JP7130467B2 - 液体化粧料含有シート用不織布 - Google Patents
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Description
例えば、このような液体化粧料含有不織布として、「扁平度が2.0~4.0の扁平断面ポリエステル繊維を含む不織布を有し、前記不織布の厚さが0.70mm以上1.60mm以下であるフェイスマスク用布帛」(特許文献1)が開示されている。特許文献1には、扁平断面のポリエステル繊維を使用し、かつ特定の厚さにすることによって、圧縮時の柔らかさと保液性、曲げた際のしなやかさを向上することが可能となることが開示されている。
本発明はこのような状況下においてなされたものであり、保液性に優れ、皮膚への密着性や、貼付感に優れる液体化粧料含有シート用不織布を提供することを目的とする。
なお、本発明における「扁平度」とは、ポリエステル繊維の断面の最大直径である長径Aと、前記の直径の軸線(長軸)に直交しかつその長さが最大となる短径Bの比であり、以下の式で示される。
扁平度=A/B
扁平断面ポリエステル繊維を構成する繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維およびポリ乳酸繊維が挙げられる。中でもポリエチレンテレフタレート繊維は、強度が高いことから、本発明の液体化粧料含有シート用不織布に好適に使用できる。
前記不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向の5%モジュラス強度、および前記不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の横方向の5%モジュラス強度は特に限定するものではないが、液体化粧料を含ませ不織布を皮膚に貼付した際の追従性、剥がれにくさに優れるように、前記不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向の5%モジュラス強度は2.0~6.0N/5cmが好ましく、3.0~5.5N/5cmがより好ましく、4.0~5.0N/5cmが更に好ましい。前記不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の横方向の5%モジュラス強度は0.20~0.70N/5cmが好ましく、0.25~0.65N/5cmがより好ましく、0.30~0.60N/5cmが更に好ましい。
(1)不織布から、50mm×300mmの長方形の試験片を縦方向及び横方向で各3枚採取する。
(2)試験片の重量の10倍量の純水を含ませる。
(3)試験片を引張強さ試験機(エー・アンド・デイ製、テンシロン万能材料試験機RTG-1310)のチャック間(距離:200mm)に固定し、引張り速度200mm/min.で、チャック間の5%だけ離れた位置(チャック間距離:210mm)まで引っ張り、応力を測定する。
(4)上記(1)~(3)の操作を繰り返し、縦方向及び横方向で各3枚の試験片について前記応力を測定し、その算術平均値を縦方向及び横方向の5%モジュラス強度とする。
試験片の幅:5cm
チャック間距離:200mm
引張速度:200mm/min.
本発明の液体化粧料含有シート用不織布に含まれる液体化粧料は、皮膚と接触することによって、有効成分が移行するものであれば良く、特に限定するものではない。例えば、紫外線防止剤、保湿剤、収斂剤、美白剤、しわ・しみ形成予防・改善剤、抗炎症剤、血行促進剤、痩身剤、冷感剤、温感剤、角質除去剤などを、1種類以上含むものを使用することができる。
まず、前述のような扁平度が2.0~4.0の扁平断面ポリエステル繊維とほかの繊維を用意し、前記扁平断面ポリエステル繊維が含まれる繊維ウエブを形成する。繊維ウエブの形成方法については、特に限定するものではないが、繊維ウエブの目付は、目付が低すぎると不織布の保液量が少なくなる傾向があり、目付が高すぎると上述の不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向と横方向の5%モジュラス強度の平均値が3.0N/5cmを超える恐れがあることから、15~50g/m2が好ましい。
その後、繊維ウエブの構成繊維を絡合させる。繊維ウエブの構成繊維の絡合方法については、液体化粧料を含ませ不織布を皮膚に貼付する用途に使用した際の貼付感から、ニードルパンチや水流絡合により繊維ウエブを絡合させるのが好ましい。特に、0.60mm未満と薄く、かつ、ある程度の強度が確保された不織布を製造しやすいことから、水流絡合により繊維ウエブを絡合させるのがより好ましい。水流絡合条件は特に限定するものではないが、水圧が高すぎると、繊維ウエブの構成繊維の絡合が強くなりすぎ、上述の不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向と横方向の5%モジュラス強度の平均値が3.0N/5cmを超えるおそれがあることから、水圧は高くても9MPaとするのが好ましい。
扁平度が1.2のレーヨン繊維(繊度:1.3dtex、繊維長:38mm)85重量%と、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる扁平度が2.5で、8個の凸部を有する扁平多葉断面ポリエステル繊維(繊度:1.7dtex、繊維長:51mm)15重量%をカード機にかけて開繊し、繊維ウエブを形成した。この繊維ウエブを搬送しながら、水流(水圧:7.5MPa)により絡合させた。その後、繊維ウエブを反転させた後、再度、反対面に対して水流(水圧:7.5MPa)により絡合させ、乾燥し、目付37.9g/m2の不織布を得た。
不織布の目付が57.2g/m2であったこと以外は、実施例1と同様の方法により不織布を得た。
扁平度が1.2のレーヨン繊維(繊度:1.3dtex、繊維長:38mm)の含有率を100重量%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、目付36.5g/m2の不織布を得た。
前述の手順に従って、実施例及び比較例の不織布の厚さ、前記重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向及び横方向の5%モジュラス強度及び引張強度の測定を行った。また、後述の方法で、吸水率及び保液率の測定を行った。
(吸水率)
(1)実施例及び比較例の不織布から、縦100mm×横100mmの正方形の試験片を採取し、乾燥時の試験片の重量(A)を測定した。
(2)試験片を純水に浸漬させた。
(3)試験片を8メッシュの金網の上に水平に置き、10分後の試験片の重量(B)を測定した。
(4)以下の式により、吸水率を求めた。測定は3枚の試験片で行い、平均値を算出した。
吸水率=(B/A)×100
(保液率)
(1)実施例及び比較例の不織布から、縦100mm×横50mmの長方形の試験片を採取し、乾燥時の試験片の重量(A)を測定した。
(2)乾燥時の試験片の重量(A)の10倍量の純水を試験片に含ませ、吸水時の試験片の重量(C)を測定した。
(3)試験片の短辺をクリップでつかみ試験片をつるし、10分後の試験片の重量(D)を測定した。
(4)以下の式により、保液率を求めた。測定は3枚の試験片で行い、平均値を算出した。
保液率={(D-A)/(C-A)}×100
実施例及び比較例の不織布を、フェイスマスク形に打ち抜いてフェイスマスクを作成し、このフェイスマスクの重量の10倍量の純水を含浸させた。
5人のパネラーにより、フェイスマスクを貼付した際の追従性、剥がれ、貼付感、液だれ防止性を以下の基準で評価し、評価結果の平均値をとった。
(追従性)
顔を動かした際のフェイスマスクの追従性について、比較例1のフェイスマスクの追従性を基準として、5段階評価(1:悪い~5:良好)で評価した。なお、基準となる比較例1の評価は3とした。
(剥がれ)
フェイスマスクを貼付し続けた際の、顔からの剥がれやすさについて、比較例1のフェイスマスクの剥がれを基準として、5段階評価(1:剥がれやすい~5:剥がれにくい)で評価した。なお、基準となる比較例1の評価は3とした。
(貼付感)
フェイスマスクを貼付した際の感触について、比較例1のフェイスマスクの貼付感を基準として、5段階評価(1:悪い~5:良好)で評価した。なお、基準となる比較例1の評価は3とした。
(液だれ防止性)
フェイスマスクを貼付した際の水の液だれの状態について、比較例1のフェイスマスクの液だれの状態を基準として、5段階評価(1:液だれが多い~5:液だれが少ない)で評価した。なお、基準となる比較例1の評価は3とした。
Claims (1)
- 扁平度が2.0~4.0の扁平断面ポリエステル繊維とレーヨン繊維から構成された、厚さが0.60mm未満である液体化粧料含有シート用不織布(複数の繊維層を有する態様を除く)であり、前記不織布の重量の10倍量の純水を含ませた際の縦方向と横方向の5%モジュラス強度の平均値が3.0N/5cm以下である、液体化粧料含有シート用不織布。
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