JP4473156B2 - 電圧変換装置および車両 - Google Patents

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Description

この発明は、電圧変換装置およびそれを備える車両に関し、特に異なる直流電圧間の電圧変換を行なう電圧変換装置およびそれを備える車両に関する。
特開2004−180466(特許文献1)には、アクティブコンバータ回路と電動機を駆動するための三相インバータ回路とを1つのモジュールに内蔵したインバータ装置が開示されている。
このインバータ装置では、アクティブコンバータ回路素子の温度上昇とインバータ回路素子の温度上昇とが入力電源電圧との間で一定関係になることを利用して、コンバータ回路素子またはインバータ回路素子のどちらかの検出温度とその一定関係から各パワー素子の温度を予測し素子の熱保護を図っている。
特開2004−180466号公報 特開平10−337084号公報 特開2003−134839号公報 特開2002−302359号公報 特開平11−55934号公報
しかしながら、特開2004−180466号公報(特許文献1)に開示されているインバータは、インバータ制御モジュールにおいてスイッチング素子群の搭載されている基板近傍に設けた温度検知器によって素子の温度を予測しているため、温度の予測の誤差が大きくなるという問題があった。温度の予測誤差が大きいと、スイッチング素子の温度限界ぎりぎりまで使用することができず、設計マージンを大きく取る必要がある。このため容量の大きなスイッチング素子を使用しなければならず、インバータ制御モジュールのサイズが大型化し、コストも高くなってしまうという問題点がある。
近年、環境問題に配慮してモータで駆動する電気自動車、燃料電池自動車やエンジンとモータを併用するハイブリッド自動車などが注目を浴びている。これらの車載用モータの制御にもインバータ装置や電圧変換を行なうコンバータ装置が使用されている。このような自動車搭載用途では、インバータ装置やコンバータ装置は故障に強い簡素な構成が好ましく、かついっそうの小型化および低価格化が要求されている。
この発明の目的は、素子の過熱保護を行ないつつ動作可能領域が拡大した電圧変換装置およびそれを備える車両を提供することである。
この発明は、要約すると、電圧変換装置であって、第1の電圧が印加される第1のノードと第2の電圧が印加される第2のノードとの間に接続され、第1、第2の電圧の相互電圧変換を行ない、少なくとも第1のアームおよび第2のアームを有する電圧変換部と、第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、電圧変換部を通過する電流を検出する電流センサと、第1、第2のアームのいずれか一方の温度を検出する第1の温度センサと、第1、第2の電圧センサの出力、電流センサの出力および第1の温度センサの出力に応じて電圧変換回路の過熱保護を行なう制御回路とを備える。
好ましくは、第1のアームは、第1のノードと第1、第2の電圧の基準電位を与える第3のノードとの間に直列に接続される第1、第2のスイッチング素子を含む。第2のアームは、第2のノードと第3のノードとの間に直列に接続される第3、第4のスイッチング素子を含む。電圧変換部は、第1、第2のスイッチング素子の接続ノードと第3、第4のスイッチング素子の接続ノードとの間に接続されるリアクトルをさらに備える。
より好ましくは、第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子には等量の電流が流れ、第1の温度センサは、第1、第4のスイッチング素子のいずれか一方の温度を検出する。制御回路は、第1、第4のスイッチング素子のいずれか他方の温度を第1、第2の電圧センサの出力および電流センサの出力に応じて推定する。
さらに好ましくは、第1の温度センサは、第1、第4のスイッチング素子のいずれか一方と同一基板に設けられる第1の温度検出用ダイオード素子と、第1の温度検出用ダイオード素子に電流を流して順方向電圧を測定する第1の電圧測定回路とを含む。第1、第4のスイッチング素子のいずれか他方が形成される基板には、未使用の第2の温度検出用ダイオード素子が形成されている。
より好ましくは、第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子には等量の電流が流れ、電圧変換装置は、第2、第3のスイッチング素子のいずれか一方の温度を検出する、第2の温度センサをさらに備える。制御回路は、第2、第3のスイッチング素子のいずれか他方の温度を第1、第2の電圧センサの出力および電流センサの出力に応じて推定する。
さらに好ましくは、第1の温度センサは、第2、第3のスイッチング素子のいずれか一方と同一基板に設けられる第3の温度検出用ダイオード素子と、第3の温度検出用ダイオード素子に電流を流して順方向電圧を測定する第2の電圧測定回路とを含む。第2、第3のスイッチング素子のいずれか他方が形成される基板には、未使用の第4の温度検出用ダイオード素子が形成されている。
好ましくは、第1の電圧の取り得る範囲と第2の電圧の取り得る範囲とは一部が重なる。
この発明の他の局面に従うと、車両であって、上記いずれかの電圧変換装置と、第1のノードに接続されるバッテリと、整流素子を介して第2のノードに接続される燃料電池と、第2のノードに接続されるインバータと、インバータによって駆動される回転電機とを備える。
本発明によれば、電圧変換装置において素子の適切な過熱保護が可能となる。素子性能を十分発揮させることができるので、電圧装置の小型化および低コスト化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明に係る車両100の構成を示した回路図である。車両100は、モータを搭載する自動車の一例として示される燃料電池自動車である。
図1を参照して、車両100は、ノードN1とノードN3との間に接続されるバッテリ2と、ノードN1とノードN3との間に接続される平滑用コンデンサ8と、ノードN1とノードN2との間に接続されバッテリの電圧VBとインバータの電圧VINVとの間で相互に電圧変換を行なう電圧変換部10とを含む。
車両100は、さらに、ノードN2とノードN3との間に接続される平滑用コンデンサ14と、ノードN2とノードN3との間に直列に接続されるダイオード16および燃料電池18と、ノードN2とノードN3との間に接続されるインバータ20と、インバータ20によって駆動されるモータ22とを含む。ダイオード16は、燃料電池18に電流が流入するのを防止するための保護素子であり、燃料電池からノードN2に向かう向きを順方向として接続される。
車両100は、さらに、バッテリの電圧VBを検出する電圧センサ6と、電圧変換部10を通過してバッテリ2に流入する電流IBを検出する電流センサ4と、インバータ電圧VINVを検出する電圧センサ12と、制御装置30とを含む。
電圧変換部10は、ノードN1と電圧VBの基準電位を与えるノードN3との間に接続される第1のアームと、ノードN2とノードN3との間に接続される第2のアームと、第1、第2のアーム間に接続されるリアクトルLとを含む。
第1のアームは、ノードN1とノードN3との間に直列に接続されるIGBT素子GA,GBと、IGBT素子GAと並列に接続されるダイオードDAと、IGBT素子GBと並列に接続されるダイオードDBとを含む。
IGBT素子GAのコレクタはノードN1に接続され、エミッタはノードN4に接続される。ダイオードDAはノードN4からノードN1に向かう向きを順方向として接続される。
IGBT素子GBのコレクタはノードN4に接続され、エミッタはノードN3に接続される。ダイオードDBはノードN3からノードN4に向かう向きを順方向として接続される。
第2のアームは、ノードN2とノードN3との間に直列に接続されるIGBT素子GC,GDと、IGBT素子GCと並列に接続されるダイオードDCと、IGBT素子GDと並列に接続されるダイオードDDとを含む。
IGBT素子GCのコレクタはノードN2に接続され、エミッタはノードN5に接続される。ダイオードDCはノードN4からノードN2に向かう向きを順方向として接続される。
IGBT素子GDのコレクタはノードN5に接続され、エミッタはノードN3に接続される。ダイオードDDはノードN3からノードN5に向かう向きを順方向として接続される。
リアクトルLは、ノードN4とノードN5との間に接続される。
車両100は、さらに、IGBT素子GDの温度を測定する第1の温度センサと、IGBT素子GBの温度を測定する第2の温度センサとを含む。
第1の温度センサは、IGBT素子GDと同一半導体基板上に設けられる温度検出用ダイオード素子MDDと、温度検出用ダイオード素子MDDに電流を流して順方向電圧を測定する電圧測定回路26とを含む。
電圧測定回路26は、温度測定用ダイオード素子MDDの両端の電圧を測定する電圧測定器38と、電源ノードと接地ノードとの間に温度検出用ダイオード素子MDDと直列に接続され一定電流を流す電流源36とを含む。
第2の温度センサは、IGBT素子GBと同一半導体基板上に形成される温度検出用ダイオード素子MDBと、温度検出用ダイオード素子MDBに電流を流して順方向電圧を測定する電圧測定回路24とを含む。
電圧測定回路24は、温度測定用ダイオード素子MDBの両端の電圧を測定する電圧測定器34と、電源ノードと接地ノードとの間に温度検出用ダイオード素子MDBと直列に接続され一定電流を流す電流源32とを含む。
なお、IGBT素子GA〜GDは特性が等しいチップCA〜CDが用いられており、チップCA上には未使用の温度検出用ダイオード素子MDAが形成されており、チップCCには未使用の温度検出用ダイオード素子MDCが形成されている。同じ規格のIGBTチップを使用することで、大量生産によるIGBTチップのコストダウン効果が期待できる。
バッテリの電圧VBと燃料電池18の出力電圧とは、取り得る範囲が一部重なっている。たとえばバッテリはニッケル水素バッテリなどが使用され、その電源電圧はたとえば200Vから300Vの範囲で変動するとする。一方燃料電池18の出力電圧はたとえば240V〜400Vの範囲で変動する。したがってバッテリ2の電圧が燃料電池18の出力電圧よりも高い場合と低い場合とがあるので、電圧変換部10は先に説明したように第1、第2のアームを有するような構成となっている。この構成により、バッテリ2側からインバータ20側に昇圧および降圧が可能となり、かつインバータ20側からバッテリ2側に昇圧および降圧が可能となる。
制御装置30は、電圧VB,VINV、電流IB、および電圧測定器34,38でそれぞれ測定された電圧に基づいて得られるIGBT素子GBの温度T(GB),IGBT素子GDの温度T(GD)に応じて一番高温となるスイッチング素子がIGBT素子GA〜GDのいずれであるかを推定し、この温度が素子の破壊温度を超えないように電圧変換部10の通過電力を制限する。
なお、図1に示した構成では、電圧測定回路24は、温度検出用ダイオード素子MDBに接続され、電圧測定回路26は、温度検出用ダイオード素子MDDに接続されているが、電圧測定回路24を、温度検出用ダイオード素子MDCに接続し、電圧測定回路26を、温度検出用ダイオード素子MDDに接続してもよい。この場合は、IGBT素子GCの温度を電圧測定回路24で検知しこれに基づきIGBT素子GBの温度を推定する。また、IGBT素子GAの温度を電圧測定回路26で検知しこれに基づきIGBT素子GDの温度を推定する。
図2は、図1に示した電圧変換部のバッテリから放電する際の動作を説明するための図である。
図2を参照して、バッテリ2からの放電時には、矢印(1)で示す電流が流れるサイクルと矢印(2)で示す電流が流れるサイクルとが交互に行なわれる。
矢印(1)で示す電流はIGBT素子GA,GDがオン状態に制御されることによって流れる。これによりリアクトルLにエネルギが蓄積される。
IGBT素子GA,GDがともにオフ状態に制御されるとリアクトルLに蓄積されたエネルギが矢印(2)で示す電流経路で放出される。これによりバッテリ2から供給される電力によってインバータ20が駆動されモータ22が回転する。
図示しないがモータ22には車輪が減速機を介して接続されている。このようなバッテリ2からの放電は、燃料電池18からの電力だけでは必要なパワーに満たないような高パワー領域でモータ22を運転させる場合や、停車時や低負荷走行時など燃料電池18の効率が低い領域での運転を行なう場合に行なわれる。
図2に示したようなバッテリからの放電時の運転では、電流が流れて発熱する素子はIGBT素子GA,GDおよびダイオードDB,DCである。この場合ダイオードDB,DCでの発熱は、順方向電圧と流れる電流の積による損失である。これに比べてIGBT素子GA,GDの損失はさらにスイッチング損失が加わるため、電圧変換部の素子のうち発熱が大きいのはIGBT素子GAとIGBT素子GDである。
IGBT素子GA,GDのいずれか温度が高くなる素子を基準として素子が破壊しないように制限運転を行なうようにすればIGBT素子の性能を最大限に引き出すことができる。
後に図5、図6で説明するように、IGBT素子GDの温度を電圧測定回路26で測定した温度検出用ダイオード素子の電圧に基づき検知して、この値と電圧VB,VINVの大小関係とから、IGBT素子GA,GDのいずれの温度の方が高いかを知ることができる。
図3は、図1における電圧変換部10の充電時の動作を説明するための図である。
図3を参照して、バッテリ2への充電時には、矢印(1)で示す電流が流れるサイクルと矢印(2)で示す電流が流れるサイクルとが交互に行なわれる。
矢印(1)で示す電流はIGBT素子GB,GCがオン状態に制御されることによって流れる。これによりリアクトルLにエネルギが蓄積される。
IGBT素子GB,GCがともにオフ状態に制御されるとリアクトルLに蓄積されたエネルギが矢印(2)で示す電流経路で放出される。
このようにバッテリ2に対して充電が行なわれるのは、バッテリ2の充電状態(SOC)が低下している場合で燃料電池の出力に余裕がある場合である。または、走行時に車両を制動させた場合においてモータ22が回生運転を行なうことにより電気エネルギを回収してバッテリ2に蓄積する場合である。
図3で示した動作により、燃料電池18で発電された直流電力が供給され、または回生運転によりモータ22で発電された交流電力がインバータ20で直流電力に変換されて供給されてバッテリ2に対する充電が行なわれる。
図3に示したようなバッテリへの充電時の運転では、電流が流れて発熱する素子はIGBT素子GB,GCおよびダイオードDA,DDである。この場合ダイオードDA,DDでの発熱は、順方向電圧と流れる電流の積による損失である。これに比べてIGBT素子GB,GCの損失はさらにスイッチング損失が加わるため、電圧変換部の素子のうち発熱が大きいのはIGBT素子GBとIGBT素子GCである。
IGBT素子GB,GCのいずれか温度が高くなる素子を基準として素子が破壊しないように制限運転を行なうようにすればIGBT素子の性能を最大限に引き出すことができる。
図4は、図1のIGBT素子GA,GDにおいて発生する損失を説明するための動作波形図である。
図2、図4を参照して、たとえばある車両の状態においてバッテリの電圧VBが200Vでインバータの電圧VINVが300Vであったとする。
時刻t1において、IGBT素子GAのゲート電圧VG(GA)およびIGBT素子GDのゲート電圧VG(GD)がともにLレベルからHレベルに活性化される。すると2つのIGBT素子に流れる電流は時刻t1〜t2の間で増加する。一方IGBT素子GAのコレクタエミッタ間の電圧VCE(GA)は200VからIGBT素子のオン電圧にまで下がる。またIGBT素子GDのコレクタエミッタ間電圧VCEは300VからIGBT素子のオン電圧にまで下がる。時刻t1〜t2における損失はスイッチング損失LS1である。
時刻t1〜t2における各IGBT素子のスイッチング損失は電流と電圧の積で求められるので、IGBT素子GAの損失P(GA)よりもIGBT素子GDの損失P(GD)の方が大きくなる。
時刻t2〜t3における損失LCは定常損失でありIGBT素子のオン電圧とIGBT素子に流れる電流Iの積で定まる。
時刻t3においてゲート電圧VG(GA)およびVG(GD)がHレベルからLレベルに非活性化されると時刻t3〜t4の間においてIGBT素子に流れる電流Iは0に向かって減少しIGBT素子のコレクタエミッタ間の電圧は再び200Vと300Vに向けて上昇していく。
時刻t3〜t4の間においても時刻t1〜t2と同様のスイッチング損失LS2がIGBT素子に発生し、この損失はやはりIGBT素子GDの損失P(GD)の方がIGBT素子GAの損失P(GA)よりも大きくなる。
図4においてはVINV>VBの場合について説明したが、逆にVINV<VBの場合には、損失P(GD)よりも損失P(GA)の方が大きくなる。
また、図4においては図2に示した放電時の損失について説明したが、図3に示した充電時においてはIGBT素子GB,GCについて同様なことがいえる。
再び図1を参照して、IGBT素子GA〜GDの温度を精度よく検知し温度が一番高くなっている素子がどれかを特定するには、各IGBT素子について同一チップに形成されている温度検出用ダイオード素子を用いて温度を測定して、その測定された温度のうちの最大の温度を選べばよい。
しかしながらそのような構成とすると、図1において電圧測定回路24,26に加えて温度検出用ダイオード素子MDA,MDCについても同様な電圧測定回路が必要となってしまう。このためコストが上昇してしまうので、図1に示した構成においては制御装置30は、もともと燃料電池システムの制御に必要であった電圧センサ6,12および電流センサ4の出力を使用して、温度T(GD)からIGBT素子GAの温度を推定し、また温度T(GB)からIGBT素子GCの温度を推定する。
このようにすれば、電圧測定回路24,26の2つで精度よく温度を検知して必要最小限の制限を電圧変換部10に課すだけでよくなる。
図5は、図1における制御装置30の制御を説明するためのフローチャートである。図5に示される処理がメインルーチンから一定時間ごと、またはある特定の条件が満たされるごとに呼出され電力制限を行なうか否かが決定される。
図5を参照して、まず処理が開始されるとステップS1において制御装置30は、IGBT素子の温度T(GB),T(GD)を電圧測定器34,38の出力を取込んでセンスする。そして、ステップS2において電流センサ4の出力からバッテリ2から流出する電流IBをセンスする。制御装置30は、CPUを内蔵しており、CPUにはADコンバータが搭載されている。ステップS1,S2のセンス動作は、センサの出力をADコンバータでデジタル値として取り込んで内部で対応する温度値および電流値に変換される。温度値および電流値は、制御装置30の内部メモリに保存される。
続いてステップS3において電流IB>0であるか否かが判断される。IB>0の場合は図2で説明した放電動作が行なわれており、この場合には処理はステップS4に進む。
一方、IB>0が成立しない場合には、バッテリ2に対して電流が流入しており図3で説明した充電動作が行なわれている。この場合には処理はステップS7に進む。
ステップS4においては、電圧センサ6で検知された電圧VBと電圧センサ12で検知された電圧VINVの大小が判定される。VB>VINVが成立する場合には処理はステップS5に進み、成立しない場合には処理はステップS6に進む。
ステップS5においては、IGBT素子GAの温度T(GA)を下式(1)を用いて温度T(GD)から算出して判定温度とする。これはVB>VINVの場合にはIGBT素子GDの温度よりもIGBT素子GAの温度の方が高くなるからである。
T(GA)=K×(VB−VINV)+T(GD)… (1)
一方、ステップS6では温度T(GD)を判定温度としてそのまま使用する。これはVB<VINVの場合にはIGBT素子GAの温度よりもIGBT素子GDの温度の方が高くなるからである。
図6は、式(1)において用いられる定数Kを説明するための図である。
図6を参照して、横軸には電圧差(VINV−VB)、縦軸には素子温度差T(GD)−T(GA)が示される。図6に示すように電圧差(VINV−VB)と素子温度差には相関があることがわかる。このグラフの傾きをKとするとこのKが式(1)において用いられる定数となる。
再び図5を参照して、ステップS5,S6の処理が終了すると続いてステップS10の処理が行なわれる。
ステップS3において充電動作が行なわれていると判断された場合にはステップS7においてVB>VINVであるか否かが判断される。VB>VINVである場合にはステップS8に進みIGBT素子GBの温度T(GB)を判定温度としてそのまま使用する。一方、ステップS7においてVB>VINVが成立しない場合にはステップS9に進む。
ステップS9では、次式(2)を用いてIGBT素子GCの温度T(GC)を温度T(GB)から算出して判定温度とする。
T(GC)=−K×(VB−VINV)+T(GB)… (2)
ステップS8,S9が終了するとステップS10の処理が実行される。
ステップS10では、ステップS5,S6,S8,S9において決定された判定温度に基づいてコンバータの運転制御が行なわれる。その判定温度が高くなったときにはIGBT素子GA〜GDのスイッチング時間を調整することによりコンバータに通過させる電力を制限する。
ステップS10の処理が終了するとステップS11に進み処理はメインルーチンに戻る。
なお、本実施の形態では、スイッチング素子の一例としてIGBT素子を用いた場合について説明したが、スイッチング素子は、IGBT素子に代えてMOS−FET、バイポーラトランジスタ、GTO、逆素子サイリスタ等を用いても良い。
また、燃料電池を搭載するシステムについて、バッテリと燃料電池の間に搭載されるコンバータについて適用した例を説明したが、42Vのバッテリと14Vのバッテリの2つのバッテリを搭載する車両に適用することもできる。この場合は、42Vバッテリと14Vバッテリの間の電圧変換を行なうコンバータとして電圧変換部10を使用すればよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態においては、スイッチング素子の数の2分の1の温度センシング回路数で精度のよい温度検出が可能となる。これに基づきコンバータの出力制限を実施するか否かを決定することができるので素子の適切な過熱保護が可能となり、かつ、可能な限り制限をしないようにして運転させることができる。素子性能を十分発揮させることができるので、装置の小型化および低コスト化を実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る車両100の構成を示した回路図である。 図1に示した電圧変換部のバッテリから放電する際の動作を説明するための図である。 図1における電圧変換部10の充電時の動作を説明するための図である。 図1のIGBT素子GA,GDにおいて発生する損失を説明するための動作波形図である。 図1における制御装置30の制御を説明するためのフローチャートである。 式(1)において用いられる定数Kを説明するための図である。
符号の説明
2 バッテリ、4 電流センサ、6,12 電圧センサ、8 平滑用コンデンサ、14 平滑用コンデンサ、10 電圧変換部、16 ダイオード、18 燃料電池、20 インバータ、22 モータ、24,26 電圧測定回路、30 制御装置、32 電流源、36 電流源、34,38 電圧測定器、100 車両、CA〜CD チップ、DA〜DD ダイオード、GA〜GD IGBT素子、L リアクトル、MDA〜MDD 温度測定用ダイオード素子。

Claims (6)

  1. 第1の電圧が印加される第1のノードと第2の電圧が印加される第2のノードとの間に接続され、前記第1、第2の電圧の相互電圧変換を行ない、少なくとも第1のアームおよび第2のアームを含む電圧変換部と、
    前記第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、
    前記第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、
    前記電圧変換部を通過する電流を検出する電流センサと、
    前記第1、第2のアームのいずれか一方の温度を検出する第1の温度センサと、
    前記第1、第2の電圧センサの出力、前記電流センサの出力および前記第1の温度センサの出力に応じて前記電圧変換の過熱保護を行なう制御回路とを備え
    前記第1のアームは、
    前記第1のノードと前記第1、第2の電圧の基準電位を与える第3のノードとの間に直列に接続される第1、第2のスイッチング素子を含み、
    前記第2のアームは、
    前記第2のノードと前記第3のノードとの間に直列に接続される第3、第4のスイッチング素子を含み、
    前記電圧変換部は、
    前記第1、第2のスイッチング素子の接続ノードと前記第3、第4のスイッチング素子の接続ノードとの間に接続されるリアクトルをさらに含み、
    前記第1のスイッチング素子と前記第4のスイッチング素子には等量の電流が流れ、
    前記第1の温度センサは、前記第1、第4のスイッチング素子のいずれか一方の温度を検出し、
    前記制御回路は、前記第1、第4のスイッチング素子のいずれか他方の温度を前記第1、第2の電圧センサの出力および前記電流センサの出力に応じて推定する、電圧変換装置。
  2. 前記第1の温度センサは、前記第1、第4のスイッチング素子のいずれか一方と同一基板に設けられる第1の温度検出用ダイオード素子と、
    前記第1の温度検出用ダイオード素子に電流を流して順方向電圧を測定する第1の電圧測定回路とを含み、
    前記第1、第4のスイッチング素子のいずれか他方が形成される基板には、未使用の第2の温度検出用ダイオード素子が形成されている、請求項に記載の電圧変換装置。
  3. 前記第2のスイッチング素子と前記第3のスイッチング素子には等量の電流が流れ、
    前記電圧変換装置は、
    前記第2、第3のスイッチング素子のいずれか一方の温度を検出する、第2の温度センサをさらに備え、
    前記制御回路は、前記第2、第3のスイッチング素子のいずれか他方の温度を前記第1、第2の電圧センサの出力および前記電流センサの出力に応じて推定する、請求項またはに記載の電圧変換装置。
  4. 前記第の温度センサは、前記第2、第3のスイッチング素子のいずれか一方と同一基板に設けられる第3の温度検出用ダイオード素子と、
    前記第3の温度検出用ダイオード素子に電流を流して順方向電圧を測定する第2の電圧測定回路とを含み、
    前記第2、第3のスイッチング素子のいずれか他方が形成される基板には、未使用の第4の温度検出用ダイオード素子が形成されている、請求項に記載の電圧変換装置。
  5. 前記第1の電圧の取り得る範囲と前記第2の電圧の取り得る範囲とは一部が重なる、請求項1〜のいずれか1項に記載の電圧変換装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電圧変換装置と、
    前記第1のノードに接続されるバッテリと、
    整流素子を介して前記第2のノードに接続される燃料電池と、
    前記第2のノードに接続されるインバータと、
    前記インバータによって駆動される回転電機とを備える、車両。
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