JP5261037B2 - 懐炉 - Google Patents

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    • H05B2203/02Heaters using heating elements having a positive temperature coefficient

Description

本発明は、電池で加温されるヒーターを内蔵する懐炉に関する。
ケースに電池を内蔵し、この電池でヒーターを加熱する懐炉は開発され、特許文献1に記載される。特許文献1に記載される懐炉を図1に示す。この懐炉は、充電式の電池91と、電池91に通電されて発熱するヒーター93を有するヒーター回路94と、ヒーター回路94を収納するケース92とを備える。この懐炉は、円筒形電池91を平行に並べてケース92に収納して、ケース92に内蔵するヒーター93に通電して発熱する。
特開平11−70137号公報
特許文献1の懐炉は、ヒーター93による発熱を効率よくケース92の全体に伝導するために、ケース92を熱伝導率の高い材料で製造している。ただ、熱伝導率が高いケース92は、ここに収納される電池91にも熱を伝えやすくなる。図の懐炉は、充電式の電池91をケース92に内蔵しているが、ケース92に内蔵される電池91がヒーター93で加熱されることは、必ずしも好ましくない。たとえば、充電式の電池であるニッケル水素電池が、高温に加熱される状態で長時間使用されるのは決して好ましくない。このため、ケース全体にヒーターの熱を効率よく伝導しながら、ケースに収納される電池への熱の伝導を低減することは、互いに相反する特性であって、この両方を満足するのは難しい。
また、懐炉のケースは、全体を薄く成形することによって、熱伝導を高くして効率よく全体を加熱できるが、薄く成形されるケースは強度が弱くなる。反対に、ケースを厚く成形して強度を高くすると、熱伝導が低くなって効率よく全体を加熱できなくなる。したがって、懐炉のケースには、ヒーターの熱を効率よく表面全体に伝導しながら、全体の強度を高くする構造も求められる。
本発明は、これらの問題点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、ケースの表面全体にヒーターの熱を効率よく伝導しながら、ケースに収納される電池への熱の伝導を低減して、電池への熱による悪影響を防止できる懐炉を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、ケースの表面全体を効率よく加温しながら、ケースの強度を強くできる懐炉を提供することにある。
本発明の懐炉は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
懐炉は、底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケース2と、この金属外装ケース2内に挿入する外形に形成して、内部に電池1の収納部5を設けているプラスチック製のインナーケース3と、このインナーケース3に収納している電池1と、金属外装ケース2に熱結合されて金属外装ケース2を加温するヒーター4とを備える。インナーケース3が、金属外装ケース2に固定される本体部3Aと、金属外装ケース2の開口部20を閉塞する蓋部3Bとを備える。
さらに、本発明の懐炉は、本体部3Aに脱着自在に連結される蓋部3Bとを備える。この懐炉は、蓋部3Bを脱着して電池1を交換する。
さらに、本発明の懐炉は、ヒーター4を金属外装ケース2とインナーケース3の間に配置すると共に、インナーケース3とヒーター4の間にはホルダープレート6を配設している。この懐炉は、このホルダープレート6と金属外装ケース2の内面とでヒーター4を挟着してヒーター4を金属外装ケース2に熱結合させると共に、ホルダープレート6とインナーケース3との間に隙間60を設けて、ヒーター4からインナーケース3への熱伝導を抑制している。
さらに、本発明の懐炉は、金属外装ケース102の両面の内側にヒーター104を配設している。
さらに、本発明の懐炉は、金属外装ケース102の内側に近接あるいは接触させて温度センサ152を配置している。
さらに、本発明の懐炉は、インナーケース3、103が、金属外装ケース2、102に固定される本体部3A、103Aと、この本体部3A、103Aに脱着自在に連結されて、金属外装ケース2、102の開口部20、120を閉塞する蓋部3B、103Bとを備えており、本体部3A、103Aと蓋部3B、103Bとをピンジャック13、113を介して電気接続している。
さらに、本発明の懐炉は、蓋部3B、103Bが、本体部3A、103Aに収納される電池1、101の電極に接触する蓋側接点12、112を備えている
本発明の懐炉は、ケースの表面全体にヒーターの熱を効率よく伝導しながら、ケースに収納される電池への熱の悪影響を低減できる特長がある。それは、本発明の懐炉が、底を閉塞して一端を開口してなる筒状の金属外装ケースに、プラスチック製のインナーケースを収納し、このインナーケースに収納される電池で加温されるヒーターでもって熱結合された金属外装ケースを加温するからである。この構造の懐炉は、金属板を筒状に加工してなる金属外装ケースをヒーターで加温するので、熱伝導を良好にして、極めて効率よく懐炉の表面全体を加温できる。さらに、金属外装ケースには、プラスチック製のインナーケースを収納して、このインナーケースに電池を収納するので、ヒーターで加温される金属外装ケースの熱から電池を保護して、電池の温度環境を好ましい状態に保持できる。とくに、このインナーケースは、プラスチックで製作しているので、金属外装ケースからの熱伝導が抑制されて、電池の温度が高くなるのを防止する。すなわち、電池は、ヒーターで直接に加熱されることはなく、また、金属外装ケースを介して伝導される熱が、インナーケースによって抑制されるので、電池の温度が異常に高くなるのが有効に阻止されて電池が保護される。また、電池を収納するインナーケースを絶縁材のプラスチックで成形するので、電池を金属外装ケースやヒーターから絶縁する状態で配置できる特長もある。
さらに、本発明の懐炉は、金属外装ケースにインナーケースを収納する構造としているので、金属外装ケースを金属板で薄く成形しながら、その内側にプラスチック製のインナーケースを収納して、全体の強度を高くできる特長がある。とくに、金属板で成形される金属外装ケースを薄く成形して、ヒーターの熱を速やかに伝導できる構造としながら、金属外装ケースに収納されるインナーケースで、金属外装ケースを保護できる。したがって、この懐炉は、ケースの表面全体を効率よく加温しながら、ケースの強度を強くできる。
さらに、本発明の懐炉は、簡単かつ容易に、インナーケースで収納する電池を交換でき
る特長がある。それは、この懐炉のインナーケースが、金属外装ケースに固定される本体部と、この本体部に脱着自在に連結されて、金属外装ケースの開口部を閉塞する蓋部とを備え、蓋部を脱着して電池を交換するからである。とくに、この懐炉は、電池を収納するインナーケースを金属外装ケースに固定して、金属外装ケースの開口部から電池を交換するので、電池を交換するときに、インナーケースを金属外装ケースから取り出すことなく交換できる。このため、簡単かつ容易に電池を交換できると共に、インナーケースに装備されるヒーター等の部品を金属外装ケースから表出させることなく、安全に電池交換できる特長もある。
さらに、本発明の懐炉は、ヒーターを金属外装ケースとインナーケースの間に配置すると共に、インナーケースとヒーターの間にはホルダープレートを配設しており、このホルダープレートと金属外装ケースの内面とでヒーターを挟着してヒーターを金属外装ケースに熱結合させるので、ヒーターを金属外装ケースに確実に熱結合できる特徴がある。さらに、この懐炉は、ホルダープレートとインナーケースとの間に隙間を設けているので、ヒーターからインナーケースへの熱伝導を抑制して、ヒーターの発熱でインナーケースが直接に加熱されて、インナーケースに収納される電池が加熱されるのを有効に防止できる。
さらに、本発明の懐炉は、金属外装ケースの両面の内側にヒーターを配設しているので、金属外装ケースの両面を、内側からヒーターで効率よく、速やかに加温できる特長がある。
さらに、本発明の懐炉は、金属外装ケースの内側に近接あるいは接触させて温度センサを配置しているので、金属外装ケースの外側の温度を、温度センサでもって感度良く検出しながら、最適な温度範囲に制御できる。
さらに、本発明の懐炉は、インナーケースが、金属外装ケースに固定される本体部と、この本体部に脱着自在に連結されて、金属外装ケースの開口部を閉塞する蓋部とを備えており、本体部と蓋部とをピンジャックを介して電気接続するので、簡単な構造で、本体部と蓋部とを脱着自在に連結しながら電気接続できる。
さらに、本発明の懐炉は、蓋部が、本体部に収納される電池の電極に接触する蓋側接点を備えているので、金属外装ケースの開口部を蓋部で閉塞する状態で、蓋側接点を電池の電極に確実に接触させて、電池を蓋部に電気接続できる。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための懐炉を例示するものであって、本発明は懐炉を以下のものに特定しない。また、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図2ないし図12に示す懐炉は、底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケース2と、この金属外装ケース2内に挿入する外形に形成して、内部に電池1の収納部5を設けているプラスチック製のインナーケース3と、このインナーケース3に収納している電池1と、金属外装ケース2に熱結合されて金属外装ケース2を加温するヒーター4とを備える。
[金属外装ケース]
金属外装ケース2は、筒状の筒部2Aの一端を底面プレート部2Bで閉塞して他端を開口してなる筒状に成形している。金属外装ケース2は、優れた熱伝導を実現するために、金属板をプレス加工して製造している。この金属板として、アルミニウム板を使用する。ただし、金属外装ケースの金属板は、鉄板、銅板、シンチュウ板なども使用できる。さらに、金属外装ケースは、その表面に無数の凹凸を設けることもできる。金属外装ケースの表面に無数の凹凸を設ける懐炉は、低温障害を防止できる特長がある。
筒状に成形される金属外装ケース2は、図4と図5に示すように、一端の開口部20から内側にインナーケース3を挿入して収納し、このインナーケース3に電池1を収納している。図の懐炉は、2本の円筒型電池1を2列に並べて収納するので、金属外装ケース2とインナーケース3を、横断面形状を長円形とする筒状としている。ただ、2本の円筒型電池を2列に収納する金属外装ケースとインナーケースは、横断面形状を楕円形とする筒状とすることもできる。これらの懐炉は、筒状の側面における接触面積を広く確保できる特徴がある。さらに、図示しないが、円筒型電池を1列に収納する懐炉は、金属外装ケースとインナーケースを、横断面形状を円形とする円筒状とすることができる。ただ、懐炉は、角形電池を収納することもできる。この懐炉は、金属外装ケースとインナーケースとを、角形電池を収納できる形状とする。
[インナーケース]
インナーケース3は、金属外装ケース2に挿入されて、内部に電池1を収納している。このインナーケース3は、内部に収納される電池1を、ヒーター4の発熱やヒーター4で加温される金属外装ケース2の熱から保護するために、金属よりも熱伝導の小さいプラスチックで製造している。さらに、インナーケース3を絶縁材であるプラスチックで成形することにより、内部に収納される電池1を、金属外装ケース2やヒーター4から絶縁している。図のインナーケース3は、金属外装ケース2に固定されて内部に電池1が収納される本体部3Aと、この本体部3Aの開口部30に脱着自在に連結されて、金属外装ケース2の開口部20を閉塞する蓋部3Bとを備える。
本体部3Aは、図5ないし図7に示すように、全体形状を金属外装ケース2の内面に沿う筒状に成形すると共に、内部には、電池1を収納する収納部5を設けている。図の本体部3Aは、2本の円筒型電池1を収納するので、2列の収納部5を設けている。本体部3Aは、その外形を金属外装ケース2の内形とほぼ等しく、正確には、やや小さくしており、金属外装ケース2の内側に嵌入して定位置に配置している。図の本体部3Aは、一端に底板31を設けて他端を開口してなる筒状に成形しており、この開口部30から電池1を挿入できるようにしている。本体部3Aは、図7に示すように、開口部30の内側であって、開口部30から離れた位置に、開口端面と平行に中間壁32を設けており、この中間壁32の両側に、電池1を挿入する収納部5の挿入開口33を開口している。2つの挿入開口33の間には、詳細には後述するが、ピンジャック13を突出して設けている。このピンジャック13は、蓋部3Bの挿入筒部40に設けたピン端子14に挿入されて接続される。
図の本体部3Aは、2列の収納部5を、本体部3Aの両側に位置して設けている。本体部3Aの収納部5は、収納される電池1を定位置に配置するために、円筒型電池1の外形に沿う円筒状に成形している。図の本体部3Aは、両側に設けられる2列の収納部5を2列の区画壁34で区画している。これらの区画壁34は、電池側の対向面を、電池1の外周面に沿う湾曲面としている。さらに、本体部3Aは、2列の区画壁34の間に、回路基板7を配置する基板収納部35を設けている。すなわち、本体部3Aは、互いに平行に収納される2本の電池1の間に位置して、基板収納部35を設けている。本体部3Aに配置される回路基板7は、電池1とヒーター4に接続されており、ヒーター4への電力の供給を制御する回路を実現する電子部品(図示せず)を実装している。この回路基板7は、基板収納部35の設けた固定ボス29に、止ネジ28を介して固定している。
さらに、本体部3Aは、基板収納部35に回路基板7を配置するために、側面を開口できる構造としている。図6の本体部3Aは、筒状の側面を開口してなる形状の本体ケース部3aと、この本体ケース部3aの側面開口部3cを閉塞する蓋ケース部3bとからなる。この本体部3Aは、本体ケース部3aから蓋ケース部3bを取り外すことにより、側面開口部3cを開口して、基板収納部35への回路基板7の固定や配線を容易にしている。蓋ケース部3bは、図9に示すように、その内面形状を、電池1の外周面に沿う形状としている。
さらに、本体部3Aは、収納部5の端面に位置して、電池1の一方の電極と接触するためのケース側接点11を備えている。このケース側接点11は、本体部3Aの底板31の内面に配設されて、収納部5に挿入される電池1の電極に電気接続される。図7と図11に示すケース側接点11は、弾性金属板を折曲加工したもので、底板31の内面に固定される固定部11Aと、この固定部11Aから延長されて回路基板7に接続される接続部11Bと、固定部11Aから電池1の電極に向かって折曲されて、電池1の電極を弾性的に押圧する弾性接点部11Cとを備える。図の弾性接点部11Cは、電池1の電極との接点を山型に折曲している。このように、電池1の電極を弾性的に押圧する弾性接点部11Cを備えるケース側接点11は、収納部5に収納される電池1の電極に押圧状態で接触して、確実に電気接続できる特徴がある。
以上の本体部3Aは、図3ないし図5に示すように、底板31で閉塞された側を金属外装ケース2に挿入し、開口部30を金属外装ケース2の開口部20に位置させる状態として、金属外装ケース2に連結される。さらに、本体部3Aは、金属外装ケース2に挿入された状態で、抜けないように、止ネジ21で金属外装ケース2に固定される。本体部3Aは、底板31の両側に、止ネジ21をねじ込む連結ボス36を底板31から突出して一体成形して設けている。金属外装ケース2は、底面プレート部2Bの両側に止ネジ21を挿入する貫通孔22を設けており、底面プレート部2Bを貫通する止ネジ21を本体部3Aの連結ボス36にねじこんで、本体部3Aを金属外装ケース2に固定している。
さらに、本体部3Aは、ヒーター4を金属外装ケース2の底面プレート部2Bの内側に熱結合状態で配設するために、底板31にヒーター4を固定している。図5と図6に示す本体部3Aは、底板31に、ヒーター4を位置決めしながら固定するホルダープレート6を固定しており、このホルダープレート6を介してヒーター4を金属外装ケース2の底面プレート部2Bに接近して配置している。
蓋部3Bは、図3、図8、図10、及び図11に示すように、本体部3Aの開口部30に挿入される挿入筒部40と、この挿入筒部40の端部に連結されて本体部3Aの開口部30と金属外装ケース2の開口部20とを閉塞する鍔部41とを備える。図に示す蓋部3Bは、内部に中空の基板収納部42を設けて、ここに、回路基板8を配置している。
挿入筒部40は、本体部3Aの開口部30に挿入できるように、本体部3Aの開口部30の内形に沿う外形に成形している。さらに、挿入筒部40は、本体部3Aに挿入される側の端面に、収納部5に収納される電池1の他方の電極に接触するための蓋側接点12を備えている。挿入筒部40は、電池側の端面である端面プレート43の両側に接点窓44を開口しており、これらの接点窓44から蓋側接点12を表出させている。さらに、挿入筒部40は、接点窓44の間に位置して、本体部3Aの中間壁32から突出するピンジャック13を挿入するピン端子14を表出して設けている。蓋側接点12とピン端子14は、蓋体3Bの内部に配置される回路基板8に固定している。この蓋体3Bは、挿入筒部40を本体部3Aの開口部30に挿入する状態で、端面プレート43に配置した蓋側接点12を、電池1の一方の電極に接触させて電気接続し、端面プレート43の中央部のピン端子14に、本体部3Aの中間壁32から突出するピンジャック13を挿入させて、蓋体3Bの回路基板8と本体部3Aの回路基板7を接続する。
鍔部41は、操作面となる上面プレート41Aの周囲に周壁41Bを設けてなるキャップ形状としている。鍔部41は、蓋部3Bを本体部3Aに連結する状態で、金属外装ケース2の開口部20を閉塞できるように、周壁41Bの外形を、金属外装ケース2の外形に沿う形状としている。図8、図10及び図11の蓋部3Bは、筒状の挿入筒部40の開口端部を、鍔部41の周壁41Bの内側に連結している。この蓋部3Bは、鍔部41から突出する挿入筒部40の突出量が、本体部3Aの開口部30への挿入量となる。したがって、蓋部3Bは、挿入筒部40の蓋側接点12と、本体部3Aのケース側接点11とで電池1の電極を両側から押圧しながら確実に接触できるように、挿入筒部40の突出量を設計する。図に示す挿入筒部40と鍔部41は、係止構造で互いに連結している。ただ、挿入筒部と鍔部は接着やネジ止め等の方法で連結することもできる。
以上の蓋部3Bは、本体部3Aの開口部30に挿入する状態で、本体部3Aに脱着自在に連結される。蓋部3Bと本体部3Aは、脱着自在に連結するために、係止構造で連結している。図に示す蓋部3Bは、挿入筒部40の外周面に係止凸部47を設けており、本体部3Aは、開口部30の内面に、係止凸部47を係止する係止部37を設けている。図に示す係止部37は、貫通孔としている。ただ、係止部は、凹部とすることもできる。蓋部3Bは、挿入筒部40を開口部30に挿入する状態で、係止凸部47を係止部37に係止させて定位置に連結される。ただ、インナーケースは、本体部の開口部の内面に係止凸部を設けて、蓋部の挿入筒部の外周面に、この係止凸部を係止する係止部を設けて、蓋部を脱着自在に本体部に連結することもできる。
さらに、図のインナーケース3は、挿入筒部40を誤った向きで本体部3Aに挿入するのを阻止するために、位置決め機構を備える。図の位置決め機構は、本体部3Aの開口端部の内面に設けた位置決凸条38と、蓋部3Bの挿入筒部40に設けた案内溝48である。位置決凸条38と案内溝48は、蓋部3Bの挿入方向に延長して設けている。この蓋部3Bは、案内溝48に位置決凸条38を案内しながら、挿入筒部40が本体部3の開口部30に挿入されて、正確な姿勢で本体部3Aに連結される。ただ、位置決め機構は、蓋部の挿入筒部に設けた位置決凸条と、本体部の開口端部の内面に設けた案内溝とすることもできる。さらに、インナーケースの位置決め機構は、必ずしも位置決凸条と案内溝で構成する必要はなく、蓋部の挿入筒部の外形とこれを挿入する本体部の開口端部の内形を非対称な形状として、蓋部が誤った向きに挿入されるのを阻止することもできる。
以上のインナーケース3は、本体部3Aの収納部5に電池1を挿入し、本体部3Aの開口部30に蓋部3Bを装着する状態で、電池1をインナーケース3の定位置に収納する。この構造の懐炉は、インナーケース3の蓋部3Bを取り外すことで、本体部3Aの開口部30を開口し、この開口部30から電池1を出し入れして、容易に電池1を交換できる。このため、内部に収納された電池1の残容量に拘わらず、交換用の電池を用意することで懐炉を継続的に使用できる。また、このインナーケース3は、蓋部3Bで本体部3Aの開口部30を閉塞することで、蓋部3Bの端面プレート43に配置した蓋側接点12と、本体部3Aの底板31に配置したケース側接点11とで電池1の両端の電極を両側から押圧して、電池1を接点に電気接続する。すなわち、電池1の電極を、直接にケース側接点11と蓋側接点12とに接触させて電気接続するので、余計な接点を省略して製造コストを低減しながら、信頼性を高めることができる。とくに、インナーケース3の開口部30を蓋部3Bで閉塞することで、内部に収納される電池1の両端の電極を押圧するようにして、電極と接点との電気接触を図るので、機械的にも確実な電気接触を維持でき、この点においても信頼性も高められる。
さらに、蓋部3Bは、図3に示すように、懐炉の操作面となる上面プレート41Aに、外部機器と接続するための接続端子15と、懐炉のオンオフを操作する操作部16と、電池の残量や異常な状態を表示する表示部17とを備える。
[電池]
電池1は、インナーケース3の収納部5に収納される。図の電池1は、単3型の円筒型電池1である。この電池1には、二次電池も一次電池も使用できる。このように、市販の一次電池と同規格の電池を収納できる懐炉は、長時間使用して電池の容量が不足した状態で、予備の二次電池がないときに、市販の一次電池と交換することができる。図の懐炉は、単3型電池を収納するが、懐炉は、単1型電池や単2型電池、あるいは、角型電池を収納することもできる。二次電池として、例えば、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池が使用できる。
さらに、二次電池を収納する懐炉は、電池の充電回路を内蔵することもできる。この懐炉は、充電用の接続端子を備えると共に、この接続端子を介して、外部機器である充電器等の電気機器に接続して、内部に収納される二次電池を充電する。図に示す懐炉は、蓋部3Bの上面プレート41Aに接続端子15を設けている。この接続端子15は、USBを接続するUSB端子15Aである。この懐炉は、このUSB端子15AにUSBコードを接続し、パソコン等を利用して収納される電池1を充電することができる。さらに、パソコンから通信情報を入力して、懐炉の使用環境や設定条件等を変更することもできる。
本発明の懐炉は、電池1を脱着自在に収納するので、必ずしも懐炉本体に電池1を充電する回路を備える必要はない。たとえば、懐炉に収納される電池1を外部充電器で充電して交換できる。このため、懐炉を簡単な構造としながら、電池1を理想的に充電できる。とくに、充電される電池は、充電されるときに発熱しやすく、とくに、充電末期の発熱が大きく、この状態での温度上昇が電池を劣化させる原因となる。電池を外部充電器で充電することにより、懐炉の内部で充電しないので、充電される電池の熱を懐炉の内部でこもらせることなく、いいかえると収納される電池の温度上昇を少なくし、この温度上昇による電池の劣化を効果的に防止できる。
[ヒーター]
ヒーター4は、金属外装ケース2とインナーケース3の間に配設されて、金属外装ケース2に熱結合される。金属外装ケース2に熱結合されるヒーター4は、通電状態において、金属外装ケース2を加温する。このヒーター4は、板状発熱体とすることができる。図の懐炉は、板状発熱体として、平面状のPTCを使用している。PTCである平面状のヒーター4は、金属外装ケース2の内面に対向する姿勢で、金属外装ケース2に接近して熱結合状態で配置される。板状発熱体であるヒーター4は、広い面積で金属外装ケース2の内面に熱結合できるので、ヒーター4の発熱を、効率よく金属外装ケース2に熱伝導できる特徴がある。ただ、ヒーターは、必ずしも板状発熱体とする必要はない。板状でないヒーターは、熱結合樹脂等を介して金属外装ケースに効率よく熱結合される。
さらに、PTCであるヒーター4は、通電されて温度が設定温度まで上昇すると、電気抵抗が急激に大きくなって実質的には電流が遮断される。したがって、PTCであるヒーター4は、自己で温度を設定温度以下にコントロールする機能があり、温度を制御する制御回路を使用しないで、最高温度を設定温度よりも低くできる。ただ、PTCであるヒーターは、通電する電流をコントロールして温度を制御することもできる。ただ、ヒーターとしては、平面状のPTC以外に、トランジスターの発熱を利用したもの、抵抗体等も利用できる。
図3、図5、図6、図10及び図11に示す懐炉は、平面状のヒーター4を金属外装ケース2の底に配設している。このヒーター4は、金属外装ケース2の底面プレート部2Bの内側に配置している。金属外装ケース2とインナーケース3の間に配設されるヒーター4は、金属外装ケース2に連結されるインナーケース3を介して、金属外装ケース2の定位置に配置されて、金属外装ケース2に熱結合状態で配置される。さらに、図の懐炉は、インナーケース3とヒーター4との間に、ヒーター4を定位置に保持するホルダープレート6を配設している。この懐炉は、このホルダープレート6と金属外装ケース2の内面とでヒーター4を挟着してヒーター4を定位置に保持して金属外装ケース2に熱結合させている。図のインナーケース3は、底板31の表面にホルダープレート6を固定して、このホルダープレート6の表面にヒーター4を連結している。さらに、表面にヒーター4を配置している底板31を、止ネジ21で金属外装ケース2の底面プレート部2Bに固定して、ヒーター4を底面プレート部2Bの内側の定位置に配置している。
さらに、ホルダープレート6は、ヒーター4からインナーケース3への熱伝導を抑制する働きもしている。図3のホルダープレート6は、表面にヒーター4を配置すると共に、裏面をインナーケース1の底板31に対向させる姿勢で配置している。このホルダープレート6は、熱伝導率の低いプラスチックで製造しており、ヒーター4の熱がインナーケース3に伝導するのを抑制している。さらに、ホルダープレート6とインナーケース3との間には隙間60を設けており、ヒーター4の熱が直接にインナーケース3の底板31に伝導されるのを防止している。図3、図6及び図11のインナーケース3は、底板31とホルダープレート6との間に隙間60を設けるために、底板31の両側に、表面から突出する固定ボス39を一体成形して設けている。ホルダープレート6は、止ネジ61を挿入する貫通孔62を設けている。この貫通孔62を貫通する止ネジ61を底板31の固定ボス36にねじこんで、ホルダープレート6と底板31との間に所定の間隔の隙間60を形成しながら、ホルダープレート6をインナーケース3に固定している。
ホルダープレート6は、ヒーター4を定位置に配置するために、ヒーター4を装着する面に、ヒーター4の外周に沿う位置決リブ63を一体的に成形して設けている。さらに、図6のホルダープレート6は、ヒーター4に接続される金属板55、56の接続片55A、56Aやリード57をケース側接点11に接触させないように配線するための突出部64を一体成形して設けている。この突出部64は、ホルダープレート6から基板収納部35に向かって、底板31を貫通する状態で設けている。底板31は、その中央部であって、2列の収納部5の間に位置して、開口部31Aを設けており、この開口部31Aにホルダープレート6の突出部64を貫通させて配置している。さらに、ホルダープレート6の突出部64は、その中央部に、ヒーター4の両面に接続される金属板55、56の接続片55A、56Aを絶縁する絶縁壁65を一体的に設けている。
平面状のヒーター4は、ほぼ円板状のPTC4Aであって、その両面に、銀メッキされた電極を形成している。このヒーター4は、両面の電極表面に、金属板55、56を押圧した状態で接触させて、電力を供給している。ヒーター4の内側面であって、ホルダープレート6の表面に配置される金属板55は、外周方向に突出する接続片55Aを備え、この接続片55Aに接続されるリード57を介して回路基板7に接続している。さらに、金属板55は、外周方向に突出する複数の弾性片55Bを備え、この弾性片55Bの弾性力でヒーター4を外側に押圧して、ヒーター4の両面を金属板55、56に確実に接触させると共に、ヒーター4を金属外装ケース2の底面プレート部2Bに確実に熱結合させている。ヒーター4の外側面であって、金属外装ケース2の底面プレート部2Bの内面に配置される金属板56は、外周方向に突出する接続片56Aを備え、この接続片56Aに接続されるリード57を介して回路基板7に接続している。さらに、金属板56は、両側に突出する連結片56Bを備え、この連結片56Bをホルダープレート6に連結して金属板56をホルダープレート6に、外れないように連結している。図のホルダープレート6は、両側に位置して、連結片56Bの先端部を挿入して係止する挿入部66を設けている。ヒーター4は、金属板55と金属板56とで挟着される状態でホルダープレート6の位置決リブ23の内側に配置されると共に、金属板56の両側の突出する連結片56Bの先端部をホルダープレート6の挿入部66に挿入して定位置に保持される。インナーケース3の底板31に固定されたホルダープレート6の表面にヒーター4を連結する状態で、インナーケース3が金属外装ケース2に挿入されて、インナーケース3を金属外装ケース2に固定し、ヒーター4を金属外装ケース2の定位置に熱結合状態で固定している。ヒーター4の発熱は、金属板56を介して金属外装ケース2の底面プレート部2Bに効率よく伝導される。さらに、金属板56は、シリコンペーストなどの熱結合ペーストを塗布して、金属外装ケース2の底面プレート部2Bとの熱伝導効率を高くすることもできる。
以上のように、平面状のPTC4Aであるヒーター4は、金属外装ケース2の底面プレート部2Bの内面に、底面プレート部2Bに平行な姿勢で熱結合状態で配置している。この構造の懐炉は、平面状のPTCヒーター4Aの熱を、底面プレート部2Bを介して、効率よく筒部2Aの全体に熱を伝えることができる。金属外装ケース2の底面プレート部2Bに熱結合されるヒーター4は、図10の矢印で示すように、発生する熱を、底面プレート部2Bに伝導し、さらに、底面プレート部2Bから筒部2Aに伝導して、金属外装ケース2の表面全体を加熱する。したがって、金属外装ケース2の底に1個のヒーター4を配置して、金属外装ケース2の表面全体を効果的に、しかも均一に加熱できる特長がある。ヒーター4は、たとえば、金属外装ケース2を42℃〜46℃に加温するように設定される。
図の懐炉は、ひとつのヒーター4を内蔵するが、複数のヒーターを内蔵することもできる。複数のヒーターを内蔵する懐炉は、各々のヒーターの設定温度を同じ温度とし、あるいは異なる温度とすることができる。設定温度が異なるヒーターを内蔵する懐炉は、通電するヒーターを切り換えて金属外装ケースの温度をコントロールすることができる。たとえば、ふたつのヒーターを内蔵する懐炉は、ひとつのヒーターの設定温度を45℃、別のヒーターの設定温度を48℃とする。この懐炉は、設定温度を45℃とするヒーターに通電して金属外装ケースを45℃まで加温する。また、48℃のヒーターに通電して、ヒーターを48℃まで加温する。また、両方のヒーターに通電して、金属外装ケースを速やかに温度上昇させて、48℃まで加温する。
さらに、懐炉は、図13に示すように、金属外装ケース72の筒部72Aの内側にヒーター74を配置することもできる。図の懐炉は、金属外装ケース72の筒部72Aの互いに対向する対向面の内側に各々ヒーター4を配置して、金属外装ケース72の全体を効果的に、かつ均一に加熱するようにしている。図の懐炉は、筒部72Aの対向面の内側に配置されるヒーター4を、金属外装ケース72とインナーケース73との間であって、収納部5に収納される2本の電池1の間に配置して、電池1への熱の影響を低減している。この懐炉は、ヒーター4から発生する熱で、直接に金属外装ケース72の筒部72Aを加温し、図の矢印で示すように、ヒーター4の熱を筒部72Aの全体に伝導して速やかに温度上昇させる。
なお、この図において、73Aは本体部を、73aは本体ケース部を、73bは蓋ケース部をそれぞれ示している。
懐炉のブロック図を図12に示す。この図に示す懐炉は、電池1とヒーター4との間に接続しているスイッチング素子51と、このスイッチング素子51のオンオフを制御して電池1からヒーター4に供給する電力をコントロールする制御回路50と、電池温度の周囲温度を検出する温度センサ52とを備える。この懐炉は、PTC4Aであるヒーター4がスイッチング素子51を介して電池1と直列に接続されるので、ヒーター4が電池1の保護回路に併用される。たとえば、スイッチング素子が内部短絡あるいは溶着されてオン状態に保持されても、PTC4Aであるヒーター4は設定温度になると電気抵抗が急激に大きくなって、電流を実質的に遮断して電池1を保護するからである。
制御回路50は、ヒーター4への供給電力をコントロールして、ヒーター4の温度、すなわち金属外装ケース2の表面温度を制御する。この制御回路50は、インナーケース3の蓋部3Bに内蔵される回路基板8に装備される第1の制御回路50Aと、本体部3Aに内蔵される回路基板7に装備される第2の制御回路50Bとを備える。回路基板8に装備される第1の制御回路50Aと、回路基板7に装備される第2の制御回路50Bは、ピンジャック13とピン端子14を介して接続している。
第2の制御回路50Bは、スイッチング素子51を所定の周期でオンオフに切り換えるデューティーを制御して、金属外装ケース2の温度をコントロールする。第2の制御回路50Bがスイッチング素子51をオンにする時間を長くして、ヒーター4の温度を高く、すなわち金属外装ケース2の温度を高くできる。また、反対に第2の制御回路50Bがスイッチング素子51のオン時間を短くして、ヒーター4と金属外装ケース2の温度を低くできる。また、第2の制御回路50Bは、電池1の周囲温度を検出する温度センサ52からの信号で、スイッチング素子51のデューティーをコントロールして、ヒーター4と金属外装ケース2を設定温度とすることもできる。
第2の制御回路50Bは、設定温度を記憶するメモリ53を内蔵している。ヒーター4が、メモリ53に記憶される設定温度となるように、第2の制御回路50Bは、スイッチング素子51をオンオフに切り換えるデューティーを制御する。第2の制御回路50Bは、必ずしもスイッチング素子51を所定の周期でオンオフに切り換えてデューティーで温度を制御する必要はない。第2の制御回路50Bは、温度センサ52からの信号で、ヒーター4が設定温度よりも高くなるとスイッチング素子51をオフに切り換え、ヒーター4が設定温度よりも低くなるとスイッチング素子51をオンに切り換える制御をして、ヒーター4を設定温度に保持することもできる。図6と図10の懐炉は、温度センサ52をヒーター4の背面に配置しており、ヒーター4の温度を速やかに検出できるようにしている。この温度センサ4は、回路基板7に接続している。
第2の制御回路50Bのメモリ53は、初期設定温度とノーマル設定温度を記憶している。初期設定温度は、ノーマル設定温度よりも高くしている。この第2の制御回路は、懐炉の電源スイッチ16Bを入れた最初に、ヒーター4を初期設定温度に加温し、その後、ノーマル設定温度に制御する。このようにヒーター4が金属外装ケース2を加温する懐炉は、短時間で速やかに加温して、ユーザーが冷えたときに暖かく加温できる。その後は、ノーマル設定温度とするので、ヒーター4の平均電流を少なくして、長時間使用できる。
さらに、懐炉は、使用されない状態を検出するために、外気温度センサを配置することもできる。この外気温度センサは、図示しないが、たとえば、蓋体に配置される。この外気温度センサは、たとえば、蓋体に開口を設け、この開口から外気を内部に導入できるようにして、外気温度を検出することができる。この懐炉は、外気温度センサで検出される外気温度である検出温度で懐炉が使用されない状態、すなわち非使用状態を判定してスイッチング素子をオフにする。
第1の制御回路50Aは、インナーケース3の蓋部3Bが本体部3Aに連結される状態で、本体部3Aに収納される電池1を接続すると共に、蓋部3Bに装備される各種の機能を制御する。図3と図12の懐炉は、蓋部3Bの上面プレート41Aに、外部機器と接続するための接続端子15と、懐炉のオンオフを操作する操作部16と、電池1の残量や異常な状態を表示する表示部17とを備えている。したがって、第1の制御回路50Aは、これらを制御するための電子部品を装備している。
図3と図12の懐炉は、第1の制御回路50Aに接続端子15を接続している。この接続端子15はUSB端子15Aで、蓋部3Bの操作面に設けている。図の懐炉は、接続端子15を保護するために、キャップ18を装着している。USB端子15Aは、USBコードを介してコンピュータに接続される。この第1の制御回路50Aは、USB端子15Aを介してコンピュータに接続され、コンピュータから入力される制御信号で、メモリ53に記憶している設定温度を変更できるようにしている。この懐炉は、コンピュータに接続されて、ユーザーが自分に最適な設定温度に調整できる。さらに、懐炉は、USB端子15Aを介して供給される電力で、内蔵される電池1を充電することもできる。このことを実現する懐炉は、第1の制御回路に充電回路を備えることができる。
懐炉のオンオフを操作する操作部16は、電源スイッチ16Bとこの電源スイッチ16Bの表面に設けた押しボタン16Aとを備える。電源スイッチ16BはON/OFFスイッチで、押しボタン16Aを介してプランジャーが操作されて、懐炉をオン状態をオフ状態とに切り換える。
さらに、図3、図10、及び図12の懐炉は、蓋体3Bの上面プレート41Aに電池1の残容量や懐炉の使用状態を表示する表示部17を設けている。この表示部17は、回路基板8に固定されたLED17Aと、このLED17Aの点灯を蓋部3Bの外部に伝えるライトガイド17Bを備える。LED17Aは、蓋部3Bに内蔵される回路基板8に固定されて、第1の制御回路50Aで点滅状態が制御される。ライトガイド17Bは、透光性を有するプラスチックやガラス等の成形品で、蓋部3Bの操作面に設けた表示開口45に配置されて、LED17Aの発光を蓋部3Bの外部に導いて表示している。ただ、蓋部は、表示開口から直接にLEDを表出させて外部に表示することも、蓋部の全体もしくは一部を、透光性を有するプラスチックで製作して、LEDの発光を透過させて外部に表示することもできる。
表示部17は、第1の制御回路50Aに制御されて、電池1の消耗状態や温度を、あるいは電池の異常な状態をLED17Aの点灯状態、たとえば、発光色や点滅状態の変化で表示する。このように、電池状態の表示できる懐炉は、電池の交換時期や、温度異常等を速やかに検知できる特長がある。第1の制御回路50Aは、LED17Aを点灯する点灯パターンをメモリ54に記憶している。第1の制御回路50Aのメモリ54に記憶されるLED17Aの点灯パターンは、USB端子15Aを介して接続されるコンピュータで変更される。この懐炉は、コンピュータを接続して、LED17Aの点灯状態をコントロールして、ユーザーが自分の好む点灯パターンに変更できる。
以上の懐炉は、回路基板8に第1の制御回路50Aを設けて、回路基板7に第2の制御回路50Bを設けている。ただ、懐炉は、必ずしも制御回路を第1の制御回路と第2の制御回路に分ける必要はなく、一方の回路基板に設けた制御回路で実現することもできる。
さらに、図14ないし図21は、本発明の他の実施例であって、金属外装ケース102の両面にヒーター104を固定している懐炉を示している。なお、これらの図において、前述の実施例と同等の機能を備える構造、構成には、下二桁に同じ番号を付して、詳細な説明は省略する。
図14ないし図20の懐炉は、インナーケース103の両表面にヒーター104を配設して、金属外装ケース102(たとえば、アルミ材料、厚さ0.3〜1.5mm程度が利用でき、約0.4〜0.5mmが好ましい)の内面にヒーター104を熱結合状態に配置している。金属外装ケース102は、インナーケース103の外側に沿う底を閉塞している筒状である。金属外装ケース102は、両面にある平面部102Cを両側の湾曲面102Dで連結する筒状として底を閉塞している。金属外装ケース102は、両面の平面部102Cの内側にヒーター104を熱結合状態で配置して加温される。図に示す懐炉は、インナーケース103の両面に、平面状のPTC104Aからなるヒーター104を配設して、このヒーター104を金属外装ケース102の平面部102Cの内面に熱結合状態で配置している。
インナーケース103は、電池101が収納される本体部103Aと、この本体部103Aの開口部130に脱着自在に連結されて、金属外装ケース102の開口部120を閉塞する蓋部103Bとを備える。本体部103Aは、金属外装ケース102の内面に沿う筒状に成形して、内部には、開口部130から挿入される電池101を収納する収納部105を設けている。図の本体部103Aは、本体部103Aの両側に2列の収納部105を設けて、これらの収納部105を2列の区画壁134で区画している。さらに、本体部103Aは、2列の区画壁134の間に、回路基板107を配置する基板収納部135を設けている。本体部103Aは、図14、図15、及び図18に示すように、互いに平行に収納される2本の電池101の間に位置して、2本の電池101の軸を含む平面に対して垂直な姿勢で回路基板107を配置している。この回路基板107は、基板収納部135に突出して設けた支持リブ127で両側から支持して定位置に配置している。
本体部103Aは、図18に示すように、基板収納部135に回路基板107を配置するために、筒状の側面を開口してなる形状の本体ケース部103aと、この本体ケース部103aの側面開口部103cを閉塞する蓋ケース部103bとからなる。この本体ケース103Aは、本体ケース部103aから蓋ケース部103bを取り外して、側面開口部103cを開口し、基板収納部135への回路基板107の固定や配線を容易にできる。図14に示す本体ケース部103aと蓋ケース部103bは、両側の周壁の先端面に設けた凸条103xと連結溝103yを嵌合して互いに連結している。
さらに、本体部103Aは、収納部105に挿入される電池101の一方の電極と接触するための一対のケース側接点111を底板131の内面に配設している。一対のケース側接点111は、回路基板107に固定している。さらに、本体部103Aは、図15に示すように、開口部130の内側であって、開口端面と平行な中間壁132に、挿入筒部140の挿入方向に突出してピンジャック113を配設している。このピンジャック113は、本体部103Aの中間壁132に固定されて、回路基板107に接続されている。
蓋部103Bは、図15と図18に示すように、本体部103Aに収納される電池101の電極に接触する蓋側接点112を備えている。図の蓋部103Bは、本体部103Aの開口部130に挿入される挿入筒部140を備え、この挿入筒部140の先端面の両側に、収納部105に収納される2本の電池101の他方の電極に接触する蓋側接点112を備えている。さらに、蓋部103Bは、蓋側接点112の間に、ピンジャック113を挿入して接続するピン端子114を表出して設けている。蓋側接点112とピン端子114は、図示しないが、上述の実施例の図3に開示されるような構造にて、蓋部に内蔵される回路基板108に固定している。
以上のインナーケース103は、本体部103Aの収納部105に電池101を挿入し、本体部103Aの開口部130に蓋部103Bを装着する状態で、電池101をインナーケース103の定位置に収納する。とくに、蓋部103Bで本体部103Aの開口部130を閉塞することで、蓋部103Bの蓋側接点112と、本体部103Aのケース側接点111とで電池101の両端の電極を両側から押圧して、電池101を接点に電気接続できる。さらに、インナーケース103は、本体部103Aと蓋部103Bとを、ピンジャック113を介して電気接続している。上述の実施例の図3に開示されるような構造にて、このインナーケース103は、本体部103Aに蓋部103Bを挿入して閉塞する状態で、中間壁132から突出するピンジャック113が挿入筒部140に設けたピン端子114に挿入されて互いに接続される。この構造は、簡単な構造で、本体部103Aと蓋部103Bとを脱着自在に連結しながら電気接続できる。
さらに、インナーケース103は、ヒーター104を金属外装ケース102の両面である平面部102Cの内側に熱結合状態で配設するために、本体部103Aの両面であって、本体ケース部103aと蓋ケース部103bの外側面に凹部103dを設けて、この凹部103dに、ヒーター104を位置決めしながら固定するホルダープレート106を固定している。本体部103Aは、凹部103dに固定されるホルダープレート106を介してヒーター104を金属外装ケース102の平面部102Cの内面に配置して熱結合させている。図の懐炉は、金属外装ケース102の平面部102Cの内側に配置されるヒーター104を、ホルダープレート106と本体部103Aを介して、収納部105に収納される2本の電池101の間に配置することにより、電池1への熱の影響を低減している。
ヒーター104は、両面の電極表面に、金属板155、156を弾性的に押圧した状態で接触させて、電力を供給している。金属板155、156は、図16ないし図20に示すように、ヒーター104の電極表面に接触する円板部の周囲に接続片155A、156Aと弾性片155B、156Bを突出させている。接続片155A、156Aは、リード線(図示せず)を介して回路基板107に接続されて通電される。弾性片155B、156Bは、円板部の周囲にバランスして、図にあっては円板部の対向する位置に設けている。ヒーター104の裏面、すなわちインナーケース103側に配設される金属板155は、弾性片155Bでもって、円板部をヒーター104の電極表面に弾性的に押圧すると共に、ヒーター104を金属外装ケース102の平面部102Cの内面に押圧している。ヒーター104と外装ケース102との間に配設される金属板156は、弾性片156Bの先端部を、ホルダープレート106の表面に一体的に成形して設けている係止部166に挿入して、金属板155とヒーター104とインナーケース103側の金属板156とをホルダープレート106の定位置に連結している。さらに、ホルダープレート106の表面には、金属板155とヒーター104と金属板156とを積層して定位置に配置するために位置決リブ163を一体的に成形して設けている。この位置決リブ163は、ヒーター104とホルダープレート106との間に配設される金属板155の弾性片155Bと接続片155Aを案内する切欠部163Aを設けている。この位置決リブ163の切欠部163Aに、弾性片155Bと接続片155Aを案内し、さらに位置決リブ163の内側に、金属板155の円板部とヒーター104とを積層して配設される。この構造は、金属板155とヒーター104とを位置ずれしないようにホルダープレート106の表面に配置できる。この状態で、金属外装ケース102に挿入されて、PTC104Aからなるヒーター104は、金属外装ケース102の内面に熱結合状態に配設される。金属外装ケース102の両平面に熱結合されるヒーター104は、発生する熱を金属板156を介して両面の平面部102Cに伝導して、金属外装ケース102の表面全体を加熱する。
さらに、図に示す懐炉は、金属外装ケース102の内側に近接あるいは接触させて温度センサ152を配置している。図16ないし図18に示す温度センサ152は、インナーケース103の貫通孔103eとホルダープレート106の貫通孔106aを通過して、その先端側をインナーケース103の外側に設けた位置決凹部103fに配置している。これにより、温度センサ152の温度検知部を、金属外装ケース102に近接あるいは接触して配置して、金属外装ケース102と熱結合状態としている。この構造は、温度センサ152が金属外装ケース102の内側に近接あるいは接触することで、外部の温度、とくに低い温度の外気や人間の体の冷えた部分(たとえば手等)に触れると、温度センサ152にて感度良く検出することができる。このため、温度低下や温度が低下する降下勾配が設定値より大きくなるかどうか、いいかえると、所定時間に所定温度以上の降下があるかどうかを速やかに検出することができる。これにより、後述する各モードの温度範囲に制御できるように、電池からの電力を制御することができる。
以上の懐炉の回路図を図21に示している。この図に示す懐炉は、互いに並列に接続してなる2個のヒーター104と、ヒーター104に電力を供給する2本の電池101と、これらの電池101からヒーター104に供給する電力をコントロールする制御回路150と、金属外装ケース102の温度を検出する温度センサ152とを備える。図に示す懐炉は、インナーケース103の蓋部103Bに内蔵される回路基板108に制御回路150を装備すると共に、本体部103Aに内蔵される回路基板107に2個のヒーター104と温度センサ152を接続し、さらに、2本の電池101の一方の電極を、ケース側接点111を介して回路基板107に、他方の電極を、蓋側接点112を介して回路基板108に接続している。さらに、図の懐炉は、ピンジャック113とピン端子114とを介して、本体部103Aの回路基板107と蓋部103Bの回路基板108とを電気接続している。図21のピンジャック113とピン端子114は、詳細には後述するが、4個の接続端子181を備えている。
図に示す懐炉は、ヒーター104をPTC104Aとして、これを並列に接続して電気抵抗を小さくして、消費電力、すなわち発熱量を大きくしている。たとえば、各々のPTC104Aからなるヒーター104の電気抵抗を1Ω、直列に接続している電池1のトータル電圧を2.4Vとすれば、ヒーター104の消費電力は11.5Wと大きくなる。したがって、ヒーター104に通電する状態で、2つのPTC104Aでもって、金属外装ケース102を内側から速やかに加温できる。
2本の電池101は、蓋側接点112に接続される電極を、回路基板108に装備されるスイッチング素子123を介して互いに直列に接続すると共に、ケース側接点111に接続される電極を、回路基板107に装備されるスイッチング素子151と、並列接続されたヒーター104を介して互いに直列に接続している。スイッチング素子123、151は、制御回路150でオンオフに制御されて、ヒーター104への通電が制御される。回路基板107に装備されるスイッチング素子151は、ピンジャック113とピン端子114の接続端子181であるコントロール端子181Bを介して制御回路150に接続している。この懐炉は、制御回路150がスイッチング素子123、151の両方をオンとする状態で、2本の電池101が直列に接続されて、2個のヒーター104に通電される。また、制御回路150がスイッチング素子123、151の両方あるいはいずれか一方をオフとする状態で、電池101からヒーター104への通電が停止される。すなわち、制御回路150は、ヒーター104に通電するスイッチング素子123、151をオンオフに制御して、金属外装ケース102の表面温度を設定温度にコントロールする。
さらに、制御回路150は、複数の設定温度をメモリ153に記憶している。メモリ153は、たとえば、ターボモード、強モード、弱モードの設定温度を記憶している。メモリ153に記憶される設定温度は、ターボモード、強モード、弱モードの順番に高く、たとえばターボモードにおいて45℃〜53℃、強モードにおいて38℃〜43℃、弱モードにおいて35℃〜38℃としている。さらに、制御回路150は、ターボモードで金属外装ケース102を設定温度に保持するターボ時間もメモリ153に記憶している。ターボモードを継続するターボ時間は、たとえば3分〜10分、好ましくは4分〜8分に設定される。
電源のオンオフと、ターボモードと、強モードと、弱モードは、制御回路150に接続している押しボタンスイッチ119で切り換えられる。たとえば、押しボタンスイッチ119を1回押す毎に、強モード、弱モード、電源オフに切り換えられ、押しボタンスイッチ119を所定の時間押し続ける(いわゆる長押しする)とターボモードに切り換えられる。制御回路150は、ピンジャック113とピン端子114の接続端子181である温度検出端子181Cを介して温度センサ152から入力される信号で、金属外装ケース102の温度が低下する降下勾配を検出し、降下勾配が設定値よりも大きく、たとえば3秒間における温度低下が2℃以上であると、ターボモードに切り換えることができる。また、制御回路150は、金属外装ケース102の温度を検出して、検出する温度が設定値よりも低下すると、ターボモードに切り換えることもできる。
さらに、図21に示す懐炉は、本体部103Aに収納される電池101を二次電池として、これらの電池101を充電できる構造としている。図の懐炉は、充電用の外部電力端子180(上述の実施例の図3に開示される接続端子15のような構造である)を備えると共に、この外部電力端子180を介して、充電器等の外部機器に接続して、内部に収納される電池101を充電する。図21に示す懐炉は、蓋部103Bに外部電力端子180を設けており、この外部電力端子180にACアダプタ109を接続している。図の懐炉は、制御回路150でスイッチング素子151、123、124、125、126を制御して、外部電力端子180から入力される電力で、各々の電池101A、101Bを別々に充電できる構造としている。図の懐炉は、外部電力端子180に接続される電源ライン182を分岐して、一方をスイッチング素子124と、ピンジャック113とピン端子114の接続端子181である電源端子181Aを介して電池101Aの+極側に接続すると共に、他方をスイッチング素子125を介して電池101Bの+極側に接続している。さらに、電池101Aの−極側をスイッチング素子126を介してアースライン183に接続すると共に、電池101Bの−極側をピンジャック113とピン端子114の接続端子181であるアース端子181Dを介してアースライン183に接続している。この懐炉は、電池101Aを充電するとき、制御回路150が、スイッチング素子151、123、125をオフに、スイッチング素子124、126をオンに切り換える。また、電池101Bを充電するとき、制御回路150は、スイッチング素子151、123、124、126をオフに、スイッチング素子125をオンに切り換える。さらに、制御回路150は、電池101A、101Bの残容量を、電池電圧や充放電電流の積算値から検出する回路を内蔵しており、電池101Aが満充電されるとスイッチング素子124、126をオフに切り換えて充電を停止し、電池101Bが満充電されるとスイッチング素子125をオフに切り換えて充電を停止する。
以上の懐炉は、本体部103Aに収納される電池101を充電できる二次電池として、これらの電池101を充電できる構造としている。ここで、二次電池に代わって、一次電池を使用することができる。この場合は、一次電池は充電しない。誤って、充電しないように、一次電池に充電電力が供給されるとき、制御回路150が電池電圧等を測定することで、その特性より、一次電池であることを検出して充電を止める機能を備えている。さらに、懐炉は、必ずしも収納する電池を充電できる構造とする必要はない。この懐炉は、電池を充電するためのスイッチング素子等の電子部品を、蓋部の回路基板に装備することなく、また、本体部の回路基板を、蓋部の電源ラインとアースラインに接続する接続端子を必要としない。したがって、この懐炉は、制御回路を簡素化できると共に、ピンジャックとピン端子には2個の接続端子を有する安価なものを使用して製造コストを低減できる。
さらに、制御回路150は、電池101の残容量を、電池101の電圧や充放電電流の積算値から検出する回路を内蔵しており、電源がオフに切り換えられた後、一定の時間に電池1の残容量を表示する。残容量や動作モードを表示するために、制御回路150には、LED117Aからなる表示部117を接続している。この表示部117は、たとえば、強モードを赤の点滅、弱モードをオレンジの点滅、電源をオフに切り換えて、残容量を表示するときには、残容量をLED117Aの点灯状態で表示する。たとえば、大、中、小の残容量を、順番に緑色の連続点灯、遅い点滅、速い点滅で表示する。
従来の懐炉の内部構造を示す斜視図である。 本発明の一実施例にかかる懐炉の斜視図である。 図2に示す懐炉の断面図である 図2に示す懐炉の分解斜視図である。 図4に示す懐炉の金属外装ケースとインナーケースの連結構造を示す分解斜視図である。 図5に示すインナーケースの本体部の分解斜視図である。 図6に示すインナーケースの本体部の上面斜視図である。 インナーケースの蓋部の底面斜視図である。 図3に示す懐炉のA−A線断面図である。 図3に示す懐炉のB−B線断面図である。 図3に示す懐炉のC−C線断面図である。 本発明の一実施例にかかる懐炉のブロック図である。 本発明の他の実施例にかかる懐炉の横断面図である。 本発明の他の実施例にかかる懐炉の横断面図である。 図14に示す懐炉のA−A線断面に相当する分解断面図である。 本発明の他の実施例にかかる懐炉の分解斜視図である。 図16に示す懐炉のヒーターの連結構造を示す分解斜視図である。 図17に示す懐炉のインナーケースの分解斜視図である。 図16に示す懐炉の背面斜視図である。 図19に示す懐炉のヒーターの連結構造を示す分解斜視図である。 本発明の他の実施例にかかる懐炉の回路図である。
符号の説明
1…電池
2…金属外装ケース 2A…筒部
2B…底面プレート部
3…インナーケース 3A…本体部
3B…蓋部
3a…本体ケース部
3b…蓋ケース部
3c…側面開口部
4…ヒーター 4A…PTC
5…収納部
6…ホルダープレート
7…回路基板
8…回路基板
11…ケース側接点 11A…固定部
11B…接続部
11C…弾性接点部
12…蓋側接点
13…ピンジャック
14…ピン端子
15…接続端子 15A…USB端子
16…操作部 16A…押しボタン
16B…電源スイッチ
17…表示部 17A…LED
17B…ライトガイド
18…キャップ
20…開口部
21…止ネジ
22…貫通孔
28…止ネジ
29…固定ボス
30…開口部
31…底板 31A…開口部
32…中間壁
33…挿入開口
34…区画壁
35…基板収納部
36…連結ボス
37…係止部
38…位置決凸条
39…固定ボス
40…挿入筒部
41…鍔部 41A…上面プレート
41B…周壁
42…基板収納部
43…端面プレート
44…接点窓
45…表示開口
47…係止凸部
48…案内溝
50…制御回路 50A…第1の制御回路
50B…第2の制御回路
51…スイッチング素子
52…温度センサ
53…メモリ
54…メモリ
55…金属板 55A…接続片
55B…弾性片
56…金属板 56A…接続片
56B…連結片
57…リード
60…隙間
61…止ネジ
62…貫通孔
63…位置決リブ
64…突出部
65…絶縁壁
66…挿入部
72…金属外装ケース 72A…筒部
73…インナーケース 73A…本体部
73a…本体ケース部
73b…蓋ケース部
91…電池
92…ケース
93…ヒーター
94…ヒーター回路
101…電池 101A…電池
101B…電池
102…金属外装ケース 102C…平面部
102D…湾曲面
103…インナーケース 103A…本体部
103B…蓋部
103a…本体ケース部
103b…蓋ケース部
103c…側面開口部
103d…凹部
103e…貫通孔
103f…位置決凹部
103x…凸条
103y…連結溝
104…ヒーター 104A…PTC
105…収納部
106…ホルダープレート 106a…貫通孔
107…回路基板
108…回路基板
109…ACアダプタ
111…ケース側接点
112…蓋側接点
113…ピンジャック
114…ピン端子
117…表示部 117A…LED
119…押しボタンスイッチ
120…開口部
123…スイッチング素子
124…スイッチング素子
125…スイッチング素子
126…スイッチング素子
127…支持リブ
130…開口部
131…底板
132…中間壁
134…区画壁
135…基板収納部
140…挿入筒部
150…制御回路
151…スイッチング素子
152…温度センサ
153…メモリ
155…金属板 155A…接続片
155B…弾性片
156…金属板 156A…接続片
156B…弾性片
163…位置決リブ 163A…切欠部
166…係止部
180…外部電力端子
181…接続端子 181A…電源端子
181B…電源端子
181C…電源端子
181D…電源端子
182…電源ライン
183…アースライン

Claims (6)

  1. 底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケースと、この金属外装ケース内に挿入する外形に形成して、内部に電池の収納部を設けているプラスチック製のインナーケースと、このインナーケースに収納している電池と、金属外装ケースに熱結合されて外装ケースを加温するヒーターとを備え、
    インナーケースが、金属外装ケースに固定される本体部と、金属外装ケースの開口部を閉塞する蓋部とを備え、
    本体部に脱着自在に連結される蓋部であり、蓋部を脱着して電池を交換するようにしてなる懐炉。
  2. 底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケースと、この金属外装ケース内に挿入する外形に形成して、内部に電池の収納部を設けているプラスチック製のインナーケースと、このインナーケースに収納している電池と、金属外装ケースに熱結合されて外装ケースを加温するヒーターとを備え、
    ヒーターを金属外装ケースとインナーケースの間に配置すると共に、インナーケースとヒーターの間にはホルダープレートを配設しており、このホルダープレートと金属外装ケースの内面とでヒーターを挟着してヒーターを金属外装ケースに熱結合させると共に、ホルダープレートとインナーケースとの間に隙間を設けて、ヒーターからインナーケースへの熱伝導を抑制してなる懐炉。
  3. 底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケースと、この金属外装ケース内に挿入する外形に形成して、内部に電池の収納部を設けているプラスチック製のインナーケースと、このインナーケースに収納している電池と、金属外装ケースに熱結合されて外装ケースを加温するヒーターとを備え、
    前記金属外装ケースの両面の内側にヒーターを配設している懐炉。
  4. 底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケースと、この金属外装ケース内に挿入する外形に形成して、内部に電池の収納部を設けているプラスチック製のインナーケースと、このインナーケースに収納している電池と、金属外装ケースに熱結合されて外装ケースを加温するヒーターとを備え、
    前記金属外装ケースの内側に近接あるいは接触させて温度センサを配置している懐炉。
  5. 底を閉塞して一端を開口してなる筒状に金属板を加工してなる金属外装ケースと、この金属外装ケース内に挿入する外形に形成して、内部に電池の収納部を設けているプラスチック製のインナーケースと、このインナーケースに収納している電池と、金属外装ケースに熱結合されて外装ケースを加温するヒーターとを備え、
    前記インナーケースが、前記金属外装ケースに固定される本体部と、この本体部に脱着自在に連結されて、金属外装ケースの開口部を閉塞する蓋部とを備えており、本体部と蓋部とをピンジャックを介して電気接続してなる懐炉。
  6. 前記蓋部が、前記本体部に収納される電池の電極に接触する蓋側接点を備える請求項またはに記載される懐炉。
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