JP4481104B2 - 湿潤清拭部材用基材及びそれを用いた湿潤清拭部材 - Google Patents

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本発明は、おしぼりやウェットティッシュ、清浄綿や各種微粉末パウダーを付着させた対人又は対物ワイパー、OAクリーナー等に代表される人体や器具等を清拭する湿潤清拭部材用の基材及び湿潤清拭部材に関する。更に詳しくは、湿潤時の保形性、水又は薬液の保液性に優れ、かつ拭取り性が良好でしかも人体や器具への物理性激性の低い湿潤清拭部材用の基材及び湿潤清拭部材に関する。
濡れおしぼりやウエットティッシュ等の湿潤清拭部材用の基材には、保液性を良好にするためセルロース系のシート、例えば紙や不織布が使用されている。しかしながらセルロース系のシートでは湿潤時に強度が低下したり、保形性が悪かったりして取り扱い性に問題があった。取り扱い性を向上させるために、例えばおしぼりではフィルムと貼り合わせることにより湿潤時の保形性を向上させるような対策が取られているがシートが硬くなったりする欠点があった。また、紙を含め短繊維で作られたシートを基材として使用する場合、拭取り面へ短繊維が脱落して拭取り面を汚染する可能性が非常に大きいものであった。
これらの問題を解決するために、特許文献1で提案されている再生セルロース連続長繊維不織布や、特許文献2に記載の方法で製造されるリヨセル長繊維不織布を湿潤清拭部材用基材に用いると、例えば男性の顔面を清拭した場合、短いひげ等に基材が引っかかっても、不織布を構成する繊維が長繊維であるため脱落せず、顔面を汚染することは非常に少ないという利点があるが、湿潤状態では膨潤し易く、かつ湿潤強力が低下し、伸度が増大するため、水又は薬剤を含浸して用いられる湿潤清拭部材用基材としては、湿潤時の保形性が不充分で取り扱い性に問題があった。また繊維径が太いため接触面積あたりの繊維本数が少なくなり、拭取り性が充分なものではなかった。また、湿潤清拭部材は拭取り性を向上させるために、基材にエンボス等で凹凸をつけたり開口部や凹部等を設けることで物理的に拭取り性を向上させる手段が知られているが、このような物理的な手段でも表面の汚れに追従せず十分な拭取り性は得られなかった。
このため、特許文献1では合成繊維の割繊糸を用いてシートにしたものが提案され、これを湿潤清拭部材用基材に用いると、接触面積当たりの繊維本数が多く、拭取り面の汚れに密着し、充分な拭取り効果が得られるものの、例えば人体に用いられる場合、皮膚とこすり合わせた場合に摩擦抵抗が過大で、肌の弱い人では摩擦により傷を生じる可能性が大きいものであった。また、合成繊維では、保液性が低いため水又は薬液を含浸して湿潤清拭部材とした場合、含浸液が少なくて薬剤の効果が低下したり、含浸液が多くて液垂れによって周辺を汚染したりすることがあった。さらに、特許文献3では、繊度が0.1dtex〜0.6dtexの繊維径の細いセルロース長繊維不織布が提案されているが、この不織布を湿潤清拭部材用基材として用いると、充分な拭取り性は得られるものの、水又は薬剤を含浸して用いられる湿潤清拭部材用基材としては、湿潤時の保形性が不充分で取り扱い性に問題があった。
特開2003−339567公報 特表2002−521585公報 特開2003−306860公報
本発明は、湿潤時の保形性、水又は薬液の保液性に優れ、かつ拭取り性が良好でしかも人体や器具への物理刺激性の低い湿潤清拭部材用の基材及び湿潤清拭部材を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するため、セルロース繊維不織布を構成する単糸繊度を細くすると共に、不織布を構成する繊維の配向を制御することにより、湿潤時の形態保持性が良好なこと、拭取り性を向上できること、皮膚や器材等の拭取り対象部材に対して傷を付け難いことを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)少なくとも片側表面の繊維本数の60%以上が繊維径が2.9〜7.1μmのセルロース長繊維によって構成される不織布を含み、表面における繊維配列係数が0.65〜1.35であることを特徴とする湿潤清拭部材用基材である。
(2)セルロース長繊維を30重量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の湿潤清拭部材用基材である。
(3)該セルロース長繊維が再生セルロース連続長繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載の湿潤清拭部材用基材である。
(4)少なくとも水及び/又は薬液が含浸されてなる湿潤清拭用部材において、湿潤清拭部材用基材が請求項1〜3のいずれかに記載の湿潤清拭部材である。
本発明によれば、湿潤時の保形性、水又は薬液の保液性に優れ、かつ拭取り性が良好でしかも人体や器具への物理刺激性の低い湿潤清拭部材用の基材及び湿潤清拭部材を得ることができる。
本発明について以下具体的に説明する。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、繊維径2.9〜7.1μm、好ましくは2.9〜6.5μm、更に好ましくは2.9〜5.8μmのセルロース長繊維が少なくとも該不織布の片側表面の繊維本数の60%以上、好ましくは80%以上、最も好ましくは100%を占める不織布である。
本発明でいうセルロース長繊維とは、精製セルロース長繊維であるリヨセルや、再生セルロース連続長繊維をいう。本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布がセルロース長繊維100%で構成される不織布の場合は、例えば、特表2002-521585号公報に記載の精製セルロースであるリヨセル等の長繊維不織布や、また例えば、キュプラアンモニウム法レーヨン原液を流下緊張紡糸法によりネット上に連続で紡糸し、繊維自体の自己接着や必要に応じて水流交絡により繊維を交絡させて不織布化した再生セルロース連続長繊維不織布が挙げられる。セルロース長繊維不織布の場合は、構成する繊維が長繊維であるため、繊維の脱落がセルロース短繊維不織布に比べて少ないので好ましい。
ここでいう繊維径とは、不織布表面の電子顕微鏡写真で単繊維が約1cm程度になる倍率で観察した時の繊維の直径のことをいう。本発明では、不織布表面の任意の200点で繊維の直径を測定して、その存在比率が60%以上である、すなわち120点以上が繊維径2.9〜7.1μmの繊維で構成されていることをいう。
セルロース繊維不織布の繊維径が2.9〜7.1μmであることにより、この範囲よりも繊維径が大きい従来のセルロース繊維不織布と比べて、自己接着点数や繊維自身が交絡する度合いが増加するため、伸度が規制され、乾燥時及び湿潤時の形態保持性が向上する。繊維径が上記の範囲よりも小さいと、製造時に単繊維が切断して毛羽となったり、製品としての使用時に摩擦により容易に単繊維が切断したりして、脱落繊維が増加することがある。したがって、繊維径が上記の範囲よりも小さいと、特に、長繊維不織布としての特徴が損なわれるので好ましくない。
また、本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布において片側表面とは、繊維径2.9〜7.1μmのセルロース長繊維を有効に活用できる面のことであり、使用目的により片側だけでなく両面ともにこの範囲の繊維径を有していてもよい。繊維径2.9〜7.1μmのセルロース長繊維が該不織布の両側表面ともに繊維本数の60%未満であると、形態保持性や、使用目的としての拭取り性等を満足しうるものが得られない。また、繊維径2.9〜7.1μmのセルロース長繊維が該不織布の両側表面ともに繊維本数の60%以上であれば、例えば薬液を含浸して除菌を行う除菌用ウエットティッシュの場合、薬液が若干蒸発しても繊維による掻き取り効果により除菌効率の低下を抑制できる点からも好ましい。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、繊維配列係数が0.65〜1.35、好ましくは0.75〜1.25である。ここでいう繊維配列係数とは、以下の方法で測定されたものをいう。
20cm四方のサンプル(試料)を準備し、サンプルの表面にしわが入らない状態で、直径12cmの円筒に輪ゴム又はテープ等で固定する。蒸留水1リットルにシャチハタスタンプインキ水性染料系S−1(赤)を10ml入れ、評価液を作成する。評価液を先端口径0.7mmのビューレットに注入する。図1に示すように、サンプル、ビューレット、カメラをセットする。カメラは固定式、ビューレットは高さ固定の横移動式で、カメラ位置はサンプル表面から10cm上方に、ビューレット位置はサンプル表面から5cm上方に、それぞれセットする。1滴当たり約0.01mlの割合で、評価液を5滴(0.05ml)サンプル上に落とし、同時にビューレットを横に移動させ、10秒後の拡散状態の写真撮影を行う。この際、サンプル表面にJIS規格の金尺を置き、写真に写るようにして実際の拡散面積に換算できるようにする。写真から画像処理等で拡散面積を求めることもできる。
得られた写真を用いて繊維配列係数を測定する。通常、液は楕円形に拡散する。この楕円の機械軸方向の径aと機械軸と垂直方向の径bを測定し、繊維配列係数cを下記式で算出する。
繊維配列係数c=b/a
繊維配列係数は、液が滴下された時の拡散状態を示す係数であるが、液の拡散が繊維の配列方向と相関が高いことから、繊維の配列方向を示すものである。機械軸方向の繊維の配列が大きいと繊維配列係数は1未満となる。機械軸と機械軸と垂直方向への繊維の配列が同じ状態であると液拡散状態は円状になり、この場合繊維配列係数は1となる。また、機械軸方向よりも機械軸と垂直方向の繊維の配列が多いと、繊維配列係数は1を超えるものとなる。
繊維配列係数が0.65未満であると、機械軸方向に繊維が主体的に配列され、機械軸と垂直方向に存在する繊維との交絡、結合数が減少するため、機械軸と垂直方向に対する形態保持性が小さく、機械軸と垂直方向に伸びが大きくなったり、幅が入りやすくなったりすると共に、機械軸方向へは引裂きやすくなる。
また、繊維配列係数が1.35を超えると、機械軸と垂直方向に繊維が主体的に配列され、不織布の伸びは組織伸びが大きく影響し、繊維自体の伸びの影響は小さくなる。このため、組織伸びは発生するものの、交絡や結合点数が非常に多いため、機械軸方向へ張力がかかっても幅方向への影響は大きくはならない。しかし、繊維配列係数が1.35を超えることにより非常に硬い不織布となるので、実際の使用においては支障をきたすことがある。
上述のように、これらの機械軸方向の破断伸度や繊維配列係数は、不織布を形成する繊維の単繊度と製造時の機械方向への繊維の配列方向をコントロールすることによって得ることができる。単繊度を小さくすることにより、単繊度の大きいものに比べて、同一目付の不織布では構成する繊維の本数が増加し、例えば再生セルロース連続長繊維の場合、自己接着点数が増加すると共に、繊維同士の交絡点数も大幅に増加する。拘束点が増加することにより、伸びにくい、すなわち破断伸度の低い不織布が形成される。また、例えば再生セルロース連続長繊維不織布においては、ウエブ形成は、紡糸後、ネット等へ糸を分散させることによって行われる。この時の糸の分散状態によって、機械軸方向、機械軸と垂直方向の力学物性が決定されると言っても過言ではない。分散状態のコントロールは、例えば、ウエブを形成させるネットに進行方向(機械軸方向)と垂直方向(幅方向)に振動を与え、紡糸した糸にsinカーブを描かせることなどで調整できる。幅方向への振動数、振動幅を大きくすると、機械軸方向へは伸びにくい不織布を得ることができる。これらの性状は乾燥状態だけでなく、湿潤状態においても形態保持性が改善されるので、本発明の水及び/又は薬剤を含浸されて用いるのに十分な形態保持性を得ることができる。
なお、繊維径2.9〜7.1μmのセルロース長繊維不織布を得るには、例えば、キュプラアンモニウム法レーヨン原液を用いて再生セルロース長繊維不織布を得る場合、原液を紡糸する紡口の直径を従来のものより小さくすると共に、原液の粘度や原液温度を調整したり、凝固速度をコントロールし、更に延伸倍率を従来よりも高く取ることによって好適に得られる。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、セルロース長繊維を30重量%以上含有することが好ましく、更に好ましくは60重量%以上であり、最も好ましくは100重量%である。セルロース長繊維の含有により保液性が向上する。セルロース繊維は吸液性能特に吸水性能に優れているが、その中で再生セルロース繊維及び精製セルロース繊維は綿等の天然セルロース繊維と比べても、非常に優れた吸水性能を持っているので好ましい。セルロース長繊維が30重量%未満であると保液性に乏しく、本発明の目的である湿潤状態での拭き取りを満足することが困難となることがある。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、湿潤形態保持率が80%以上が好ましく、更に好ましくは90%以上である。ここでいう湿潤形態保持率とは、以下の方法で測定される。
図2に、測定方法を模式的に示す。不織布の機械軸方向に縦長となるように5cm×12cmにサンプルを準備し、上下1cmの部分の中央部に印をつけて測定部を作成する。サンプル質量(W1)の10倍量の純水をサンプルに均一に付与する。サンプルの上下1cmをサンプル保持板に挟み固定する。1mあたりのサンプル質量の30wt%の荷重(下部のサンプル保持板は1m当りのサンプル質量の10wt%とし、荷重はこれを加えたものとする)をかけて30秒間吊り下げた後、除重し(下部のサンプル保持板も外す)、30秒後に測定部の長さL(cm)、すなわち、サンプル保持板間の長さを測定する。初期サンプル長(荷重前のサンプル保持板間の長さ)は10cmとして、湿潤形態保持率を次式で計算する。
湿潤形態保持率(%)=(10−(L−10))/10×100
湿潤形態保持率は、湿潤状態においての不織布による拭取り時の取扱い性と大きく相関する。湿潤形態保持率が80%以上であると、湿潤状態における拭取り時に不織布がヨレルことがなく、取扱い性が良好であり、また、不織布が破れることがないので、拭取り面を再汚染することが無い。
湿潤形態保持率は、前述した不織布を形成する繊維の配列方向、繊維の交絡状態、すなわち単繊維の存在量によってコントロールすることができる。湿潤形態保持率を向上させるには、機械軸と垂直方向への繊維配列数を増加させること、不織布を構成する繊維の単繊度を低下させて繊維存在本数を増加させることにより、繊維の交絡点数を増加させることによって、湿潤形態保持率を好適にすることができる。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、白色係数が7以上であることが好ましく、更に好ましくは10以上である。本発明でいう白色係数とは以下の測定により求められたものをいう。試料を12枚重ねの状態で測定する。尚、測定面は繊維径が規定された面とする。サカタインクス株式会社製標準色彩管理システムマクベスCE−3000で、C光源を用い、視野2°、鏡面光沢及び光源の紫外線領域を含めて、5回測定した平均値からX、Y、Zの3刺激値を求め次式より白色度及び黄色度を算出する。
白色度=4(0.847Z)−3Y
黄色度=100(1.28X−1.06Z)/Y
尚、測定原理及び光源が同一であれば他の測定機器で測定してもよい。
白色係数は次式により算出される。
白色係数=白色度/黄色度
白色係数は布帛の白さをより顕著に示す係数値である。通常、白い布帛は白色度が大きく黄色度が小さいものである。従って白色係数を用いれば白さの程度をより明確に捉えることが可能となる。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布の白色係数が向上するのは、単繊度が小さいので紡糸時に繊維内部まで精練できることと単繊度が小さいために不織布表面において乱反射が発生するためと推定され、白色度が向上し、黄色度が低下するため白色係数が大幅に向上する。繊維径が前述の条件を満足しないと白色係数が7以上にならないことがある。従って本発明に用いられる不織布は漂白または蛍光増白処理を行わなくても極めて白色度が高く黄色度が低い不織布である。白色係数が7未満であると例えば医薬医療用や食品用途で用いた場合、清潔感が低下する。白色係数を向上させるには、前述のように繊維径のコントロールや紡糸時の精練条件等をコントロールすることによって向上させることが可能である。尚、染色品等の着色品ではこの規定は相当しない。一般的に白色に類する色についての規定であり、その場合に黄色度が負の値である時は、白色係数は7以上とする。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、目付が8〜150g/mが好ましく、より好ましくは10〜120g/m、更に好ましくは20〜100g/mであり、厚みが0.03〜1mmが好ましく、より好ましくは0.05〜0.8mmである。目付及び厚みは用途により適宜選択が可能である。目付が上記の範囲であると、不織布としての強度が高く、製品とした場合に破れにくくなり、リントの発生等、実際の使用において問題を生じることがなく、また、繊維充填密度が適度であるためソフトであり、拭取り性に優れる。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布には、開口部や凹部、凹凸等で形成されたパターンが存在していてもよい。開口部や凹部、メッシュパターンの形状は、用法等で適宜選択すればよい。例えば、楕円形や円形、正方形や長方形、ひし形等の独立したパターンや凹凸形状が組み合わされた、例えば杉綾形状のパターン等、適宜選択すればよい。また、その配列パターン、例えば、独立した開口部や凹部で千鳥配列にしたりすること等も適宜選択すればよい。但し、上述の独立した開口部や凹部のパターンを設ける場合には、開口部や凹部の1個あたりの面積は0.05〜10mmが好ましく、より好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは0.2〜2.5mmである。開口部や凹部の1個あたりの面積が上記の範囲であると、拭取り等への寄与が効果的に得られ、また、拭取り対象物が開口部や凹部を通過しても、手等を汚染することがない。なお、開口部や凹部の1個あたりの面積は、不織布の裏側に、例えば黒色の色紙等を置いて2値化、すなわち黒と白に分離できる状態にして、開口部や凹部が判別できる状態にして画像処理等で求めればよい。
また、このような表面修飾は、例えば、不織布をメッシュ状のネットに乗せた状態で高圧液体流で処理することにより、ネットの交絡点部の上にある不織布の繊維が高圧液体流で周囲に押しやられることにより、好適に得ることができる。また、例えば金属ロールの表面に凹凸パターンを作成し、金属ロールとゴムロールの間に圧力をかけながら不織布を通して凹凸形状をつける、いわゆるエンボス等の手法でも好適に得ることができる。
ワイパー表面のメッシュパターンの有無により、拭取り性や通液性等の機能性をコントロールしたり、意匠性を向上させたりすることができる。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布は、前記で規定した範囲内であれば、例えば単繊度が違う糸が混合されていてもよいし、他の素材や他の不織布と複合されていてもよい。このような手段により、より高度な機能性を付与することが可能となる。
例えば、フィルムをラミネートや接着して強度を出したり、合成繊維不織布であるスパンボンドの上にセルロース不織布を重ねて高圧液体流で3次元交絡させて強度やボリューム感を出したりしてもよい。また、長繊維不織布間に短繊維を入れて高圧液体流で複合することで繊維充填密度を低下させて保液性を向上させたりしてもよい。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布における好ましい態様はセルロース連続長繊維不織布であるが、例えば、旭化成せんい株式会社製のベンリーゼ(登録商標)がこれに相当する。キュプラ不織布の製造方法は、異物を除去し、重合度を調整したコットンリンターを銅アンモニウム溶液に溶解させた原液を、細孔(原液吐出孔)を有する紡糸口金(紡口)から押し出し、水と共に漏斗内を落下させ、脱アンモニアさせることにより原液を凝固させつつ、延伸を行い、ネット上へ振り落としウエブを形成させる。この際、ネットを進行させながら、進行方向と垂直方向へ振動させることにより、ネットへ振り落とされる繊維はsinカーブを描くことになる。
紡糸時の延伸は100〜500倍が可能であり、紡糸漏斗の形状と、その中を流下させる紡糸水量を変えることにより、延伸倍率の調整が任意に可能である。延伸倍率を変えることにより、単繊度や不織布の強度を変えることが可能である。また、紡糸水量や温度を変化させることにより、原液内に微量残留する低分子量セルロース、いわゆるヘミセルロースをコントロールすることも可能である。また、ネットの進行速度、振動幅を制御することにより、繊維配列方向を制御し、不織布としての強度や伸度等をコントロールすることが可能である。紡糸漏斗の形状としては、矩形型が好ましく、流下させる紡糸漏斗の長さは100〜400mm、流下出口のスリット幅は2〜5mmが好ましい。紡糸に用いる紡口の原液吐出孔の直径は0.1〜0.5mmが好ましく、形状は丸型が好ましい。
また、不織布の均一性を確保する意味から、ウエブを積層して不織布化することが好ましく、その積層枚数は3〜10枚が好ましい。積層後のウエブを、例えば、特許第787914号公報、特許第877579号公報に記載の方法により、ウエブ状態でセルロースを再生させたり、精練したりした後、高圧水流により繊維交絡させた不織布を製造することもできる。この際に、意匠性を付与するために、不織布に穴や凹凸をつけたりすることが、高圧水流の条件や不織布の下及び/又は上に配置されるネットの柄によって可能となる。得られた不織布は、乾燥、巻き取り品として得ることができる。紡糸から巻き取りまでが一連の工程で成されるため、繊維が切断されずに連続的に繋がっているので連続長繊維不織布という。
本発明の湿潤清拭部材用基材に用いる不織布の物理刺激性は、最大傷深さが3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1.5以下、もっとも好ましくは1.0μm以下である。本発明でいう物理刺激性とは以下の方法で測定されたものをいう。寒天(AGAR POWDER、和光純薬社製、試薬)0.2gとゼラチン(DIFCO社製、試薬)8gを水100gに溶解後、シャーレに表面が平坦になるように分注、冷蔵庫にて固化した物を拭取り対象物とする。湿潤清拭部材の任意の場所から、5cm×10cmの試料を3点切り出し、カトウテック(株)社製摩擦感テスター(KES−SE)の摩擦端子に装着する。試料と前述の拭取り対象物とを、接圧4.9×10Pa、接触面積1cm、摩擦距離2cmの条件で上記摩擦感テスターを用いて1回摩擦する。対象物表面の、摩擦によって生じた幅1cm、摩擦方向2cmの摩擦跡の中央部分、摩擦方向に対して直交する方向1.0cm幅の拭取り跡を非接触式レーザー測量機を用いて、摩擦による擦過跡の最大深さを非接触式レーザー測量機を用いて測定する。最大深さの値が大きいほど、対象物にたいして傷を付け易いことを示す。不織布の物理刺激性は、不織布表面に繊維端やクリンプ等が存在すると、それらが拭き取り対象物に対して傷の原因となるので、長繊維不織布が好ましい。さらに、拭き取り対象物と摩擦する際に、不織布の表面繊維が柔らかいことが、物理刺激応力が低いという点で好ましく、湿潤清拭用基材として用いられた際に、湿潤応力が低いレーヨンやキュプラといったセルロース系繊維が最も好ましい。不織布の物理刺激性は、拭き取り対象物と不織布の摩擦抵抗が過大であると低下し、不織布の表面繊維が極端に細くなり摩擦抵抗が過大となると値が大きくなる。表面の繊維径が2μm以下であるような、分割繊維でつくられた長繊維不織布では、繊維端やクリンプは存在せず、表面構成繊維の応力は小さいものの、摩擦抵抗が過大となり、物理刺激性が大きくなる。
以下、本発明の湿潤清拭部材用基材を用いた湿潤清拭部材について説明する。
本発明でいう湿潤清拭部材とは、例えばおしぼりやウエットティッシュ、清浄綿等の通常は湿潤状態、すなわち水及び/又は薬液が含浸された状態で使用される拭き取り布のことをいう。
本発明の湿潤清拭部材には、その他の添加剤として、通常の湿潤清拭部材に用いられる添加剤、例えば、殺菌剤や乾燥速度の向上剤としてのエタノールやイソプロピルアルコール等、保湿剤としてのグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等、また香料や抗菌剤、除菌剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、界面活性剤を用途に応じて適量添加されていてもよい。アルコールを添加する場合は、安全性の面から毒性の少ないエタノールが好ましい。
本発明の湿潤清拭部材の基材に付与される水及び/又は薬液量は、基材重量に対して100〜400重量%が好ましく、より好ましくは150〜300重量%である。付与される水及び/又は薬液量が100重量%未満であると保存中に水及び/又は薬液が蒸発し、湿潤状態を保つことができなかったり、清拭時の拭き取り効果が低下することがある。付与される薬液量が400重量%を越えると、清拭時に薬液が垂れて床等を汚したり、拭き取り面に多量の水及び/又は薬液が残留し拭き跡が残ることがある。
本発明の湿潤清拭部材の形態は、通常、内部が密封可能に形成された容器に収納されて、容器から本発明の湿潤清拭部材用の基材を1枚ずつ引き出し可能な包装体の形態であり、特に限定されない。例えば、ロール状に巻かれた本発明の湿潤清拭部材用の基材を収納した筒状のプラスチック容器や1枚ずつ折り重ねた状態で収納したピロー包装体や紙容器でもよく、これらが複合された形態でもよい。
本発明の湿潤清拭部材の製造方法は限定されない。例えば、ロール状に巻かれた本発明の湿潤清拭部材用の基材を一方向のみ開封している筒状のプラスチック容器に収納し薬液を一定量含浸させ、プラスチックシート等で上部にヒートシールを行い、口を有する蓋を嵌め込む方法でも良い。1枚づつ折り重ねた不織布をプラスチックシート等で1方向のみ開封している製袋された容器に収納し、水及び/又は薬液を一定量含浸させ、開いていて口をヒートシールする方法や1枚づつ折り重ねた状態で水及び/又は薬液を一定量含浸させ、濡らした状態でプラスチックシート等を製袋を行いながら収納する方法、不織布ロールからシート状に引き出しながら水及び/又は薬液を一定量含浸させた後に、カットし1枚づつ折り重ねたり、ロール状にリワインドしたりし容器に収納する方法でもよく、これらが複合された製造方法でも良い。
本発明の湿潤清拭部材用の基材に水及び/又は薬液を含浸する工程は、ロール状の不織布をスリットする前でも後でも良く、容器に基材を収納する前でも後でも良い。1枚づつ折り重ねる場合においても同様で、基材に薬液を含浸する工程は折り重ねる前でも後でも良く、これらが複合された方法でも良い。
本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、測定方法、評価方法等は以下の通りである。
(1)セルロース繊維の重量%の確認
基材を電子顕微鏡観察、示差熱量計、IR等で素材解析を行い、セルロース繊維以外の繊維が混在し、混在する素材の公定水分率が0.5%未満の場合には以下の方法でセルロース繊維の重量%を求める。尚、公定水分率は日本化学繊維協会編集の繊維ハンドブックに掲載の数値を用いる。混在する素材の公定水分率が0.5%以上の場合は混在する素材を溶解させてセルロース繊維の重量%を求める。
10cm×10cmの試料を準備する。試料を秤量ビンに入れ、105℃で4時間乾燥させる。乾燥後、シリカゲルの入ったデシケータに入れ、1時間20℃×65%RH条件下で放冷する。試料+秤量ビンの重量(W1)を計測後、試料を取り出し秤量ビンのみの重量(W2)を測定する。試料の絶乾重量(W3)を求める。
W3=W1−W2
素材解析で得られた結果と同種のセルロース繊維100%のシート(S)を準備し、同様の方法で絶乾重量(W4)を求める。
試料とSを20℃×65%RH条件下で24時間放置し、吸湿後の重量(それぞれW5、W6)を求める。
Sの平衡水分率S1(%)=(W6−W4)/W4×100
試料の平衡水分率S2(%)=(W5−W3)/W3×100
試料のセルロースの重量%は次式で求められる。
セルロースの重量%=S2/S1×100
(2)繊維径2.9〜7.1μmの繊維割合
前述の方法で測定、算出した。
(3)繊維配列係数
前述の方法で測定、算出した。
(4)湿潤時の形態安定性
前述の方法で測定した。
(5)白色係数
前述の方法で測定した。
(6)脱落繊維
試料を300mlの純水に浸し、15分間超音波を当てた後にワイパーを取り出す。この液を黒色に着色された濾紙を用いて濾過し、濾紙上に残されたファイバー状のワイパーからの脱落物を官能判定する。
判定水準
○:黒色濾紙にほとんど糸屑がない
△:黒色濾紙に残った糸屑が目立つ
×:黒色濾紙の色が消えるほどの糸屑が残る
(7)基材の目付、厚み
湿潤清拭部材用基材の任意の場所より試料をとり、20℃×65%RH条件下にて72時間吊り干しし、乾燥及び調湿した基材の目付、厚みをJIS-L-1096記載の方法にて測定した。
(8)物理刺激性
前述の方法で測定した。
(9)拭き取り性
株式会社日研生物医学研究所製パームスタンプチェックの一般細菌(SCD)寒天培地(品番PL6201R010)を準備する。湿潤清拭部材用基材に250重量%の純水を付与し、試験用の湿潤清拭部材を準備する。机等を触った後、両手を30回以上擦り合わせて両手の掌の一般雑菌を出来る限り均一にする。左手を培地表面に密着させて、掌の一般雑菌を転写する。次に左手で湿潤清拭部材を持ち、30秒間右掌を清拭する。清拭後、右手を培地表面に密着させて、掌の一般雑菌を転写する。培地を37℃で1〜2日培養し、一般雑菌の繁殖程度をパームスタンプチェックの簡易判定表を用いて下記のように点数をつける。
5:清潔
4:軽度の汚染
2:汚染
1:重度の汚染
尚、左手が4以上であった場合は初期汚染程度が低かったため再試験を実施する。5回の繰り返しを行い、(右手の点数)−(左手の点数)の平均値を拭き取り性とした。
(10)取り扱い性
(9)の拭き取り性を実施する際の取り扱い性について以下の基準で官能評価を実施した。
5:取り扱い性が良好
3:取り扱い性は普通
1:取り扱い性が悪い
[実施例1]
コットンリンターを銅アンモニア溶液で溶解し紡糸原液を準備した。原液吐出孔の直径が0.3mm、180個/cmで存在する長方形の紡糸口金から原液を押し出した。押し出された原液は、紡糸水と共に矩形一段漏斗内に入り脱アンモニアによる凝固と同時に延伸させ、凝固した繊維は通液可能なメッシュ構造のネット上に振り落としつつ、ネットをネット進行方向と垂直方向に振動させた。得られた1層のウエブの上に同様の条件で紡糸したウエブを更に4層重ね、最終的に5層重ねのセルロース連続長繊維ウエブを得た。得られたセルロース連続長繊維ウエブを希硫酸で再生し、水洗後、得られた再生セルロース連続長繊維ウエブを高圧水流で繊維を交絡させた後、100℃の熱風乾燥を行い貫通孔及び凹部が表面に形成された再生セルロース連続長繊維不織布を得た。
得られた再生セルロース連続長繊維不織布は、目付37.9g/m、厚み0.30mmであり、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は100%であり、繊維配列係数は0.85であった。特性及び機能性の評価結果を表1に示す。
表からもわかるとおり、得られた再生セルロース連続長繊維不織布は、拭き取り性が良好で、漂白を行わないでも白く、湿潤時の形態保持性に優れ、肌触りが良好で、物理刺激性が低く、湿潤清拭部材用の基材として極めて良好な不織布であった。
[実施例2]
特表2002−521585号公報に記載された方法において、原液吐出孔の直径を30μmにし、その他の条件は適正な条件を用い、実施例1の方法に準じてネットをネット進行方向と垂直方向に振動させて不織布を得た。得られた再生セルロース長繊維不織布の目付は、29.0g/m、厚み0.22mmであり、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は100%であり、繊維配列係数は0.90であった。特性及び機能性の評価結果を表1に示す。
表からもわかるとおり、得られた精製セルロース長繊維不織布は、拭き取り性は良好で、漂白を行わないでも白く、湿潤時の形態保持性に優れ、肌触りが良好で、物理刺激性が低く、湿潤清拭部材用の基材として極めて良好な不織布であった。
[実施例3]
原液の吐出量を少なくした以外は実施例1と同様の方法で再生セルロース連続長繊維不織布を得た。得られた再生セルロース連続長繊維不織布は、目付22.0g/m、厚み0.14mmであり、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は100%であり、繊維配列係数は0.85であった。
得られた再生セルロース連続長繊維不織布と旭化成せんい株式会社製のポリプロピレンスパンボンド不織布(品番PC8045、目付44.5g/m、厚み0.47mm)を重ねて高圧水流により複合化した後、乾燥させ複合不織布を得た。
得られた複合不織布は、目付67.0g/m、厚み0.52mmであり、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は65%であり、再生セルロース連続長繊維不織布面の繊維配列係数は0.65であった。特性及び機能性の評価結果を表1に示す。
表からもわかるとおり、得られた複合不織布は、拭き取り性は良好で、漂白を行わないでも白く、湿潤時の形態保持性に優れ、肌触りが良好で、物理刺激性が低く、保液性に若干の難点はあるものの湿潤清拭部材用の基材として極めて良好な不織布であった。
[比較例1]
実施例1において、ウエブを振り落とすネットの振動回数を低下した以外は実施例1と同様の方法で再生セルロース連続長繊維不織布を得た。得られた再生セルロース連続長繊維不織布は、目付38.2g/m、厚み0.31mm、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は100%であり、繊維配列係数は0.55であった。特性及び機能性の評価結果を表1に示す。
表からもわかるとおり、得られた湿潤清拭用基材は清拭時に少しの力でMD方向と平行の方向で裂けが生じ、湿潤清拭用基材として問題があるものであった。
[比較例2]
実施例1において、原液吐出孔の直径が0.3mm、180個/cmで存在する長方形の紡糸口金を用い、ウエブを振り落とすネットの振動回数を若干低下させた以外は実施例1と同様の方法で再生セルロース連続長繊維不織布を得た。得られた再生セルロース連続長繊維不織布は、目付37.7g/m、厚み0.35mm、繊維径2.9〜7.1μmの繊維が不織布表面を構成する本数割合は0%であり、繊維配列係数は0.72であった。特性及び機能性の評価結果を表1に示す。
表からもわかるとおり、得られた湿潤清拭用基材は、本発明の湿潤清拭用基材と比較して拭き取り性に劣るものであった。
Figure 0004481104
本発明によれば、湿潤時の保形性、水又は薬液の保液性に優れ、かつ拭取り性が良好でしかも人体や器具への物理刺激性が低い湿潤清拭部材用の基材及び湿潤清拭部材を得ることができる。
繊維配列係数及び拡散面積の測定方法を模式的に示す図である。 湿潤形態保持率の測定方法を模式的に示す図である。
符号の説明
1…架台
2…サンプル保持板(2枚の間にサンプルを挟んで固定)
3…サンプル
4…荷重

Claims (4)

  1. 少なくとも片側表面が、繊維径2.9〜7.1μmの再生セルロース連続長繊維が繊維本数の60%以上を占める不織布であり、該表面における繊維配列係数が0.65〜1.35であることを特徴とする湿潤清拭部材用基材。
  2. 前記不織布が、再生セルロース連続長繊維を30重量%以上含有する請求項1に記載の湿潤清拭部材用基材。
  3. 前記不織布の湿潤形態保持率が、80%以上である、請求項1又は2に記載の湿潤清拭部材用基材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の湿潤清拭部材用基材に水及び/又は薬液が含浸されてなる湿潤清拭部材。
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