JP4480711B2 - 適応制御装置 - Google Patents
適応制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4480711B2 JP4480711B2 JP2006335479A JP2006335479A JP4480711B2 JP 4480711 B2 JP4480711 B2 JP 4480711B2 JP 2006335479 A JP2006335479 A JP 2006335479A JP 2006335479 A JP2006335479 A JP 2006335479A JP 4480711 B2 JP4480711 B2 JP 4480711B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- delay time
- unit
- signal
- delay
- adaptive control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Amplifiers (AREA)
- Transmitters (AREA)
Description
図19は電力増幅器で発生する歪を補償するための適応制御装置1の構成図であり、参照信号である送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)の差を演算する誤差演算部1a、参照信号とフィードバック信号間の遅延時間が零となるように各信号を遅延させる遅延部1b,1c、該差e(t)が小さくなるように適応制御すると共に参照信号に適応制御結果を反映させる適応制御部1dを備えている。適応制御部1dは、参照信号に適応制御結果を反映することにより得られた信号を変調部2に入力し、変調部2は入力信号に変調処理を施し、DA変換器3は変調信号をアナログ信号に変換して電力増幅器4に入力し、電力増幅器4は入力信号を増幅してアンテナ5より空間に放射する。方向結合器6は電力増幅器出力の一部分を取り出してAD変換器7を介して復調部8に入力し、復調部8は入力信号に復調処理を施して適応制御装置1に入力する。誤差演算部1aは遅延部1b,1cを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部1dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の参照信号に適応制御結果を反映する。以上の制御により、フィードバック信号を歪のない参照信号と一致させることができる。すなわち、電力増幅器4で発生する歪を補償でき、歪のない信号を送信することができる。
図20は適応制御部の動作説明図であり、参照信号x(t)に適応制御結果を反映して出力する反映部11と適応制御演算部12を有している。反映部11において、乗算器(プリディストーション部)11aは送信信号x(t)に歪補償係数hn(p)を乗算して乗算結果を出力する。歪補償係数記憶部11bは送信信号x(t)のパワーp(=|x(t)|2)に応じた歪補償係数hn(p)を記憶するもので、適応制御演算部12のLMS適応アルゴリズムで求まる歪補償係数hn+1(p)により歪補償係数hn(p)を更新する。アドレス発生部11cは送信信号x(t)のパワーp(=|x(t)|2)を演算し、読み出しアドレスARとして出力する。遅延部11dは歪補償係数記憶部11bの書き込みアドレスAWを発生する。送信信号x(t)のパワーpが示すアドレスARから歪補償係数hn(p)が読出され、新たな歪補償係数hn+1(p)が求まるまでに所定の時間を要する。そこで、遅延部11dは書き込みアドレスの発生をこの時間分遅延させ、新たな歪補償係数hn+1(p)で古い歪補償係数hn(p)を更新できるようにする。
適応制御演算部12において、乗算器12aは送信信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)との差信号e(t)とステップサイズパラメータμ(<1)を乗算し、共役複素信号出力部12bは共役複素信号y*(t)を出力する。乗算器12cは、歪補償係数hn(p)とy*(t)の乗算を行い、乗算器12dはμe(t)とu*(t)の乗算を行う。遅延部12eは歪補償係数hn(p)を出力するタイミングを調整し、加算器12fは歪補償係数hn(p)とμe(t)u*(t)を加算し、新たな歪補償係数hn+1(p)を出力する。
上記構成により、以下に示す演算が行われる。但し、電力増幅器4は歪関数f(p)を有しているものとする。
hn+1(p)=hn(p)+μe(t)u*(t)
e(t)=x(t)−y(t)
y(t)=hn(p)x(t)f(p)
u(t)=x(t)f(p)=hn *(p)y(t)
P=|x(t)|2
hn *(p) hn(p)=1
x,y,f,h,u,eは複素数、*は共役複素数である。
上記演算処理を行うことにより歪補償係数hn(p)が更新され、最終的に最適の歪補償係数値に収束し、電力増幅器4の歪が補償される。
以上より、参照信号x(t)が適応制御装置1に入力して誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号y(t)が誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間を等しくする必要がある。このため、従来は、図21に示すように遅延時間制御部9を設けて遅延部1cの遅延時間を制御して参照信号とフィードバック信号の誤差演算部1aに入力するタイミングを一致させている。すなわち、遅延時間制御部9はフィードバック信号の遅延時間を変えながら、相関器9aにおいて遅延部1bから出力する参照信号と遅延部1cから出力するフィードバック信号の相関を演算し、遅延時間設定部9bにおいて相関が最大となる遅延時間を求め、該遅延時間を遅延部1cに設定する。これにより、参照信号x(t)が適応制御装置1に入力して誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号y(t)が誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間を等しくできる。
ところで、フィードバック信号の遅延時間は、参照信号の周波数帯域、帯域幅などにより変化する。このため、参照信号の周波数成分が一定であれば問題ないが、周波数成分が変化すると、参照信号x(t)が誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号y(t)が誤差演算部1aに到達するまでの遅延時間が等しくなくなり、適応制御を良好に行えなくなる。例えば、適応制御により電力増幅器の歪補償をする場合、歪補償係数が最適な収束をせずノイズフロアが上昇する。なお、遅延時間制御部9がリアルタイムに遅延時間制御する場合であっても、遅延時間制御が周波数変化に追従して高速に制御することができず、上記問題が発生する。
又、複数の送信信号を、マルチキャリア信号を用いて送信する送信装置では、それぞれの送信信号の有無に応じてキャリア数、キャリア配置が変動し、該変動によりフィードバック信号の遅延時間が変化して上記の問題が生じる。
又、マルチキャリア送信において各キャリア信号電力や装置内温度によってもフィードバック信号の遅延時間が変化して上記の問題が生じる。
本発明の別の目的は、マルチキャリア送信において各キャリア信号の電力や装置内温度が変化しても参照信号x(t)が誤差演算部に到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号y(t)が誤差演算部に到達するまでの遅延時間を等しくでき、これにより適応制御を良好に行えるようにすることである。
また、参照信号であるマルチキャリア信号のキャリア数およびキャリア配置並びに各キャリア信号電力とに基づいて前記遅延時間を取得して遅延部に設定するようにすれば、キャリア数、キャリア配置及び電力が変化する場合であっても、参照信号が誤差演算部に到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号が誤差演算部に到達するまでの遅延時間を等しくでき、これにより適応制御を良好に行うことができる。
また、参照信号であるマルチキャリア信号のキャリア数およびキャリア配置並びに装置内温度とに基づいて前記遅延時間を取得して遅延部に設定するようにすれば、キャリア数、キャリア配置及び装置内温度が変化する場合であっても、参照信号が誤差演算部に到達するまでの遅延時間と、フィードバック信号が誤差演算部に到達するまでの遅延時間を等しくでき、これにより適応制御を良好に行うことができる。
図1は第1実施例の適応制御装置の構成図であり、電力増幅器の歪を補償する場合に適用した例である。
適応制御装置51は、参照信号である送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)の差を演算する誤差演算部51a、誤差演算部51aに入力する参照信号とフィードバック信号間の遅延時間差が零となるように各信号を遅延する遅延部51b,51c、該差e(t)が小さくなるように適応制御すると共に参照信号に適応制御結果を反映させる適応制御部51d、遅延部51cの遅延時間を制御して参照信号とフィードバック信号が同時に誤差演算部51aに入力するよう制御する遅延時間制御部51eを有している。
遅延部51cは、クロック周期で到来するディジタルのフィードバック信号y(t)を順次シフトしながら記憶するシフトレジスタ61、シフトレジスタ61の所定シフト位置から送信信号を取り出して誤差演算部51aに入力する第1のセレクタ62、シフトレジスタ61の所定シフト位置から送信信号を取り出して遅延時間制御部51eの相関器に入力する第2のセレクタ63を有している。第2のセレクタ63は、フィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61の位置を切り替えることにより、送信信号に対する遅延時間差を制御する。シフトレジスタ61のシフト長は、参照信号とフィードバック信号間の最大遅延時間以上となるように定められており、先頭よりm番目のシフト位置においてフィードバック信号はm・T(Tはクロック周期)遅延する。
遅延時間制御部51eは、周波数検出部71、遅延時間テーブル保存部72、遅延時間取得部73、遅延時間設定部74、スライディング相関器75を備えている。
周波数検出部71はFFTなどで構成され、参照信号x(t)の周波数成分を検出する。遅延時間テーブル保存部72は、参照信号とフィードバック信号がそれぞれ誤差演算部51aに入力するまでの遅延時間の差を参照信号周波数に対応させて記憶する。参照信号とフィードバック信号がそれぞれ誤差演算部51aに入力するまでの遅延時間の差は、参照信号の周波数成分(周波数、帯域幅等)により変化するから、予め、この関係を測定しておき、遅延時間テーブル保存部72に参照信号周波数に対応させて遅延時間差を登録しておく。
遅延時間取得部73は、参照信号の周波数成分に応じた遅延時間差を遅延時間テーブル保存部72から取得して遅延時間設定部74に入力する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62に初期設定する。また、遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために遅延部51cの第2のセレクタ63を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、フィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、各遅延時間においてスライディング相関器75で演算された相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延部51cの第1のセレクタ63に再設定する。
スライディング相関器75は、所定時間遅延した送信信号と遅延部51cから出力するフィードバック信号を1クロックづつ乗算すると共に乗算結果を積算して両信号間の相関を演算するもので、乗算器75a、1クロック遅延器75b、それまでの積算値と今回の乗算結果を加算して出力する加算器75cで構成されている。
以下全体の動作を説明する。
送信信号が入力すると、適応制御部51dは、参照信号x(t)に適応制御結果を反映することにより得られた信号を変調部52に入力し、変調部52は入力信号に変調処理を施し、DA変換器53は変調信号をアナログ信号に変換して電力増幅器54に入力し、電力増幅器54は入力信号を増幅してアンテナ55より空間に放射する。方向結合器56は電力増幅器出力の一部分を取り出してAD変換器57を介して復調部58に入力し、復調部58は入力信号に復調処理を施して適応制御装置51に入力する。
又、送信信号が入力すると、周波数検出部71は参照信号の周波数成分を検出し、遅延時間取得部73は遅延時間テーブル保存部72より参照信号の周波数成分に応じた遅延時間を取得し、遅延時間設定部74に入力する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62に初期設定する。この結果、フィードバック信号y(t)は、遅延部51cに設定された遅延時間だけ遅延され、フィードバック信号の全遅延時間は、参照信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
誤差演算部51aは遅延部51b,51cを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部51dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の参照信号に適応制御結果を反映する。以後上記動作が繰り返される。以上の制御により、参照信号とフィードバック信号の遅延時間を等しくできるため良好な適応制御が可能となり、良好に電力増幅器の歪を補償することができる。
又、以上と並行して遅延時間の微調整を行う。すなわち、遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間においてスライディング相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延部51cの第1のセレクタ63に再設定する。
最大相関を求める際のシフト範囲は初期設定した遅延時間の前後わずかな範囲でよく、これにより、遅延部51cの遅延時間をすばやくリアルタイムに微調整してフィードバック信号と参照信号の誤差演算部への到達時間を高精度に一致させることができ、良好な適応制御が可能となる。
(B)第2実施例
第1実施例では、参照信号周波数と遅延時間の対応関係を示すテーブルが既に求まって遅延時間テーブル保存部72に登録されているものとして説明したが、第2実施例ではこのテーブルを作成し、しかる後、第1実施例と同様の方法で遅延時間を制御する。図2は遅延時間テーブル作成原理説明図である。装置の信号帯域を図2(A)に示すようにf0〜f3のFAであるとする。図2(B)に示す帯域幅FBで中心周波数がf0〜f3まで順次大きくなるトレーニング信号を装置に入力し、それぞれのトレーニング信号に対して相関値が最大となる遅延時間差を求め、プロットすれば図2(C)に示す周波数−遅延特性が得られる。なお、トレーニング信号は装置の信号帯域に対し狭帯域な信号を用いるものとし、装置信号の帯域をFA、トレーニング信号帯域をFBとするとFA ≧FB が成り立つ。
図3は第2実施例の適応制御装置の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、通信制御部59、スイッチ60、遅延時間テーブル作成部76などの遅延時間テーブルを作成するための構成が追加された点である。尚、遅延部51cは図1の遅延部51cと同一の構成を有している。
送信信号を送信するに先立って、遅延時間テーブルを作成する。通信制御部59はスイッチ60によりトレーニング信号を選択するように制御し、且つ、遅延時間制御部51eに遅延時間テーブルを作成するよう指示する。ついで、通信制御部59は中心周波数f0の第1のトレーニング信号を発生すると共に、該中心周波数f0を遅延時間テーブル作成部76に入力する。
遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63(図1参照)を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間において相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延時間テーブル作成部76に入力する。遅延時間テーブル作成部76は入力された遅延時間を中心周波数f0に対応させて記憶する。以後、通信制御部59は、周波数がf0からf3まで順次増大するように狭帯域のトレーニング信号を発生し、遅延時間テーブル作成部76は前記と同様に得られた遅延時間を周波数に対応させて記憶し、全帯域について周波数−遅延時間が求まれば遅延時間テーブル72に設定してテーブルの作成処理が完了する。これにより、通信制御部59はスイッチにより送信信号を選択させる。以後、第1実施例と同様に遅延時間制御及び適応制御が行われる。
(C)第3実施例
第1、第2実施例は参照信号周波数と遅延時間の対応をテーブル化し、該テーブルより遅延時間を求めて遅延部に設定する方式であるが、数点の周波数と遅延時間の対応を記憶し、それぞれの間を直線化して1次方程式で表現し、計算により遅延時間を求めて遅延部に設定するようにもできる。
図4は、第3実施例の説明図であり、トレーニング信号の中心周波数をf0 、0 、f3 と変化させ、この中心周波数の時に、フィードバック信号の遅延時間(遅延量)を求めて記憶する。そして、求めた3組の中心周波数と遅延量を用いて、中心周波数と遅延量の1 次方程式(A0×frq+B0,A1×frq+B1)を2つ生成し、参照信号周波数が変更した時、所定の方程式より参照信号周波数に応じた遅延量を求めて遅延部に設定する。
図5は第3実施例の適応制御装置の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、遅延時間計算部77を設けて遅延時間を計算により算出する点である。なお、送信信号を送信するに先立って、図3に示す方法でトレーニング信号を入力して幾つかの周波数に応じた遅延量を求めて遅延時間計算部77に入力しておく。
かかる状態において、送信信号が入力すると、適応制御部51dは、参照信号x(t)に適応制御結果を反映することにより得られた信号を変調部52に入力し、変調部52は入力信号に変調処理を施し、DA変換器53は変調信号をアナログ信号に変換して電力増幅器54に入力し、電力増幅器54は入力信号を増幅してアンテナ55より空間に放射する。方向結合器56は電力増幅器出力の一部分を取り出してAD変換器57を介して復調部58に入力し、復調部58は入力信号に復調処理を施して適応制御装置51に入力する。
又、送信信号が入力すると、周波数検出部71は参照信号の周波数成分を検出して遅延時間計算部77に入力する。遅延時間計算部77は参照信号の周波数成分が属する範囲に応じた一次方程式を用いて遅延時間を計算し、該遅延時間を遅延時間設定部74に入力する。遅延時間設定部74は、遅延時間計算部77から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62に初期設定する。
この結果、フィードバック信号y(t)は、設定された遅延時間だけ遅延部51cで遅延し、フィードバック信号の全遅延時間は、参照信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
誤差演算部51aは遅延部51b,51cを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部1dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の参照信号に適応制御結果を反映する。以後上記動作が繰り返される。以上の制御により、参照信号とフィードバック信号の遅延時間を等しくできるため良好な適応制御が可能となる。
又、以上と並行して第1実施例と同様の方法で遅延時間の微調整を行う。すなわち、遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63(図1参照)を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間においてスライディング相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延部51cの第1のセレクタ63に再設定する。
最大相関を求める際のシフト範囲は初期設定した遅延時間の前後わずかな範囲でよく、これにより、遅延部51cの遅延時間をすばやくリアルタイムに微調整してフィードバック信号と参照信号の誤差演算部への到達時間を高精度に一致させることができ、良好な適応制御が可能となる。
(D)第4実施例
第1〜第3実施例はシングルキャリアで送信する場合であるが、マルチキャリア信号を用いて送信する場合がある。かかる場合、図6に示すようにキャリア数(使用帯域幅に相当)及びキャリア配置により特定される中心周波数に応じてフィードバック信号y(t)の遅延時間が変化する。そこで、第4実施例では、予め、キャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいは中心周波数に対応させて遅延時間を測定して遅延時間テーブル保存部に登録しておき、実際のキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいは中心周波数に対応する遅延時間を該テーブルより求めて遅延部に設定する。
図7は第4実施例の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、
(1)n個(図ではn=4)の周波数を多重して送信する点(マルチキャリア送信)、
(2)キャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいはキャリア数とキャリア配置により特定される中心周波数に対応させて遅延時間を保持する遅延時間テーブルを遅延時間テーブル保存部72に登録している点、
(3)遅延時間取得部73が通信制御部59からキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいは前記中心周波数を入手し、これらに対応する遅延時間を遅延時間テーブルより取得して遅延時間設定部74に入力する点、
である。尚、遅延部51cは図1の遅延部51cと同一の構成を有している。
周波数発生部65a〜65dは通信制御部59の制御でオン/オフされ、それぞれexp(jω1t)〜exp(jω4t)(ωn=2πt)の周波数信号を発生する。
この状態で各送信信号x1(t)〜x4(t)が入力すると、周波数シフト部66a〜66dはディジタルの各送信信号x1(t)〜x4(t)にexp(jω1t)〜exp(jω4t)(ωn=2πfn)を乗算して周波数f1〜f4に周波数シフトし、合成部67は周波数多重する。このディジタル周波数多重送信信号x(t)はシングルキャリアの送信信号x(t)に対応し、以後、シングルキャリアの場合と同様の適応制御、遅延時間制御を施される。
適応制御部51dは、送信信号x(t)に適応制御結果を反映することにより得られた信号を変調部52に入力し、変調部52は入力信号に変調処理を施し、DA変換器53は変調信号をアナログ信号に変換して電力増幅器54に入力し、電力増幅器54は入力信号を増幅してアンテナ55より空間に放射する。方向結合器56は電力増幅器出力の一部分を取り出してAD変換器57を介して復調部58に入力し、復調部58は入力信号に復調処理を施して適応制御装置51に入力する。
また、遅延時間取得部73は、通信制御部59からキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいはキャリア数とキャリア配置により特定される中心周波数を入手する。ついで、遅延時間取得部73は、入手したキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいは中心周波数に対応する遅延時間を遅延時間テーブル保存部72より取得して遅延時間設定部74に入力する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62(図1参照)に初期設定する。この結果、フィードバック信号y(t)は、設定された遅延時間だけ遅延部51cで遅延して誤差演算部51aに到達する。これにより、フィードバック信号の全遅延時間は、参照信号である送信信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
誤差演算部51aは遅延部51b,51cを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部51dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の送信信号に適応制御結果を反映する。以後上記動作が繰り返される。以上の制御により、参照信号とフィードバック信号の遅延時間を等しくできるため良好な適応制御が可能となる。
又、以上と並行して第1実施例と同様の方法で遅延時間の微調整を行う。すなわち、遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63(図1参照)を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間において相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延部51cの第1のセレクタ63に再設定する。最大相関を求める際のシフト範囲は初期設定した遅延時間の前後わずかな範囲でよく、これにより、遅延部51cの遅延時間をすばやくリアルタイムに微調整してフィードバック信号と参照信号の誤差演算部への到達時間を高精度に一致させることができ、良好な適応制御が可能となる。
以上では、テーブルより遅延時間を取得したが、第3実施例と同様に、キャリア数、キャリア配置より遅延時間を演算する計算式を用いて遅延時間を取得することもできる。例えば、離散的にマルチキャリアの中心周波数に対応する遅延量を求めておき、これらを用いて中心周波数から遅延量を計算する計算式を確立し、実際のキャリア数、キャリア配置より中心周波数を求め、前記計算式を用いて遅延量を計算する。
(E)第5実施例
フィードバック信号の遅延時間は、キャリア数及びキャリア配置により変化すると共に、各キャリアの電力にも依存して変化する。図8においてAはキャリアの中心周波数と遅延量の関係を示す特性曲線、Bは電力と遅延量の関係を示す特性曲線である。キャリア数は同じであるが、電力が異なる(1)、(2)の遅延量を比べると中心周波数より高域側f2,f3の電力が小さい(2)の遅延量が少なくなっている。そこで、第5実施例では、キャリア数およびキャリア配置の組合わせ、あるいはこれらにより特定される中心周波数に対応する遅延量を示す第1のテーブルと、中心周波数より高域側の電力と低域側の電力との比(=高域側電力/低域側電力)に対応する遅延量の増減を示す第2のテーブルを用意し、これらテーブルより遅延量を取得するようにしている。図9を参照すると、曲線Bは第2のテーブルの電力比/遅延量増減割合特性である。電力比がr0であれば、増減割合が−α0となるから、第1のテーブルより求まる遅延時間をτとすれば、電力を考慮した時の遅延時間はτ(1−α0)となる。
図10は第5実施例の適応制御装置の構成図であり、図7の第4実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、
(1)遅延時間テーブル保存部72に上記第1、第2の2つのテーブルが登録されている点、
(2)各キャリアの電力を測定する電力測定部81が設けられている点、
(3)遅延時間取得部73が、上記第1、第2の2つのテーブルに基づいて遅延時間を取得する点である。
すなわち、遅延時間取得部73は、通信制御部59からキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいはキャリア数とキャリア配置より求まる中心周波数を入手し、これらに対応する遅延時間τを第1テーブルより取得する。ついで、遅延時間取得部73は、各キャリアの電力に基づいて高域側電力と低域側電力の電力比を計算し、該電力比に応じた遅延量増減割合αを第2のテーブルより求め、次式
τ(1+α)
により電力を考慮した遅延時間を求め、遅延時間設定部74に設定する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62(図1参照)に初期設定する。この結果、フィードバック信号y(t)は、設定された遅延時間だけ遅延部51cで遅延して誤差演算部51aに到達する。これにより、フィードバック信号の全遅延時間は、参照信号である送信信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
(F)第6実施例
フィードバック信号の遅延時間は、キャリア数及びキャリア配置により変化すると共に、装置内温度にも依存して変化する。図11においてAはキャリアの中心周波数と遅延量の関係を示す特性曲線、Bは装置内温度と遅延量の関係を示す特性曲線であり、図12は温度T0における温度と遅延量の関係を示す特性曲線である。図11、図12より温度が上昇すると遅延時間が増大し、温度が下がると遅延時間が減少する。そこで、第6実施例では、キャリア数およびキャリア配置の組合わせ、あるいはこれらにより特定される中心周波数に対応する遅延量を示す第1のテーブルと、温度に対応する遅延量の増減量を示す第2のテーブルを用意し、これらテーブルより遅延量を取得するようにしている。
図13は第6実施例の適応制御装置の構成図であり、図7の第4実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、
(4)遅延時間テーブル保存部72に上記第1、第2の2つのテーブルが登録されてい
る点、
(5)装置内の温度を測定する温度センサー82が設けられている点、
(6)遅延時間取得部73が、キャリア数およびキャリア配置の組合わせ、あるいは
これらにより特定される中心周波数と、装置内温度とに基づいて遅延時間を
取得する点である。
すなわち、遅延時間取得部73は、通信制御部59からキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいはキャリア数とキャリア配置により特定される中心周波数を入手し、これらに対応する遅延時間τを第1テーブルより取得する。ついで、遅延時間取得部73は、装置内温度に応じた遅延量の増減量βを第2のテーブルより求め、次式
τ+β
により装置内温度を考慮した遅延時間を求め、遅延時間設定部74に設定する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62(図1参照)に初期設定する。この結果、フィードバック信号y(t)は、設定された遅延時間だけ遅延部51cで遅延して誤差演算部51aに到達する。これにより、フィードバック信号の全遅延時間は、参照信号である送信信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
(G)第7実施例
フィードバック信号の遅延時間は、キャリア周波数に依存して変化する。図14はキャリア周波数と遅延時間の関係図であり、キャリア周波数が高くなると遅延量が増大する。そこで、第7実施例ではキャリア周波数と遅延時間の対応をテーブル化しておき、実際のキャリア周波数に応じた遅延時間をテーブルより求めて遅延部に設定するようにしている。
図15は第7実施例の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、
(1)キャリア周波数と遅延時間の対応テーブルを遅延時間テーブル保存部72に登
録している点、
(2)遅延時間取得部73が通信制御部59からキャリア周波数を入手し、該キャリア
周波数に対応する遅延時間を遅延時間テーブルより取得して遅延時間設定部
74に入力する点、
(3)べースバンド信号をRF信号に周波数変換する周波数変換部83,85,及びRF信号
をべースバンド信号に周波数変換する周波数変換部84,86に設定する制御信
号情報を用いている点、
である。尚、遅延部51cは図1の遅延部51cと同一の構成を有している。
送信信号が入力すると、適応制御部51dは、参照信号x(t)に適応制御結果を反映することにより得られた信号を変調部52に入力し、変調部52は入力信号に変調処理を施し、DA変換器53は変調信号をアナログ信号に変換する。周波数変換部の発振器83は通信制御部59から指示されたキャリア周波数で発振し、乗算器85はDA変換器から出力するべースバンド信号にキャリア周波数信号を乗算して無線信号に周波数変換し、該無線信号を電力増幅器54に入力し、電力増幅器54は入力信号を増幅してアンテナ55より空間に放射する。
方向結合器56は電力増幅器出力の一部分を取り出し、乗算器86は無線信号に発振器84から発生するキャリア周波数信号を乗算してべースバンド信号に周波数変換する。AD変換器57は乗算器86から出力するべースバンド信号をディジタル信号に変換して復調部58に入力し、復調部58は入力信号に復調処理を施して適応制御装置51に入力する。
一方、遅延時間取得部73は通信制御部59よりキャリア周波数を求め、遅延時間テーブル保存部72よりキャリア周波数に応じた遅延時間を取得し、遅延時間設定部74に入力する。遅延時間設定部74は、遅延時間取得部73から入力された遅延時間を遅延部51cの第1セレクタ62(図1参照)に初期設定する。この結果、フィードバック信号y(t)は、設定された遅延時間、遅延部51cで遅延して誤差演算部51aに到達する。これにより、誤差演算部51aに到達するまでのフィードバック信号の全遅延時間は、参照信号x(t)が遅延部51bを介して誤差演算部51aに到達するまでの全遅延時間と略等しくなる。
誤差演算部51aは遅延部51b,51cを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部51dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の参照信号に適応制御結果を反映する。以後上記動作が繰り返される。以上の制御により、良好な適応制御が可能となる。
又、以上と並行して遅延時間の微調整を行う。すなわち、遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63(図1参照)を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間においてスライディング相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延部51cの第1のセレクタ63に再設定する。
最大相関を求める際のシフト範囲は初期設定した遅延時間の前後わずかな範囲でよく、これにより、遅延部51cの遅延時間をすばやくリアルタイムに微調整してフィードバック信号と参照信号の誤差演算部への到達時間を高精度に一致させることができ、良好な適応制御が可能となる。
(H)第8実施例
以上の実施例では、参照信号およびフィードバック信号が誤差演算部に入力するまでの遅延時間の差を求めて遅延部に設定して該差が零となるように制御するものであるが、予め、参照信号周波数に対する遅延時間差特性を作成し、その逆特性を複素フィルタに設定して遅延時間差が零となるように制御することもできる。
図16は第8実施例の適応制御装置の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、
(1)フィードバック信号y(t)に遅延時間特性をキャンセルするための処理を施し
て誤差演算部51aに入力する複素フィルタ51fを設けた点
(2)通信制御部59、スイッチ60、遅延時間特性作成部91などの遅延時間特性を作
成するための構成が追加された点、
(3)遅延時間特性と逆特性を作成する逆特性作成部92を設けた点、
(4)該逆特性をフィードバック信号に付加するように係数を決定して複素フィル
タ51fに設定する複素フィルタ係数決定部93を設けた点、
である。尚、遅延部51cは図1の遅延部51cと同一の構成を有している。
図17は複素フィルタの構成図である。図16では明確に示していないが送信信号、フィードバック信号は複素信号である。複素フィルタ51fは、4つのFIRフィルタ101〜104と、加算器105,106で構成され、FIRフィルタ101、103にフィードバック信号の実数部が入力し、FIRフィルタ102、104にフィードバック信号の虚数部が入力する。加算器105はFIRフィルタ101、102の出力を合成して実数部を出力し、加算器106はFIRフィルタ103、104の出力を合成して虚数部を出力する。FIRフィルタ101、104の係数は同じでCn(n=1〜N)、FIRフィルタ102、103の係数は同じでDn(n=1〜N)であり、加算器105,106より
Σ(Ren+jIMn)×(Cn+jDn)
が出力される。複素フィルタ51fの係数により、入力信号に所定の遅延特性を付与することができる。
送信信号を送信するに先立って、複素フィルタ係数を決定して複素フィルタ51fに設定する。すなわち、第2実施例と同様に、通信制御部59はスイッチ60にトレーニング信号を選択させるよう制御し、且つ、遅延時間制御部51eに遅延時間特性を作成するよう指示する。ついで、通信制御部59は中心周波数f0の第1のトレーニング信号(図2参照)を発生すると共に、該中心周波数f0を遅延時間特性作成部91に入力する。尚、遅延特性取得時、複素フィルタ51fを遅延特性フラット、虚部係数0のフィルタとなるように設定する。
遅延時間設定部74は、最大相関を求めるために、遅延部51cの第2のセレクタ63(図1参照)を制御してフィードバック信号y(t)を取り出すシフトレジスタ61のシフト位置を切り替え、これによりフィードバック信号の遅延時間を変更する。そして、遅延時間設定部74は、各遅延時間において相関器75で演算した相関値を保存し、相関値が最大となる遅延時間を求め、この遅延時間を遅延時間特性作成部91に入力する。遅延時間特性作成部91は入力された遅延時間を中心周波数f0に対応させて記憶する。
以後、通信制御部59は、周波数がf0からf3まで順次増大するように狭帯域のトレーニング信号を発生し、遅延時間特性作成部91は前記と同様に遅延時間を周波数に対応させて記憶して遅延時間特性を作成する。これにより、図18(B)に示す遅延時間特性が得られる。ついで、逆特性作成部92は図18(C)に示すように 遅延時間特性と逆特性を作成し、複素フィルタ係数決定部93は該逆特性を示すように複素フィルタ51fのフィルタ係数を決定して該複素フィルタ51fに設定する。
複素フィルタの設定が完了すれば、通信制御部59はスイッチ60により入力信号を適応制御装置に入力させる。
送信信号が入力すると、適応制御部51dは、送信信号x(t)に適応制御結果を反映し、変調部52は適応制御を反映された信号に変調処理を施し、DA変換器53は変調信号をアナログ信号に変換して電力増幅器54に入力し、電力増幅器54は入力信号を増幅してアンテナ55より空間に放射する。
方向結合器56は電力増幅器出力の一部分を検出し、AD変換器57は検出信号をディジタル信号に変換して復調部58に入力し、復調部58は入力信号に復調処理を施して適応制御装置51に入力する。
適応制御装置の複素フィルタ51fは遅延時間差が零となるようにフィードバック信号にフィルタリング処理を施す。誤差演算部51aは遅延部51b,複素フィルタ51fを介して入力する参照信号x′(t)とフィードバック信号y′(t)の差e(t)を演算し、適応制御部1dは該差e(t)が小さくなるように適応制御し、次の参照信号に適応制御結果を反映する。以後上記動作が繰り返される。以上の制御により、良好な適応制御が可能となる。
以上では送信装置における電力増幅器で発生する歪補償する場合に適用した例を示したが本発明はかかる場合に限らず、適応制御により騒音を減少する場合などに適用できる。
又、以上では相関器としてスライディング相関器を用いた例を示したが、マッチトフィルタを用いて相関器を構成することができる。
51b,51c 遅延部
51d 適応制御部
51e 遅延時間制御部
52 変調部
53 DA変換器
54 電力増幅器
55 アンテナ
56 方向結合器
57 AD変換器
58 復調部
59 通信制御部
65a〜65d 周波数発生部
66a〜66d 周波数シフト部
Claims (6)
- 参照信号とフィードバック信号の差を演算する演算部、該差が小さくなるように適応制御し、参照信号に適応制御結果を反映させる適応制御部を備えた適応制御装置において、
参照信号とフィードバック信号が同時に前記演算部に入力するように少なくとも一方の信号を、設定された遅延時間だけ遅延する遅延部、
前記参照信号がマルチキャリア信号であればキャリア数とキャリア配置の組み合わせ、あるいはキャリア数とキャリア配置により特定される中心周波数に基づいて前記遅延時間を取得する遅延時間取得部、
該取得した遅延時間を前記遅延部に設定する遅延時間設定部、
を備えたことを特徴とする適応制御装置。 - 前記遅延時間を前記遅延部に設定した後に、参照信号とフィードバック信号が前記演算部に入力するまでの遅延時間の差を測定する遅延時間差検出部、
を備え、前記遅延時間設定部は該遅延時間差を前記遅延時間として前記遅延部に設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の適応制御装置。 - キャリア数とキャリア配置の組合わせと遅延時間差との対応テーブル、あるいはキャリア数とキャリア配置により特定される中心周波数と遅延時間差との対応テーブルを保存する保存部、
を備え、前記遅延時間取得部は実際のキャリア数とキャリア配置の組合わせ、あるいは前記中心周波数に応じた遅延時間差を前記対応テーブルより取得し、遅延時間として前記遅延部に設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の適応制御装置。 - 前記遅延時間取得部は、キャリア数とキャリア配置より遅延時間を演算する計算式を用いて前記遅延時間を取得する、
ことを特徴とする請求項1記載の適応制御装置。 - 参照信号の電力を測定する電力測定部、
を備え、前記遅延時間取得部は、キャリア数およびキャリア配置並びに各キャリア信号電力に基づいて前記遅延時間を取得する、
ことを特徴とする請求項1記載の適応制御装置。 - 装置内温度を測定する温度測定部、
を備え、前記遅延時間取得部は、参照信号であるマルチキャリア信号のキャリア数およびキャリア配置並びに装置内温度に基づいて前記遅延時間を取得する、
ことを特徴とする請求項1記載の適応制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006335479A JP4480711B2 (ja) | 2006-12-13 | 2006-12-13 | 適応制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006335479A JP4480711B2 (ja) | 2006-12-13 | 2006-12-13 | 適応制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004510127A Division JP3923978B2 (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 適応制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007129744A JP2007129744A (ja) | 2007-05-24 |
JP4480711B2 true JP4480711B2 (ja) | 2010-06-16 |
Family
ID=38151960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006335479A Expired - Fee Related JP4480711B2 (ja) | 2006-12-13 | 2006-12-13 | 適応制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4480711B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5321300B2 (ja) * | 2009-07-08 | 2013-10-23 | 住友電気工業株式会社 | 歪補償回路、及びこれを用いた無線送信装置 |
JP2011199415A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Toshiba Corp | 非線形歪み補償装置 |
JP5497552B2 (ja) * | 2010-06-28 | 2014-05-21 | 京セラ株式会社 | 通信装置及び歪み補正方法 |
JP6056956B2 (ja) * | 2013-03-15 | 2017-01-11 | 日本電気株式会社 | 通信装置及びその歪み抑制方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01314006A (ja) * | 1988-06-13 | 1989-12-19 | Fujitsu Ltd | 歪補償回路 |
JPH0531330B2 (ja) * | 1987-02-24 | 1993-05-12 | Nippon Electric Co | |
JPH09307359A (ja) * | 1996-05-16 | 1997-11-28 | Nec Eng Ltd | フィードフォーワード増幅器及び自動パイロット周波数配置システム |
JPH10145161A (ja) * | 1996-11-13 | 1998-05-29 | Nec Corp | プリディストーション自動調整回路 |
JP2001189685A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-10 | Fujitsu Ltd | 歪補償装置 |
JP2001345718A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-14 | Fujitsu Ltd | 非線形歪補償装置を有する通信装置の起動方法 |
JP2001527312A (ja) * | 1997-12-22 | 2001-12-25 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 広帯域予わい線形化方法及び装置 |
JP2002100940A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-05 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 歪補償増幅器 |
-
2006
- 2006-12-13 JP JP2006335479A patent/JP4480711B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0531330B2 (ja) * | 1987-02-24 | 1993-05-12 | Nippon Electric Co | |
JPH01314006A (ja) * | 1988-06-13 | 1989-12-19 | Fujitsu Ltd | 歪補償回路 |
JPH09307359A (ja) * | 1996-05-16 | 1997-11-28 | Nec Eng Ltd | フィードフォーワード増幅器及び自動パイロット周波数配置システム |
JPH10145161A (ja) * | 1996-11-13 | 1998-05-29 | Nec Corp | プリディストーション自動調整回路 |
JP2001527312A (ja) * | 1997-12-22 | 2001-12-25 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 広帯域予わい線形化方法及び装置 |
JP2001189685A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-10 | Fujitsu Ltd | 歪補償装置 |
JP2001345718A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-14 | Fujitsu Ltd | 非線形歪補償装置を有する通信装置の起動方法 |
JP2002100940A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-05 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 歪補償増幅器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007129744A (ja) | 2007-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3923978B2 (ja) | 適応制御装置 | |
JP3857652B2 (ja) | 歪補償装置 | |
JP3844352B2 (ja) | 送信装置 | |
US20010005402A1 (en) | Distortion compensating apparatus | |
US8619905B2 (en) | Predistorter and distortion compensation method | |
US8442157B2 (en) | Wireless apparatus and signal processing method | |
JP5146890B2 (ja) | 電力制限回路 | |
JP5376050B2 (ja) | 交差偏波干渉補償装置、交差偏波干渉補償方法、プログラム及び位相推定方法 | |
WO2011125261A1 (ja) | 増幅回路及び無線通信装置 | |
JP4480711B2 (ja) | 適応制御装置 | |
JP3439696B2 (ja) | 送信帯域制限フィルタ装置および送信装置 | |
US8854128B2 (en) | Amplifying device and signal processing device | |
JP4335250B2 (ja) | 適応制御装置 | |
JP2007082264A (ja) | 適応制御装置 | |
JP6056956B2 (ja) | 通信装置及びその歪み抑制方法 | |
JP2008028746A (ja) | 歪み補償装置 | |
JP4516900B2 (ja) | 振幅位相制御装置および受信システム | |
JP4813931B2 (ja) | 測定装置およびそれを利用した中継装置 | |
EP1855386A2 (en) | Adaptive control apparatus | |
JPH1117642A (ja) | 受信装置 | |
JP5572590B2 (ja) | 位相特性推定装置並びにそれを備えた位相補正装置及び信号発生装置並びに位相特性推定方法 | |
JP4024602B2 (ja) | サンプルレートコンバータ及びこれを用いた受信機 | |
JP4226064B1 (ja) | 無線信号復調装置 | |
JP2005142939A (ja) | 無線受信機 | |
JP2004214872A (ja) | ピーク制限回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100316 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100316 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |