JP2019201799A - フェイスマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】湿潤時の取扱性が高く、肌に対する密着性や装着感に優れたフェイスマスクの提供。【解決手段】セルロース繊維不織布を有するフェイスマスクであって、下記(A)〜(D)の特徴:(A)該フェイスマスクのWET10%モジュラスが、左右方向≧上下方向であり;(B)該フェイスマスクの左右方向の1N荷重時のWET伸度が、0.40%以上であり;(C)該フェイスマスクは最初に上下方向に折り畳まれており;(D)該フェイスマスクは合計3回以上折り畳まれている;を有する、フェイスマスク。【選択図】図1

Description

本発明は、湿潤時の取扱性が高く、肌に対する密着性や装着感に優れたフェイスマスクに関する。
従来、セルロース繊維不織布は美容向けのフェイスマスクとして広く使用されている。例えば、銅アンモニアレーヨン原液を流下緊張法によりウエブ化し、ウエブ化時に繊維が自己接着した後、水流交絡処理により模様付けされた再生セルロース連続長繊維不織布は、化学的及び物理的刺激性が少なく透明度が高い。例えば、下記特許文献1を参照のこと。また、折り畳み方により使用時の展開操作が容易なフェイスマスク(例えば、下記特許文献2及び3を参照のこと)も開発されている。
特開2015−70968号公報 特開2011−015706号公報 特開2006−042981号公報
しかしながら、近年需要が拡大してきた、より使用感に優れるフェイスマスクの開発は充分でなく、以下のような問題点があった。
(1)湿潤状態でフェイスマスクシートを広げにくい。
(2)広げたフェイスマスクを顔に装着するまでに時間がかかる。
(3)上記取扱性を向上させると、湿潤時の肌に対する密着性が低下する。
(4)上記取扱性を解消するため、支持体(フィルム)を使用したフェイスマスクがあるが廃棄物が増える。
(5)低目付のフェイスマスクシートを1枚折り畳み、袋に入れて液体化粧料を充填した際、袋内でシートが折れ曲がる。
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、湿潤時の取扱性が高く、肌に対する密着性や装着感に優れたフェイスマスクを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究し実験を重ねた結果、フェイスマスクシートにおいて、特に湿潤時の物性及び折り畳み方法を最適化することで、湿潤時の取扱性に優れるとともに肌への密着性及び装着感にも優れるフェイスマスクを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は以下の通りのものである。
[1] セルロース繊維不織布を有するフェイスマスクであって、
下記(A)〜(D)の特徴:
(A)該フェイスマスクのWET10%モジュラスが、左右方向≧上下方向であり;
(B)該フェイスマスクの左右方向の1N荷重時のWET伸度が、0.40%以上であり;
(C)該フェイスマスクは最初に上下方向に折り畳まれており;
(D)該フェイスマスクは合計3回以上折り畳まれている;
を有する、フェイスマスク。
[2] 支持体を有さない、上記態様1に記載のフェイスマスク。
[3] 前記セルロース繊維不織布の目付が10g/m2以上60g/m2以下である、上記態様1又は2に記載のフェイスマスク。
[4] 前記セルロース繊維不織布が連続長繊維不織布である、上記態様1〜3のいずれかに記載のフェイスマスク。
[5] 前記セルロース繊維不織布100質量部と、前記セルロース繊維不織布に含浸された、液体化粧料100質量部以上3500質量部以下とを含む、上記態様1〜4のいずれかに記載のフェイスマスク。
本発明に係るフェイスマスクは、湿潤時の取扱性が高いため例えば袋からフェイスマスクシートを取り出して顔に装着する際の装着までの時間の短縮が可能であり、更に、フェイスマスクを装着した際の肌に対する密着性や装着感にも優れる。
本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 比較のフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。 比較のフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。
以下、本発明の例示の実施形態(以下、本実施形態ともいう。)について詳細に説明するが、本発明はこれら実施形態に限定されない。また本開示の各特性値は、特記がない限り本開示の[実施例]の項に記載の方法またはこれと同等であることが当業者に理解される方法で測定される値を意味する。なお、フェイスマスクに関し「WET」とは、セルロース繊維不織布に対して、滴り始める程度の水が含浸されている状態を意味する。
本実施形態のフェイスマスクは、セルロース繊維不織布を有する。本発明者は、フェイスマスクにおいて、肌への密着性及び装着感に大きく影響するのはフェイスマスクの特に左右方向(なお本開示で、フェイスマスクの「左右方向」及び「上下方向」とは、フェイスマスクの顔面への適用時に当該顔面の左右方向及び上下方向にそれぞれ対応する方向を意味する。)の物性であるところ、通常、フェイスマスクは、湿潤状態(典型的には、液体化粧料等を含む状態)にて、左右端部近傍を手で保持しながら顔面に適用されるため、左右方向に変形しやすいこと、したがって、肌への密着性及び装着感を良好に実現しつつ湿潤時の取扱性を高めるためには、フェイスマスクの特に左右方向の物性を制御するのが有効であることを見出した。本発明者はさらに、上記のように物性が制御されたフェイスマスクを湿潤状態かつ折り畳まれた形態で提供する際には、湿潤時の取扱性、肌への密着性及び装着感の両立の観点で、特定の折り畳み態様が有利であることを見出した。
本実施形態に係るフェイスマスクは、セルロース繊維不織布を含み、(1)湿潤状態において、フェイスマスクの左右方向のモジュラスが、上下方向のモジュラスと比べて小さくならないように制御されていること、(2)湿潤状態において、フェイスマスクの左右方向の伸度が適切に制御されていること、(3)フェイスマスクの展開時に左右方向に過度な応力がかからない態様でフェイスマスクが折り畳まれていること、及び(4)フェイスマスクの使用前の撚れを防止する態様で当該フェイスマスクが折り畳まれていること、によって、湿潤時の取扱性と、肌への密着性及び装着感が高度に両立可能である。
セルロース繊維不織布を構成するセルロース繊維としては、特に制限はなく、銅アンモニアレーヨン、ビスコースレーヨン、ポリノジック等の再生セルロース繊維、テンセル(リヨセル)等の溶剤セルロース(精製セルロース)繊維、及びコットン、パルプ、麻等に由来する天然セルロース繊維が挙げられる。吸液性、肌への密着性、及び透明性の観点から、再生セルロース繊維及び溶剤セルロース繊維が好ましい。セルロース繊維は連続長繊維でも短繊維でも構わないが、連続長繊維は、短繊維よりも物理的刺激が少なく肌への密着性に優れ、液拡散性にも優れている。
本実施形態のセルロース繊維の平均繊維直径は、好ましくは1.0μm以上20.0μm以下、より好ましくは2.0μm以上18.0μm以下、さらに好ましくは4.0μm以上15.5μm以下である。平均繊維直径が1.0μm以上である場合、湿潤時の取扱性を維持するために繊維本数が多くなりすぎることがなく、湿潤時の透明度が良好であり20.0μm以下である場合、肌への密着性が良好である。
バインダー及び/又は界面活性剤が付与されたセルロース繊維不織布では吸液性の低下や成分の溶出が懸念されるため、バインダー及び界面活性剤を実質的に不含有のセルロース繊維不織布が好ましい。
本実施形態のセルロース繊維不織布の目付は、好ましくは10g/m2以上60g/m2以下であり、より好ましくは20g/m2以上60g/m2以下であり、さらに好ましくは20g/m2以上50g/m2以下である。セルロース繊維不織布の目付が10g/m2以上である場合、不織布が薄すぎないため不織布シートを良好に形成でき、60g/m2以下である場合、取扱性に優れるとともに、透明度及び密着性も良好に保持される。
本実施形態のセルロース繊維不織布の厚みは、好ましくは0.10mm以上0.80mm以下であり、より好ましくは0.15mm以上0.65mm以下であり、さらに好ましくは0.20mm以上0.50mm以下である。セルロース繊維不織布の厚みが0.10mm以上である場合、不織布が薄すぎないため、取扱性が良好であり、また不織布シートに液体化粧料を充填する際に撚れが生じにくい。他方、厚みが0.80mm以下である場合、透明度や肌への密着性が良好であり、更に折り加工時に反発が生じにくい。
本実施形態のセルロース繊維不織布の吸水倍率は、好ましくは8倍以上20倍以下であり、より好ましくは9倍以上16倍以下であり、さらに好ましくは10倍以上15倍以下である。セルロース繊維不織布の吸水倍率が8倍以上である場合、液体化粧料の保持量を多くでき、フェイスマスクとして使用した際の潤い感が良好である。他方、吸水倍率が20倍以下である場合、液体化粧料が大量に必要となってしまうことを回避できる。
本実施形態のフェイスマスクのWET10%モジュラスは、フェイスマスク左右方向≧フェイスマスク上下方向である。WET10%モジュラスが、フェイスマスク左右方向よりもフェイスマスク上下方向で大きい場合、取扱性(特に湿潤時の取扱性)が低下する。また、通常、フェイスマスクを広げてから装着するまでの操作は、フェイスマスクの左右端近傍を手で保持して行うことが多く、フェイスマスクにかかる力は左右方向において大きい傾向があるところ、WET10%モジュラスが左右方向において上下方向よりも小さいと、フェイスマスクの目孔、口孔等の変形が起きやすく、フェイスマスクが肌に密着できる面積が小さくなる場合がある。フェイスマスク左右方向のWET10%モジュラスの、フェイスマスク上下方向のWET10%モジュラスに対する比は、上記観点から好ましくは1.0以上、より好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2.5以上であり、フェイスマスク装着時に肌の凹凸への良好な追従性を得る観点から、好ましくは17.0以下、より好ましくは12.0以下、さらに好ましくは10.0以下である。
フェイスマスク左右方向のWET10%モジュラスは、良好な取扱性(特に湿潤時の取扱性)及び肌への密着性を得る観点から、好ましくは0.5N/50mm以上、より好ましくは1.0N/50mm以上、さらに好ましくは1.2N/50mm以上であり、肌の凹凸への良好な追従性を得る観点から、好ましくは20.0N/50mm以下、より好ましくは15.0N/50mm以下、さらに好ましくは10.0N/50mm以下である。
フェイスマスクの上下方向のWET10%モジュラスは、良好な取扱性(特に湿潤時の取扱性)及び肌への密着性を得る観点から、好ましくは0.05N/50mm以上、より好ましくは0.10N/50mm以上、さらに好ましくは0.20N/50mm以上であり、肌の凹凸への良好な追従性を得る観点から、好ましくは 2.00N/50mm以下、より好ましくは1.80N/50mm以下、さらに好ましくは1.50N/50mm以下である。
フェイスマスクの左右方向における1N荷重時のWET伸度は、0.40%以上である。上記WET伸度が0.40%未満の場合、フェイスマスク装着時に肌の凹凸に追従し難いために浮が生じる場合がある。上記WET伸度は、好ましくは0.50%以上である。一方、上記WET伸度は、良好な取扱性(特に湿潤時の取扱性)及び肌への密着性を得る観点から好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下である。
フェイスマスクの上下方向における1N荷重時のWET伸度は、肌の凹凸への良好な追従性の観点から、好ましくは0.40%以上、より好ましくは0.50%以上であり、良好な取扱性(特に湿潤時の取扱性)及び肌への密着性を得る観点から、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下である。
WET10%モジュラスの、左右方向及び上下方向のそれぞれの値、及び左右方向/上下方向の比を上記範囲に制御する手段としては、フェイスマスク左右方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形を打ち抜く等が挙げられる。また、1N荷重時のWET伸度の、左右方向及び上下方向のそれぞれの値を上記範囲に制御する手段としては、乾燥工程に入る直前にネット裏面よりエアー又は水を当てることで不織布をネットから僅かに剥がす等が挙げられる。
図1〜6は、本発明の一態様に係るフェイスマスクの折り畳み方を説明する図である。図1において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目折り畳み後、(C)は2回目折り畳み後、(D)は3回目折り畳み後の状態を示しており、図2において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目折り畳み後、(C)は2回目及び3回目折り畳み後の状態を示しており、図3において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目及び2回目折り畳み後、(C)は3回目折り畳み後の状態を示しており、図4において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目及び2回目折り畳み後、(C)は3回目及び4回目折り畳み後の状態を示しており、図5において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目及び2回目折り畳み後、(C)は3回目折り畳み後、(D)は4回目折り畳み後の状態を示しており、図6において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目及び2回目折り畳み後、(C)は3回目及び4回目折り畳み後、(D)は5回目折り畳み後の状態を示している。
一態様においては、図1〜6に示すように、フェイスマスク100〜600が、最初に折り畳み線L1で上下方向に折り畳まれている。最初に上下方向に折り畳まれていることで、フェイスマスクを手で完全に広げたときにフェイスマスクの上部及び下部が手で保持されることになるため、顔に装着しやすい。好ましくは、フェイスマスクは最初に上下方向に2つ折り(図1(B)、図2(B))又は3つ折り(図3(B)、図4(B)、図5(B)、図6(B))に折り畳まれている。3つ折りの場合は、例えば図3〜6に示すように、2本の折り畳み線のうち上側を1回目の折り畳み線L1、下側を2回目の折り畳み線L2としてもよいし、下側を1回目の折り畳み線、上側を2回目の折り畳み線としてもよいが、上側を1回目の折り畳み線、下側を2回目の折り畳み線とすることが、取扱性の点でより好ましい。更に好ましくは、フェイスマスクは最初に上下方向に2つ折りに折り畳まれている。フェイスマスクが最初に上下方向に折り畳まれているとは、1回目の折り畳み線L1がフェイスマスク左右方向の直線に対して−45°〜45°の範囲内にあることを言う。好ましくは、−30°〜30°であり、更に好ましくは−15°〜15°である。最初に上下方向に折り畳まれていない場合、例えば最初に左右方向に折り畳まれている場合には、折り畳まれたフェイスマスクを展開する際に最後に左右方向に広げることになるため、左右方向に力が大きくかかりやすくなり、フェイスマスクの変形が生じやすい。左右対称のフェイスマスクの場合はシート同士が剥がしにくい傾向があるため、フェイスマスクの最後の展開方向が、変形しやすい左右方向となることは望ましくない。
本実施形態のフェイスマスクの折り畳み合計回数(これは折り畳み線の合計本数に対応する。)は3回以上である。フェイスマスクの折り畳み合計回数が2回以下の場合、例えばフェイスマスクを袋に入れて液体化粧料を充填する際に撚れが生じる場合がある。一方、折り畳み合計回数が7回以上の場合、折り畳まれたフェイスマスクを完全に展開するまでに時間がかかる傾向があるため、フェイスマスクの折り畳み合計回数は、好ましくは6回以下、更に好ましくは5回以下である。フェイスマスクの折り畳み態様例としては、図1に示すような、上下2つ折り(折り畳み線L1)、左右2つ折り(折り畳み線L2)、左右2つ折り(折り畳み線L3)(合計回数3回)、図2に示すような、上下2つ折り(折り畳み線L1)、左右3つ折り(折り畳み線L2、次いで折り畳み線L3)(合計回数3回)、図3に示すような、上下3つ折り(折り畳み線L1、次いで折り畳み線L2)、左右2つ折り(折り畳み線L3)(合計回数3回)、図4に示すような、上下3つ折り(折り畳み線L1、次いで折り畳み線L2)、左右3つ折り(折り畳み線L3、次いで折り畳み線L4)(合計回数4回)、図5に示すような、上下3つ折り(折り畳み線L1、次いで折り畳み線L2)、左右2つ折り(折り畳み線L3)、左右2つ折り(折り畳み線L4)(合計回数4回)、図6に示すような、上下3つ折り(折り畳み線L1、次いで折り畳み線L2)、左右3つ折り(折り畳み線L3、次いで折り畳み線L4)、上下2つ折り(折り畳み線L5)(合計回数5回)が挙げられる。
本実施形態のフェイスマスクは、好ましくは支持体を有さない。支持体を使用した場合、フェイスマスクシートが保持すべき液体化粧料が支持体にも付着してしまいフェイスマスクの肌への保湿性が悪くなる傾向がある。また、支持体を使用しないことは、廃棄物の増加による環境汚染を回避する点でも好ましい。
本実施形態のセルロース繊維不織布は、例えば、紡出した糸をネット上に振り落してシート状に積層した後、水流交絡させ、乾燥工程を経る方法等で製造することができる。本実施形態のセルロース繊維不織布の製法の好適例としては、例えば、乾燥工程に入る直前にネット裏面よりエアー又は水を当てることで不織布をネットから僅かに剥がすことを挙げることができる。この製法によれば、不織布の機械方向(MD方向)にかかるテンションを若干上げた状態で乾燥することで、MD方向の湿潤時の良好な伸度を得ることができる。理由は定かではないが、僅かに緊張乾燥状態となることで不織布を形成する糸自身の伸度が上がったためと考えられる。この製法を用いて得たセルロース繊維不織布を用い、MD方向が左右方向となるように製造されたフェイスマスクは、CD方向が左右方向となるように製造されたフェイスマスクと比べて、同等以上の密着性、及びより良好な装着感を与え得る。
本実施形態のフェイスマスクは、セルロース繊維不織布と、これに含浸された液体化粧料とを含む。なお本開示で、「液体化粧料」は、液体状の化粧用成分を含んだ化粧料全般を包含し、比較的低粘度の液状物であってもよいし、例えばゲル形状であってもよい。液体化粧料の量は、セルロース繊維不織布100質量部に対して、好ましくは100質量部以上、より好ましくは500質量部以上、更に好ましくは1000質量部以上であり、製造容易性の観点から、好ましくは3500質量部以下、より好ましくは3000質量部以下、更に好ましくは2100質量部以下である。
以下、実施例を挙げて本発明の例示の態様をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
まず、実施例及び比較例で用いた測定方法を以下に示す。なお、フェイスマスクを構成するセルロース繊維不織布が液体化粧料等によって既に湿潤している場合は、純水で洗浄し網上で乾燥した後にサンプリングを行った。
(1)目付(g/m2
5cm×5cmのセルロース繊維不織布を、一定質量になるまで105℃で乾燥後、20℃、65%RHの恒温室に16時間以上放置してその質量を測定し、不織布の1m2当たりの質量(g)を求めた。
(2)厚み(mm)
セルロース繊維不織布の厚みを、JIS−L1096準拠の厚み試験にて荷重を1.96kPaとして測定した。
(3)平均繊維直径(μm)
セルロース繊維不織布を、走査型電子顕微鏡、日本電子製JSM−6380を用いて10000倍の倍率で観察し、任意の100本を選び測定した繊維径の数平均値を平均繊維直径とした。
(4)吸水倍率(倍)
セルロース繊維不織布を20℃、65%RHの恒温室に16時間以上放置し調湿した。サンプルを5cm×5cmに採取し、サンプルの質量を電子上皿天秤で計った[A(g)]。バットに純水を入れメッシュ(10メッシュ、線径0.5mm)にサンプルを載せた。バットにサンプルを載せたメッシュをいれ30秒間浸漬した。メッシュを上げて10分間放置した。サンプルの角をピンセットではさみ水滴が落ちなくなったら電子天秤に乗せ質量を測定した[B(g)]。吸水倍率(倍)を以下の計算式で計算した。
吸水倍率=(B−A)/A
測定は5回行い、その数平均値を吸水倍率(倍)とした。
(5)液拡散性(mm2/秒)
セルロース繊維不織布を20℃、65%RHの恒温室に16時間以上放置し調湿した。サンプルを5cm×5cmに採取し、サンプル中央真上から試験液(水性インクを2〜3滴加えて着色した純水)を垂らして5秒後の当該試験液が拡散した面積[C(mm2)]を測定した。計測は中央真上から撮影した写真をImageJで解析し、以下の計算式で液拡散性(mm2/秒)を計算した。
液拡散性=C/5
測定は10回行い、その数平均値を液拡散性(mm2/秒)とした。
(6)湿潤時の透明度(%)
5cm×5cmのセルロース繊維不織布をメッシュ(10メッシュ、線径0.5mm)の上に載せ、これをバットに入れた純水の中に入れて30秒間浸漬した。その後、メッシュを引き上げて10分間放置した後、過剰な純水を濾紙などで拭き取った。含水状態の不織布をガラス板に挟み、スガ試験機株式会社製積分球方式SM−Tを用いてL値を5回測定し、その数平均値Dを用いて次式:
湿潤時の透明度=100−(D−E)
により湿潤時の透明度(%)を算出した。この時、ガラス板のみのL値も5回測定し、その平均値をEとした。
(7)WET10%モジュラス(N/50mm)
フェイスマスク左右方向、上下方向からそれぞれ5cm×12cmサンプリングした。JIS L 1096に準拠して、幅5cmの試験片を把握長10cmとなるように試験機にセットし、滴り始める程度の純水を付与した。定速伸長型引張り試験機(商品名:テンシロンUCT−1t(オリエンテック株式会社製))を用いて不織布の伸長する方向に、10%伸長させたときの応力を測定した。測定は任意に10試料サンプリングして行った。
(8)1N荷重時のWET伸度(%)
WET10%モジュラス測定と同様に湿潤時の1N荷重時の伸度を測定した。測定は任意に10試料サンプリングして行った。
(9)取扱性(湿潤時の取扱性)(秒・点)
被験者20人で取扱性の官能評価を行った。評価方法及び判定水準は以下の通りであり、20人の平均値をそのサンプルの取扱性の官能評価の値とした。
評価方法:各条件にて折り畳まれたフェイスマスク試料に化粧液((株)DHC製「濃密うるみ肌化粧水さっぱり」)を20g充填して、通常のフェイスマスク商品同様に湿潤させたサンプルを顔に貼り付けるまでの過程において、下記4つの指標にて取扱性を評価した。
(a)フェイスマスク装着までの時間(秒)
袋中にあるフェイスマスクに手を触れてから顔に装着完了するまでの時間を測定した。
(b)フェイスマスクの開きやすさ(点)
フェイスマスクを袋より取り出してから顔に貼り付ける直前までにおける、折り畳まれたフェイスマスクの広げやすさを以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
5:広げやすい。
4:多少引っかかるが許容範囲である。
3:時間はかかるが許容範囲である。
2:中々広がらずイライラする。
1:広げることができない。使いたくない。
(c)フェイスマスクの装着し易さ(点)
フェイスマスクを顔に貼り付け始めてから顔に装着完了するまでの装着しやすさを以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
5:装着しやすい。
4:多少引っかかるが許容範囲である。
3:時間はかかるが許容範囲である。
2:装着し辛くイライラする。
1:広げることができない。使いたくない。
(d)フェイスマスクの変形し難さ(点)
フェイスマスク装着完了後の目元及び口元の変形やフェイスマスクの伸びを確認することで変形し難さを以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
5:下記確認ポイントを4つ満たす。
4:下記確認ポイントを3つ満たす。
3:下記確認ポイントを2つ満たす。
2:下記確認ポイントを1つ満たす。
1:下記確認ポイントを何れも満たさない。
<確認ポイント>
a:目元の変形が無い(目元が大きく開いていない)。
b:口元の変形が無い(口元が大きく開いていない)。
c:フェイスマスク縁が撚れていない。
d:フェイスマスクが横に伸びていない(耳までかからない)。
(10)密着性(点)
被験者20人で密着性の官能評価を行った。評価方法及び判定水準は以下のとおりであり、20人の平均値をそのサンプルの密着感の官能評価の値とした。
評価方法:5cm角の試料を湿潤(液が滴る直前量の純水を含浸)させて、手の甲に載せた。5分後の密着感を以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
5:剥がれることが無く、皮膚が引き締まる感じがある。
4:端面に浮は生じるが、皮膚が引き締まる感じがある。
3:剥がれることは無いが、皮膚の引き締め感は感じられない。
2:端面に浮が生じ、皮膚の引き締め感も感じられない。
1:手の甲に乗らないくらい浮いており、結果、引き締め感もない。
(11)フェイスマスクの装着感(点)
被験者20人で装着感の官能評価を行った。評価方法及び判定水準は以下のとおりであり、20人の平均値をそのサンプルの取扱いの官能評価の値とした。
評価方法:各条件にて折り畳まれたフェイスマスク試料に化粧液((株)DHC製「濃密うるみ肌化粧水さっぱり」)を20g充填して、通常のフェイスマスク商品同様に湿潤させたサンプルを顔に貼り付け20分経過した後の肌刺激性と保湿性を以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
5:装着時の不快感がなく、装着中に肌全体に潤っている感じがある。
4:装着時にサラサラした刺激を感じるが、装着中に肌全体に潤っている感じがある。
3:装着時にサラサラした刺激を感じ、装着中に肌の一部を除いて潤っている感じがある。
2:装着時にチクチクした刺激を感じ、装着中に肌の一部を除いて潤っている感じがある。
1:装着時にチクチクした刺激を感じ、装着中に肌の3か所以上において潤いを感じない部分がある。
(12)フェイスマスクが保持する化粧液の量(%)
各条件にて折り畳まれたフェイスマスク[F(g)]を袋に入れ、化粧液((株)DHC製「濃密うるみ肌化粧水さっぱり」)を20g充填した。フェイスマスクシートを袋から取り出し、湿潤状態のフェイスマスクシート1枚の質量を測定した[G(g)]。フェイスマスクが保持する化粧液の量(%)を以下の計算式で計算した:
フェイスマスクが保持する化粧液の量=(G−F)/20×100
測定は10回行い、その数平均値をフェイスマスクが保持する化粧液の量とした。
(13)化粧液充填時のフェイスマスク撚れ
各条件にて折り畳まれたフェイスマスクを袋に入れて、化粧液((株)DHC製「濃密うるみ肌化粧水さっぱり」)を20g充填したものを20袋作製した。その際、フェイスマスクに撚れや折れ曲がりが20袋中で何袋発生したかを数え、以下の判定基準に従って評価した。
<判定基準>
◎:撚れなし
○:1〜2個で撚れあり
△:3〜4個で撚れあり
×:5個以上で撚れあり
実施例1〜15及び比較例1〜7に係るフェイスマスクを以下の手順で作製した。なお実施例1、7〜14、比較例4、7では図1、実施例2、15、比較例1、2では図2、実施例3では図3、実施例4では図4、実施例5では図5、実施例6では図6、比較例3、6では図7、比較例5では図8にそれぞれ示す折り畳み方のフェイスマスクを作製した。なお図7において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目折り畳み(折り畳み線L1)後、(C)は2回目折り畳み(折り畳み線L2)後、(D)は3回目折り畳み(折り畳み線L3)後の状態を示しており、図8において、(A)は折り畳み前、(B)は1回目折り畳み(折り畳み線L1)後、(C)は2回目折り畳み(折り畳み線L2)後の状態を示している。
[実施例1]
コットンリンター(重合度900〜1000)を銅アンモニア溶液で溶解し(コットンリンター10質量%、アンモニア7質量%、銅3質量%)紡糸原液を準備した。原液吐出孔が直径0.6mm、45個/cm2である紡糸口金を用い、流下緊張下で連続してネット上に紡糸してセルロース連続長繊維ウエブを得た。得られたセルロース連続長繊維ウエブを精練した後、水流交絡を行った。ネット裏面よりエアーを当てた後、100℃の熱風にて乾燥させた。ネットスピードは30m/minであった。得られたセルロース繊維不織布は、目付38.6g/m2、厚み0.31mm、平均繊維直径14.3μmであった。
得られたセルロース繊維不織布は、フェイスマスク左右方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形に打ち抜いた。その後、フェイスマスクシートを上下半分に2つ折りした後、左右方向にて半分に2つ折りを2回繰り返した。折り畳まれたフェイスマスクを袋の中に入れ、化粧液を充填した後、封をすることよってフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例2]
フェイスマスクシートを上下半分に2つ折りした後、左右3等分して左部から3つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例3]
フェイスマスクシートを上下3等分して上部から3つ折りした後、左右方向に半分に2つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例4]
フェイスマスクシートを上下3等分して上部から3つ折りした後、左右3等分して左部から3つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例5]
フェイスマスクシートを上下3等分して上部から3つ折りした後、左右方向に半分に2つ折りを2回繰り返した以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例6]
フェイスマスクシートを上下3等分して上部から3つ折りした後、左右3等分して左部から3つ折りし、更に左右方向に半分に2つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例7]
原液吐出孔が直径0.3mm、180個/cm2である紡口を用いたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例8]
ネットスピードが22m/min.であること以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例9]
ネットスピードが18m/min.であること以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例10]
ネットスピードが40m/min.であること以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例11]
ネットスピードが77m/min.であること以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例12]
N−メチルモルホリンN−オキシドを溶媒として紡糸された溶媒紡糸セルロースフィラメントから形成されたウエブに水流交絡を施し、ネット裏面よりエアーを当てた後、100℃の熱風にて乾燥させたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例13]
実施例1と同様な条件にて得られたセルロース連続長繊維糸を38mmにカットした。得られたカット綿をカーディングした後、水流交絡処理を行い、ネット裏面よりエアーを当てた後、100℃の熱風にて乾燥させたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例14]
N−メチルモルホリンN−オキシドを溶媒として紡糸された溶媒紡糸セルロースフィラメントを35mmにカットした。得られたカット綿をカーディングした後、水流交絡処理を行い、ネット裏面よりエアーを当てた後、100℃の熱風にて乾燥させたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[実施例15]
支持体としてポリエチレンスパンボンド不織布を使用したフェイスマスクシートを、支持体が重なり合うように上下半分に2つ折りした後、左右3等分して左部から3つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例1]
得られたセルロース繊維不織布をフェイスマスク上下方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形に打ち抜いたこと以外は実施例2と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例2]
得られたセルロース繊維不織布をフェイスマスク上下方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形に打ち抜き、支持体としてパールフィルム(白色で光沢のある疎水性のフィルム)を用いたこと以外は実施例15と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例3]
フェイスマスクシートを左右半分に2つ折りすることを2回繰り返した後、上下方向にて半分に2つ折りした以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例4]
乾燥直前にネット面からエアーを当てなかったこと以外は、実施例7と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例5]
ネットスピードが15m/min.であり、フェイスマスクシートを上下半分に2つ折りした後、左右方向にて半分に2つ折りしたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例6]
セルロース繊維不織布としてリヨセル短繊維不織布(繊維長35mm)を用い、フェイスマスク上下方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形に打ち抜いたこと以外は比較例3と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
[比較例7]
不織布としてレーヨン/PET=80/20(質量比)の短繊維不織布(繊維長35mm)を用い、フェイスマスク上下方向が不織布機械方向(MD方向)になるようにフェイスマスクの形に打ち抜いたこと以外は実施例1と同様の条件にてセルロース繊維不織布と化粧液とから構成されるフェイスマスクを得た。得られたセルロース繊維不織布の特性、フェイスマスクの特性、取扱性、装着感等の評価結果を以下の表1及び2に示す。
Figure 2019201799
Figure 2019201799
表2から分かるように、本実施形態のフェイスマスクは、湿潤時の取扱性に優れ、肌に対する密着性や装着感、保湿感に優れており、化粧液充填時にも折れ曲がることが少ないものであった。
本発明のフェイスマスクは、湿潤時の取扱性に優れ、肌に対する密着性や保湿感が高いことから、湿潤状態で肌に触れるフェイスマスクとして好適に利用可能である。また当該フェイスマスクは、支持体なしでの使用も可能なため、廃棄物が少なくなり環境汚染対策にもつながる。

Claims (5)

  1. セルロース繊維不織布を有するフェイスマスクであって、
    下記(A)〜(D)の特徴:
    (A)該フェイスマスクのWET10%モジュラスが、フェイスマスクの左右方向≧フェイスマスクの上下方向であり;
    (B)該フェイスマスクの左右方向の1N荷重時のWET伸度が、0.40%以上であり;
    (C)該フェイスマスクは最初に上下方向に折り畳まれており;
    (D)該フェイスマスクの折り畳み合計回数が、3回以上である;
    を有する、フェイスマスク。
  2. 支持体を有さない、請求項1に記載のフェイスマスク。
  3. 前記セルロース繊維不織布の目付が10g/m2以上60g/m2以下である、請求項1又は2に記載のフェイスマスク。
  4. 前記セルロース繊維不織布が連続長繊維不織布である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェイスマスク。
  5. 前記セルロース繊維不織布100質量部と、前記セルロース繊維不織布に含浸された、液体化粧料100質量部以上3500質量部以下とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェイスマスク。
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