JP4478485B2 - 二・三輪車両用前後スライド可能シート構造 - Google Patents

二・三輪車両用前後スライド可能シート構造 Download PDF

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Description

本発明は、二・三輪車両に装備する前後スライド可能なシート構造の改良に関するものである。
シートポジションが変更可能なタンデムシートを備えた自動二輪車が、知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−145143公報(図4)
特許文献1の図4において、符号26はレール部材、符号27は摺動部材、符号29は係合部材、符号29aは操作部であり、レール部材26に摺動可能に取付けた摺動部材27は、係合部材29で移動を不能にすることができ、操作部29aで移動可能にすることができるというものである。
ところで、自動二輪車は四輪車と異なり、運転者が車両から乗り降りする時や、車両を押して移動したり、そばを通ったりする時に、意図せず運転者の身体の一部が操作部29aに触れることがあり、シートポジションが変わる場合がある。
そこで、スライド可能なシートであっても、運転者が意図するとき以外には、シートスライド不能状態が維持できることが望まれる。
本発明は、運転者が意図するとき以外はシートスライドを不能にすることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、二輪車両又は三輪車両の車体にシートスライド機構を介してシートを取付け、シートスライド機構に付属した操作子を操作することで前記シートが前後に移動可能になるようにした二・三輪車両用スライド可能シート構造にであって、
前記操作子とは別に前記シートの前後移動を不能にするスライドロック機構を車両に備え
前記車体は、シートキャッチャを備えると共に、前記シートは、ストライカーを備えて、当該シートを前記車体に施錠可能に構成し、
前記スライドロック機構は、当該スライドロック機構をロック状態に維持しながら前記シートを施錠状態に維持する連動ロック部材を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、二輪車両又は三輪車両の車体にシートスライド機構を介してシートを取付け、シートスライド機構に付属した操作子を操作することでシートが前後に移動可能になるようにした二・三輪車両用スライド可能シート構造であって、
操作子とは別に前記シートの前後移動を不能にするスライドロック機構を車両に備え、
スライドロック機構は、車両に備えるエンジンの始動を許可するキーにより、ロック/アンロック操作可能な機構であり、
車体は、シートキャッチャを備えると共に、シートは、ストライカーを備えて、当該シートを車体に施錠可能に構成し、
スライドロック機構は、当該スライドロック機構をロック状態に維持しながらシートを施錠状態に維持する連動ロック部材を備えたことを特徴とする。
請求項に係る発明では、操作子は、車体左側に備えられ、キーは、スライドロック機構の車体右側に備えられた錠機構に挿抜されることを特徴とする。
請求項に係る発明では、連動ロック部材は、前記キーの回動により、
シートスライド機構に付属した操作子と、シートを取外すための操作部材との操作を不能とする位置と、
両操作が可能となる位置とを、
車体の左右方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、シートスライドのロック/アンロックを操作する操作子とは別に、シートの前後移動を不能にするスライドロック機構を車両に備えた。スライドロック機構で、シートの前後移動を不能にすることができるため、運転者が意図するとき以外には、シートのスライド不能状態を維持することができる。
操作子に外力が加わってもシートがスライドする心配はなく、運転者の意図するシートポジションを維持させることができる。
加えて、シートを車体側から開放することを禁止するシート施錠と、シートの前後スライドを禁止するスライドロックとを、共用部材である連動ロック部材で、一括して実施することができる。部品を共用したので、構成部品の点数を削減することができ、製造コストの削減を図ることができる。
さらに、運転者にとっては、一つのキー操作で、シートを車体側から開放すること、シートを前後にスライドすることの2つが可能となるため、操作が一元化でき、操作性が高まる。
請求項2に係る発明では、車両に備えるエンジンの始動を許可するキーにより、シートスライドがロック/アンロック操作できるようにした。エンジンを停止し、キー孔からキーを抜き、このキーでシートスライドのロックを解除する。すなわち、ロックを解除するためにはエンジンを停止させることが前提となる。
キーを兼用したため、車両走行中にシートをスライドさせないようにすることができる。
請求項に係る発明では、操作子は、車体左側に備えられ、キーは、スライドロック機構の車体右側に備えられた錠機構に挿抜される。
右手が使い易い人が多いことから、多くの操作を行うキーに関連する部材を車体右側に設け、一方、シンプルな操作を行う操作子を車体左側に設けることで、スムーズに操作できる。
請求項に係る発明では、連動ロック部材は、前記キーの回動により、車体の左右方向に移動可能になるように構成した。
連動ロック部材が、車体前後方向に突出しないため、車体前後方向のスペースを確保しやすい。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、二輪車両又は三輪車両は、スクータ型車両を例に以下説明する。
図1は本発明に係るスクータ型車両の側面図であり、二輪車両又は三輪車両としてのスクータ型車両10は、車体フレーム11の前部のヘッドパイプ12に操舵ハンドル13を操舵自在に取付け、操作ハンドル13に連結するフロントフォーク14に前輪15及びフロントフェンダ16を取付けることを基本構造とする。操舵ハンドル13の左右両端にブレーキ操作子20L、20R(Lは運転者を基準とする左、Rは同右を示す添え字である。以下同様)を備える。
そして、車体フレーム11に、別体フレームを18を取付け、この別体フレーム18に前照灯19、方向指示灯21などを取付け、ダウンチューブ17から延出したロアパイプ34にステップ22を取付け、車体フレーム11の後部にパワーユニット23を上下スイング自在に取付け、このパワーユニット23の後部に後輪24を取付け、後輪24の前方に向かって斜め上方に運転者シート25、後輪24の上方に助手席兼シートバック26を設けた二人乗り可能な軽車両である。
図中、27はハンドルポストカバー、28はサイドカバー、29はリヤクッション、30は同乗者用ステップ、31はスタンド、32はグラブレールである。
また、27aはメインスイッチ取付け部であり、車体長手中心軸よりも、右側(図奥)に設けた。従って、メインキーの挿入、回転操作は右手で実施することを標準とする。
図2は一人乗り仕様に変更した本発明に係るスクータ型車両の側面図であり、基本的な構成は図1と同一であるため符号を流用して説明は省略するが、助手席兼シートバック26を起立させて運転者Mの背もたれ、すなわちシートバックに模様替えしたことを示す。また、別体フレーム18の前部にテントなどの荷物33を積載したことを示す。
さらには、操舵ハンドル13及びグラブレール32のみならず、別体フレーム18、ダウンチューブ17、このダウンチューブ17から延出したロアーパイプ34及びリヤフレーム35を露出させたことを特徴とする。
従来のスクータ型車両では、車体フレームを車体カバーで覆い、車体フレームの大部分を露出させないようにすることが普通である。これに対して、本発明は、車体フレームの大部分を露出させて、今までにない外観的特長を発揮させるようにした。
なお、Heはヘルメット、37はメータユニット、38はエアクリーナ、39は荷物載せ部である。
図3は本発明に係る運転者シート(助手席を起こした姿)を示す斜視図であり、助手席兼シートバック26を起立させたことにより、運転者シート25は、背もたれ付きの座席となる。車体長手軸Wを基準にして右に配置したリクライニング機構90(詳細構造は後述する)の作用で、助手席兼シートバック26は、寝かせたり、角度を変更することができる。
また、リヤフレーム35に、荷物載せ部39とグラブレール32とを取付けたことを示す。
荷物載せ部39は、樹脂又は軽金属の凹凸板で構成する。凹凸板であれば平板に比較して断面係数を格段に増加させることができ、より多くの荷物を載せることができる。
さらに、運転者シート25の前縁下方に、スライドロック機構(詳細後述)の操作子47及び第1錠機構56、運転者シート25を車体から上方へ外すときに使用する開錠ノブ80を配置する。
これらの詳細は後述するが、運転者シート25に座った運転者(図2の符号M)は、アクセルを戻して車両を止めた後、メインスイッチ(図2の符号27a)に差し込んであるキー84を右手でエンジン停止位置へ回し、メインスイッチからキー84を抜く。抜いたキー84を第1錠機構56に差し込み、開錠方向へ回す。これらの一連の操作は、右手で連続して実施する。
ここで、操作子47は車体左側に設けられているため、運転者Mは操作子47を左手で操作することができる。そのため、図2において運転者Mは右側のブレーキ操作子20Rを掛けた状態で、シートスライド操作が可能となる。
左右の手を効率よく使用することができるように、第1錠機構56を右に、操作子47を左に配置したので、操作性を大いに高めることができる。そして、ブレーキを掛けた状態でシートスライド操作を行うことができるので、安定した状態で操作することができる。
また、キー84を兼用にしたため、エンジン停止時にシートスライド操作をさせることができる。
さらには、キー84を兼用したため、複数個のキーを準備する必要が無く、部品数の削減が図れると共に、操作性を高めることができる。
図4は本発明で採用したシートスライド機構の斜視図であり、シートスライド機構40は、車体に固定する左右のレール部材41L、41Rと、これらのレール部材41L、41Rにスライド可能に載せた左右のスライダ42L、42Rと、これらのスライダ42L、42Rに掛け渡したV字若しくはU字形のクロスパイプ43と、左のレール部材41Lに付設した歯付き部材44と、この歯付き部材44に噛み合う爪45を備え、車体前後方向へ延びる縦長バー46と、この縦長バー46の前端に形成した操作子47と、この操作子47を戻す作用を発揮するトーションばね49とからなる。
操作子47を矢印のごとく、上げる若しくは回すと爪45が歯付き部材44から外れ、スライダ42L、42Rは、水平移動可能になる。手を緩めて操作子47を戻す(ばね49の作用で戻る)と、爪45が歯付き部材44に噛み合い、スライダ42L、42Rはその位置でロックされ、移動不能となる。
なお、右のスライダ42Rに設けたフック48R、リクライニング機構90、左のスライダ42Lに設けたフック48L、V字若しくはU字形のクロスパイプ43の先端に設けたスライドロック機構50の詳細は後述する。
図5は本発明に係るスライドロック機構の斜視図であり、スライドロック機構50は、クロスパイプ43に取付けたブラケット51と、このブラケット51の前面板52に沿わせた横長の連動ロック部材53と、この連動ロック部材53を水平移動可能に案内するために前面板52に付設したガイド部材54と、操作部材である開錠ノブ80を支えるためにガイド部材54から張り出したステー55と、図示せぬカバー又は前面板52に取付けると共に車体前後方向へ指向させた第1錠機構56と、縦長バー46から張り出し、前面板52を貫通させた補助バー57とからなる。
図6は本発明に係るスライドロック機構の作用図であり、連動ロック部材53は、横長の矩形板であって、先端(図では右端)に斜辺部58を有し、中央に横長のだるま孔59を有し、基部に縦長の長孔61を有する。そして、第1錠機構56に付属したレバー62から図面奥へピン63を延ばし、このピン63を長孔61に嵌める。
(a)はスライドロック状態を示し、補助バー57に連結ロック部材53が載っているため、想像線で示す操作子47を上げることができない。操作子47を上げることができなければ、スライドロック状態が継続し、シートを前後に移動させることはできない。スライドロックを解除するには第1錠機構56のレバー61を図時計方向に回転させる必要がある。
なお、だるま孔59に貫通させる連結ロッド81の詳細は後述するが、連結ロッド81がだるま孔59の小径部64に位置しているため、大径の鍔部材78が連動ロック部材53の裏面に当った時点で、それ以上図おもてへ引き出すことはできない。
(b)はスライドロックを解除することができる状態を示す。すなわち、第1錠機構56の作用で連結ロック部材53が、矢印Aだけ移動し、結果、補助バー57、操作子47及び縦長バー46が、矢印Bの通りに、回転可能となる。なお、連動ロック部材53の斜辺部58は、補助バー57の回転方向にほぼ沿って形成される。
このときは、連結ロッド81はだるま孔59の大径部65に位置し、この大径部65が鍔部材78より大径であるため、連結ロッド81は、図おもて側へ引き出すことができる。
以上、シートスライド機構40及びスライドロック機構50の説明を行ったので、次にシートを車体から脱着する要領について説明する。
図7は本発明に係るシートの取付け要領図であり、先ず運転者シート25の後部下部に設けた差込み片66L、66Rを車体側のフック48L、48Rに挿入する(矢印C)。次に、運転者シート25の前部下部に設けたストライカー67を、車体側のシートキャッチャ70に挿入する(矢印D)。これで、運転者シート25を車体に取付けることができたことになる。
シートキャッチャ70の詳細を次に述べる。
図8は本発明に係るシートキャッチャの構成図兼作用図である。
(a)において、シートキャッチャ70は、ストライカー67を通すためにブラケット51の水平板71に開けた通孔72と、ストライカー67を収納する凹部73を有し、水平板71の下面に付設したサブブラケット74と、前記凹部73に出没自在となるようにサブブラケット74に水平移動可能に支持させた楔部材75と、この楔部材75を図右へ付勢する第1のばね76と、一端に長孔77、中央に鍔部材78、他端に開錠ノブ80を備える連結ロッド81と、この連結ロッド81を図右へ付勢する第2のばね82とからなる。83は楔部材75の基部から延ばしたピンであって、長孔77に嵌合させる。
この状態では、開錠ノブ80を図左へ引こうとしても、連動ロック部材53に鍔部材78が当るので、引くことができない。一方、長孔77の存在により、楔部材75は図左へ移動させることはできる。そこで、ストライカー67を下げて凹部73へ向かわせる。
(b)において、長孔77の作用により、ストライカー67で楔部材75を図左へ移動させたことを示す。
(c)において、ストライカー67が所定位置まで下がると第1のばね76の作用により、楔部材75が図右へ移動し、この楔部材75でストライカー67の上昇を不能にすることができる。スクータ型車両は、通常この状態で使用する。そして、仮に開錠ノブ80を引いても、連動ロック部材53に鍔部材78が当るため、引くことができない。開錠には次の手続は必要となる。
図5において、エンジンの始動に使用するキー(メインキー)84を、第1錠機構56に差し込み、所定方向に回す。すると図6(b)のごとく、連動ロック部材53が矢印Aだけ移動することで、だるま孔59の大径部65が連結ロッド81に位置し、連結ロッド81が引き出し可能になる。そこで、図8(d)において、矢印Eのごとく開錠ノブ80を引き、連結ロッド81を介して楔部材75を図左へ移動する。これで、ストライカー67を開放し、運転者シート25を上げることができる。なお、キー84は第1錠機構56が施錠状態の時のみ抜き挿し可能となる。
次に、シートのリクライニング機構90を説明する。
図9は本発明に係る助手席兼シートバックの取付け図であり、助手席兼シートバック26は、右のスライダ42Rにリクライニング機構90を介して取付けると共に、クロスパイプ43の後端にピン85で回転可能に軸支することにより、取付け角度を変更することができる。
そのためのリクライニング機構90は、下カバー91、及び第2錠機構92を備えた上カバー93で覆った構造体である。以下の説明では、これらのカバー91、93を外して、内部の機構を説明する。
図10は本発明に係るリクライニング機構の分解図であり、リクライニング機構90は、車体側に固定するベースブラケット94と、このベースブラケット94の上部後部に切欠き形成する第1凹部95、第2凹部96及び第3凹部97と、これらの第1〜第3凹部95〜97の何れかに噛合する爪98を備えるリクライニングレバー100と、助手席兼シートバック側に結合する揺動ブラケット101と、この揺動ブラケット101に折り曲げ形成したストッパ片102と、第2錠機構92を支えるために揺動ブラケット101から膨出形成した突起103と、揺動ブラケット101に対向配置する連結板104と、この連結板104に一端を係止するスプリング105と、2本のリベットピン106、107とを主たる構成要素とする。
そして、一方のリベットピン106をリクライニングレバー100の穴108に通し、他方のリベットピン107をベースブラケット94の穴109に通し、これらベースブラケット94とリクライニングレバー100とを挟むようにして揺動ブラケット101及び連結板104を添える。リベットピン106、107の両端をかしめることで、リベットピン106、107で揺動ブラケット101と連結板104とを連結し一体化する。
組上がり姿を次図で説明する。
図11は本発明に係るリクライニング機構の斜視図であり、揺動ブラケット101に助手席兼シートバック26を結合し、スプリング105の他端をリクライニングレバー100に係止めたことを示す。第2錠機構56は、エンジンの始動に使用するキー84で操作することができる。
図12は本発明に係るリクライニング機構の作用図である。
(a)において、リクライニングレバー100を、上のリベットピン106を中心にして時計方向に回すと、第1凹部95に噛み合っていた爪98が外れる。なお、リクライニングレバー100は、連結板104上部のストッパ111に当った時点で、それ以上は図時計方向へ回らない。
(a)の状態であれば、揺動ブラケット101は、下のリベットピン107を中心にして反時計方向へ回すことができる。なお、時計方向へは、ストッパ片102がベースブラケット94側のストッパ受け面112に当るため、回転不能である。すなわち、助手席兼シートバック26の上限はストッパ片102とストッパ受け面112とで規定することができる(図11も参照)。
(b)は、下のリベットピン107を中心に揺動ブラケット101が図反時計方向へ回転し、一緒にリクライニングレバー100が反時計方向へ回転した結果、爪98が第3凹部97に臨んだことを示す。リクライニングレバー100を緩めれば、スプリング105の引き作用で爪98が第3凹部97に噛み込み、リクライニングロック状態になる。第2凹部96についても同様である。
この様にして、リクライニングレバー100を操作してリクライニングロックを解除することで、助手席兼シートバックを任意の角度に設定することができる。なお、リクライニングロックの段数は、この例では3段階としたが、その数は任意である。
図13は本発明に係るリクライニングロック/アンロックの説明図である。
(a)はリクライニングロック状態を示し、第2錠機構92のレバー113がリクライニングレバー100の突部100a側に向いているため、リクライニングレバー100はリベットボルト106を中心に図時計方向へ回すことができず、爪98は第1〜第3凹部95〜97の何れかに噛み合ったままとなる。したがって、第2錠機構92が施錠状態にあれば、リクライニングレバー100に外力が作用しても、リクライニング可能状態になることはない。
ところで、第2錠機構92が施錠位置にあるときに、リクライニングレバー100を強い力でリベットボルト106を中心に図時計方向へ回そうとすると、大きな力が第2錠機構92に作用する。そこで、この力を突起103で受けさせるようにした。この結果、比較的剛性に乏しい上カバー(図9の符号93)に、第2錠機構92を設けることが可能となった。
(b)はリクライニング・アンロック状態を示し、第2錠機構92のレバー113を回したことにより、リクライニングレバー100を想像線の位置へ引くことができ、リクライニングロックを解除することができることを示す。
図14は本発明に係る運転者シートの後部構造を示す図であり、運転者シート25の底板114は後部を上方に膨出させるとともに、この膨出部115に縦長の切欠き部116を形成し、この切欠き部116に、助手席兼シートバックを支える支持パイプ117(図9参照)を位置させるようにした。
図14における支持パイプ117は上限位置にあり、リクライニングに伴って切欠き部116の範囲で上下する。また、切欠き部116は下方を開放したため、運転者シート25を、矢印F、Gのごとく、リクライニングポジションに関係なく脱着することができ、シート脱着の操作性を高めることができる。
図15はスクータ型車両に設けたフューエルリッドの説明図であり、(a)は比較例、(b)は実施例を示す。
(a)において、車体カバー200内に燃料タンク201及び給油口キャップ202を配置した場合には、車体カバー200にフューエルリッド203を取付ける必要がある。従来、このフューエルリッド203は、U字ヒンジ204を用いて、車体カバー200に開閉可能に取付けられる。実線で示す閉状態のフューエルリッド203を、想像線で示す開位置まで開けるときに、車体カバー200に当らぬように、下方へ大きく突出するU字ヒンジ204を採用する必要があった。
この従来の構造においては、U字ヒンジ204の分だけ、車体カバー200内スペースがデッドスペースとなる。このデッドスペースが解消できれば、車載部品の配置が容易になる。
(b)において、車体カバー121内に燃料タンク122及びリザーブタンク123を配置した場合に、車体カバー121に開けた開口124を塞ぐフューエルリッド125は、車体カバー121に載せてビス126で固定するヒンジ固定部127と、このヒンジ固定部127にピン128を介してスイング可能に取付けたヒンジ揺動部129とを用いて、車体カバー121に取付ける。
ヒンジ固定部127及びヒンジ揺動部129が車体カバー121外に在るため、車体カバー121内スペースを拡大することができる。
図16は図15の作用説明図であり、ヒンジ固定部127には、ピン128の近傍にストッパ受け部131を一体形成しておく。また、ヒンジ揺動部129には、ピン128の近傍にストッパ132を一体形成しておく。
ピン128を中心にして、フューエルリッド125を図時計方向へ開けると、ストッパ受け部131にストッパ132が当った時点で、フューエルリッド125は停止する。したがって、フューエルリッド125を開けた力は、ストッパ132やストッパ受け部131に及ぶが、車体カバー側へは及びにくい。
次に、フューエルリッド125を図反時計方向へ回すことで、図15(b)の状態にすることができる。
なお、133は車体カバー側に開けた穴、134はフューエルリッド125に備えた係止片である。穴133に係止片134を、係止することで、フューエルリッド125の浮き上がりや上下振動を防止することができる。
尚、本発明の車両は、実施の形態で述べたスクータ型車両の他、スクータ型車両を除く二輪車又は三輪車であってもよい。
また、請求項1においては、スライドロック機構は、操作子を直接ロックする機構の他、車体に対してスライダを拘束する機構であってもよく、要はシートの前後移動を妨げることのできる機構であれば、構造、取付け位置は、任意である。また、スライドロック機構をアンロックする手段は、必ずしもエンジン始動に用いるキーである必要はなく、それ専用のキーであっても差し支えない。
また、請求項3の連動ロック部材は、実施例では横長の矩形板としたが、形状は変更可能であり、要は、シートスライドロックとシート取外しを禁止する2つの作用を同時に達成することができる部材であれば、形状は任意である。
なお、本構造は、スクータ型車両のみに適用されるものではなく、車体右側にブレーキ操作子が在り、車体左側にクラッチを有するモーターサイクルに適用することができる。
本発明は、スクータ型車両に好適である。
本発明に係るスクータ型車両の側面図である。 一人乗り仕様に変更した本発明に係るスクータ型車両の側面図である。 本発明に係る運転者シート(助手席を起こした姿)を示す斜視図である。 本発明で採用したシートスライド機構の斜視図である。 本発明に係るスライドロック機構の斜視図である。 本発明に係るスライドロック機構の作用図である。 本発明に係るシートの取付け要領図である。 本発明に係るシートキャッチャの構成図兼作用図である。 本発明に係る助手席兼シートバックの取付け図である。 本発明に係るリクライニング機構の分解図である。 本発明に係るリクライニング機構の斜視図である。 本発明に係るリクライニング機構の作用図である。 本発明に係るリクライニングロック/アンロックの説明図である。 本発明に係る運転者シートの後部構造を示す図である。 スクータ型車両に設けたフューエルリッドの説明図である。 図15の作用説明図である。
符号の説明
10…二輪車両又は三輪車両(スクータ型車両)、25…シート(運転者シート)、40…シートスライド機構、47…操作子、50…スライドロック機構、53…連動ロック
部材、56…第1錠機構、67…ストライカー、70…シートキャッチャ、75…楔部材、80…開錠ノブ、81…連結ロッド、84…エンジン始動可能なキー、M…運転者。

Claims (4)

  1. 二輪車両又は三輪車両の車体にシートスライド機構を介してシートを取付け、シートスライド機構に付属した操作子を操作することで前記シートが前後に移動可能になるようにした二・三輪車両用スライド可能シート構造であって、
    前記操作子とは別に前記シートの前後移動を不能にするスライドロック機構を車両に備え、
    前記車体は、シートキャッチャを備えると共に、前記シートは、ストライカーを備えて、当該シートを前記車体に施錠可能に構成し、
    前記スライドロック機構は、当該スライドロック機構をロック状態に維持しながら前記シートを施錠状態に維持する連動ロック部材を備えたことを特徴とする二・三輪車両用スライド可能シート構造。
  2. 二輪車両又は三輪車両の車体にシートスライド機構を介してシートを取付け、シートスライド機構に付属した操作子を操作することで前記シートが前後に移動可能になるようにした二・三輪車両用スライド可能シート構造であって、
    前記操作子とは別に前記シートの前後移動を不能にするスライドロック機構を車両に備え、
    前記スライドロック機構は、車両に備えるエンジンの始動を許可するキーにより、ロック/アンロック操作可能な機構であり、
    前記車体は、シートキャッチャを備えると共に、前記シートは、ストライカーを備えて、当該シートを前記車体に施錠可能に構成し、
    前記スライドロック機構は、当該スライドロック機構をロック状態に維持しながら前記シートを施錠状態に維持する連動ロック部材を備えたことを特徴とする二・三輪車両用スライド可能シート構造。
  3. 前記操作子は、車体左側に備えられ、前記キーは、前記スライドロック機構の車体右側に備えられた錠機構に挿抜されることを特徴とする請求項2記載の二・三輪車両用スライド可能シート構造。
  4. 前記連動ロック部材は、前記キーの回動により、
    前記シートスライド機構に付属した操作子と、前記シートを取外すための操作部材との操作を不能とする位置と、
    両操作が可能となる位置とを、
    車体の左右方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載の二・三輪車両用スライド可能シート構造。
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