JP4483011B2 - 変速機の回転同期制御装置 - Google Patents

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    • F16H3/02Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion
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    • F16H3/12Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts with means for synchronisation not incorporated in the clutches
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的なシンクロ機構を使用せずに、電子的にシンクロ制御する変速機の回転同期制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクタヘッドにトレーラを連結する形式の大型のトラックなどでは、トレーラに荷を満載している場合、トレーラが空の場合、トラクタヘッド単体の場合などで、総重量負荷が大きく異なるが、どの場合の運転でも良好なエンジン状態を保ちつつ快適運転を行うために、普通の荷台付きトラックよりも変速段数をかなり多くしてある。例えば、4段変速が可能な主変速機の前段・後段に、比較的変速比の小さい2段変速のスプリッタと比較的変速比の大きい2段変速のレンジとを挿入し、これらスプリッタ、主変速機、レンジの組み合わせにより、総合で16段変速が可能な構成としたものがある。このように多段変速を採用することにより、広い速度範囲にわたり良好なエンジン状態が得られるギア段選択を可能にすると共に無理のない加減速を行うことができる。
【0003】
ギア段の切替えは、コントロールユニットを介しアクチュエータで行われるが、そのシフトチェンジ操作は、コントロールユニットによる自動変速操作と、マニュアル操作とが可能である。チェンジレバーは、安定位置であるDポジション(=Hポジション)から瞬時的に前傾・後傾させることが可能に構成されており、マニュアル操作の場合、チェンジレバーをHポジションから前傾させるとシフトアップ操作、後傾させるとシフトダウン操作が運転者の要求としてコントロールユニットに認識される。そして、コントロールユニットが現在のギア段をそれより高速(または低速)のギア段に切り替える。このシフトアップ操作(またはシフトダウン操作)を繰り返すことで現状のギア段より順次高い(または低い)ギア段に変速できる。また、チェンジレバーをホールド(H)ポジションに保持することにより、現状のギア段を保持させることができる。自動変速の場合、チェンジレバーは操作することなくDポジションのままで、コントロールユニットがエンジン状態や車速を考慮して最適のギア段を選択し、ギア段切換えを実行する。自動変速の場合でも、運転者がチェンジレバーをDポジションから前傾、後傾させると、コントロールユニットは現在選択しているギア段からのシフトアップ・シフトダウンを受けつけるようになっている。
【0004】
この種の車両では、エンジンもコントロールユニットにて制御されており、アクセルペダルの操作量がスロットル開度または燃料噴射量を要求する信号としてコントロールユニットに読み込まれ、コントロールユニットがアクチュエータによって燃料供給量を調節するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の多段変速機では、メインシャフト上に、メインシャフトに対して回転自在でメインギアと一体的に回転するドグギアと、メインシャフトと一体的に回転するスリーブとを、それぞれ複数備え、適宜なドグギアとスリーブとを噛合させることにより、減速比の異なるギア組み合わせを選ぶようになっているが、スリーブ回転数とドグギア回転数とが大きく異なると噛合が難しいので、各噛合部分にメカニカルなシンクロ機構を設けてある。しかし、前記のような多段変速機になると、シンクロ機構による重量及び全長の増大が問題となる。
【0006】
本出願人は、ギア段切替えがコントロールユニットで行われるのを利用し、機械的なシンクロ機構をなくし、スリーブ回転とドグギア回転との回転同期をコントロールユニットで行う電子シンクロ制御方式を提唱するものである。電子シンクロ制御方式では、変速機の入力側及び出力側の回転部に回転センサを取り付け、検出される回転数からスリーブ回転数とドグギア回転数とを求めると共に、噛合させようとしているドグギアの回転が相手のスリーブの回転に同期するようドグギア側回転数を制御することになる。
【0007】
しかし、シンクロ機構を用いた場合は、スリーブをドグギアに押しつける力を作用させておけば、メインシャフトの回転が変速途中に変化してもスリーブ回転とドグギア回転との同期が可能で、確実に噛合が達成されるが、電子制御の場合、変速制御中にメインシャフトの回転数が変化すると、変速制御開始時のメインシャフトの回転数に基づいてメインギアの目標回転数を設定してメインギアの回転数を制御しているため、回転同期がうまく行えないことがある。回転同期ができないと、変速が達成されないことになる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、機械的なシンクロ機構を使用せずに、電子的にシンクロ制御することができ、しかもギアの噛合を確実にする変速機の回転同期制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、アウトプットシャフトの回転数を検出するアウトプット回転センサと、メインシャフトと平行にカウンタシャフトが配置された変速機と、前記カウンタシャフトの回転数を検出するカウンタシャフト回転センサと、エンジンの回転数を制御するエンジンコントロールユニットと、クラッチを断接するクラッチ制御手段と、前記変速機の変速比を切り換える変速切換手段と、前記カウンタシャフトの回転数を設定値に合わせる回転制御手段と、運転状態を検知し、目標変速比を決定し、前記クラッチ制御手段、前記変速切換手段及び前記回転制御手段を用いて前記変速機を前記目標変速比に変速制御するT/Mコントロールユニットとを有し、前記目標変速比への変速制御時に、前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数から求まるメインシャフトの回転数と前記カウンタシャフト回転センサが検出するカウンタシャフトの回転に応じ前記メインシャフトに対して自在に回転するメインギアの回転数との回転数差を前記回転制御手段の作動により許容値以下に制御する回転同期制御を行い、前記変速制御の開始から所定時間経過しても前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数の変化が所定値よりも大きい場合には、前記回転同期制御を中止し、この回転同期制御を再試行させる回転同期制御中止手段を有し、前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数の変化が前記所定値以下の場合にメインシャフトの回転数とメインギアの回転数との回転数差が前記許容値以下に制御完了すればギア入れを行うものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0012】
本発明を適用するに好適な車種として、トラクタヘッドにトレーラを連結し、多段変速を採用したデイーゼルエンジン車両を例にとる。また、この車両は、クラッチの断接についてもコントロールユニットを介しアクチュエータで行うオートクラッチ機構を備え、さらにそのオートクラッチ機構にクラッチペダルによるマニュアル断接系を挿入したものである。以下、要部を説明する。
【0013】
回転同期制御装置を含むエンジン駆動系は、図2に示されるように、クラッチ304(図3に示す)を介してエンジンに結合された多段変速機構201、多段変速機構201のアクチュエータを構成する空圧シリンダ系202、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ203、多段変速機構201の出力軸の回転数を車速情報として検出するアウトプット回転センサ204、変速に関わる制御ロジックを実行するコントロールユニット(多段T/Mコントロールユニット)205、アクセルペダルの踏み込み量からアクセル開度を検出するアクセルセンサ206、運転者の変速操作をコントロールユニット205に伝えるチェンジレバー207、変速操作におけるオートマチック/マニュアルを選択するA/M切換スイッチ(図示せず)、非常時等の特別な場合にギア段を強制的に設定する非常用変速スイッチ208、マニュアル断接を可能とするクラッチペダル209、現在選択されているギア段を数字で表示する集合計器コンソール内のギア表示部210などを備えている。211は、燃料噴射の時期及び噴射量等のエンジンに関わる制御ロジックを実行するコントロールユニットECU(エンジンコントロールユニット)である。212は、電磁バルブ(MV)213で作動されるオートクラッチ機構の断接用アクチュエータである。コントロールユニット205は、エンジン回転センサ203、アウトプット回転センサ204、その他からの運転状態を示す信号を入力し、内蔵されたシフトアップマップおよびシフトダウンマップ等のデータを読み出すと共に、多重タイマ割り込みにより数十ms等の時間間隔で各種の機能・制御を実行することができ、回転同期制御中止手段も兼ねている。コントロールユニット205とコントロールユニット211とはバスケーブル等により接続されており、相互に連絡可能である。チェンジレバー207は、後進(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)またはホールド(H)の安定ポジションと、シフトアップ操作要求(UP)、シフトダウン操作(DOWN)の瞬時的ポジションとを有し、レバー頂部にシフトチェンジのオートマチック/マニュアルを切り替えるA/M切換スイッチを配置したものである。
【0014】
多段変速機構及び空圧シリンダ系の詳細を図3に示す。
【0015】
多段変速機構は、4段変速が可能な主変速機301の前段に比較的変速比の小さい2段変速のスプリッタ302を挿入し、主変速機301の後段に比較的変速比の大きい2段変速のレンジ(副変速機)303を挿入したものである。スプリッタ302は、高速(H)、低速(L)、ニュートラルの3ポジションを有し、クラッチ304内のドリブンプレートが取り出したインプットシャフト305の回転をカウンタシャフト306にHまたはLの変速比で伝達するかまたは遮断することができる。主変速機301は、1st、2nd、3rd、4th、Revの各メインギア、ニュートラルの6ポジションを有し、スプリッタ302がL側のときインプットシャフト305に連結された4thギアのドグギア315に対し、またスプリッタ302がH側のとき複数のカウンタシャフト306と一体のカウンタギア317に常時噛合するメインギア318と一体の複数のドグギア315に対し、適宜のスリーブ316を空圧シリンダ系202の作動によりスライドさせることにより、いずれかのドグギア315の回転を前進4段に変速、または反転してメインシャフト307に取り込むかまたは遮断することができる。
【0016】
レンジ303は、遊星歯車機構の中心に位置するサンギア308をメインシャフト307に固定し、サンギア308の外側に位置するプラネタリギア309を同軸保持するキャリア310をアウトプットシャフト311に固定して構成され、プラネタリギア309の外側に位置するリングギア312の結合をハウジング側のスプライン319またはアウトプットシャフト311側のスプライン320に切り換えることでメインシャフト307の回転をアウトプットシャフト311にLまたはHの変速比で伝達することができる。
【0017】
313はカウンタシャフトブレーキであり、314はカウンタシャフト回転センサである。
【0018】
空圧シリンダ系は、3つの電磁バルブ331,332,333でストローク制御されるスプリッタ用シリンダ330と、3つの電磁バルブ341,342,343でストローク制御されるセレクト用シリンダ340と、2つの電磁バルブ351,352でストローク制御されるスリーブシフト用シリンダ350と、2つの電磁バルブ361,362でストローク制御されるレンジ用シリンダ360と、1つの電磁バルブ371でオンオフ制御されるカウンタシャフトブレーキ313とを有し、これらの電磁バルブをコントロールユニット205によって制御し、組み合わせ動作させて、多段変速機構の各部を切り替えるようになっている。380はエア源である。
【0019】
スプリッタ用シリンダ330は、シリンダ基底部に電磁バルブ331(以下、MVHという)、シリンダ胴部に電磁バルブ332(MVF)、シリンダ頭頂部に電磁バルブ333(MVG)をそれぞれ接続し、シリンダ胴部には両側にロッド334,335を備えたヘッド336を収容し、シリンダ基底部にはロッドを持たない単体ヘッド337を収容したものである。
【0020】
MVFのみ動作させると、ヘッド336がシリンダ頭頂部方向(図の右側)に移動するので、ロッド335に連結されたスプリッタ302内のスプリッタスリーブがLポジションに移動する。MVGのみ動作させると、ヘッド336がシリンダ基底部方向(図の左側)に移動するので、前記スプリッタスリーブがHポジションに移動する。MVGとMVHとを動作させると、単体ヘッド337がシリンダ胴部方向に移動するので、ヘッド336はシリンダ基底部方向への移動がロッド334に規制されて中間位置で止まり、スプリッタスリーブはニュートラルポジションに止まることになる。
【0021】
セレクト用シリンダ340は、シリンダ基底部に電磁バルブ341(MVE)、シリンダ胴部に電磁バルブ342(MVD)、シリンダ頭頂部に電磁バルブ343(MVC)をそれぞれ接続し、シリンダ胴部には両側にロッド344,345を備えたヘッド346を収容し、シリンダ基底部にはロッドを持たない単体ヘッド347を収容したものである。
【0022】
MVDのみ動作させると、ヘッド346がシリンダ頭頂部方向に移動するので、ロッド345に連結されたセレクタ391がN3ポジションのシフタ392まで移動する。N3ポジションでは主変速機301を3rdか4thにギア入れすることができる。MVCのみ動作させると、ヘッド346がシリンダ基底部方向に移動するので、セレクタ391がN1ポジションのシフタ393まで移動する。N1ポジションでは主変速機301をRevにギア入れすることができる。MVCとMVEとを動作させると、単体ヘッド347がシリンダ胴部方向に移動するので、ヘッド346はシリンダ基底部方向への移動がロッド344に規制されて中間位置で止まり、セレクタ391がN2ポジションのシフタ394の位置に止まる。N2ポジションでは主変速機301を1stか2ndにギア入れすることができる。
【0023】
スリーブシフト用シリンダ350は、シリンダ頭頂部に電磁バルブ351(MVB)、シリンダ基底部に電磁バルブ352(MVA)をそれぞれ接続し、シリンダ胴部にロッド353を備えたヘッド354を収容したものである。
【0024】
MVAのみ動作させると、ヘッド354がシリンダ頭頂部方向に移動するので、ロッド353に連結されたセレクタ391がシフタ392,393,394からなるシフタ群のRev,2nd,4th側に移動する。MVBのみ動作させると、ヘッド354がシリンダ基底部方向に移動するので、ロッド353に連結されたセレクタ391がシフタ群の1st,3rd側に移動する。MVAとMVBとを動作させると、ヘッド354は中立状態となり、セレクタ391は中立状態となる。
【0025】
各シフタ392,393,394は主変速機301の該当段のスリーブ316に連結されているので、セレクト用シリンダ340によりセレクタ391をN1,N2,N3のいずれかのポジションに移動させ、スリーブシフト用シリンダ350によりセレクタ391を移動させると、所望のスリーブ316を所望のドグギア315に嵌合させて主変速機301を前進4段及び後進に変速することができる。また、セレクタ391を中立状態とすることで主変速機301をニュートラルにすることができる。
【0026】
レンジ用シリンダ360は、シリンダ頭頂部に電磁バルブ361(MVI)、シリンダ基底部に電磁バルブ362(MVJ)をそれぞれ接続し、シリンダ胴部にロッド363を備えたヘッド364を収容したものである。
【0027】
MVIのみ動作させると、ヘッド364がシリンダ基底部方向に移動するので、ロッド363に連結されたレンジ303内のレンジスリーブがHポジションに移動する。MVJのみ動作させると、ヘッド364がシリンダ頭頂部方向に移動するので、レンジスリーブがLポジションに移動する。
【0028】
以上の空圧シリンダ系の各電磁バルブを組み合わせてオンオフすることにより、多段変速機構301を前進16段及び後進2段に切り替えることができると共に、スプリッタニュートラル及び主変速機ニュートラルの2つのニュートラル状態をを得ることができる。
【0029】
次に、クラッチを移動させるアクチュエータ系を図5に示す。
【0030】
このアクチュエータ系は、断接用アクチュエータ212を構成するクラッチブースタ501、このクラッチブースタ501に空圧でストローク量を与える比例バルブ502、この比例バルブ502の上流で空気供給を遮断するオンオフバルブ503、クラッチを強制的に完断する非常用バルブ504、クラッチブースタ501のリレーピストン505を油圧で駆動するクラッチペダル209などからなる。511はエア源、512はダブルチェックバルブである。クラッチブースタ501は、供給された空気量に比例して部材506をストロークさせるもので、この部材506がクラッチ304のプレッシャープレートに連結されている。
【0031】
コントロールユニット205は、車両のキースイッチにより主電源が投入されたときにオンオフバルブ503をオンにして比例バルブ502への空気供給を可能にする。主電源が切られたときには、オンオフバルブ503をオフにして比例バルブ502からの空気抜けによるエア源511の圧力低下を防止する。クラッチ断接の際には、コントロールユニット205より比例バルブ502に制御電流を与える。比例バルブ502は電流に比例した空気量をクラッチブースタ501に供給するので、クラッチ完接から完断までの任意のクラッチ位置が電流で制御できることになる。従って、半クラッチ等の繊細な制御もコントロールユニット205によるクラッチ位置制御で行うことができる。非常用バルブ504は、クラッチ304を急速に完断することができ、車両の異常時に飛び出しを防止するために使用される。非常用バルブ504のオンオフはコントロールユニット205から指令する他に、図示しない非常用スイッチよって手動操作することもできる。クラッチペダル209が踏まれた場合には、油圧によって部材506がストロークされると同時に、リレーピストン505が駆動されてクラッチブースタ501に空気が供給され、部材506のストロークが支援される。
【0032】
多段変速機構の動作を説明する。
【0033】
オートマチック操作の場合、コントロールユニット205によりアクセルセンサ206で検出したアクセル開度と車速(アウトプット回転センサ204で検出したアウトプットシャフト回転数)とでシフトアップマップまたはシフトダウンマップ(図示せず)が参照され、最適なギア段に目標ギア段が設定されると、オートクラッチ機構によりクラッチ304が開放され、スプリッタ302、主変速機301、レンジ303がそれぞれ前述のように空圧シリンダ系202によって位置制御されることにより、目標ギア段への切替えが行われ、ギア入れ完了後、オートクラッチ機構によりクラッチ304が接続されるように制御される。マニュアル操作の場合は、運転者のチェンジレバー207の前傾によるシフトアップ操作または後傾によるシフトダウン操作をコントロールユニット205が認識して現在のギア段より高速または低速の目標ギア段が設定され、ギア段切替えが行われる。オートクラッチ制御、即ち、クラッチの断接及びそれに伴う多段変速機構及び空圧シリンダ系の動作は、オートマチック操作でもマニュアル操作でも同じであり、以下に説明する。
【0034】
図4は、主変速機301、スプリッタ302、レンジ303のそれぞれで行われる動作を時間的順序に沿って表したものである。四角枠内は動作内容を枠右上はその動作に入る条件を示す。変速動作が開始され、同時にオートクラッチ制御によるクラッチ開放が開始される。クラッチストロークセンサ214によりクラッチ304が半クラッチ直前まで開き始めたことが検出されると、主変速機301ではスリーブシフト用シリンダ350が制御されギア抜きが開始される。また、目標ギア段が現在のギア段からスプリッタ変速を要する場合には、主変速機301のギア抜きと並行してスプリッタ302においてもスプリッタ用シリンダ330を作動させてニュートラル位置へのギア抜きが開始される。
【0035】
主変速機側では、主変速機301のギア抜きが完了しニュートラルになったことを条件に、セレクト用シリンダ340による主変速機301のセレクトが開始される。同時に、目標ギア段がレンジ303の変速を要する場合には、レンジ用シリンダ360によりレンジ303がHからLへまたはLからHへ切り替えられる。
【0036】
一方、スプリッタ側では、クラッチストロークセンサ214の信号により、クラッチ304が完全に開放されたことが検出されるか、またはギアポジションセンサ(図示せず)の信号により、主変速機301のギア抜きが完了したことが検出されたことを条件に、スプリッタ用シリンダ330によりHまたはLへのギア入れが実行される。スプリッタ302には図示しないがメカニカルなシンクロ機構が設けられているため、インプットシャフト305の回転数とスプリッタ302のHまたはLのドグギアの回転数とが同期され、円滑なスリーブの移動によるギア入れが達成される。なお、目標ギア段が現在のギア段からスプリッタ変速のな場合には、この段階で切り替えが完了する。
【0037】
スプリッタ302のギア入れが終了し、レンジ303の切り替えが終了した時点で、主変速機301のギア抜きが完了していることを条件に、電子シンクロ制御が開始される。
【0038】
電子シンクロ制御では、ドグギア315の回転数がスリーブ316の回転数より所定値以上高いときには、カウンタシャフトブレーキ制御を行う。即ち、電磁バルブ371をオンにすることによりカウンタシャフトブレーキ313をオンにしてドグギア315の回転数を下げる。ドグギア315の回転数がスリーブ316の回転数より所定値以上低いときには、ダブルクラッチ制御及びエンジン制御を行う。即ち、クラッチ304を一時的に接続してエンジン回転をインプットシャフト305に伝え、インプットシャフト305の回転数を高めてドグギア315の回転数を高める。このような電子シンクロ制御により、ドグギア315の回転数とスリーブ316の回転数との差を予め設定した許容値以内に制御することができる。
【0039】
ドグギア315の回転数は、カウンタシャフト回転センサ314の出力から計算される。主変速機301に複数あるドグギア315のうち、切替えの目標となっているギア段のドグギア315の回転数を得るには、当該段のカウンタギア317とメインギア318との歯数比をカウンタシャフト回転数に掛ける。また、スリーブ316の回転数は、アウトプット回転センサ204の出力から計算される。レンジ303の目標となっている段がHであればアウトプットシャフト回転数をそのままスリーブ回転数とし、レンジ303の目標となっている段がLであればアウトプットシャフト回転数にL段の歯数比を掛けてスリーブ回転数とする。このスリーブ回転数が目標となっている段のドグギア315を制御する目標ドグギア回転数となる。
【0040】
主変速機301のセレクトが終了し、電子シンクロ制御において目標ドグギア回転数に対するドグギア回転数の回転数差が許容値以内に達していれば、クラッチ304が完全に開放されていることを確認した上で、スリーブシフト用シリンダ350による主変速機301のギア入れが実行される。ドグギア315の回転数とスリーブ316の回転数との差が許容値以内であるため、円滑なギア入れが達成される。この後、オートクラッチ制御によりクラッチ304が接続される。このようにしてギア段切替えが完了すると、その結果である現ギア段の情報が更新される。
【0041】
上記のように、コントロールユニット205による電子シンクロ制御では、目標段のドグギア回転数をスリーブ回転数から設定した目標ドグギア回転数に近付けるためにカウンタシャフトブレーキ313またはクラッチ304及びエンジンを制御し、目標ドグギア回転数に対するドグギア回転数の回転数差が許容値以内に達していれば、回転同期制御が完了したと認識し、ギア入れに移行している。しかし、この電子シンクロ制御の期間中にスリーブ回転数が変動するなどして同期がずれているときなどでは、ギア入れが不調になる場合がある。そこで、本発明では、回転同期制御中止手段により図1に示したギア噛合チェック処理を実行する。
【0042】
図1に示されるように、まず、S1にて、シフトマップやレバー操作に基づいて設定した目標ギア段と、ギア段切替えの完了結果である現ギア段とが不一致であるかどうかを判定する。目標ギア段と現ギア段とが一致していれば、図4のギア段切替え処理は既に完了しており、本処理は不要であるから、S7に進みタイマをクリアして終了する。目標ギア段と現ギア段とが不一致であれば、ギア段切替え処理が行われていることになるので、S2に進み、主変速機301のシフト動作(ギア入れ)が実行中であるかどうかを判定する。このための判定情報(フラグ等)は、例えば、ギア段切替え処理のギア入れ開始のとき生成しておくとよい。S2において、シフト動作が実行中でなければ、本処理は不要であるから、S7に進みタイマをクリアして終了する。S2において、シフト動作が実行中であれば、S3に進みタイマをインクリメント(単位量だけ増加)し、S4において、変速機出力回転の変動を判定する。具体的には、所定時間を隔ててサンプリングされたアウトプット回転数のうち最近の2回のサンプリング間の差分値を求め、この差分値が予め定めた所定値より大きいかどうかを判定する。S4による差分値が所定値より小さければ、回転数の変化が小さいことになるので、同期が進みギア入れが可能状態であるのでギア入れを継続させる。一方、差分値が所定値より大きければ、回転数の変化が大きく同期ができないことになるので、S5に進み、タイマ値(主変速機301のシフト動作状態のカウント累計値)が予め設定した設定値より大きいかどうか判定する。設定値は、例えば、実時間で0.7sec相当とする。本処理の割り込み時間間隔を考慮することで、タイマ値と設定値との比較ができる。タイマ値が設定値に達していなければ、ギア入れが不調であるとは断定できず、ギア入れが可能状態であるので、ギア入れを継続させる。S5で、タイマ値が設定値を超えていれば、設定時間が経過してもアウトプットシャフト311の回転が変化しているということであるから、ドグギア315とスリーブ316との回転数が同期していないと共に、次第に差が大きくなる可能性が高く、同期が不可能と判断される。このときは、S6に進み、シフト動作を中止し電子シンクロ制御を再度行うように制御される。
【0043】
このように、同期制御の処理がいったん終わったあとでも、変速機出力回転が長く安定しないときには、同期制御をやり直すので、ギアの噛合を確実にすることができる。従って、坂道途中の変速などのように車速が変動してギア入れが不調になりやすい状況下でも、最終的にギア入れを達成することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0045】
(1)登降坂中においても確実に変速が可能になる。
【0046】
(2)低速段で低車速時でも短時間で確実に変速が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すギア噛合チェック処理の流れ図である。
【図2】本発明の回転同期制御装置を採用したエンジン駆動系の構成図である。
【図3】本発明の回転同期制御装置が適用される多段変速機構及び空圧シリンダ系の構成図である。
【図4】本発明に関係するギア段切替え処理の流れ図である。
【図5】本発明の回転同期制御装置を採用した車両のクラッチアクチュエータ系の構成図である。
【符号の説明】
201 多段変速機構
202 空圧シリンダ系(変速切換手段)
205 コントロールユニット(T/Mコントロールユニット)
211 コントロールユニット(エンジンコントロールユニット)
212 断接用アクチュエータ(クラッチ制御手段)
301 主変速機
302 スプリッタ
303 レンジ
304 クラッチ
306 カウンタシャフト
307 メインシャフト
313 カウンタシャフトブレーキ(回転制御手段)
318 メインギア

Claims (1)

  1. アウトプットシャフトの回転数を検出するアウトプット回転センサと、メインシャフトと平行にカウンタシャフトが配置された変速機と、前記カウンタシャフトの回転数を検出するカウンタシャフト回転センサと、エンジンの回転数を制御するエンジンコントロールユニットと、クラッチを断接するクラッチ制御手段と、前記変速機の変速比を切り換える変速切換手段と、前記カウンタシャフトの回転数を設定値に合わせる回転制御手段と、運転状態を検知し、目標変速比を決定し、前記クラッチ制御手段、前記変速切換手段及び前記回転制御手段を用いて前記変速機を前記目標変速比に変速制御するT/Mコントロールユニットとを有し、前記目標変速比への変速制御時に、前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数から求まるメインシャフトの回転数と前記カウンタシャフト回転センサが検出するカウンタシャフトの回転に応じ前記メインシャフトに対して自在に回転するメインギアの回転数との回転数差を前記回転制御手段の作動により許容値以下に制御する回転同期制御を行い、前記変速制御の開始から所定時間経過しても前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数の変化が所定値よりも大きい場合には、前記回転同期制御を中止し、この回転同期制御を再試行させる回転同期制御中止手段を有し、前記アウトプット回転センサが検出するアウトプットシャフトの回転数の変化が前記所定値以下の場合にメインシャフトの回転数とメインギアの回転数との回転数差が前記許容値以下に制御完了すればギア入れを行うことを特徴とする変速機の回転同期制御装置。
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