JP2007211371A - 積層不織布 - Google Patents

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彰彦 川中
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Abstract

【課題】洗剤等を含浸させて細かな泡を立てながら、汚れを拭き取るワイパーとして用いるのに適した、不織布を提供する。
【解決手段】潜在捲縮性繊維を50質量%以上含む第1繊維ウェブを、親水性繊維を含む第2繊維層の片面または両面に配置し、これらのウェブを水流交絡処理により一体化した後、熱処理に付して、潜在捲縮性繊維において立体捲縮を発現させることにより、立体捲縮により適度な空隙が形成された第1繊維層と、保液性に優れた第2繊維層とから成り、不織布の表面が実質的に平坦であり、かつ実質的に開孔を有しない積層不織布を構成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、嵩高性および保液性を有する、表面が平坦で比較的滑らかな積層不織布に関する。
人または物を洗浄するときに使用するワイパーとして、従来、種々のシートおよび不織布が提案されてきた。例えば、実公平6−10936号公報(特許文献1)は、石鹸や洗剤層の担持層としてティッシュペーパー等の薄葉紙を用い、また、水濡れした際の強度を保つために熱融着性合成繊維不織布を重ねてエンボス加工を施した、石鹸もしくは洗剤入りシートを提案し、これにより、シートの薄型化およびコストの低下を図っている。このシートは、その片面がエンボス加工により凹凸状をなしているため、嵩高性及び柔軟性が良好であり、起泡作用も改善されるという効果を奏する。
ワイパーの分野においては、熱により三次元的な捲縮を発現する潜在捲縮性繊維を使用することもまた、提案されている。例えば、特許第2986689号公報(特許文献2)は、熱捲縮性繊維ウェブと親水性繊維ウェブを積層し、特定の支持体上にて繊維を水流交絡させることにより、面方向に密度ムラのある不織布を作製すること、およびこの不織布を熱処理することにより、捲縮繊維を捲縮させることを含む不織布ワイパーの製造方法を開示している。支持体は、例えば、半球状突起物と排水用微細孔を有するロールである。この方法によれば、捲縮繊維を発現させた後には、密度ムラに起因して、高低差の大きい起伏を形成することができる。
特許第3664873号公報(特許文献3)は、潜在巻縮性繊維を含む繊維ウェブを開孔ネット上で流体流の作用によって絡ませ、次いで張力のかかった状態で熱処理を施すことにより得られる不織布からなり、たて方向又はよこ方向の少なくとも一方向における引張り伸度が40%以下である拭き取り布を提案している。この拭き取り布においては、繊維の自由度が小さく、高巻縮繊維が繊維と高度に絡み合った状態にある。そのため、この拭き取り布は、バインダーを含浸する等の処理を施さなくても、耐摩耗性に優れており、風合いが良い。
実公平6−10936号公報 特許第2986689号公報 特許第3664873号公報
不織布をワイパーとして使用する場合、特許文献1に記載のように、ワイパーに洗剤等を含浸させて又は塗布して、洗剤等を泡立てて使用することがある。その場合、ワイパーに一旦洗剤等を含浸させ、または塗布した後に、個々の泡の寸法が小さいクリーミーな泡を繰り返し何度もワイパー表面に形成することが望まれることがある。個々の泡の寸法が大きい粗い泡は消えやすく、洗浄力が弱いことによる。
本発明者らの検討により、泡立ち性という観点から見れば、上記において挙げた文献は必ずしも適当なものではないことがわかった。特許文献1で提案されたシートは、合成繊維とのエンボス加工によりティシュペーパーの形態は保持されるものの、ティシュペーパーは短繊維で構成されているので、繰り返し使用していると脱落し、その結果、吸水性が低下するという問題がある。吸水性が低下すると、液体状の洗剤等が保持されにくく、洗剤を繰り返し泡立てることが難しくなる。また、エンボス加工により一体化されたシートは、フラットロール加工により一体化されたシートと比較して柔軟性は良いものの、エンボス部分はやはり硬く、泡立ちに必要な操作(シートを握る、揉む等の操作)を行いにくい。さらに、シートの厚みが小さくなるエンボス部分はシート全体の嵩高性を低下させるため、このシートは細かい泡を立てるのに適していない。
特許文献2に開示された方法で製造される不織布によれば、不織布に形成された高低差に起因して大きな粗い泡を含む泡を立てることができるが、クリーミーな泡立ちは生じにくい。また、特許文献3にて提案された拭き取り布は、高捲縮繊維が高度に絡んでいるので不織布中の空隙が小さく、また、繊維の自由度も低いので概して泡を立てにくく、開口部分の凹凸を利用して泡立てを行なうことはある程度可能であるとしても、形成される泡は粗い。
さらに、上記特許文献に記載のシートおよび不織布はいずれも、エンボス部を有するために風合いが硬い、あるいは凹凸を有するために表面が「がさがさ」した触感を有しており、人の皮膚と接触したときに不快感を与えることがある。そのため、これらのシートおよび不織布は、人の皮膚との接触を伴う用途(身体の洗浄用、人の手で行なう拭き取り用シートを含む)において使用するのには、必ずしも適していない。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、細かいクリーミーな泡を繰り返し立てることができ、かつ良好な触感を有する不織布を提供することを目的とする。
この目的は、大きな粗い泡が形成されないよう、大きな高低差や開孔部を積極的に形成することなく、適度な寸法の空隙が全体にわたって形成され、かつ構成繊維の自由度が高くなるように、また、保液性を有するように不織布を構成することにより達成される。よって、本発明の目的は、適度な嵩高性および保液性を有し、かつ滑らかな表面を有する不織布を提供することであるともいえる。
本発明は、上記のような特性を有する不織布として、立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
立体捲縮は、第1繊維層と第2繊維層とが交絡一体化された後に、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
不織布の表面が実質的に平坦であり、かつ実質的に開孔を有しない、
積層不織布を提供する。
本発明の積層不織布において、第1繊維層は、立体捲縮繊維を50質量%以上含む。立体捲縮性繊維の割合が50質量%未満である場合には、積層不織布において適度な寸法の空隙が十分に形成されず、所望の泡立て性能を得ることができないことがあり、また、不織布の表面強度が小さくなることがある。
ここで、「不織布の表面が実質的に平坦である」とは、不織布が、例えば、後述するような水流交絡処理法を用いて製造される場合に、柱状水流の噴射した部分が微視的には凹部を形成しているとしても、全体としてみたときに凹凸を有しないことをいう。より具体的には、不織布表面が1mm以上の段差、好ましくは0.5mm以上の段差を有しないことをいう。また、「不織布の表面が実質的に開孔を有しない」とは、不織布が厚さ方向で貫通する開孔を有するとしても、当該開孔は微細なものであることをいう。より具体的には、不織布表面において最大の差し渡し(開孔の輪郭上の任意の二点を結んだ線分のうち最大のもの)が1mm以上である、好ましくは0.5mm以上である開孔を有しないことをいう。
この積層不織布は、1)立体捲縮繊維の立体捲縮により、適度な空隙が確保されて適度に嵩高である繊維層が設けられていること、2)この層とは別に親水性繊維層が設けられていること、3)立体捲縮は、潜在捲縮性繊維を親水性繊維と交絡させた後に発現させたものであって、立体捲縮の発現の度合いが小さく、高度に捲縮した立体捲縮繊維が緊密に絡まっていないこと、および4)不織布の表面が実質的に平坦であり、かつ実質的に開口を有しないことを特徴とする。これらの特徴により、本発明の積層不織布は、細かな泡を立てるのに好ましく用いられる。また、この積層不織布は、繊維同士の交絡の度合いおよび立体捲縮の発現の度合いが比較的低く抑えられ、かつ、開孔および凹凸が積極的に設けられていないことから、比較的平滑な表面を与え、泡立て以外の用途にも適している。
本発明の積層不織布を構成する立体捲縮繊維に発現した、立体捲縮の度合い(立体捲縮の数および/または立体捲縮の寸法)は、潜在捲縮性繊維を拘束した状態で収縮させるために比較的小さい。そのため、この積層不織布においては、構成繊維同士の交絡の緊密性が比較的低く、繊維の自由度が高い。よって、この積層不織布は、比較的高い伸度を有する積層不織布として特定することもできる。
即ち、本発明は、
立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
立体捲縮は、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
機械方向の不織布破断伸度が40%を超える、
積層不織布を提供する。
本発明の積層不織布はまた、立体捲縮繊維における立体捲縮の発現の度合いが小さいために、立体捲縮の発現の度合いが大きい不織布と比較して、不織布表面における凹凸が少ないので、比較的平滑な表面を与える不織布として特定することもできる。
即ち、本発明は、
立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
立体捲縮は、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
第1繊維層の平均摩擦係数(MIU)が0.4以下である、
積層不織布を提供する。ここで、MIUは、滑りにくさの指標であり、その詳細は日本繊維機械学会発行「風合いの評価の標準化と解析」に記載されている。
本発明の積層不織布において、第1繊維層は熱接着性繊維をさらに含み、この熱接着性繊維により繊維同士が熱接着されていることが好ましい。熱接着性繊維が存在することにより、空隙が良好に保持され、また、不織布に弾力性が付与される。熱接着性繊維は、分割型複合繊維の分割により形成された極細熱接着性繊維により熱接着されていることが好ましい。極細繊維によれば、立体捲縮により形成された空隙の変形を少なくして繊維同士を接着させることができる。
本発明の積層不織布は、捲縮の度合いが小さい立体捲縮繊維を含む繊維層と親水性繊維層とが一体化され、適度な空隙および保液性を有し、熱接着性繊維により繊維同士が熱接着されている場合には、その空隙がつぶれにくく、弾力性(回復性)を有するという特徴を有する。したがって、この積層不織布によれば、液状の洗剤または石鹸をこの積層不織布に含浸させ又は塗布したときに、握る、揉む、及び擦る等の動作によって、細かな泡を立てることが可能となり、また、それらの動作を繰り返すことによって、繰り返し新しい泡を立てることが容易となる。よって、この積層不織布は、物または人を洗浄するための泡立て用シートとして使用するのに適している。また、この積層不織布は、発現の度合いの小さい立体捲縮が不織布表面に露出することにより、平滑な表面を与えるので、触感が重視される用途に適し、例えば、液体を含浸させて使用する皮膚被覆用シート等として使用するのに適している。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の積層不織布は、立体捲縮繊維を含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、2つの繊維層が繊維同士の交絡により一体化されている構成を有する。したがって、繊維同士の交絡に起因して、特に2つの繊維層の境界においては、第1繊維層の構成繊維の一部が第2繊維層に含まれることがあり、あるいは第2繊維層の構成繊維の一部が第1繊維層に含まれることがあることに留意されたい。
本発明の積層不織布において、第1繊維層は、立体捲縮繊維の立体捲縮が形成する適度な寸法の空隙を有し、不織布を泡立て用シートとして用いる場合には、泡を形成する部分となる。第2繊維層は、親水性繊維を含み、液体を保持する機能を有する。したがって、本発明の積層不織布を、例えば泡立て用シートとして使用する場合、第2繊維層に洗剤が比較的長い間保持され、これが泡立ての動作の度に徐々に泡立て層である第1繊維層に送られるので、繰り返し泡立て動作を行なっても泡が持続的に形成される。したがって、本発明の積層不織布によれば、洗剤を注ぎ足す回数を減らして、繰り返し泡を新しく立てながら、物または人を洗うことができる。
以下に、第1繊維層および第2繊維層を構成する繊維を説明する。
第1繊維層に含まれる立体捲縮繊維は、潜在捲縮性繊維において立体捲縮が発現した結果として得られる繊維をいう。「立体捲縮」という用語は、スパイラル状の湾曲またはカール、およびスタッフィングボックス型クリンパー等によって付与される捲縮の屈曲部分(通常、実質的に鋭角である)が変形して丸みを帯びるにいたった部分を指し、スタッフィングボックス型クリンパー等によってのみ付与された捲縮(「機械捲縮」ともいう)と区別するために使用される。また、本明細書において、立体捲縮を発現する処理を施したものであるか否かにより、「潜在捲縮性繊維」という用語を「立体捲縮繊維」という用語を区別して使用している。
潜在捲縮性繊維それ自体は当該分野において既に公知である。本発明においては、公知の潜在捲縮性繊維から1種または複数種を選択して、第1繊維層を構成する。潜在捲縮性繊維は、例えば、融点の異なる2つの樹脂成分から成り、断面構造が並列型断面または偏心芯鞘型断面である複合繊維である。樹脂成分の組み合わせとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート/変性ポリエステル、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、およびポリエステル/ポリアミドが挙げられる。これらの樹脂の組み合わせから成る潜在捲縮性複合繊維は、一成分を熱接着成分として、繊維同士を接着するために使用することもできる。
潜在捲縮性繊維は、構成樹脂および断面形態に応じて、所定の寸法および数の立体捲縮を発現する性質(捲縮能)を有する。捲縮能は、積層不織布の用途等に応じて適宜選択される。例えば、積層不織布を泡立て用シートとして使用する場合には、立体捲縮の寸法(即ち、スパイラル径)が大きいほど、個々の泡の寸法が大きい粗い泡が得られる傾向にある。本発明において、第1繊維層に含まれる立体捲縮繊維となる潜在捲縮性繊維は、自由な状態で捲縮を発現させたときに、JIS 1015に準じて測定される捲縮数が1インチあたり25個以上、好ましくは30個以上となる立体捲縮を発現する捲縮能を有することが好ましく、例えば、170℃で加熱したときに90個〜100個の立体捲縮を発現するものである。
潜在捲縮性繊維の繊度は、用途等に応じて適宜選択される。例えば、積層不織布を泡立て用シートとして使用する場合には、繊度が小さいほど、泡は立ちにくくなるが、細かな泡が得られ、繊度が大きいほど、泡は立てやすいが、得られる泡は粗くなる。一般的に、潜在捲縮性繊維の繊度は、0.5〜6.6dtex程度とすることが好ましく、0.9〜4dtexとすることがより好ましい。本発明においては、繊度の異なる潜在捲縮性繊維を2種以上使用してもよい。
本発明の積層不織布において、第1繊維層は立体捲縮繊維を50質量%以上含み、好ましくは60質量%以上含む。立体捲縮繊維の割合が50質量%未満であると、立体捲縮により形成される空隙の数が少なくなって、泡立て用シートとして用いる場合には、泡立ちが不十分となる。また、立体捲縮繊維の割合が少ないと、立体捲縮に起因する良好な触感および平滑な表面を得られないことがある。
第1繊維層において、立体捲縮繊維の立体捲縮の数および/または寸法は、潜在捲縮性繊維を自由な状態で収縮させる場合と比較して小さい。そのことは、具体的には、積層不織布を製造するときに採用する熱処理条件にて、潜在捲縮性繊維をフリーな状態で熱処理して得た立体捲縮繊維と、積層不織布の表面または断面等とを、対比観察することによって知ることができる。
あるいは、立体捲縮の度合いが小さいことは、最終的に得られる積層不織布の機械方向の破断伸度が大きいこと、具体的には例えば40%を超えるか否かにより判断し得る。立体捲縮の度合いが大きくなると、高度に捲縮した繊維が他の繊維(特に第2繊維層の繊維)と高度に絡み合うこととなり、繊維の自由度が小さくなって、破断伸度が小さくなる。
あるいは、立体捲縮の度合いが小さいことは、不織布の表面が滑らかであること、具体的には平均摩擦係数(MIU)が小さいこと、より具体的にはMIUが0.4以下であるか否かにより判断される。立体捲縮の度合いが大きいと、高度に捲縮し絡合した繊維が部分的に密集する等して、不織布の表面に凹凸を形成し、表面の滑らかさが低下することによる。
立体捲縮の度合いを小さくすることは、潜在捲縮性繊維を第2繊維層の親水性繊維層と交絡させた状態にて、捲縮発現処理(具体的には熱処理)に付して立体捲縮を発現させることにより可能となる。これに加えて又はこれに代えて、積層不織布の製造において、不織布に張力をかけた状態で捲縮発現処理を施して、立体捲縮を発現させることにより、または繊維同士を熱接着させることによっても、立体捲縮の度合いを小さくすることが可能である。
第1繊維層には、さらに熱接着性繊維が含まれ、これが繊維同士を熱接着していることが好ましい。立体捲縮繊維とは別に熱接着性繊維が含まれると、不織布を繰り返し使用する場合でも立体捲縮繊維の立体捲縮の形状が良好に保たれて、不織布の嵩高性および弾力性を維持することが可能となる。熱接着性繊維は、好ましくは、潜在捲縮性繊維が立体捲縮を発現する温度をTcとしたときに、Tc〜Tc+40、より好ましくはTc+10〜Tc+40を満足し、潜在捲縮性繊維の融点よりも低い温度で軟化または溶融して、繊維同士を熱接着するような熱接着性樹脂から成る単一繊維であってよく、あるいは熱接着性樹脂が繊維表面の少なくとも一部を占める複合繊維であってよい。
熱接着性樹脂は、例えば、低密度および高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体ならびに低融点ポリエステルから選択される1または複数の樹脂である。熱接着性樹脂が繊維表面の一部または全部を占める複合繊維は、熱接着性樹脂が鞘成分であり、熱接着性樹脂の融点よりも高い融点、好ましくは20℃以上高い融点を有する高融点樹脂が芯成分である芯鞘型複合繊維であってよく、あるいは熱接着性樹脂(第1成分(1))と高融点樹脂(第2成分(2))とが図1(a)〜(c)に示すような断面形状となるように複合紡糸された分割型複合繊維であってよい。高融点樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6およびナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリプロピレン、ポリブテン−1およびポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂等から選択される1または複数の樹脂である。
熱接着性繊維は、好ましくは分割型複合繊維の分割により形成される、繊度が0.9dtex以下である極細熱接着性繊維である。極細熱接着性繊維は、その繊度が小さいため、立体捲縮をつぶすことなく繊維同士を接着できる。また、極細繊維自体が形成する空隙が微細で且つ均一であるから、不織布を泡立てに用いる場合、個々の泡の寸法が小さいクリーミーな泡を立てるのに好都合である。さらに、極細繊維で熱接着した不織布は、熱接着後も良好な触感および柔軟性を有する。
熱接着性繊維が、単一繊維または複合繊維である場合には、その繊度は、例えば0.4〜1.7dtexであることが好ましく、熱接着性繊維が分割型複合繊維の分割により形成される極細繊維である場合には、分割型複合繊維の繊度および分割数は、繊度が0.9dtex以下、好ましくは0.1〜0.5dtexである極細繊維を与えるように、選択される。
熱接着性繊維の使用量は、第1繊維層に含まれる熱接着樹脂の割合が5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%なるように、その繊維形態に応じて適宜選択される。第1繊維層において熱接着性樹脂の割合が5質量%未満であると、繊維同士を十分に接着することができないことがあり、50質量%を越えると、不織布が硬くなる傾向にあり、また、繊維の自由度が小さくなり、泡立ちが悪くなる傾向にある。
第1繊維層は、上述した繊維以外の繊維を含んでよい。例えば、熱接着性繊維が分割型複合繊維の分割により形成される繊維である場合には、高融点樹脂から成る極細繊維が第1繊維層に含まれることとなる。あるいは、分割型複合繊維は極細熱接着性繊維を形成せず、分割により熱接着性を有しない極細繊維のみを形成するものであってよい。極細繊維は、第1繊維層において微細で且つ均一な空隙を与えるとともに、緻密で滑らかな表面を与えるので、熱接着性極細繊維を形成するか否かによらず、分割型複合繊維の割合を適宜調節することにより、泡の寸法および表面の触感を調節することが可能となる。本発明の積層不織布を、小さい泡が密に集合したクリーミーな泡を立てるためのワイパー、または皮膚に当てる若しくは皮膚を擦るシートとして使用する場合には、第1繊維層は、立体捲縮繊維と、分割型複合繊維に由来する繊維(繊度0.9dtex以下の極細繊維、ならびに未分割および一部分割された繊維を含む)とから構成されることが好ましい。その場合、両者の混合比、即ち、立体捲縮繊維:分割型複合繊維は質量比で、95:5〜50:50であることが好ましく、90:10〜70:30であることがより好ましい。
第1繊維層を構成する繊維の繊維長は特に限定されない。後述するように、繊維同士を水流交絡処理により交絡させる場合には、いずれの繊維も、繊維長が10〜150mmのステープル繊維であることが好ましい。ステープル繊維の繊維長は、より好ましくは20〜120mmであり、さらにより好ましくは30〜100mmである。ステープル繊維の繊維長が10mm未満であると、繊維の脱落が多くなり、また、工程性も劣る。ステープル繊維の繊維長が200mmを越えると、高圧水流処理による交絡性が低下する。
次に、第2繊維層に含まれる親水性繊維について説明する。親水性繊維としては、パルプ、コットン、麻、シルク、およびウールなどの天然繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、および溶剤紡糸セルロース繊維などの再生繊維、ならびに合成繊維に親水化処理を施したもの等を挙げることができ、第2繊維層はこれらから任意に1または複数の繊維を選択して形成する。
水流交絡処理により繊維同士を交絡させる場合には、親水性繊維は、交絡性の点から、パルプおよびビスコースレーヨンのいずれかであることが好ましい。ビスコースレーヨンは、ステープル繊維の形態で使用することが可能であり、したがって不織布の使用中に脱落繊維を少なくできることから、特に好ましく用いられる。
親水性繊維の繊度は、再生繊維および合成繊維である場合、その繊度は、0.5〜6.6dtex程度であることが好ましい。親水性繊維の繊度が小さすぎると、親水性繊維層が緻密になりすぎて水流交絡処理に付したときに水が通りにくく、繊維ウェブが乱れて、得られる積層不織布の表面状態が悪くなることがあり、大きすぎると、地合ムラが大きくなり、また、繊維同士の交絡が不十分となることがある。本発明においては、繊度の異なる2種以上の親水性繊維を用いてよい。
第2繊維層は、親水性繊維を好ましくは50質量%以上含み、より好ましくは70質量%以上含み、最も好ましくは親水性繊維のみから成る。親水性繊維の割合が70質量%未満であると、第2繊維層による液体保持性が不十分となることがある。
第2繊維層を構成する繊維の繊維長もまた特に限定されない。後述するように、繊維同士を水流交絡処理により交絡させる場合には、いずれの繊維も、繊維長が10〜150mmのステープル繊維であることが好ましい。ステープル繊維の繊維長は、より好ましくは20〜120mmであり、さらにより好ましくは30〜100mmである。これらの範囲が好ましい理由は、先に第1繊維層に関連して説明したとおりである。
本発明の積層不織布において、第1繊維層および第2繊維層の目付は、積層不織布の所望の目付に応じて、第1繊維層が第2繊維層の両面に配置されるか、または片面にのみ配置されるかを考慮して、適宜選択される。いずれの場合にも、第1繊維層の目付は、好ましくは10g/m〜150g/mであり、より好ましくは15g/m〜70g/mである。第1繊維層の目付が10g/m未満であると、不織布表面が均一とならないことがあり、また、親水性繊維との交絡が強固となりすぎて、立体捲縮が発現しにくくなる。第1繊維層の目付が150g/mを超えると、第1繊維層と第2繊維層とが十分に交絡せず、立体捲縮繊維において捲縮が高度に発現して不織布の平坦性が低下する傾向にある。第2繊維層の目付は、好ましくは10g/m〜100g/mであり、より好ましくは15g/m〜70g/mである。第2繊維層の目付が10g/m未満であると、積層不織布の吸水性が不十分となることがあり、100g/mを超えると、水流交絡処理により第1繊維層と第2繊維層とを一体化させる場合に、第2繊維層の親水性繊維が強く交絡して、柱状水流を噴射した部分において筋が生じやすく、その結果、不織布表面が十分に平坦にならないことがある。
積層不織布の目付は、第1繊維層が第2繊維層の片面にのみ配置される場合には、25g/m〜250g/mであることが好ましい。第1繊維層が第2繊維層の両面に配置される場合には、40g/m〜400g/mであることが好ましい。積層不織布全体の目付が小さいと、積層状態が崩れて泡を立てる層と吸水性層との区別が無くなり、泡を形成しにくくなる。また、目付が小さいと、不織布の厚さが薄くなり、繊維間の空隙も少なくなるため、泡立てに不利である。目付が大きすぎると、厚さが大きくなりすぎて泡立て動作がしにくくなり、その結果、泡を形成しにくくなることがある。
本発明の積層不織布は、好ましくは機械方向の破断伸度が40%を超えるものである。不織布の機械方向の破断伸度は、主として、目付、交絡状態、立体捲縮繊維における立体捲縮の発現状態により決定される。機械方向の不織布破断伸度が40%未満である場合、繊維同士が高度に交絡していて、繊維の自由度が低くなる、あるいは厚みおよびクッション性が小さくなる。そのため、この積層不織布を、例えば、泡立てシートとして使用する場合にクリーミーな泡を形成しにくくなる。本発明の積層不織布において、その機械方向の破断伸度は40%を超え、60%以下であることがより好ましく、45%〜55%であることがさらにより好ましい。破断伸度が60%を超えると、繊維の自由度が大きくなりすぎて、不織布の形態安定性および耐久性が低下することがあり、繰り返し使用するのに適しないことがあり、また、この積層不織布を泡立てシートとして使用する場合には、大きな泡が形成される傾向にある。
本発明の積層不織布は、横方向の引張強度が、10N/5cm以下であることが好ましい。横方向の引張強度が10N/5cm未満であると、繊維の自由度が大きくなりすぎて、形態安定性および耐久性が低下することがあり、繰り返して使用するのに適しないことがある。
本発明の積層不織布は、好ましくは、第1繊維層表面の平均摩擦係数(MIU)が0.4以下であるものである。MIUが0.4を超える積層不織布は、立体捲縮の発現の度合いが大きい傾向にあり、例えば、気泡の細かい泡を立てるのには適しておらず、また、表面の平滑性が小さく、滑らかな触感を得られないことがある。本発明の積層不織布のMIUは、より好ましくは0.01〜0.4である。MIUが0.01未満である不織布を製造することは困難であることによる。
次に、本発明の積層不織布の製造方法を説明する。本発明の積層不織布の製造においては、まず、第1繊維層となる第1繊維ウェブを、第2繊維層となる第2繊維ウェブの片面または両面に積層して積層体を作製する。第1および第2繊維ウェブを構成する繊維およびそれらの目付については、第1および第2繊維層に関連して説明したとおりである。
第1繊維ウェブおよび第2繊維ウェブの形態は、パラレルウェブ、クロスウェブ、クリスクロスウェブ、セミランダムウェブおよびランダムウェブ等のカードウェブ、エアレイウェブ、湿式抄紙ウェブ、ならびにスパンボンドウェブ等から選択されるいずれの形態であってもよい。繊維ウェブは、繊維同士を水流交絡処理により交絡させる場合には、交絡性を考慮すると、カードウェブであることが好ましい。
次に、積層体は、繊維同士を交絡させる交絡処理に付される。繊維同士を交絡させることは、積層体を一体化するとともに潜在捲縮性繊維が拘束された状態を得て、立体捲縮の発現の度合いを小さくするために行なわれる。繊維間に形成される空隙を小さくして細かな泡を立てる不織布を得ること、又は不織布表面の平滑性を高くすることが望まれる場合には、交絡処理は水流交絡処理であることが好ましい。水流交絡処理によれば、潜在捲縮性繊維が親水性繊維と良好に絡み合って、適度な拘束状態に置かれることとなるからである。
水流交絡処理は、支持体に積層体を載せて、柱状水流を噴射することにより実施する。支持体は、不織布表面が平坦となり、かつ凹凸を有しないように、1つあたりの開孔面積が0.2mmを超える開孔を有さず、また、突起またはパターンが形成されていないものであることが好ましい。例えば、支持体は、80〜100メッシュの平織の支持体であることが好ましい。
水流交絡処理は、孔径0.05mm以上0.5mm以下のオリフィスが0.3mm以上1.5mm以下の間隔で設けられたノズルから、水圧1MPa以上15MPa以下の水流を、積層体の表裏面にそれぞれ1〜5回ずつ噴射することにより実施してよい。水圧は好ましくは、1MPa以上10MPa以下であり、より好ましくは、1MPa以上7MPa以下である。第1繊維ウェブが分割型複合繊維を含む場合、この水流交絡処理により、分割型複合繊維が割繊して極細繊維が形成され、さらに極細繊維同士および極細繊維と他の繊維とが交絡する。
水流交絡法に代えて又はそれとともに、ニードルパンチ法を交絡処理方法として採用してよい。ニードルパンチ法を用いると、不織布がより嵩高になりやすく、表面の平滑性が低下する傾向にあるため、泡立てシートとして用いる場合には、気泡の大きい泡が生じやすくなる。
次に、積層体を熱処理して、第1繊維ウェブに含まれる潜在捲縮性繊維において立体捲縮を発現させるとともに、熱接着性繊維を含む場合には構成繊維同士を熱接着させる。熱処理は、好ましくは、熱処理による積層体の面積の変化率(即ち、面積収縮率)が5%以下となるように実施される。したがって、熱処理は、積層体に張力をかけた状態にて実施することが好ましい。潜在捲縮性繊維における立体捲縮の発現をより抑制して、積層体が収縮するのを抑制するためである。張力はピンテンター等の装置を用いてかけることができる。あるいは、積層体を連続的にメッシュ状の支持体の上で搬送しながら、熱風を吹き付ける方法によっても張力をかけることができる。支持体はこれと接する潜在捲縮性繊維の収縮抵抗となるからである。
熱処理温度および熱処理時間は、立体捲縮が発現し、熱接着性繊維を含む場合には繊維同士が熱接着されるように、繊維を構成する樹脂に応じて選択される。第1繊維ウェブが、潜在捲縮性繊維と熱接着性繊維とを含む場合、熱接着性樹脂が溶融または軟化するが、潜在捲縮性繊維を構成する樹脂は溶融または軟化しない温度で、熱処理を実施することが好ましい。潜在捲縮繊維が溶融または軟化すると、立体捲縮がくずれ、ひいてはこれにより形成された空隙がくずれるためである。例えば、第1繊維ウェブが、潜在捲縮性繊維として、ポリエチレンテレフタレート/変性ポリエステル(融点170℃以上)の組み合わせから成る複合繊維を含み、熱接着性繊維として、熱接着性樹脂/高融点樹脂の組み合わせが高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートである分割型複合繊維を含む場合、熱処理温度は130〜145℃であることが好ましく、熱処理時間は15〜60秒であることが好ましい。
熱処理は、好ましくは熱風吹き付け法(エアースルー法)により実施される。この方法によれば、立体捲縮がつぶれにくく、空隙が良好に保持される。熱処理は、熱ロールを用いる方法によって実施してよい。
本発明の積層不織布は、立体捲縮により形成される空隙を有し、好ましくは繊維同士の熱接着により固定された嵩高で弾性を有する第1繊維層と、保液層となる第2繊維層とを有しているので、細かい泡(具体的には、気泡の直径が1mm以下である)を、繰り返し新しく立てることができる。したがって、この積層不織布は、食器、浴槽、家具、流し台、床、窓、車および機械のような種々多様の物を、液体洗剤を用いて洗浄するためのワイパー、または人の皮膚を洗うためのタオルまたはシート(例えば、ボディタオル、洗顔用シート)として好ましく用いられる。
この積層不織布はまた、捲縮の度合いが小さい立体捲縮が表面に位置し、好ましくは繊維同士が熱接着されていることに起因して、比較的平滑な表面を与え、かつ柔軟性を有するので、使用時に皮膚と接触する用途にも適している。具体的には、この積層不織布は、例えば、クレンジングシート、化粧水塗布シート、ウエットティッシュ、おしぼり及びマスク等として、好ましく用いられる。
また、この積層不織布は、立体捲縮が発現した立体捲縮繊維を含むことによって、適度な不織布伸度(伸ばしやすさ)を有するとともに、繊維同士を交絡させた後に捲縮を発現させるために適度な不織布強度を有するので、顔面のような凹凸を有する部位にも密着させやすいものである。したがって、この積層不織布は、これらの機械的特性、平滑性および吸水性を利用して、液体を含浸させて皮膚に貼り付けて使用する液体含浸用皮膚被覆シートとしてもまた好ましく用いられる。液体含浸用皮膚被覆シートの代表的な例は、化粧料を含浸させるフェイスマスク用のシートである。化粧料は、有効成分として、例えば、保湿成分、クレンジング成分、制汗成分、香り成分、美白成分、血行促進成分、紫外線防止成分、または痩身成分等を含むことが好ましいが、これらに限定されるものでなく、皮膚に対して特定の作用を奏することが期待される任意の成分を含んでよい。あるいは、液体含浸用皮膚被覆シートは、保湿成分を含む液体化粧料を含浸させ、首、肘または踵に貼付して使用するものであってよく、あるいは、痩身成分を含む液体化粧料を腹部または大腿部に貼付して使用するものでよってよく、あるいは、鎮痛消炎剤を含浸させて、肘、肩、腰または足首に貼付して使用するものであってよい。
本発明の積層シートを、実施例により詳細に説明する。面積収縮率、不織布の厚み、引張強度および引張伸度、平均摩擦係数(MIU)、泡立て性、ならびに液体含浸させたときのシートの特性(開き易さ、皮膚への貼り易さ、および肌触り)は、下記のようにして測定または評価した。
[面積収縮率]
水流交絡処理後、熱処理前の繊維ウェブの表面に、タテ200mm×ヨコ200mmの四角形の四隅となる部分に印をつける。その後、熱処理を施した後、印をつけた四隅がなす四角形の機械方向(MD方向)および横方向(CD方向)の寸法を測定し、面積収縮率=[(200×200)−(熱処理後の機械方向の寸法(mm)×熱処理後の横方向の寸法(mm)]/(200×200)の式により、面積収縮率を求めた。
[厚み]
厚み測定機(商品名:THICKNESS GAUGE モデルCR−60A (株)大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cmあたり2.94cNの荷重を加えた状態で測定した。
[引張強さおよび引張伸度]
JIS L 1096 6.12.1 A法(ストリップ法)に準じて、定速緊張形引張試験機を用いて、試料片の幅5cm、つかみ間隔10cm、引張速度30±2cm/分の条件で引張試験に付し、切断時の荷重値および伸長率を測定し、それぞれ引張強度および引張伸度とした。引張試験は、不織布の機械方向(MD方向)および横方向(CD方向)のそれぞれについて実施した。
[平均摩擦係数]
KES−SE−STP摩擦感テスター(カトーテック(株)製)を使用して、日本繊維機械学会発行「風合いの評価の標準化と解析」に記載の手順で評価した。
[泡立て性]
試料を、機械方向の寸法×横方向の寸法が10cm×15cmとなるようにカットし、これを4つ折りにした後、洗剤(商品名:ファミリーフレッシュコンパクト、花王(株)製)を水で4倍(洗剤:水=1:3(体積比))に希釈した洗剤溶液を試料全体が濡れるように十分に試料に染みこませた。次いで、手のひらの中に試料を入れて、手を握って開く泡立て動作を20回繰り返し、直後の泡の状態を観察した。泡の立ち方と泡の細かさを5段階評価し、2つの評価を合わせて、10点満点で総合評価した。
<泡の立ち方>
5:試料を握った状態で手の指まで隠れるほど大量に泡が立つ
4:試料を握った状態で手の指が少し隠れる位、泡が立つ
3:試料を握った状態で手の指は見えるが適度に泡が立つ
2:試料を握った状態で手の爪が隠れるくらいしか泡立たない
1:泡立たない
<泡の細かさ>
5:泡の直径が1mm以下である、ミクロ(クリーミー)な泡
4:ミクロな泡の中に、泡の直径が1mm〜3mm程度である小さな泡が混在
3:小さな泡が大半を占める
2:泡の直径が3mm以上である大きな泡と小さな泡とが混在
1:大きな泡が大半を占める
[液体を含浸させたシートの特性]
<サンプルの開き易さ>
試料をフェイスマスクの型に打ち抜き、サンプルを横に2回、縦に1回折りたたんだ。次にサンプル質量に対して700質量%となるように化粧水(POND’S DOUBLE WHITE ユニリーバジャパン(株)製)又は900質量%となるように美容液(モイスチュアマイルドミルキーローション)を含浸させてフェイスマスクサンプルを作製した。折りたたんだフェイスマスクサンプルを開くときの開き易さを、5名のモニターにより3段階で評価した。
○:サンプルが開き易く良好
△:ふつう
×:サンプルが開きにくい
<サンプルの貼り易さ>
開いたサンプルを顔面に貼りつけるときの作業性を5名のモニターにより3段階で評価した。
○:サンプルが貼りつけ易い
△:ふつう
×:サンプルが貼りつけにくい
<サンプルの肌触り>
顔面に貼りつけたときの触感を5名のモニターにより3段階で評価した。
○:良好
△:ふつう
×:悪い
[繊維の準備]
潜在捲縮性繊維として、芯/鞘がポリエチレンテレフタレート(融点250℃)/変性ポリエステル(融点230℃)である偏心芯鞘型複合繊維(商品名T−81、ユニチカ(株)製)を用意した。本実施例では、繊度2.2dtex、繊維長44mmのもの(これを潜在捲縮性繊維1と呼ぶ)と、繊度1.1dtex、繊維長44mmのもの(これを潜在捲縮性繊維2と呼ぶ)とを使用した。いずれの潜在捲縮性繊維も、170℃にて、15分間、自由な状態で熱処理したときに、90〜100個の立体捲縮を発現するものであった。
分割型複合繊維として、繊度2.2dtex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート/高密度ポリエチレンの組み合わせから成る、8分割型複合繊維(これを分割型複合繊維Aと呼ぶ)、およびポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体の組み合わせから成る、繊度3.3dtex、繊維長51mmの16分割型複合繊維(これを分割型複合繊維Bと呼ぶ)を用意した。
[試料1]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aの混合比(質量比)を85:15として、目付約20g/mのパラレルカードウェブを第1繊維ウェブとして2枚作製した。親水性繊維として、繊度1.7dtex、繊維長40mmのレーヨン(商品名コロナ、ダイワボウレーヨン(株)製)を用意した。このレーヨンのみを用いて、目付約30g/mのパラレルカードウェブを第2繊維ウェブとして作製した。
第2繊維ウェブの両面に第1繊維ウェブを配置して、三層構造の積層体を形成し、これに水流交絡処理を施した。水流交絡処理は、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられたノズルを用いて、積層体の一方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射し、他方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射して実施した。それにより、分割型複合繊維が分割された極細繊維が形成されるとともに、繊維同士が交絡した。
次いで、積層体を、エアスルー熱処理機を用いて熱処理した。熱処理温度は、140℃、熱処理時間は12秒とした。熱処理により、潜在捲縮性繊維において立体捲縮を発現させるとともに、高密度ポリエチレンにより、繊維同士を熱接着させ、積層不織布を得た。
[試料2]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aとの混合比(質量比)を70:30としたこと以外は、試料1を製造するときに採用した手順と同様の手順に従って、積層不織布を得た。
[試料3]
潜在捲縮性繊維を潜在捲縮性繊維2とし、潜在捲縮性繊維2と分割型複合繊維Aとの混合比(質量比)を70:30としたこと以外は、試料1を製造するときに採用した手順と同様の手順に従って、積層不織布を得た。
[試料4]
分割型複合繊維Bを使用し、潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Bとの混合比(質量比)を85:15とし、熱処理温度を140℃として乾燥させたこと以外は、試料1を製造するときに採用した手順と同様の手順に従って、積層不織布を得た。
[試料5]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aとを70:30の混合比(質量比)で混合して、目付約33g/mのパラレルカードウェブを、第1繊維ウェブとして作製した。第2繊維ウェブとして、パルプ繊維のみから成る目付22g/mの湿式不織布(大宮製紙(株)製)を準備した。第1繊維ウェブを第2繊維ウェブの両面に配置して積層体を形成し、水流交絡処理および熱処理を、試料1の製造にて実施したそれらの処理と同じ条件にて実施し、積層不織布を得た。
[試料6]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aとを30:70の混合比(質量比)で混合して、目付約30g/mのパラレルカードウェブを、第1繊維ウェブとして作製した。第2繊維ウェブとして、パルプ繊維のみから成る目付17g/mの湿式不織布(ハビックス(株)製)を準備した。第1繊維ウェブを第2繊維ウェブの両面に配置して積層体を形成し、水流交絡処理および熱処理を、試料1の製造にて実施したそれらの処理と同じ条件にて実施し、積層不織布を得た。
[試料7]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aとを30:70の混合比(質量比)で混合して、目付約27g/mのパラレルカードウェブを、第1繊維ウェブとして作製した。第2繊維ウェブとして、パルプ繊維のみから成る目付33g/mの湿式不織布(大宮製紙(株)製)を準備した。第1繊維ウェブを第2繊維ウェブの両面に配置して積層体を形成し、水流交絡処理および熱処理を、試料1の製造にて実施したそれらの処理と同じ条件にて実施し、積層不織布を得た。
[試料8]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Aとを70:30の混合比(質量比)で混合して、目付約77g/mのパラレルカードウェブを作製した。このウェブのみを、試料1の製造にて採用した条件と同じ条件で水流交絡処理および熱処理に付して不織布を得た。
[試料9]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Bとを60:40の混合比(質量比)で混合して、目付約70g/mのパラレルカードウェブを作製した。このウェブのみを、試料1の製造にて採用した条件と同じ条件で水流交絡処理および熱処理に付して不織布を得た。
[試料10]
潜在捲縮性繊維1のみを用いて、目付約18g/mのパラレルカードウェブを第1繊維ウェブとして作製した。第2繊維ウェブとして、パルプ繊維のみから成る目付33g/mの湿式不織布(大宮製紙(株)製)を準備した。第1繊維ウェブを第2繊維ウェブの両面に配置して積層体を形成し、水流交絡処理および熱処理を、試料1の製造にて実施したそれらの処理と同じ条件にて実施し、積層不織布を得た。
[試料11]
分割型複合繊維Aのみを用いて、目付約19g/mのパラレルカードウェブを第1繊維ウェブとして作製した。第2繊維ウェブとして、パルプ繊維のみから成る目付33g/mの湿式不織布(大宮製紙(株)製)を準備した。第1繊維ウェブを第2繊維ウェブの両面に配置して積層体を形成し、水流交絡処理および熱処理を、熱処理温度を120℃としたこと以外は、試料1の製造にて実施したそれらの処理と同じ条件にて実施し、積層不織布を得た。
[試料12]
潜在捲縮性繊維1と分割型複合繊維Bとレーヨンとを40:50:10の混合比(質量比)で混合して、目付約77g/mのパラレルカードウェブを作製した。このウェブのみを、水流交絡処理および熱処理に付して不織布を得た。水流交絡処理および熱処理の条件は、熱処理温度を120℃としたこと以外は、試料1の製造にて採用した条件と同じとした。
[試料13]
潜在捲縮性繊維1のみを用いて、目付約35g/mのパラレルカードウェブを作製した。この繊維ウェブに水流交絡処理を施した。水流交絡処理は、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられたノズルを用いて、一方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射し、他方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射して実施した。
次いで、繊維ウェブを、ピンテンターを用いてオーバーフィードさせた状態で、エアスルー熱処理機により、熱処理した。熱処理温度は、125℃とした。それにより、潜在捲縮性繊維において高度に立体捲縮を発現させて、不織布を得た。
[試料14]
試料1の製造で使用したレーヨンのみを用いて、目付約60g/mのパラレルカードウェブを作製した。この繊維ウェブに水流交絡処理を施した。水流交絡処理は、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられたノズルを用いて、一方の面に水圧2.5MPaの柱状水流を1回噴射し、他方の面に水圧2.5MPaの柱状水流を1回噴射して実施した。
次いで、水流交絡後の繊維ウェブを、エアスルー熱処理機を用いて熱処理し、乾燥させて、不織布を得た。熱処理温度は、140℃とした。
[試料15]
平均繊度2.5dtex、平均繊維長35mmのコットン(商品名:MSDコットン、丸三産業(株)製)を用いて、コットン100質量%から成る、目付約60g/mのセミランダムカードウェブを作製した。このウェブに試料1と同様の方法で水流交絡処理を施した。次いで、水流交絡後の繊維ウェブを、エアスルー熱処理機を用いて熱処理し、乾燥させて、不織布を得た。熱処理温度は、140℃とした。
試料1〜12の目付、厚み、および泡立ち性を、表1に示す。
Figure 2007211371
試料1、13および14の引張強伸度および平均表面摩擦係数を表2に示す。
Figure 2007211371
試料1および試料15に液体を含浸させたときの特性を表3に示す。
Figure 2007211371
各試料の評価結果より、試料1−5は、泡の立ち方および泡の細かさの評価がいずれも3以上であり、総合評価が7以上であって、泡立てシートとして良好に使用できるものであった。また、いずれの試料も、評価のために立てた泡を例えば食器または浴槽の洗浄に使用した後、再度泡を立てる動作を繰り返したときに、同様の泡立ち性を示した。
試料6および7は、第1繊維層に含まれる立体捲縮繊維の割合が50質量%未満であり、泡を立てにくいものであった。試料8および9は、ある程度泡を立てることができるが、1度泡を立てた後、この泡を例えば食器または浴槽の洗浄に使用した後、再度泡を立てようとしても新しい泡を立てにくいものであった。これは、これらの試料が第2繊維層を含まず、1度泡を立てたときに洗剤が不織布から放出されてしまったためであると考えられる。試料10は、粗い泡ではあるが、良好に泡を立てることができるものであった。これは、第1繊維層が極細繊維を含まず、立体捲縮のみで空隙が形成されることによると考えられる。試料11は泡立ち性の評価が1であり、泡立てシートとして不適当であった。試料12は単層構造で立体捲縮繊維の割合が50%未満であったために、泡が立ちにくく、1度泡を立てたて泡を使った後、新しい泡を立てにくいものであった。
本発明の積層不織布に相当する試料1は、潜在捲縮性繊維において立体捲縮を高度に発現させた伸縮性を有する不織布(試料13)および親水性繊維のみからなる不織布(試料14)と比較して、平均摩擦係数が小さく、滑らかな表面を有していた。また、試料1のMD方向の伸度は、レーヨンのみを交絡させて成る不織布と比較して大きく、立体捲縮繊維を含むことにより、比較的高い繊維の自由度が確保されているといえる。
また、試料1は、繊維同士が交絡してしっかりとしていているため、濡らして折り畳まれた状態から開くときに、多少力を加えても(即ち、慎重に取り扱わなくても)、破れが生じることがなかった。また、試料1は、少し伸ばしながら顔面に当てることにより、容易に顔面に密着させることができ、肌触りも良好であった。さらに、試料1は、美容分野にて高級品として使用されているコットン不織布と比較して、より良好な特性を示した。これらの結果より、本発明の積層不織布をフェイスマスクとして良好に使用し得ることがわかった。
本発明の積層不織布は、捲縮の度合いが小さい立体捲縮により形成された空隙を有する第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とから構成されており、平坦で且つ開孔を有していないので、洗剤等を含ませて細かい泡を立てて汚れを拭き取る対物および対人ワイパーとして好適に用いることができ、また、平滑な表面を有するので皮膚に当てて使用する皮膚被覆シートまたは皮膚に液体を塗布する液体塗布シート等として好適に用いることができる。
極細熱接着性繊維を形成しうる分割型複合繊維の繊維断面の一例を示す。
符号の説明
1 第1成分
2 第2成分

Claims (8)

  1. 立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
    第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
    第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
    立体捲縮は、第1繊維層と第2繊維層とが交絡一体化された後に、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
    不織布の表面が実質的に平坦であり、かつ実質的に開孔を有しない、
    積層不織布。
  2. 立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
    第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
    第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
    立体捲縮は、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
    機械方向の不織布破断伸度が40%を超える、
    積層不織布。
  3. 立体捲縮を有する立体捲縮繊維を50質量%以上含む第1繊維層と、親水性繊維を含む第2繊維層とを含み、
    第1繊維層が第2繊維層の一方の面または両方の面に配置されており、
    第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されており、
    立体捲縮は、潜在捲縮性繊維において捲縮が発現したことにより形成されたものであり、
    第1繊維層表面の平均摩擦係数(MIU)が0.4以下である、
    積層不織布。
  4. 第1繊維層が熱接着性繊維をさらに含み、繊維同士が当該熱接着性繊維により熱接着されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層不織布。
  5. 熱接着性繊維が、分割型複合繊維の分割により形成された、繊度0.9dtex以下の極細熱接着性繊維である請求項4に記載の積層不織布。
  6. 繊維同士が、水流交絡処理により交絡している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層不織布。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布を含む、泡立て用シート。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布を含む、液体含浸用皮膚被覆シート。

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