JP4484801B2 - 充電器 - Google Patents

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Description

本発明は、充電する電池の温度を検出しながら充電する充電器に関する。
電池の温度を検出しながら、単3電池や単4電池等の二次電池を充電する充電器は開発されている。充電器が電池温度を検出しながら充電するのは、電池の温度が異常に高くなる状態で充電すると電池の性能が低下するからである。電池は、充電するときに温度が上昇する。とくに、満充電に近付くと電池温度は急激に上昇する。電池の異常な温度上昇は、電池特性を低下させる原因となる。電池の性能低下を防止するために、電池温度を検出するための温度センサを備える充電器が開発されている(特許文献1及び2参照)。
特開2002−199609号公報 特開平5−30669号公報
従来の充電器は、電池装着部にセットされた二次電池に直接に接触させて電池温度を検出するタイプが多い。一般には、平行に配置した円筒電池同士の谷間にサーミスタなどの温度センサを配置して電池温度を検出する。しかしながら、この構造の充電器は、電池温度を正確に検出するのが難しい。温度センサの温度検出精度が周囲の環境に左右され、温度センサの周囲の空気温度によって検出温度が変化してしまうからである。特に、電池の側面に温度センサを配置して、ケース内に設けた冷却ファンで二次電池に冷却風を強制送風する構造にあっては、冷却風によって温度センサも冷却されて、電池温度を正確に検出できなくなる。
一方、電池の側面でなく電池を充電する充電器の充電端子の裏側にセラミック型サーミスタなどの温度センサを配置する充電器も開発されている。この構造は、図16に示すように、充電端子97の裏面にセラミック状のサーミスタ94を配置し、熱伝導するように半田などで充電端子97と接続している。しかしながら、この構造も、温度センサの周囲の環境による影響を排除することはできない。それは、電極の裏側に固定されたセラミック型サーミスタがむき出しになっているため、電池周囲の環境温度の影響を受けるからである。
さらに、電池の電極に金属筒を介して温度センサを接触させる充電器も開発されている。この充電器は、図17に示すように、充電端子87を弾性変形できる金属板を折曲加工して製作すると共に、充電端子87の接点部87aの下方に接近して、電池の温度を検出する温度センサ84を配設している。この温度センサ84は、金属筒82を介して電池の電極に押圧している。この金属筒82は、弾性金属板81の上端部を筒状に加工したもので、内部に円柱状の温度センサ84を接触するように挿入している。弾性金属板81は、充電器に装着される電池の電極に金属筒82を弾性的に押圧させる。この構造は、電池電極に押圧される金属筒82を介して電池の熱を温度センサ84に効率よく伝導できるので、電池温度を温度センサ84で速やかに検出できる特長がある。
しかしながら、この構造は、金属筒の内部に温度センサを接触するように挿入し、さらに、この金属筒を弾性金属板等を介して電池の電極に押圧する必要がある。このため、その構造が複雑になり、温度センサを配設するための工程に手間がかかると共に、部品点数も多くなり、製造コストを安価にできない欠点がある。さらに、この構造は、充電する電池を冷却するためにファンによる冷却風を電池に当てるとき、充電端子87の内側(=電池側)に温度センサ84及びこれを被う金属筒82が配置されるので、電池側に配設される金属筒が冷却風等による影響を受けることがあり、検出温度に誤差が生じるおそれを回避できない問題点もある。
本発明は、このような問題点を解決するために成されたものである。本発明の主な目的は、簡単な構成で二次電池の電池温度を正確に検出できる充電器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の充電器は、以下の構成を備える。本発明の充電器は、充電する二次電池3を脱着自在に装着できる電池装着部2を有するケース1と、このケース1に内蔵され、電池装着部2に装着された二次電池3を充電するための充電回路と、充電回路に電気的に接続されて、電池装着部2に装着される二次電池3の正負の電極のいずれかと接触して充電するための第1充電端子7と、充電回路に接続された第1充電端子7と極性が異なる第2充電端子4とを備える。第1充電端子7は、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部7Eを形成して、この挟持部7Eに温度センサ14を配設している。挟持部7Eに配設される温度センサ14は、二次電池3の電極に接触される第1充電端子7の金属板を介して電池温度を検出する。
更に、第1充電端子7が装着される二次電池3に対して接近する方向に傾斜する弾性アーム部7Dを備え、弾性アーム部7Dの先端部において、装着される二次電池3に対して離れる方向である第1充電端子7の裏側に、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部7Eを形成している。
本発明の充電器は、温度センサ14を、フィルムタイプの温度センサ14とすることができる。
本発明の充電器は、温度センサ14を配設する第1充電端子7を、二次電池3の負極に接触する充電端子とすることができる。
本発明の充電器は、電池装着部2に強制送風して二次電池3を冷却風で冷却するファン20をケース1に内蔵することができる。
本発明の充電器は、電池装着部2の底面を貫通して、冷却風を透過させる送風孔21を開口して、ファン20で冷却風を送風孔21に透過させて電池装着部2の二次電池3に強制送風することができる。
本発明の充電器は、充電する二次電池3を脱着自在に装着できる電池装着部2を有するケース1と、このケース1に内蔵され、電池装着部2に装着された二次電池3を充電するための充電回路と、充電回路に電気的に接続されて、電池装着部2に装着される二次電池3の正負の電極のいずれかと接触して充電するための第1充電端子7と、充電回路に接続された第1充電端子7と極性が異なる第2充電端子4とを備える。第1充電端子7は、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部7Eを形成して、この挟持部7Eに温度センサ14を配設している。挟持部7Eに配設される温度センサ14は、二次電池3の電極に接触される第1充電端子7の金属板を介して電池温度を検出する。そして、第1充電端子7の挟持部7Eを、二次電池3に対して、第1充電端子7の裏側に位置させることができる。更に、電池装着部2に強制送風して二次電池3を冷却風で冷却するファン20をケース1に内蔵し、電池装着部2の底面を貫通して、冷却風を透過させる送風孔21を開口して、ファン20で冷却風を送風孔21に透過させて電池装着部2の二次電池3に強制送風し、送風孔21より外側に第1充電端子7が配設される。

本発明の充電器は、極めて安価な構成で効果的な温度測定の精度向上を図ることができる。それは、本発明の充電器が、電池装着部に装着される二次電池の正負の電極のいずれかと接触して充電するための第1充電端子を備え、この第1充電端子が、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部を形成して、この挟持部に温度センサを配設しており、挟持部に配設される温度センサで、二次電池の電極に接触される第1充電端子の金属板を介して電池温度を検出するからである。すなわち、温度センサの両面が、二次電池の電極に接触して測定対象の熱源となる金属板で狭持される結果、外部から熱的にシールドされるので、温度センサは正確な温度検出が可能となる。
本発明の請求項2の充電器は、温度センサをフィルム状としているので、これにより、温度センサは平面状となって、両面から狭持されやすく、確実に熱的シールド効果を得て高精度な温度測定が実現できる。すなわち、電池周囲の環境による影響を極減して電池温度を正確に検出できる特長が実現できる。
さらに、本発明においては、第1充電端子の挟持部を、二次電池に対して、第1充電端子の裏側に位置することより、冷却風あるいは空気移動の影響が少なく、二次電池の温度を正確に検出できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための充電器を例示するものであって、本発明は充電器を以下のものに特定しない。また特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図1ないし図6の充電器は、二次電池3を脱着できる電池装着部2をケース1の上面に設けている。この充電器の電池装着部2は、単4電池3Bと単3電池3Aの二次電池3を装着して、各々の電池を最適な充電電流で充電する。ケース1内には、電池装着部2にセットされる電池のタイプを識別して充電電流をコントロールする制御回路(図示せず)を内蔵している。
図の電池装着部2は、複数の円筒型二次電池3を平行な姿勢で横に並べて並列にセットする。図1、図2及び図5に示す充電器は、電池装着部2に、4本の電池を平行に並べてセットする、4列の電池ポケット10を設けている。
電池装着部2は、単3電池3Aと単4電池3Bの両方を各々の電池ポケット10にセットする。電池装着部2は、電池ポケット10の一端部に、単3電池3Aと単4電池3Bの端部を挿入するガイド孔11を設けており、他端には、単3電池3Aを載せて定位置に保持する段差棚部12を設けている。段差棚部12は、上に単3電池3Aを載せて定位置に配置し、内側に単4電池3Bを入れて定位置に配置する。この電池ポケット10の段差棚部12は、単3電池3Aと単4電池3Bを、一方の端部を上下にずらせて定位置にセットする。単4電池3Bは、略円筒状で、単3電池に比較して延在方向の長さが短いので、短電池である。また、単3電池3Aは、略円筒状で、単4電池に比較して延在方向の長さが長いので、長電池である。
さらに、図1ないし図6に示す充電器は、電池装着部2に強制送風して、充電している二次電池3を冷却風で強制冷却するファン20をケース1に内蔵している。この充電器は、電池装着部2の底面に送風孔21を設けている。送風孔21は、電池装着部2の底面を貫通するように開口される。図のケース1は、複数のスリットを平行に並べて送風孔21としている。この送風孔21を開口するケース1の内側にファン20を内蔵している。ファン20は、ケース1内の空気を吸入し、送風孔21に向かって送風して、電池装着部2の二次電池3を強制冷却する。ケース1は、底板1Aに外気の吸入口22を開口している。ファン20が運転される状態で、空気は吸入口22からケース1内に吸入され、ファン20が吸入空気を加速して、送風孔21から電池装着部2に強制送風して、二次電池3を冷却する。図のケース1は、電池装着部2の底部に、電池ポケット10と平行に複数のスリットを開口して送風孔21としている。送風孔は、電池ポケットと交差する方向のスリットとすることができ、また多数の円形孔とすることもできる。
ファン20は電池の温度が設定温度よりも高くなると運転されて、二次電池3に冷却風を強制送風して冷却する。ただ、ファン20は、二次電池3を充電するときに常時運転されて、二次電池3を冷却しながら充電することもできる。
電池装着部2は、電池ポケット10の両端に第1充電端子7と第2充電端子4を設けている。第1充電端子7と第2充電端子4は、電池装着部2の底面に開口する送風孔21の外側に配設している。いいかえると、第1充電端子7と第2充電端子4の間であって、その内側に送風孔21を開口している。この充電器は、ファン20が送風する冷却風を直接に第1充電端子7に送風することがない。このため、第1充電端子7に挟持される温度センサ14が電池温度をより正確に検出できる。
第1充電端子7と第2充電端子4は、電池装着部2にセットされる二次電池3の両端の電極に接触されて、二次電池3に充電電流を供給する。第1充電端子7や第2充電端子4は、ニッケル板、銅板、リン青銅等の銅合金板等の優れた導電性及び熱伝導性を有する弾性変形できる金属板で製作される。
図1ないし図5に示す充電器は、電池ポケット10の一端部に設ける充電端子を第1充電端子7とし、他端部の充電端子を第2充電端子4としている。この充電器は、第2充電端子4を、単3電池3Aの電極に接触する単3充電端子8と、単4電池3Bの電極に接触する単4充電端子9とで構成する。第1充電端子7はガイド孔11の内部に配設されて、ガイド孔11に挿入される単3電池3Aと単4電池3Bに接触される。この充電器は、単3電池3Aを充電するときに、第1充電端子7と、第2充電端子4の単3充電端子8を二次電池3の両端の電極に接触させて充電する。また、単4電池3Bを充電するときには、第1充電端子7と、第2充電端子4の単4充電端子9を二次電池3の両端の電極に接触させて充電する。さらに、この充電器は、図3と図4に示すように、単3電池3Aを段差棚部12の上に載せて上段に、単4充電端子9を段差棚部12の内側にセットして下段に配設する。この充電器は、図に示すように、単4電池3Bを単3電池3Aよりも下方にセットして充電する。
第1充電端子7を図7と図8に示している。これ等の図に示す第1充電端子7は、電池ポケット10にセットされる二次電池3の負極(平面電極)に接触する。この構造の第1充電端子7は、図8の断面図に示すように、弾性変形できる金属板を折曲加工して製作される。この図の第1充電端子7は、金属板の一端を直角に折曲して折曲片を回路基板13に固定する固定部7Bとしている。固定部7Bには、U字状に折曲している弾性変形部7Cを連結している。さらに、弾性変形部7Cとの連結部を直角よりも大きく折曲加工して、弾性アーム部7Dを連結し、弾性アーム部7Dの先端部には、二次電池3の電極に接触する接触部7Aを設けている。
第1充電端子7の接触部7Aは2分岐されて、各々の分岐部7aに、電池端面の電極に向かって突出する凸部7bを設けている。凸部7bは、接触不良を防止して、二次電池3の電極に押圧して接触される。
さらに、第1充電端子7は、弾性アーム部7Dの先端部において、装着される電池に対して離れる方向である第1充電端子7の裏側に、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部7Eを形成している。図の第1充電端子7は、接触部7Aの先端部7cを後方に折り返すように折曲加工して、先端部7cを弾性アーム部7Dの背面に接近させて挟持部7Eとしている。金属板を対向する挟持部7Eは、温度センサ14を挟持して定位置に配置している。ここに配設される温度センサ14は、両面の金属板に挟まれて定位置に配置される。温度センサ14を両面から挟持する金属板は、温度センサ14の両面に接触して優れた熱結合状態となる。さらに、温度センサ14の両面に接触している金属板は1枚の連続する金属板であって、二次電池3の電極に接触して、電池の熱で加熱される。温度センサ14を両面から挟持する金属板は、一方の金属板を直接に二次電池3の電極に接触させる。二次電池3の電極に接触する金属板は、電池の電極から有効に熱伝導される。電池から熱伝導される金属板は、温度センサ14の他の面を挟着する金属板に熱伝導する。金属板の熱伝導が優れているからである。したがって、両面の金属板で挟持される温度センサ14は、両面の金属板から有効に熱伝導される。このため、第1充電端子7の金属板の挟持部7Eに挟持される温度センサ14は、速やかに電池温度を検出すると共に、電池の温度を正確に検出する。
さらに、両面を金属板で挟持してなる温度センサ14は、二次電池3を強制冷却する冷却風に冷却されることなく、二次電池3の温度を正確に検出できる。温度センサ14の両面を、二次電池3の電極で加熱される金属板で挟持して、両面から温度センサ14を加熱することに加えて、両面を挟持する金属板によって、冷却風による温度センサ14の冷却を有効に阻止できるからである。
また、挟持部7Eに挟持される温度センサ14は、装着される電池に対して離れる方向である第1充電端子7の裏側に配置されているので、電池に当てられる冷却風の影響が少なく、二次電池3の温度を正確に検出できる。また、このような構造は、電池に当てられる冷却風のみならず、冷却風がないときでも、充電器が室内、屋外で空気移動が多いところで使用される場合、空気移動による影響を低減して、二次電池3の温度を正確に検出できる。
金属板の挟持部7Eに配設される温度センサ14は、フィルムタイプの温度センサ14である。フィルムタイプの温度センサ14は、サーミスタ等の温度検出素子の両面を、絶縁フィルムであるプラスチックフィルムで被覆したもの、いいかえると2枚のプラスチックフィルムの間に温度検出素子を挟着したものである。フィルムタイプの温度センサ14は薄く、互いに接近する金属板の挟持部7Eに挟着して配置される。
以上の構造の充電器は、温度センサ14の両面を、熱検知面となる第1充電端子7の金属板で狭持することにより、両面から等しく温度を伝導する結果、検出される温度に外乱の入り込む余地を極減して、高精度で信頼性の高い温度検出が実現できる。とくに、折曲した金属板の間にフィルム状の温度センサ14を挟持させる構造は、簡単な構成としながら、温度センサ14の固定も図られるため、従来のようにサーミスタ等の温度センサを固定するためにシリコン樹脂をサーミスタの周囲に充填して固定する等の手間を省くことができ、製造コストも安価にすることができる。
充電器は、電池装着部2にセットされる電池のタイプ、すなわち単3電池3Aか単4電池3Bかを識別する判別スイッチ機構5を備える。判別スイッチ機構5は、電池装着部2にセットされる電池の押されてオンオフ状態を切り換えスイッチである。図9ないし図11の充電器は、単4充電端子9と単3充電端子8とで判別スイッチ機構5を構成する。
判別スイッチ機構5に併用される単4充電端子9は、金属板をU字状に加工している。この単4充電端子9は、後部の固定端9Bを絶縁基板15に固定して、前部を接触アーム部9Aとしている。固定端9Bは両側に挿入壁9bを設けている。挿入壁9bは、絶縁基板15に設けたスリットに挿通されて、単4充電端子9を定位置に固定する。挿入壁9bが半田付けされて、単4充電端子9の固定端9Bを絶縁基板15に固定している。この構造は、単4充電端子9を絶縁基板15の正確な位置に固定できる。絶縁基板15は、垂直姿勢にケース1に固定している。接触アーム部9Aは、上部を単4電池3Bの正極である凸部電極に弾性的に押圧して接触させる。接触アーム部9Aは、単4電池3Bとの接触面に凸部9aを設けて、凸部9aを電極に押圧する。
この単4充電端子9は、電池装着部2にセットされる単4電池3Bの電極に押されて、単3充電端子8に接触し、単4電池3Bに押されない状態では、単3充電端子8から離れて非接触状態となる。
判別スイッチ機構5を構成する単3充電端子8は、金属板を折曲加工して製作される。単3充電端子8は、前端部を下方に直角に折曲して折曲端8Bとし、この折曲端8Bを、単4充電端子9を固定している絶縁基板15に固定している。折曲端8Bは、単4充電端子9の固定端9Bの上に、単4充電端子9から離して固定している。単3充電端子8は、折曲端8Bが、単4充電端子9の接触アーム部9Aの背面に位置するように、絶縁基板15に固定している。
この判別スイッチ機構5は、電池装着部2にセットされる単4電池3Bが、単4充電端子9の接触アーム部9Aを単3充電端子8の折曲端8Bに向かって押圧して、単4充電端子9を単3充電端子8に接触させる。電池装着部2に単4電池3Bがセットされないと、単4充電端子9の接触アーム部9Aは二次電池3に押されない。この状態で、単4充電端子9は単3充電端子8から離れて非接触状態となる。弾性変形する金属板からなる単4充電端子9は、単4電池3Bに押圧されない状態では、単3充電端子8に接触しない位置にあるU字状に加工している。
さらに、単3充電端子8は、折曲端8Bから後方に伸びる水平部8Cを段差棚部12の内部に配設し、水平部8Cから上方に折曲して単3電池3Aの接触部8Aを設け、接触部8Aを上端で折り返して、後端の固定部8Dを回路基板16に固定している。水平部8Cは、図10と図11に示すように、絶縁基板15の背面を挟着する挟着爪8bを両側に設けている。挟着爪8bは、絶縁基板15の背面に沿って下方に折曲して設けられる。この単3充電端子8は、折曲端8Bと挟着爪8bとで絶縁基板15を両面から挟着して、絶縁基板15の定位置に簡単かつ容易に、しかもしっかりと固定される。接触部8Aは、単3電池3Aとの接触面に凸部8aを設けて、凸部8aを電池電極に押圧する。
単3充電端子8の後端部である固定部8Dは、後方に伸びる水平部8cと、回路基板16を貫通する挿通部8dからなる。水平部8cは、図10の斜視図に示すように、その両側を上に折り曲げて側壁8eを設けている。側壁8eは、ケース1の内壁を嵌入する凹部を設けている。この単3充電端子8は、側壁8eの凹部にケース1の内壁を嵌入して、ケース1の定位置に配置できる。
以上の充電器の回路図を図12と図13に示す。この充電器は、温度センサ14からの信号と、判別スイッチ機構5からの信号で、電池装着部2にセットされる二次電池3の充電電流を制御する制御回路6と、この制御回路6に制御されて、二次電池3を最適な充電電流で充電する電源回路17とを備える。電源回路17は、充電スイッチ18を介して出力を単3充電端子8に接続している。単4充電端子9は、単3充電端子8を介して電源回路17に接続される。この単4充電端子9は、単3充電端子8に接触する状態で、単4電池3Bを充電する。充電スイッチ18は、制御回路6に制御されて、二次電池3を充電するときにオン、充電しないときにオフに切り換えられる。
制御回路6は、温度センサ14からの信号で電池温度を検出する。この制御回路6は、電池温度が最高温度よりも高くなると、充電電流を遮断して充電を中断し、あるいは充電電流を少なくして、電池温度を低下させる。電池温度が設定温度よりも低くなると、二次電池3を正常な充電電流で充電する。
制御回路6は、単3充電端子8と単4充電端子9の電圧を検出して、判別スイッチ機構5のオンオフを検出して、二次電池3の充電電流を制御する。図の回路構成の充電器は、制御回路6が判別スイッチ機構5のオンオフを検出するとき、充電スイッチ18をオフとする。制御回路6は、判別スイッチ機構5のオンオフで二次電池3のタイプを検出した後、充電スイッチ18をオンにして二次電池3の充電を開始する。
制御回路6は、単3充電端子8と単4充電端子9の両方から電池電圧を検出するとき、判別スイッチ機構5をオンと判別する。制御回路6は、判別スイッチ機構5のオンを検出して、セットされた二次電池3を単4電池3Bと判定する。この状態を図13に示している。制御回路6は、単3充電端子8から電池電圧を検出して、単4充電端子9からは電池電圧を検出しない状態で、判別スイッチ機構5をオフと判定し、判別スイッチ機構5のオフ状態を検出して、セットされた二次電池3を単3電池8Aと判定する。この状態を図12に示している。
以上の充電器は、電池装着部2にセットされた二次電池3のタイプを識別すると共に、電池電圧でもって二次電池3の異常な状態をも検出して、充電を開始できる。充電スイッチ18をオフにして、電池装着部2にセットされる単4電池3Bや単3電池3Aの電圧を検出し、電池電圧から異常電池かどうか等の電池状態を判別した後、充電スイッチ18をオンにして充電を開始できるからである。たとえば、電池電圧が異常に低い電池を異常電池として充電を中止し、また電池電圧が設定電圧よりも低い電池は急速充電をしないで通常充電し、所定の電圧範囲にある電池を正常電池として、急速充電を開始する等の制御ができる。
本発明の充電器は、必ずしも単3充電端子と単4充電端子の両方の電圧を検出して、判別スイッチ機構のオンオフを検出する必要はない。それは、単3電池をセットするときに、判別スイッチ機構がオフになって、単4充電端子には電池電圧が出力されず、単4電池をセットするときは、判別スイッチ機構がオンとなって、単4充電端子に電池電圧が出力されるから、単4充電端子から電池電圧が出力される状態で判別スイッチ機構をオン、単4充電端子から電池電圧が出力されない状態で判別スイッチ機構をオフと判定できるからである。
制御回路6は、判別スイッチ機構5のオンを検出して、電池装着部2に単4電池3Bがセットされたと判定するとき、電源回路17から出力される充電電流を、単4電池3Bの最適充電電流である単4充電電流として、充電スイッチ18をオンに切り換えて、単4電池3Bを充電する。充電スイッチ18をオンにして、電源回路17から出力される単4充電電流は、単3充電端子8を介して単4充電端子9に供給されて、単4充電端子9に接触する単4電池3Bを充電する。また、制御回路6は、判別スイッチ機構5のオフを検出して、電池装着部2に単3電池3Aがセットされたと判定するとき、電源回路17から出力される充電電流を、単3電池3Aの最適充電電流である単3充電電流として、充電スイッチ18をオンに切り換えて、単3電池3Aを充電する。単3電池3Aは、電極を単3充電端子8に接触しているので、電源回路17の出力は、単3充電端子8から単3電池3Aに供給されて、単3電池3Aを充電する。
以上の充電器は、単4電池3Bをセットする状態で判別スイッチ機構5をオン、単4電池3Bに代わって単3電池3Aをセットする状態で判別スイッチ機構5をオフとするが、本発明の充電器は、図14と図15に示すように、単3電池73Aをセットする状態で判別スイッチ機構75をオン、単3電池73Aに代わって単4電池73Bをセットする状態で判別スイッチ機構75をオフとすることもできる。
ただし、これらの図に示す実施例において、前述の実施例を同じ構成要素については、上1桁を除く下桁に同符号を付して、その詳細な説明を省略する。
これ等の図に示す充電器は、単3充電端子78を電池装着部72に装着される単3電池73Aの電極で押圧して、単4充電端子79に接触させて判別スイッチ機構75をオンとする。単3電池73Aに代わって単4電池73Bがセットされる状態では、単3充電端子78が押圧されない。したがって、単3充電端子78は単4充電端子79から離れて非接触状態となり、判別スイッチ機構75をオフとする。
本発明の一実施例にかかる充電器の斜視図である。 図1に示す充電器の背面斜視図である。 図1に示す充電器に単3電池を装着した状態を示す断面図である。 図1に示す充電器に単4電池を装着した状態を示す断面図である。 図1に示す充電器に単4電池を装着した状態を示す平面図である。 図1に示す充電器の底面図である。 第1充電端子を示す斜視図である。 図7に示す第1充電端子の断面図である。 判別スイッチ機構を示す一部断面斜視図である。 図9に示す判別スイッチ機構の単3充電端子と単4充電端子を示す斜視図である。 図10に示す単3充電端子と単4充電端子の断面図である。 本発明の一実施例にかかる充電器の回路図であって、単3電池を装着した状態を示す図である。 本発明の一実施例にかかる充電器の回路図であって、単4電池を装着した状態を示す図である。 本発明の他の実施例にかかる充電器の回路図であって、単4電池を装着した状態を示す図である。 本発明の他の実施例にかかる充電器の回路図であって、単3電池を装着した状態を示す図である。 従来の充電器の充電端子と温度センサの連結構造の一例を示す断面図である。 従来の充電器の温度センサの他の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1…ケース 1A…底板
2…電池装着部
3…二次電池 3A…単3電池
3B…単4電池
4…第2充電端子
5…判別スイッチ機構
6…制御回路
7…第1充電端子 7A…接触部
7B…固定部
7C…弾性変形部
7D…弾性アーム部
7E…挟持部
7a…分岐部
7b…凸部
7c…先端部
8…単3充電端子 8A…接触部
8B…折曲端
8C…水平部
8D…固定部
8a…凸部
8b…挟着爪
8c…水平部
8d…挿通部
8e…側壁
9…単4充電端子 9A…接触アーム部
9B…固定端
9a…凸部
9b…挿入壁
10…電池ポケット
11…ガイド孔
12…段差棚部
13…回路基板
14…温度センサ
15…絶縁基板
16…回路基板
17…電源回路
18…充電スイッチ
20…ファン
21…送風孔
22…吸入口
72…電池装着部
73A…単3電池
73B…単4電池
74…第2充電端子
75…判別スイッチ機構
76…制御回路
77…第1充電端子
78…単3充電端子
79…単4充電端子
714…温度センサ
717…電源回路
718…充電スイッチ
81…弾性金属板
82…金属筒
84…温度センサ
87…充電端子 87a…接点部
94…サーミスタ
97…充電端子

Claims (6)

  1. 充電する二次電池を脱着自在に装着できる電池装着部を有するケースと、
    ケースに内蔵され、電池装着部に装着された二次電池を充電するための充電回路と、
    充電回路に電気的に接続されて、電池装着部に装着される二次電池の正負の電極のいずれかと接触して充電するための第1充電端子と、
    充電回路に接続された第1充電端子と極性が異なる第2充電端子とを備える充電器であって、
    第1充電端子が、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部を形成して、この挟持部に温度センサを配設しており、
    挟持部に配設される温度センサが、二次電池の電極に接触される第1充電端子の金属板を介して電池温度を検出するようにしてなり、
    第1充電端子が装着される二次電池に対して接近する方向に傾斜する弾性アーム部を備え、弾性アーム部の先端部において、装着される二次電池に対して離れる方向である第1充電端子の裏側に、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部を形成していることを特徴とする充電器。
  2. 温度センサを、フィルムタイプの温度センサとする請求項1に記載される充電器。
  3. 温度センサを配設する第1充電端子が、二次電池の負極に接触する充電端子である請求項1に記載される充電器。
  4. 電池装着部に強制送風して二次電池を冷却風で冷却するファンをケースに内蔵している請求項1に記載される充電器。
  5. 電池装着部の底面を貫通して、冷却風を透過させる送風孔を開口しており、ファンが冷却風を送風孔に透過させて電池装着部の二次電池に強制送風する請求項1に記載される充電器。
  6. 充電する二次電池を脱着自在に装着できる電池装着部を有するケースと、
    ケースに内蔵され、電池装着部に装着された二次電池を充電するための充電回路と、
    充電回路に電気的に接続されて、電池装着部に装着される二次電池の正負の電極のいずれかと接触して充電するための第1充電端子と、
    充電回路に接続された第1充電端子と極性が異なる第2充電端子とを備える充電器であって、
    第1充電端子が、金属板を折り返すように折曲して、金属板を対向させる挟持部を形成して、この挟持部に温度センサを配設しており、
    挟持部に配設される温度センサが、二次電池の電極に接触される第1充電端子の金属板を介して電池温度を検出するようにし、
    第1充電端子の挟持部は、二次電池に対して、第1充電端子の裏側に位置し、
    電池装着部に強制送風して二次電池を冷却風で冷却するファンをケースに内蔵し、
    電池装着部の底面を貫通して、冷却風を透過させる送風孔を開口しており、ファンが冷却風を送風孔に透過させて電池装着部の二次電池に強制送風し、
    送風孔より外側に第1充電端子が配設されることを特徴とする充電器。
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