JP4472950B2 - Mri装置 - Google Patents

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JP4472950B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴(MR:Magnet Resonance )現象を用いて検出したMR信号を用いて画像を構成する磁気共鳴画像処理(MRI:Magnet Resonance Imaging)方法とMRI装置に関する。
特に、本発明は、定常状態自由歳差運動(Steady-State Free Precession:SSFP)モードで位相サイクル(Phase Cycle)法による磁気共鳴画像を生成するMRI方法とその装置において、反復時間およびスキャン時間を延長せずに、バンドアーチファクトを低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
MRI装置における静磁場に不均一が存在すると磁化ベクトルに位相ずれが起こる。
磁化ベクトルの位相がずれた状態の磁気共鳴(MR)信号を検出し、それからMR画像を再構成(生成)すると、再構成した画像にバンドアーチファクトが現れる。
【0003】
図1(A)〜(C)を参照して、そのようなバンドアーチファクトが発生することを述べる。
図1(A)に図解したように、送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を0度、180度、0度と変化させたとき、静磁場が均一なとき、図1(B)において実線で示したように直交二軸座標系の軸上で、磁化ベクトルがm1、m3と変化する。図1(B)において横軸は直交二軸座標系におけるx方向の磁化ベクトルmxを示し、縦軸はy方向の磁化ベクトルmyを示す。実線で示した磁化ベクトルm1、m3は静磁場が均一なため理想的な磁化ベクトルを示す。ただし、静磁場が不均一であると、理想的な磁化ベクトルm1、m3が、たとえば、破線で示した磁化ベクトルm1’、m3’のように直交二軸座標系において磁化ベクトルm1、m3から位相がずれる。
このように磁化ベクトルの位相がずれると、図1(C)に図解したように、検出したMR信号を用いて生成した被検体のMRI像MRIMAGE に帯状のアーチファクト、すなわち、バンドアーチファクトBAが重畳する。
なお、以上の例示において、被検体としては断面が円形のテスト用被検体を用いた場合を例示する。
【0004】
バンドアーチファクトBAの発生は、磁化ベクトルm1’、m3’の位相ずれに依存する。磁化ベクトルの位相状態はその時の静磁場の不均一などに依存し、一定ではなく予測がつかない。このように、静磁場が不均一な場合、バンドアーチファクトBAが発生することは回避できない。
静磁場を均一にする対策は種々講じられているが、完全に均一にすることは困難であり、また、状況により静磁場が不均一になることがあるから、バンドアーチファクトが発生する可能性は常に存在する。
【0005】
バンドアーチファクトはMR画像の画質を低下させる。したがって、バンドアーチファクトの除去または低減について種々の対策が講じられている。そのようなバンドアーチファクトを除去または低減する1方法として、位相サイクル法が提案されている。
【0006】
図2(A)、(B)を参照して、位相サイクル法によるバンドアーチファクトの削減方法について述べる。
送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数は一定で、図2(A)に例示する順序(シーケンス)で送信用RFコイルに印加する励起信号の位相をφ1〜φ4と変化させて送信用RFコイルに順次、励起信号を印加し、異なる位相の磁化ベクトルm1〜m4を発生させる。
このような異なる磁化ベクトルに基づくMR信号を検出し、検出したMR信号から被検体についてのMRI像MRIMAGE を生成すると、図2(B)の(a)〜(d)に例示したように、被検体のMRI像MRIMAGE に種々のバンドアーチファクトBAが重畳される。
そこで、図2(B)の(a)〜(d)に例示した画像を合成し、合成によりバンドアーチファクトBAを相殺して、全体としてバンドアーチファクトBAを除去または低減させる。
【0007】
ところで、位相サイクル法を実施すると、位相を種々異ならせるためスキャン時間が長くなる。その結果、スキャン時間中に長時間励起信号(電流)が印加された送信用RFコイルの温度が上昇する。
送信用RFコイルが設置された部屋の周囲の温度変化、たとえば、空調機による冷却効果の変化を考慮しないと、一般的に、スキャン開始時の送信用RFコイルの温度よりスキャン終了時点の送信用RFコイルの温度が上昇する。
その温度上昇に起因して送信用RFコイルのインピーダンスや磁石の温度が変化し、送信用RFコイルにおける中心周波数のズレ(周波数ドリフト)が発生することがある。このように磁石の温度変化が静磁場を不均一にする。
【0008】
送信用RFコイルに印加した中心周波数にズレが発生すると、送信用RFコイルの位相の間隔が代わる。そのため、上述した相殺効果が十分生きず、バンドアーチファクトを十分除去することができない。
中心周波数からのズレ(ドリフト)が大きいほど発生するバンドアーチファクトは大きい。
【0009】
さらに、図3(A)、(B)を参照して中心周波数からのドリフトによるバンドアーチファクトの発生の詳細について述べる。
図3(A)は、90度つづ位相が異なる理想的な3次元磁化ベクトルm1、m2、m3、m4を示すグラフである。図3(B)は中心周波数のドリフトによる磁化ベクトルの位相ずれを示すグラフである。
図3(A)、(B)において、横軸は横磁化成分の実軸成分mxを示し、縦軸は実軸成分mxと直交する虚軸成分myを示す。
RF位相間隔を、90度ごと、0、π/2、π、3π/2、と順に変化させた場合、図3(A)に例示したように、磁化ベクトルはm1,m2,m3,m4と図示したように、90度位相がずれた状態の理論的な定常状態に達する。
しかしながら、中心周波数のドリフト、静磁場の不均一などに起因して、図3(A)に図解した理論値から信号強度および方向が外れて、図3(B)に図解したように、磁化ベクトルはm1’,m2’,m3’,m4’となる。その結果、被検体のMRI像にバンドアーチファクトが起こる。
回転した磁化ベクトルm1’、m2’、m3’、m4’の向きは中心周波数のドリフト量、静磁場の状況など依存し、不定である。
【0010】
これを改善する方法として、中心周波数のドリフト量(B0ドリフト)を算出して、それを用いて中心周波数を補正して図3(A)の理論値のように補正することが考えられる。
そのような方法として、(1)送信用RFコイルから磁界を被検体に照射し、(2)その後、勾配コイルによる傾斜磁場が適用されていない状態でFID(Free Induction Decay、自由誘導減衰(崩壊)) 信号(正確には、後述するSSFP信号)を測定し、(3)検出したFID信号の周波数を観察することにより送信用RFコイルに印加した励起信号の中心周波数に対する実際の送信用RFコイルにおける中心周波数の周波数ズレ(周波数ドリフト)の量を計算し、(4)計算した周波数ドリフトを補正し、(5)補正した新たな中心周波数の励起信号を送信用RFコイルに印加する。その結果得られたMR信号から被検体のMRI像MRIMAGE を生成すると、バンドアーチファクトを低減できる。
【0011】
【特許文献1】
特開2003−10148号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法を定常状態自由歳差運動(SSFP)モードで、位相サイクル法を適用した場合には、後述する時間的制約などのため、適用できない。その詳細を下記に述べる。
【0013】
図4はSSFPモードの原理を示すグラフである。
SSFPはRFパルスが短い間隔で配置される長いシリーズが存在すると発生する。自由誘導減衰(Free Induction Decay:FID)振動波が各RFパルスの後に生じ、スピンエコー(Spin Echo :SE)信号が連続するRFパルスの対によって作られることでSSFP状態が実現される。
3つ以上の反復するRF波の組み合わせは励起エコー(STimulated Echo :STE)信号を生み出す。RFパルスが等間隔に出力され、撮像のために傾斜磁場が使用されないとき、SE信号とSTE信号とが一致する。
RFパルスが十分短い間隔で印加されるとき、換言すれば、反復時間(Repetition Time :TR)が横緩和時間(またはスピン・スピン緩和時間)T2よりはるかに短いとき、FID信号の最後の部分がSE信号に溶け込み、結果的には、様々な振幅の連続した信号が発生するため、SSFP状態が成立する。
このように、SSFP信号(またはSSFP状態のMR信号)は、FID信号、SE信号、STE信号を一緒にして成り立つ多層のサイクルの重合で組み立てられている。
【0014】
SSFP状態は、RFパルス間でMR信号が完全に消滅しないこと、すなわち、磁化の水平成分が完全に消滅しないことを意味する。このような状態は、下記の条件下でのみ起こる。
(1)T2減衰により横磁化コヒーレンスが失われないように、反復時間TRが横緩和時間T2よりはるかに短いこと。
(2)撮像時の傾斜磁場による位相シフトが各サイクルで一定していること。
(3)スピンが静止しているか、スピンの動きが補償されていること。
本発明においては、(2)、(3)の条件が満足されていることを前提とし、特に、条件(1)について言及する。
【0015】
SSFPモードで位相サイクル法を実施すると、位相を種々と変化させるためスキャン時間が長くなり、スキャン時間中に長時間、励起信号(電流)が印加される送信用RFコイルの温度上昇による中心周波数のズレ(周波数ドリフト)の影響を受けていた。
特に、3次元SSFPモードで動作を行うと一層スキャン時間が長くなり、送信用RFコイルの中心周波数のズレの影響が顕著であった。
【0016】
SSFPモードにおいて位相サイクル法を実施したとき、B0ドリフトが大きい場合、MR画像にゴーストが発生する。ここで、反復時間TR内にB0ドリフトを測定することにより、各サイクル内でのview間のB0ドリフトは補正できるが、そのような処理を行うと、反復時間TRが長くなるという問題に遭遇する
たがって、これまで、反復時間TRの短さと画質とが比例するSSFP法では中心周波数の補正を行っていない。その結果、SSFPモードにおいて位相サイクル法を実施すると、中心周波数のドリフトによるバンドアーチファクトの影響を受けていた。
【0017】
本発明は定常状態自由歳差運動(SSFP)モードにおいて位相サイクル法を行う場合でも、反復時間を延長することなく、バンドアーチファクトを効果的に除去または低減できる、MRI方法およびMRI装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明において、定常状態自由歳差運動(SSFP)モードにおける位相サイクル法にの実施に際して、好ましくは、送信用RFコイルに印加する励起信号のRF位相を切り替えるサイクルごとに、送信用RFコイルの中心周波数のドリフト(B0ドリフト)を検出し、検出したドリフトを用いて送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正し、位相サイクル法の実施の際のRF位相間隔を均一にしてバンドアーチファクトを除去する。
【0019】
したがって、本発明の第1の観点によれば、SSFPモードで位相サイクル法を実施して得られた磁気共鳴(MR)画像を生成するMRI方法において、送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を切り替えるサイクルごと、前記送信用RFコイルに印加された励起信号の周波数の中心周波数からのズレ(周波数ドリフト)を検出し、前記検出した周波数ドリフト分に基づいて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正し、上記補正された中心周波数を持つ励起信号を前記送信用RFコイルを印加して位相サイクル法を実施することを特徴とする、MRI方法が提供される。
【0020】
また本発明の第2の観点によれば、上記MRI方法を実施する装置、すなわち、MRI装置が提供される。
当該MRI装置は、送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を切り替えるサイクルごと、前記送信用RFコイルに印加された励起信号の周波数の中心周波数からのズレ(周波数ドリフト)を検出する手段と、前記検出した周波数ドリフト分に基づいて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する手段と、上記補正された中心周波数を持つ励起信号を前記送信用RFコイルを印加して位相サイクル法を実施する手段とを有する。
【0021】
本発明において、また、定常状態自由歳差運動(SSFP)の定常状態に到達する前のMRI装置のマグネットシステムの初期動作段階において、送信用RFコイルを空打ち動作させて、送信用RFコイルの中心周波数のドリフト(B0ドリフト)を検出し、検出したドリフトを用いて送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する。
【0022】
したがって、本発明の第3の観点によれば、MRI装置のマグネットシステムがSSFPの定常状態になる前の初期動作状態において、送信用RFコイルに所定の中心周波数の励起信号を印加して前記送信用RFコイルを励起し、前記励起された送信用RFコイルに基づくFID信号を検出し、前記検出したFID信号から前記送信用RFコイルの中心周波数のドリフトを算出し、前記算出した周波数ドリフトを用いて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正し、前記補正した中心周波数の励起信号を用いて初期状態の後の、SSFP状態における位相サイクル法における前記送信用RFコイルを励起することを可能にするMRI方法が提供される。
【0023】
また本発明の第4の観点によれば、上記MRI方法を実施する装置、すなわち、MRI装置が提供される。
当該MRI装置は、送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を切り替えるサイクルごと、前記送信用RFコイルに印加された励起信号の中心周波数からのズレ(周波数ドリフト)を検出する手段と、前記検出した周波数ドリフト分に基づいて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する手段と、上記補正された中心周波数を持つ励起信号を前記送信用RFコイルを印加して位相サイクル法を実施する手段とを有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のMRI装置およびこのMRI装置における信号処理方法について述べる。
【0025】
図5は本発明の第1実施の形態としてのMRI装置の構成図である。
図5に図解したMRI装置は、マグネットシステム100と、データ収集部150と、RFコイル駆動部140と、勾配コイル駆動部130と、制御部160と、データ処理部170と、表示部180と、操作部190とを有する。
【0026】
マグネットシステム100は、主磁場コイル部102と、勾配コイル部106と、RF(Radio-Frequency)コイル部108と有しており、電磁波および磁気に対する遮蔽を施したスキャンルームに設置されている。
主磁場コイル部102と、勾配コイル部106と、RFコイル部108は概ね円筒状の形状に構成されており、マグネットシステム100の内部空間(ボア)に被検体である人体300が、クレードル500に載置されて、図示しない搬送手段によってクレードル500とともに被検部位に応じて、搬入、排出可能に移動される。
【0027】
主磁場コイル部102は、マグネットシステム100のボアに静磁場を形成する。静磁場の方向は被検体である人体300の体軸方向に概ね平行していて、水平磁場を形成している。主磁場コイル部102による静磁場に不均一さが起こると図1(B)を参照して上述した磁化ベクトルの回転が起こる。
本実施の形態においては、主磁場コイル部102は、たとえば、永久磁石で構成した例を示している。したがって、主磁場コイル部102の駆動部は設けられていない。
【0028】
勾配コイル駆動部130は、制御部160の制御のもとで、勾配コイル部106を駆動して、マグネットシステム100に形成された静磁場強度に勾配(傾斜)を持たせる。勾配コイル部106によって発生する勾配磁場としては、スライス勾配磁場、リードアウト勾配磁場、位相(フェーズ)エンコード勾配磁場の3種があり、勾配コイル部106は、これら3種の勾配磁場を発生させる3種の勾配コイルを有する。
【0029】
RFコイル部108は送信コイルと受信コイルとを有する。送信コイルと受信コイルはそれぞれ専用のコイルを2つ設けてもよいし、両者を共用して1つのコイルを設けるだけでもよい。本明細書においては、便宜上、RFコイル部108を送信用RFコイルと受信用RFコイルの両者を含むものとして扱う。
RFコイル駆動部140は、データ処理部170の制御のもとで、RFコイル部108の送信コイル(送信用RFコイル)を駆動して(励起して)、マグネットシステム100の静磁場空間に被検体である人体300内のスピンを励起するための高周波磁場を形成する。RFコイル部108の受信コイル(受信用RFコイル)が励起されたスピンが発生する電磁波である磁気共鳴(MR)信号を検出する。
送信用RFコイル部108(送信用RFコイル)には、後述するように、本発明による周波数ドリフトを補正した中心周波数の励起信号が印加される。
【0030】
受信用RFコイル部108(受信用RFコイル)は、図4を参照して述べたように、SSFP状態において、自由誘導減衰(Free Induction Decay:FID)信号、スピンエコー(SE)信号、および、励起エコー(STimulated Echo :STE)信号が重畳された、SSFP信号(一般的には、MR信号)を検出する。ただし、以下、便宜的に、受信用RFコイルがFID信号の検出を行う場合を代表して述べる。
【0031】
データ収集部150は、制御部160の制御のもとで、受信用RFコイルで検出したMR信号(代表的には、FID信号)を入力して(収集して)データ処理部170に出力する。
【0032】
データ処理部170はコンピュータを有しており、コンピュータのメモリに記憶された各種のプログラムに従って、MRI処理に関する各種の動作を遂行する。データ処理部170は、たとえば、データ収集部150で収集したMR信号をデータ処理部170内の2次元フーリエ空間のデータ空間が規定されているメモリに保存し、そのメモリに保存したMR信号を用いて、たとえば、最大輝度投影法(MIP)などによる灌流画像処理を含む各種の信号処理を行う。
データ処理部170は、処理結果を被検体のMRI像MRIMAGE として表示部180に表示する。
【0033】
制御部160は、データ処理部170と協働して、勾配コイル駆動部130、RFコイル駆動部140、データ収集部150を制御し、被検体である人体300の被検部位の撮像のための制御を行う。
本発明において、制御部160は、データ処理部170と協働して、図6および図7に例示したフローチャートに示した処理、および、定常状態自由歳差運動(SSFP)モードにおける位相サイクル法を実施するためのパルスシーケンスデータベース(PSD)に基づいた処理を行う。
PSDは制御部160またはデータ処理部170のいずれかに記憶されている。
【0034】
操作部190は、MRI装置を使用する医師、技師など(以下、オペレータ)が所望の動作処理を指示するために使用する。操作部190において指示された内容をデータ処理部170と制御部160とが協働して処理する。
【0035】
制御部160は、本発明における周波数ドリフトを検出する手段、中心周波数を補正する手段、位相サイクルを検出する手段、位相サイクル法が実施する手段、送信用RFコイルを励起する手段などに該当する。
RFコイル部108の送信用コイルは本発明の送信用RFコイルに該当し、RFコイル部108の受信用コイルは本発明の磁気共鳴信号を検出する手段、または、FID信号を検出する手段に該当する。
データ処理部170は、本発明における画像生成手段を構成している。
【0036】
MRI装置の概略動作
MRI装置を操作するオペレータが、操作部190から希望するMRI操作を指示する。
データ処理部170は操作部190の指示に応じて制御部160とともに、勾配コイル駆動部130を介して、主磁場コイル部102によって発生されている静磁場内に、スライス勾配磁場、リードアウト勾配磁場、フェーズコンコード勾配磁場などを発生させる。また、データ処理部170は操作部190の指示に応じて制御部160とともに、RFコイル駆動部140を介して送信用コイルを励起してマグネットシステム100の静磁場空間に被検体である人体300内のスピンを励起するための高周波磁場を形成する。
データ処理部170および制御部160は被検体である人体300の被検部位に応じて図示しない搬送手段を駆動してクレードル500をマグネットシステム100のボア内に移動させる。
【0037】
たとえば、医師が被検体である人体300にMR造影剤、たとえば、ガドリニウム(Gd)化合物の造影剤を経静脈的に注入(静注)する。GdはMR画像には直接には写らないが、組織中の水素の陽子(プロトン)の緩和を促進することになり、その存在が、データ処理部170における処理によって、間接的にMR画像として表示部180に写ることになる。したがって、造影剤を注入した後に検出されたMR信号は、間接的に、造影剤の位置と濃度を示している。
【0038】
受信用RFコイルは、励起されたスピンが発生する電磁波であるMR信号を連続して検出する。
データ収集部150は、受信用RFコイルで連続的に検出したMR信号を連続的に入力し、データ処理部170に連続的に出力する。
データ処理部170は、データ処理部170を構成するコンピュータのメモリに記憶されてMRI処理に関する各種のプログラムを動作させて、データ収集部150で収集したMR信号をデータ処理部170内の2次元フーリエ空間のデータ空間が規定されているメモリに保存し、そのメモリに保存したMR信号を用いて、たとえば、最大輝度投影法(MIP)などの手法で灌流画像処理を行うなど、各種の信号処理を行う。データ処理部170は灌流画像を表示部180に表示する。
【0039】
以下、図6〜図を参照して、バンドアーチファクト除去(低減)方法の詳細を述べる。
図6は第1実施の形態の制御部160の処理を示すフローチャートである。
図7は第2実施の形態の制御部160の処理を示すフローチャートである
図8はPSD(Pulse Sequence Database )の1例を図解する図である。
【0040】
第1実施の形態
図6を参照して、マグネットシステム100の初期状態における中心周波数のドリフトの検出と、それによる中心周波数の補正について述べる。
MRI装置内のマグネットシステム100は、初期状態として、実際の被検体に対する正規の測定動作が行われる定常状態になる前に、初期起動動作が行われる。すなわち、位相サイクル法による3次元SSFP処理を行う際、図に例示するSSFPのパルスシーケンスデータベース(PSD)を動かす前に、マグネットシステム100を起動して安定(定常)状態になるまでの初期起動動作の間、制御部160は、図6に例示した処理を行う
なわち、制御部160は、(1)送信用RFコイルを空打ちして、受信用RFコイルでFID信号を検出し、(2)検出したFID信号から送信用RFコイルに印加した中心周波数に対する実際の送信用RFコイルの中心周波数とのズレ(周波数ドリフト、B0ドリフト)を求め、(3)求めたB0ドリフトから中心周波数の補正係数を求め、(4)求めた補正係数で送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する。
その後、SSFPの定常状態において、補正した中心周波数の信号の励起信号を送信用RFコイルに印加して、1サイクル分のデータ収集を、受信用RFコイル、制御部160およびデータ処理部170を用いて行う。
【0041】
なお、送信用RFコイルの空打ちとは、実際の定常状態における被検体を画像化する動作ではなく、テストまたは本例のように、補正用のデータ取得のため、もしくは、定常状態に到達するまでの初期起動動作のため、だけに動作させることを言う。
【0042】
以下例示として、受信用RFコイルで検出したFID信号から中心周波数のずれΔf(B0ドリフト)を算出する式1と、算出した周波数のずれΔfから中心周波数を補正する式2を下記に示す。
【0043】
【数1】
Figure 0004472950
【0044】
【数2】
Figure 0004472950
【0045】
以下、図6に図解した各ステップごとの動作を述べる。
ステップ1:SSFPモードの動作開始
制御部160は、操作部190の要求に応じて、位相サイクル法によるSSFPモードの動作を開始する。
【0046】
ステップ2〜5:空打ち動作と検出
図5に例示した、マグネットシステム100における主磁場コイル部102、勾配コイル部106、送信・受信RFコイル部108は、定常状態に達するまで、時間がかかる。したがって、位相サイクル法によるSSFPモードの初期段階として、制御部160は、マグネットシステム100がSSFPの定常状態に達するまでの初期状態において、送信用RFコイルに所定の中心周波数f0 の励起信号を印加して送信用RFコイルを励起し、受信用RFコイルでそのときFID信号を検出する。このような空打ち動作を複数回行う。各回、たとえば、図2(A)に例示したような位相条件で送信用RFコイルを励起する。
【0047】
このような動作を、n0=1(ステップ2)からn0max (ステップ4)になるまで繰り返す。この動作を、「空打(からうち)動作」という。
【0048】
信用RFコイルに中心周波数f0 の励起信号を印加するたび、受信用RFコイル部108でFID信号を検出する(ステップ3)。FID信号を検出すれば、中心周波数f0 に対する周波数ドリフトB0が分かる。
【0049】
ステップ6:平均B0ドリフトの計算
n0max 回「空打(からうち)動作」を行った後、制御部160は、周波数ドリフトB0の平均値を計算する(ステップ6)。
n0max 回空打ちを行うのは、複数回空打ちを行って、複数のFID信号を測定し、複数のB0ドリフトを検出するのは、B0ドリフトの信頼性を高めるためである。
なお、SSFPの定常状態において送信用RFコイルの中心周波数の補正に使用するB0ドリフトとしては、上述した単純平均値としてのB0ドリフトではなく、受信用RFコイルで検出したB0ドリフトがほぼ一定に達したものを複数平均することもできる。
【0050】
ステップ7:中心周波数の補正
制御部160は、ステップ6において求めた平均周波数ドリフトB0を用いて、送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する係数を算出する。
さらに制御部160は、算出した補正係数を用いて、送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正し、送信用RFコイルに補正周波数の励起信号を印加する。
以下、定常状態の最初のサイクルは、補正した中心周波数の励起信号によって送信用RFコイルが励起される。
【0051】
以上により、マグネットシステム100の初期状態における送信用RFコイルへの長時間励起に伴う中心周波数のドリフトを算出し、定常状態に移行するとき、周波数ドリフトが補正された中心周波数の励起信号を送信用RFコイルに印加することができる。その結果、図3(B)に例示した位相ずれが起きている磁化ベクトルm1’、m2’、m3’、m4’が図3(C)の実線に図解した修正磁化ベクトルm1c 、m2c 、m3c 、m4c のように位相ずれが修正されて、図3(A)に図解した理論的な磁化ベクトルに接近する。
したがって、後述するSSFPの定常状態の最初から、バンドアーチファクトのない被検体のMRI像を得ることができる。
【0052】
送信用RFコイルが収容されている部屋の温度条件、特に、空調による送信用RFコイルおよび磁石の冷却効果を考慮しない場合、送信用RFコイルの温度上昇は飽和しているから、上述した方法で得られた補正係数による送信用RFコイルの中心周波数の補正を行った励起信号を用いて送信用RFコイルを励起すれば、マグネットシステム100の定常状態、かつ、SSFP状態において、上記のごとく補正した中心周波数の励起信号を用いて送信用RFコイルを動作させることができる。
【0054】
第2実施の形態
第2実施の形態は、SSFPモードにおいて位相サイクル法を実施しているときの送信用RFコイルの中心周波数の補正について述べる。
上述したように、初期動作段階において、送信用RFコイルの温度上昇が飽和していれば、原則として、SSFPモードにおける位相サイクル法の動作のときも、初期段階で得られた補正係数に基づいて送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正すればよい。
しかしながら、送信用RFコイルの温度は、送信用RFコイルに印加される電流のみでは規定できない。たとえば、送信用RFコイルが収容されている部屋の空調機による冷却効果も送信用RFコイルの温度に大きく影響するし、初期状態の後、かなり時間が経過したときの被検体のMR測定の場合は、その途中に、MRI装置の休止時間などがあったりして、送信用RFコイルの温度は初期状態とは異なる場合が多々ある。
そこで、SSFPモードにおいて位相サイクル法を実施している都度、送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数の補正を行うことが望ましい。
【0055】
本発明の第2実施の形態はそのような処理について述べる。
なお、第2実施の形態としては、通常、図6を参照して述べた、初期状態の処理、すなわち、第1実施の形態の処理の後に引き続いて行うが、第1実施の形態とは独立に、第2実施の形態から開始してもよい。
第2実施の形態は、マグネットシステム100がSSFP状態にあり、図に例示したパルスシーケンスデータベース(PSD)を用いて、実際に被検体についてMR測定を行う場合について述べる。
【0056】
(A)は、送信用RFコイルに印加される励起信号の周波数の波形図であり、1TR間で、送信用RFコイルに印加される励起信号は中心レベルfM を挟んで上下の信号の積分が0となる波形をしている。連続するRF信号は反復時間TRの周期で送信用RFコイルに印加される。
上述したように、勾配コイル駆動部130は、制御部160の制御のもとで、勾配コイル部106を駆動して、マグネットシステム100に形成された静磁場強度に勾配(傾斜)を持たせる。勾配コイル部106によって発生する勾配磁場としては、スライス勾配磁場、リードアウト勾配磁場、位相(フェーズ)エンコード勾配磁場の3種があり、勾配コイル部106は、これら3種の勾配磁場を発生させる3種の勾配コイルを有する。
【0057】
(B)は上記スライス勾配磁場を生成するためのスライス(SLICE)勾配の波形図であり、スライス勾配も1TR間で中心スライス信号SL0 を挟んで上下の信号の積分が0となる波形をしている。
【0058】
(C)は上記リードアウト勾配磁場を生成するためのリード勾配RDの波形図であり、リード勾配RDも1TR間で中心リード勾配RD0 を挟んで上下の信号の積分が0となる波形をしている。
【0059】
(D)は上記位相エンコード磁場を生成するためのワープ(Warp)信号の波形図であり、ワープも、実線で例示したように、1TR間で中心ワープWW0 を挟んで上下の積分が0となる波形をしている。たとえば、第1ワープWP1は上下対称の波形をしている。第2ワープWP2、第3ワープWP3も同様である。
(E)は受信用RFコイルが検出するエコー信号の波形図である。
【0060】
ステップ8:サイクルインデックスの初期化
制御部160は、ステップ9〜15の処理を反復させるためのサイクルインデックスnを1に初期化する。
【0061】
ステップ9、10
制御部160は、パルスシーケンスデータベース(PSD)にしたがって、たとえば、図3(A)に例示した位相をもち、第1実施の形態において得られた補正中心周波数の励起信号、または、第1実施の形態の補正を行わない場合における予め設定された中心周波数の励起信号を用いて送信用RFコイルに印加して送信用RFコイルを励起する(ステップ9)。
【0062】
制御部160はまた、PSDに従って、送信用RFコイルの励起に合わせて、スライス勾配磁場の発生処理、リードアウト磁場の発生処理、位相エンコード磁場の発生処理を行う。
図4を参照して述べたように、このエコー信号の読み取りは、PSDの反復時間TRを変化させない、換言すれば、反復時間TRを延長しないタイミングで行われる。
【0063】
に例示したPSDにおいて、第1回目の送信用RFコイルへの励起信号の印加直後はリード勾配RDがイネーブルではなく、中心リード勾配RD0 のレベルであるため、リードアウト磁場が存在せず、受信用RFコイルによるエコー信号(FID信号)はもちろん、ワープ勾配もイネーブルでなく、位相エンコード磁場も存在しない。このタイミングでFIDのデータを収集し、補正を行う。
【0064】
送信用RFコイルの励起の第2回以降のRF位相を切り替えるタイミングにおいては(図2(A))、送信用RFコイルの励起に関連してリード勾配RDがイネーブルとなり、リードアウト磁場が存在し、受信用RFコイルによる送信用RFコイル励起直後のエコー信号の読み取りが行われる(ステップ10)。また、リード勾配RDがイネーブルとなるタイミングに同期して、ワープ勾配にイネーブルであり、位相エンコード磁場が形成されるから、受信用RFコイルで読み取ったSSFP信号(MR信号)は位置が特定される。したがって、受信用RFコイルで読み取ったMR信号は制御部160を経由してデータ処理部170に記憶されていく。
【0065】
ステップ11〜12
制御部160は、受信用RFコイルで読み取ったSSFP信号に含まれるFID信号を検出して、中心周波数f0 のドリフト(B0ドリフト)を算出する(ステップ11)。
さらに制御部160は、B0ドリフトから中心周波数の補正量を算出し、その補正量で送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する(ステップ12)。
【0066】
ステップ13、14
制御部160は、上述した処理を1回行う度に、サイクルインデックスnを1づづ更新し、最大サイクル数nmax に達するまで、上述したステップ9〜12の処理を反復する。
【0067】
ステップ15
最大サイクル数nmax に到達したら、制御部160は、上述した中心周波数の補正処理を終了する。
データ処理部170は、上述した方法で得られたMR信号を用いて、被検体の画像を生成し、さらに、図2(B)を参照して述べたように、異なる位相において得られた画像を合成してバンドアーチファクトを相殺したバンドアーチファクトBAの影響の少ない画像を、表示部180に出力する。
【0068】
以上のように、2次元SSFPモードで位相サイクル法を実施した場合、RF位相を切り替える時点で中心周波数のズレ(ドリフト)を求めて、そのドリフトを補正した中心周波数の励起信号を送信用RFコイルに印加して送信用RFコイルを励起することで、最終的にバンドアーチファクトの影響の少ない画像を得ることができる。
この処理によって反復時間TRおよび全体のスキャン時間は延びないから、SSFP状態が崩れることはない。
なお、3次元SSFPモードで位相サイクルを実施する場合は、スライスエンコーダを追加する。
【0069】
以上のように、2次元SSFPモードまたはスキャン時間が長い3次元SSFPモードで位相サイクル法を実施した場合、RF位相を切り替える時点で中心周波数のズレ(ドリフト)を求めて、そのドリフトを補正した中心周波数の励起信号を送信用RFコイルに印加して送信用RFコイルを励起することで、最終的にバンドアーチファクトの影響の少ない画像を得ることができる。
この処理によって反復時間TRおよび全体のスキャン時間は延びないから、SSFP状態が崩れることはない。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、2次元SSFPモードまたはスキャン時間が長い3次元SSFPモードで位相サイクル法を実施した場合でも、RF位相を切り替える時点で中心周波数のズレ(ドリフト)を測定して送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正することで、送信用RFコイルにおける中心周波数のドリフトがあっても、反復時間を変化させずに、バンドアーチファクトのない画像を得ることができる。
【0071】
また本発明によれば、SSFPモードが定常状態になる以前の初期起動段階において、送信用RFコイルの動作に起因する中心周波数のドリフトを検出して、検出結果を用いて、SSFPモードの定常状態における送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数のドリフトを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は位相サイクル法とバンドアーチファクトの発生原理を説明する図である。
【図2】 図2は位相サイクル法における各位相状態とバンドアーチファクトの発生を説明する図である。
【図3】 図3はMRI装置における磁化ベクトルの状態を示すグラフである。
【図4】 図4は定常状態自由歳差運動(SSFP)を説明するグラフである。
【図5】 図5は本発明の第1実施の形態としてのMRI装置の構成図である。
【図6】 図6は本発明の第1実施の形態の処理を示すフローチャートである。
【図7】 図7は本発明の第2実施の形態の処理を示すフローチャートである
図8図8は第2実施の形態におけるパルスシーケンスデータベース(PSD)の1例を示すグラフである。
【符号の説明】
100・・マグネットシステム
102・・主磁場コイル部
106・・勾配コイル部
108・・RFコイル部
130・・勾配コイル駆動部 140・・RFコイル駆動部
150・・データ収集部 160・・制御部
170・・データ処理部 180・・表示部
190・・操作部
300・・被検体 500・・クレードル

Claims (6)

  1. 定常状態自由歳差運動(SSFP)モードで位相サイクル法を実施して得られた磁気共鳴画像を生成するMRI装置において、
    送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を切り替えるサイクルごとに、前記送信用RFコイルに印加された周波数の中心周波数からのズレ(周波数ドリフト)を検出する手段と、
    前記検出した周波数ドリフト分に基づいて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する手段と、
    上記補正された中心周波数を持つ励起信号を前記送信用RFコイルに印加して位相サイクル法を実施する手段と
    を有することを特徴とするMRI装置。
  2. 前記送信用RFコイルに印加する励起信号の位相を切り替えるサイクルは、パルスシーケンスデータベースによって規定される、請求項1記載のMRI装置。
  3. 被検体から磁気共鳴信号を検出する受信用RFコイルと、
    前記検出した磁気共鳴信号を用いて前記被検体の磁気共鳴画像を生成する画像生成手段とを有する、請求項1または2記載のMRI装置。
  4. 前記MRI装置のマグネットシステムが定常状態になる前のマグネットシステムの初期動作状態において、
    前記送信用RFコイルに所定の中心周波数の励起信号を印加して前記送信用RFコイルを励起する手段と、
    前記励起された送信用RFコイルに基づく自由誘導減衰(FID)信号を検出する手段と、
    前記検出したFID信号から前記送信用RFコイルの中心周波数のドリフトを算出する手段と、
    前記算出した周波数ドリフトを用いて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する手段と、
    前記補正した中心周波数の信号を用いて、前記SSFP状態における位相サイクル法における前記送信用RFコイルを励起する手段とを有する、請求項1〜3いずれか記載のMRI装置。
  5. 前記送信用RFコイルを励起する手段、および、前記FID信号を検出する手段を複数回繰り返して動作させ
    数回のFID信号から平均FID信号を算出し、
    前記ドリフト算出手段において前記算出した平均FID信号から前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数のドリフトを算出し、
    前記周波数補正手段において前記算出した周波数ドリフトを用いて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正し、
    前記送信用RFコイル励起手段が前記補正した中心周波数の励起信号を用いて前記SSFP状態における位相サイクル法における前記送信用RFコイルを励起する、請求項4記載のMRI装置。
  6. MRI装置のマグネットシステムが定常状態自由歳差運動(SSFP)の定常状態になる前のマグネットシステムの初期動作状態において、
    送信用RFコイルに所定の中心周波数の励起信号を印加して前記送信用RFコイルを励起する手段と、
    前記励起された送信用RFコイルに基づく自由誘導減衰(FID)信号を検出する手段と、
    前記検出したFID信号から前記送信用RFコイルの中心周波数のドリフトを算出する手段と、
    前記算出した周波数ドリフトを用いて前記送信用RFコイルに印加する励起信号の中心周波数を補正する手段とを有し、
    前記補正した中心周波数の励起信号を用いて、初期状態の後のSSFP状態における位相サイクル法における前記送信用RFコイルを励起することを可能にする、MRI装置。
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