JP4481862B2 - 回路基板のemi設計検証方法 - Google Patents

回路基板のemi設計検証方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4481862B2
JP4481862B2 JP2005106806A JP2005106806A JP4481862B2 JP 4481862 B2 JP4481862 B2 JP 4481862B2 JP 2005106806 A JP2005106806 A JP 2005106806A JP 2005106806 A JP2005106806 A JP 2005106806A JP 4481862 B2 JP4481862 B2 JP 4481862B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonance
frequency
calculating
mode order
resonance frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005106806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006285794A (ja
Inventor
美香 堀越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005106806A priority Critical patent/JP4481862B2/ja
Publication of JP2006285794A publication Critical patent/JP2006285794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4481862B2 publication Critical patent/JP4481862B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、高速に動作するICなどの電子部品に電源電圧を供給する電源層、電圧層等の複数の導電体層を内層に有する多層基板において、導電体層間の共振により発生する放射ノイズを低減するのに最適な基板上の電子部品の配置位置を検討する回路基板のEMI(Electro-Magnetic Interference:電磁妨害)設計検証方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴って回路基板として多層基板が多用されているが、ICの高速化に伴い、基板のベタ電源層とベタグラウンド層間の共振が問題となっている。この共振は、これらの導電体層間に配置された電子部品に入出力するデジタル信号の高調波成分が波源となって発生するものである。
電源層とグラウンド層間の共振周波数は、算出可能であるが、共振モードの次数に応じて周波数が異なり、基板上で発生する共振の様子も異なる。そして、波源となる電子部品の位置が基板上の共振位置と重なる場合には、放射ノイズが増大することになる。
特開2002−64279号公報
しかしながら、従来では、電子部品の配置を決定する際に、電源層とグラウンド層間の共振について充分な把握を行い、モード次数の違いによる共振発生の様子を予測し、放射ノイズを考慮した配置位置を決定するという方法を採用していなかったので、部品配置により電源層とグラウンド層間の共振が発生し、部品配置後に実施されるEMI対策に必要なコストや開発期間が増大するという問題があった。
具体的には、例えば特許文献1では、基板内部の共振の影響を受けない位置に高速ICを配置する目的で、回路基板のパターン設計の段階で、配置済みの電子部品が基板内の定在波の腹に配置されるか否かを調査し、定在波の腹に該当する場合に放射ノイズの影響がない配置に変更するという多層回路基板の検証方法が提案されているが、この提案方法では、上記のEMI対策に相当するということができ、パターン設計後の部品配置やパターンの変更等の困難な作業が必要である。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、部品配置を決定する段階で、放射ノイズの影響を小さくする配置を検討することで、電源層とグラウンド層間の共振が発生しにくい基板を設計し、その後に実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現することのできる回路基板のEMI設計検証方法を得ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、この発明は、電源層とグラウンド層を含む複数の導電体層を誘電体層を挟んで積層し、表面層に電子部品を実装する多層基板において、前記多層基板の2辺の寸法と検証周波数範囲とを指定して前記導電体層間に発生する共振の周波数を算出する第1の工程と、前記共振周波数を算出する過程で得られる前記検証周波数範囲内でのモード次数を用いて、前記多層基板の前記表面層上に、前記2辺のそれぞれを複数個に等分割する目盛り線を有する2次元座標を設定する第2の工程と、前記2次元座標において、共振周波数を予測しようとする座標点と共振のモード次数との関係を求め、求めた前記モード次数での共振周波数を算出する第3の工程と、前記第3の工程にて求めた共振周波数の中で、指定周波数と一致する共振周波数が存在する場合に、前記指定周波数での共振が発生しない配置個所を表示手段に表示する第4の工程とを含むことを特徴とする。
この発明によれば、基板上の任意の座標に電子部品を配置した場合に発生する共振のモード次数を推測するアルゴリズムによって電子部品の配置に応じて変化する共振周波数を導出できるので、高速にスイッチングしてノイズが発生するような電子部品の配置を決定する場合に、EMIを考慮した基板サイズ及び電子部品の配置位置の検討が設計の上流段階で実施できるようになる。
この発明によれば、部品配置を決定する段階で放射ノイズの影響を小さくする配置を検討することができるので、電源層とグラウンド層間の共振が発生しにくい基板を設計し、その後に実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現することのできるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかる回路基板のEMI設計検証方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による回路基板のEMI設計検証方法を実施する多層基板の一例を示す外観図である。図1に示す多層基板1では、一方の表面層である誘電体層2に高速ICなどの電子部品3が配置されるが、他方の表面層との間に、導電体層である電源層4とグラウンド層5とが誘電体層6を挟んで配置されている。図1に示す多層基板1は、長辺をaとし、短辺をbとする直方体形状をしている。
このような多層基板1において、電源層4とグラウンド層5との間での共振周波数fmnは、一般に、次の式(1)で表される。なお、式(1)において、C0は光速、εrは誘電体層6の比誘電率、mとnは多層基板1の各辺方向のモード次数、aとbは多層基板1の各辺の寸法である。式(1)に示すように、基板の寸法と比誘電率が明確であれば、共振周波数を算出することができる。
Figure 0004481862
ここで、図2を参照して、多層基板1の各辺の寸法と誘電体層6の比誘電率とに具体的な値を適用して共振発生の様子を概略説明する。図2は、多層基板1の長辺aを200mm、短辺bを100mm、誘電体層6の比誘電率を4.9とした場合に、電源層4とグラウンド層5間の共振の様子をモード次数毎に示す図である。
図2(A)では、(m,n)=(0,1)、(m,n)=(1,1)、(m,n)=(3,0)、(m,n)=(2,0)、(m,n)=(0,2)、(m,n)=(2,1)の各モード次数において基板に立つ定在波の節10の位置が示されている。例えば、(m,n)=(1,0)では、定在波の節10は、長辺を2分割する位置に存在する。また、(m,n)=(0,1)では、定在波の節10は、短辺を2分割する位置に存在する。そして、(m,n)=(1,1)では、定在波の節10は、長辺を2分割する位置と短辺を2分割する位置とにそれぞれ存在する。このような節10が存在する領域以外の位置に波源となる電子部品を配置すると、共振を発生させ、ノイズ源となる。
また、図2(B)では、異なるモード次数で共振周波数が同じになる一例として、(m,n)=(0,1)または(2,0)の場合と、(m,n)=(0,2)または(4,0)の場合とが示されている。この場合には、両者の節が交差する領域以外の位置に波源となる電子部品を配置すると、共振を発生させ、ノイズ源となる。
このように、基板上のノイズ源である電子部品の配置位置と共振モードとの間には一定の相関関係が存在する。そこで、この実施の形態1では、基板上の各位置を互い異なる2方向に等分割した2次元格子の交点座標によって代表させ、電子部品が所定の格子点に置かれた場合の共振モードを推測するアルゴリズムを定め、基板寸法と格子点座標とを与えた場合の共振モードを上記のアルゴリズムによって推測し、上記の式(1)に適用して共振周波数を導出し、最適な配置を事前に検討できるようにしている。
以下、図3と図4を参照して、具体的に説明する。なお、図3は、基板上の電子部品の位置から共振周波数を算出する手順を説明するフローチャートである。図4は、共振周波数算出に使用する基板上の分割座標の一例を示す図である。
図3において、まず、基板寸法、検証周波数範囲等を決定する(ステップST1)。ここでは、基板寸法としてa=200mm、b=100mmと設定し、比誘電率εrを4.9と設定し、検証周波数範囲を1000MHzに設定する。
そして、上述の算出式(1)に適用して共振周波数fmnを算出する(ステップST2)。検証周波数範囲1000MHzまでの共振周波数fmnは、(m,n)=(1,0)のときは339MHzと求まり、(m,n)=(0,1)および(2,0)のときは678MHzと求まり、(m,n)=(1,1)のときは758MHzと求まり、(m,n)=(2,1)のときは958MHzと求まる。
また、上記のように共振周波数fmnを算出する過程で、検証周波数範囲のモード次数m,nを検出する(ステップST3)。ここでは、検証周波数範囲1000MHzまでの検証を実施する場合、モード次数は、m=2、n=1までとなる。
次いで、検出した検証周波数範囲のモード次数m,nに基づき基板の2次元座標を設定する(ステップST4)。ここで、X座標を分割する目盛り数Vは、モード次数1,2,…,m−1,mの最小公倍数の2倍の数とする。また、Y座標を分割する目盛り数Wは、モード次数1,2,…,n−1,nの最小公倍数の2倍の数とする。モード次数がm=2,n=1であれば、X座標の目盛り数VはV=4となり、Y座標の目盛り数WはW=2となる。また、モード次数がm=3,n=3であれば、X座標の目盛り数VとY座標の目盛り数Wは等しくV=W=12となる。これによって、例えば図4に示すような基板の2次元座標が作成される。図4では、モード次数がm=2,n=1であるので、X座標の目盛り数VがV=4で、Y座標の目盛り数WがW=2である2次元座標が示されている。
このように設定した2次元座標の各座標点での共振周波数を予測する(ステップST5)ために、周波数を予測しようとする座標点が目盛り線上にある否かを調べる(ステップST6)。その結果、周波数を予測しようとする座標点が目盛り線上にない場合(ステップST6:No)は、指定した周波数範囲の全てのモード次数で共振が発生するので、全てのモード次数で発生する共振周波数を算出し(ステップST7)、処理を終了する。
一方、周波数を予測しようとする座標点が目盛り線上に在る場合(ステップST6:Yes)は、目盛り線上で共振が発生しない各モード次数の座標を算出する(ステップST8)。座標Xは、X=V/m*2,(V/m*2)+(V/m*1),…,(V/m*2)+(V/m*(m−1))と算出できる。座標Yは、Y=W/n*2,(W/n*2)+(W/n*1),…,(W/n*2)+(W/n*(n−1))と算出できる。但し、X≦V,Y≦Wである。今の例では、V=4,W=2であるので、m=1のときはX=2となり、m=2のときはX=1,3となり、n=1のときはY=1となる。
次いで、ステップST8にて求めた座標から各目盛り線上で発生するモード次数を算出し、発生共振周波数を予測する(ステップST9)。今の例では、X=1及びX=3のときは、m=2となり、X=2のときはm=1となり、Y=1のときはn=1となる。
そして、ステップST2にて求めた共振周波数において異なるモードで同じ周波数のものが存在するか否かを調べ(ステップST10)、異なるモードで同じ周波数のものが存在しない場合(ステップST10:No)は、ステップST8にて求めた座標から各目盛り線上で共振が発生しないモード次数を決定し、その共振周波数を算出する(ステップST11)。今の例では、X=1,3の目盛り線上では、(m,n)=(2,1)の958MHzにおける共振は発生しない。また、X=2の目盛り線上では、(m,n)=(1,0)の339MHzと(m,n)=(1,1)の758MHzとにおける共振は発生しない。さらに、Y=1の目盛り線上では、(m,n)=(1,1)の758MHzと(m,n)=(2,1)の958MHzとにおける共振は発生しない。
一方、ステップST10での判断結果、異なるモードで同じ周波数が存在する場合(ステップST10:Yes)は、同じ周波数の(m,n)=(0,1)及び(m,n)=(2,1)については、異なるモードで同じ共振周波数であるので、両者の交点(X,Y)=(1,1)(3,1)での共振周波数を算出する(ステップST13)。今の例では、両者の交点(X,Y)=(1,1)(3,1)のみで678MHzの共振は発生しない。これらの算出結果より、各座標点における共振周波数を予測することができる。
このように、実施の形態1によれば、基板上の任意の座標に電子部品を配置した場合に発生する共振のモード次数を推測するアルゴリズムによって電子部品の配置に応じて変化する共振周波数を導出できるので、高速にスイッチングしてノイズが発生するような電子部品の配置を決定する場合に、EMIを考慮した基板サイズ及び電子部品の配置位置の検討が設計の上流段階で実施できるようになる。したがって、その後の設計下流段階で実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現することができる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による回路基板のEMI設計検証方法を説明するフローチャートである。なお、図5では、図3(実施の形態1)にて示した処理手順と同一ないしは同等である処理手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図5に示すように、この実施の形態2による回路基板のEMI設計検証方法では、図3(実施の形態1)にて示した処理手順に、ステップST21〜ステップST23の処理手順が追加されている。
図5において、ステップST11,ST12にて各モード次数の共振周波数の算出が終了すると、電源層とグラウンド層間の共振による放射ノイズを抑制したい特定周波数の指定が行われているか否かを判断する(ステップST21)。ここで、放射ノイズを抑制したい特定周波数は、例えば、基板の動作周波数である。
放射ノイズを抑制したい特定周波数の指定が行われている場合(ステップST21:Yes)には、指定した周波数が上記導電体層間で発生しうる共振周波数と一致するか否か比較し(ステップST22)、一致する場合(ステップST22:Yes)には、ステップST11,ST12にて算出した各モード次数の共振周波数の中から指定周波数での共振が起きない座標を配置箇所として表示手段に表示する(ステップST23)。
放射ノイズを抑制したい特定周波数の指定が複数個行われている場合(ステップST21:Yes)には、全ての指定周波数のそれぞれについて、ステップST22〜ステップST23の処理を繰り返し実行し、一致する共振周波数毎に共振が起きない座標を配置箇所として表示手段に表示することになる。
図6は、基板の各モード次数の共振周波数と共振が起きない座標位置の一例を示す図である。図6では、一致する共振周波数が339MHz,758MHz,678MHz,958MHzの4個である場合の表示例が示されている。
図6において、指定の周波数と一致する共振周波数が339MHzである場合のモード次数(m,n)は、(1,0)となるので、共振が起きない座標位置は、定在波の節に相当する部分である長辺を2分割する位置10aが表示される。
また、指定の周波数と一致する共振周波数が758MHzである場合のモード次数(m,n)は、(1,1)となるので、共振が起きない座標位置は、定在波の節に相当する部分である長辺を2分割する位置10bと短辺を2分割する位置10cとがそれぞれ表示される。
また、指定の周波数と一致する共振周波数が678MHzである場合のモード次数(m,n)は、(0,1)または(2,0)となるので、共振が起きない座標位置は、両モード次数における定在波の節が重なる部分である2つの位置10d,10eがそれぞれ表示される。
また、指定の周波数と一致する共振周波数が958MHzである場合のモード次数(m,n)は、(2,1)となるので、共振が起きない座標位置は、定在波の節に相当する部分である長辺を3分割する位置10f,10gと短辺を2分割する位置10hとがそれぞれ表示される。
このような座標表示を行うことにより、共振を抑えたい周波数に着目した電子部品の配置を検討することが可能となる。なお、表示する周波数は指定するようにしたが、指定の仕方や表示範囲は任意に定めることができ、また特に指定しないで表示するようにしてもよいことは勿論である。
このように、この実施の形態2によれば、高速にスイッチングしてノイズが発生するような主要電子部品の配置を決定する場合に、実施の形態1にて作成した2次元座標上において算出した共振周波数を用いて、指定等を行った共振周波数毎に共振の影響が少ない基板上の配置位置を表示することができるので、導電体層間に発生する共振による放射ノイズを少なくする最適な配置を事前に検討できるようになる。したがって、その後に実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現することができる。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3による回路基板のEMI設計検証方法を説明するフローチャートである。なお、図7では、図3(実施の形態1)にて示した処理手順と同一ないしは同等である処理手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
電源層ーグラウンド層間の共振による放射ノイズの影響ができるだけ少ない配置をするには、全モード次数における共振周波数を抑制する必要がある。しかし、あるモード次数において共振が起きない位置は、別のモード次数の共振と重なる場合もあるので、全ての共振が発生しないようにするのは不可能である。
そこで、この実施の形態3では、トータルでの放射ノイズを抑制する配置方法について説明する。すなわち、図7において、図3(実施の形態1)にて説明したように基板上に2次元座標を設定すると(ステップST4)、目盛り線上で共振が発生しない各モード次数の座標(X,Y)を算出する(ステップST31)。これは共振が発生しない節の座標である。座標Xは、X=V/m*2,(V/m*2)+(V/m*1),…,(V/m*2)+(V/m*(m−1))と算出できる。座標Yは、Y=W/n*2,(W/n*2)+(W/n*1),…,(W/n*2)+(W/n*(n−1))と算出できる。但し、X<V,Y<Wである。
また、放射ノイズが最も高い各モード次数の座標(X’,Y’)を算出する(ステップST32)。これは放射が最も高くなると予想される定在波の腹の座標である。座標X’は、X’=0,V/m*1,…,V/m*(m−1),Vと算出できる。座標Yは、Y=0,W/n*1,…,W/n*(n−1),Wと算出できる。但し、X≦V,Y≦Wである。
そして、放射が最も高くなると予想される定在波の腹を避け、定在波の節が交差している部分に部品を配置するために、各モード次数における最も放射ノイズが高くなる座標と低くなる座標とを表示し、全モード次数の表示を重ね合わせ、腹と節の座標が同じであるか否かを調べる(ステップST33)。その結果、同じでない場合(ステップST33:No)、その座標は部品配置に適すると判断し(ステップST34)、同じである場合(ステップST33:Yes)、その座標は部品配置に適さないと判断する(ステップST35)。
図8は、基板上の電子部品の最適な配置方法の一例を示す図である。図8(A)に示すように、まず、各モード次数における放射ノイズが最も高い腹の位置(点線部分)と共振が発生しない節の位置(実線部分)を表示する。次に、図8(B)に示すように、それらを重ね合わせたものを表示する。これによって、異なるモード次数において腹と節が重なる部分(座標)を見つける。これは、配置を避けるべき座標である。最適な配置箇所は、図8()に示すように、腹の座標と重ならず、節のみが交差する斜線部分40となる。
この節のみが交差する位置40では、モード次数(m,n)=(2,0)、(2,1)、(0,1)、(1,1)における共振が発生しない位置となり、最も放射ノイズを低くできる配置をすることが可能となる。
このように、実施の形態3によれば、高速にスイッチングしてノイズが発生するような主要電子部品の配置を決定する場合に、導電体層間に発生する共振による放射ノイズを少なくするために、実施の形態1にて作成した2次元座標上において算出した全ての共振周波数において、共振の影響が特に大きい位置と共振の影響が少ない位置とを算出し、それらを重ね合わせて表示するようにしたので、基板上の最適な配置位置を事前に検討できるようになる。したがって、その後に実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現することができる。
以上のように、この発明にかかる回路基板のEMI設計検証方法は、電源層とグラウンド層間の共振が発生しにくい基板を設計し、その後に実施されるEMI対策によるコストの削減と開発期間の短縮とを実現するのに有用である。
この発明の実施の形態1による回路基板のEMI設計検証方法を実施する多層基板の一例を示す外観図である。 図1に示す多層基板の電源層とグラウンド層間の共振の様子をモード次数毎に示す図である。 基板上の電子部品の位置から共振周波数を算出する手順を説明するフローチャートである。 共振周波数算出に使用する基板上の分割座標の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2による回路基板のEMI設計検証方法を説明するフローチャートである。 基板の各モード次数の共振周波数と共振が起きない座標位置の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3による回路基板のEMI設計検証方法を説明するフローチャートである。 基板上の電子部品の最適な配置方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 多層基板
2,6 誘電体層
3 電源層
4 グラウンド層

Claims (3)

  1. 第1の算出手段、設定手段、第2の算出手段、及び表示制御手段を有するコンピュータにおいて実行される回路基板のEMI設計検証方法であって、
    前記第1の算出手段が、電源層とグラウンド層を含む複数の導電体層を誘電体層を挟んで積層し表面層に電子部品を実装する多層基板2辺の寸法と検証周波数範囲とを指定され前記導電体層間に発生する共振の周波数を算出する第1の工程と、
    前記設定手段が、前記第1の算出手段により共振周波数算出される過程で得られる前記検証周波数範囲内でのモード次数を用いて、前記多層基板の前記表面層上に、前記2辺のそれぞれを複数個に等分割する目盛り線を有する2次元座標を設定する第2の工程と、
    前記第2の算出手段が、前記設定手段により設定された2次元座標において、共振周波数を予測しようとする座標点と共振のモード次数との関係を求め、求めた前記モード次数での共振周波数を算出する第3の工程と、
    前記表示制御手段が、前記第2の算出手段より求められた共振周波数の中で、指定周波数と一致する共振周波数が存在する場合に、前記指定周波数での共振が発生しない配置個所を表示手段に表示する第4の工程と、
    を含むことを特徴とする回路基板のEMI設計検証方法。
  2. 前記第3の工程
    前記第2の算出手段が、前記設定手段により設定された2次元座標において、前記共振周波数を予測しようとする座標点が前記目盛り線上に位置しない場合に、前記検証周波数範囲内での全モード次数で発生する共振周波数を算出する工程と、
    前記第2の算出手段が、前記設定手段により設定された2次元座標において、前記共振周波数を予測しようとする座標点が前記目盛り線上に位置する場合に、当該目盛り線上において共振が発生しないモード次数の座標点を求めてそのモード次数を決定し、前記第1の工程にて求めた共振周波数を同じくする他のモード次数が存在しない場合は対応する目盛り線上での共振周波数を算出し、前記第1の工程にて求めた共振周波数を同じくする他のモード次数が存在する場合は対応する各目盛り線の交点での共振周波数を算出する工程と、

    ことを特徴とする請求項1に記載の回路基板のEMI設計検証方法。
  3. 第1の算出手段、設定手段、第2の算出手段、及び表示制御手段を有するコンピュータにおいて実行される回路基板のEMI設計検証方法であって
    前記第1の算出手段が、電源層とグラウンド層を含む複数の導電体層を誘電体層を挟んで積層し面層に電子部品を実装する多層基板2辺の寸法と検証周波数範囲とを指定され前記導電体層間に発生する共振の周波数を算出する工程と、
    前記設定手段が、前記第1の算出手段により共振周波数算出される過程で得られる前記検証周波数範囲内でのモード次数を用いて、前記多層基板の前記表面層上に、前記2辺のそれぞれを複数個に等分割する目盛り線を有する2次元座標を設定する工程と、
    前記第2の算出手段が、前記設定手段により設定された2次元座標において、各モード次数における最も放射ノイズが高くなる座標と低くなる座標とを算出する工程と、
    前記表示制御手段が、前記第2の算出手段により算出された各モード次数における最も放射ノイズが高くなる座標と低くなる座標とを表示手段に重ねて表示し、腹の座標と節の座標とが重ならずの座標のみが交差する座標位置を最適な配置箇所と判断できるようにする工程と、
    を含むことを特徴とする回路基板のEMI設計検証方法。
JP2005106806A 2005-04-01 2005-04-01 回路基板のemi設計検証方法 Active JP4481862B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005106806A JP4481862B2 (ja) 2005-04-01 2005-04-01 回路基板のemi設計検証方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005106806A JP4481862B2 (ja) 2005-04-01 2005-04-01 回路基板のemi設計検証方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006285794A JP2006285794A (ja) 2006-10-19
JP4481862B2 true JP4481862B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=37407634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005106806A Active JP4481862B2 (ja) 2005-04-01 2005-04-01 回路基板のemi設計検証方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4481862B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4780318B2 (ja) * 2006-04-28 2011-09-28 日本電気株式会社 プリント基板搭載筐体解析システムと方法、これによるプリント基板搭載筐体構造、プログラムおよび記録媒体
JP5212646B2 (ja) * 2009-01-30 2013-06-19 株式会社トッパンNecサーキットソリューションズ プリント回路基板の設計支援装置
CN114217390B (zh) * 2021-12-24 2024-02-23 苏州浪潮智能科技有限公司 光交换机设计方法、光交换机、电子设备及存储介质

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147952A (ja) * 1999-11-24 2001-05-29 Nec Corp プリント回路基板設計支援装置及びプリント回路基板設計方法並びに制御プログラム記録媒体
JP2002064279A (ja) * 2000-08-17 2002-02-28 Sony Corp 多層回路基板の検証方法、設計方法、それらの装置および記録媒体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147952A (ja) * 1999-11-24 2001-05-29 Nec Corp プリント回路基板設計支援装置及びプリント回路基板設計方法並びに制御プログラム記録媒体
JP2002064279A (ja) * 2000-08-17 2002-02-28 Sony Corp 多層回路基板の検証方法、設計方法、それらの装置および記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006285794A (ja) 2006-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3501674B2 (ja) プリント回路基板特性評価装置、プリント回路基板特性評価方法、及び記憶媒体
US8004369B2 (en) Arrangement structure of electromagnetic band-gap for suppressing noise and improving signal integrity
US7642698B2 (en) Dual direction rake piezo actuator
JP2011100481A (ja) 配線基板の設計システム、設計データの解析方法および解析プログラム
US9536033B2 (en) Board design method and board design device
JP4481862B2 (ja) 回路基板のemi設計検証方法
JP4336802B2 (ja) 配線基板および半導体装置
US7839135B2 (en) System for and method of analyzing printed board carrying chassis, printed board carrying chassis structure, program, and recording medium
JPWO2004068922A1 (ja) 多層プリント基板、電子機器、および実装方法
US8990761B2 (en) Decoupling method, appratus for designing power feeding line, and circuit board
JP3840883B2 (ja) プリント基板の設計支援装置、設計支援方法および設計支援装置で使用されるプログラムを記録した記録媒体
JP4671333B2 (ja) 多層プリント回路基板と電子機器
JP5664649B2 (ja) コンデンサ配置支援方法及びコンデンサ配置支援装置
Sangwan et al. Simulation of EMI at design level for integrated circuits
JP3885830B2 (ja) プリント基板の設計支援装置、設計支援方法および設計支援装置で使用されるプログラムを記録した記録媒体
JP4760622B2 (ja) 電磁放射解析装置、解析方法、および解析プログラム
US20100327899A1 (en) Design support apparatus and design support method
JP2002064279A (ja) 多層回路基板の検証方法、設計方法、それらの装置および記録媒体
JP2009081175A (ja) 多層配線基板
CN115859895B (zh) Pcb分段预缩方法、装置、设备及计算机可读存储介质
JP3690305B2 (ja) プリント回路基板特性評価方法、及び記憶媒体
CN115500022A (zh) 一种用于pcb板的涨缩处理方法和装置
JP2010073900A (ja) プリント配線板、このプリント配線板を備えた情報処理装置、及び、プリント配線板におけるemi抑制方法
JP2001203434A (ja) プリント配線板及び電気機器
JP5212646B2 (ja) プリント回路基板の設計支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4481862

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250