JPH1117642A - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JPH1117642A
JPH1117642A JP9170475A JP17047597A JPH1117642A JP H1117642 A JPH1117642 A JP H1117642A JP 9170475 A JP9170475 A JP 9170475A JP 17047597 A JP17047597 A JP 17047597A JP H1117642 A JPH1117642 A JP H1117642A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝搬環境が大きく変化した場合にも常に安定
した受信特性を得る。 【解決手段】 この受信装置は同期検波によってディジ
タルデータ系列を復調するOFDM受信装置であり、受
信信号の周波数スペクトルと参照信号の周波数スペクト
ルとから伝送路応答を算出する伝送路応答算出部5と、
伝送路応答を周波数軸上でフィルタリングする帯域幅可
変フィルタ9と、伝送路応答を高速逆フーリエ変換する
ことで希望波と遅延波との到着時刻を得る逆フーリエ変
換部6と、各到着時刻から遅延波の遅延時間を測定する
遅延時間測定部7、その遅延時間に応じて帯域幅可変フ
ィルタ9の帯域幅を変更(設定)する帯域幅設定部8
と、帯域幅可変フィルタ9にてフィルタリングされた後
の伝送路応答を用いて受信信号の歪みを補償する歪み補
償部10と、歪み補償された受信信号をディジタルデー
タ系列に復調する復調部11とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重方式(以下OFDM方式と称す)を採用した無線通信
システムに用いられる受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データや画像信号、ディジタル放
送などの大容量の情報の無線伝送が必要とされている。
そのためには、16値QAMや64QAMなどといった高効
率の変調方式を用いることが必須となる。16値QAMや
64QAMなどは振幅と位相の各々に情報が載せられる変
調方式であり、この変調方式によって変調された信号は
同期検波によって元のデータ系列に復調される。
【0003】一般的な無線通信システムでは、マルチパ
スなどの劣悪な伝搬環境によって信号波形の振幅及び位
相に大きな歪みが生じる。
【0004】このような信号波形の電波を受信装置で受
信し、その受信信号をそのまま用いて同期検波を行う
と、元のデータ系列とは全く異なる受信データ系列を得
る結果となる。
【0005】そこで、マルチパスなどの影響を受けた電
波から同期検波を行うためには、振幅歪みおよび位相歪
みなどの歪み補償を行う歪み補償手段を受信装置に設け
ておく必要がある。
【0006】ここで、マルチキャリア伝送方式の一つで
ある直交周波数分割多重方式(以下OFDM方式と称
す)を採用した無線通信システムにおいて歪み補償手段
を備えた従来の受信装置について説明する。
【0007】OFDM方式の場合、直交周波数分割多重
信号、つまりOFDM信号の近接した複数のサブキャリ
ア信号を利用して伝送路の周波数特性を求めることがで
きる。 したがって、従来の無線通信システムでは、送
信装置側から定期的に既知信号を乗せたサブキャリア信
号を送信し、そのサブキャリア信号を受信装置が受信し
たときに各サブキャリアの伝送路応答を求め、OFDM
信号の帯域内の伝送路応答を求めている。これら各サブ
キャリアの伝送路応答には受信装置内で生じた熱雑音な
ども含まれているため、求めた伝送路応答を周波数軸上
でフィルタリングすることにより雑音成分を抑制して伝
送路応答を真値に近づけ、歪み補償手段では、フィルタ
リング後の真値に近い伝送路応答を用いて受信信号の歪
み補償を行い、それを復調して周波数特性のよい復調信
号を得るようにしている。
【0008】ところで、この種の無線通信システムの受
信装置は、近年、携帯型の移動端末として利用されるこ
ともあり、常に位置が固定されているとは限らず、移動
中に電波を受信することもある。この移動受信では、伝
搬環境が激しく変化するため、伝送路応答も大きく変化
する。
【0009】そこで、従来は受信装置内に帯域幅の異な
るいくつかのフィルタを設けておき、送信側で時間軸方
向で相関の強い既知信号を定期的に送信してやり、その
既知信号を受信装置が受信したときに適正なフィルタを
選択的に利用して上記伝送路応答をフィルタリングする
ことが行われている。選択したフィルタの帯域幅が適正
値より広い場合はフィルタリング後の伝送路応答に雑音
が多く含まれ、狭い場合は伝送路の周波数特性が歪むこ
とがありどちらの場合も優れた受信特性が得られないた
め、フィルタは帯域幅が適正なものを選択して利用する
ことが望ましい。 しかしながら、移動受信を行う場合
は伝搬環境が時事刻々と激しく変化するため、一度適正
なフィルタを選択したとしても、その後の伝送路の状況
変化により、利用するフィルタを選択し直さなければな
らない。また、受信装置を移動端末として利用する上で
は、携帯性を確保するという面から帯域幅の異なる多く
のフィルタを装置内に設ける訳にもいかず選択利用にも
限りがある。さらに既知信号は定期的とはいっても数シ
ンボルおきに送信されることから、この数シンボルの間
に伝搬環境が大きく変化した場合は利用しているフィル
タの帯域が適正値から大きくずれる可能性もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の受信装置では、帯域幅の異なるいくつかのフィルタ
を設けておき、伝搬環境に応じて適正なフィルタを選択
利用していたが、移動受信を行う場合は、伝搬環境が時
事刻々と激しく変化するため、フィルタを選択利用する
にも限界があり、安定した受信特性が得られなくなると
いう問題があった。 本発明はこのような課題を解決す
るためになされたもので、その第1の目的は伝搬環境が
大きく変化した場合にも常に安定した受信特性を得るこ
とのできる受信装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、既知信号の
送信間隔を空けても伝送路応答を最適な帯域幅でフィル
タリングすることのできる受信装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明の受信装置は、直交周波数
分割多重された信号を受信する受信手段と、前記受信手
段により受信された受信信号を周波数スペクトルに変換
する第1の変換手段と、前記受信信号に対する参照用の
参照周波数スペクトル信号を生成する参照周波数スペク
トル信号生成手段と、前記第1の変換手段により変換さ
れた受信周波数スペクトル信号と前記参照周波数スペク
トル信号生成手段により生成された参照周波数スペクト
ル信号とから伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段
と、前記伝送路応答算出手段により算出された伝送路応
答を伝送路の時間応答に変換する第2の変換手段と、前
記第2の変換手段により変換された伝送路の時間応答を
用いてマルチパスによる遅延波の遅延時間を測定する遅
延時間測定手段と、前記伝送路応答をフィルタリングす
る帯域幅を可変自在に設定可能であり、前記伝送路応答
算出手段により算出された伝送路応答を設定された帯域
幅でフィルタリングする帯域幅可変フィルタと、前記遅
延時間測定手段により測定された遅延波の遅延時間に応
じて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を設定する帯域幅
設定手段と、前記帯域幅可変フィルタによりフィルタリ
ングされた伝送路応答を用い、前記第1の変換手段によ
り変換された受信周波数スペクトル信号のマルチパスに
よる周波数軸方向の歪みを補償する歪み補償手段と、前
記歪み補償手段により歪み補償された受信周波数スペク
ル信号を用いてディジタルデータ系列を復調する復調手
段とを具備している。
【0013】この請求項1記載の発明の場合、マルチパ
スで生じる遅延波の遅延時間を測定し、この測定された
遅延時間に応じて帯域幅可変フィルタの帯域幅を変える
ので、伝搬環境が大きく変化した場合でも、伝送路応答
算出手段によって算出された伝送路応答を常に適正な帯
域幅でフィルタリングすることができ、安定した受信特
性を得ることができる。
【0014】請求項2記載の発明の受信装置は、直交周
波数分割多重された信号を受信する受信手段と、前記受
信信号に対する参照用の参照周波数スペクトル信号を生
成する参照周波数スペクトル信号生成手段と、前記参照
周波数スペクトル信号生成手段により生成された参照周
波数スペクトル信号と前記受信信号を変換して得られた
周波数スペクトル信号とから伝送路応答を算出する伝送
路応答算出手段と、前記受信手段により受信された受信
信号を周波数スペクトルに変換すると共に、前記伝送路
応答算出手段により算出された伝送路応答を伝送路の時
間応答に変換する変換手段と、前記変換手段に対する信
号の入出力を切り替える信号切替手段と、前記変換手段
により変換され前記信号切替手段から出力された伝送路
の時間応答を用いてマルチパスによる遅延波の遅延時間
を測定する遅延時間測定手段と、前記伝送路応答をフィ
ルタリングする帯域幅を可変自在に設定可能であり、前
記伝送路応答算出手段により算出された伝送路応答を設
定された帯域幅でフィルタリングする帯域幅可変フィル
タと、前記遅延時間測定手段により測定された遅延波の
遅延時間に応じて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を設
定する帯域幅設定手段と、前記帯域幅可変フィルタによ
りフィルタリングされた伝送路応答を用い、前記変換手
段により変換され前記信号切替手段から出力された受信
周波数スペクトル信号のマルチパスによる周波数軸方向
の歪みを補償する歪み補償手段と、前記歪み補償手段に
より歪み補償された受信周波数スペクル信号を用いてデ
ィジタルデータ系列を復調する復調手段とを具備してい
る。
【0015】この請求項2記載の発明の場合、変換手段
は、受信手段により受信された受信信号を周波数スペク
トルに変換すると共に、伝送路応答算出手段により算出
された伝送路応答を伝送路の時間応答に変換するので、
信号切替手段で変換手段への入出力信号を切り替えるこ
とにより請求項1記載の発明と同様に動作させることが
できる。
【0016】すなわち、第1の変換手段と第2の変換手
段とを一体化した変換手段と、この変換手段への入出力
信号を切り替える信号切替手段とを設けたことにより上
記請求項1記載の発明と同様に動作すると共に、上記請
求項1記載の発明の受信装置よりも構成を簡素化するこ
とができる。
【0017】請求項3記載の発明の受信装置は、請求項
1記載の受信装置において、前記復調手段により復調さ
れた復調信号を再変調して再変調信号を出力する変調手
段と、前記変調手段から出力された再変調信号と前記参
照周波数スペクトル信号生成手段により生成された参照
周波数スペクトル信号とを切り替えて前記伝送路応答算
出手段へ出力する信号切替手段と、前記第1の変換手段
から前記伝送路応答算出手段への受信周波数スペクトル
信号を遅延させる遅延手段とを具備している。
【0018】この請求項3記載の発明の場合、初めに既
知信号が受信信号として受信されると、信号切替手段は
参照周波数スペクトル信号を伝送路応答算出手段へ出力
し上記発明と同様に信号処理されて復調手段で復調され
る。復調手段により復調された復調信号は変調手段が再
び変調して再変調信号を信号切替手段へ出力し、信号切
替手段は今度は再変調信号を伝送路応答算出手段へ出力
する。すると、伝送路応答算出手段には、再変調信号と
第1の変換手段からの遅延された受信周波数スペクトル
信号とが入力されて伝送路応答が算出されるようにな
る。
【0019】これにより、従来、同期捕捉などのために
送信していた時間軸方向で相関の強い既知シンボルを初
めの1回だけ受信装置で受信すれば、後は復調信号から
のフィードバックで直前に得たデータから伝送路応答を
算出できるようになり、以降、相関値の算出が不要とな
るばかりか、送信側から既知シンボルを送信することも
不要になる。また必要であれば、従来よりも広い間隔で
既知シンボルを送信すれば、復調誤差からくる精度のず
れを補正することができる。この結果、既知信号の送信
間隔を空けても伝送路応答を最適な帯域幅でフィルタリ
ングすることができるようになる。
【0020】請求項4記載の発明の受信装置は、直交周
波数分割多重された信号を受信する受信手段と、前記受
信手段により受信された受信信号を周波数スペクトルに
変換する第1の変換手段と、前記受信信号に対する参照
用の参照周波数スペクトル信号を生成する参照周波数ス
ペクトル信号生成手段と、前記第1の変換手段により変
換された受信周波数スペクトル信号と前記参照周波数ス
ペクトル信号生成手段により生成された参照周波数スペ
クトル信号とから伝送路応答を算出する伝送路応答算出
手段と、前記伝送路応答算出手段により算出された伝送
路応答を伝送路の時間応答に変換する第2の変換手段
と、前記第2の変換手段により変換された伝送路の時間
応答を用いて所望波の到着時間とこの所望波のマルチパ
スによる遅延波の到着時間とそれぞれの受信信号の受信
電力とを求め、それらを用いた受信信号処理を行う受信
信号処理手段とを具備している。
【0021】この請求項4記載の発明の場合、伝送路応
答算出手段によって算出された伝送路応答は時間応答に
変換され、この時間応答を用いて各遅延波の遅延時間が
測定され、遅延時間の測定結果に応じた受信信号処理が
受信信号処理手段により行われる。つまり上記請求項1
〜3記載の発明以外の用途に遅延時間の測定結果を利用
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の受信装置に係る第1実施形
態のOFDΜ受信装置の構成を示すブロック図である。
このOFDΜ受信装置は、受信参照シンボルと送信参照
シンボルとから算出される伝送路応答を周波数軸方向に
フィルタリングしフィルタリングされた伝送路応答で受
信シンボルの歪みを補償する同期検波OFDM受信装置
である。
【0024】同図に示すように、このOFDΜ受信装置
は、アンテナ1を介して直交周波数分割多重された信号
(OFDΜシンボル)を受信する受信部2と、受信部2
により受信された受信信号を周波数スペクトル(データ
シンボルや既知の参照シンボルなど)に変換する第1の
変換手段としての高速フーリエ変換部(FFT)4と、
受信信号が参照シンボル(既知信号)であったとき、そ
の参照シンボルに対する参照周波数スペクトル信号、つ
まり送信参照シンボルを生成する参照周波数スペクトル
信号生成手段としての送信参照シンボル生成部3と、高
速フーリエ変換部(FFT)4により変換された参照シ
ンボルなどと送信参照シンボル生成部3から出力された
送信参照シンボルとから伝送路応答を算出する伝送路応
答算出部5と、この伝送路応答算出部5により算出され
た伝送路応答を伝送路の時間応答(希望波の到着時刻と
その希望波から遅延して受信された遅延波の到着時刻な
ど)に変換する第2の変換手段としての高速逆フーリエ
変換部(IFFT)6と、この高速逆フーリエ変換部
(IFFT)6により変換された伝送路の時間応答を用
いてマルチパスによる遅延波の遅延時間を測定する遅延
時間測定部7と、上記伝送路応答をフィルタリングする
帯域幅を可変自在に設定可能であり、伝送路応答算出部
5により算出された伝送路応答を、設定された帯域幅で
フィルタリングする帯域幅可変フィルタ9と、遅延時間
測定部7により測定された遅延波の遅延時間に応じて帯
域幅可変フィルタ9の帯域幅を設定する帯域幅設定部8
と、帯域幅可変フィルタ9によりフィルタリングされた
伝送路応答を用いて、高速フーリエ変換部(FFT)4
により変換された受信信号のマルチパスによる周波数軸
方向の歪みを補償する歪み補償部10と、この歪み補償
部10により歪み補償された受信信号を用いてディジタ
ルデータ系列を復調する復調部11などから構成されて
いる。
【0025】この第1実施形態のOFDΜ受信装置の場
合、アンテナ1で受信されたOFDMシンボルは、受信
部2により受信信号処理が行われ、高速フーリエ変換部
4で高速フーリエ変換(FFT)されて周波数スペクト
ル信号に変換される。
【0026】ここで、送信側から所定周期で送られてく
る既知の参照シンボルを受信した場合、伝送路応答算出
部5では、受信参照シンボルの周波数スペクトル信号
と、送信参照シンボル生成部3で生成された送信参照シ
ンボルの周波数スペクトル信号を用いて伝送路応答を算
出し、算出した伝送路応答を高速逆フーリエ変換部(I
FFT)6へ出力する。
【0027】高速逆フーリエ変換部(IFFT)6に伝
送路応答が入力されると、高速逆フーリエ変換部(IF
FT)6では、伝送路応答が高速逆フーリエ変換され
て、伝送路の時間応答が得られ、時間応答測定部7に出
力される。
【0028】時間応答測定部7では、伝送路の時間応答
から、マルチパスによる遅延波の遅延時間を測定する。
帯域幅設定部8は、時間応答測定部7の遅延時間出力を
用いて、帯域幅可変フィルタ9の帯域幅を適正値に設定
する。
【0029】また、伝送路応答算出部5で算出された伝
送路応答には雑音成分が含まれているため、伝送路応答
算出部5から帯域幅可変フィルタ9に伝送路応答が出力
される。帯域幅可変フィルタ9に伝送路応答が入力され
ると、伝送路応答は上記帯域幅設定部8によって設定さ
れた帯域幅で周波数軸方向にフィルタリングされ、伝送
路応答に含まれていた雑音成分が抑制される。
【0030】一方、受信部2において、参照シンボルで
はなく、データシンボルを受信した場合、高速フーリエ
変換部4はデータシンボルを周波数スペクトルに変換
し、歪み補償部10は、フィルタ8で出力されるフィル
タリング後の伝送路応答と、高速フーリエ変換部4で出
力されるデータシンボルの周波数スペクトル信号を用い
て受信データシンボルの周波数軸方向の歪みを補償す
る。歪み補償部10で歪み補償が行われたデータシンボ
ルは、復調部11によってディジタルデータ系列に復調
される。
【0031】このようにこの第1実施形態のOFDM受
信装置によれば、マルチパスで生じた遅延波の遅延時間
を測定し、この測定された遅延時間に応じて帯域幅可変
フィルタ9の帯域幅を変えるので、伝搬環境が大きく変
化した場合でも、帯域幅可変フィルタ9では、伝送路応
答算出部5から入力される伝送路応答を常に適正な帯域
幅でフィルタリングすることができ、安定した受信特性
を得ることができる。また雑音が抑制された伝送路応答
から遅延時間を測定するので遅延時間の測定精度を向上
することができる。次に、図2を参照して本発明に係る
第2実施形態の受信装置について説明する。 図2は図
1の高速フーリエ変換部4と高速逆フーリエ変換部6と
を一体化し高速フーリエ/逆フーリエ変換部13とした
OFDM受信装置の一例を示すブロック図である。
【0032】一般に、高速フーリエ変換(FFT)と逆
フーリエ変換(IFFT)はその処理形態、つまりアル
ゴリズムがほぼ等しいため上記第1実施形態に示した高
速フーリエ変換部4と高速逆フーリエ変換部6とを同じ
回路構成として実現できる。したがって、この第2実施
形態のOFDM受信装置は、高速フーリエ/逆フーリエ
変換部13の入力端と出力端とにそれぞれ切替部12−
1、12−2を接続して、受信部2から出力された信号
が切替部12−1を介して高速フーリエ/逆フーリエ変
換部13に入力された場合、高速フーリエ/逆フーリエ
変換部13がFFTを行い、この変換結果を切替部12
−2が伝送路応答算出部5または歪み補償部10へ切替
出力し、伝送路応答算出部5から出力された信号が切替
部12−1を介して高速フーリエ/逆フーリエ変換部1
3に入力された場合、高速フーリエ/逆フーリエ変換部
13がIFFTを行い、この変換結果を切替部12−2
が時間応答測定部7へ出力するよう構成されている。
【0033】この第2実施形態のOFDM受信装置の場
合、アンテナ1で受信されたOFDMシンボルは、受信
部2により受信信号処理が行われ、切替部12−1を経
由し、高速フーリエ/逆フーリエ変換部13に入力され
る。高速フーリエ/逆フーリエ変換部13は、高速フー
リエ変換によって受信シンボルを周波数スペクトル信号
に変換する。
【0034】ここで、受信シンボルが例えば既知参照シ
ンボルであった場合、高速フーリエ/逆フーリエ変換部
13の出力は、切替部12−2を通過して伝送路応答算
出部5に入力される。伝送路応答算出部5では、切替部
12−2から得られた受信既知参照シンボルの周波数ス
ペクトルと、送信参照シンボル生成部3で生成された送
信既知参照シンボルの周波数スペクトルとを用いて、伝
送路応答を算出する。算出された伝送路応答は帯域幅可
変フィルタ9でフィルタリングされ、雑音が抑圧され
る。伝送路応答算出部5の出力は、切替部12−1を経
由して高速フーリエ/逆フーリエ変換部13に入力され
る。
【0035】すると、高速フーリエ/逆フーリエ変換部
13では、入力された伝送路応答が逆フーリエ変換され
て伝送路の時間応答に変換される。この変換された伝送
路の時間応答は、切替部12−2を経由して時間応答測
定部7に入力され、時間応答測定部7により遅延波の遅
延時間が測定され、遅延時間が帯域幅設定部8に出力さ
れる。
【0036】帯域幅設定部8は、時間応答測定部7から
入力された遅延時間に応じて帯域幅可変フィルタ9の適
切な帯域幅を設定する。
【0037】一方、受信部2によってデータシンボルが
受信されると、受信部2の出力は切替部12−1を経由
して高速フーリエ/逆フーリエ変換部13に入力され、
高速フーリエ/逆フーリエ変換部13により高速フーリ
エ変換される。この高速フーリエ変換によって得られた
データシンボルの周波数スペクトルは切替部12−2を
経由して歪み補償部10に入力される。歪み補償部10
では、帯域幅可変フィルタ9から出力されたフィルタリ
ング後の伝送路応答を用いて切替部12−2から出力さ
れてきたデータシンボルの周波数軸方向の歪みを補償す
る。歪み補償後のデータシンボルの周波数スペクトル
は、復調部11によって復調されてディジタルデータ系
列に変換される。
【0038】このようにこの第2実施形態のOFDM受
信装置によれば、高速フーリエ/逆フーリエ変換部13
が、受信部2により受信された受信信号を周波数スペク
トルに変換すると共に、伝送路応答算出部5により算出
された伝送路応答を伝送路の時間応答に変換するので、
その前段に配置した切替部12−1とその後段に配置し
た切替部12−2とで高速フーリエ/逆フーリエ変換部
13への入出力信号を切り替えることにより上記第1実
施形態と同様に動作させることができる。
【0039】すなわち、上記第1実施形態では、高速フ
ーリエ変換部(FFT)4と高速逆フーリエ変換部(I
FFT)6とを分離して構成していたが、これらを一体
化することにより、上記第1実施形態と同様の効果が得
られると共に、上記第1実施形態よりも装置内の構成を
簡素化することができる。
【0040】FFTやIFFTは、ほぼ同じアルゴリズ
ムでデータを変換する処理なので、単体の高速フーリエ
変換部(FFT)4の容量を1、単体の高速逆フーリエ
変換部(IFFT)6の容量を1とし、互いを併せて容
量が2であったものが、高速フーリエ/逆フーリエ変換
部13として一体化したことにより、単体時のほぼ1倍
程度の容量でパッケージングすることができる。
【0041】次に、図3を参照して本発明の受信装置に
係る第3実施形態のOFDΜ受信装置について説明す
る。図3はこの第3実施形態のOFDΜ受信装置の構成
を示すブロック図である。
【0042】同図に示すように、この第3実施形態のO
FDΜ受信装置は、上記第1実施形態の構成に、さら
に、復調部11で復調したデータ系列を再変調しフィー
ドバックする変調部15と、変調部15からフィードバ
ックされた変調信号と送信参照シンボル生成部3で生成
された送信参照シンボルとを切り替えて伝送路応答算出
部5へ出力する切替部12−3と、この切替部12−3
から出力される信号が再変調信号のときに遅延させた高
速フーリエ変換部4の出力を伝送路応答算出部5に入力
する遅延部14とから構成されている。
【0043】この第3実施形態のOFDΜ受信装置の場
合、アンテナ1で受信されたOFDMシンボルは、受信
部2により受信信号処理が行われ、高速フーリエ変換部
4で高速フーリエ変換(FFT)されることにより、周
波数スペクトル信号に変換される。高速フーリエ変換部
4の出力は、遅延部14で1シンボル分遅延され、伝送
路応答算出部5に入力される。
【0044】例えば受信したOFDMシンボルが既知の
参照シンボルであった場合、送信参照シンボル生成部3
は送信参照シンボルの周波数スペクトル信号を生成して
出力する。伝送路応答算出部5は、受信参照シンボルの
周波数スペクトル信号と、切換部12−3を通って伝送
路応答算出部5に入力される送信参照シンボルの周波数
スペクトル信号とを用いて伝送路応答を算出する。算出
した伝送路応答には雑音成分が含まれているため、帯域
幅可変フィルタ9によって周波数軸方向にフィルタリン
グされる。フィルタリングされた伝送路応答は、逆フー
リエ変換部6で逆フーリエ変換され、時間応答に変換さ
れる。
【0045】帯域幅可変フィルタ9によってフィルタリ
ングされた後の伝送路応答は雑音成分が抑圧されている
ため、フィルタリング後の伝送路応答のIFFT結果を
用いて遅延時間を測定する方がフィルタリング前の伝送
路応答のIFFT結果を用いるよりも遅延時間の測定精
度が向上する。
【0046】時間応答測定部7では、伝送路の時間応答
から、マルチパスによる遅延波の遅延時間を測定する。
帯域幅設定部8は、測定された遅延時間を用いて、帯域
幅可変フィルタ9の帯域幅を適正値に設定する。この帯
域幅は、現時刻の受信シンボルから算出される伝送路応
答のフィルタリングに用いても良く、次のシンボルから
算出される伝送路応答をフィルタリングするときに用い
ても良い。この場合、先頭シンボルの伝送路応答をフィ
ルタリングするとき、まだ帯域幅可変フィルタ9の帯域
は適正値に設定されていないので、予め所定の値に設定
しておく。先頭シンボルの伝送路応答をフィルタリング
する帯域幅可変フィルタ9の帯域幅は、例えば予想され
る最大遅延時間から設定しておいても良く、また若干大
きめに設定しておいても良い。また先頭シンボルの伝送
路応答についてはフィルタリングしなくても良い。
【0047】なおこの第3実施形態では、帯域幅可変フ
ィルタ9の出力を高速逆フーリエ変換(IFFT)する
場合について説明したが、図1または図2のOFDM受
信装置のように、伝送路応答算出部5の出力を高速逆フ
ーリエ変換(IFFT)してもよい。
【0048】一方、受信部2によって受信されたOFD
Mシンボルがデータシンボルであった場合、高速フーリ
エ変換部4はデータシンボルを周波数スペクトル信号に
変換し、歪み補償部10は帯域幅可変フィルタ9で出力
されるフィルタリング後の伝送路応答と、高速フーリエ
変換部4で出力されるデータシンボルの周波数スペクト
ル信号を用いて受信データシンボルの周波数軸方向の歪
みを補償する。歪み補償部10で歪みを補償されたデー
タシンボルは復調部11によってディジタルデータ系列
に復調される。復調部11で得られたディジタルデータ
系列は、変調部15で再変調されて切替部12−3を経
由して伝送路応答算出部5に入力される。高速フーリエ
変換部4でIFFTされた受信データシンボルは、遅延
部14で一シンボル分遅延した後、伝送路応答算出部5
に入力される。伝送路応答算出部5は、切替部12−3
の出力と、遅延部14の出力とを用いて、再び伝送路応
答を算出する。算出された伝送路応答は適正値に設定さ
れた帯域幅可変フィルタ9でフィルタリングされ、次の
シンボルの歪み補償に用いられる。このようにデータシ
ンボルを受信した場合は、一時刻前のシンボルから得ら
れた伝送路応答を用いて歪みを補償することができる。
また現在の時刻のシンボルから得られた伝送路応答を用
いて歪みを補償することも可能であるが、この場合、受
信信号をディジタルデータ系列に復調するまでの時間が
長くなる。
【0049】帯域幅可変フィルタ9の出力は、逆フーリ
エ変換部6でIFFTされ、時間応答測定部7で遅延波
の遅延時間が測定され、その測定された遅延時間が測定
結果として帯域幅設定部8に出力される。帯域幅設定部
8は、時間応答測定部7から測定結果が入力されると、
入力された遅延時間の値に応じて帯域幅可変フィルタ9
の帯域幅の再設定を行う。これにより遅延時間が測定さ
れるたびに帯域幅可変フィルタ9の帯域幅が更新(再設
定)されることになる。
【0050】このようにこの第3実施形態のOFDM受
信装置によれば、受信されたOFDMシンボルのうち、
既知の参照シンボルを受信した場合だけでなく、データ
シンボルを受信した場合でも遅延波の遅延時間に応じて
帯域幅可変フィルタ9の帯域幅が再設定されるので、伝
送路応答に時間変動があるような場合でも帯域幅可変フ
ィルタ9の帯域幅を常に適正値に設定することができ
る。つまり、送信側から既知信号が受信されない間に伝
搬環境が大きく変化した場合でも、直前に得たデータに
よって遅延波の遅延時間を測定し続けることができ、帯
域幅可変フィルタ9の帯域幅を常に適正な値に設定する
ことができる。
【0051】図4は計算機シミュレーションで求めたF
FT規模256,シンボル長 1[msec]のOFDMシンボル
に対する伝送路応答を示す図である。伝送路はEb /N
o =10[ dB]の3波モデルであり、遅延波の遅延時間
はそれぞれ10[μsec ]、50[μsec ]、D/Uはそれ
ぞれ 0[ dΒ]、 5[ dΒ]である。
【0052】この図4より伝送路応答算出部5の出力に
は、雑音が付加されているため細かい凹凸がみられるこ
とが分かる。伝送路応答算出部5の出力を、フィルタリ
ングして得られた伝送路応答は、雑音成分が抑圧されて
おり、伝送路応答の真値に近付く。OFDMのサブキャ
リア間隔をW[Hz]、フィルタの時間領域での片側帯域
幅をB[1/Hz]とする。フィルタの時間領域の正規化帯
域幅を、シンボル長1/Wに対する時間領域の片側帯域
幅と定義すると、正規化帯域幅はBWで表される。この
図4では、伝送路応答のフィルタリングにΒW=0.08、
タップ長64の低域通過ロールオフフィルタを用いてい
る。帯域幅の設定には、伝送路応答のIFFT結果が用
いられる。
【0053】図5は図4の伝送路応答算出部5の出力を
規模256 の高速逆フーリエ変換部6でIFFTして得ら
れた伝送路の時間応答を示す図である。
【0054】同図に示すように、シンボル長 1[msec]
(サブキャリア間隔1[KHz ])の信号をIFFTして
いるので、IFFT後の信号のサンプリング間隔は 1/2
56[msec]となる。
【0055】この図5の受信電力スペクトルには、 129
番目、 131番目、 141番目のサンプリング時刻にそれぞ
れピークが存在するが、 129番目のサンプリング時刻の
ピークは所望信号によるもので、 131番目、 141番目の
サンプリング時刻のピークは遅延波によるものである。
131番目のピークと所望波のピークの間は 2サンプル、
141番目のピークと所望波のピークの間は12サンプル分
の時間が空いており、これはそれぞれ約 7.8[μsec
]、46.9[μsec ]に相当する。実際の遅延時間はそ
れぞれ10[μsec ]、50[μsec ]であるので、ピーク
間隔の時間にほぼ一致し、伝送路応答のIFFTによ
り、遅延波の遅延時間が測定できることが確認できる。
ここでは、サンプリング間隔は 1/256[msec]であった
が、サンプリング間隔を狭めると、遅延時間測定の精度
が向上する。また、ピーク値を読みとることにより、到
着した受信信号の電力値がわかる。電力の高い遅延波が
伝送路応答の形成に大きく影響するので、電力が大きい
遅延波の遅延時間を測定することによって、フィルタの
帯域幅を決定すると良い。
【0056】図6は横軸を正規化帯域幅ΒWとしたとき
の、図1の受信装置のビット誤り率特性を示す図であ
る。
【0057】伝送路は、遅延時間10[μsec ]、D/U
= 0[ dΒ]の第一の2波モデル、遅延時間50[μsec
]、D/U= 5[ dB]の第二の2波モデル、二つの
遅延波の遅延時間がそれぞれ10[μsec ]、50[μsec
]、D/Uがそれぞれ 0[ dB]、 5[ dB]の3波
モデルの3種類であり、それぞれEb /No =10[ d
B]である。帯域幅可変フィルタ9は64タップのロール
オフフィルタを用いている。この図6より3波モデルで
ビット誤り率が最適となるのは帯域幅ΒW=0.07であ
り、第二の2波モデルで最適となる帯域幅0.08とほぼ等
しいことから、複数の遅延波が存在する場合、最大の遅
延時間から帯域幅を設定すれば良いことが分かる。但し
受信電力が低い遅延波は、伝送路の形成にほとんど影響
しないので、受信電力が大きい遅延波の中から最大の遅
延時間を測定し、測定した最大遅延時間から帯域幅を設
定すると良い。
【0058】次に、図7を参照して本発明に係る第4実
施形態の受信装置について説明する。 図7は本発明に
係る第4実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロ
ック図である。
【0059】この第4実施形態のOFDM受信装置は、
伝送路応答をIFFTして得られた所望波及び遅延波の
到着時刻とそれぞれの受信電力とを受信部2で行われる
同期捕捉などの受信信号処理に用いるために受信信号を
測定する受信信号測定部70が設けられている。
【0060】この第4実施形態のOFDM受信装置の場
合、アンテナ1で受信されたOFDMシンボルは、受信
部2により受信信号処理が行われ、高速フーリエ変換部
4でFFTされることにより、周波数スペクトル信号に
変換される。既知の参照シンボルを受信した場合、伝送
路応答算出部5は、受信参照シンボルの周波数スペクト
ル信号と送信参照シンボル生成部3で生成された送信参
照シンボルの周波数スペクトル信号を用いて伝送路応答
を算出する。算出した伝送路応答には雑音成分が含まれ
ているため、帯域幅可変フィルタ9によって周波数軸方
向にフィルタリングされる。
【0061】また伝送路応答算出部5により算出された
伝送路応答は、高速逆フーリエ変換部(IFFT)6で
IFFTされ、伝送路の時間応答、つまり所望波及び遅
延波の到着時刻が得られる。
【0062】これら所望波及び遅延波の時刻から受信信
号測定部70が遅延波の遅延時間と、それぞれの受信電
力値を測定し受信部2へフィードバックする。受信部2
では、受信信号測定部70から入力された遅延波の遅延
時間や所望波及び遅延波の受信電力値を用いて同期補足
などの受信信号処理を行う。
【0063】このようにこの第4実施形態の受信装置に
よれば、高速逆フーリエ変換部(IFFT)6でIFF
Tされて得られた伝送路の時間応答から所望波が到着し
てから遅延波が到着するまでの遅延時間と所望波及び遅
延波のそれぞれの受信電力値とを測定することにより、
測定結果を上記第1〜3実施形態とは異なる用途、例え
ば受信部2での同期補足などに利用することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、マルチパスで生じる遅延波の遅延時間を測定
し、この測定された遅延時間に応じて帯域幅可変フィル
タの帯域幅を変えるので、伝搬環境が大きく変化した場
合でも、伝送路応答算出手段によって算出された伝送路
応答を常に適正な帯域幅でフィルタリングすることがで
き、安定した受信特性を得ることができる。また雑音が
抑制された伝送路応答から遅延時間を測定するので遅延
時間の測定精度を向上することができる。
【0065】また請求項2記載の発明によれば、第1の
変換手段と第2の変換手段とを一体化した変換手段と、
この変換手段への入出力信号を切り替える信号切替手段
とを設けたことにより受信装置の構成を簡素化すること
ができる。
【0066】請求項3記載の発明によれば、送信側で既
知信号を送信しない間に伝搬環境が大きく変化する場合
でも、受信装置自身が得たデータによって遅延波の遅延
時間を測定し続けることができる。したがって、従来、
同期捕捉などのために送信していた時間軸方向で相関の
強いシンボル、つまり既知信号を従来よりも広い間隔を
空けてまたは初めの1回のみ送信すればよくなる。この
結果、既知信号の送信間隔を空けても伝送路応答を最適
な帯域幅でフィルタリングすることができる。請求項4
記載の発明によれば、上記請求項1〜3記載の発明以外
の用途に遅延時間の測定結果を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のOFDM受信装置
の構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る第2の実施形態のOFDM受信装
置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明に係る第3の実施形態のOFDΜ受信装
置の構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態におけるOFDM受信装置の伝送路
応答特性を示す図。
【図5】同実施形態におけるOFDM受信装置の伝送路
応答の逆フーリエ変換結果を示す図。
【図6】同実施形態におけるOFDM受信装置のビット
誤り率特性を示す図。
【図7】本発明に係る第4実施形態のOFDΜ受信装置
の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…受信アンテナ、2…受信部、3…送信参照シンボル
生成部、4…高速フーリエ変換部、5…伝送路応答算出
部、6…高速逆フーリエ変換部、7…時間応答測定部、
8…帯域幅設定部、9…フィルタ、10…歪み補償部、
11…復調部、12−1、12−2、12−3…切替
部、13…変調部、14…遅延部、15…変調部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交周波数分割多重された信号を受信す
    る受信手段と、 前記受信手段により受信された受信信号を周波数スペク
    トルに変換する第1の変換手段と、 前記受信信号に対する参照用の参照周波数スペクトル信
    号を生成する参照周波数スペクトル信号生成手段と、 前記第1の変換手段により変換された受信周波数スペク
    トル信号と前記参照周波数スペクトル信号生成手段によ
    り生成された参照周波数スペクトル信号とから伝送路応
    答を算出する伝送路応答算出手段と、 前記伝送路応答算出手段により算出された伝送路応答を
    伝送路の時間応答に変換する第2の変換手段と、 前記第2の変換手段により変換された伝送路の時間応答
    を用いてマルチパスによる遅延波の遅延時間を測定する
    遅延時間測定手段と、 前記伝送路応答をフィルタリングする帯域幅を可変自在
    に設定可能であり、前記伝送路応答算出手段により算出
    された伝送路応答を設定された帯域幅でフィルタリング
    する帯域幅可変フィルタと、 前記遅延時間測定手段により測定された遅延波の遅延時
    間に応じて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を設定する
    帯域幅設定手段と、 前記帯域幅可変フィルタによりフィルタリングされた伝
    送路応答を用い、前記第1の変換手段により変換された
    受信周波数スペクトル信号のマルチパスによる周波数軸
    方向の歪みを補償する歪み補償手段と、 前記歪み補償手段により歪み補償された受信周波数スペ
    クル信号を用いてディジタルデータ系列を復調する復調
    手段とを具備したことを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 直交周波数分割多重された信号を受信す
    る受信手段と、 前記受信信号に対する参照用の参照周波数スペクトル信
    号を生成する参照周波数スペクトル信号生成手段と、 前記参照周波数スペクトル信号生成手段により生成され
    た参照周波数スペクトル信号と前記受信信号を変換して
    得られた周波数スペクトル信号とから伝送路応答を算出
    する伝送路応答算出手段と、 前記受信手段により受信された受信信号を受信周波数ス
    ペクトルに変換すると共に、前記伝送路応答算出手段に
    より算出された伝送路応答を伝送路の時間応答に変換す
    る変換手段と、 前記変換手段に対する信号の入出力を切り替える信号切
    替手段と、 前記変換手段により変換され前記信号切替手段から出力
    された伝送路の時間応答を用いてマルチパスによる遅延
    波の遅延時間を測定する遅延時間測定手段と、 前記伝送路応答をフィルタリングする帯域幅を可変自在
    に設定可能であり、前記伝送路応答算出手段により算出
    された伝送路応答を設定された帯域幅でフィルタリング
    する帯域幅可変フィルタと、 前記遅延時間測定手段により測定された遅延波の遅延時
    間に応じて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を設定する
    帯域幅設定手段と、 前記帯域幅可変フィルタによりフィルタリングされた伝
    送路応答を用い、前記変換手段により変換され前記信号
    切替手段から出力された受信周波数スペクトル信号のマ
    ルチパスによる周波数軸方向の歪みを補償する歪み補償
    手段と、 前記歪み補償手段により歪み補償された受信周波数スペ
    クル信号を用いてディジタルデータ系列を復調する復調
    手段とを具備したことを特徴とする受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の受信装置において、 前記復調手段により復調された復調信号を再変調して再
    変調信号を出力する変調手段と、 前記変調手段から出力された再変調信号と前記参照周波
    数スペクトル信号生成手段により生成された参照周波数
    スペクトル信号とを切り替えて前記伝送路応答算出手段
    へ出力する信号切替手段と、 前記第1の変換手段から前記伝送路応答算出手段への受
    信周波数スペクトル信号を遅延させる遅延手段とを具備
    したことを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】 直交周波数分割多重された信号を受信す
    る受信手段と、 前記受信手段により受信された受信信号を周波数スペク
    トルに変換する第1の変換手段と、 前記受信信号に対する参照用の参照周波数スペクトル信
    号を生成する参照周波数スペクトル信号生成手段と、 前記第1の変換手段により変換された受信周波数スペク
    トル信号と前記参照周波数スペクトル信号生成手段によ
    り生成された参照周波数スペクトル信号とから伝送路応
    答を算出する伝送路応答算出手段と、 前記伝送路応答算出手段により算出された伝送路応答を
    伝送路の時間応答に変換する第2の変換手段と、 前記第2の変換手段により変換された伝送路の時間応答
    を用いて所望波の到着時間とこの所望波のマルチパスに
    よる遅延波の到着時間とそれぞれの受信信号の受信電力
    とを求め、それらを用いた受信信号処理を行う受信信号
    処理手段とを具備したことを特徴とする受信装置。
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