JP2007041430A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】視認性に優れるとともに視野角の広い液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第2基板20と第1基板10との間に、第1電極11および第2電極21を介して挟持されるとともにポリマー層31中に液晶ドロプレット32が分散された光散乱性の液晶層30とを備えた液晶表示装置において、空気と第1基板10との界面、第1基板10と第1電極11との界面、第1電極11と液晶層30との界面、液晶層30と第2電極21との界面、第2電極21と第2基板20との界面、または第2基板20と空気との界面からなる光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられていることを特徴とする液晶表示装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関するものであって、特には、電界の印加により光散乱性が変化する液晶層を備えた液晶表示装置に関する。
近年、携帯電話、携帯情報端末などのモバイル機器の発達に伴い、低消費電力かつ高品位画質の表示素子の需要が高まってきている。その中でも、電子書籍配信事業の出現により、読書用携帯端末用途として、長時間の読書に適した表示品位を持った「読む」ディスプレイの実現が期待されている。
「読む」ディスプレイとしては、コレステリック液晶ディスプレイ、電子インクディスプレイ、ツイストボール型ディスプレイなどが提案されているが、その中で、偏光板が不要で明るく、紙と同様に外光の散乱を用いて明表示を行うものは、紙に近い表示品位で長時間の読書に最も適していると言うことができる。また、バックライトを用いず、外光の反射(散乱)により表示するため、非常に低消費電力である。
その中の有力な候補として、ポリマーネットワーク型液晶ディスプレイ(以下、PN−LCD)がある(例えば、下記特許文献1参照)。このディスプレイは、液晶中に三次元網目状に形成された高分子ネットワークが張り巡らされた構造を持ち、印加電界により液晶の位相を変化させることで光散乱強度を制御する表示モードである。光散乱表示である他に、中諧調表示が容易である、表示書き換え時間が短い、一般的なアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下、a−SiTFT)で駆動が可能である、など多くの特徴がある。
ここで、反射型のPN−LCDの一例を図4に示す。この図に示すように、PN−LCDの背面側基板となる第1基板10には、各画素を独立に駆動する画素電極となる第1電極11がマトリクス状に設けられている。また、第1基板10における第1電極11の形成面側とは反対側の面には、光吸収層12が設けられている。一方、表面側基板となる第2基板20には、一主面側の全域に第2電極21が設けられている。
そして、第1基板10と第2基板20との間には、第1電極11、第2電極21を介して光散乱性の液晶層30が挟持されている。この液晶層30は、三次元網目状のネットワーク構造を有するポリマー層31と、ポリマー層31のネットワーク構造中に分散された液晶ドロプレット32とを備えている。各液晶ドロプレット32中には液晶分子33が包括されている。
上述したようなPN−LCDは、無電界時には、液晶ドロプレット32中の液晶分子33がランダムに配向するため、第2基板20側からの入射光が散乱されて白表示となる。一方、電界を印加したときには、液晶分子33が第1基板10および第2基板20に対して垂直方向に配向し、入射光が透過して光吸収層12で吸収されることで黒表示となる。
特許第2724596号公報
しかしながら、上述したようなPN−LCDでは、白表示では光散乱によりペーパーライクホワイトであるのに対し、黒表示ではぎらつき(グレア)が生じ、視認性が悪い、という問題がある。これは、黒表示では、第2基板20の表面側から入射する光を第1基板10に設けられた光吸収層12まで透過させて光吸収層12に吸収させるが、入射光の一部が第2基板20の表面から光吸収層12までの光学的界面で正反射してしまうためである。
また、PN−LCDの特徴として、黒表示において電界方向から外れた方位の入出射光は微弱ながら散乱してしまう傾向がある。これは、液晶分子33が電界方向に揃うため、液晶分子33の入射光に対する屈折率に合致させてあるポリマー層31の屈折率と、液晶分子33の実効的な屈折率がずれてしまい、液晶分子33が包括された液晶ドロプレット32とポリマー層31との間で入出射光が界面反射を起こすためである。この現象は、入射光の正反射成分が大きいと、正反射成分による上記界面反射が顕著になり、第2基板20に対する法線方向からの受光角度を大きくした場合に黒浮き、すなわちコントラストの低下として視認される。このため、狭い視角の範囲でのみコントラストが維持された状態となり、視野角が狭くなる、という問題も生じていた。
かかる問題点を改善するため、本発明は、視認性に優れるとともに視野角の広い液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明の液晶表示装置は、表示基板と背面基板とからなる一対の基板と、基板の一主面側にそれぞれ設けられた電極と、基板間に前記電極を介して挟持されるとともに透明材料層中に液晶部が分散された光散乱性の液晶層とを備えた液晶表示装置である。そして、空気と基板との界面、基板と電極との界面、または電極と液晶層との界面からなる光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられていることを特徴としている。
このような液晶表示装置によれば、光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられていることで、例えば反射型の液晶表示装置において、黒表示の際に、表示基板の表面側から入射し、背面基板に設けられる光吸収層まで透過しない入射光の一部は、凹凸を有する光学的界面で正反射することなく乱反射される。これにより、反射光が分散されるため、黒表示における入射光の正反射によるぎらつき(グレア)が抑制される。
また、反射型の液晶表示装置において、凹凸を有する光学的界面が液晶層よりも背面基板側にある場合には、光学的界面の凹凸により入射光の正反射が抑制されて乱反射されることで、光散乱性の液晶層を構成する透明材料層と液晶部との間の界面反射が分散されるため、黒浮きの視角依存性が抑制される。また、凹凸を有する光学的界面が液晶層よりも表示基板側にある場合には、入射光の正反射により透明材料層と液晶部との間で界面反射された出射光が、液晶層よりも表示基板側に設けられた光学的界面の凹凸により乱反射されるため、黒浮きの視角依存性が抑制される。
以上説明したように、本発明の液晶表示装置によれば、黒表示における入射光の正反射によるぎらつきおよび黒浮きの視角依存性が抑制されるため、液晶表示装置の視認性を向上させるとともに、視野角を広くすることができる。
以下、本発明の液晶表示装置に係わる実施の形態の一例を、詳細に説明する。
(第1実施形態)
ここでは、反射型のPN−LCDの例について、図1を用いて説明する。なお、背景技術で図4を用いて説明したものと同様の構成には、同一の番号を付して説明する。
この液晶表示装置は、透明性基板からなる第1基板10と第2基板20との間に、光散乱性の液晶層30が挟持されている。
第1基板10は、背面側の基板(背面基板)であり、例えばガラスなどの透明材料により構成されている。第1基板10の一主面側には、各画素を独立に駆動する画素電極となる第1電極11がマトリクス状に設けられている。第1電極11は、透明性を有する例えばITO(Indium Tin Oxide)膜により構成されている。また、ここでの図示は省略するが、第1基板10には、第1電極11に電気的に接続された駆動素子としてのTFTおよび配線などを含むアクティブ型の駆動回路が形成されている。
また、第1基板10における第1電極11の形成面側とは反対側の面(背面)には、光吸収層12が設けられている。ここでの図示は省略するが、この光吸収層12は、上記第1基板10の周縁で接合された板状部材からなり、周縁部を除く光吸収層12と第1基板10との間には、空気層が介在している。
なお、ここでは、光吸収層12が第1基板10の背面側に空気層を介在して設けられることとするが、光吸収層12が第1基板10の背面側に直接設けられていてもよい。また、第1基板10と第1電極11の間に光吸収層12が設けられていてもよい。
一方、第1基板10に対向配置される第2基板20は、表示側の基板(表示基板)であり、例えばガラスなどの透明材料により構成されている。第2基板20には、第1基板10と対向する側の全域に、透明性を有する例えばITO膜からなる第2電極21が設けられている。
そして、上記第1基板10と第2基板20との間には、第1電極11および第2電極21を介して、光散乱性のポリマーネットワーク(PN)型の液晶層30が挟持されている。この液晶層30は、三次元網目状のネットワーク構造を有するポリマー層(透明材料層)31と、ポリマー層31のネットワーク構造中に分散された液晶ドロプレット32(液晶部)とを備えている。各液晶ドロプレット32中には液晶分子33が包括されている。
上記第1基板10と第2基板20とは、周縁に設けられたシール材34により接着されている。また、シール材34中を含む第1基板10と第2基板20との間には、スペーサ35が点在しており、セルギャップgが上記基板間の全域で維持されるように構成されている。ここでは、例えば直径50μmの球形のスペーサ35を用いることで、セルギャップgが50μmに調整されることとする。
ここで、図2(a)の模式図に示すように、PN−LCDは、無電界時(E=0)には、液晶ドロプレット32中の液晶分子33がランダムに配向している。したがって、第2基板20側から入射した光に対してポリマー層31と液晶ドロプレット32との間で屈折率差が生じ、光が散乱されて白表示となる(ノーマリーホワイト)。
一方、図2(b)に示すように、第1電極11と第2電極21との間に電界を印加したとき(E≠0)には、液晶ドロプレット32中の液晶分子33が基板面に対して垂直方向に配向する。ここで、ポリマー層31の屈折率は、第2基板20側から入射する光(入射光h)に対する液晶分子33の屈折率に合致させていることから、入射光hに対して液晶ドロプレット32中の液晶分子33の屈折率がポリマー層31の屈折率と等しくなるため、この光は散乱されることなく液晶層30および第1基板10を透過して下側に設けられた光吸収層12で吸収されることで黒表示される。
ただし、PN−LCDの特徴として、ポリマー層31の屈折率と液晶分子33の実効的な屈折率がずれてしまい、液晶ドロプレット32とポリマー層31との間で電界方向から外れた方位の入出射光h’が界面反射を起こし、微弱ながら散乱する傾向がある。この界面反射は、後述する光学的界面での正反射成分h''が多いと顕著になる。
ここで、本発明の特徴的な構成として、後述する光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられている。ここでいう光学的界面とは、空気と第1基板10との界面、第1基板10と第1電極11との界面、第1電極11と液晶層30との界面、液晶層30と第2電極21との界面、第2電極21と第2基板20との界面、または第2基板20と空気との界面である。
そこで、本実施形態では、第1基板10の背面側に空気層(図示省略)を介して光吸収層12が設けられていることから、光吸収層12よりも第2基板20(表示基板)側の上記光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられることとする。ここでは、再び図1に示すように、第2基板20の表面に凹凸が設けられることとする。
これにより、上述した黒表示において、第2基板20の表面側から入射する入射光h(前記図2(b)参照)のうち、光吸収層12まで透過されない一部の入射光h1は、凹凸を有する光学的界面において正反射されずに乱反射されるため、入射光h1の正反射によるぎらつき(グレア)が抑制される。
なお、ここでは、光吸収層12が第1基板10の背面側に空気層を介して設けられた例について説明するが、上述したように、光吸収層12が第1基板10の背面側に直接設けられている場合には、光吸収層12と第1基板10との光学的界面を含む光吸収層12よりも第2基板20側の上記光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられることとする。また、光吸収層12が第1基板10と第1電極11との間に設けられている場合には、光吸収層12と第1電極11との光学的界面を含む光吸収層12よりも第2基板20側の上記光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられることとする。
上述した光学的界面のうち、特に、屈折率差が大きく入射光h1が正反射し易い光学的界面に凹凸が設けられることで、より確実に光学的界面における入射光h1の正反射を抑制することができるため、好ましい。このような光学的界面としては、第1基板10もしくは第2基板20と空気との界面、または第1電極11もしくは第2電極21と液晶層30との界面が挙げられる。
また、上述した黒表示において、凹凸を有する光学的界面が液晶層30よりも第1基板(背面基板)10側にある場合には、光学的界面の凹凸により上記入射光h1の正反射が抑制されて乱反射されることで、光散乱性の液晶層30を構成するポリマー層31と液晶ドロプレット32との間での反射光の界面反射が分散され、黒浮きの視角依存性が抑制される。
一方、本実施形態のように凹凸を有する光学的界面が液晶層30よりも第2基板(表示基板)20側にある場合には、入射光h1の正反射成分により光散乱性の液晶層30を構成するポリマー層31と液晶ドロプレット32との間で界面反射された出射光h2が液晶層30よりも第2基板20側に設けられた光学的界面の凹凸により乱反射されるため、黒浮きの視角依存性が抑制される。
この凹凸は、上記光学的界面の全域にわたって設けられており、この凹凸を有する光学的界面の二乗平均平方根粗さは、0.1μm以上1μm未満であることが好ましい。二乗平均平方根粗さが0.1μm以上であることで、光学的界面における入射光の正反射を確実に抑制することができる。また、二乗平均平方根粗さが1μm未満であることで、入射光の透過率の低下が防止されるとともに、凹凸自体が画像表示で認識されることが防止される。また、凹凸を有する光学的界面が液晶層30よりも第1基板10側にある場合には、二乗平均平方根粗さが1μm未満であることで、凹凸からの反射光量が大きくなることによる黒浮きの視角依存性を抑制し、コントラストの実用値である5以上が維持される視野角を広げることが可能となる。
また、凹凸を有する光学的界面のグロス値は、10以上100未満であることが好ましい。グロス値が10以上であることで、白表示の際の明るさが維持される。また、グロス値が100未満であることで、光学的界面における入射光h1の正反射を確実に抑制することができる。また、凹凸を有する光学的界面が液晶層30よりも第1基板10側にある場合には、グロス値が10以上であることで、凹凸からの反射光量が大きくなることによる黒浮きの視角依存性を抑制し、コントラストの実用値である5以上が維持される視野角を広げることが可能となる。
このような構成の液晶表示装置は、次のような方法により製造される。
まず、図1に示すように、第1基板10上にTFTを配列形成した後、TFTを覆う状態で、平坦化絶縁膜(図示省略)を形成する。その後、この平坦化絶縁膜にTFTに達する接続孔を形成する。次いで、平坦化膜上に、例えば蒸着法、スパッタリング法、または化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))法により、上記接続孔を埋め込む状態で、例えばITO膜を形成する。次いで、通常のリソグラフィ技術により、ITO膜をパターン加工することで、第1電極11を形成する。
また、第2基板20上にも、ITO膜からなる第2電極21を形成する。この場合の第2電極21はベタ膜状に設けられることとする。次いで、フロスト処理を行うことで、第2基板20の表面、すなわち第2電極21の形成面とは反対側の面に凹凸を形成する。具体的には、第2基板20を構成するガラス基板の処理面側にサンドブラストを吹きつけて処理した後、フッ酸でエッチング処理することで、凹凸形状を制御する。
なお、ここでは、第2基板20の表面にフロスト処理を行うことで凹凸を形成することとしたが、サンドブラスト処理のみで凹凸を形成してもよい。また、第2基板20の表面にアンチリフレクションコーティングを施してもよい。また、生産性等を考慮して、凹凸を有するフィルムを第2基板20の表面に貼り付けてもよい。
また、上述した方法により、第1基板10の背面、すなわち、第1電極11の形成面とは反対側の面に、上記第2基板20と同様の凹凸を設けてもよい。
続いて、各電極形成面を対向させた状態で、第1基板10と第2基板20とをスペーサ35を挟んで重ね合わせ、第1基板10と第2基板20の周囲に設けられたシール材34により接着する。続いて、第1基板10と第2基板20との間に、例えば架橋性のモノマーと液晶材料との混合液を注入し、このモノマーを重合することで、ポリマー層31と液晶分子33が包括された液晶ドロプレット32とからなる液晶層30を形成する。以上により、図1に示した液晶表示装置が完成する。
このような液晶表示装置によれば、第2基板20の表面に凹凸が設けられていることから、黒表示の際に第2基板20の表面側から入射し、光吸収層12まで透過しない入射光h1は、凹凸を有する第2基板20の表面で正反射することなく乱反射される。これにより、反射光が分散されるため、黒表示における入射光の正反射によるぎらつきが抑制される。
また、凹凸を有する光学的界面が、第2基板20の表面に設けられることで、ポリマー層31と液晶ドロプレット32との界面で反射された出射光h2が、液晶層30よりも第2基板20側に設けられた光学的界面の凹凸により乱反射されるため、黒浮きの視角依存性が抑制される。
したがって、液晶表示装置の視認性を向上させるとともに、視野角を広くすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図3に示すように、第2基板20の表面だけでなく、液晶層30よりも第1基板10側の光学的界面に凹凸が設けられた例について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の番号を付して説明する。
ここでは、第1基板10と第1電極11との光学的界面に凹凸が設けられることとする。具体的には、第1基板10と第1電極11との間に、第1電極11側に複数の凸部40aを有する樹脂層40を介在させる。これにより、樹脂層40上に設けられる第1電極11も樹脂層40の表面形状に倣って設けられるため、第1電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸が設けられた状態となる。ただし、この凸部40aはモアレを防ぐため、第1電極11の全域に渡って不均一に設けられることとする。
これにより、黒表示において、上記光吸収層12まで透過しない一部の入射光h1の正反射によるぎらつき(グレア)が抑制される。また、液晶層30よりも第1基板10側の光学的界面に凹凸が設けられることで、凹凸により光学的界面における入射光h1の正反射が抑制されて乱反射されるため、反射光による液晶ドロプレット32とポリマー31との界面での界面反射が分散され、黒浮きの視角依存性が抑制される。本実施形態では、第1基板10と第1電極11との間に介在される樹脂層40と第1電極11との光学的界面にも凹凸が設けられることによっても、上記効果を期待できる。
このような液晶表示装置は、次のような方法により製造される。
この場合には、MRS(Micro Reflective Structure)構造を形成する場合と同様の方法により製造することが可能である。まず、第1基板10上にTFTを配列形成した後、平坦化絶縁膜(図示省略)を形成する。次に、この平坦化絶縁膜上に、例えば感光性のアクリル系樹脂を塗布形成する。次に、通常のリソグラフィ技術により、島状の樹脂パターンとなるように、上記アルキル系樹脂をパターンニングする。次いで、熱処理を行うことにより、この樹脂パターンを流動させて、略半球状とする。その後、必要に応じて、この略半球状の樹脂パターンによる凹凸形状を滑らかにするために、カバー膜を形成することで、表面側に複数の凸部40aが設けられた樹脂層40を形成する。次に、この樹脂層40および平坦化絶縁膜に上記TFTに達する接続孔を形成する。
なお、ここでは、上記樹脂パターンを熱処理により略半球状としたが、この熱処理は行わなくてもよい。また、樹脂パターン上にカバー膜を形成することとしたが、このカバー膜も形成せずに、凸部40aのみで島パターン状に構成されていてもよい。また、上記平坦化絶縁膜上に微粒子を散布した後、この微粒子を樹脂などで固定化することで、複数の凸部40aが設けられた樹脂層40を形成してもよい。
その後、この接続孔を埋め込む状態で、樹脂層40上に、スパッタリング法、蒸着法、またはCVD法により、ITO膜を形成する。これにより、ITO膜の表面に、樹脂層40の表面形状に倣った複数の凸部が形成される。続いて、上記接続孔を介してTFTに接続されるように、画素電極となる第1電極11をパターン形成する。これにより、表面に複数の凸部を有する第1電極11が形成されることで、第1電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸が設けられる。
そして、このようにして得られた第1基板10側のパネルを用いた、以降の液晶表示装置の製造工程は、第1実施形態と同様に行われることとする。
以上説明した構成の液晶表示装置によっても、第2基板20の表面および第1電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸が設けられていることから、第1実施形態と同様に、黒表示における入射光h1の正反射によるぎらつき(グレア)が抑制され、視認性が向上する。
また、本実施形態の液晶表示装置によれば、液晶層30と光吸収層12との間に、凹凸を有する光学的界面が設けられることで、上記光学的界面における入射光h1の正反射が抑制される。これにより、光学的界面における入射光h1の正反射が抑制されて乱反射されるため、反射光による液晶ドロプレット32とポリマー層31との界面での界面反射が分散され、黒浮きの視角依存性が抑制される。
さらに、本実施形態では、第2基板20の表面および第1電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸が設けられているため、凹凸を有する光学的界面を複数有することで、第1実施形態よりも顕著な効果を奏することができる。
また、樹脂層40に複数の凹部が形成されることで、第1電極11の表面が凹凸形状に設けられていてもよい。この場合には、樹脂層40を塗布形成した後、樹脂層40の表面をエッチングすることで、複数の凹部を形成する。これにより、樹脂層40の表面形状に倣って上層に形成される第1電極11の表面が凹凸形状に設けられる。さらに、樹脂層40の表面に複数の凸部と複数の凹部とが混在していてもよい。
さらに、第1基板10と第1電極11との間に、樹脂層40を介在させずに、第1基板10における第1電極11の形成面側をエッチングすることにより、凹凸を形成してもよい。また、第1基板10における第1電極11の形成面側をサンドブラスト法、フロスト法により処理してもよい。この場合には、第1電極11が第1基板10の表面形状に倣って形成されるため、第1基板10と第1電極11との光学的界面および第1電極11と液晶層30との光学的界面の両方に凹凸が形成される。
また、ここでは、第1基板10と第1電極11の間に樹脂層40を介在させて、第1電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸が設けられた例について説明したが、同様の方法により、第2基板20と第2電極21との間に樹脂層40を介在させて、第2電極11と液晶層30との光学的界面に凹凸を設けてもよい。ただし、この場合には、第2基板20側からの光の透過率および第2基板20側への光の透過率が低くなることから、透過率の低下が許容される範囲内の厚みで設けられることが好ましい。
さらに上記実施形態は、PN型の液晶層30を備えた液晶表示装置について説明したが、本発明は光散乱型の液晶表示装置であればよく、樹脂中に液晶マイクロカプセルを分散させた高分子分散型液晶(Polymer Dispersion Liquid Crystal(PDLC))を用いた液晶表示装置であっても適用可能である。
さらに、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
上述した第1実施形態と同様に、図1に示す液晶表示装置を製造した。すなわち、ガラス基板からなる第1基板10上にITOからなる第1電極11を30nmの膜厚で形成した。また、第2基板20上にも、ITOからなる第2電極21を30nmの膜厚で形成した。
次いで、第2基板20の第2電極21の形成面とは反対側の面に、フロスト処理を行うことで、エッチングし、凹凸形状とした。ここで、この凹凸面の二乗平均平方根粗さを表面粗さ計により測定したところ、150nmを示し、グロスメーターにより測定したグロス値は56であった。
次いで、電極形成面を対向させた状態で、第1基板10と第2基板20とをスペーサ35(積水化学社製スペーサーミクロパールSP−250(直径50μm))を挟んで重ね合わせ、第1基板10と第2基板20の周囲に設けられたシール材34(積水化学社製フォトレックA−785)により接着することで、セルを作製した。
続いて、第1基板10と第2基板20との間に、架橋性のモノマーと液晶材料との混合液(大日本インキ化学工業社製液晶(モノマーミクスチャーFS−100)を注入し、このモノマーを照度40mW/cm2のUVランプで10秒間照射することで、ポリマー層31と液晶分子33が包括された液晶ドロプレット32とからなる液晶層30を形成した。以上のようにして、液晶表示装置を作製した。
(実施例2)
上述した第2実施形態と同様に、図2に示す液晶表示装置を製造した。すなわち、ガラス基板からなる第1基板10上に、スピンコート法により感光性樹脂(JSR社製感光性樹脂オプトマーPC)を塗布する。次いで、平均径9μmの不定形露光部を開口部として有する露光マスクを介して露光後、加熱処理し、カバー膜を形成することで、凸部40aを有する樹脂層40を形成した。その後、樹脂層40上に第1電極11を30nmの膜厚で形成した。この第1電極11表面の二乗平均平方根粗さは165nm、グロス値は22であった。上記第1基板10と実施例1の第2基板20とを用いて、実施例1と同様の方法により、液晶表示装置を作製した。
(実施例3)
実施例2の第1基板10と、表面側に凹凸が設けられていない第2基板20とを用いて、実施例1と同様の方法により、液晶表示装置を作製した。
(実施例4)
実施例1のフロスト処理において、エッチング時間を長くとることで、第2基板20の表面形状を調整した。この第1電極11表面の二乗平均平方根粗さは72nm、グロス値は102であった。この第2基板20と実施例1の第1基板10とを用いて、実施例1と同様の方法により、液晶表示装置を作製した。
(比較例1)
上述した実施例1〜4に対する比較例1として、背景技術で図4を用いて説明した光学的界面に凹凸が設けられていない液晶表示装置を製造した。
上述した実施例1〜4および比較例1の液晶表示装置について、Autronic-Melchers Gmbh製ディスプレイ測定システムDMS-705により、スリット付拡散照明を用いた場合の反射率の受光角度を測定した。いずれの例においても、矩形波30Hz、30Vを印加しながら測定を行った。第1基板10には光吸収層12を配置しているため、黒表示状態での視野角を意味する。なお、受光角度は第2基板20の法線方向を原点とし、第2基板20の法線方向を中心とする方位角による反射率依存性は認められなかった。これは、無指向性の光拡散によるためである。
そして、第2基板20の法線方向の反射率を1として、法線方向からの受光角度を変化させて、反射率が2を超える受光角度を視野角として定義した。これは、反射率が2を超えると黒浮きが顕著になり、コントラストが低下するためである。つまり、視野角が大きいことは、反射率の受光角度依存性が小さく視認性に優れていることを意味する。
以上の結果を表1に示す。なお、表中では、二乗平均平方根粗さが0.1μm以上1μm以下、グロス値が10以上100未満である凹凸を有する光学的界面を◎、上記範囲外で凹凸を有する光学的界面を○、未処理の光学的界面を△で示す。
Figure 2007041430
この表に示すように、実施例1〜4の液晶表示装置は、比較例1の液晶表示装置と比較して、広い視野角を示した。特に、実施例1〜3の液晶表示装置のように、凹凸面の二乗平均平方根粗さが0.1μm以上1μm以下、グロス値が10以上100未満である光学的界面を1つ以上有する場合に、視野角が広くなることが判明した。また、二乗平均平方根粗さおよびグロス値が上記範囲内となる凹凸面を有する光学的界面が複数設けられた実施例2の液晶表示装置では、比較例1と比較して視野角が顕著に広くなることが確認された。
本発明の液晶表示装置に係る第1実施形態を説明するための断面図である。 本発明の液晶表示装置に係る液晶分子の配向制御を説明するための模式図である。 本発明の液晶表示装置に係る第2実施形態を説明するための断面図である。 従来の液晶表示装置を説明するための断面図である。
符号の説明
10…第1基板、11…第1電極、12…光吸収層、20…第2基板、21…第2電極、30…液晶層、31…ポリマー層、32…液晶ドロプレット

Claims (6)

  1. 表示基板と背面基板とからなる一対の基板と、当該基板の一主面側にそれぞれ設けられた電極と、前記基板間に前記電極を介して挟持されるとともに透明材料層中に液晶部が分散された光散乱性の液晶層とを備えた液晶表示装置において、
    空気と前記基板との界面、前記基板と前記電極との界面、または前記電極と前記液晶層との界面からなる光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記空気と前記基板との光学的界面に凹凸が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記電極と前記液晶層との光学的界面に凹凸が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 前記背面基板と前記電極との間または前記背面基板の背面側には光吸収層が設けられており、
    前記光吸収層と前記背面基板または前記電極との光学的界面を含む前記光吸収層よりも前記表示基板側の前記光学的界面の1つ以上に凹凸が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記凹凸を有する光学的界面の二乗平均平方根粗さは、0.1μm以上1μm未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  6. 前記凹凸を有する光学的界面のグロス値は、10以上100未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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