JP3167716B2 - 電気光学装置 - Google Patents
電気光学装置Info
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Description
に示される反射型の液晶表示装置においては、対向する
一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶セルの一方の
基板の液晶層側の面に反射層等を設けることによって、
明るい表示が得られるようにすることが提案されてい
る。
なく、反射層として基板の液晶層側の面に金属膜等を平
滑に形成すると、その反射層が鏡面となって使用者の顔
や背景が映り、表示が非常に見づらくなる等の不具合が
ある。
加熱処理して表面に凹凸をつける方法や、反射層形成後
にホーニングまたはエッチング処理して光散乱面とする
方法が提案されている。
た反射層の表面に凹凸をつけると、その凹凸によって液
晶層厚にばらつきが生じ、それによって表示領域内での
液晶セルのリタデーション(Δn・d)が変化して表示
に色調むらが生じる等の不具合がある。
学装置を提供することを目的とする。
置は以下の構成としたものである。
ねじれ配向したネマチック液晶層を挟持してなり、一方
の前記基板の液晶層側に凹凸を有する反射層が形成され
てなる電気光学装置であって、前記一方の基板の液晶層
側の面上に形成された有機膜によって、凹凸のピッチが
不均一で且つ凹凸の平均ピッチが80μm以下の凹凸が二
次元方向に形成されてなり、前記反射層は、前記二次元
方向に形成された凹凸の上に、当該反射層の表面にも凹
凸が形成されるように配置され、前記反射層上には、前
記ねじれ配向したネマチック液晶層の層厚が均一になる
ように、無機膜あるいは有機膜が形成されてなり、前記
表面に凹凸を有する反射層は表示用電極を兼ねる金属膜
により構成されてなることを特徴とする。
て表示が見やすく、しかも視角が広い電気光学装置を安
価に提供することが可能となる。
る。
装置の一例を示す縦断面図である。
・3間に液晶層4を挟持してなる。上側の基板2の液晶
層4側の面には、ITO等の透明電極5が設けられ、他方
の基板3の内面には、反射層としての薄い金属膜6が設
けられている。7はスペーサ、8は偏光板を示す。
の面に形成した無機膜や有機膜によって微細な凹凸を設
け、その表面に上記の薄い金属膜6を設けることによっ
て、金属膜6の表面にも凹凸が波及するようにしたもの
である。
面上にSiO2等の無機膜や有機膜を形成する。なお液晶分
子が均一に配向するようにポリイミド、ポリビニルアル
コール等の高分子有機薄膜をラビング処理することもあ
る。
またはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエー
テルサルフォン(PES)、ポリカーボネート(PC)等の
合成樹脂基板を用いてもよい。それらの基板の表面に形
成する有機膜としては、例えばアクリル系樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ミラ
ノール系樹脂等を用いることができる。なお基板3は必
ずしも透明である必要はない。また基板はその両表面間
に導電性をもち表面内では絶縁性をもつ異方性導電性の
ものでもよい。
ム、銀その他任意であり、特に制限はない。又その金属
膜の膜厚は、好ましくは1μm以下、より好ましくは30
00オングストローム以下にするのが望ましい。上記の金
属膜は表示用電極に兼用する。
有機膜によって凹凸を設け、その表面に反射層として薄
い金属膜を設けることにより、基板側の凹凸が金属膜表
面に波及し、その凹凸面が光散乱面となって観察面側
(図で上側)から入射した光を良好に散乱反射させるこ
とができるものである。
反射光が多くなるように制御するのが望ましく、例えば
凹凸のピッチを均一に形成すると、反射光に指向性を生
じ、全方向に対して均一に効果が生じないため、凹凸の
ピッチは第2図に示すように二次元方向に不均一に且つ
ランダムに形成するのが望ましい。又その場合の凹凸の
平均ピッチpは、80μm以下、より好ましくは10μm以
下とするのが望ましく、また凹凸の高さhは、2μm以
下であって、挟持する液晶の配向安定性と、反射する光
の観察者側への集中を考慮して0.6μm以下、より好ま
しくは0.3μm以下とするのが望ましい。
製造方法を具体的に説明する。
してなる液晶セルの一方の基板の液晶層側の面に反射層
を有する液晶表示装置等を製造するに当たり、上記反射
層を形成する基板の液晶層側の面に微細な凹凸を形成
し、必要に応じてその凹凸表面を補修処理した後、その
凹凸表面に上記反射層としての金属膜を形成するもので
ある。
えばホーニング処理により形成するとよい。この場合、
基板はガラス基板または前記の合成樹脂基板もしくはガ
ラス基板上に前記のような有機膜を有するものでもよ
い。そのガラス基板上に有機膜を有するものにあって
は、ガラス基板に有機膜を形成したのち有機膜をホーニ
ング処理して凹凸を形成してもよく、あるいはガラス基
板をホーニング処理して凹凸を形成したのち有機膜を形
成してもよい。
また膜厚については特に制約条件はない。有機膜をガラ
ス基板上に形成する手段は、塗布その他適宜であり、ま
た有機膜の形成位置は、信号入力用端子部は避け上記の
凹凸を形成すべき位置にのみ選択的に形成するのが、信
頼性の上からも有効で望ましい。例えば感光性アクリル
樹脂をスピンコート法で2μm厚で全面コートした後、
フォトマスクで所望のパターンのみに紫外線を照射して
光重合させ、残りを現像処理して有機膜を形成すること
ができる。
の研磨粒子は、ガラス基板にあっては酸化セリウム等を
用いるとよく、また前記の合成樹脂基板もしくは有機膜
にあってはポリビニルアルコールやポリウレタン系樹脂
等の粒子を用いるとよい。又それ等の粒径は、10μm以
下、より好ましくは5μm以下のものを用いるのが望ま
しい。
(垂直)方向から行うと、形成される凹凸の高さが大き
くなり制御しにくくなるため、鉛直方向に対して所定の
角度傾斜させて行うことが、均一で浅い凹凸を形成する
上で望ましく、上記の傾斜角度は好ましくは鉛直方向に
対して45゜以上傾斜させるとよい。
をフッ酸でエッチングして凹凸を形成する方法が有効で
ある。また前記の補修処理としても、例えばフッ酸を用
いて基板上に形成された凹凸表面を軽くエッチング処理
する、あるいは上記凹凸の凸部を研磨して凹凸の高さを
調整する方法をとり得る。
軽くエッチング処理する場合には、ホーニング処理した
ガラス基板を、ホーニングした面側にフッ酸もしくはフ
ッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液(混合比4:1〜1:
4、程度により調整)を用いて20〜40℃で浸漬し、エッ
チングすることにより凹凸の高さや形状を調整する。
板の材質に応じて研磨材を適宜選択するもので、例えば
前述したホーニング処理に用いる研磨粒子と同じものを
用いる。
層としての金属膜を形成するもので、例えばスパッタも
しくは蒸着等の真空成膜法により形成する。この場合、
成膜レートは早い方が膜に凹凸ができやすく、例えば80
〜250Å/min程度が望ましい。また成膜温度は100〜300
℃程度が望ましい。
トが200Å/min程度、成膜温度が180℃程度で膜厚5000Å
程度形成すればよく、蒸着法の場合は膜形成レートが10
0Å/min程度、成膜温度が200℃程度で膜厚5000Å程度形
成すればよい。
熱処理して凹凸をコントロールすると、微細なピッチの
凹凸とすることができる。例えばガラス基板を用いる場
合は、200〜450℃で空気中で加熱処理すればよい。また
合成樹脂基板もしくはガラス基板上に有機膜を有するも
のでも耐熱性の高いものであれば、上記の加熱処理が可
能であり、例えばポリイミド樹脂の場合には220〜240℃
で加熱処理できる。
ニングして表示用電極とする。この場合、電極形成はパ
ターニングの前でも後でもよいが、加熱処理して結晶性
のかわった表面はエッチングレートが変わるため望まし
くはパターニング後に加熱するとよい。また上記の加熱
処理は空気中でもよいが、金属によっては、例えばクロ
ムのように酸化して反射率の低下するものがあるため、
望ましくは不活性ガス雰囲気中で処理するとよい。
または不透明の電極を設けることも可能であり、この場
合、前記のようにして凹凸を形成した基板上にITO等の
所望のパターンの電極を形成した後、金属膜を形成す
る。あるいは平らな基板上に電極を形成し、その電極表
面に前記と同様の要領で凹凸を形成した後、金属膜を形
成することもできる。又この場合、上記の金属膜はニッ
ケル等をメッキして形成することもできる。
ち、電極が形成された基板を20%のKOH溶液の中に常温
で10分間浸漬して脱脂を行い、5%のHCl溶液に常温で
5分間浸漬して中和させる。次いで、その基板表面上に
無電解メッキを開始してパラジウムを付着させる。これ
は例えば15%のHCl溶液中に増感剤(日立化成工業株式
会社製 商品名HS−101B)を7%混合し常温で10分間浸
漬させることにより行う。次いで、ニッケルメッキ液の
中にガラス基板を浸漬させ透明電極上に平均膜厚7000Å
程度のニッケルメッキを行う。
もよく、本発明の効果はメッキ法に左右されるものでは
なく、形成する金属により無電解メッキ、電解メッキの
選択が可能である。
面に微細な凹凸を形成することができるもので、実際に
金属膜表面に平均ピッチ1〜2μm、深さ約0.1〜0.2μ
mの凹凸を良好に形成することができた。又その基板を
用い、それと対向する基板間にシール部を介して液晶を
挟持させ、その対向する基板の外側に偏光板を設置して
180゜〜270゜ねじれ配向したネマチック液晶層を用いた
液晶表示装置を作成したところ、反射層が散乱状態とな
っているため背景等が映ることがなく、従来の反射板を
基板の外側に付加するものと比較して明るく影ができる
ことなく、しかも広視角の反射型液晶表示装置を得るこ
とができた。また電極が金属でできるため低抵抗電極と
なり、入力電圧波形のなまりが殆どなく、クロストーク
等の画像を不均一にする不良が大幅に低減された。
に採用されている反射型液晶表示装置において、表示を
見やすく、しかも薄型・軽量で低消費電力の装置が得ら
れるものである。
示タイプやカラータイプの液晶表示装置にも適用可能で
ある。また偏光板を多くとも1枚しか必要としない二色
性染料を用いたゲストホストタイプ,光散乱を利用した
DSMや高分子保持体中に液晶を分散したPDLC等のタイプ
に適用可能である。さらに液晶表示装置に限らず、各種
の電気光学装置にも適用できる。
対の基板間にねじれ配向したネマチック液晶層を挟持し
てなり、一方の前記基板の液晶層側に凹凸を有する反射
層が形成されてなる電気光学装置であって、前記一方の
基板の液晶層側の面上に形成された有機膜によって、凹
凸のピッチが不均一で且つ凹凸の平均ピッチが80μm以
下の凹凸が二次元方向に形成されてなり、前記反射層
は、前記二次元方向に形成された凹凸の上に、当該反射
層の表面にも凹凸が形成されるように配置され、前記反
射層上には、前記ねじれ配向したネマチック液晶層の層
厚が均一になるように、無機膜あるいは有機膜が形成さ
れてなり、前記表面に凹凸を有する反射層は表示用電極
を兼ねる金属膜により構成されてなるので、表示領域内
での液晶セルのリタデーションが略一定となり、表示に
色調むらが生じるのを防止することが可能となる。その
結果、凹凸を有する反射層による光散乱効果を維持した
上で、色調むらのない視認性のよい電気光学装置を提供
することができる等の効果がある。
面図、第2図は基板の斜視図、第3図(a)(b)は反
射光分布の説明図である。 1は液晶セル、2・3は基板、4は液晶層、5は電極、
6は反射層(金属膜)、7はスペーサ、8は偏光板。
Claims (1)
- 【請求項1】一対の基板間にねじれ配向したネマチック
液晶層を挟持してなり、一方の前記基板の液晶層側に凹
凸を有する反射層が形成されてなる電気光学装置であっ
て、 前記一方の基板の液晶層側の面上に形成された有機膜に
よって、凹凸のピッチが不均一で且つ凹凸の平均ピッチ
が80μm以下の凹凸が二次元方向に形成されてなり、 前記反射層は、前記二次元方向に形成された凹凸の上
に、当該反射層の表面にも凹凸が形成されるように配置
され、 前記反射層上には、前記ねじれ配向したネマチック液晶
層の層厚が均一になるように、無機膜あるいは有機膜が
形成されてなり、 前記表面に凹凸を有する反射層は表示用電極を兼ねる金
属膜により構成されてなる ことを特徴とする電気光学装置。
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