JP4483843B2 - 車体骨格フレームの補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は自動車の車体骨格フレームの補強構造に関する。
従来の自動車の車体骨格フレームの補強構造としては、例えば特開2001−180518号公報に示されているように、車体骨格フレームを構成する骨格部材を中空断面のアウタ材と、その内部に設けたリインフオースとで構成し、該リインフオースをアウタ材の内側全体を覆うように広い範囲で一体成形することにより、軽量かつ効率的にアウタ材を補強するようにしたものが知られている。
しかしながら、このような従来の車体骨格フレームの補強構造では、リインフオースをアウタ材の内面の凹凸形状に沿った形状としてあるため、アウタ材の強度はリインフオースを設置した分だけ全体的に向上するものの、その強度分布はリインフオースを設置する前と変化はなく、故に、折れ変形の発生位置もリインフオースによる補強前と変わらず、アウタ材を補強している割には折れ変形部位に対してしか補強効果がないので、必ずしも効果的な補強とは云えない。
そこで、本発明は骨格部材を構成する中空断面のアウタ材とその内部に設置するリインフオースの各座屈変形モードを適切に設定することによって、板厚の増大や補強手段の増設等を伴うことなく補強効果を向上することができる車体骨格フレームの補強構造を提供するものである。
本発明にあっては、車体骨格フレームを構成する骨格構造は、中空断面のアウタ材の内部にその長さ方向の略両端部間に亘ってリインフオースを設置してあって、前記リインフオースまたはアウタ材の少なくとも一方に、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合の変形のピーク位置発生手段を設けて、該ピーク位置発生手段により、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合のこれらアウタ材とリインフオースの各座屈モード波形のピーク位置を互いに異ならせて設定したことを特徴としている。
本発明によれば、リインフオースは中空断面のアウタ材の内部にその長さ方向の略両端部に亘って設置してあって、前記リインフオースまたはアウタ材の少なくとも一方に、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合の変形のピーク位置発生手段を設けて、該ピーク位置発生手段により、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合のこれらアウタ材とリインフオースの各座屈モード波形のピーク位置を互いに異ならせて設定してあるので、骨格部材に衝突荷重が作用してアウタ材およびリインフオースが座屈した際に、両者の間で長さ方向で全体的に変形モードの干渉が生じ、全体として変形の同期が回避される結果、変形初期にはアウタ材とリインフオースはそれぞれ独立して座屈しながら荷重を分担して骨格部材全体に変形を分散させることができ、変形が進行すると両者は干渉して局所的な変形の成長が抑制され、かつ、その干渉の抵抗力で骨格部材の変形を抑制することができると共に、圧壊反力を高めてエネルギー吸収量を増大でき、従って、アウタ材およびリインフオースの板厚を増大したり、補強材を増設したりすることなく骨格部材の補強効果を高めて衝突性能を向上することができる。
以下、本発明の実施形態を図面とともに詳述する。
図1は本発明の対象とする自動車の車体骨格フレームを示しており、フロントピラー10、センターピラー20、リヤピラー30等の上下方向の骨格部材と、これらピラー10〜30の各上端を継ぐルーフサイドの前後方向の骨格部材であるルーフサイドレール40と、前記ピラー10〜30の各下端を継ぐフロアサイドの前後方向の骨格部材であるサイドシル50と、フロントコンパートメントの左右両側部に配置した前後方向の骨格部材であるフロントサイドメンバ60、および該フロントサイドメンバ60の後方延長部である後述のサイドメンバエクステンション70等を備えている。
これらの骨格部材10〜70は、一般的な乗用車の車体に共通なものであり、本発明は前述のどの骨格部材へも適用可能である。
図2〜図7は本発明をフロントピラー10に適用した第1実施形態を示している。
フロントピラー10は、ピラーアウタ11とピラーインナ12とからなる中空断面(閉断面)のアウタ材と、このアウタ材(11,12)の中空断面の内部にその長さ方向(前後方向)の両端部、即ち、前端Aから後端Bに亘ってリインフオース13を設置して構成している。
ピラーアウタ11、ピラーインナ12は何れも略ハット形断面に形成してあって、それらのフランジ11a,12aをスポット溶接することにより閉断面を形成している。
アウタ材(11,12)の上下方向に屈曲した中央部付近C点は、別の骨格部材であるヘッダーレール130と接合するために3つ又構造となっており、ピラーインナ12側に向けて開口部14が形成されている。
リインフオース13もピラーアウタ11,ピラーインナ12と同様に略ハット形断面に形成されており、本実施形態ではピラーアウタ11の内面に沿うように形成されているが、設計によってはピラーインナ12の内面に沿って配設される場合もある。
リインフオース13は、そのフランジ13aをピラーアウタ11,ピラーインナ12の各フランジ11a,12a間に挟み込んでスポット溶接により一体的に接合されている。
本実施形態ではこのようにフロントピラー10のアウタ材を2つのフレーム材11,12をスポット溶接して閉断面に構成しているが、これは、例えばアルミ合金等の軽量金属材料の中空押出し材を用いてもよく、また、リインフオース13としては前記フレーム材に替えて硬質ウレタン材を用いることができる。
アウタ材(11,12)の前端Aとは、本実施形態ではピラーアッパ10Uとピラーロア10Lとの境となる略ボデイウエストライン上でフードリッジメンバ110およびカウルメンバ120等の他の骨格部材との結合部を指し、また、後端Bとはセンターピラー20の上端部との結合部を指している。
従って、本実施形態におけるフロントピラー10の上側部は、ルーフサイドレール40の前記センターピラー20から前方領域となる略前半部分を含んでいる。
そして、前記アウタ材(11,12)およびリインフオース13にそれぞれ変形のピーク位置発生手段150を設けて、これらピーク位置発生手段150によりアウタ材(11,12)とリインフオース13の各座屈モード波形のピーク位置を異ならせて設定してある。
ここで、アウタ材(11,12)は前述のようにその中央付近C点は上下方向に側面略くの字状に屈曲していると共に内側に開口部14を備えていて強度的に脆弱部となっており、前端A点に前方から入力する衝突荷重Fに対して図4に示すように該C点を起点にアウタ材(11,12)が前記屈曲方向に座屈変形することから、この脆弱部C点をもってアウタ材(11,12)のピーク位置発生手段150としている。
他方、リインフオース13には、前記アウタ材(11,12)における脆弱部C点と異なる位置、例えば前記A点とC点との中間位置のD点、および前記C点とB点との中間位置のE点の上縁側に、それぞれ座屈変形を誘発させる脆弱部としてのビード部13A,13Bを設けて、これらビード部13A,13Bをもってリインフオース13のピーク位置発生手段150としている。
場合によって、このリインフオース13の前記D点とE点との間に長さ方向(前後方向)に補強ビード13Cを設けてもよい。
図4〜図6は本実施形態のフロントピラー10が、車両前方から衝突されて外力Fを受けた場合の作用を示すもので、図4はアウタ材(11,12)の座屈変形態様を、図5はリインフオース13の座屈変形態様を、および図6はこれらアウタ材(11,12)とリインフオース13との座屈変形を合成した変形態様を示している。
アウタ材(11,12)は前記A点に前方から衝突荷重Fが作用すると、前記C点において屈曲部と開口部14が設けられて脆弱部となっているため、図4に示すようにこのC点が折れ曲がり変形の開始点となる。
一方、リインフオース13は前記中央付近で上下方向に屈曲したC点から前後にずれたD,E点に脆弱部13A,13Bが存在しているため、図5に示すようにA−C点間ではD点を中心として、およびC−B間ではE点を中心に折れ曲がり変形が開始する。
即ち、アウタ材(11,12)ではその座屈モード波形のピーク位置が前記中央付近のC点における1点であるのに対して、リインフオース13ではその座屈モード波形のピーク位置が前記C点から前後に位相が異なるD点とE点の2点となる。
この結果、図6に示すようにフロントピラー10の長さ方向全体では座屈モード波形のピーク位置が、D,C,Eの3点となり変形が広域に分散され、変形初期にはアウタ材(11,12)とリインフオース13とがそれぞれ独立して座屈しながら荷重を分担してフロントピラー10の全体に変形を分散させることができる。
そして、変形が進行すると両者は前記E,C,Dの3点で相互に干渉するが、これらは何れもピーク位置がずれて一致しないため、互いの干渉により両者の局所的な変形の成長が抑制され、かつ、その干渉による抵抗力でフロントピラー10の変形を抑制できると共に、圧壊反力を高めてエネルギー吸収量を増大することができる。
図7は前記変形モードのピーク位置が分散されることによる効果を示したものであり、アウタ材(11,12)およびリインフオース13のピーク位置が一致せずにずれることにより、同図のa1 線に示すように全体としての変形モードのピークが分散されてフロントピラー10の変形レベルを下げることができ、従って、アウタ材(11,12)およびリインフオース13の板厚を徒に増大したり、補強材を増設したりすることなくフロントピラー10の補強効果を高めて衝突性能を向上することができる。
また、本実施形態では変形のピーク位置発生手段150として、アウタ材(11,12)およびリインフオース13に脆弱部C,D,Eを設けて構成しているため、アウタ材(11,12)に前述のように構造上の理由により脆弱部Cがある場合でも、これを考慮してリインフオース13の任意の位置に脆弱部D,Eを設けることにより、両者における座屈モード波形のピーク位置を容易に調整することができる。
更に、前記実施形態ではアウタ材(11,12)とリインフオース13におけるピーク位置数が異なる場合を示したが、ピーク位置数を両者で同数に揃えて相互の位置を異ならせて設定することもでき、かつ、ピーク位置数は要求特性に応じて任意に設定することができる。
図8〜図13は本発明をセンターピラー20に適用した第2実施形態を示している。
センターピラー20は前述のようにその上端Aをルーフサイドレール40(本実施例ではフロントピラー10の上側後部)に結合し、下端Bはサイドシル50に結合している。
このセンターピラー20は中空断面(閉断面)のアウタ材21と、このアウタ材21の中空断面の内部にその長さ方向の両端部、即ち、上端Aから下端Bに亘ってリインフオース22を設置して構成している。
アウタ材21は一般には略ハット形断面のフレーム材と略平板状のクロージングプレートとをスポット溶接して閉断面を構成したものが知られているが、本実施形態ではこのアウタ材21を例えばアルミ金属等の軽量金属材料をもって中空断面に押出し成形したものを用いており、リインフオース22も同質材の中空断面の押出し成形材を用いている。
アウタ材21はその上,下端に設けたフランジ21aを、対応するルーフサイドレール40,サイドシル50に突き合わせて接合してある一方、リインフオース22は該アウタ材21の中空断面内に挿通し、上,下端をルーフサイドレール40,サイドシル50を貫通して、上,下端に設けたフランジ22aを介してこれらルーフサイドレール40,サイドシル50の各内部の突き当て面に接合してある。
そして、前記アウタ材21およびリインフオース22にそれぞれ変形のピーク位置発生手段150を設けて、これらピーク位置発生手段150によりアウタ材21とリインフオース22の各座屈モード波形のピーク位置を異ならせて設定してある。
前記アウタ材21は図9に示すように、図外の側面ウインドウ配置領域となるA−C間(C位置は略ドアウエストラインに相当する)では側面ウインドウの湾曲形状にほぼ合わせて外向きの弧を描いているが、図外のドアを支持するC−B間では強度上の理由によりほぼ鉛直となるように設計されていて、前記C点は略上半部の湾曲形状と略下半部の鉛直形状とが外向きにくの字状に屈曲した屈曲部となって、側面衝突に対して抗力が高い部位となっている。
ここで、車両の側面衝突において他車両がセンターピラー20に衝突する場合、相手車両のバンパーやエンジンの高さに相当するD位置、つまり、前記C点よりも下方位置のD点は前記外向きに屈曲した強度の高いC点と、サイドシル50との結合により補剛されたB点との中間位置で前記側面衝突荷重に対して脆弱部とみなされ、アウタ材21はこのD点をピーク位置とする変形モードを発生することから、この脆弱部D点をもってアウタ材21のピーク位置発生手段150としている。
他方、リインフオース22には、前記アウタ材21における脆弱部D点と異なる位置、例えば前記サイドシル50との結合により補剛されたB点に近接した位置に、前記側面衝突荷重に対して座屈変形を誘発させる脆弱部としてのビード部22Aを設けて、該ビード部22Aをもってリインフオース22のピーク位置発生手段150としている。
図12,図13は本実施形態のセンターピラー20が、車両側方から衝突されて外力Fを受けた場合の作用について示すものである。
前述のように車両の側面衝突において他車両がセンターピラー20に衝突する場合、相手車両のバンパーの高さ位置に相当する前記D点に衝突荷重Fが入力し、アウタ材21はこのD点をピーク位置として座屈変形する。
一方、リインフオース22は前記D点よりも下方のE点に座屈変形を誘発するビード部22Aを設けてあるため、該E点をピーク位置として座屈変形する。
この結果、アウタ材21とリインフオース22とは変形初期にはそれぞれ独立して座屈しながら荷重を分担してセンターピラー20の全体に変形を分散させ、そして、変形が進行すると両者は前記D,Eの2点で相互に干渉して、両者の局所的な変形の成長が抑制され、従って、前記第1実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
ここで、本実施形態にあっては図13の(A)に示すように前記側面衝突荷重Fの入力によりアウタ材21は前記D点をピーク位置として座屈変形し、リインフオース22は前記E点をピーク位置として座屈変形するが、この変形が進行すると図13の(B)に示すように、リインフオース22の変形モードは前記D点からピーク位置E点に向かって傾斜しているため、アウタ材21のピーク位置がその変形の成長過程でリインフオース22の前記変形モードのE点近傍の傾斜に相当する壁面の傾斜に沿ってE点に向かって徐々に下方に移動され、結果的にサイドシル50との結合により補剛されたB点に近付くことになる。
このサイドシル50は車体骨格フレームの中でも最も強度剛性の高い骨格部材の1つであり捩り強度も高いので、前記アウタ材21のピーク位置D点が座屈変形の進行に伴ってサイドシル50に近付くことにより、該サイドシル50による抵抗力の増加を期待することができる。
このように本実施形態では前記第1実施例とほぼ同様の効果が得られる他に、前述のようにアウタ材21のピーク位置D点が側面衝突する相手車両との関係で補剛されたB点よりも離れた位置の設定となる場合でも、リインフオース22のピーク位置E点をD点とB点との間で該B点に近接させて設定することによって、該リインフオース22のピーク位置(E点)近傍で変形のピーク発生に伴って傾斜変形する壁面を、該アウタ材21の発生ピーク位置をガイド作用により移動調整するモード調整手段とすることができ、このモード調整手段により前記アウタ材21の発生ピーク位置を剛性の高いB点に近付くように移動させてセンターピラー20の変形抑制効果をより一層高めることができる。
しかも、このようにモード調整手段としてリインフオース22自体の壁面を有効利用して専用部材を不要としているため、コスト的にも有利に得ることができる。
図14〜図18は本発明をフロア骨格メンバに適用した第3実施形態を示している。
前述のフロントサイドメンバ60の後端部は、ダッシュパネル90のトーボード傾斜面に沿ってフロアパネル80の下面に廻り込んで前後方向に延在する閉断面のサイドメンバエクステンション70として構成されている一方、フロアセンターのトンネル部80Aの下側稜線の下面側には、略ハット形断面に形成されて閉断面を構成するトンネルメンバ140が前後方向に接合配置されている。
また、このフロアパネル80の下面には前記サイドメンバエクステンション70と直交してサイドシル50とトンネルメンバ140とに亘ってフロアクロスメンバ100が車幅方向に設けられ、これらサイドシル50、サイドメンバエクステンション70,フロアクロスメンバ100、およびトンネルメンバ140等でフロア骨格メンバを構成している。
本実施形態ではこのフロア骨格メンバの中でも、前記フロアクロスメンバ100に本発明を適用した場合を例に採っている。
フロアクロスメンバ100は、略ハット形断面に形成されてフランジ101aを介してフロアパネル80の下面に接合して中空断面(閉断面)を形成したアウタ材101と、このアウタ材101の中空断面内にその長さ方向(車幅方向)の両端部に亘って配置したリインフオース102とを備えている。
前記サイドメンバエクステンション70は車両の前面衝突時に前方から入力する荷重をキャビン後方へ伝達分散する役割を担うため、前後方向に連続した構造が求められる。
そのため、前記フロアクロスメンバ100のアウタ材101はサイドメンバエクステンション70と交差するC点で左右に2分割して構成され、該サイドメンバエクステンション70の側部に突き合わせて結合されている。
一方、リインフオース102は本実施形態では硬質ウレタン材が用いられ、アウタ材101のサイドシル50との結合部A点と、トンネルメンバ140との結合部B点とに亘る連続体として配置されている。
このため、前記サイドメンバエクステンション70の左右側壁には貫通孔70aが設けられ、リインフオース102は該貫通孔70aを通してサイドメンバエクステンション70と交差している。
このリインフオース102は前記A点およびB点において、対応するサイドシル50,トンネルメンバ140に接着等により結合されているが、サイドメンバエクステンション70とは非接合としてあって、両者の間には僅かな間隙が確保されている。
本実施形態では、前述のようにリインフオース102を硬質ウレタン材としてあるが、これは、勿論、アウタ材101と同様の略ハット形断面のパネル材としてもよく、また、アウタ材101,リインフオース102,サイドメンバエクステンション70、およびトンネルメンバ140として、アルミ合金等の中空押出し材を用いることもできる。
図16は本実施形態のフロアクロスメンバ100が、前面斜めオフセット衝突により外力Fを受けた場合の作用について示すものである。
車両の前面斜めオフセット衝突時は、車体外側に位置するサイドシル50から車幅方向内側のサイドメンバエクステンション70,トンネルメンバ140の順に衝突荷重F1 ,F2 ,F3 で示すように入力度合いが低くなる。
このため、最外側のサイドシル50において前後方向の変形レベルが大きく、最内側のトンネルメンバ140では変形レベルが小さくなって、結果的にフロアが側方へ傾斜した変形状態を呈する。
図17は前記アウタ材101の変形モードを、および図18は前記リインフオース102の変形モードを示すもので、アウタ材101は図17に示すようにサイドメンバエクステンション70との結合部C点を支持端として曲げ変形を生じる。このとき、車体基準で見た最大後退位置はサイドシル50との結合部A点となるが、アウタ材101の両端点A,Bを結ぶ基準線から見た湾曲変形のピーク位置は前記A点とC点との中間のD点となる。即ち、このD点が前記オフセット衝突荷重に対して脆弱部とみなされ、該脆弱部D点をもってアウタ材101のピーク位置発生手段150とすることができる。
一方、図18に示すようにアウタ材101に内設されたリインフオース102も前記A点が車体基準の最大後退位置となるが、反対側の支持端はB点であるので、これら2点A,Bを結ぶ基準線から見た湾曲変形のピーク位置はこれらA−B点間の略中間のC点となる。即ち、このC点が前記オフセット衝突荷重に対して脆弱部とみなされ、該脆弱部C点をもってリインフオース102のピーク位置発生手段150とすることができる。
その結果、アウタ材101,リインフオース102の両者を合成した変形モードにおけるピーク位置は、互いに車幅方向に異なるD点とC点の2点となって、フロアクロスメンバ100の全体に変形を分散させて、該フロアクロスメンバ100の変形、延いてはフロアパネル80の変形を抑制することができる。
このように第3実施形態では、アウタ材101およびリインフオース102に特別に変形のピーク位置発生手段150のための加工を施すことなく、アウタ材101のフロア骨格構成上、左右2分割されてサイドメンバエクステンション70に交差して結合配置されることを考慮し、内接するリインフオース102を連続直状として配設することによってこれら両者の変形のピーク位置を車幅方向に異ならせて、最適な補強効果を得ることができる。
本発明の対象とする自動車の車体骨格フレームを示す外観斜視図。 本発明の第1実施形態におけるフロントピラーの配設状態を示す斜視図。 図2に示したフロントピラーの分解斜視図。 図3におけるアウタ材の座屈変形挙動を示す側面説明図。 図3におけるリインフオースの座屈変形挙動を示す側面説明図。 図4,図5に示したアウタ材とリインフオースの座屈変形挙動を合成して示す側面説明図。 本発明の第1実施形態における座屈変形モードを説明する波形線図。 本発明の第2実施形態を示す側面図。 図8のセンターピラー配設部分を断面として示す半断面正面図。 図8,図9に示したセンターピラーの配設部分を示す略示的斜視図。 図10の分解斜視図。 本発明の第2実施形態におけるセンターピラーの縦断面図。 本発明の第2実施形態におけるセンターピラーの変形モードを説明する図12と同様の縦断面図。 本発明の第3実施形態を示すフロア下面側から見た斜視図。 図14の分解斜視図。 本発明の第3実施形態におけるフロアの底面図。 本発明の第3実施形態におけるフロアクロスメンバのアウタ材の変形モードを示す説明図。 本発明の第3実施形態におけるフロアクロスメンバのリインフオースの変形モードを示す説明図。
符号の説明
10 フロントピラー(骨格部材)
11 ピラーアウタ(アウタ材)
12 ピラーインナ(アウタ材)
13,22,102 リインフオース
13A,13B,22A ビード部(脆弱部)
20 センターピラー(骨格部材)
21 アウタ材
30 リヤピラー(骨格部材)
40 ルーフサイドレール(骨格部材)
50 サイドシル(骨格部材)
60 フロントサイドメンバ(骨格部材)
70 サイドメンバエクステンション(骨格部材)
100 フロアクロスメンバ(骨格部材)
150 変形のピーク位置発生手段

Claims (6)

  1. 車体骨格フレームを構成する骨格部材を中空断面をもつアウタ材と、該アウタ材の内部にその長さ方向の略両端部間に亘って設置されるリインフオースとで構成し、
    前記リインフオースまたはアウタ材の少なくとも一方に、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合の変形のピーク位置発生手段を設けて、
    該ピーク位置発生手段により、車両前方または車両側方から衝突荷重を受けた場合のこれらアウタ材とリインフオースの各座屈モード波形のピーク位置を互いに異ならせて設定したことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
  2. 前記請求項1において、ピーク位置発生手段を他の骨格部材との結合部に近接して設けたことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
  3. 前記請求項1において、アウタ材とリインフオースにそれぞれ変形のピーク位置発生手段を設け、一方のピーク位置発生手段を他の骨格部材との結合部に近接させ、他方のピーク位置発生手段を他の骨格部材との結合部から離して設定することにより、各座屈モード波形のピーク位置を異ならせたことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
  4. 前記請求項1〜3の何れか1つにおいて、変形のピーク位置発生手段を脆弱部により形成したことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
  5. 前記請求項1〜4の何れか1つにおいて、変形のピーク位置発生手段により発生させたピーク位置を移動調整するモード調整手段を設けたことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
  6. 請求項5において、モード調整手段を、相対するアウタ材又はリインフオースの発生ピーク位置近傍の壁面で構成したことを特徴とする車体骨格フレームの補強構造。
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