタ手段による計数値が、予
    め設定された閾値に達した時に、報知する報知手段をさ
    らに具備してなる請求項32または請求項33に記載の
    インクジェット式記録装置。
  35. 【請求項35】 前記カウンタ手段による計数値が、予
    め設定された閾値に達した時に、記録装置の駆動を停止
    させる駆動停止手段をさらに具備してなる請求項32乃
    至請求項34のいずれかに記載のインクジェット式記録
    装置。
  36. 【請求項36】 前記各吸引ポンプの吐出側が個別に配
    置された各廃インクタンクに連通され、各廃インクタン
    クに収納された廃液吸収材の大きさが、ほぼ同一に構成
    されている請求項31乃至請求項35のいずれかに記載
    のインクジェット式記録装置。
  37. 【請求項37】 前記各吸引ポンプの吐出側が個別に配
    置された各廃インクタンクに連通され、各廃インクタン
    クに収納された廃液吸収材の大きさが、異なるように構
    成されている請求項31乃至請求項35のいずれかに記
    載のインクジェット式記録装置。
  38. 【請求項38】 個別に配置された各廃インクタンクに
    流入するインク量をそれぞれ計数するカウンタ手段を具
    備してなる請求項32乃至請求項37のいずれかに記載
    のインクジェット式記録装置。
  39. 【請求項39】 キャリッジに搭載されて、記録用紙の
    幅方向に往復駆動される第1および第2の記録ヘッド
    と、前記記録ヘッドの非印字領域に配置され、前記キャ
    リッジの移動に応動して記録ヘッドのノズル形成面を封
    止するキャップユニットを有するキャッピング手段と、
    記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におけるキャ
    ップユニットの内部空間が負圧となるように、駆動源か
    らの動力を受けて同時に吸引動作を行なう複数台の吸引
    ポンプとが備えられたインクジェット式記録装置のクリ
    ーニング方法であって、 前記第1および第2の記録ヘッドのノズル形成面に付着
    したインクを払拭するワイピングブレードがさらに具備
    され、前記ワイピングブレードが第1の記録ヘッドから
    第2の記録ヘッドの間に位置した状態で、前記キャリッ
    ジの移動を停止せしめ、前記ワイピングブレードが弾性
    により元の状態に戻るに要する時間の経過後に、第2の
    記録ヘッドがワイピングブレードの配置領域を移動され
    るようになされたインクジェット式記録装置のクリーニ
    ング方法。
  40. 【請求項40】 キャリッジに搭載されて、記録用紙の
    幅方向に往復駆動される第1および第2の記録ヘッド
    と、前記記録ヘッドの非印字領域に配置され、前記キャ
    リッジの移動に応動して記録ヘッドのノズル形成面を封
    止するキャップユニットを有するキャッピング手段と、
    記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態におけるキャ
    ップユニットの内部空間が負圧となるように、駆動源か
    らの動力を受けて同時に吸引動作を行なう複数台の吸引
    ポンプとが備えられたインクジェット式記録装置であっ
    て、 前記第1および第2の記録ヘッドのノズル形成面に付着
    したインクを払拭するワイピングブレードがさらに具備
    され、前記第1および第2の記録ヘッドの間に前記ワイ
    ピングブレードが接触し得るスペース部材が配置されて
    なるインクジェット式記録装置。
  41. 【請求項41】 前記スペース部材は、吸水性を有する
    素材により形成されてなる請求項40に記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  42. 【請求項42】 前記第1および第2の記録ヘッドのノ
    ズル形成面を封止するキャップユニットの間に、記録ヘ
    ッドのノズル形成面を封止した状態において前記スペー
    ス部材に接する吸水性を有する素材により形成された吸
    収部材を配置してなる請求項41に記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
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