JP4484733B2 - 表示装置用プラスチック基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は表示装置用プラスチック基板に関し、特に、繊維および樹脂マトリクスを含有するプラスチック基板に関する。
近年、CRTに代わる表示装置として、種々のタイプのフラットパネルディスプレイが使用されている。フラットパネルディスプレイの中でも、液晶表示装置は、薄型・軽量・低消費電力の特徴を活かし、携帯電話やPDAなどのモバイル用途の表示装置ディスプレイとして幅広く使用されている。
特に、モバイル用途では、表示装置のさらなる薄型化・軽量化が望まれており、表示装置の厚さと重量の大半を占めるガラス基板の薄板化が行われている。しかしながら、ガラス基板を薄くすると非常に割れやすくなるので、ガラス基板に代わってプラスチック基板を用いる検討が進んでいる。プラスチック基板は、例えばポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂のような熱硬化性樹脂やポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂を用いて形成される。
プラスチック基板は、薄くても割れにくいので、シートディスプレイ(あるいはフィルムディスプレイ)やウエアラブルディスプレイなどのフレキシブルな表示装置も実現できる。
しかしながら、プラスチック基板を液晶表示装置の基板に適用するためには、様々な課題がある。
最も大きな課題の1つは、ガラス基板に比べてプラスチック基板の線膨張率が大きいことである。ガラスの線膨張率は一般に数ppm/℃程度であるのに対し、プラスチックの線膨張率は、小さいものでも数十ppm/℃である。線膨張率が大きいと、温度による寸法の変動が大きくなるため、高精度のパターニングを要求される、例えばTFTのような駆動素子の作製が困難である。また、TFTが形成される基板(単に「TFT基板」ということもある。)として従来のガラス基板を用い、対向基板にプラスチック基板を用いても、対向基板に形成されたカラーフィルタ(および/またはブラックマトリクス)と、TFT基板の画素電極との位置合わせが困難となる。
プラスチック基板の線膨張率を小さくし、寸法安定性を向上させるために、樹脂マトリクス中に繊維などの充填材(フィラー)を混合した複合材料を用いてプラスチック基板(複合基板)を形成する方法が提案されている(特許文献1から特許文献2)。
例えば、特許文献1には、繊維布に樹脂を含浸させて硬化することによって形成された複合基板を備える反射型導電性基板が開示されている。特許文献1には、様々な複合基板が開示されているが、ガラスクロスを用いた複合基板は、長い繊維を密に織り込んで布状にしているため、引張強度に優れており、割れ難さ、および低線膨張率の点で最も優れている。
特許文献2は、特許文献1に開示された反射型導電性基板の改良技術に関する。詳細には、特許文献2は、「特許文献1に開示された基板をTFT液晶表示装置用基板に用いるためには耐熱性が不充分であり、繊維布によるうねりが表面にも反映され、表示装置として要求される平坦性が得られなかった。」という事情に鑑み、提案された技術に関する。特許文献2には、ガラス繊維を含む不織布に樹脂を含浸したベース基板の両面に、表面を平坦化するための平坦性改良層(以下、平坦化層と呼ぶ。)を有し、その片面に耐フッ硝酸保護層を有し、対面に水蒸気バリア層と耐フッ硝酸保護層とを有する反射型液晶表示装置用プラスチック基板が開示されている。平坦化層、耐フッ硝酸保護層および水蒸気バリア層は、いずれも、所定の化合物から形成されている。
このうち、平坦化層は、不織布に起因する凹凸を改善し、液晶表示装置に要求される平坦性(隣り合う繊維布目の最高点と最低点との高さが100nm以下)を確保するために形成される。平坦化層を構成する樹脂は、ベース基板を構成する樹脂と同じシアネート樹脂である。特許文献2の実施例には、隣り合った維布目の最高点と最低点との高さの差が45nmに低く抑えられたプラスチック基板が開示されており、このようなプラスチック基板は、表面平坦性、酸素や水蒸気などに対するバリア性に優れている旨記載されている。
特開平11−2812号公報 特開2003−98512号公報
しかしながら、特許文献2に開示されているように凹凸の高さが45nmに抑えられたプラスチック基板を表示装置に用いても、セル厚のむら(セルギャップムラ)が生じ、表示品位の低下を充分抑えることができない。
上記の問題は、樹脂中に繊維などの充填材を含浸した複合基板に限って生じるものではなく、複合基板を構成する材料が線膨張率や吸湿性の異なる材料から形成されていれば生じ得る。
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、表示装置用の基板として用いた場合に、セルギャップムラに基づく表示品位の低下を防止し、高品位の表示を可能とするプラスチック基板を提供することにある。
本発明のプラスチック基板は、表示装置に用いられるプラスチック基板であって、線膨張率が異なる材料から形成された複合基板と、前記複合基板の表面の少なくとも一部を覆う被覆層とを備えており、前記複合基板の表面は、a軸およびb軸で規定される基板面内において、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを有し、前記被覆層の表面は、複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを有し、前記プラスチック基板の表面は、前記第1の凹凸パターンおよび前記第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有することに特徴がある。
ある好ましい実施形態において、a軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)は下式(1)
(A/B)≦0.6 ・・・(1)
式中、
Aは、前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から
最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールであり、
Bは、空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールで
ある、
ある好ましい実施形態において、b軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(b)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)は下式(1)
(A/B)≦0.6 ・・・(1)
式中、
Aは、前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から
最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールであり、
Bは、空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールで
ある、
を満足する。
ある好ましい実施形態において、前記表示装置は、液晶表示装置または有機EL表示装置である。
本発明によるプラスチック基板の製造方法は、表示装置に用いられるプラスチック基板の製造方法であって、
(a)線膨張率が異なる材料から形成された複合基板であって、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを表面に有する複合基板を用意する工程と、
(b)複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを表面に有する被覆層を前記複合基板の表面に形成することによって、前記第1の凹凸パターンおよび前記第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有する表面を形成する工程と、
を包含することに特徴がある。
ある好ましい実施形態において、前記第2の凹凸パターンは、前記第1の凹凸パターンのa軸に沿った1ピッチ内に複数の凸部を有する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(b)は、前記複合基板の表面に感光性樹脂層を形成する工程と、フォトリソグラフィプロセスを用いて前記感光性樹脂層をパターニングする工程とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(a)における前記複合基板の表面のa軸に沿った第1の凹凸パターンの表面プロファイルX1(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X1(f)の前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールをAとし、
a軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)の空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールをBとするとき、(A/B)≦0.6の関係を満足する。
ある好ましい実施形態において、前記第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は0.1μm超である。
ある好ましい実施形態において、前記第3の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は、前記第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)よりも小さい。
ある好ましい実施形態において、前記複合基板は、繊維および樹脂マトリクスを含有する。
ある好ましい実施形態において、前記繊維は繊維布の形態で用いられる。
本発明によれば、プラスチック基板の表面をランダム化しているため、セルギャップムラが平均化され、表示品位が改善されると考えられる。特に、本発明によれば、表示装置用基板の製造工程の熱履歴などによってプラスチック基板表面の凹凸の高さが100nmを超え、液晶表示装置に要求される平坦性を満足しない場合であっても、セルギャップムラに起因する表示品位の低下を充分防止することができる(後記する実験例1を参照)。
さらに、本発明によれば、特許文献2に開示されているような、特別な材料や複雑な成膜方法を何ら必要としないため、材料の選択肢が広く、所望のプラスチック基板を簡便に作製できるという利点を有している。したがって、品質のバラツキがなく、常に、安定して優れたプラスチック基板を提供することができ、表示装置用の基板に用いた場合に高品位の表示が得られる。
本発明者は、表示品位に優れた表示装置用のプラスチック基板を提供するため、まず、表示品位の低下が見られたセル内部の凹凸形状を詳細に調べた。具体的には、表示品位の低下が見られたプラスチック基板(保護膜を有しているが、透明導電膜(ITO)や配向膜などは有していない基板)表面の凹凸を触針式段差計を用いて調べた。測定長さは5mmである。その結果、たとえ、基板表面の凹凸の高さ(凸部の最上点と凹部の最下点との差)を100nm以下に低減したとしても、凹凸が規則的に配列されていると、表示品位が低下することが分かった。
この実験結果は、従来の認識を覆すものである。従来の認識によれば、プラスチック基板を液晶表示装置に用いたときの表示品位の低下を改善するためには、例えば、前述した特許文献2に開示されているように、凹凸の高さを100nm以下に低減し、できるだけ平坦化する必要があると考えられていたからである。
上記の実験結果に鑑み、さらに検討を重ねた結果、プラスチック基板の表面をランダム化することによって表示品位の低下を防止できることを突き止め、本発明に到達した。
(実施形態)
以下、図1から図2、図4から図5を用い、本発明によるプラスチック基板10の実施形態を説明する。本実施形態では、複合基板の代表例として繊維充填系複合基板を挙げて説明するが、これに限定されない。
以下では、本実施形態によるプラスチック基板10の表面をランダム化するための被覆層6を「ランダム化層」と呼ぶ。また、説明の便宜上、ランダム化層6を形成する前の基板を「複合基板5」、ランダム化層6を形成した後の基板を「プラスチック基板10」と呼び、両者を区別する。特に断らない限り、プラスチック基板は、透明導電膜(ITO)や配向膜を有していない。
ここでは、複合基板5として、繊維1を基板面(ab面)内の互いに直交する2つの方向(a軸およびb軸)に沿って配列した繊維充填系複合基板5を例に説明する。このように繊維1を互いに略直交するように配列することによって、線膨張率を始めとする物性(例えば、機械特性や熱特性)を等方的にできるので好ましい。また、互いに略直交する交差する2つの方向に配列された複数の繊維1は、繊維布1Sであることが好ましい。繊維布1Sは、不織布よりも機械強度を向上する効果が高い。ここでは平織の繊維布1Sを用いる例を説明する。平織の繊維布1Sは、繊維1が互いに重なることによって形成される段差が小さいので、朱子織や綾織などに比べて、複合基板5の厚さのばらつき(または表面の凹凸)を小さくできるので好ましい。
まず、図1および図2を用いて、本実施形態によるプラスチック基板10の構成の概略を説明する。
図1は、本実施形態のプラスチック基板10の構成を模式的に示す断面図である。図2に、プラスチック基板10に用いられる樹脂含浸繊維布1Sの一部を模式的に示す。
図1に示すように、プラスチック基板10は、複合基板5と、複合基板5の表面を覆うランダム化層6とから構成されている。
複合基板5は、繊維布1Sを埋設した樹脂マトリクス2と、樹脂マトリクス2の両面にそれぞれ形成された平坦化層3および保護膜4とから構成されている。繊維布1Sは、複数の繊維1を束ねた繊維束1Aを縦横に平織したものである。平坦化層3および保護膜4は、本実施形態のプラスチック基板10を表示装置に用いたときの表示品位を高めるため、必要に応じて配置される。図1には、平坦化層3および保護膜4の両方を備えた複合基板5を示しているが、これに限定されない。複合基板5は、例えば、平坦化層3および保護膜4のいずれか一方を有していてもよいし、あるいは、両方を有していなくてもよい。
複合基板5の表面は、図1に示すように、基板面(ab面)内において、複数の凹凸がa軸およびb軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを有している。ただし、第1の凹凸パターンは、これに限定されず、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列されていれば良い。
本明細書において、「凹凸が規則的に配列されている。」とは、複合基板5において、繊維1が存在する部分(凸部)と繊維1が存在しない部分(凹部)とによって形成される凹凸が一定の周期で配列されていることを指す。凹凸の周期(ピッチ)は繊維1の配列パターン(繊維布の織り)に起因しており、ある程度のばらつきがある。後述するように複合基板5の表面プロファイルを計測し、フーリエ変換すると、繊維1の配列パターンの周期に対応する空間周波数(周期分の1)付近にピークが検出される。逆に、繊維の配列パターンの周期分の1の空間周波数にピークが現れることから、繊維1の配列パターンに起因する凹凸が複合基板の表面に形成されていることがわかる。
ランダム化層6は、複合基板5の表面に形成される。ランダム化層6の表面は、ab面内において、複数の凸部がa軸およびb軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを有している。ただし、第2の凹凸パターンは、これに限定されない。例えば、第1の凹凸パターンにおいて、複数の凹凸がa軸に沿って規則的に配列されている場合、第2の凹凸パターンにおける複数の凸部は、少なくともa軸に沿ってランダムに配列されていればよい。第2の凹凸パターンは、第1の凹凸パターンのa軸に沿った1ピッチ内に複数の凸部を有していることが好ましい。
本明細書において、「凸部がランダムに配列されている」とは、隣接する凸部の大きさに相関関係が無く、隣接する凸部の間隔もランダムであることを意味する。ランダム化層6は、複合基板5の表面の規則的な凹凸プロファイルをランダム化するために設けているので、複合基板5の表面の凹凸が規則性を有する方向(a軸またはb軸)において、凸部がランダムに配列されていれば良い。またランダムの程度は、複合基板5の表面の凹凸プロファイルの規則性にも依存するが、例えば、後記する図3に示す程度のランダムさであってよい。図3に示す程度のランダムさで不十分な場合は、凸部の形状に変化を持たせたりしても良い。ランダム化層6を設けた表面のプロファイルに基づいて得られるフーリエ変換関数が、後に説明する条件(式(1))を満足すれば、複数の凸部は十分に「ランダム」に配列されているといえる。なお、一般的に、複合基板5の表面の凹凸プロファイルの規則性の1周期(1ピッチ)内に、複数の凸部が配置されるようなランダム化層6を用いることが好ましい。
図1には、ランダム化層6が複合基板5の表面全体を覆うように被覆されているが、これに限定されない。表示品位の低下を防止できる限り、ランダム化層6は、複合基板5の表面の少なくとも一部を覆うように被覆されていればよい。
プラスチック基板10の表面は、第1パターンおよび第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有している。第3の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は、第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)よりも小さいことが好ましい。詳細には、第3の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は0.02μm以上1μm以下の範囲内であり、中心線平均粗さ(Ra)は0.005μm以上0.3μm以下の範囲内であり、十点平均粗さ(Rz)は0.02μm以上0.8μm以下の範囲内であり、平均波長(Sm)は200μm以上2000μm以下の範囲内であることが好ましい。Ry、Ra、Rz、Smのすべてが上記の好ましい範囲を満足するプラスチック基板を表示装置用の基板に用いた場合、表示品位が一層向上することを、実験によって確認している。Ryは、0.1μm以下であることがより好ましく、0.05μm以下であることがより好ましい。なお、上記の値は、すべて、JIS B0601−1994規格に基づいて測定したものである。Sm値の測定は、不感帯をRy値の1%に設定して行った。以下の記載において、Ryは、JIS B0601−1994規格に基づいて測定し、単に、「凹凸の高さ」と呼ぶ場合がある。
図4および図5を用いて、本実施形態のプラスチック基板10の特徴をくわしく説明する。これらの図は、後記する実験例1における本発明例1のプラスチック基板10を用いて作成されたものである。プラスチック基板10を構成する複合基板5およびランダム化層6の詳細な説明は、後述する。
本実施形態のプラスチック基板10は、a軸に沿った第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)が下式(1)
(A/B)≦0.6 ・・・(1)
式中、
Aは、前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から
最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールであり、
Bは、空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールで
ある、
を満足することに特徴がある。本発明者は、上式(1)を満足するプラスチック基板を表示装置に用いることにより、繊維布などに起因する規則的な凹凸がセルギャップに反映されることなく、表示品位が向上することを突き止め、本発明に到達した(後記する実験例1および2を参照)。以下の記載では、説明の便宜上、上式(1)における(A/B)の値を「P値」と呼ぶ。
図4は、本実施形態に用いられる複合基板(ランダム化前)およびプラスチック基板(ランダム化後)において、a軸に沿った第1の凹凸パターンおよび第3の凹凸パターンのそれぞれに基づいて作成された表面プロファイル(測定長さ:5000μm)を示す図である。第1の凹凸パターンおよび第3の凹凸パターンにおける、b軸に沿った表面プロファイルは、図4に示す表面プロファイルと実質的に同じである。
図4に示すように、複合基板5の表面プロファイル(図中、太線)は、複数の凹凸がa軸に沿って規則的に配列された分布を有している。複合基板5の表面プロファイルから、最小ピッチは約450nm、最大ピッチは約720μm、平均ピッチは約585μmである。プラスチック基板10の表面プロファイル(図中、点線)は、複合基板5の表面プロファイルにランダム化層6のプロファイルが重畳されたものになっている。
ここで、ピッチは、表面プロファイルの隣接凸部の間隔をいう。最小ピッチおよび最大ピッチを算出するに当たっては、表面プロファイルの測定長さ(5000μm)にわたって、表面プロファイルとその平均線とが交差する点の間隔を一周期ごとに求め、その最小値を「最小ピッチ」、その最大値を「最大ピッチ」と定めた。
図5は、図4に示す各表面プロファイル(測定長さ:5000μm)の関数をフーリエ変換して得られる空間周波数のパワースペクトル(空間フーリエ変換関数)を示す図である。図5において、複合基板5の空間フーリエ変換関数を◆で、プラスチック基板10の空間フーリエ変換関数を□で、それぞれ、示す。
図5に示すパワースペクトルを得る方法は以下のとおりである。
まず、触針式段差計を用い、複合基板5の表面のa軸に沿った第1の凹凸パターンの表面プロファイルX1(a)、およびプラスチック基板10の表面のa軸に沿った第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)を、それぞれ、作成する。測定長さは、いずれも、5000μmである。
次に、第1の凹凸パターンの表面プロファイルX1(a)および第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)を、それぞれ、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)アナライザを用いてフーリエ変換し、空間フーリエ変換関数X1(f)および空間フーリエ変換関数X(f)を得る。後記する実験例1および実験例2では、触針式段差計を用いて各表面プロファイルを作成した後、株式会社共和計測社製のコンピュータソフト(ExcellFFT ver1.2)を用いてフーリエ変換した(表面プロファイルの測定範囲5000μm、分解能0.0002μm-1、サンプリング点数1024個、周波数レンジ0.08μm-1(=1024個×2.56/5000μm))。
図5の◆に示すように、複合基板5には、空間周波数が約0.0014μm-1〜0.0022μm-1の範囲に大きなピーク(オーバーオール値は、概ね、2000nm2〜3000nm2)が観察された。このピークが存在する空間周波数範囲は、繊維布1Sに由来する凹凸のピッチ(最小ピッチ約450μm、最大ピッチ約720nm)に対応している。
これに対し、ランダム化層6を設けたプラスチック基板10には、図5の□に示すように、上記の大きなピークの肩に小さなピークが観察された。この小さなピークは、ランダム化層6の表面に形成される第2の凹凸パターンに由来するものである。なお、ランダム化層6を複合基板5の表面に形成しても、繊維布1Sに起因する凹凸の最小ピッチおよび最大ピッチに由来する大きなピークは、変化しない。これは、ランダム化層6の形成前後で、複合基板5の表面プロファイルが変化していないことを示している。
P値(A/B)は以下のようにして算出する。
Aは、第1の凹凸パターンの表面プロファイルX1(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X1(f)の第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数(f1)から最小ピッチに相当する空間周波数(f2)までの範囲におけるオーバーオールであり、下式(2)に基づいて算出される。
「オーバーオール」は、所定の空間周波数範囲のパワーの積和である。「パワー」は空間周波数の振幅値であり、図5の縦軸に相当する。
本実施形態では、「A」は、複合基板5を構成する繊維布1Sのピッチ(最小ピッチと最大ピッチ)に基づいて決定される。
Bは、第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)の空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールであり、下式(3)に基づいて算出される。
以下、図5に示す空間フーリエ変換関数に基づき、P値を算出する方法を説明する。
図5は、後記する実験例1における本発明例1のプラスチック基板10を用いて作成されたものである。ここでは、最小ピッチ約450μm、最大ピッチ約720μmの樹脂含浸繊維布を使用しているため、ピッチに対応する空間周波数(ピッチ分の1)は、それぞれ、f1=0.0014μm-1、f2=0.0022μm-1である。上式(2)に基づいてAを算出すると、A=5330nm2である。
一方、上式(3)に基づいてBを算出すると、B=11630nm2である。
よって、P値(A/B)は、5330nm2/11630nm2≒0.46となり、上式(1)を満足する。
上記では、最小ピッチが約450μm、最大ピッチが約720μmの繊維布を用いた例を挙げて「A」を算出したが、繊維布のピッチはこれに限定されない。例えば、繊維布の最小ピッチおよび最大ピッチは、繊維の種類や織り方などによって相違するため、各ピッチに対応する空間周波数の範囲(f1からf2)は、ピッチに応じて変化する。一般に用いられる繊維布の最小ピッチおよび最大ピッチは、おおむね、200μmおよび2000μmであるから、空間周波数の範囲は、おおむね、0.005μm-1から0.0005μm-1の範囲内である。
次に、本実施形態によるプラスチック基板の製造方法を説明する。
本実施形態の製造方法は、表示装置に用いられるプラスチック基板の製造方法であって、
(a)線膨張率が異なる材料から形成された複合基板であって、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを表面に有する複合基板を用意する工程と、
(b)複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを表面に有する被覆層を前記複合基板の表面に形成することによって、前記第1の凹凸パターンおよび前記第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有する表面を形成する工程と、
を包含する。
以下、図1を用いて、各工程を詳細に説明する。
まず、線膨張率が異なる材料から形成された複合基板5を用意する(工程(a))。
図1に示すように、複合基板5は、繊維布1Sに埋設された樹脂2と、平坦化層3および保護膜4とから構成されている。
繊維布1Sは、複数の繊維1を束ねた繊維束1Aから構成される。繊維束1Aを構成する繊維1はいずれも同じで、それぞれの密度も互いに等しい、実質的に同じ繊維束1Aを織った布であることが好ましい。
繊維束1の配列方向は、例えば、図2に示すように、複合基板5の基板面(ab面)内の互いに直交する2つの方向(a軸およびb軸)に沿って配列される。ただし、これに限定されず、例えば、a軸だけに沿って配列されていてもよい。
繊維1の形態は、繊維束1Aに限定されず、1本の繊維(ファイバ)として用いることもできる。あるいは、複数の繊維を拠った線(拠り線)であってもよい。
繊維布1Sの織り方は、前述したように、平織が最も好ましいが、朱子織、綾織等の一般的な織り方を採用することができる。また、不織布を使用することもできる。
繊維1としては、透明な有機繊維または無機繊維が用いられる。繊維1は複合基板5の機械特性(強度、剛性、耐衝撃性など)および耐熱性を改善するために用いられる、公知の繊維を用いることができる。例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラスなどのガラス繊維に代表される無機繊維や、芳香族ポリアミドなどの高分子から形成された高強度/高剛性の有機繊維を用いることができる。繊維1は、複合基板5を貫く長い繊維である必要はなく、これらの短繊維を用いることもできる。さらに、複数の種類の繊維を混ぜても良し、長繊維と短繊維とを混合して用いても良い。
繊維1の密度は、繊維1の直径などを考慮して適宜設定されるが、複合基板5の基板面内に一定のピッチで配置されることが好ましい。繊維1の密度は、例えば、複合基板の単位体積当たりの本数で表される。また、厚さ方向に複数の層状に配置される場合は、厚さ方向においても一定のピッチで均一に配置されることが好ましい。複合基板5の製造を容易にするためには、繊維1が所定の方向に配列され、且つ、所定のピッチで配置されたシート状繊維集合体として準備しておくことが好ましい。
複合基板5の機械的強度を向上するため、さらに機械特性および光学的特性の均一性を高めるために、繊維径および繊維束1Aの径は細い方が好ましく、繊維束1Aのピッチも狭い方が良い。具体的には、個々の繊維径としては、約20μm以下が好ましく、約10μm以下であることがさらに好ましい。また、繊維束1Aの幅は200μm以下であることが好ましく、繊維束1Aのピッチは500μm以下であることが好ましい。
樹脂マトリクス2の材料としては、一般的な透明樹脂(熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂)を用いることができる。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノール樹脂−エポキシ樹脂混合系、ビスマレイミド−トリアジン樹脂混合系、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドを使用することができる。
一般に、複合基板5の透明性は高い方が好ましいので、繊維1と樹脂マトリクス2との界面における拡散反射や繊維1による散乱を抑制するために、繊維1の屈折率と樹脂マトリクス2の屈折率はできるだけ一致するように選択することが好ましい。一般に、繊維1の材料よりも、樹脂マトリクス2の材料の方が選択の範囲が広く、また、樹脂骨格に置換基を導入するなどの方法で上記の樹脂を改質することによって屈折率を調整することが好ましい。屈折率を調整して樹脂を改質する方法としては、例えば、樹脂骨格にフッ素原子を導入することによる低屈折率化、樹脂骨格に臭素原子を導入することによる高屈折率化などが挙げられる。
本実施形態では、繊維1および樹脂マトリクス2の材料を用い、種々の公知の方法によって繊維1を埋設した樹脂マトリクス2を作製する。具体的には、樹脂マトリクス2の材料として熱硬化性樹脂を用いる場合は、圧縮成形法、圧延成形法、注型法やトランスファー成形法などで製造することができ、熱可塑性樹脂を用いる場合は、圧縮法、射出成形法、押出し法などを用いて作製することができる。
このようにして得られた基板の両面に平坦化層3を被覆する。平坦化層3に用いられる樹脂は、基板製造工程の熱履歴による層間剥離などを防止し得るように、樹脂マトリクス2と実質的に同じ線膨張率を有していることが好ましい。樹脂マトリクス2および平坦化層3は、いずれも、同じ樹脂から形成されていることが最も好ましい。
平坦化層3の被覆方法は、上記の作製方法と同様、平坦化層3に用いられる樹脂の種類に応じて公知の方法を採用することができる。
次に、平坦化層3の両面に保護膜4を蒸着し、複合基板5を得る。保護膜4は、耐熱性や、水分や酸素ガスなどに対するバリア性に優れた無機材料(例えば二酸化ケイ素膜)や有機材料を用いて形成される。本実施形態のプラスチック基板10は、可視光を透過する用途に好適に用いられるため、保護膜としても当然に可視光透過性を有する材料が用いられる。また、樹脂マトリクス2と保護膜4との界面における反射を抑制するために、樹脂マトリクス2と屈折率が概ね一致する材料を用いることが好ましい。
本実施形態では、蒸着法として、CVD(化学気相堆積)法および物理的蒸着法のいずれも採用することができるが、物理的蒸着法を用いることがより好ましい。特に、イオンプレーティング法およびスパッタリング法によって形成される膜は一般に緻密であるため、より好ましい。
このようにして得られた複合基板5の表面は、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを有している。
次に、複合基板5の表面にランダム化層6を被覆し、本実施形態のプラスチック基板10を得る(工程(b))。ランダム化層6の表面は、複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを表面に有している。
ランダム化層6は、例えば、フォトリソグラフィ法によって作製することができる。具体的には、まず、複合基板の表面に感光性樹脂(例えば、JSR製ネガ型感光性樹脂JNPC80)を塗布し、感光性樹脂層を形成する。次に、ランダムパターンが配置されたフォトマスクを用いて感光性樹脂層を露光した後、露光された感光性樹脂層を現像することにより、第2の凹凸パターンに対応するパターンを感光性樹脂層に形成する。最後に、パターニングされた感光性樹脂層をマスクとして基板をエッチングする。
ランダムパターンは、以下のようにして作製した。まず、ランダムパターンを構成するパターン要素の形状を決め、パターン要素のサイズおよび隣接するパターン要素の間隔(重心間距離)を、マイクロソフト社製表計算ソフトのランダム関数を用いて決定した。例えば、後記する実験例1では、図3に示すように、正方形のパターン要素を用い、1辺の大きさが約150〜500μm、隣接するパターン要素の間隔が約10〜330μmの範囲内でランダムに配列されるように、各パターン要素の座標を決定した。図3に示すランダムパターンの詳細は、後述する。
このようにして得られたプラスチック基板10の表面は、第1の凹凸パターンおよび第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有している。第3の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は、第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)よりも小さいことが好ましい。
以下、本実施形態において、前述した方法によって算出されるP値(A/B)が0.6以下を満足するプラスチック基板を表示装置に用いると、表示むらが解消されることを、実験例1および実験例2に基づいて詳細に説明する。
(実験例1)
実験例1では、所定のランダム化層を被覆することによってP値が0.6以下に制御されたプラスチック基板10(本発明例)を液晶表示装置用の基板として用いると、ランダム化層を有していないプラスチック基板20(従来例)を用いた場合と比較して、表示品位が向上することを明らかにする。
(本発明例のプラスチック基板および表示装置の作製)
まず、Eガラス繊維2を有する繊維束1Aを互いに直交するように、所定のピッチ(最小ピッチ450μm、最大ピッチ720μm)で平織した繊維布1Sにエポキシ樹脂を含浸し、凹凸の高さが約2μmの樹脂含浸維維布を得た。次に、樹脂含浸維維布の両面に平坦化層3を設けた。平坦化層3は、繊維布1Sを含浸した樹脂と同じエポキシ樹脂を塗布する(10μm程度/片面)ことによって形成した。その結果、繊維布1Sの織目に起因した凹凸は小さくなり、表面の凹凸は約100nmに低減された。
次いで、平坦化層3の表面にSiO2の防湿膜4を約100nm蒸着し、複合基板5を得た。蒸着は基板を200℃に加熱して行った。複合基板5の表面に形成された第1の凹凸パターンの表面プロファイルは、前述した図4(図中、太線)に示すとおりである。この表面プロファイルにおける最大高さ(Ry)は、防湿膜4を蒸着する前のRy(100nm)に比べて大きくなり、約150nmであり、液晶表示装置に要求される平坦性(100nm以下)を満足していない。
このように、防湿膜4を基板に蒸着すると、蒸着前に比べて凹凸の高さは大きくなる。これは、複合基板を構成する材料が線膨張率や吸湿性の異なる材料から形成されていることに由来する。すなわち、蒸着の際、減圧することによって樹脂の水分含有量が減るため、樹脂の体積が減少して基板の凹凸が大きくなるが、この状態で防湿膜4を蒸着するため、凹凸が大きくなった状態で固定されるからである。また、蒸着過程における熱履歴などによって、線膨張率の小さい材料(繊維など)と線膨張率の大きい材料(樹脂など)との間に熱応力が発生し、繊維の織目や重なり目に起因した微小な凹凸が再び表面に表れるからである。
この現象を、上記の場合を例に挙げて、詳細に説明する。前述したように、樹脂含浸維維布からなる基板の両面に平坦化層3を被覆すると、Ryは約100nmに低減される。平坦化層3は、基板の凸部には薄く、基板の凹部には厚く被覆される。そのため、凸部と凹部との間に線膨張率の差が生じ、平坦化層3が厚く被覆された基板の凹部は、凸部よりも線膨張率が大きくなる。
このように、線膨張係数が異なる部分を含む基板の両面に防湿膜4を蒸着すると、以下のメカニズムにより、凹凸が大きくなる。防湿膜4は、通常、減圧下で基板の表面に蒸着される。減圧を行うと樹脂の水分含有量が減少し、樹脂の体積も減少するため、基板表面の凹凸の高さは大きくなる。また、防湿膜4の蒸着時には、防湿膜4と平坦化層3との密着性を高める目的で基板を加熱することが多い。そのため、蒸着後、基板温度の低下に伴い、線膨張率の大きい部分は大きく収縮してしまう。基板を加熱しない場合であっても、後記する比較例に示すように、基板の温度は蒸着前に比べて約数十度上昇するため、同様の現象が見られる。この凹凸の高さは、主に、複合基板5を構成する材料(繊維1および樹脂2、平坦化層3を構成する樹脂、および保護膜4を構成する材料)の線膨張率、保護膜4の蒸着温度などの影響を受ける。また、凹凸のピッチは、主に、複合基板5を構成する繊維の織目や重なり目の影響を受ける。
次に、凹凸の高さ(Ry)が100nmを超えた複合基板5の片面に、図3に示すランダム化層6を被覆し、本発明例のプラスチック基板10を得た。
図3は、本発明例のプラスチック基板10に用いられるランダム化層6に形成された凸部を頂上から見た平面図である。図3に示すように、ランダム化層6は、正方形の凸部を複数含んでおり、隣接する凸部の大きさは、約150〜500μmの範囲内で、隣接する凸部の間隔(重心間距離)は、約10〜330μmの範囲内で、ランダムに配列されている。凸部の形状は、図3に示す正方形に限定されず、円(楕円を含む)や多角形(五角形、六角形、八角形など)などであってもよい。凸部は、複数種類の形状から構成されていてもよい。隣接する凸部は重なっていても構わない。これらの凸部は、モアレなどに基づく表示品位の低下を招かない限り、複数列にわたって繰り返して配置されていてもよい。
詳細には、まず、複合基板5の片面にポジ型の感光性樹脂(JSR社製JNPC80)をスピンコート法によって塗布し、レジスト層を形成した。次に、ランダムパターンが配置されたフォトマスクを用いてレジスト層を露光した後、露光されたレジスト層を現像することより、第2の凹凸パターンに対応するパターンをレジスト層に形成した。最後に、パターニングされたレジスト層をマスクとして基板をエッチングし、本発明例のプラスチック基板10を得た。
このようにして得られたプラスチック基板10の表面には、複合基板5の表面に形成された第1の凹凸パターンと、ランダム化層6の表面に形成された第2の凹凸パターンとを含む第3の凹凸パターンが形成された(図4の点線を参照)。凹凸の最大高さ(Ry)は約200nmである。前述した方法に基づいてP値を算出すると、本実験例のプラスチック基板10におけるP値は0.46(A=5330nm2、B=11630nm2)であり、上式(1)を満足している。
次に、上記のプラスチック基板10を用い、公知のプロセスを用いて液晶表示装置を作製した。
具体的には、上記のプラスチック基板10を2枚作製し、それぞれ、透過型液晶表示装置用の基板(TFT基板および対向基板)に用いた。TFT基板は、ランダム化層6が形成された面上に、TFT素子および透明導電膜(ITO)と配向膜を形成して作製した。対向基板は、ランダム化層6が形成された面上にカラーフィルタおよび透明導電膜(ITO)と配向膜を形成することによって作製した。
対向基板にシール材を付与し、TFT基板にスペーサを散布した後、これらの基板を、透明導電膜(ITO)が対向するように配置し、互いに貼り合せて液晶セルを作製した。その後、液晶セルの開口部に液晶材料を真空注入法によって注入し、本実験例による透過型の液晶表示装置を作製した。液晶材料は、誘電率異方性が負のネマティック液晶材料を用いた。
(比較例のプラスチック基板および表示装置の作製)
比較例のプラスチック基板は以下のようにして作製した。
まず、図6に示すように、Eガラス繊維11を有する繊維束11Aを互いに直交するように、所定のピッチ(最小ピッチ450μm、最大ピッチ720μm)で平織した繊維布11Sにエポキシ樹脂12を含浸し、最大高さ(Ry)が約1μmの樹脂含浸繊維布を得た。
次に、図7に示すように、樹脂含浸繊維布の両面に、前記基板の作製に用いたのと同じエポキシ樹脂を塗布(10μm程度/片面)し、平坦化層13を設けた。その結果、繊維布11Sの織目に起因した凹凸は小さくなり、平坦化層13を形成した後の基板表面の凹凸は約30nmに低減された。
次いで、平坦化層13の表面にSiO2の防湿膜(図示せず)を約100nm蒸着し、比較例のプラスチック基板20を得た。蒸着は、上記の基板を加熱せず、常温下で行った。このようにして形成された比較例のプラスチック基板20の表面の凹凸は高くなり、約50nmであり、液晶表示装置に要求される平坦性(100nm以下)を満足している。
本発明例と同様にして、比較例のプラスチック基板20におけるP値を測定したところ、P値は約0.8(A=621nm2,B=763nm2)であった。比較例におけるP値は、上式(1)を満足していない。
上記のプラスチック基板20を2枚作製し、前述した実験例と同様にして透過型液晶表示装置を製造し、表示品位を目視評価した。
図9(a)および(b)に、本発明例および比較例のプラスチック基板を液晶表示装置に用いたときの表示品位の結果を示す。
図9(a)に示すように、上式(1)を満足する本発明例では、凹凸の高さが200μmのプラスチック基板を用いているにもかかわらず、優れた表示品位が得られた。これに対し、上式(1)を満足しない比較例では、凹凸の高さを50nmに低減したにもかかわらず、表示品位が低下した(図9(b)を参照)。
(実験例2)
本実験例では、P値が異なる三種類のプラスチック基板(AからC)を表示装置に用いたときの表示品位を比較検討した。P値は、ランダムさの異なるランダム化層を基板に設けることによって変化させた。
図10に、プラスチック基板Aからプラスチック基板Cの表面プロファイルをフーリエ変換して得られた結果を示す。各プラスチック基板におけるP値は、表1に示すとおりである。
このようにして得られたプラスチック基板Aからプラスチック基板Cを用い、前述した実験例1と同様にして透過型液晶装置を作製し、以下に示す評価基準で表示品位を目視評価した。これらの結果を表1に併記する。
○: ガラス繊維のムラが見えない
△: ガラス繊維のムラがやや見える
×: ガラス繊維のムラが見える
表1より、P値が0.6以下のプラスチック基板Aを用いた場合、良好な表示品位が得られた。これに対し、P値が0.6を超えるプラスチック基板Bおよびプラスチック基板Cを用いた場合は、表示品位が低下した。
以上の実験結果に基づき、本実施形態では、P値を0.6以下に定めた。P値が0.6以下に制御されたプラスチック基板は、液晶表示装置用の基板として好適に用いられる。P値は、0.01以上0.6以下の範囲内にあることが好ましく、0.01以上0.1以下の範囲内にあることがより好ましい。
本実施形態によれば、プラスチック基板10の表面に形成される凹凸の高さ(Ry)を、複合基板5の表面に形成される凹凸の高さより小さくしても、表示品位を高められることを、実験によって確認している。
上記では、本実施形態に用いられる複合基板の代表例として繊維充填系複合基板を挙げ、この複合基板を備えたプラスチック基板を液晶表示装置に適用したときに表示むらが解消されることをくわしく説明した。ただし、本実施形態はこれに限定されず、複合基板として、領域毎に異なる線膨張率を含む他の複合基板を用いた場合にも適用される。線膨張率の異なる材料から形成されている複合基板を用いた場合にも、前述した図4に示すような表面プロファイルが得られるため、表示品位の低下が生じる恐れがあるからである。なお、ガラス基板のように、基板が、線膨張率が同じ材料から形成されている場合は、図4に示すような表面プロファイルは得られない。例えば、ガラス基板に防湿膜を高温で蒸着すると、ガラス基板と防湿膜との線膨張率差に起因するストレスによって防湿膜の表面に細かいランダムな凹凸模様(しわ)が生じる場合がある。しかしながら、この場合は、面内の線膨張率は均一なため、図4に示すような表面プロファイルは得られない。
本実施形態のプラスチック基板は、透過型液晶表示装置または反射型液晶表示装置のいずれにも適用することができる。さらに、画素毎に反射領域と透過領域とを有する両用型(半透過型と呼ばれることもある。)液晶表示装置に適用することも可能である。本実施形態のプラスチック基板は、前述したように、液晶層を介して互いに対向する一対の基板のいずれにも適用しても良いし、一方の基板のみに適用してもよい。なお、反射型液晶表示装置においては、観察者側に配置される透明基板として、本実施形態のプラスチック基板を好適に用いることができる。反射型液晶表示装置の場合には、反射層が設けられる側の基板には透明性が要求されないが、上記プラスチック基板を用いてもよい。一対の基板として実質的に同じ機械特性(線膨張率など)を有する基板を用いる方が、信頼性などの点で有利である。
本実施形態のプラスチック基板は、正の誘電異方性を有する液晶分子を基板面に略平行に配向規制するタイプの表示モード(例えば、TNモード、ホモジニアス配向を利用するECBモードや、IPSモード)に適用できる。さらに、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板面に略垂直に配向させるタイプの表示モード(垂直配向モード、例えばMVAモード)にも適用することができる。
また、本発明によるプラスチック基板は、液晶表示装置に限られず、他の表示装置(例えば電気泳動型表示装置や有機EL表示装置)用の基板としても好適に用いられる。さらに、表示装置に限られず他の光学機器に用いることもできる。
本発明によれば、繊維充填系プラスチック基板などに代表されるような、線膨張率が異なる材料から形成されたプラスチック基板を備える表示装置の表示品位を改善することができる。本発明の表示装置は、携帯電話やPDAなどの携帯情報端末機器の表示装置として好適に用いられる。
本発明による実施形態のプラスチック基板10の構成を模式的に示す断面図である。 図1に示すプラスチック基板10に用いられる樹脂含浸繊維布の一部を模式的に示す平面図である。 図1に示すプラスチック基板10に用いられるランダム化層6に形成された凸部を頂上から見た平面図である。 図1に示すプラスチック基板10において、ランダム化層を形成する前(ランダム化前)とランダム化層を形成した後(ランダム化後)における、それぞれの表面プロファイルを示す図である。 図4に示す各表面プロファイルの関数をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数を示すグラフである。 実験例1における比較例のプラスチック基板20の構成の一部を模式的に示す断面図である。 実験例1における比較例のプラスチック基板20の構成の一部を模式的に示す断面図である。 実験例1における比較例のプラスチック基板の表面に形成された凹凸パターンの表面プロファイルを示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、実験例1における本発明例および比較例のプラスチック基板を液晶表示装置に用いたときの表示品位の結果を示す写真である。 実験例2において、プラスチック基板Aからプラスチック基板Cの表面プロファイルをフーリエ変換した空間フーリエ変換関数を示すグラフである。
符号の説明
1 繊維
1A 繊維束
1S 繊維布
2 樹脂マトリクス
3 平坦化層
4 保護膜(防湿膜)
5 複合基板
6 被覆層(ランダム化層)
10 プラスチック基板
11 繊維
11A 繊維束
11S 繊維布
12 樹脂マトリクス
13 平坦化層
20 プラスチック基板

Claims (12)

  1. 表示装置に用いられるプラスチック基板であって、
    線膨張率が異なる材料から形成された複合基板と、
    前記複合基板の表面の少なくとも一部を覆う被覆層とを備えており、
    前記複合基板の表面は、a軸およびb軸で規定される基板面内において、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを有し、
    前記被覆層の表面は、複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを有し、
    前記プラスチック基板の表面は、前記第1の凹凸パターンおよび前記第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有する、プラスチック基板。
  2. a軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)は下式(1)
    (A/B)≦0.6 ・・・(1)
    式中、
    Aは、前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から
    最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールであり、
    Bは、空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールで
    ある、
    を満足する請求項1に記載のプラスチック基板。
  3. b軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(b)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)は下式(1)
    (A/B)≦0.6 ・・・(1)
    式中、
    Aは、前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から
    最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールであり、
    Bは、空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールで
    ある、
    を満足する請求項2に記載のプラスチック基板。
  4. 前記表示装置は、液晶表示装置または有機EL表示装置である請求項1から3のいずれかに記載のプラスチック基板。
  5. 表示装置に用いられるプラスチック基板の製造方法であって、
    (a)線膨張率が異なる材料から形成された複合基板であって、複数の凹凸が少なくともa軸に沿って規則的に配列された第1の凹凸パターンを表面に有する複合基板を用意する工程と、
    (b)複数の凸部が少なくともa軸に沿ってランダムに配列された第2の凹凸パターンを表面に有する被覆層を前記複合基板の表面に形成することによって、前記第1の凹凸パターンおよび前記第2の凹凸パターンを含む第3の凹凸パターンを有する表面を形成する工程と、
    を包含するプラスチック基板の製造方法。
  6. 前記第2の凹凸パターンは、前記第1の凹凸パターンのa軸に沿った1ピッチ内に複数の凸部を有する、請求項5に記載のプラスチック基板の製造方法。
  7. 前記工程(b)は、前記複合基板の表面に感光性樹脂層を形成する工程と、フォトリソグラフィプロセスを用いて前記感光性樹脂層をパターニングする工程とを包含する、請求項5または6に記載のプラスチック基板の製造方法。
  8. 前記工程(a)における前記複合基板の表面のa軸に沿った第1の凹凸パターンの表面プロファイルX1(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X1(f)の前記第1の凹凸パターンの最大ピッチに相当する空間周波数から最小ピッチに相当する空間周波数までの範囲におけるオーバーオールをAとし、
    a軸に沿った前記第3の凹凸パターンの表面プロファイルX(a)をフーリエ変換して得られる空間フーリエ変換関数X(f)の空間周波数が0μm-1から0.08μm-1の範囲におけるオーバーオールをBとするとき、(A/B)≦0.6の関係を満足する、請求項5から7のいずれかに記載のプラスチック基板の製造方法。
  9. 前記第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は0.1μm超である請求項5から8のいずれかに記載のプラスチック基板の製造方法。
  10. 前記第3の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)は、前記第1の凹凸パターンにおける最大高さ(Ry)よりも小さい、請求項5から9のいずれかに記載のプラスチック基板の製造方法。
  11. 前記複合基板は、繊維および樹脂マトリクスを含有する請求項5から10のいずれかに記載のプラスチック基板の製造方法。
  12. 前記繊維は繊維布の形態で用いられる請求項11に記載のプラスチック基板の製造方法。
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