JP2003229110A - 車両用のバッテリー装置 - Google Patents
車両用のバッテリー装置Info
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Abstract
も正確に温度を検出できるように二次電池に接近して配
設する。 【解決手段】 車両用のバッテリー装置は、複数の二次
電池20と、この二次電池20を収納しているケース1
0と、このケース10の外側に固定された温度検出プレ
ート30とを備える。ケース10は、二次電池20と温
度検出プレート30との間の部分に、二次電池20を冷
却する換気穴15を開口している。温度検出プレート3
0は、絶縁基板31に温度センサー50を固定してい
る。絶縁基板31は、ケース10の換気穴15に連通さ
れる通気穴33を有すると共に、通気穴33の間に、温
度センサー50を接続するための連通部34を設けて、
この連通部34に温度センサー50を固定している。バ
ッテリー装置は、温度検出プレート30の温度センサー
50を、ケース10の換気穴15から二次電池20の表
面に接近させている。
Description
走行させるモーターを駆動するバッテリー装置に関し、
とくに電池温度を検出する温度センサーを備えるバッテ
リー装置に関する。
放電されるので、使用状態によっては、二次電池が相当
に高温になる。このため二次電池の温度を検出して充放
電を制御する必要がある。このことを実現するために、
従来の車両用のバッテリー装置は、二次電池を直線状に
連結している電池モジュールの表面に温度センサーであ
るPTCを付着している。PTCは、電池温度が設定温
度よりも高くなると、電気抵抗が急激に増加する。この
PTCは、各々の二次電池の表面に付着されて、互いに
直列に接続される。この電池モジュールは、PTCに接
続している温度センサー用のリード線を引き出してい
る。
に固定されたPTC等の温度センサーは、二次電池を正
確に検出できる。しかしながら、電池モジュールを製作
する工程で、各々の二次電池の表面に温度センサーを固
定し、さらに各々の温度センサーのリード線を直列に接
続するので、電池モジュールの製作に手間がかかる欠点
がある。また、電池モジュールに温度センサーを固定し
ているので、電池モジュールの製作コストが高くなる。
電池モジュールは、二次電池が故障するときに交換する
必要がある。このとき、二次電池のみを交換できず、温
度センサーも一緒に交換するので、補修コストが高くな
る欠点がある。
るケースに温度センサーを設けて解消できる。しかしな
がら、多数の電池モジュールを収納するケースに、各々
の二次電池の温度を正確に検出できるように温度センサ
ーを設けるのは非常に手間がかかる。また、各々の温度
センサーを二次電池の表面に正確に接近させるのが難し
い欠点もある。
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、複数
の温度センサーを簡単かつ容易に、しかも正確に温度を
検出できるように二次電池に接近して配設できる車両用
のバッテリー装置を提供することにある。
リー装置は、複数の二次電池20と、この二次電池20
を収納しているケース10と、このケース10の外側に
固定されて、ケース10に収納している二次電池20の
温度を検出する温度センサー50を接続している温度検
出プレート30とを備える。ケース10は、二次電池2
0と温度検出プレート30との間の部分において、ケー
ス10内の二次電池20を冷却する換気穴15を貫通し
て開口している。温度検出プレート30は、絶縁基板3
1に温度センサー50を固定している。絶縁基板31
は、ケース10の換気穴15に連通される通気穴33を
有する。さらに、絶縁基板31は、通気穴33の間に、
温度センサー50を接続するための連通部34を設けて
おり、この連通部34に温度センサー50を固定してい
る。バッテリー装置は、温度検出プレート30の温度セ
ンサー50を、ケース10の換気穴15から二次電池2
0の表面に接近させている。
直列に連結してなる電池モジュール21をケース10に
収納して、この電池モジュール21と平行に換気穴15
と通気穴33を開口することができる。温度検出プレー
ト30は、連通部34を電池モジュール21の二次電池
20と対向する位置に配設して、この連通部34に配設
しているひとつの温度センサー50でひとつの二次電池
20の温度を検出することができる。さらに、温度検出
プレート30は、連通部34を電池モジュール21の二
次電池連結部24に配設して、この連通部34に配設し
ているひとつの温度センサー50でふたつの二次電池2
0の温度を検出することもできる。
プリント基板とすることができる。プリント基板である
温絶縁基板30は、複数の温度センサー50を極めて簡
単に配線できる。さらに、温度検出プレート30は、二
次電池20を暖めるヒータ40を固定することができ
る。
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための車両用のバッテリー装置
を例示するものであって、本発明は車両用のバッテリー
装置を以下のものに特定しない。
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
かるバッテリー装置を示している。図1は平面図、図2
は横断面図、図3は縦断面図、図4はケース10を開い
た状態を示す平面図である。このバッテリー装置は、複
数の二次電池20と、この二次電池20を収納している
ケース10と、このケース10の外側に固定されて、ケ
ース10に収納している二次電池20の温度を検出する
温度センサー50を接続している温度検出プレート30
とを備えている。ケース10は、複数の二次電池20を
平行に並べて収納している。図のバッテリー装置は、二
次電池20を複数の電池モジュール21としてケース1
0に収納している。電池モジュール21は、複数の二次
電池20を直列に接続して直線状に連結したものであ
る。電池モジュール21を構成する二次電池20は、円
筒型電池のニッケル−水素電池である。ただ、二次電池
にはリチウムイオン二次電池やニッケル−カドミウム電
池などの充電できる他の電池も使用できる。また、円筒
型電池でなくて角型電池とすることもできる。
を、同一平面に平行に並べて収納している。横に並べて
いる電池モジュール21は、互いに直列に接続されて出
力電圧を高くしている。図のケース10は、第1ケース
11と第2ケース12の間に電池モジュール21を収納
している。第1ケース11と第2ケース12は、電池モ
ジュール21を案内する案内溝13を設けている。案内
溝13は、その内形を電池モジュール21の外形よりも
わずかに大きくしている。ケース10は、案内溝13の
内面と電池モジュール21の表面との間に、空気を通過
させる送風隙間14ができる。さらに、第1ケース11
と第2ケース12は、案内溝13の底部に換気穴15を
開口している。換気穴15からケース10に換気される
冷却空気は送風隙間14に送風される。送風隙間14を
通過する冷却空気は、電池モジュール21の表面を流れ
て電池モジュール21を冷却する。換気穴15は、スリ
ット状である。スリット状の換気穴15は、電池モジュ
ール21を構成している各々の二次電池20の間で連結
しているが、その開口部は二次電池20のほぼ両端まで
伸びている。
10に固定して、案内溝13の内面から離して配設され
る。この電池モジュール21は、ケース10に連結する
端子22を両方の電池端面から突出して固定している。
この構造を図5に示す。この図の電池モジュール21
は、電池端面に垂直に端子22を固定している。端子2
2は、第2ケース12の定位置に嵌入されるバスバー2
3にネジ止めして固定される。バスバー23は、隣接す
る電池モジュール21を互いに連結すると共に、電池モ
ジュール21を直列に電気接続する。バスバー23と端
子22は、第2ケース12と第1ケース11に挟着され
て定位置に固定される。端子22を介して、電池モジュ
ール21は案内溝13内に配設される。電池モジュール
21は、案内溝13の内面との間に、空気を通過させる
送風隙間14ができる状態でケース10に固定される。
この構造は、換気穴15からケース10に流入される空
気を送風隙間14に通過させて、電池モジュール21の
表面に効率よく接触させて熱交換できる。
ように、二次電池20を収納しているケース10の外側
に温度検出プレート30を固定している。図のバッテリ
ー装置は、図において第2ケース12を下側に、第1ケ
ース11を上側に配設しており、ケース10の上面に温
度検出プレート30を固定している。このバッテリー装
置は、ケース10に収納された二次電池20と温度検出
プレート30との間に第1ケース11のケース面を配設
している。ただ、本発明のバッテリー装置は、これらの
図に示す姿勢から上下を反転した状態として、すなわち
第2ケースを上側に、第1ケースを下側に配設して、二
次電池が収納されたケースの下面に温度検出プレートを
固定することもできる。
納している二次電池20の温度を検出する温度センサー
50を絶縁基板31に固定している。温度センサー50
は、たとえばPTCである。PTCは、電池温度が設定
温度よりも高くなると、電気抵抗が急激に増加する特性
がある。したがって、抵抗値の変化で電池温度の上昇を
検出できる。PTCである温度センサー50は、絶縁基
板31に固定されて、互いに直列に接続される。このよ
うに、絶縁基板31に固定される温度センサー50は、
極めて簡単に配線できる特長がある。温度センサー50
は、絶縁基板31から突出するように設けられて、換気
穴15からケース10に収納している二次電池20に接
近して配設される。図に示すバッテリー装置は、第1ケ
ース11を貫通して換気穴15を開口しており、かつ温
度検出プレート30の絶縁基板31にも、ケース10の
換気穴15に連通される通気穴33を開口している。換
気穴15と通気穴33は同じ位置に対向して開口され、
温度検出プレート30が換気穴15を閉塞しないように
している。空気は、通気穴33と換気穴15を通過して
ケース10内の二次電池20を冷却する。
基板31は通気穴33の間に連通部34を設けている。
すなわち、スリット状の通気穴33の間に橋渡しするよ
うに連通部34を設けている。連通部34に固定された
温度センサー50は、図6の断面斜視図に示すように、
ケース10の換気穴15に突出されて、二次電池20の
表面に接近する。図2に示す温度検出プレート30は、
連通部34を電池モジュール21の二次電池20と対向
する位置に配設し、この連通部34に配設しているひと
つの温度センサー50でひとつの二次電池20の温度を
検出している。この温度検出プレート30は、各々の二
次電池20の温度を確実に検出できる特長がある。
すように、連通部34を電池モジュール21の二次電池
連結部24に配設して、この連通部34に配設している
ひとつの温度センサー50でふたつの二次電池20の温
度を検出することもできる。この構造は、温度センサー
50の個数を二次電池20の数の半分にできる。さら
に、この構造は、連通部34を電池モジュール21の二
次電池連結部24に配設しているので、通気穴33を二
次電池20のほぼ全体に沿って開口できる。このため、
通気穴33で二次電池20を効率よく冷却できる特長が
ある。
示すように、その周囲をケース10に連結して固定する
ために、周縁に凸部32を設けている。ケース10は、
図3と図6に示すように、温度検出プレート30の凸部
32と連通部34を係止するための係止フック16を一
体的に成形して設けている。係止フック16は、温度検
出プレート30を水平方向にずらせて係止できるよう
に、横を開口している。係止フック16は、温度検出プ
レート30をスリット状の通気穴33の縦方向にずらせ
て係止できる構造としている。係止フック16でケース
10に連結される温度検出プレート30は、温度センサ
ー50を二次電池20の表面に押圧することができる。
係止フック16が温度検出プレート30をケース10か
ら離れないように保持するからである。
のヒータ40を固定している。ヒータ40は、厳寒時に
二次電池20を加温する。ヒータ40は、空気を加熱
し、加熱された空気を通気穴33と換気穴15に通過さ
せてケース10内の二次電池20を暖める。
上面に温度検出プレート30を固定している。このバッ
テリー装置は、温度検出プレート30で加熱された空気
をケース10内に自然に対流させて二次電池20を暖め
る。図示しないが、図2の姿勢から上下を反転してケー
スの下面に温度検出プレートを固定しているバッテリー
装置は、温度検出プレートで加熱された空気が軽くなっ
て、通気穴と換気穴を通過して送風隙間に流動されるの
で、より効率よく二次電池を暖めることができる。た
だ、本発明のバッテリー装置は、温度検出プレートのヒ
ータで加温された空気をファン(図示せず)で送風して
二次電池を加温することもできる。ファンで加温空気を
送風するバッテリー装置は、加温空気を閉ループ内に循
環させて、二次電池を効率よく暖めることができる。バ
ッテリー装置は、自動車に必ずしも水平に搭載されると
は限らない。バッテリー装置は、垂直あるいは傾斜する
姿勢で自動車に搭載されることもある。温度検出プレー
トで暖められた空気をファンで循環させるバッテリー装
置は、自動車に搭載される姿勢に関係なく二次電池を有
効に加温できる。
0を直列に接続して絶縁基板31に固定している。ヒー
タ40は、抵抗、半導体、PTC等の通電することによ
って発熱する電子部品である。この温度検出プレート3
0は、ヒータ40に通電してジュール熱で各々のヒータ
40を加温し、ヒータ40の発熱で二次電池20を加温
する。
貫通してスリット状の通気穴33を開口しており、通気
穴33の間にヒータ40を固定している。通気穴33
は、絶縁基板31を第1ケース11に固定する状態で、
換気穴15と対向する位置に配設される。絶縁基板31
には、二次電池20を暖めるために、複数のヒータ40
を固定している。
0のリード線41を挿通して半田付けするために複数の
連結孔35を設けている。連結孔35は、その周囲に導
電リング36を設けている。連結孔35の導電リング3
6は、ヒータ40を固定する部分では電気接続されず、
ヒータ40を固定しない部分ではプリント基板の表面に
固定している導電線37で電気接続している。ヒータ4
0は、両端のリード線41を絶縁基板31の連結孔35
に挿入し、リード線41を導電リング36に半田付けし
て絶縁基板31に固定される。
互いに直列に接続される。プリント基板に半田付けして
固定される全てのヒータ40は同一の抵抗値である。同
一抵抗値のヒータ40を直列に連結して通電すると、全
てのヒータ40の発熱量は等しくなる。発熱量が電流の
自乗と抵抗値の積に比例するからである。複数の二次電
池20を暖める温度検出プレート30は、必ずしも均一
に加温して全ての二次電池20を均一に加温できるとは
限らない。たとえば、ケース10の周縁部の電池モジュ
ール21は、中央部分の電池モジュール21に比較して
冷却されやすいことがあるからである。
続するヒータ40の個数を調整し、あるいはヒータ40
にかわってジャンパー線42を接続して、部分的な発熱
を調整できる。抵抗の発熱量が、電流の自乗と抵抗値の
積で特定されるからである。このため、たとえば、ヒー
タ40に代わってジャンパー線42を接続して発熱しな
いようにできる。ジャンパー線42は抵抗が0Ωである
から、電流を流しても発熱しない。また、直列に接続し
ているヒータ40に、並列接続するヒータ40の数を調
整して、発熱量を調整できる。たとえば、ヒータ40を
固定する部分にふたつのヒータ40を並列に接続して、
発熱量を半分にできる。並列接続してヒータ40の抵抗
値を半分にできるからである。また、ヒータを固定する
部分に3個のヒータを並列に接続して、発熱量を1/3
にすることもできる。さらに、ヒータ40を固定する部
分にふたつのヒータ40を直列に接続し、抵抗値を2倍
にして発熱量を2倍にすることもできる。図の温度検出
プレート30は、側部で2個のヒータ40を直列に接続
して発熱量を大きくしており、中央部ではヒータ40に
代わってジャンパー線42を接続して発熱量を小さく、
温度検出プレート30の発熱量を局部的に調整して、複
数の二次電池20を均一に加温できるようにしている。
に、二次電池20と対向する面にヒータ40を固定する
こともできる。ここに配設されたヒータ40は、第1ケ
ース11を加温し、第1ケース11が二次電池20を暖
める。図の第1ケース11は、案内溝13の内面を二次
電池20の表面に沿う形状としている。ヒータ40で加
温された第1ケース11は、輻射熱で二次電池20を暖
め、あるいは送風隙間14の空気を介して二次電池20
を暖める。この構造のバッテリー装置は、ファンを使用
することなく、垂直姿勢で自動車に搭載でき、あるいは
図に示す姿勢から上下反転して自動車に搭載して、温度
検出プレートで二次電池を暖めることができる。なお、
この図の実施例において、前述の実施例と同じ構成要素
については、同一番号を付している。
次電池20が収納されたケース10をひとつのケースユ
ニット70として、このケースユニット70を2段に積
層して連結している。この図において、下側に位置する
ケースユニット70は、図2に示すバッテリー装置と同
じ構造であり、上側に位置するケースユニット70は、
図2に示すバッテリー装置を上下反転したものである。
したがって、この図の実施例において、図2に示す実施
例と同じ構成要素については、同一番号を付してその説
明を省略する。
ット70を、温度検出プレート30が互いに対向する姿
勢で積層して連結している。2つのケースユニット70
は、外ケース71で連結している。図の外ケース71
は、2つのケースユニット70を所定の間隔で連結する
ために、中間部分に位置決凸部72を有する。外ケース
71は、2つのケースユニット70の間隔が最適となる
ように、位置決凸部72の厚さを決定している。
置するケースユニット70の温度検出プレート30にヒ
ータ40を設けていない。上側のケースユニット70に
収納される二次電池20は、下側のケースユニット70
の温度検出プレート30に固定されたヒータ40で加温
される。このように、一方の温度検出プレート30にの
みヒータ40を配設するバッテリー装置は、ヒータ40
の数を少なくしながら、いいかえると少ない消費電力で
多数の二次電池20を有効に加温できる特長がある。と
くに、下側の温度検出プレート30にヒータ40を配設
する構造は、下側のケースユニット70に収納される二
次電池20については、下側の温度検出プレート30か
ら第1ケース11に伝導される熱で効率よく加温し、上
側のケースユニット70に収納される二次電池20につ
いては、加熱されて軽くなった空気を、通気穴33と換
気穴34から流動させて効率よく加温する。したがっ
て、全ての二次電池を、少ない消費電力で効率よく、し
かも均一に暖めることができる。ただ、ヒータは、上側
に位置するケースユニットの温度検出プレートに配設す
ることも、上下両方の温度検出プレートに配設すること
もできる。さらに、温度検出プレートで加温された空気
をファンで送風して二次電池を加温することもできる。
示す。このバッテリー装置は、複数の二次電池20で温
度検出プレート30を加温するためのDC/DCコンバ
ータ61と、このDC/DCコンバータ61を制御して
ヒータ40の通電をオンオフする制御回路60を備え
る。DC/DCコンバータ61は、直列に接続している
複数の二次電池20の出力を所定の電圧に変換して、温
度検出プレート30のヒータ40に通電する。このバッ
テリー装置は、最も効率よく速やかに二次電池20を暖
めることができる。それは、放電による発熱と、温度検
出プレート30のヒータ40の両方で二次電池20を暖
めるからである。
ータ61の入力側に、AC入力を複数の二次電池20の
出力電圧に変換するAC/DCコンバータ62を接続し
ている。AC/DCコンバータ62は、リード線63と
コンセント64を介して家庭用の商用電源に接続され
る。このバッテリー装置は、外部から入力される交流入
力でヒータ40を加熱できる。AC入力をAC/DCコ
ンバータ62で直流に変換し、さらにこの直流電力をD
C/DCコンバータ61でヒータ40に供給できるから
である。DC/DCコンバータ61は、その出力電圧を
電装用バッテリー65の出力電圧として、電装用バッテ
リー65の充電に併用できる。図のバッテリー装置は、
電装用バッテリー65を充電するために専用のDC/D
Cコンバータ66を備える。DC/DCコンバータ61
を電装用バッテリー65の充電に併用するバッテリー装
置は、電装用バッテリー65を充電するDC/DCコン
バータ66を省略できる。
0の通電をオンオフする。制御回路60は、電池温度ま
たは外気温度を検出する温度センサー51を備えてい
る。この温度センサー51は、たとえばサーミスタであ
る。サーミスタは、周囲の温度を抵抗値の変化として検
出して、制御回路60に入力する。温度センサー51の
検出温度が設定温度よりも低いときに、制御回路60は
ヒータ40に通電して二次電池20を暖める。制御回路
60は、自動車のイグニッションスイッチがオンに切り
換えられたときに、電池温度または外気温度を検出し
て、検出温度が設定温度よりも低いときに、ヒータ40
に通電する。イグニッションスイッチがオフの状態、い
いかえると自動車を走行させない状態では、二次電池2
0や外気温度が設定温度よりも低くなっても、ヒータ4
0に通電しない。ヒータ40に通電すると二次電池20
が過放電になることがあるからである。さらに、イグニ
ッションスイッチをオンに切り換えた状態においても、
二次電池20の残容量が設定容量よりも少ないときは、
設定温度よりも低くてもヒータ40に通電しない。二次
電池20の過放電を防止するためである。二次電池20
が充電されて残容量が設定容量よりも大きくなると、設
定温度よりも低いときにヒータ40に通電する。ヒータ
40に通電して、二次電池20の温度があらかじめ設定
された温度よりも高くなると、このことを温度センサー
51で検出して、制御回路60はヒータ40の通電を停
止する。
下のフローチャートで二次電池を暖める。 [N=1のステップ]自動車のイグニッションスイッチ
がオンに切り換えられたかどうかを検出する。イグニッ
ションスイッチがオフの状態、いいかえると自動車を走
行させない状態ではヒータ40に通電しない。 [N=2のステップ]自動車のイグニッションスイッチ
がオンに切り換えられた後、所定の時間が経過したかど
うかを調べる。所定の時間が経過するまでこのステップ
をループする。 [N=3、4のステップ]制御回路60が、バッテリー
装置の電圧を検出する。制御回路60は、直列に接続さ
れた二次電池20の電圧を検出し、検出電圧から二次電
池20の残容量を調べる。検出電圧が設定電圧未満のと
きは、二次電池20の残容量が設定値未満であると判定
してヒータ40に通電しない。制御回路は、検出電圧か
ら残容量を演算し、演算された残容量を設定値に比較す
ることもできる。 [N=5、6のステップ]制御回路60が、温度センサ
ー51で電池温度を検出する。ただ、制御回路60は、
外気温度を検出することもできる。制御回路60は、検
出温度が設定温度よりも低いかどうかを判定し、検出温
度が設定温度よりも高いときにはヒータ40に通電しな
い。さらに、制御回路は、電池温度に加えてヒータの温
度を検出し、検出温度を設定温度に比較してヒータに通
電するかどうかを判定することもできる。ヒータの温度
が設定温度よりも高いときは、ヒータに通電しない。 [N=7、8、9のステップ]制御回路60がヒータ4
0に通電して二次電池20を加温する。制御回路60
は、ヒータ40に所定の時間通電するか、あるいは、電
池温度があらかじめ設定された温度よりも高くなるまで
ヒータ40に通電する。制御回路60は、ヒータ40に
所定の時間通電するか、あるいは電池温度が設定温度よ
りも高くなると、ヒータ40への通電を停止する。
スイッチがオンに切り換えられた状態でヒータ40に通
電するので、二次電池20の過放電を有効に防止でき
る。ただ、交流入力をAC/DCコンバータ62で直流
に変換するバッテリー装置は、イグニッションスイッチ
をオフにする状態であっても、AC/DCコンバータ6
2のコンセント64を介して交流電源に接続して二次電
池20を暖めることができる。二次電池20を放電させ
ることなく、ヒータ40を交流電力で加温できるからで
ある。このバッテリー装置は、イグニッションスイッチ
がオフのときにおいても、電池温度または外気温度が設
定温度よりも低くなると、制御回路60がヒータ40に
通電して二次電池20を暖める。このバッテリー装置
は、とくに厳寒の地域において有効に使用できる。それ
は、イグニッションスイッチをオンにして自動車を走行
させるときに、すでに二次電池20が暖められて充分な
性能を発揮できるからである。また、イグニッションス
イッチをオフにする状態においても、二次電池20の冷
えすぎを防止できる特長がある。
数の温度センサーを簡単かつ容易に、しかも正確に温度
を検出できるように二次電池に接近して配設できる特長
がある。それは、本発明の車両用のバッテリー装置が、
複数の二次電池を収納しているケースの外側に、温度セ
ンサーを絶縁基板に固定してなる温度検出プレートを備
えており、この温度センサーを二次電池と温度検出プレ
ートとの間のケースに開口された換気穴から二次電池の
表面に接近させているからである。このバッテリー装置
は、絶縁基板に固定した温度センサーを、ケースの換気
穴に位置させて二次電池の表面に接近させるので、温度
センサーを極めて簡単に二次電池の温度を正確に検出で
きるように配設できる。とくに、温度センサーを絶縁基
板に固定する構造は、温度センサーの配線を簡単にでき
ると共に、温度センサーを正確に位置決めしながら固定
できる特長がある。
のように、温度センサーを二次電池の表面に固定しない
ので、電池モジュールの製作を簡単にして製作コストを
低減できると共に、二次電池が故障した場合において
も、温度センサーを交換することなく二次電池のみを交
換でき、補修コストを低減できる特長がある。
温度検出プレートの絶縁基板に、ケースの換気穴に連通
される通気穴を開口しており、この通気穴の間に設けた
連通部に温度センサーを固定しているので、温度検出プ
レートでケースの換気穴を塞ぐことなく、通気穴と換気
穴とに空気を通過させて二次電池を冷却できる。
面図
態を示す平面図
分解斜視図
面斜視図
要部拡大断面図
横断面図
横断面図
ブロック図
る工程を示すフローチャート
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の二次電池(20)と、この二次電池(2
0)を収納しているケース(10)と、このケース(10)の外側
に固定されて、ケース(10)に収納している二次電池(20)
の温度を検出する温度センサー(50)を接続している温度
検出プレート(30)とを備えており、 二次電池(20)と温度検出プレート(30)との間に配設して
いるケース(10)を貫通して、ケース(10)内の二次電池(2
0)を冷却する換気穴(15)を開口しており、温度検出プレ
ート(30)は、絶縁基板(31)に温度センサー(50)を固定し
ており、かつ絶縁基板(31)には、ケース(10)の換気穴(1
5)に連通される通気穴(33)を有すると共に、この通気穴
(33)の間に、温度センサー(50)を接続するための連通部
(34)を設けており、この連通部(34)に温度センサー(50)
を固定して、温度センサー(50)をケース(10)の換気穴(1
5)から二次電池(20)の表面に接近させてなる車両用のバ
ッテリー装置。 - 【請求項2】 複数の二次電池(20)を直列に連結してな
る電池モジュール(21)をケース(10)に収納しており、こ
の電池モジュール(21)と平行に換気穴(15)と通気穴(33)
を開口しており、温度検出プレート(30)の連通部(34)を
電池モジュール(21)の二次電池(20)と対向する位置に配
設して、この連通部(34)に配設しているひとつの温度セ
ンサー(50)でひとつの二次電池(20)の温度を検出してい
る請求項1に記載の車両用のバッテリー装置。 - 【請求項3】 複数の二次電池(20)を直列に連結してな
る電池モジュール(21)をケース(10)に収納しており、こ
の電池モジュール(21)と平行に換気穴(15)と通気穴(33)
を開口しており、温度検出プレート(30)の連通部(34)を
電池モジュール(21)の二次電池連結部(24)に配設して、
この連通部(34)に配設しているひとつの温度センサー(5
0)でふたつの二次電池(20)の温度を検出している請求項
1に記載の車両用のバッテリー装置。 - 【請求項4】 温度検出プレート(30)の絶縁基板(31)が
プリント基板である請求項1に記載の車両用のバッテリ
ー装置。 - 【請求項5】 温度検出プレート(30)に二次電池(20)を
暖めるヒータ(40)を固定している請求項1に記載の車両
用のバッテリー装置。
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