JP4592516B2 - 液体含浸用皮膚被覆シートおよびその製造方法、ならびにそれを用いたフェイスマスク - Google Patents

液体含浸用皮膚被覆シートおよびその製造方法、ならびにそれを用いたフェイスマスク Download PDF

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Description

本発明は、保湿成分、クレンジング成分、制汗成分、香り成分、美白成分、血行促進成分、紫外線防止成分、痩身成分等の化粧料、または液状の薬剤等を含浸させ、人体の皮膚等に貼付して使用する液体含浸用皮膚被覆シートおよびその製造方法に関するものである。さらに、本発明は、このシートに液体化粧料を含浸させたフェイスマスクに関する。
従来から、化粧料を含浸したフェイスマスク等の顔面被覆化粧料シートが使用されている。化粧料を含浸した従来のシートとしては、コットン(木綿)を主成分とした不織布が使用されている。コットンが使用されているのは、吸水性があって化粧料を含浸するのに好適であること、天然繊維であり、肌着等、皮膚に接触する製品に汎用されてきた実績があること、ならびに、コシがあって手で持ったときにしっかりとした感触があり、高級感があること等による。
特開2003−93152号公報(特許文献1)には、内層が疎水性繊維を主成分とする繊維集合体から成り(具体的には、ポリプロピレン(PP)サーマルボンド不織布、PPスパンボンド不織布、ポリエチレンテレフタレート(PET)スパンボンド不織布、またはPP/ポリエチレン(PE)エアースルー不織布)、上下外層が親水性繊維を主成分とする繊維集合体から成る繊維構造体に化粧料を含浸させた化粧料含浸シートが提案されている。
特開2003−93152号公報
コットンを使用して不織布を製造する場合、良好な地合を有するように製造することが難しい。特に、コットンを使用して、水流交絡処理(ウォータージェット処理)により不織布を製造する場合、良好な地合を得るためには、繊維同士を相当に強く交絡させる必要がある。その結果、不織布が硬くなり、また、伸びにくいものとなるため、特に顔等の凹凸を多く有する面に貼付しにくくなる。この傾向は、コットンを使用する場合だけでなく、他の繊維(例えば、再生繊維または合成繊維)を用いて製造する、単一層の不織布においても見られる。
また、液体含浸用皮膚被覆シートの需要は、現在増加しており、それに伴って、外観および使用感のより良いシートが求められている。具体的には、地合(又は均一性)が良いこと、および皮膚へのシートの装着性がより良好であることが求められている。地合の不良なシートは、繊維の量が少なく透けて見えるような部分と、繊維の量が多く白っぽい部分とが混在する。そのようなシートは所定の部位(例えば顔)をくまなく覆うという目的を達成しにくい印象を与え、商品に対する評価を低下させる一因となる。また、「装着性」とは、皮膚へのシートの密着性が持続する時間の長さで評価される。一般に、液体を含浸させたシートは使用開始時には液体を多く含んでいるために皮膚へ密着しやすいが、時間が経つと液体の蒸発等に起因してシートが皮膚から浮くことがある。このような「浮き」が生じるまでの時間が長いほど、装着性が良いといえる。「浮き」は、シートの地合とも関連する。即ち、シートにおいて薄い部分が存在すると、その部分に含浸される液体の量が少なくなるから、部分的により早くシートが乾燥して、その部分で「浮き」が生じやすくなる。
本発明は、地合が良好であり、適度な伸長性を有して皮膚に貼付しやすく、かつ装着性が良好な液体含浸用皮膚被覆シート、特に、コットンが皮膚に接触する構成の液体含浸用皮膚被覆シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、三層構造の不織布であって、中層がセルロース系短繊維を含むセルロース系短繊維層であり、上層および下層が、繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%よりも多く含む繊維層であり、3つの繊維層が繊維同士の交絡により一体化された構成の液体含浸用皮膚被覆シートを提供する。ここで、セルロース系短繊維とは、セルロースから成る再生繊維または天然繊維であって、繊維長が20mm以下であるものを指す。セルロースから成る繊維は、例えば、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース繊維およびパルプ繊維である。また、「上」および「下」という用語は、本発明のシートの2つの表面を構成する層を区別するために便宜的に用いるものであり、本発明のシートの使用方法等を制限する意図で用いられるものではない。
本発明の液体含浸用皮膚被覆シート(以下、単に「被覆シート」または「シート」と略すことがある)は、セルロース系短繊維層が中層として存在すること、および皮膚と接する表面が繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を高い割合で含むことを特徴とする。この特徴により、1)繊維同士の交絡の度合いを大きくしなくとも、地合が良好であって(即ち、透け感のある部分が少なく、全体が均一な白色である)、表面が平坦なシートを得ること、2)適度な伸長性を少なくとも一方向(具体的には、横(CD)方向)において確保すること、ならびに3)嵩高で手で持ったときにしっかりとした感触(即ち、良好な手持ち感)を与えることが可能となる。
本発明のシートは、特に、上層および下層を、コットンを50質量%以上含む繊維層として構成することが好ましく、コットンのみから成る層として構成することがより好ましい。そのようなシートは、コットンを含む単層構成のシートと比較して、良好な地合と適度な伸長性を有する。また、そのようなシートは、皮膚接触面にコットンが存在する構成であるから、触感が良好であり、かつ高級感を有するものとなる。
本発明のシートは、セルロース系短繊維層が、上側繊維層および下側繊維層と交絡する前に、湿式不織布の形態を有することが好ましい。ここで湿式不織布とは、湿式抄紙法で作成したウェブの繊維同士を交絡および/または接着させて作成した不織布をいう。湿式不織布には、パルプ繊維のみから成り、繊維同士がバインダーおよび/または水素結合により結合した、ティッシュ等の紙が含まれる。湿式不織布は、繊維密度(単位体積あたりの繊維占有率)が高いため、これを中層として使用すると、シートの表面において緻密な構造が得られ、シートの均一性が向上し、また、全体として表面が平坦なものとなる。したがって、セルロース系短繊維層を湿式不織布とすると、地合がより良好で斑のより少ない不織布を得ることができる。
セルロース系短繊維層は、セルロース系短繊維を50質量%以上含み、好ましくは、セルロース系短繊維のみから成る。また、セルロース系短繊維は、パルプ繊維であることが好ましく、パルプ繊維を50質量%以上含むセルロース系短繊維層は、本明細書において、特にパルプ繊維層と呼ぶことがある。ここで、セルロース系短繊維層中のセルロース系繊維の割合は、3つの繊維層が交絡一体化したシートにおいて、中層を構成するセルロース系短繊維の割合をいう。後述するように、中層の一部が水流交絡処理の際に脱落してシート中に存在しない部分がある場合には、その部分はセルロース系短繊維の割合を求めるにあたり、考慮しないこととする。また、ここでいうセルロース系短繊維の割合とは、セルロース系短繊維層を構成する繊維全体(湿式不織布の製造時に添加されるバインダーおよび添加剤等の質量は含まない)に占めるセルロース系短繊維の割合をいう。したがって、例えば、パルプ繊維のみから成るパルプ繊維層とは、繊維成分として他の繊維を含まない層を指す。
本発明はまた、上記本発明のシートを製造する方法を提供する。本発明のシートは、セルロース系短繊維層の両面に繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%よりも多く含む繊維ウェブを配置したものを、支持体の上に載せ、圧力が1MPa以上10MPa以下の柱状水流を積層ウェブの2つの表面(即ち、表面および裏面)にそれぞれ1〜5回ずつ噴射することにより、繊維同士を交絡させることを含む製造方法により製造される。本発明の製造方法は、水流の水圧が比較的低く、また、水流の噴射回数が少ないことを特徴とする。このような水流噴射条件を採用しても、得られるシートは、セルロース系短繊維層が中層として位置するために、地合の良好なものとなる。また、この製造方法においては、特定の積層ウェブを使用するため、同じ水流噴射条件で繊維同士を交絡させた単層構造の不織シートと比較して、引張強力の大きいシートが得られる。さらにまた、この製造方法においては水流噴射条件が比較的穏やかであるために、比較的伸長性の高いシートを得ることが可能である。さらに、この方法によれば、柱状水流が衝突する箇所にて中層を構成する短くて移動しやすいセルロース系短繊維が脱落する又は周囲に飛散する傾向にある。そのため、得られるシートにおいては、柱状水流の間隔およびウェブを載せる支持体の形状に応じて、セルロース系短繊維が存在しない又は薄くなる部分が発生する。この部分では、もっぱら上側および下側繊維層の繊維が交絡することとなる。したがって、この方法で製造した不織布は特に横方向で引っ張ったときには、繊維量が他の部分と比較して少ない当該部分では優先的に繊維交絡が緩んで、当該部分はより繊維量が少なくなるように広がる。この理由によっても、この製造方法で作製したシートは、比較的高い伸長性を有するものと考えられる。
本発明のシートは、三層構造の不織布であって、中層がセルロース系短繊維層であり、上下層が繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%よりも多く含む繊維層であることを特徴とする。このシートは、中層が地合を良好にする機能を確保し、上下層の表面が皮膚接触面として柔らかな風合いを与える。また、このシートは、中層がセルロース系繊維から成るため、良好な液体保持性を有する。さらにまた、このシートは、中層が短繊維で構成されており、また、比較的穏やかな水流噴射条件で製造され得るために、適度な伸長性を少なくとも一方向において示し、小さい力で伸びやすい。このように、本発明のシートは、良好な地合を有していて、装着中に「浮き」が生じにくく、且つ少し力を加えるだけで、皮膚(例えば顔面)へ密着させることが可能であるから、使い心地および使い勝手ともに優れ、外観も良好である。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の被覆シートの断面を模式的に示す。図示するように本発明のシートは、中層(2)と、その上下に位置する上側および下側繊維層(1、3)とを有する三層構造である。但し、シートの全ての箇所が、必ずしも図示したような三層構造をとっているわけではない。シートにおいては、例えばセルロース系短繊維層(2)が脱落し及び/又は周囲へ分散する等して、セルロース系短繊維層(2)が上側および下側繊維層(1,3)の間に位置しない箇所が存在することもある。
まず、セルロース系短繊維層(2)について説明する。セルロース系短繊維層(2)は繊維長が20mm以下である、セルロースを原料として作製された繊維をいう。繊維長は、好ましくは10mm以下である。セルロース系繊維は、前述のとおり、再生繊維または天然繊維であり、機械パルプ、再生パルプおよび化学パルプもセルロース系繊維に含まれる。再生繊維は、ビスコースレーヨン、キュプラ、および溶剤紡糸セルロース繊維(リヨセル)等である。セルロース系短繊維層(2)は、セルロース系短繊維を50質量%以上含み、好ましくは80質量%以上含み、より好ましくはセルロース系短繊維のみから成る。セルロース系短繊維層(2)においてセルロース系短繊維層の占める割合が小さいと、上側および下側繊維層との交絡が不十分となり、また保液力も低下する。
セルロース系短繊維が、再生繊維である場合、その繊度は、0.3〜6dtex程度であることが好ましく、0.5〜5dtex程度であることがより好ましい。再生繊維の繊度が小さすぎると、セルロース系短繊維層が緻密になりすぎて水流交絡処理に付したときに水が通りにくく、繊維ウェブが乱れて、得られるシートの表面状態が悪くなることがあり、大きすぎると、地合ムラが大きくなり、また、繊維同士の交絡が不十分となることがある。
セルロース系短繊維層(2)は、被覆シートの製造に際し(即ち、繊維同士を交絡させる前は)、一般にエアレイウェブまたは湿式不織布として提供される。セルロース系短繊維から成る湿式不織布には紙も含まれる。
セルロース系短繊維層(2)は、セルロース系短繊維として、紙を製造するために使用されるパルプ繊維を含むパルプ繊維層であることが好ましく、パルプ繊維層はパルプ繊維のみから成ることが好ましい。セルロース系短繊維層(2)が、パルプ繊維と他の繊維とから構成される場合、当該他の繊維はパルプ以外のセルロース系短繊維(例えば、ビスコースレーヨンおよび溶剤紡糸セルロース繊維)または合成繊維(例えば、ポリプロピレン繊維およびポリエステル繊維)等であってよい。
パルプ繊維は、針葉樹木材または広葉樹木材を用いて常套の方法で製造されたものを任意に使用できる。一般的に、パルプ繊維の繊度は、1.0〜4.0dtex程度、繊維長は0.8〜4.5mm程度であるが、この範囲外の繊度および/または繊維長を有するパルプ繊維を使用してもよい。パルプ繊維層は、被覆シートの製造に際し(即ち、繊維同士を交絡させる前は)、上述の形態(即ち、エアレイウェブ、湿式不織布)に加えて、綿状のパルプ(フラッフ(fluff)パルプ)としても提供され得る。パルプ繊維を含む又はこれのみから成る湿式不織布にもまた、紙が含まれる。パルプ繊維を含む又はこれのみから成る紙には、ティッシュ(ティッシュペーパーとも呼ばれる)が含まれる。
セルロース系短繊維層(2)は、上側繊維層(1)および下側繊維層(3)と交絡一体化させる前の形態が湿式不織布であることが好ましい。湿式不織布は、それ自体が緻密なシートであるため、最終的に得られるシートの地合の向上に寄与する。特に、パルプ繊維は、扁平状の繊維断面を有しており、これを含む湿式不織布は水流交絡したとき扁平面が積層された構成をとり、被覆シート表面にパルプ繊維が露出しにくく、上側および下側繊維層の風合いに影響を及ぼしにくいので、湿式不織布を構成するために好ましく用いられる。湿式不織布は、好ましくは、パルプ繊維のみから成り、ティッシュとして提供される紙である。湿式不織布は、波状または皺状に加工された、いわゆるクレープ紙であってもよい。
次に上側および下側繊維層(1,3)について説明する。上側および下側繊維層(1,3)は、繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%以上含む。上側および下側繊維層は、構成繊維が比較的大きい繊度を有するために、嵩高であり、かつ手で持ったときにしっかりとした感触をシートに与える。上側および下側繊維層を構成する繊維の繊度は、好ましくは0.9dtex以上であり、より好ましくは1.4dtex以上である。繊維が例えばコットンのような天然繊維等であって、均一な繊度を有しない場合には、繊度が0.5dtexよりも大きい繊維の占める割合が90質量%以上となるように、適宜、原綿を選択して使用する。また、上側および下側繊維層をカードウェブで構成する場合、当該繊維層を構成する繊維は、繊維長が10〜150mmのステープル繊維であることが好ましい。ステープル繊維の繊維長は、より好ましくは20〜120mmであり、さらにより好ましくは30〜100mmである。ステープル繊維の繊維長が10mm未満であると、繊維の脱落が多くなり、また、工程性においても劣る。ステープル繊維の繊維長が200mmを越えると、高圧水流処理による交絡性が低下する。
上側および下側繊維層を構成する繊維の種類は、特に限定されない。上側および下側繊維層は、具体的には、コットン、シルク、およびウール等の天然繊維、ビスコースレーヨン、キュプラ、および溶剤紡糸セルロース繊維(リヨセル)等の再生繊維、ならびに合成繊維から、1または複数選択して構成される。溶剤紡糸セルロース繊維は、具体的には、レンチングリヨセル(登録商標)およびテンセル(登録商標)の名称で上市されている。合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、およびエチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ナイロン6およびナイロン66等のポリアミド系繊維、ならびにアクリル系繊維等を挙げることができる。合成繊維は、熱接着性繊維であってよい。その場合、熱接着性繊維は、低融点成分と高融点成分とから成り、低融点成分が繊維表面の少なくとも一部を占める複合繊維、例えば、芯鞘型複合繊維、偏心芯鞘型複合繊維、または分割型複合繊維であってよい。低融点成分/高融点成分の組み合わせとしては、具体的には、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体/ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
上側および下側繊維層(1,3)は、コットンを、好ましくは50質量%以上含み、より好ましくは70質量%以上含み、さらにより好ましくは80質量%以上含み、最も好ましくは100質量%含む。コットンは、フェイスマスク等の被覆シートの材料として使用されることが望まれる場合が多いことによる。また、前述のように、コットンのみから成る不織布を、例えば水流交絡法により製造する場合には、良好な地合を得るために、水流の水圧を上げる等して繊維同士の交絡の度合いを高める必要がある。これに対し、本発明の積層構成を採用すれば、後述のように比較的穏やかな水流噴射条件を使用して製造しても、地合を良好にできるので、本発明においてコットンを使用する意義は極めて大きい。上側および下側繊維層がコットンと他の繊維とから成る場合、当該他の繊維は、上記例示した繊維から任意に選択することができる。
コットンは、不織布製造に一般的に用いられているものを任意に使用できる。具体的には、10〜60mm程度の繊維長を有するコットンを使用できる。上側および下側繊維層(1,3)には、繊維長および種類の異なるコットンが複数含まれていてよい。
上側および/または下側繊維層は、例えば、ビスコースレーヨンおよび/または溶剤紡糸セルロース繊維のみで構成してよく、あるいはビスコースレーヨンおよび/または溶剤紡糸セルロース繊維と合成繊維とを混合して構成してよい。ビスコースレーヨンおよび溶剤紡糸セルロース繊維は、親水性であることから、液体を含浸させるシートの構成材料として好ましく用いられる。ビスコースレーヨンおよび/または溶剤紡糸セルロース繊維は、好ましくは60〜100質量%の割合で上側および/または下側繊維層に含まれる。ビスコースレーヨンおよび/または溶剤紡糸セルロース繊維と組み合わせて使用する合成繊維は、好ましくは、ポリエステル繊維である。ポリエステル繊維はシートに嵩高性を付与することによる。
上側および下側繊維層(1、3)は、セルロース系短繊維層(2)と交絡一体化させられる前に、パラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェブ、およびランダムウェブ等のカードウェブ、エアレイウェブ、ならびに湿式抄紙ウェブ等から選択される形態をとる。上側および下側繊維層はそれぞれ、2以上のウェブを積層したものであってよい。あるいは、上側および下側繊維層のうち一方が2以上のウェブを積層したものであり、他方が単層のウェブから成るものであってよい。
セルロース系短繊維層(2)および上側および下側繊維層(1、3)の目付は、シートの所望の目付により適宜選択される。セルロース系短繊維層(2)の目付は、好ましくは、シート全体の目付の60質量%を越えないように選択され、より好ましくは、50質量%を越えないように選択され、最も好ましくは10〜40質量%となるように選択される。セルロース系短繊維層(2)の占める割合が60質量%を越えると(即ち、上側および下側繊維層(1、3)の占める割合が合わせて40質量%以下であると)、シート全体が紙状となって、風合いが硬くなり、皮膚への密着性が悪くなる。一方、セルロース系短繊維層(2)の占める割合が小さいと(即ち、上側および下側繊維層(1、3)の占める割合が大きいと)、シートの地合が不良となることがある。例えば、目付60〜100g/m程度のシートを得るためには、セルロース系短繊維層(2)の目付は、10〜40g/m程度とすることが好ましく、上側および下側繊維層(1,3)の目付はそれぞれ、10〜50g/m程度とすることが好ましい。上側繊維層(1)と下側繊維層(3)の目付は同じであってよく、あるいは互いに異なっていてよい。例えば、一方の目付を他方の目付の2〜3倍程度としてよい。
本発明のシートは、繊維同士が水流交絡処理により交絡して、セルロース系短繊維層(2)と上側および下側繊維層(1、3)とが一体化した構成を有することが好ましい。水流交絡処理により繊維同士が交絡した不織布は、より良好な地合を有する。
本発明のシートの目付は、好ましくは40〜150g/mであり、より好ましくは50〜120g/mであり、さらにより好ましくは、60〜100g/mである。シートの目付が40g/m未満であると、含浸させ得る液体の絶対量が少なくなり、また、手で持ったときの触感がしっかりとしたものにならない。シートの目付が150g/mを越えると、厚くなりすぎて、取り扱いにくくなる。
本発明のシートは、一方向(具体的には横方向(CD方向))において伸長しやすいように、構成することができる。シートが伸長しやすいか否かは、シートの引張伸度およびモジュラス強度の大小で表すことができる。引張伸度は、シートが破断するときの伸びである。また、モジュラス強度とは、所定量だけシートを伸長させるときに必要な力をいう。本発明においては、5cm幅の試料を10%伸ばすのに必要な力を、10%伸長モジュラスと規定し、5cm幅の試料を20%伸ばすのに必要な力を、20%伸長モジュラスと規定する。10%伸長モジュラス強度および20%伸長モジュラス強度が低いことは、シートを伸ばしていくときに、初期の段階で必要な力が小さいことを意味する。一般に、フェイスマスク等の被覆シートを装着するとき、使用者はシートを肌により密着させるために、一方向で伸ばしながら装着する傾向にある。したがって、シートを伸ばすときの抵抗感が小さければ、使用感のより良好な製品を提供できる。本発明者らが検討した結果、10〜20%程度伸長させるのに必要な力が皮膚被覆シート(特にフェイスマスク)の使用感に影響を与えることがわかった。
本発明のシートは、横方向の引張伸度が80%以上であることが好ましく、80%以上200%以下であることがより好ましい。横方向の引張伸度が80%未満であると、シートが伸びにくくなって、皮膚へ良好に密着させることが困難となる場合がある。引張伸度が大きく、例えば、200%を越えると、僅かな力でシートが伸びる傾向にあり、取り扱いにくくなる。
本発明のシートは、横方向(CD方向)の10%伸長モジュラスが、1.5N/5cm以上10N/5cm以下であることが好ましく、または20%伸長モジュラスが、3.0N/5cm以上20N/5cm以下であることが好ましい。20%伸長モジュラスはより好ましくは4N/5cm以上15N/5cm以下である。10%伸長モジュラスが1.5N/5cm未満である、あるいは20%伸長モジュラス強度が3.0N/5cm未満であると、僅かな力でシートが伸びるため取り扱いにくくなる。10%伸長モジュラス強度が10N/5cm以上である、または20%伸長モジュラス強度が20N/cmを越えるとシートが伸びにくくなって、皮膚へ良好に密着させることが困難となることがある。
さらに、シートの伸ばしやすさは、引張強度からも知ることができる。一般に引張強度が小さいと、シートは伸ばしやすい傾向にある。本発明のシートは、横方向(CD方向)の強度が、45N/5cm以下であることが好ましく、15N/5cm以上40N/5cm以下であることがより好ましい。
さらにまた、本発明の被覆シートは、ハンドルオメータで測定される剛軟度が、縦(MD)方向(不織布製造ラインの機械の配置方向(不織布の進行方向))において、好ましくは35〜80g、より好ましくは40〜70gであり、横(CD)方向(MD方向と直交する方向)において、好ましくは10〜20g、より好ましくは11〜18gである。ハンドルオメータで測定される剛軟度は、シートのコシ(または剛性)を示す指標であり、剛軟度が縦方向および横方向のそれぞれにおいて上記好ましい上限値を越えると硬くなりすぎ、使い勝手が劣る傾向にある。一方、剛軟度が縦方向および横方向のそれぞれにおいて上記好ましい下限値より小さい場合には、シートにコシがないために使い勝手が悪く、また、手で持ったときにしっかりとした感触が得られにくくなる。柔軟度が小さいシートはまた、皮膚に装着したときに、皮膚がしっかりと覆われているという使用感を与えにくい。
次に、本発明の被覆シートの好ましい製造方法について説明する。本発明のシートは、2つの繊維ウェブの間にセルロース系短繊維層が位置する積層ウェブを準備する。積層ウェブは、下側繊維層の繊維ウェブ−セルロース系短繊維層−上側繊維層の繊維ウェブの順に繊維層を積層して作製する。セルロース系短繊維層は、前述したように、好ましくは予め作製された湿式不織布であり、またはエアレイウェブであってよい。あるいは、セルロース系短繊維層をパルプ繊維で形成する場合には、繊維ウェブ上にフラッフパルプを撒布することによりパルプ繊維層を作製してよい。
上側および下側繊維層となるべき繊維ウェブは、パラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェブおよびランダムウェブ等のカードウェブ、エアレイウェブ、ならびに湿式抄紙ウェブ等から選択されるいずれの形態であってもよい。皮膚への刺激性を考慮すると、繊維ウェブはカードウェブであることが好ましい。
積層ウェブの水流交絡処理条件は、積層ウェブの目付および最終的に得られるシートの所望の伸長性に応じて適宜設定される。例えば、目付が40〜150g/mある積層ウェブの水流交絡処理は、80〜100メッシュの平織の支持体の上にウェブを載せて、孔径0.05mm以上0.5mm以下のオリフィスが0.3mm以上1.5mm以下の間隔で設けられたノズルから、水圧1MPa以上10MPa以下の水流を積層ウェブの表裏面に1〜4回ずつ噴射することにより実施してよい。水圧は好ましくは、2MPa以上8MPa以下であり、より好ましくは、2MPa以上7MPa以下である。
高圧水流処理後、得られたシートは、水分を除去するために乾燥させる。上側および下側繊維層がコットンを含む場合、乾燥温度は、好ましくは100〜160℃に設定され、より好ましくは120〜150℃に設定される。
上側および/または下側繊維層が熱接着性繊維を含む場合には、乾燥後または乾燥と同時に、熱接着性繊維によって繊維同士を熱接着させるため、熱接着性繊維が溶融または軟化する温度で熱処理を実施してよい。例えば、熱接着性繊維として複合繊維を用いた場合、複合繊維の低融点成分の融点以上、複合繊維の高融点成分の融点未満の温度で熱処理するとよい。また、熱処理温度をこの範囲内で変化させることによって、得られるシートの風合い、強力、および伸長性を調節することが可能となる。
続いて、本発明のフェイスマスクについて説明する。本発明のフェイスマスクは、前記本発明の被覆シート100質量部に対して、液体化粧料が100質量部以上1500質量部以下、好ましくは400質量部以上700質量部以下の範囲で含浸されてなる。液体化粧料の量をこの範囲とすることによって、十分量の有効成分を皮膚に供給するとともに、液だれ等の使用時の不便を回避することができる。最適な液体化粧料の量は、被覆シートの性質、特に吸水性によって適宜決定する。好ましい態様においては、設定された使用時間中、被覆シートの飽和量以上の液体化粧料が存在するように、液体化粧料の量が調整される。
本発明のフェイスマスクは、上側および/または下側繊維層が顔面と接触するように使用される。フェイスマスクは、顔を被覆するのに適した形状に加工され、例えば、目、鼻および口に相当する部分に、必要に応じて打ち抜き部又は切り込み部が設けられる。あるいは、フェイスマスクは、顔の一部分(例えば、目元、口元、鼻または頬)のみを覆うような形状に加工してよい。あるいはまた、フェイスマスクは、2またはそれよりも多い部分を別々に覆うシートのセットとして提供してよい。そのような2以上のシートから成るセットは、顔全体をシートで被覆する作業を容易にする。前記液体化粧料は、有効成分として、例えば、保湿成分、クレンジング成分、制汗成分、香り成分、美白成分、血行促進成分、紫外線防止成分、痩身成分等を含むことが好ましいが、これらに限定されるものでなく、皮膚に対して特定の作用を奏することが期待される任意の成分を含んでよい。
本発明の被覆シートは、フェイスマスク以外の用途に使用してよい。例えば、保湿成分を含む液体化粧料を含浸させた本発明の被覆シートを、首、肘または踵に貼付して使用してよい。あるいは、痩身成分を含む液体化粧料を含浸させた本発明の被覆シートを腹部または大腿部に貼付して使用してよい。あるいはまた、鎮痛消炎剤を含浸させた被覆シートを、肘、肩、腰または足首に貼付して使用してよい。
以下、本発明の内容について実施例を挙げて説明する。
[試料1]
セルロース系短繊維層として、パルプ繊維100質量%からなる目付17g/mのティッシュ(ハビックス(株)製)を準備した。一方、上側および下側繊維層を構成する繊維ウェブとして、平均繊度2.5dtex、平均繊維長35mmのコットン(商品名:MSDコットン、丸三産業(株)製)100質量%から成り、目付がそれぞれ20g/mおよび50g/mである、2種類のセミランダムカードウェブを準備した。ティッシュの両面に、上側および下側繊維層が配されるように積層し、この積層ウェブに水流交絡処理を施した。水流交絡処理は、孔径0.08mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられたノズルを用いてウェブの一方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射し、他方の面に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射して実施した。柱状水流の噴射は、ウェブを90メッシュの平織支持体の上に載せて、4m/分の速度で搬送して実施した。水流交絡処理後、140℃で乾燥させて、不織布を得て、液体含浸用皮膚被覆シートとなした。
[試料2]
セルロース系短繊維層として、パルプ繊維100質量%からなる目付34g/mのティッシュ(ハビックス(株)製)を準備した。一方、上側および下側繊維層を構成する繊維ウェブとして、繊度1.45dtex、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(東レ(株)製)を30質量%、繊度1.7dtex、繊維長40mmのビスコースレーヨン(ダイワボウレーヨン(株)製)を70質量%を混綿し、目付が約15g/mであるセミランダムウェブを2枚準備した。2枚のセミランダムウェブの間にティッシュが位置する積層ウェブを作製し、この積層ウェブに試料1で用いた条件と同じ条件で、水流交絡処理を施した後、乾燥処理を実施して、液体含浸用皮膚被覆シートを得た。
[試料3]
試料1の作製に使用したコットンと同じコットンを用いて、コットン100質量%から成る、目付約82g/mのセミランダムカードウェブを作製した。このウェブに、試料1で用いた条件と同じ条件で、水流交絡処理を施した後、乾燥処理を実施して、液体含浸用皮膚被覆シートを得た。
[試料4]
コットンのみからなり、水流交絡処理により繊維同士を交絡一体化した不織布(商品名コットエース、ユニチカ(株)製)を準備した。
試料1〜4の厚さ、引張強さ、伸び率、10%モジュラス強度、および20%モジュラス強度、および剛軟度は、以下の方法に従って評価した。評価結果を表1に示す。
[厚さ]
厚み測定機(商品名 THICKNESS GAUGE モデル CR−60A (株)大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cmあたり3gの荷重を加えた状態で測定した。
[引張強さ、伸び率、10%および20%伸長モジュラス強度]
JIS L 1096 6.12.1 A法(ストリップ法に準じて、定速緊張形引張試験機を用いて、試料片の幅5cm、つかみ間隔10cm、引張速度30±2cm/分の条件で引張試験に付し、切断時の荷重値、伸長率、10%および20%伸長モジュラス強度を測定した。引張試験は、不織布の伸長性が高い方向、即ち横方向(CD方向)を引張方向として実施した。
[剛軟度]
ハンドルオメータ(型式HOM−200 (株)大栄科学精器製作所製)を用いて、測定した。より具体的には、20×20cmの試験片を、幅20mmのスリット上にスリットと直角になるようにセットし、試験片の辺から6.7cm(試験幅の1/3)の位置をペネトレーターのブレードにて8mm押しこみ、このときの抵抗値を剛軟度として評価した。
Figure 0004592516
試料4は、従来のコットンのみから成る水流交絡不織布であり、地合は良好であったものの、高い強度および低い引張伸度を有し、10%および20%伸長モジュラス強度はいずれも高いものであった。したがって、これを、顔形にカットし、液体化粧料を含浸させて、フェイスマスクとして使用すると、顔の凹凸に沿ってシートを密着させにくく、使い勝手および使い心地はともに悪かった。これに対し、試料1は、試料4と同程度の良好な地合を有していたにもかかわらず、比較的低い水圧の水流で交絡させたために、引張強度が低く、引張伸度が高く、また、10%および20伸長モジュラス強度はいずれも低く、適度な伸長性を有していた。試料1はまた、適度なコシを有し、しっかりとした感触を有していた。したがって、試料1から作製したフェイスマスクは、コットン独特の触感を有しつつ、使い勝手および使い心地の点で優れていた。試料3は、試料1および2と同様の水流交絡処理条件で作製したコットン100%の不織布である。試料3は、繊維同士の交絡が不十分で、地合が不良であった。また、不十分な繊維交絡に起因して、引張強度が小さく、また、伸長性が高くなりすぎて、皮膚被覆シートとして使用できないものであった。試料2は、上側および下側繊維層をともに、ビスコースとPET繊維を混合して作製したものである。試料2もまた、試料4と比較して、モジュラス強度が低く、引張伸度が大きく、フェイスマスクとして有用なものであった。試料2は、比較的薄いので、例えばポップアップ式の商品のように、多くの枚数を所定の容器に詰めて提供するのに適していた。
本発明の液体含浸用皮膚被覆シートは、良好な地合を有する不織布を水流交絡法により形成することが通常困難であるコットンを原料繊維として使用する場合でも、良好な地合を有し、また、比較的穏やかな水流交絡処理条件で製造できるので、適度な伸長性を有する。したがって、本発明のシートは、皮膚と接する面が、シートの目的および被覆部位に応じて、コットンおよび他の繊維から適宜選択して構成され得るので、種々多様な皮膚被覆シート、例えば、フェイスマスクおよび貼付剤等として使用するのに適している。
本発明の被覆シートの一形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 上側繊維層
2 セルロース系短繊維層
3 下側繊維層

Claims (9)

  1. 繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%より多く含む上側繊維層および下側繊維層の間に、セルロース系短繊維を50質量%以上含むセルロース系短繊維層が位置し、3つの繊維層が水流交絡処理による繊維同士の交絡により一体化されてなり、
    セルロース系短繊維が、針葉樹木材を用いて製造されたパルプ繊維および/または広葉樹木材を用いて製造されたパルプ繊維である、液体含浸用皮膚被覆シート。
  2. 上側繊維層および下側繊維層がそれぞれコットンを50質量%以上含む、請求項1に記載の液体含浸用皮膚被覆シート。
  3. セルロース系短繊維層が湿式不織布である請求項1または2に記載の液体含浸用皮膚被覆シート。
  4. 横方向の10%伸長モジュラスが1.5N/5cm以上10N/5cm以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の液体含浸用皮膚被覆シート。
  5. 横方向の20%伸長モジュラスが3.0N/5cm以上20N/5cm以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の液体含浸用皮膚被覆シート。
  6. 横方向の引張伸度が80%以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の液体含浸用皮膚被覆シート。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体含浸用皮膚被覆シート100質量部に対して、液体化粧料が100〜1500質量部の割合で含浸されている、フェイスマスク。
  8. セルロース系短繊維として針葉樹木材を用いて製造されたパルプ繊維および/または広葉樹木材を用いて製造されたパルプ繊維を50質量%以上含むセルロース系短繊維層の両面に繊度が0.5dtexよりも大きい繊維を90質量%より多く含む繊維ウェブをそれぞれ配置した積層ウェブを支持体の上に載せ、圧力が1MPa以上10MPa以下の柱状水流を積層ウェブの両面にそれぞれ1〜5回ずつ噴射することにより、繊維同士を交絡させることを含む、液体含浸用皮膚被覆シートの製造方法。
  9. セルロース系短繊維層が湿式不織布である、請求項に記載の製造方法
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