JP4147859B2 - 車両のフロントボデー構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のフロントボデー構造に係り、特に、エンジンの上方に車室を配設した自動車等の車両のフロントボデー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの上方に車室(キャビン)を配設した自動車等の車両のフロントボデー構造においては、その一例が実開平4−60747号に示されている。
【0003】
図7に示される如く、この車両のフロントボデー構造では、車体のフレーム100を構成する左右のサイドメンバ102が車両前後方向に沿って配設されており、サイドメンバ102の前端部102Aの上方に、エネルギ吸収部材104を配設している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両のフロントボデー構造においては、エネルギ吸収部材104の前部104Aが、サイドメンバ102の前端部102Bより車体前方に突出しており、衝突時のエネルギーが比較的小さい低速衝突時においては、エネルギ吸収部材104のみが座屈変形するようになっている。この結果、衝突時のエネルギーが比較的大きい高速衝突時においては、衝突体により、エネルギ吸収部材104とともに、サイドメンバ102の前端上方のエネルギ吸収部材104を配設した部位が、車体後方へ大きく変形し、車室内側への侵入量が大きくなることが考えられる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができる車両のフロントボデー構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
ダッシュパネルの前端下部に配設され左右のフロントピラーを連結するダッシュクロスメンバと、
を有し、前記ダッシュクロスメンバと前記アッパメンバとを連結したことを特徴とする。
【0007】
従って、車体が衝突体に前突した場合には、フロントサイドメンバの前端部とアッパメンバの前端部とで略同時に衝撃を受け、フロントサイドメンバの後部に確実に伝達することができる。このため、従来技術のようにアッパメンバのみが容易に変形することが無く、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができる。また、前突時の衝撃を、アッパメンバ、ダッシュクロスメンバを介してフロントピラーに伝達できるため、エネルギー吸収効率を高めることができると共に、前突に対する車体の耐力を上げることもできる。
【0014】
請求項2記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
を有し、前記アッパメンバにフロントフロアパネルを結合し、車体前後方向に延びる閉断面構造を形成したことを特徴とする。
【0015】
従って、車体が衝突体に前突した場合には、フロントサイドメンバの前端部とアッパメンバの前端部とで略同時に衝撃を受け、フロントサイドメンバの後部に確実に伝達することができる。このため、従来技術のようにアッパメンバのみが容易に変形することが無く、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができる。また、アッパメンバにフロントフロアパネルを結合して形成した車体前後方向に延びる閉断面構造によって、前突時における車室の乗員脚元空間の潰れを抑制できる。
【0016】
請求項3記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
を有し、前記アッパメンバの後部にフロアアンダメンバを連結したことを特徴とする。
【0017】
従って、車体が衝突体に前突した場合には、フロントサイドメンバの前端部とアッパメンバの前端部とで略同時に衝撃を受け、フロントサイドメンバの後部に確実に伝達することができる。このため、従来技術のようにアッパメンバのみが容易に変形することが無く、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができる。また、前突時にアッパメンバに入力した荷重を、フロアアンダメンバに伝達することで、アッパメンバの車体後方への変形量を低減できる。また、前突時にシート及びシートベルトアンカからフロアアンダメンバの後方に入力される荷重を、アッパメンバに伝達することができるため、シート配設位置のフロアパネルの変形を抑制できる。この結果、車室内空間におけるシート配設部分の変形を抑制できる。
【0018】
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のフロントボデー構造において、前記フロントサイドメンバの前端部と前記アッパメンバの前端部とを補強部材で連結したことを特徴とする。
【0019】
従って、請求項1〜3の何れか1項に記載の内容に加えて、フロントサイドメンバの前端部とアッパメンバの前端部とを連結する補強部により、前突時にアッパメンバが上方に折れ曲がるのを防止できる。
【0020】
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフロントボデー構造において、前記アッパメンバの真上となる前記ダッシュクロスメンバ内にバルクヘッドを設けたことを特徴とする。
【0021】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、アッパメンバの真上となるダッシュクロスメンバ内に設けたバルクヘッドにより、ダッシュクロスメンバとともにアッパメンバが座屈し、車室の乗員脚元空間が潰れるのを抑制できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明における車両のフロントボデー構造の第1実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0023】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印OUTは車幅外側方向を示す。
【0024】
図2に示される如く、本実施形態の車体10は、エンジン12の上方に車室13を配設した所謂、キャブオーバ車となっており、エンジン12は、左右のフロントサイドメンバ14に、図示を省略したエンジンマウントを介して取付けられている。
【0025】
図1に示される如く、左右のフロントサイドメンバ14は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って直線状に配設されており、車体前後方向から見た形状は、開口部を上方に向けたハット状となっている。
【0026】
図2に示される如く、フロントサイドメンバ14の上部には、アッパメンバ16の後端部16Aが結合されており、アッパメンバ16は、後端部16Aから車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部16Bの車体前後方向位置がフロントサイドメンバ14の前端部14Aの車体前後方向位置と略同じ位置となっている。即ち、フロントサイドメンバ14とアッパメンバ16とは、側面視において略Y字状に連結されており、アッパメンバ16の前端面の略真下にフロントサイドメンバ14の前端面が位置している。
【0027】
図1に示される如く、アッパメンバ16の後端部16Aは、フロントサイドメンバ14内に挿入されており、アッパメンバ16の後端部16Aの車両上下方向から見た断面形状は、開口部を車体後方へ向けたコ字状となっている。アッパメンバ16の後端部16Aにおける車幅方向内側壁部16Cは、フロントサイドメンバ14の車幅方向内側壁部14Bに溶着されており、アッパメンバ16の後端部16Aにおける車幅方向外側壁部16Dは、フロントサイドメンバ14の車幅方向外側壁部14Cに溶着されている。
【0028】
アッパメンバ16の前端部16Bには、エネルギ吸収手段としてのエネルギ吸収ボックス20が設けられており、エネルギ吸収ボックス20の後端部に形成したフランジ20Aが、アッパメンバ16の本体部16Eにおける下壁部16Fの前端部と後述するクロスメンバフロント42の前壁部42Aとに、ボルト等の締結部材22によって固定されている。なお、エネルギ吸収ボックス20の後端部に形成したフランジ20Aは、アッパメンバ16とクロスメンバフロント42とに、スポット溶接等で溶着しても良い。また、このエネルギ吸収ボックス20は、車体前後方向から見た断面形状が、矩形の閉断面構造とされており、前突時に車体前後方向に圧縮変形することでエネルギ吸収効率を向上するようになっている。
【0029】
左右のフロントサイドメンバ14の前端部14Aには、車幅方向に延設されたバンパリインフォースメント24がボルト等の締結部材26によって固定されている。また、左右のアッパメンバ16の前端部16Bには、車幅方向に延設されたアッパバンパリインフォースメント28がボルト等の締結部材30によって固定されており、図2に示される如く、アッパバンパリインフォースメント28は、衝突相手車両90(中型乗用者)のフード90Aの高さ付近に設定されている。
【0030】
左右のアッパメンバ16の前端部16Bとフロントサイドメンバ14の前端部14Aとは、帯状の金属板で構成された補強部材としてのブレース32によって連結されている。ブレース32の上端部32Aは、アッパバンパリインフォースメント28とアッパメンバ16の前端部16Bとの間に挟持されており、ブレース32の下端部32Bは、バンパリインフォースメント24とフロントサイドメンバ14の前端部14Aとの間に挟持されている。
【0031】
ダッシュパネル36の前下部には、左右のフロントピラー38を互いに連結するダッシュクロスメンバ40が車幅方向に沿って結合されている。また、ダッシュクロスメンバ40は、ダッシュクロスメンバ40の前部を構成するクロスメンバフロント42と、ダッシュクロスメンバ40の後部を構成するクロスメンバリヤ44とで構成されており、車幅方向に延びる閉断面構造となっている。
【0032】
ダッシュクロスメンバ40は、アッパメンバ16におけるエネルギ吸収ボックス20の後側に固定されており、クロスメンバフロント42の前壁部42Aには、エネルギ吸収ボックス20のフランジ20Aの上部が、ボルト等の締結部材22によって固定されている。
【0033】
また、アッパメンバ16の車両上方側開口端部には、車幅方向内側に向ってフランジ16Gが形成されており、アッパメンバ16の車両上方側開口端部には、車幅方向外側に向ってフランジ16Hが形成されている。クロスメンバフロント42の下壁部42Bには、アッパメンバ16のフランジ16G、16Hの前部が固定されてり、フランジ16G、16Hの前端部は、車体上方へ屈曲され、エネルギ吸収ボックス20のフランジ20Aとクロスメンバフロント42の前壁部42Aとの間に挟持されている。
【0034】
図3に示される如く、アッパメンバ16のフランジ16Gにおける前部と前端部を除く部位は、フロントフロアパネル50の底部下面50Aにスポット溶接等によって溶着されており、アッパメンバ16のフランジ16Hにおける前部と前端部を除く部位は、フロントフロアパネル50の底部下面50Aにスポット溶接等によって溶着されている。従って、アッパメンバ16はフロントフロアパネル50との車体前後方向に延びる矩形閉断面構造51を形成している。
【0035】
図4に示される如く、アッパメンバ16の上側後部16Jには、車体後方へ延設されたフロアアンダメンバ52の前端部52Aが連結されている。フロアアンダメンバ52の車両前方から見た断面形状は、開口部を上方に向けたハット状となっており、開口端部に形成した左右のフランジ52B、52Cがフロントフロアパネル50の底部下面50Aにスポット溶接等によって溶着され、閉断面構造を形成している。
【0036】
また、フロアアンダメンバ52の前端部52Aにおいては、フランジ52Bがアッパメンバ16のフランジ16Gとフロントフロアパネル50との間に挟持されており、フランジ52Cがアッパメンバ16のフランジ16Hとフロントフロアパネル50との間に挟持されている。
【0037】
図2に示される如く、アッパメンバ16の真上となるダッシュクロスメンバ40内には、バルクヘッド56が配設されている。
【0038】
図5に示される如く、バルクヘッド56は、前壁部56A、上壁部56B、下壁部56C及び左右の側壁部56Dを備えており、前壁部56A、上壁部56B、下壁部56Cがそれぞれクロスメンバフロント42の前壁部42A、上壁部42C、下壁部42Bに当接している。
【0039】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0040】
本実施形態の車両のフロントボデー構造では、図2に示される如く、フロントサイドメンバ14の上部に、アッパメンバ16の後端部16Aが結合されており、アッパメンバ16は後端部16Aから、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部16Bの車体前後方向位置がフロントサイドメンバ14の前端部14Aの車体前後方向位置と略同じ位置となっている。
【0041】
この結果、車体10が相手車両等の衝突体に前突(全面衝突またはオフセット)した場合には、フロントサイドメンバ14の前端部14Aとアッパメンバ16の前端部16Bとで略同時に衝撃を受け、各衝撃をフロントサイドメンバ14の後部に確実に伝達することができる。このため、従来技術のようにアッパメンバのみが容易に変形することが無く、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位、即ち、アッパバンパリインフォースメント28の車体後方側となる部位の車体後方への変形量を低減することができる。
【0042】
また、本実施形態では、図1に示される如く、左右のアッパメンバ16の前端部16Bをアッパバンパリインフォースメント28で連結したことで、衝突面積を拡大することができる。このため、前突時に左右のアッパメンバ16の前端部16Bが衝突体に突き刺さるのを防止できる。また、オフセット衝突時に入力荷重の一部が、アッパバンパリインフォースメント28を介して非衝突側のアッパメンバ16にも伝達するため、車体10における衝突側の変形量を低減できる。
【0043】
また、本実施形態では、アッパメンバ16の前端部を、エネルギ吸収ボックス20で構成したため、前突時に、エネルギ吸収ボックス20が圧縮変形することによって、アッパメンバ16におけるエネルギー吸収効率を向上できる。
【0044】
また、本実施形態では、エネルギ吸収ボックス20の後端部に形成したフランジ20Aを、アッパメンバ16の本体部16Eにおける下壁部16Fの前端部とクロスメンバフロント42の前壁部42Aとに、ボルト等の締結部材22によって固定したため、低速衝突によりエネルギ吸収ボックス20のみが変形した場合には、エネルギ吸収ボックス20のみを容易に交換修理することができる。
【0045】
また、本実施形態では、ダッシュパネル38の前端下部に配設され、左右のフロントピラー38を連結するダッシュクロスメンバ40を設け、ダッシュクロスメンバ40とアッパメンバ16とを連結したため、前突時の衝撃を、アッパメンバ16、ダッシュクロスメンバ40を介して左右のフロントピラー38に伝達できる。この結果、エネルギー吸収効率を高めると共に、前突に対する車体10の耐力を上げることもできる。
【0046】
また、本実施形態では、アッパメンバ16にフロントフロアパネル50を結合し、車体前後方向に延びる閉断面構造51を形成したため、この閉断面構造51によって、前突時における車室13の乗員脚元空間13Aの潰れを抑制できる。
【0047】
また、本実施形態では、アッパメンバ16の後部にフロアアンダメンバ52を連結したため、前突時にアッパメンバ16に入力した荷重を、フロアアンダメンバ52に伝達することで、アッパメンバ16の車体後方への変形量を低減できる。また、前突時にシート及びシートベルトアンカからフロアアンダメンバ52の後方に入力される荷重を、アッパメンバ16に伝達することができるため、シート配設位置のフロアパネルの変形を抑制できる。この結果、車室内空間におけるシート配設部分の変形を抑制できる。
【0048】
また、本実施形態では、フロントサイドメンバ14の前端部14Aとアッパメンバ16の前端部16Bとをブレース32で連結したため、前突時に、傾斜配置されたアッパメンバ16にモーメントが作用し、アッパメンバ16が後端部16Aを起点に上方に折れ曲がるのを防止できる。この結果、フロントサイドメンバ14とアッパメンバ16との双方を確実に軸圧縮変形させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、アッパメンバ16の真上となるダッシュクロスメンバ40内にバルクヘッド56を設けたので、このバルクヘッド56により、車室13の乗員脚元空間13Aを確保するために形成したアッパメンバ16の凹部が座屈変形するのを防止できる。即ち、バルクヘッド56により、ダッシュクロスメンバ40とともにアッパメンバ16が座屈し、車室13の乗員脚元空間13Aが潰れるのを抑制できる。
【0050】
なお、本実施形態では、アッパメンバ16の前端部にエネルギ吸収手段としてのエネルギ吸収ボックス20を設けたが、エネルギ吸収手段はエネルギ吸収ボックス20に限定されない。
【0051】
次に、本発明における車両のフロントボデー構造の第2実施形態を図6に従って説明する。
【0052】
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0053】
本実施形態の車両のフロントボデー構造は、第1実施形態におけるエネルギ吸収手段としてのエネルギ吸収ボックス20を無くした構造となっており、図6に示される如く、アッパメンバ16の本体部16Eの断面形状が前端部16Bまで延設されている。
【0054】
従って、本実施形態では、第1実施形態に比べて部品点数を少なくすることができる。
【0055】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記各実施形態では、エンジン12の上方に車室13を配設した所謂、キャブオーバ車の車体10について説明したが、本発明の車両のフロントボデー構造は、セミボンネットタイプの車両においても、エンジンが車体の前端部に無い場合には、適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置がフロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、ダッシュパネルの前端下部に配設され左右のフロントピラーを連結するダッシュクロスメンバと、を有し、ダッシュクロスメンバとアッパメンバとを連結したため、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができるという優れた効果を有する。また、エネルギー吸収効率を高めると共に、前突に対する車体の耐力を上げることができるという優れた効果を有する。
【0060】
請求項2記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、を有し、前記アッパメンバにフロントフロアパネルを結合し、車体前後方向に延びる閉断面構造を形成したため、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができるという優れた効果を有する。また、前突時における車室の乗員脚元空間の潰れを抑制できるという優れた効果を有する。
【0061】
請求項3記載の本発明の車両のフロントボデー構造は、車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、を有し、前記アッパメンバの後部にフロアアンダメンバを連結したため、前突時にフロントサイドメンバ前部の上方となる部位の車体後方への変形量を低減することができるという優れた効果を有する。また、アッパメンバの車体後方への変形量を低減できると共にシート配設部分の変形を抑制できるという優れた効果を有する。
【0062】
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のフロントボデー構造において、フロントサイドメンバの前端部とアッパメンバの前端部とを補強部材で連結したため、請求項1〜3の何れか1項に記載の効果に加えて、前突時にアッパメンバが上方に折れ曲がるのを防止できるという優れた効果を有する。
【0063】
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフロントボデー構造において、アッパメンバの真上となるダッシュクロスメンバ内にバルクヘッドを設けたため、請求項1に記載の効果に加えて、車室の乗員脚元空間が潰れるのを抑制できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両のフロントボデー構造を示す車両斜め前方から見た断面斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両のフロントボデー構造を示す概略側断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両のフロントボデー構造の一部を示す車両斜め前方から見た断面斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る車両のフロントボデー構造の一部を示す車両斜め前方から見た断面斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る車両のフロントボデー構造のバルクヘッドを示す車両斜め後方から見た斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る車両のフロントボデー構造を示す車両斜め前方から見た断面斜視図である。
【図7】従来技術に係る車両のフロントボデー構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 車体
12 エンジン
13 車室
14 フロントサイドメンバ
16 アッパメンバ
20 エネルギ吸収ボックス(エネルギ吸収手段)
24 バンパリインフォースメント
28 アッパバンパリインフォースメント
32 ブレース(補強部材)
36 ダッシュパネル
38 フロントピラー
40 ダッシュクロスメンバ
50 フロントフロアパネル
52 フロアアンダメンバ
56 バルクヘッド

Claims (5)

  1. 車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
    該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
    ダッシュパネルの前端下部に配設され左右のフロントピラーを連結するダッシュクロスメンバと、
    を有し、前記ダッシュクロスメンバと前記アッパメンバとを連結したことを特徴とする車両のフロントボデー構造。
  2. 車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
    該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
    を有し、前記アッパメンバにフロントフロアパネルを結合し、車体前後方向に延びる閉断面構造を形成したことを特徴とする車両のフロントボデー構造。
  3. 車体前部の車幅方向両端下部に車体前後方向に沿って配設されたフロントサイドメンバと、
    該フロントサイドメンバの上部に結合された後端部から、車体前方上側に向かって直線状に延設され、前端部の車体前後方向位置が前記フロントサイドメンバの前端部の車体前後方向位置と略同じ位置となるアッパメンバと、
    を有し、前記アッパメンバの後部にフロアアンダメンバを連結したことを特徴とする車両のフロントボデー構造。
  4. 前記フロントサイドメンバの前端部と前記アッパメンバの前端部とを補強部材で連結したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のフロントボデー構造。
  5. 前記アッパメンバの真上となる前記ダッシュクロスメンバ内にバルクヘッドを設けたことを特徴とする請求項1記載の車両のフロントボデー構造。
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