JP4760622B2 - 電磁放射解析装置、解析方法、および解析プログラム - Google Patents

電磁放射解析装置、解析方法、および解析プログラム Download PDF

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本発明は、プリント基板からの不要な電磁放射、特にグラウンドプレーンからの不要電磁放射を解析するための電磁放射解析装置に関する。
LSIやICを搭載したプリント基板から放射される不要な電磁波は、放送や通信に障害を及ぼす、または、他の電子機器に誤動作を引き起こす原因となる。このため、プリント基板からの不要な電磁放射を低く抑える必要がある。
プリント基板の製造後に、電磁放射を抑制するための設計変更や対策部品の追加が行われると、大幅なコスト増大を招くため、設計段階で電気特性を解析し、必要に応じて電磁放射を抑制するための対策を講じることが望ましい。
プリント基板の電気特性を解析するシミュレーション手法としては、FDTD(Finite Difference Time Domain)法やモーメント法、有限要素法などの電磁界解析手法や、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)などの回路解析手法があり、これらはプリント基板の設計において広く使用されている。
プリント基板からの主な電磁放射として、電源プレーンとグラウンドプレーンからの放射がある。具体的には、プリント基板に搭載されたアクティブ素子を流れる高周波電流により、電源プレーンとグラウンドプレーンの間に電圧変動が生じ、この電圧変動により、両プレーンが平行平板アンテナとなって電磁波が放射される。
電源プレーンとグラウンドプレーンの大きさが異なる場合は、グラウンドプレーン上に生じたコモンモード電流が電磁放射特性に影響を及ぼすことに注意する必要がある。このことを、図16に示すプリント基板(解析モデル)を用いて説明する。
図16の(a)には、厚さが1mmの誘電体基板100と、誘電体基板100の一方の面に形成された電源プレーン101と、誘電体基板100の他方の面に形成されたグラウンドプレーン102とを有するプリント基板が示されている。電源プレーン101の幅は100mmで、長さは150mmである。グラウンドプレーン102は、電源プレーン101と同じ大きさである。
図16の(b)には、図16の(a)に示したプリント基板と同じ構成で、グラウンドプレーン102の大きさが異なるプリント基板が示されている。このプリント基板では、グラウンドプレーン102の幅および長さはともに150mmとされている。
図16の(c)には、図16の(a)に示したプリント基板と同じ構成で、グラウンドプレーン102の大きさおよび形状が異なるプリント基板が示されている。このプリント基板では、グラウンドプレーン102の外形の幅および長さはともに150mmとされており、グラウンドプレーン102の一部には、幅10mm、長さ140mmの切り欠き部が設けられている。
図16の(a)〜(c)に示したプリント基板について、電源プレーン101とグラウンドプレーン102の間にノイズ源を配置した場合の、3m離れた地点での放射電界強度の最大値を、電磁界解析により算出した。その電磁界解析結果を図17に示す。なお、誘電体基板100の比誘電率は4.3であり、ノイズ源は、その振幅が全ての周波数で1Aとなるように正規化した電流源である。
図17には、横軸に周波数をとり、縦軸に放射電界強度をとった場合の、プリント基板の中心から3m離れた点における放射電界強度の最大値(放射電界強度(a)〜(c))が示めされている。放射電界強度(a)〜(c)は、それぞれ図16の(a)〜(c)に示したプリント基板(解析モデル)に対応する。
図17の解析結果を参照すると、図16の(b)の解析モデル(グラウンドプレーンの大きさが異なる構造)では、図16の(a)の解析モデル(電源プレーンとグラウンドプレーンの大きさが等しい構造)に比べて、最大6dB程度多くの電磁放射を生じている。また、図16の(c)の解析モデル(グラウンドプレーンの形状および大きさが異なる構造)では、430MHz程度において、グラウンドプレーン自身の共振による放射も観測されている。これらの解析モデルにおける放射特性の相違は、グラウンドプレーンの大きさや形状が電源プレーンと異なるために生じた、コモンモード電流の影響によるものである。このことから、コモンモード電流を考慮した解析を行わなければ、正確な電磁放射量を予測できないことがわかる。
SPICEなどの回路解析手法では、コモンモード電流を扱うことがない。このため、グラウンドプレーンの大きさや形状が電源プレーンと異なる場合の電磁放射量を計算することはできない。一方、電磁界解析手法では、対象となる系全体をモデル化するため、コモンモード電流による電磁放射量を計算することが可能である。しかし、一般に、プリント基板全体をモデル化して放射電磁界を算出する場合は、膨大なコンピュータメモリと多くの計算時間を必要とする。このため、プリント基板の設計段階において、電磁放射量を予測することや、電磁放射を抑制する対策の効果を検討する目的で、そのようなモデル化による放射電磁界の算出を行うことは、実用的でない。
以上のことから、プリント基板の設計段階で不要な電磁放射を抑制するため、グラウンドプレーンに流れるコモンモード電流による電磁放射の影響を、短時間で高精度に算出する解析方法が必要とされている。
グラウンドプレーンからの電磁放射量を短時間で算出する方法として、特許文献1に示される方法がある。特許文献1の方法では、信号配線から生ずるディファレンシャルモード放射量と、グラウンドプレーンから生ずるコモンモード放射量とを予測する関係式を作成し、この関係式に従って、電磁界解析なしに、プリント基板からの放射量を短時間で算出する。
特開2006−40308号公報
しかし、特許文献1の方法では、電源プレーンとグラウンドプレーンの間の電圧変動によって生じる、グラウンドプレーンからのコモンモード電流による電磁放射の量を計算することはできない。このようにコモンモード電流を考慮した電磁放射の解析を行うことができないため、正確な電磁放射量の予測を行うことは困難である。
電源プレーンとグラウンドプレーンの間の電圧変動と、グラウンドプレーンに生じるコモンモード電流による電磁放射とを関連付けて、プリント基板の電磁放射特性を解析する技術は、これまで提案されていない。
本発明の目的は、上記問題を解決し、グラウンドプレーンからのコモンモード電流による電磁放射の量の計算が可能な、電磁放射量の予測を正確に行うことのできる電磁放射解析装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された電源プレーンと、前記誘電体基板の他方の面に、少なくとも一部が前記電源プレーンと対向するように形成されたグラウンドプレーンとを有するプリント基板の電磁放射を解析する電磁放射解析装置であって、前プリント基板のレイアウト情報、前記プリント基板上に配置されたノイズ源から前記電源プレーンに流れる電源電流の値、および解析周波数をそれぞれ入力するための入力部と、前記入力部にて入力されたレイアウト情報から、前記誘電体基板、電源プレーンおよびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出するレイアウト抽出部と、前記レイアウト抽出部で抽出したレイアウトにおける、前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出する端部抽出部と、前記入力部にて入力された電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出する電圧変動算出部と、前記電圧変動算出部で算出した電圧変動に基づいて前記グラウンドプレーン上に流れるコモンモード電流の値を算出するコモンモード電流算出部と、前記コモンモード電流算出部で算出したコモンモード電流の値に基づいて、前記グラウンドプレーンにて生じる、前記コモンモード電流による放射電磁界の強度を算出する放射電磁界強度算出部と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、解析周波数ごとに、電源プレーンのグラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくともグラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動が算出される。そして、この算出した電圧変動に基づいて、グラウンドプレーン上に流れるコモンモード電流の値が算出され、グラウンドプレーンにて生じるコモンモード電流による放射電磁界の強度が算出される。このように、プリント基板の電源−グラウンド系の電圧変動に起因してグラウンドプレーンに流れるコモンモード電流に基づいてグラウンドプレーンからの電磁放射の量を計算することが可能になっている。
本発明によれば、プリント基板の電源−グラウンド系の電圧変動に起因してグラウンドプレーンに流れるコモンモード電流に基づく電磁放射の量を計算することができるので、プリント基板からの電磁放射の量を正確に予測することができる。したがって、従来のものに比べて、プリント基板の設計段階での電磁放射の対策を、より効果的に行うことができ、プリント基板のコストを低く抑えることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である電磁放射解析装置の主要部の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、電磁放射解析装置1は、レイアウト情報入力部2、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3、電源−グラウンド系セル生成部4、電源−グラウンド系端部セル抽出部5、物理定数入力部6、電源−グラウンド系電圧変動算出部7、コモンモード電流算出部8、放射電磁界強度算出部9および放射電磁界強度表示部10を有する。
レイアウト情報入力部2は、プリント基板のレイアウト情報を入力する部分である。電源−グラウンド系レイアウト抽出部3は、レイアウト情報入力部2にて入力されたレイアウト情報から電源−グラウンド系に関係するレイアウトを抽出する。電源−グラウンド系セル生成部4は、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3で抽出した電源−グラウンド系のレイアウトを複数のセルに分割する。
電源−グラウンド系端部セル抽出部5は、電源−グラウンド系セル生成部4でセル分割した電源−グラウンド系のレイアウトについて、周辺に位置するセル(電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部に対応する)を抽出する。物理定数入力部6は、ノイズ源となるLSIのスイッチング時に電源系に流れる電流の値、および解析周波数を入力する部分である。電源−グラウンド系電圧変動算出部7は、LSIの電源電流の値に基づいて、解析周波数ごとにプリント基板の電源−グラウンド系の電圧変動の値を算出する。
コモンモード電流算出部8は、電源プレーン端部における電圧変動によってグラウンドプレーンに生じるコモンモード電流の値を算出する。放射電磁界強度算出部9は、グラウンドプレーンに流れるコモンモード電流による放射電磁界の強度を算出する。放射電磁界強度表示部10は、放射電磁界強度算出部9で算出した放射電磁界強度を周波数毎に表示する。
図2に、図1に示した電磁放射解析装置1の各機能ブロックを実現するためのハードウェア構成を示す。図2を参照すると、電磁放射解析装置1は、プリント基板電磁放射解析プログラムやこの電磁放射解析プログラムにおける計算に必要な各種データが記憶された記録媒体32と、電磁放射解析装置本体33とを有する。
記録媒体32は、例えばCD―ROMやDVDに代表される記録媒体である。記録媒体32には、電源−グラウンド系レイアウトの抽出、電源−グラウンド系セル生成、電源−グラウンド系の端部セル抽出、電源−グラウンド系の電圧変動の算出、コモンモード電流の算出、放射電磁界強度の算出に使用するプログラムが格納されている。
電磁放射解析装置本体33は、データの入出力を行う入出力装置34と、記録媒体32から読み込まれたプログラムや入出力装置34にて入力されたデータなどを記憶する記憶装置35と、装置全体の制御および計算を行う演算装置36、および計算結果などを表示する表示装置37を有する。記録媒体32に対してデータの読み出しや書き込みを行う装置(不図示)、入出力装置34、記憶装置35、演算装置36および表示装置37は、バス38により相互に接続されている。
入出力装置34は、図1に示したレイアウト情報入力部2および物理定数入力部6に対応する。演算装置36は、図1に示した電源−グラウンド系レイアウト抽出部3、電源−グラウンド系セル生成部4、電源−グラウンド系端部セル抽出部5、電源−グラウンド系電圧変動算出部7、コモンモード電流算出部8、放射電磁界強度算出部9といった複数の機能部を有する。各機能部は、記録媒体32に格納されたプログラムをCPUが実行することで提供される。表示装置37は、図1に示した放射電磁界強度表示部10に対応する。
図2に示したハードウェア構成において、入力装置34にて、プリント基板のレイアウト情報、ノイズ源となるLSIの電源電流特性に関するデータ、解析周波数といった情報が入力される。この入力情報は、入力装置34からバス38を介して記憶装置35に格納される。記憶装置35には、記録媒体32から読み込んだプログラムも格納される。演算装置36では、記憶装置35に格納された情報(プリント基板のレイアウト情報、ノイズ源となるLSIの電源電流特性に関するデータ、解析周波数)やプログラムを使用して、グラウンドプレーンからのコモンモード電流による放射電磁界の強度が計算される。この計算結果は、表示装置37にて表示される。
次に、本実施形態の電磁放射解析装置1の動作について詳細に説明する。図3は、図1に示した電磁放射解析装置の動作を示すフローチャートである。以下、図1から図3を参照して動作説明を行う。
電磁放射解析装置1が起動すると、演算装置36が、記憶装置35に格納されているプログラムを読み込んで実行する。これにより、図1に示した各機能ブロックが実現される。
電磁放射解析装置1が起動した後、レイアウト情報入力部2にて、電源プレーンとグラウンドプレーンの構造、LSIやICなどの電子デバイスとデカップリングコンデンサの搭載位置などのプリント基板のレイアウトに関するデータ(レイアウト情報)を入力する(ステップS10)。この入力データは、レイアウト情報入力部2から電源−グラウンド系レイアウト抽出部3に供給される。
次に、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3が、レイアウト情報入力部2から供給されたレイアウト情報から、電源プレーンとグラウンドプレーンと誘電体基板に関係するレイアウトを抽出する(ステップS11)。
図4の(a)に、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3で抽出されるレイアウト例を模式的に示す。図4の(a)に示すように、誘電体基板20の一方の面に電源プレーン22が形成され、誘電体基板20の他方の面にグラウンドプレーン21が形成されている。電源プレーン22は、グラウンドプレーン21と対向して配置されている。基板面に垂直な方向から見ると、図4の(b)に示すように、電源プレーン22の端部の一部が、グラウンドプレーン21の端部の一部と合致している。電源−グラウンド系レイアウト抽出部3では、図4の(a)および(b)に示したようなレイアウトが抽出される。電源−グラウンド系レイアウト抽出部3で抽出したレイアウトの情報は、電源−グラウンド系セル生成部4に供給される。
電源プレーン、グラウンドプレーンおよび誘電体基板のそれぞれについてレイアウトが抽出されると、続いて、電源−グラウンド系セル生成部4が、その抽出された各レイアウトを、それぞれ複数のセルに分割する(ステップS12)。
図5の(a)および(b)に、電源−グラウンド系セル生成部4でレイアウトをセルで分割した例を示す。図5の(a)は、図4の(a)に示したレイアウトをセル分割したものであり、図5の(b)は、図4の(b)に示したレイアウトをセル分割したものである。図5の(a)および(b)に示すように、電源プレーン22のレイアウトおよびグラウンドプレーン21のレイアウトのそれぞれが、所定の大きさの分割セル23で複数に分割される。実線で示した電源―グラウンドプレーン端部24aは、電源プレーン22の端部とグラウンドプレーン21の端部とが合致しない部分である。破線で示した電源―グラウンドプレーン端部24bは、電源プレーン22の端部とグラウンドプレーン21の端部とが合致する部分である。なお、図5の(a)および(b)には、誘電体基板20が描かれていないが、誘電体基板20についても同様にセル分割する。
レイアウトのセル分割が行われると、続いて、電源−グラウンド系端部セル抽出部5が、図5の(a)および(b)に示した電源−グラウンドプレーン端部24a、24bに位置するセルを抽出し(ステップS13)、そのデータを電源−グラウンド系セル生成部4から入力された電源−グラウンドプレーンを分割するセルに関するデータとともに電源−グラウンド系電圧変動算出部7に供給する。
次に、物理定数入力部6にて、LSIの電源電流特性と解析周波数に関するデータを入力する(ステップS14)。次に、電源−グラウンド系電圧変動算出部7が、物理定数入力部6から出力されたLSIの電源電流特性および解析周波数に関するデータと、電源系端部セル抽出部5から出力された電源−グラウンド系を分割するセルに関するデータとに基づいて、電源−グラウンド系の電圧変動の値を算出する(ステップS15)。電圧変動の値の計算は、図5に示した電源−グラウンドプレーン端部24a、24bに位置する全てのセルについて行われる。電圧変動算出部7は、電源−グラウンドプレーン端部24aに位置するセルに関して算出した電圧変動値をコモンモード電流算出部8に出力する。なお、電源−グラウンドプレーン端部24bに位置する端部セルにおける電圧変動は、グラウンドプレーン21におけるコモンモード電流を生じさせないので、その端部セルについて算出した電圧変動値は、コモンモード電流算出部8へは出力されない。
上記の電圧変動値の計算に、電源−グラウンド系を等価回路で表現し、SPICEなどの回路シミュレータで計算する手法を用いることで、電圧変動値を短時間で計算することができる。
電圧変動値の計算が行われると、続いて、コモンモード電流算出部8が、セル分割されたグラウンドプレーンの解析モデルを使用し、電圧変動算出部7から供給された、電源−グラウンドプレーン端部24aに位置するセルに関する電圧変動VDMを、等価なコモンモード電流を誘起する電圧源VCM(コモンモード電圧)に変換して、グラウンドプレーンに流れるコモンモード電流の値を算出する(ステップS16)。算出されたコモンモード電流値は、放射電磁界強度算出部9に供給される。このコモンモード電流の計算では、モデル化の対象をグラウンドプレーンのみとしているので、モデル化に必要なコンピュータメモリを減らすことができ、計算時間も短縮することができる。なお、プリント基板に複数の電源プレーンが存在する場合には、電源プレーンのそれぞれとグラウンドプレーンを対として、各対について、グラウンドプレーンに流れるコモンモード電流が算出され、それぞれの算出結果が放射電磁界強度算出部9に供給される。
ここで、電圧変動VDMから電圧源VCMへの変換方法について具体的に説明する。
図6に、グラウンドプレーンの解析モデルを使用した、電圧変動VDMから電圧源VCMへの変換を模式的に示す。図6に示すように、電源−グラウンドプレーン端部24aに位置するセルのそれぞれについて、電圧変動VDMが電圧源VCMに変換される。電圧源VCMの配置方向は、電源−グラウンドプレーン端部を示す境界線と垂直な方向とされる。これは、以下のような理由による。
図7に示すような、電源プレーン101と、この電源プレーン101よりサイズの大きなグラウンドプレーン102が対向して配置されたモデルを考える。破線で示した電源―グラウンドプレーン端部境界103は、グラウンドプレーン102の面内における、電源プレーン101の端部がグラウンドプレーン102の端部と合致しない部分によって示される境界線である。電源―グラウンドプレーン端部境界103において、電圧変動VDMの方向は、グラウンドプレーン102の面に垂直な方向とされる。電圧源VCMの配置方向は、グラウンドプレーン102の面内における、電源―グラウンドプレーン端部境界103と垂直な方向とされる。
図8に、電圧変動VDMにより生じる磁流MAGの方向を模式的に示す。図8の(a)は斜視図、図8の(b)はプレーン面に水平な方向から見た図である。図8の(a)および(b)に示すように、電圧変動VDMにより、ラウンドプレーン102の片側にのみ磁流MAGが発生する。この磁流MAGの方向は、電圧変動VDMの方向に垂直、かつ、グラウンドプレーン102の面内方向に平行である。
図9に、電圧源VCMにより生じる磁流MAGの方向を模式的に示す。図9の(a)は斜視図、図9の(b)はプレーン面に水平な方向から見た図である。図9の(a)および(b)に示すように、電圧源VCMにより、グラウンドプレーン102の両側に磁流MAGが発生する。これら磁流MAGの方向は、電圧源VCMの方向に垂直、かつ、グラウンドプレーン102の面内方向に平行であり、互いに反対の向きとなっている。
電圧源VCMの配置方向を、図6に示したような電源−グラウンドプレーン端部を示す境界線と垂直な方向とすることで、図8および図9に示しように、電圧変動VDMおよび電圧源VCMにより生じる各磁流MAGの方向を同一方向とすることができる。これにより、磁流MAGに基づく電流の大きさを計算することができる。
また、図8に示したように、電圧変動VDMはグラウンドプレーンの片側のみに磁流を発生するのに対して、電圧源VCMは、グラウンドプレーンの両側に磁流を発生する。このため、グラウンドプレーン上に生じるコモンモード電流は2倍となる。電圧の変換前後でコモンモード電流の大きさを等しくするため、電圧源VCMの大きさはVDM値の1/2とする。
図3の手順の説明に戻る。コモンモード電流の値が算出されると、続いて、放射電磁界強度算出部9が、グラウンドプレーンを流れるコモンモード電流から放射電磁界強度を算出する(ステップS17)。算出された放射電磁界強度は、放射電磁界強度表示部10に供給される。
プリント基板に複数の電源プレーンが存在する場合には、それぞれの電源プレーンについて、グラウンドプレーンとの間における、電圧変動に起因する放射電磁界強度を個別に算出するとともに、その算出した放射電磁界強度の合計を、全ての電源−グラウンドプレーン対の電圧変動に起因する放射電磁界強度として算出する。
放射電磁界強度の算出には、微小電流素片が周囲に放射する電磁界に関する式を用いる。これは、多くの電磁気学やアンテナ工学に関する文献に示されている。例えばKai Fong Leeが著した「PRINCIPLES of ANTENNA THEORY」(JOHN WILEY & SONS,1984,pp.27−31)によれば、図10に示すように、XYZ座標系の原点に配置された長さΔz、電流Iの電流素片40が、周囲に放射する電磁界は、以下の数式1で表される。
Figure 0004760622
ここで、ηは周囲媒質のインピーダンスであり、空間の誘電率、透磁率をそれぞれε、μとして、
Figure 0004760622
で表される。また、jは虚数単位、kは波数、rは原点から電磁界の観測点までの距離を示す。さらに、電磁界の観測点がkr>>1を満足する場合には、数式1は以下の数式3で近似できる。
Figure 0004760622
放射電磁界強度算出部9では、グラウンドプレーンを分割する各セルにおいて算出された電流から、予め設定された原点に対する、電流の方向、各電流観測点から原点および放射電磁界強度観測点との距離を考慮し、微小電流素片40が発生する電磁界に関する式を用いて放射電磁界強度を算出する。これをグラウンドプレーン全体にわたり積分することで、任意形状のグラウンドプレーンからの放射電磁界強度を算出することができる。なお、放射電磁界強度を算出するための原点には、入力されたプリント基板レイアウトの中心、または、グラウンドプレーンの中心などが設定される。このような解析手法を用いることにより、グラウンドプレーンからの放射電磁界強度のみを算出することができる。
放射電磁界強度表示部10では、放射電磁界強度算出部9で計算されたグラウンドプレーンからの放射電磁界強度を表示する(ステップS18)。プリント基板に複数の電源プレーンが存在する場合は、各電源−グラウンドプレーン対の電圧変動に起因する放射電磁界強度が個別に表示されるとともに、これら放射電磁界強度の合計が、全ての電源−グラウンドプレーン対の電圧変動に起因する放射電磁界強度として表示される。このような表示方法によれば、例えばグラウンドプレーンの共振による放射が観測される場合には、グラウンドプレーンに流れ出すコモンモード電流を抑制するため、電源−グラウンドプレーン間にデカップリングコンデンサを配置して電圧変動を低減するだけでなく、共振を抑制するようにグラウンドプレーンの形状を変更するといった対策を選択することができるようになる。また、電源−グラウンドプレーン対ごとの放射電磁界強度を表示することで、設計者は、より多くの電磁放射を生じさせる電源−グラウンドプレーン対を特定することができる。このため、電磁放射に寄与する割合の大きな電源−グラウンドプレーン対から優先的に対策することができるようになり、設計や対策の効率化を図ることができる。
本実施形態の電磁放射解析装置においては、電源−グラウンド系の電圧変動を算出する工程(ステップS10〜S15)と、電源−グラウンド系端部の電圧変動によりグラウンドプレーンに生じるコモンモード電流を算出する工程(ステップS16)と、このコモンモード電流により放射する電磁界強度を算出する工程(ステップS17)と、を実行することで、プリント基板の電源−グラウンドプレーン間の電圧変動に起因して、グラウンドプレーンに流れ出したコモンモード電流による不要電磁放射を算出する。これらの工程による電磁界解析によれば、プリント基板全体をモデル化して計算する電磁界解析手法に比べて短時間で計算することができる。このため、電源−グラウンドプレーン間の電圧変動を抑制するためのデカップリングコンデンサの配置や、電源プレーンまたはグラウンドプレーンの形状を変更するなどの対策の効果を短時間で確認することが可能となり、不要電磁放射を抑制したプリント基板を設計することができる。
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態である電磁放射解析装置の主要部の構成を示すブロック図である。本実施形態の電磁放射解析装置50は、図1に示した構成において、レイアウト情報変更部11および電圧変動記憶部12を追加したものである。図11中、図1に示した構成と同じものには同じ符号を付しており、ここでは、その説明は省略する。
レイアウト情報変更部11は、レイアウト情報入力部2から出力されたプリント基板のレイアウトに関する情報を変更し、そのデータを電源−グラウンド系レイアウト抽出部3に供給する。電圧変動記憶部12は、電圧変動算出部7で算出された電源−グラウンド系端部の電圧変動を記憶する。レイアウト情報変更部11でグラウンドプレーンの構造のみが変更された場合で、電源−グラウンドプレーンを分割するセルサイズに関するデータに変更が無い場合は、電圧変動記憶部12に格納した電圧変動のデータを用いることで、再度の電圧変動の計算を省略する。
本実施形態の電磁放射解析装置のハードウェア構成は、図2に示した構成と基本的に同じである。レイアウト情報変更部11は、入出力装置34に備えられ、電圧変動記憶部12は記憶装置35に備えられる。他の機能部は、第1の実施形態の場合と同様である。
次に、本実施形態の電磁放射解析装置50の動作について詳細に説明する。図12は、図11に示した電磁放射解析装置50の動作を示すフローチャートである。以下、図11および図12を参照して動作説明を行う。
電磁放射解析装置50が起動すると、演算装置36が、記憶装置35に格納されているプログラムを読み込んで実行する。これにより、図11に示した各機能ブロックが実現される。
電磁放射解析装置50が起動した後、レイアウト情報入力部2にて、電源プレーンとグラウンドプレーンの構造、LSIやICなどの電子デバイスとデカップリングコンデンサの搭載位置などのプリント基板のレイアウトに関するデータ(レイアウト情報)を入力する(ステップS20)。この入力データは、レイアウト情報入力部2からレイアウト情報変更部11に供給される。
次に、レイアウト情報変更部11にて、電源−グラウンド系の電圧変動を抑制するため、または、グラウンドプレーンの構造に起因する共振を抑制するため、電源プレーンやグラウンドプレーンの構造、LSIやICなどの電子デバイスとデカップリングコンデンサなどの搭載位置の変更、またはデカップリングコンデンサの追加など、レイアウトに関する情報に変更を施す(ステップS21)。変更が施されたレイアウト情報は、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3に供給される。
次に、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3が、レイアウト情報変更部11から供給されたレイアウト情報から、電源プレーンとグラウンドプレーンと誘電体基板に関係するレイアウトを抽出する(ステップS22)。抽出したレイアウトの情報は、電源−グラウンド系セル生成部4に供給される。
次に、電源−グラウンド系セル生成部4が、電源−グラウンド系レイアウト抽出部3から供給された電源−グラウンド系に関するレイアウトを複数のセルに分割する(ステップS23)。
レイアウトのセル分割が行われると、続いて、電源−グラウンド系端部セル抽出部5が、図5の(a)および(b)に示したような電源−グラウンドプレーン端部24a、24bに位置するセルを抽出し(ステップS24)、そのデータを電源−グラウンド系セル生成部4から入力された電源−グラウンドプレーンを分割するセルに関するデータとともに電源−グラウンド系電圧変動算出部7に供給する。
次に、物理定数入力部6にて、LSIの電源電流特性と解析周波数に関するデータを入力する(ステップS14)。この入力データは、電源−グラウンド系電圧変動算出部7に供給される。
次に、電源−グラウンド系電圧変動算出部7が、電圧変動の計算が必要かどうかを判断する(ステップS26)。ステップS21のレイアウト情報の変更において、グラウンドプレーンの構造のみが変更された場合で、電源−グラウンドプレーンを分割するセルサイズに変更がない場合には、レイアウト情報の変更前後で、同じ電圧変動データを使用することができる。これは、図16に示した3種のプリント基板(解析モデル)において、電源プレーンの構造が同一である場合には、グラウンドプレーンの大きさによらず、電源−グラウンド系の端部に生じる電圧変動は同一とみなせるためである。
ステップS26にて、電圧変動の計算が必要であると判断した場合は、電源−グラウンド系電圧変動算出部7は、電源−グラウンド系の電圧変動を算出し(ステップS27)、その端部各セルにおける電圧変動VDMのうち、電源プレーンとグラウンドプレーンの端部が一致しない箇所の電圧をコモンモード電流算出部8に供給する。さらに、電源−グラウンド系電圧変動算出部7は、全ての端部セルの電圧値を電圧変動記憶部12と放射電磁界強度算出部9に出力する。
ステップS26にて、電圧変動の計算が必要ないと判断した場合は、電源−グラウンド系電圧変動算出部7は、電圧変動の算出は行わず、電圧変動記憶部12から電圧変動データを読み出してコモンモード電流算出部8および放射電磁界強度算出部9にそれぞれ供給する(ステップS28)。
コモンモード電流算出部8では、セル分割されたグラウンドプレーンの解析モデルを使用し、電源−グラウンド系電圧変動算出部7から供給された電圧変動VDMを、等価なコモンモード電流を誘起する電圧源VCMに変換して、グラウンドプレーンに流れるコモンモード電流の値を算出する(ステップS29)。算出されたコモンモード電流値は、放射電磁界強度算出部9に供給される。
放射電磁界強度算出部9では、コモンモード電流算出部8から出力されたグラウンドプレーンを流れる電流から第1の放射電磁界強度を算出し、さらに、電源−グラウンド系電圧変動算出部7から出力された電源−グラウンドプレーン端部の電圧から、電源−グラウンド系より生じる第2の放射電磁界強度を算出する(ステップS0)。そして、放射電磁界強度算出部9は、算出した第1および第2の放射電磁界強度の合計を、プリント基板全体からの放射電磁界強度として算出し、その結果を放射電磁界強度表示部10に出力する。
電源−グラウンド系より生じる第2の放射電磁界強度は、電源−グラウンドプレーン端部の電圧を等価磁流源として表すことで算出することができる(S.Ramo et al:Fields and Waves in Communication Electronics, Third Edition, pp.616参照)。例えば、図13に示すような、同じ大きさの電源プレーンとグラウンドプレーンを対向して配置した基板の中心を原点とするXYZ座標系において、電源−グラウンド系から放射される電界は、すべての電源−グラウンドプレーン端部電圧からの放射電界を積分することで、以下の数式4により計算できる。
Figure 0004760622
ここで、Eは放射電界、jは虚数単位、kは波数、rは原点から電磁界の観測点までの距離、r’は原点から電源−グラウンドプレーン端部までの距離、εは空間の誘電率、Sは電源−グラウンドプレーン端部に沿った積分経路、nは電源−グラウンドプレーン端部と垂直をなす方向の外向き法線ベクトル、Mは等価磁流、Vは電源−グラウンドプレーン端部電圧、hは電源−グラウンドプレーン間の距離を示す。
放射電磁界強度表示部10では、放射電磁界強度算出部10から供給された、グラウンドプレーンからの第1の放射電磁界強度および電源−グラウンド系からの第2の放射電磁界強度、ならびにこれら第1および第2の放射電磁界強度を合成した、プリント基板全体からの放射電磁界強度を、それぞれ個別に表示する(ステップS31)。設計者は、放射電磁界強度表示部10に表示された放射電磁界強度に基づいて、レイアウトの変更が必要かどうかの判断を行う(ステップS32)。そして、放射電磁界強度が十分に抑制され、レイアウトを変更する必要がないと判断した場合は、全ての工程を終了する。一方、放射電磁界強度が十分に抑制されておらず、レイアウトを変更する必要があると判断した場合には、ステップS21のプリント基板のレイアウト情報の変更の工程に戻る。
本実施形態の電磁放射解析装置によれば、グラウンドプレーンからの電磁放射を抑制するために、レイアウト情報変更部11にて、電源プレーン、グラウンドプレーンの構造、LSIやICなどの電子デバイスとデカップリングコンデンサなどの搭載位置を変更することが可能である。これにより、グラウンドプレーンからの電磁放射を抑制するための対策の効果を確認しながら設計を行うことができる。
また、レイアウト情報の変更において、グラウンドプレーンの構造のみを変更し、電源−グラウンドプレーンを分割するセルサイズについての変更を行わなかった場合は、電圧変動記憶部12に記憶された電圧変動データを使用することで、グラウンドプレーンからの放射電磁界強度を短時間で算出することができるので、放射電磁界強度を抑制する対策の効果を短時間で確認することできる。
さらに、電源−グラウンド系からの放射電磁界強度を計算することで、プリント基板全体からの放射電磁界強度を定量的に把握するとともに、電磁放射の主要因が電源−グラウンド系またはグラウンドプレーンのどちらであるかを切り分けることができる。これにより、電源−グラウンド系またはグラウンドプレーンからの放射のどちらを優先的に対策するかを判断することができる。
以上の作用効果により、不要電磁放射を抑制したプリント基板を設計することができる。
次に、本発明の電磁放射解析装置を用いたプリント基板の電磁放射解析の具体例について説明する。
本実施例では、図16の(c)に示したような1つのノイズ源を有するプリント基板を対象とし、第1の実施形態の電磁放射解析装置を用いて、グラウンドプレーンからの放射電磁界強度を算出する。
まず、図1に示した電磁放射解析装置1のレイアウト情報入力部2において、プリント基板のサイズ(150mm×150mm×1mm)、誘電体基板の基板材の誘電率(4.3)、電源プレーンのサイズ(100mm×150mm)、グラウンドプレーンのサイズ(150mm×150mm)、グラウンドプレーン上のスリットのサイズ(10mm×140mm)、およびこれらの位置関係とノイズ源となるLSIの搭載位置を示すレイアウト情報が入力される。
次に、物理定数入力部6にて、図14に示すような40MHzで動作するLSIの電源電流特性と、解析周波数(40MHzの整数倍の周波数)、その上限値(1GHz)が入力される。図14の(a)は、横軸に時間、縦軸に電流値をとり、LSIの動作に伴い発生する電源電流の特性を示している。図14の(b)は、図14の(a)に示す電源電流の次官波形を周波数領域に変換したものである。
レイアウト情報入力部2および物理定数入力部6にて必要な情報を入力した後、図3に示したステップS11〜S13、S15〜S17の工程により、グラウンドプレーンからの放射電界強度を算出した。ここでは、グラウンドプレーンの中心を原点として、3m離れた点での最大電界強度を算出した。その結果を、図15に示す。図15は、横軸に周波数、縦軸に放射電界強度の最大値をとり、入力されたLSIの電源電流特性に対するグラウンドプレーンからの放射電界強度を示している。図15の結果から、LSIの動作周波数の整数倍である400MHz、480MHz、720MHz、880MHzにおいて、グラウンドプレーンから放射される電界強度がピークとなることがわかる。放射電界強度表示部10には、この図15に示した結果が表示される。
以上説明した本発明の電磁放射解析装置は、図示した構成に限定されるものではなく、電源プレーンとグラウンドプレーンの間の電圧変動からグラウンドプレーンに流れるコモンモード電流の値を求めて、そのコモンモード電流値から放射電磁界強度を算出する、という発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更することができる。
また、プリント基板のレイアウト情報から電源プレーン、グラウンドプレーンおよび誘電体基板に関するレイアウトを抽出し、そのレイアウトを複数のセルに分割して、電源−グラウンドプレーン端部における電圧変動を算出しているが、セル分割を行わずに、レイアウトの大きさや位置関係などの情報から、レイアウトにおける、電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出し、電源プレーンのグラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくともグラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出するようにしてもよい。
第1および第2の実施形態において、プリント基板に複数の電源プレーンが存在する場合には、電源プレーンのそれぞれとグラウンドプレーンを対として、各対について、電源−グラウンド系のレイアウト情報の抽出、電源−グラウンド系のレイアウトのセル分割、電源−グラウンド系端部のセルの抽出、電源−グラウンド系の電圧変動の算出、グラウンドプレーンを流れるコモンモード電流の算出、放射電磁界強度の算出、放射電磁界強度の表示、といった各処理が実行される。
また、例えば図4の(b)に示したレイアウトにおいて、電源プレーン22を図面に向かって上方向にシフトしたような配置においては、電源プレーン22の端部のうち、右側の端部以外の端部が、図5に示した電源−グラウンドプレーン端部24aとされる。すなわち、電源プレーンのグラウンドプレーンと対向する端部のうちの、グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部が、電源−グラウンドプレーン端部24aとされる。残りの端部は、電源−グラウンドプレーン端部24bとされる。
本発明の第1の実施形態である電磁放射解析装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す電磁放射解析装置の各機能ブロックを実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示す電磁放射解析装置の動作を示すフローチャートである。 (a)は、電源−グラウンド系のレイアウトを説明するための斜視図、(b)は(a)に示したレイアウトを基板面に垂直な方向から見た場合の模式図である。 (a)は、セル分割した電源−グラウンド系のレイアウトを説明するための斜視図、(b)は、(a)に示したレイアウトを基板面に垂直な方向から見た場合の模式図である。 グラウンドプレーンの解析モデルを使用した、電圧変動から電圧源への変換を説明するための模式図である。 電源プレーンとグラウンドプレーンの間に生じる電圧変動と電圧源を説明するための模式図である。 図7に示す電圧変動により発生する磁流を説明するための図で、(a)は斜視図、(b)は(a)の基板面に水平な方向からみた場合の模式図である。 図7に示す電圧源により発生する磁流を説明するための図で、(a)は斜視図、(b)は(a)の基板面に水平な方向からみた場合の模式図である。 微小電流素片から放射する電磁界を説明するための座標系を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態である電磁放射解析装置の主要部の構成を示すブロック図である。 図11に示す電磁放射解析装置の動作を示すフローチャートである。 電源−グラウンドプレーン端部の電圧に基づく放射電磁界を説明するための座標系を示す模式図である。 (a)は、40MHzで動作するLSIの電源電流特性を示す図、(b)は、(a)に示す電源電流の次官波形を周波数領域に変換した図である。 LSIの電源電流特性に対するグラウンドプレーンからの放射電界強度を示す図である。 (a)から(c)は、グラウンドプレーンの大きさ、形状による電磁放射の差異を説明するための解析モデルを示す図である。 図16に示す解析モデルの放射電界強度をシミュレーションした結果を示す図である。
符号の説明
1 電磁放射解析装置
2 レイアウト情報入力部
3 電源−グラウンド系レイアウト抽出部
4 電源−グラウンド系セル生成部
5 電源−グラウンド系端部セル抽出部
6 物理定数入力部
7 電源−グラウンド系電圧変動算出部
8 コモンモード電流算出部
9 放射電磁界強度算出部
10 放射電磁界強度表示部

Claims (10)

  1. 誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された電源プレーンと、前記誘電体基板の他方の面に、少なくとも一部が前記電源プレーンと対向するように形成されたグラウンドプレーンとを有するプリント基板の電磁放射を解析する電磁放射解析装置であって、
    前記プリント基板のレイアウト情報、前記プリント基板上に配置されたノイズ源から前記電源プレーンに流れる電源電流の値、および解析周波数をそれぞれ入力するための入力部と、
    前記入力部にて入力されたレイアウト情報から、前記誘電体基板、電源プレーンおよびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出するレイアウト抽出部と、
    前記レイアウト抽出部で抽出したレイアウトにおける、前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出する端部抽出部と、
    前記入力部にて入力された電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出する電圧変動算出部と、
    前記電圧変動算出部で算出した電圧変動に基づいて前記グラウンドプレーン上に流れるコモンモード電流の値を算出するコモンモード電流算出部と、
    前記コモンモード電流算出部で算出したコモンモード電流の値に基づいて、前記グラウンドプレーンにて生じる、前記コモンモード電流による放射電磁界の強度を算出する放射電磁界強度算出部と、を有する電磁放射解析装置。
  2. 前記端部抽出部は、
    前記レイアウト抽出部で抽出したレイアウトにおける前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンをそれぞれ複数のセルに分割するセル生成部と、
    前記セル生成部でセル分割した前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンについて、プレーン端部に位置する端部セルをそれぞれ抽出する端部セル抽出部と、を有し、
    前記電圧変動算出部は、前記端部セル抽出部で抽出した前記電源プレーンの端部セルのうちの少なくとも、前記グラウンドプレーンと対向し、前記端部セル抽出部で抽出した前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部セルについて、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出する、請求項1に記載の電磁放射解析装置。
  3. 前記コモンモード電流算出部は、前記グラウンドプレーン上の前記電源プレーンの端部セルと対向する領域に位置にするセルについて、該セルにおける電圧変動を前記グラウンドプレーン上におけるコモンモード電圧に変換し、該コモンモード電圧に基づいてコモンモード電流の値を算出する、請求項2に記載の電磁放射解析装置。
  4. 前記入力部にて入力されたレイアウト情報の変更が可能なレイアウト情報変更部をさらに有し、
    前記レイアウト抽出部は、前記レイアウト情報変更部で変更されたレイアウト情報から前記誘電体基板、電源プレーンおよびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出する、請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁放射解析装置。
  5. 前記電圧変動算出部は、前記端部セル抽出部で抽出した前記電源プレーンの端部セルのうち、前記グラウンドプレーンと対向する全ての端部セルについて、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出し、
    前記放射電磁界強度算出部は、前記電圧変動算出部で算出した、前記全ての端部セルに関する電圧変動に基づいて、前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンを含む系により生じる別の放射電磁界の強度を算出する、請求項4に記載の電磁放射解析装置。
  6. 前記電圧変動算出部で算出した、前記全ての端部セルに関する電圧変動のデータを格納するための電圧変動記憶部をさらに有し、
    前記コモンモード電流算出部は、前記レイアウト情報変更部でグラウンドプレーンに関するレイアウト情報のみが変更された場合に、前記電圧変動記憶部に格納されている電圧変動データを使用して前記コモンモード電流の算出を行う、請求項5に記載の電磁放射解析装置。
  7. 前記プリント基板が、前記誘電体基板の一方の面に形成された別の電源プレーンを有し、
    前記レイアウト抽出部は、前記入力部にて入力されたレイアウト情報から、前記誘電体基板、電源プレーン、別の電源プレーンおよびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出し、
    前記端部抽出部は、前記レイアウト抽出部で抽出したレイアウトにおける、前記電源プレーン、別の電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出し、
    前記電圧変動算出部は、前記入力部にて入力された電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記入力部にて入力された電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の第1の電圧変動を算出するとともに、前記別の電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の第2の電圧変動を算出し、
    前記コモンモード電流算出部は、前記電圧変動算出部で算出した第1および第2の電圧変動に基づいて前記グラウンドプレーン上に流れる第1および第2のコモンモード電流の値を算出し、
    前記放射電磁界強度算出部は、前記コモンモード電流算出部で算出した第1および第2のコモンモード電流の値に基づいて、前記グラウンドプレーンにて生じる第1および第2の放射電磁界の強度を算出する、請求項1に記載の電磁放射解析装置。
  8. 前記放射電磁界強度算出部の算出結果を表示するための表示部をさらに有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の電磁放射解析装置。
  9. 誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された電源プレーンと、前記誘電体基板の他方の面に、少なくとも一部が前記電源プレーンと対向するように形成されたグラウンドプレーンとを有するプリント基板の電磁放射を解析する電磁放射解析方法であって、
    レイアウト抽出部が、予め入力された前プリント基板のレイアウト情報から、前記誘電体基板、電源プレーン、およびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出するレイアウト抽出ステップと、
    端部抽出部が、前記レイアウト抽出ステップで抽出したレイアウトにおける、前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出する端部抽出ステップと、
    電圧変動算出部が、予め入力された、前記プリント基板上に配置されたノイズ源から前記電源プレーンに流れる電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出する電圧変動算出ステップと、
    コモンモード電流算出部が、前記電圧変動算出ステップで算出した電圧変動に基づいて前記グラウンドプレーン上に流れるコモンモード電流の値を算出するコモンモード電流算出ステップと、
    放射電磁界強度算出部が、前記コモンモード電流算出ステップで算出したコモンモード電流の値に基づいて、前記グラウンドプレーンにて生じる、前記コモンモード電流による放射電磁界の強度を算出する放射電磁界強度算出ステップと、を有する電磁放射解析方法。
  10. 誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された電源プレーンと、前記誘電体基板の他方の面に、少なくとも一部が前記電源プレーンと対向するように形成されたグラウンドプレーンとを有するプリント基板の電磁放射を解析するコンピュータ装置において用いられるプログラムであって、
    予め入力された前プリント基板のレイアウト情報から、前記誘電体基板、電源プレーン、およびグラウンドプレーンに関するレイアウトを抽出するレイアウト抽出ステップと、
    前記レイアウト抽出ステップで抽出したレイアウトにおける、前記電源プレーンおよびグラウンドプレーンの端部をそれぞれ抽出する端部抽出処理と、
    予め入力された、前記プリント基板上に配置されたノイズ源から前記電源プレーンに流れる電源電流の値および解析周波数に基づいて、該解析周波数ごとに、前記電源プレーンの前記グラウンドプレーンと対向する端部のうちの、少なくとも前記グラウンドプレーンの端部とは対向しない端部について、前記グラウンドプレーンおよび電源プレーンの間の電圧変動を算出する電圧変動算出処理と、
    前記電圧変動算出処理で算出した電圧変動に基づいて前記グラウンドプレーン上に流れるコモンモード電流の値を算出するコモンモード電流算出処理と、
    前記コモンモード電流算出処理で算出したコモンモード電流の値に基づいて、前記グラウンドプレーンにて生じる、前記コモンモード電流による放射電磁界の強度を算出する放射電磁界強度算出処理と、をコンピュータに実行させる電磁放射解析プログラム。
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