JP2007248668A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コントラストを維持するとともに、反射率の高い光散乱型の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】背面側の第1基板10と表示側の第2基板20とからなる一対の基板と、第1基板10と第2基板20の一主面側にそれぞれ設けられた第1電極15および第2電極21と、第1基板10と第2基板20との間に第1電極15および第2電極21を介して挟持される光散乱性の液晶層30とを備えた液晶表示装置において、第1基板10と第1電極15の間には、可視光領域に吸収を有さない材質で構成された層間絶縁膜13が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関するものであって、特には、電界の印加により光散乱性が変化する液晶層を備えた液晶表示装置に関する。
近年、携帯電話、携帯情報端末などのモバイル機器の発達に伴い、低消費電力かつ高品位画質の表示素子の需要が高まってきている。その中でも、電子書籍配信事業の出現により、読書用携帯端末用途として、長時間の読書に適した表示品位を持った「読む」ディスプレイの実現が期待されている。
「読む」ディスプレイとしては、コレステリック液晶ディスプレイ、電子インクディスプレイ、ツイストボール型ディスプレイなどが提案されているが、その中で、偏光板が不要で明るく、紙と同様に外光の散乱を用いて明表示を行うものは、紙に近い表示品位で長時間の読書に最も適していると言うことができる。また、バックライトを用いず、外光の反射(散乱)により表示するため、非常に低消費電力である。
その中の有力な候補として、ポリマーネットワーク型液晶ディスプレイ(以下、PN−LCD)がある(例えば、下記特許文献1参照)。このディスプレイは、液晶中に三次元網目状に形成されたポリマーネットワークが張り巡らされた構造を持ち、印加電界により液晶の位相を変化させることで光散乱強度を制御する表示モードである。
ここで、反射型のPN−LCDの一例を図3に示す。この図に示すように、PN−LCDは、透明性基板からなる第1基板10と第2基板20との間に、光散乱性の液晶層30が挟持されている。
第1基板10には、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor(TFT))11からなる駆動素子および配線などを含むアクティブ型の駆動回路が形成されている。この薄膜トランジスタ11は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタであり、第1基板10上に配置されたゲート電極41を覆う状態で、ゲート絶縁膜42が形成されている。また、ゲート絶縁膜42上には、ゲート電極41を覆う状態でチャネル層43がパターン形成されている。そして、チャネル層43上には、ゲート電極41上を開口する状態で、ソース44aおよびドレイン44bの層がパターン形成されている。さらに、ゲート絶縁膜42上には、ソース44aおよびドレイン44b上に一部を積層させたソース電極45aおよびドレイン電極45bがパターン形成されている。
そして、第1基板10上には、この薄膜トランジスタ11を備えた駆動回路を覆う状態で、パッシベーション膜12を介して感光性樹脂からなる層間絶縁膜13’が設けられている。層間絶縁膜13’には、上記ドレイン電極45bに達する接続孔13aが設けられており、接続孔13a内にはコンタクトプラグ14が設けられている。さらに、層間絶縁膜13’上には、コンタクトプラグ14を介してドレイン電極45bと接続される状態で、画素電極となる第1電極15がマトリクス状に配置されている。また、第1基板10における第1電極15の形成面側とは反対側の面には、光吸収層16が設けられている。一方、表示側基板となる第2基板20には、一主面側の全域に第2電極21が設けられている。
そして、第1基板10と第2基板20との間には、第1電極15、第2電極21を介して光散乱性の液晶層30が挟持されている。この液晶層30は、三次元網目状のネットワーク構造を有するポリマー31と、ポリマー31のネットワーク構造中に分散された液晶ドロプレット32とを備えている。各液晶ドロプレット32中には液晶分子33が包括されている。
上述したようなPN−LCDは、無電界時には、液晶ドロプレット32中の液晶分子33がランダムに配向するため、第2基板20側からの入射光が散乱されて白表示となる。一方、電界を印加したときには、液晶分子33が第1基板10および第2基板20に対して垂直方向に配向し、入射光が透過して光吸収層16で吸収されることで黒表示となる。
このようなPN−LCDは、光散乱表示である他に、中諧調表示が容易である、表示書き換え時間が短い、一般的なアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下、a−SiTFT)で駆動が可能である、など多くの特徴がある。
一方、欠点としては、反射率が低いことが挙げられる。そこで、液晶分子33の屈折率異方性Δnを上げる、または、ポリマー31の屈折率npと液晶分子33の常光に対する屈折率noとの差を大きくすることが考えられている。
また、PN−LCDでは、一般的に、層間絶縁膜13’が感光性樹脂で構成されているため、可視光領域において完全な透明ではなく、光が吸収されてしまう。特に、反射型のPN−LCDでは、入射光量の半分以上は背面側基板となる第1基板10に到達するため、その一部が吸収されてしまうことで、反射率が低下してしまう。そこで、層間絶縁膜13’による入射光の吸収を防止するため、層間絶縁膜13’を形成せずに、画素電極である第1電極15を薄膜トランジスタ11のソース電極45a・ドレイン電極45bと同一層に形成することも検討されている。
特許第2724596号公報
しかし、液晶分子33の屈折率特性を変えることは、実用上使用できる液晶材料が限定されるため、難しい。また、層間絶縁膜13’を形成せずに、第1電極15を薄膜トランジスタ11のソース電極45a・ドレイン電極45bと同一層に形成した場合には、第2基板20側からの入射光が層間絶縁膜13’に吸収されない分、反射率を向上させることはできる。しかし、第1電極15とソース電極45a・ドレイン電極45bとの間の配線間容量が増大することを防ぐため、設計上、第1電極15を一回り小さく形成する必要があり、開口率を下げざるを得なくなる。これにより、液晶分子33の配向制御性が悪化し、コントラストが低下する、という問題が生じている。
かかる問題点を改善するため、本発明は、コントラストが維持されるとともに、反射率または透過率の高い液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明の液晶表示装置は、表示側基板と背面側基板とからなる一対の基板と、当該基板の一主面側にそれぞれ設けられた電極と、基板間に電極を介して挟持される光散乱性の液晶層とを備えている。そして、背面側基板と電極の間には、可視光領域に吸収を有さない材質で構成された絶縁層が設けられていることを特徴としている。
このような液晶表示装置によれば、背面側基板と電極の間に、可視光領域に吸収を有さない材質で構成された絶縁層が設けられていることで、表示側基板から入射する可視光が絶縁層に吸収されることが防止される。これにより、入射した可視光は透過率または反射率に寄与されるため、有効に利用される。よって、光散乱型の液晶表示装置における、反射率または透過率を高めることができる。また、背面側基板に絶縁層を介して電極が形成されることで、背面側基板に薄膜トランジスタが設けられる場合であっても、上記電極は、薄膜トランジスタのソース電極・ドレイン電極とは別の層で形成されるため、開口率が維持される。これにより、液晶表示装置のコントラストが維持される。
以上説明したように、本発明の液晶表示装置によれば、コントラストを維持した状態で、反射率または透過率を高くすることができるため、画質の優れた明るい表示が可能となる。
以下、本発明の液晶表示装置に係わる実施の形態の一例を、詳細に説明する。ここでは、反射型のPN−LCDの例について、図1を用いて説明する。なお、背景技術で図2を用いて説明したものと同様の構成には、同一の番号を付して説明する。
この液晶表示装置は、透明性基板からなる第1基板10と第2基板20との間に、光散乱性の液晶層30が挟持されている。
第1基板10は、背面側の基板であり、例えばガラスなどの透明材料により構成されており、第1基板10には、薄膜トランジスタ(TFT)11からなる駆動素子および配線などを含むアクティブ型の駆動回路が形成されている。この図に示す薄膜トランジスタ11は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタであり、第1基板10上にパターン形成された例えばクロム(Cr)からなるゲート電極41を覆う状態で、例えば窒化シリコン(SiN)からなるゲート絶縁膜42が形成されている。このゲート絶縁膜42上には、ゲート電極41を覆う状態で、例えばアモルファスシリコンからなるチャネル層43がパターン形成されている。そして、チャネル層43上には、ゲート電極41上を開口する状態で、例えばn型のアモルファスシリコン層からなるソース44aおよびドレイン44bがパターン形成されている。ゲート絶縁膜42上には、ソース44aおよびドレイン44b上に一部を積層させた状態で、例えばCrからなるソース電極45aおよびドレイン電極45bがパターン形成されている。
そして、第1基板10上には、この薄膜トランジスタ11を備えた駆動回路を覆う状態で、例えばSiNからなるパッシベーション膜12を介して層間絶縁膜13が設けられている。この層間絶縁膜13の材質については、後段落で詳細に説明する。なお、ここでは、パッシベーション膜12を介して層間絶縁膜13が設けられた例について説明するが、パッシベーション膜12は設けなくてもよい。ただし、パッシベーション膜12が設けられている方が、薄膜トランジスタ11の信頼性の点で好ましい。
層間絶縁膜13は、上記ドレイン電極45bに達する接続孔13aを有しており、接続孔13a内にはコンタクトプラグ14が設けられている。さらに、層間絶縁膜13上には、コンタクトプラグ14を介してドレイン電極45bと接続される状態で、画素電極となる第1電極15がマトリクス状に配置されている。ここで、コンタクトプラグ14と第1電極15とは、透明性を有する例えばITO(Indium Tin Oxide)膜により構成されている。また、第1基板10における第1電極15の形成面側とは反対側の面には、光吸収層16が設けられている。この光吸収層16は、例えば炭素を含む材料で構成されている。
一方、第1基板10に対向配置される第2基板20は、表示側の基板であり、例えばガラスなどの透明材料により構成されている。第2基板20には、第1基板10と対向する側の全域に、透明性を有する例えばITO膜からなる第2電極21が設けられている。
上記第1基板10と第2基板20との間には、第1電極15および第2電極21を介して、光散乱性のポリマーネットワーク(PN)型の液晶層30が挟持されている。この液晶層30は、三次元網目状のネットワーク構造を有するポリマー31と、ポリマー31のネットワーク構造中に分散された液晶ドロプレット32(液晶部)とを備えている。各ドロプレット32中には液晶分子33が包括されている。各ドロプレット32は連通した状態で設けられていてもよい。
上記第1基板10と第2基板20とは、周縁に設けられたシール材(図示省略)により接着されている。また、シール材中を含む第1基板10と第2基板20との間には、スペーサ(図示省略)が点在しており、セルギャップが上記基板間の全域で維持されるように構成されている。
ここで、図2に液晶分子33の構造を示す。この液晶分子33は複屈折性を有しており、その長手方向の(z方向)の屈折率neは、それと垂直方向(x,y方向)の屈折率noに対してne>noの関係が成り立つ。この液晶分子33では、z方向から入射した光に対しては、その光の振動方向がz方向に垂直なxy方向にあるので、その屈折率はnoとなる。逆に、xy方向から入射した光に対しては、その光の振動方向がxy方向に垂直なz方向にあるので、その屈折率はneとなる。ポリマー32の屈折率npolyは、液晶分子33の低屈折率側の屈折率noと同じ値に設定されている。この液晶分子33は、誘電率異方性が正であり、後述するように、第1電極15と第2電極21との間に電界をかけた場合には、基板面に対して垂直方向に配向される。
上述したような構成の液晶表示装置は、無電界時には、液晶ドロプレット32中の液晶分子33がランダムに配向しているため、液晶ドロプレット32の屈折率がポリマー31の屈折率より高くなる。通常、このときの液晶ドロプレット32の平均的な屈折率は、x、y、zの三軸方向の成分を考えて、(ne+2×no)/3になる。したがって、第2基板20側から入射した光に対してポリマー31と液晶ドロプレット32との間で屈折率差Δnが生じ、光が散乱されて白表示となる(ノーマリーホワイト)。
一方、第1電極15と第2電極21との間に電界を印加したときには、基板面に対して液晶分子33が垂直方向に配向する。これにより、第2基板20側から入射する光に対して液晶ドロプレット32の屈折率がポリマー31の屈折率npolyと等しくなるので、この光は散乱されることなく液晶層30および第1基板10を透過して下側に設けられた光吸収層16で吸収されることで黒表示される。
上述したような構成の光散乱型の液晶表示装置において、本発明の特徴的な構成としては、第1基板10と第1電極15の間に、可視光領域(約400nm〜800nm)に吸収を有さない材質で構成される絶縁層が設けられている。ここでは、層間絶縁膜13がこの絶縁層を兼ねることとする。ここで、この絶縁層は実質的に可視光領域に吸収を有さない材質で構成され、少なくとも感光性樹脂よりも可視光領域における吸収が低い材質で構成される。これにより、表示側基板となる第2基板20側から入射する可視光が層間絶縁膜13に吸収されることが防止され、入射した可視光は反射率または透過率に寄与されるため、入射した可視光を有効に利用することが可能となる。
さらに、反射型の液晶表示装置においては、層間絶縁膜13が後述する液晶層30よりも屈折率の低い材質で構成されることで、反射率を高めることができるため、好ましく、さらに、0.5μm以上の膜厚で形成されることで、十分な反射の効果が得られるため、好ましい。このような材質で層間絶縁膜13が設けられることにより、白表示状態において液晶層30を透過した一部の光が、その積層面に対し斜めから層間絶縁膜13に入射すると、その積層面の法線に対する入射角度θが大きくなるにつれて層間絶縁膜13で内部反射を起こしやすくなり、再び液晶層30側へと戻り、表示側基板20へと反射しやすくなる。すなわち、白表示状態において背面側基板10に入射し光吸収層16で吸収される光の割合が少なくなり、結果的に、表示側基板20を透過して外部に出射される光の割合が増えることになる。これにより、白表示状態における素子全体の反射率が上がり、白輝度が増大する。
具体的には、白表示状態における液晶層30の全体的な屈折率nLCは、図2を用いて説明した液晶分子33の長手方向(z方向)の屈折率ne、それと垂直方向(x,y方向)の屈折率no、ポリマー32の屈折率npolyおよび液晶ドロプレット32とポリマー31の体積比a:1−aの値を用いて下記式(1)により求めることができる。
Figure 2007248668
上記式(1)中において、一例として、液晶分子33の屈折率no=1.52、ne=1.80、ポリマー32の屈折率npoly=1.52とし、液晶ドロプレット32とポリマー31の体積比を8:2である場合の、液晶層30の全体的な屈折率nLCは1.59である。このようにして求められる液晶層30の全体的な屈折率nLCよりも層間絶縁膜13が低い屈折率を有することとする。
ここで、上記層間絶縁膜13を構成する、可視光領域に吸収を有さず、液晶層30よりも屈折率の低い材質としては、フッ素系樹脂が挙げられ、ここでは、例えば非晶質のパーフルオロ樹脂を用いることとする。フッ素系樹脂の中でも非晶質のパーフルオロ樹脂を用いることで、特に反射型の液晶表示装置において、高い反射率が得られるため、好ましい。
さらには、背面側基板となる第1基板10を上記層間絶縁膜13よりも屈折率の低い材料で形成し、表示側基板となる第2基板20を上記液晶層30と屈折率が同じまたは液晶層30よりも屈折率の高い材料で形成することが好ましい。このような構成とすることで、第1基板10では層間絶縁膜13と同様の作用により、内部反射を起こしやすくなり、再び液晶層30側へと戻り、第2基板20へと反射しやすくなる。また、第2基板20では、液晶層30側から第2基板20側への光の反射率が低く抑えられて、液晶層30側への戻り光の割合が少なくなり、結果的に第2基板20を透過して外部に出射される光の割合が増える。
ここで、しかしながら、白表示のときの反射率が上述のように上昇しても、黒表示のときの反射が同様に(+α分)上昇すれば、コントラスト(=白輝度/黒輝度)が低下して画質の劣化を招いてしまう。そこで黒表示のときの反射率について考察する。
黒表示の場合、液晶層30の液晶ドロプレット31とポリマー31の屈折率npolyが液晶分子33の屈折率noと同じになるので表面から入射した光が液晶層30で散乱されることなく透過し、下側の背面側基板10に到達する。このときの各層における光の入射角度θに対する透過光の分布は、スネルの法則を満たすためにある角度以上は存在しないことになる(ただしすべての界面や表面が平らの場合)。つまり屈折率n=1.0の空気側からあらゆる角度で入射しても空気よりも屈折率の高いデバイス側に入射するとその層での臨界角θr=arcsin(1/nD)より小さい角度に分布することになる。ただしここでデバイスの各層の屈折率を代表してnDとする。液晶層30の場合はnD=nLCである。今、液晶層30の屈折率を1.59とすると、この臨界角はθr=39.0°となる。この場合、図5に示した反射率Rの角度依存性から、たとえ屈折率が1.34の層が液晶層30の下側に存在したとしてもθ=39.0°までの角度成分であれば、光をほとんど反射しないことになる。従って、黒表示の場合において光の反射が高くならないので輝度の増加が見られない。一方白表示の場合、液晶層30での光散乱によりすべての角度において光が存在するので結果として光の反射が高くなり、輝度が増すこととなる。従ってコントラストは上昇することになる。
このような構成の液晶表示装置は、次のような方法により製造される。
まず、図1に示すように、第1基板10上にCrからなるゲート電極41をパターン形成した後、ゲート電極41を覆う状態で、第1基板10上にSiNからなるゲート絶縁膜42を形成する。次いで、ゲート絶縁膜42上に、ゲート電極41を覆う状態で、アモルファスシリコン膜(図示省略)と、n型アモルファスシリコン膜(図示省略)とを積層形成する。次いで、フォトリソグラフィー工程とエッチング工程を経ることで、n型アモルファスシリコン膜とその下層のアモルファスシリコン膜とを島状にパターニングし、アモルファスシリコンからなるチャネル層43を形成する。その後、例えばスパッタ法により、n型アモルファスシリコン膜を覆う状態で、ゲート絶縁膜42上に、Crからなるソース/ドレイン電極膜(図示省略)を形成する。次に、ソース/ドレイン電極膜をパターニングすることによってソース電極45a、ドレイン電極45bを形成し、さらに、n型アモルファスシリコン膜をチャネル層43上においてエッチング分離してソース44a、ドレイン44bを形成する。
以上のようにして、薄膜トランジスタ11を画素毎に配列形成した後、薄膜トランジスタ11上にパッシベーション膜12を介して、非晶質のパーフルオロ樹脂からなる層間絶縁膜13を塗布形成する。その後、次いで、この層間絶縁膜13上に、例えば蒸着法、スパッタリング法、または化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))法により、上記接続孔を埋め込む状態で、例えばITO膜を形成する。これにより、接続孔13a内にコンタクトプラグ14が形成される。次いで、通常のリソグラフィ技術により、ITO膜をパターン加工することで、各画素に応じた第1電極15を形成する。
また、第2基板20上にも、ITO膜からなる第2電極21を形成する。この場合の第2電極21はベタ膜状に設けられることとする。
続いて、第1電極15および第2電極21の形成面を対向させた状態で、第1基板10と第2基板20とをスペーサ(図示省略)を挟んで重ね合わせ、第1基板10と第2基板20の周囲に設けられたシール材(図示省略)により接着する。続いて、第1基板10と第2基板20との間に、例えば架橋性のモノマーと液晶材料との混合液を注入し、封止した後、このモノマーを重合することで、ポリマー31と液晶分子33が包括された液晶ドロプレット32とからなる液晶層30を形成する。以上により、図1に示した液晶表示装置が完成する。
このような液晶表示装置によれば、第1基板10上で薄膜トランジスタ11を覆う層間絶縁膜13が可視光領域に吸収を有さない非晶質のパーフルオロ樹脂で構成されていることから、第2基板20側からの入射した可視光が層間絶縁膜13で吸収されることが防止される。これにより、入射した可視光が透過率または反射率に寄与するため、有効に利用される。また、層間絶縁膜13が液晶層30よりも屈折率が低いことで、層間絶縁膜13から液晶層30側に反射される光の割合が増え、白表示状態における素子全体の反射率が上がり、白輝度を増大させることができる。また、第1基板10上に層間絶縁膜13を介して第1電極15が形成されることで、薄膜トランジスタ11のソース電極45a・ドレイン電極45bとは別の層で形成されるため、開口率を維持することが可能となる。さらに、上述したように黒表示状態における反射率は増大しないため、コントラストを向上することが可能となる。以上のことから、画質の優れた明るい表示が可能となる。
また、層間絶縁膜13を可視光領域に吸収を有さず、液晶層30よりも屈折率の低い材質で構成することで、新たな層を追加しなくてもよいことから、薄膜化が可能であり、製造プロセスを増加しなくてもよい。
なお、上記実施形態では、反射型の液晶表示装置の例を用いて説明したが、透過型の液晶表示装置であっても、本発明は適用可能である。この場合には、第1基板10の光吸収層16は設けられず、例えば第1基板10側から入射した光を第2基板20側へ透過させる。このため、電界を印加していない状態が遮光となり、電界を印加した状態が透過となる。この場合であっても、上記層間絶縁膜13が可視光領域に吸収を有さない材質で構成されることで、透過率が高くなるため、透過状態の輝度を増大させることが可能となる。
また、上記実施形態は、PN型の液晶層30を備えた液晶表示装置について説明したが、本発明は光散乱型の液晶表示装置であればよく、樹脂中に液晶マイクロカプセルを分散させた高分子分散型液晶(Polymer Dispersion Liquid Crystal(PDLC))を用いた液晶表示装置であっても適用可能である。
さらに、上記実施形態ではアクティブ駆動方式の液晶表示装置の例について記載したが、パッシブ駆動方式の液晶表示装置であっても、本発明は適用可能である。この場合には、背面側基板となる第1基板上に可視光領域に吸収を有さない材質からなる絶縁層を介してストライプ状の第1電極が配置されるとともに、第2基板上にもストライプ状の第2電極が配置される。そして第1基板と第2基板の間に、第1電極と第2電極とが直交した状態で、電極形成面を介して液晶層が挟持される。
(実施例1)
上述した実施形態と同様に、図1に示す液晶表示装置を製造した。すなわち、無アルカリガラス基板上に薄膜トランジスタ11と駆動回路を形成した後、スピンコート法によりパーフルオロ樹脂(旭硝子社製パーフルオロ樹脂サイトップCTL−809M(屈折率1.34)からなる層間絶縁膜13を塗布し、焼成した。その後、フォトリソグラフィー法により、上記薄膜トランジスタ11のドレイン電極45bに達する接続孔13aを形成した。その後、スパッタリング法により、接続孔13aを埋め込む状態でITOからなる第1電極15をパターン形成した。一方、第2基板20上にもITOからなる第2電極21を形成した。
次いで、第1電極14と第2電極21とを対向させた状態で、第1基板10と第2基板20とをスペーサ(積水化学社製スペーサーミクロパールSP−250(直径50μm))を挟んで重ね合わせ、第1基板10と第2基板20の周囲をシール材(協立化学社製ワードロック780P−N7)により接着した。
続いて、第1基板10と第2基板20との間に、架橋性のモノマーと液晶材料との混合液(大日本インキ化学工業社製液晶(モノマーミクスチャーFS−100))を注入し、このモノマーを照度40mW/cm2のUVランプで10秒間照射することで、ポリマー31と液晶分子33が包括された液晶ドロプレット32とからなる液晶層30を形成した。以上のようにして、液晶表示装置を作製した。液晶表示装置の開口率は62%であった。
(比較例1)
上述した実施例1に対する比較例1として、背景技術で説明したように、フッ素系樹脂からなる層間絶縁膜13の代わりに、背景技術で図2を用いて説明した感光性の有機材料(JSR社製感光性樹脂オプトマーPC403(屈折率1.55))からなる層間絶縁膜13’を用いて、実施例1と同様の方法により液晶表示装置を作製した。液晶表示装置の開口率は実施例1と同様に、62%であった。
(比較例2)
上述した実施例1に対する比較例2として、背景技術で説明したように、層間絶縁膜13を形成せずに、第1電極15とソース電極45a・ドレイン電極45bとを同一層で形成した以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作成した。液晶表示装置の開口率は、46%であった。
上述した実施例1および比較例1、2の液晶表示装置について、リング系のランプで45度で光が入射するように光学系を設定した後、大塚電子製分光光度計MCPD−7000を用いて、受光光学系における標準散乱板に対する反射率を測定した。また、無電界時の反射率に対する20V印加時の反射率をコントラストとして測定した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2007248668
この表に示すように、層間絶縁膜13として非晶質のパーフルオロ樹脂を用いた実施例1の液晶表示装置は、層間絶縁膜13が感光性の有機材料で構成された比較例1の液晶表示装置と比較して、反射率が顕著に高く、層間絶縁膜13が設けられていない比較例2の液晶表示装置と比較しても、高い反射率を示すことが確認された。また、実施例1の液晶表示装置は、比較例2の液晶表示装置と比較して開口率が高いため、コントラストが顕著に高くなり、開口率が同じ比較例1の液晶表示装置と比較してもコントラストが高くなることが確認された。
本発明の液晶表示装置に係る実施形態を説明するための断面図である。 本発明の液晶表示装置に係る実施形態の液晶分子を説明するための断面図である。 従来の液晶表示装置を説明するための断面図である。
符号の説明
10…第1基板、15…第1電極、13…層間絶縁膜、20…第2基板、21…第2電極、30…液晶層、31…ポリマー、32…液晶ドロプレット、33…液晶分子

Claims (5)

  1. 表示側基板と背面側基板とからなる一対の基板と、当該基板の一主面側にそれぞれ設けられた電極と、前記基板間に前記電極を介して挟持される光散乱性の液晶層とを備えた液晶表示装置において、
    前記背面側基板と前記電極の間には、可視光領域に吸収を有さない材質で構成された絶縁層が設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記絶縁層の屈折率は、前記液晶層の屈折率より小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記絶縁層は、フッ素系樹脂で構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 前記背面側基板には、薄膜トランジスタが設けられており、
    前記絶縁層は、前記薄膜トランジスタを覆う状態で、前記背面側基板上に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶層は、ネットワーク構造を有するポリマーと、当該ポリマーのネットワーク構造中に分散された液晶部とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。

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