JP2008086343A - 磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】心周期等の揺らぎに起因して画質劣化が生じるのを防止する。
【解決手段】画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを、生体信号との同期毎に変更する。これにより、心周期等に揺らぎが生じた場合でも受信ゲインを生体信号に同期して設定できるため、画質劣化が生じるのを防止することができる。例えば、画像再構成用信号取得シーケンスの間に行う定常状態移行シーケンスにおいて、検査対象から生じる核磁気共鳴信号を取得し、これに基づき、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、被検体の断層像を取得する磁気共鳴撮影装置(以下、MRI装置ともいう)における心臓撮影技術に関するものである。特に、心拍の時間間隔(以下、心周期という)に同期して、撮像シーケンスを実行する撮像技術において、画質劣化を低減するための技術に関するものである。
磁気共鳴撮影装置を用いた心臓撮影技術においては、壊死・梗塞状態の心筋にGd-DTPA等の造影剤が凝集する性質を利用し、磁化の縦緩和時定数T1の強調撮影により上記心筋を高信号領域として抽出する遅延造影撮影が行われている。この遅延造影撮影の一般的な磁場印加手順(シーケンス)は、患者息止め下で、プリサチュレーションシーケンスと撮影シーケンスを順に実行するものである。撮影シーケンスは、心電図R波と同期し、R波から待ち時間TD後に実行する。プリサチュレーションシーケンスは、撮影シーケンスに時間TI先行して、スライス非選択の180度反転パルス(Inversion Recoveryパルス、以下、IRパルスという)を印加する。撮影シーケンスにおいては、1心拍あたり約20個のエコー信号を取得する。これを10〜20心拍繰り返す。以上の工程により約15秒で1スライスを撮影し、必要であれば同様の工程を所定スライス数繰り返す。
このような遅延造影撮影においては、生理的要因や不整脈などによる心周期の揺らぎが画質劣化の要因になる。例えば、特許文献1では、データ取得期間中にk空間の低周波領域を重複して取得する技術を開示している。これにより、心周期の複数の時相にわたって同一位相エンコードの信号が重複して取得できるため、心周期の揺らぎが発生した場合でも、心周期をもとに所定の時相を決定し、その時相に対応する信号を選択して画像再構成に用いることができる。画像のコントラストを決める低周波成分として、一定の時相で取得した信号を用いることができるため、アーチファクトの影響を低減できる。
一方、特許文献2には、IRパルスの印加後にエコー信号取得を行う撮像方法において、組織のT1時間の違いに起因して、組織によってイメージング時の縦磁化成分の位相が反転するという問題を解決するために、IRパルスを含まないテンプレートスキャンと、IRパルスを含むイメージングスキャンとを順に実行する手法を開示している。テンプレートスキャンにより得た信号から位相データを取得し、イメージングスキャンで得た信号の正負極性を決定することにより、T1コントラストの正確に反映された画像を提供することができる。また、IRパルスを含まないテンプレートスキャンで得られる信号強度は、IRパルスを含むイメージングスキャンよりも信号強度が通常大きくなるため、テンプレートスキャンとイメージングスキャンのそれぞれの受信ゲインを調整することにより、イメージングスキャン時のS/N低下を防止することについても開示している。
非特許文献1では、不整脈発生時に付加的なRFパルスを印加することにより、縦磁化の回復程度の差異を小さくする方法の、原理確認に関する報告がされている。
特開2005−80855号公報 特開2001−299724号公報 Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med.10, p1638(2002)
プリサチュレーションシーケンスと撮影シーケンスを順に実行するシーケンスにおいて、心周期の揺らぎにより画質劣化が生じる原因の一つは、縦磁化緩和時定数T1が心周期よりも長いために縦磁化が十分に回復する前にIRパルスが印加されるため、心周期に揺らぎが生じた場合には撮影シーケンスのエコー信号の強度が変化してしまうことにある。特許文献1の技術では、縦磁化の回復程度の差異による信号強度を補正することはできない。特許文献2の技術は、IRパルスの有無によるテンプレートスキャンとイメージングスキャンの信号強度の差異が生じることを調整しているが、心周期の揺らぎにより生じる信号強度を補正することはできない。非特許文献1の技術は、不整脈に起因する縦磁化の差異の補正は実現できるものの、不整脈と比較して心周期の変動幅が小さい生理的な要因に対しては対応が困難である。
本発明の目的は、心周期等の揺らぎに起因して画質劣化が生じるのを防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様では、静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する高周波磁場発生手段と、検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、検出された核磁気共鳴信号を用いて画像再構成を行う演算処理手段と、傾斜磁場発生手段と高周波磁場発生手段と信号検出手段と演算処理手段の動作を制御し、所定のパルスシーケンスを実行させる制御手段とを有する磁気共鳴撮影装置において、信号検出手段に、前記核磁気共鳴信号を所定の受信ゲインで増幅する手段を備える。パルスシーケンスは、検査対象からの生体信号に同期して、検査対象の所定の領域の核磁化を抑圧するために印加されるプリサチュレーションパルスと、画像再構成に用いるための核磁気共鳴信号を取得する画像再構成用信号取得シーケンスとを含む構成とする。制御手段は、生体信号との同期毎に、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを変更する。これにより、心周期等に揺らぎが生じた場合でも受信ゲインを生体信号に同期して設定できるため、画質劣化が生じるのを防止することができる。
パルスシーケンスが、画像再構成用信号取得シーケンスの前に、核磁化を定常状態に移行させるために高周波磁場パルスを印加する定常状態移行シーケンスを行う構成である場合には、定常状態移行シーケンスにおいて検査対象から生じる核磁気共鳴信号に基づき、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定することができる。
また、プリサチュレーションパルスを印加された磁化が生じる自由減衰信号を検出し、検出した自由減衰信号に基づき、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定することも可能である。
さらに、パルスシーケンスが、画像再構成用信号取得シーケンスの前に、検査対象の所定の領域からの核磁気共鳴信号を取得して、所定領域の位置を検出するナビゲートシーケンスを行う構成である場合には、ナビゲートシーケンスにおいて検出した核磁気共鳴信号に基づき、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定するができる。
パルスシーケンスが、画像再構成用信号取得シーケンスの前に、検査対象の脂肪の核磁気共鳴信号を抑制するための脂肪抑制シーケンスを行う構成である場合には、脂肪抑制シーケンスにおいて磁化が生じる自由減衰信号を検出し、これに基づき、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定することができる。
上記プリサチュレーションパルスは、磁化を180°以下の角度で傾斜させる高周波磁場パルスを含む構成にすることができる。また、生体信号として、心周期または呼吸周期を示す信号を用いるが可能である。
また、本発明の第2の態様によれば、静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する高周波磁場発生手段と、検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、検出された核磁気共鳴信号を用いて画像再構成を行う演算処理手段と、傾斜磁場発生手段と高周波磁場発生手段と信号検出手段と演算処理手段の動作を制御し、所定のパルスシーケンスを実行させる制御手段とを有する磁気共鳴撮影装置において、信号検出手段に、前記核磁気共鳴信号を所定の受信ゲインで増幅する手段を備える。パルスシーケンスは、検査対象の所定の領域の核磁化を抑圧するために印加されるプリサチュレーションパルスと、画像再構成に用いるための核磁気共鳴信号を取得する画像再構成用信号取得シーケンスとを含む構成とし、制御手段は、プリサチュレーションパルスと画像再構成用信号取得シーケンスとの間に、検査対象の核磁気共鳴信号を信号検出手段に検出させ、この信号を用いて、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを設定する。これにより、画像再構成用信号取得シーケンスにおける受信ゲインを、直前の核磁気共鳴信号に応じて設定できるため、核磁気共鳴信号の回復にばらつきがある場合でも、受信ゲインにより補正することができる。
第2の態様において、検査対象の生体信号に同期して行われ、制御手段は、生体信号との同期ごとに受信ゲインを設定する構成にすることが可能である。これにより、生体信号の周期毎に、適切な受信ゲインを設定することができる。
本発明によれば、心拍数の揺らぎや不整脈に起因して、核磁気共鳴信号の強度変調が生じる場合でも、これを適切に増幅して受信できるため、画質劣化を低減することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照し説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態のMRI装置について図面を参照し説明する。
まず、本実施の形態のMRI装置の構成について図1を用いて説明する。本実施の形態のMRI装置は、撮像空間に静磁場を発生する静磁場発生装置101、患者などの被検体102を搭載して撮像空間に配置するためのベッド103、高周波磁場(RF)パルスを被検体102に印加し、核磁気共鳴(NMR)信号を検出するためのRFコイル104、直交する3軸方向にスライス選択、位相エンコード、周波数エンコードのための傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生コイル105、106、107を有している。
RFコイル104には、RFパルスを発生させるための高周波電流を供給する高周波電源108と、受信したNMR信号を増幅する増幅器114が接続されている。高周波電源108には、変調装置113と、高周波信号を発振するシンセサイザ112が接続されている。増幅器114には、増幅後の信号をA/D変換し検波する受信器115が接続されている。受信器115が検出したNMR信号は、計算機118に受け渡される。
傾斜磁場発生コイル105、106、107には、それぞれ電流を供給するための傾斜磁場電源109、110、111が接続されている。傾斜磁場電源109、110、111、シンセサイザ112、高周波電源108、増幅器114および受信器115等には、これらの動作を制御するシーケンサ116が接続されている。シーケンサ116は、これらに所定の命令を送信し、所定の撮像パルスシーケンスを実行させる。シーケンサ116には、被検体102に取り付けられた心電計120が接続されており、シーケンサ116は心拍周期に同期させて撮像パルスシーケンスを実行させることが可能である。入力部121は、撮像条件等の設定をオペレータから受け付け、記憶媒体117に格納する。計算機118は、受信器115から受け取ったNMR信号と記憶媒体117内の撮像条件等のデータとを参照して画像再構成を行う。ディスプレイ119は、再構成画像を表示する。
次に、図1に示したMRI装置を用いて被検体102の撮影を行う場合の、各部の動作の一例を簡単に説明する。オペレータにより設定された撮影条件に従い、シーケンサ116は、パルスシーケンスに則り、傾斜磁場電源105〜107に命令を送信し、傾斜磁場コイル108〜110により各方向の傾斜磁場を発生させる。これと同時に、シンセサイザ111は、変調装置112に命令を送信してRF波形を生成し、RF電源108により増幅してRFコイル104に供給する。RFコイル104は、RFパルスを発生し、被検体102に照射する。
被検体102から発生したNMR信号は、RFコイル104により受信された後、増幅器114で所定の増幅率で増幅され、受信器115でA/D変換と検波が行われる。増幅器114への増幅率の設定は、計算機118の指示によりシーケンサ116が行う。受信器115が検波の基準とする中心周波数は、事前に計測した値が記憶媒体117に保持されているので、シーケンサ116がこれを読み出し、受信器115にセットする。検波されたNMR信号は、計算機118に送られて画像再構成処理を適用される。画像再構成等の結果はディスプレイ119に表示される。
本実施の形態で行う遅延造影撮影のパルスシーケンスを図2に基づいて具体的に説明する。遅延造影撮影のパルスシーケンスは、図2(a)に示す様に心電図R波23と同期して実行される。すなわち、R波23から予め定めた待ち時間TD後に撮影シーケンス20を実行し、撮影シーケンス20の実行時刻よりも予め定めた時間TI先行してIRパルス30を印加する。IRパルス30は、磁化の縦緩和時定数T1の強調撮影により心筋を高信号領域として抽出するために印加されるプリサチュレーション用パルスであり、スライス非選択の180度反転パルスである。
撮影シーケンス20としては、ここでは一般的に用いられるSSFP(Steady
State Free Precession)型のグラジェントエコー法に基づくパルスシーケンスを用いている。撮影シーケンス20は、核磁化を定常状態に移行させるために行うプロセスである空打ちの工程(Prep)21と、それに後続するエコー信号の取得工程(Acq)22により構成される。この撮影シーケンス20は、縦緩和時間と横緩和時間より短い繰り返し時間TRで観察部位に高周波磁場パルスを連続して印加することにより、印加された観察部位の磁化を定常状態すなわち定常状態自由歳差運動(SSFP)の状態にして、その定常状態における磁化を測定することにより観察部位を高速に撮影するものである。
空打ち工程21のパルスシーケンスの一例を図2(b)に、エコー信号の取得工程22のパルスシーケンスの一例を図2(c)に示す。図2(b)、(c)においてGxは、スライス選択傾斜磁場、Gyは、位相エンコード傾斜磁場、Gzは読み出し傾斜磁場であり、傾斜磁場発生コイル105、106、107により印加する。エコー信号の取得工程22は、図2(c)のように、スライス選択傾斜磁場Gxと同時に、フリップアングルα、−αのRFパルスをRFコイル104から交互に繰り返し印加する。位相エンコード傾斜磁場Gyを印加した後、読み出し傾斜磁場を印加しながら、生じたエコー信号を受信器115によりA/D変換し検波するというシーケンスである。
一方、空打ち工程21は、図2(b)のように、エコー信号取得工程22のシーケンス(図2(a))とほぼ同じである。従来の一般的な空打ち工程では、エコー信号を取得しないか、或いは、空打ち工程で取得したエコー信号は画像再構成に使用せずに破棄する。しかしながら、本実施の形態では、空打ち工程21においてもエコー信号を取得し、後述するようにエコー信号取得工程22の増幅器114の増幅率(ゲイン)設定に用いる。空打ち工程21では、位相エンコード傾斜磁場Gyを印加しない。
このような撮影シーケンス20において、被検体102の縦磁化強度の時間変化を図3を用いて説明する。図3は、心電図波形および図2(a)に示した遅延造影シーケンスに対応させて、被検体102の縦磁化強度の時間変化を示している。図3において、IRパルス30の印加直前の縦磁化の大きさを実線の矢印で、IRパルス30の印加直後の縦磁化の大きさを破線の矢印で表すとともに、縦緩和の時定数T1に依存した縦磁化の回復を曲線で示している。
静磁場強度1.5Tにおいて、遅延造影検査の際での心筋の縦緩和時定数T1は、造影剤の効果により約380msと推定されている。IRパルス30印加後に初期状態まで核磁化の強度が回復するには約1.2秒の時間が必要であり、一般的な心周期と比較して長いことから、縦磁化が十分に回復するより前にIRパルス30が印加されることが判る。心周期が一定である場合には、一定の心周期で空打ち工程21を繰り返すうちに磁化が定常状態となるため、磁化の大きさはほぼ一定となり、エコー信号取得工程22でほぼ一定の大きさの磁化のエコー信号を取得できる。しかし、心周期の揺らぎや不整脈が生じた場合、TIは撮影条件により固定されているので、核磁化の回復程度の異なるエコー信号を収集することになる。
図3に示した例では心周期1から3において、心周期2が著しく短くなった場合であり、心周期3におけるIRパルス印加直前の縦磁化の大きさが、心周期2及び心周期4におけるIRパルス印加直前の縦磁化の大きさと比較して、大きくなる。この様に縦磁化の大きさの異なるエコー信号を用いて画像再構成を行うと、再構成画像上にアーチファクトが発生する。これを防止するために、本発明では、以下に説明する制御及び信号処理を行う。
すなわち、本発明では、撮影パルスシーケンスの途中で所定のエコー信号または自由誘導減衰(free induction decay:FID)信号を取得し、その信号強度から縦磁化の回復程度を判断し、エコー信号取得工程22におけるエコー信号受信ゲインを変更する点にある。第1の実施の形態では、空打ち工程21でエコー信号を取得し、エコー信号取得工程22のゲインを変更する。受信ゲインとは、増幅器114におけるエコー信号の増幅率である。なお、増幅器114の受信ゲインを固定してエコー信号をサンプリングし、取得データを計算機118内のメモリ内に格納した後に、受信ゲインに相当する倍率を用いてメモリ内格納データの強度を変更する構成にすることも可能である。
以下、第1の実施の形態の撮像パルスシーケンスにおける受信ゲインの設定動作について図4を用いてさらに説明する。図4は、空打ち工程21において発生するエコー信号を取得し、これを用いてエコー信号取得工程22における受信ゲインを変更する処理フローの一例である。一般的な遅延造影撮影のパルスシーケンスでは、空打ち工程21中に発生するエコー信号は、核磁化が非定常状態にあるためこれを取得しないか、取得しても破棄する。しかし、本実施の形態では、縦磁化の回復程度を判断するためのデータとして、空打ち工程21中に発生するエコー信号を使用するため、受信器115によりこれを取得し、利用する。なお、受信ゲインの計算に使用する空打ち工程21のエコー信号は、位相エンコード傾斜磁場を印加せずに取得することが望ましい。ここでは第n心拍において、空打ち工程21中に取得したエコー信号の強度をMagn(n)、受信ゲインをGain(n)と表記する。
図4のフローのように、まず工程1において、第n心拍の空打ち工程21において、受信器115によりA/D変換および検波することにより空打ち時のエコー信号を取得し、計算機118は、取得した空打ち時エコー信号の強度Magn(n)を求める。空打ち時のエコー信号強度Magn(n)とは、例えば、取得した空打ち時のエコー信号の最大値とする。工程2において、計算機118は、メモリ内に保存しておいた、第(n−1)心拍の空打ち工程21におけるエコー信号強度Magn(n-1)と、第(n−1)心拍のエコー信号取得工程22において増幅器114に設定した受信ゲインGain(n-1)を読み出す。
つぎの工程3において、工程1と工程2で得たMagn(n)、Magn(n-1)、Gain(n-1)を用いて第n心拍における受信ゲインGain(n)を、所定の演算式に従って導出する。演算式としては、例えば下記(数1)を用いることができる。
Gain(n)=Gain(n-1)*(Magn(n-1)/Magn(n)) ・・・(数1)
すなわち、数1では、第n心拍における空打ち工程21のエコー信号強度Magn(n)と、第(n−1)心拍における空打ち工程21のエコー強度Magn(n-1)の比を受信ゲインの係数とし、これを第(n−1)心拍における受信ゲインGain(n-1)に掛けることにより第n心拍における受信ゲインGain(n)を算出する。なお、演算式は、数1に限定されるものではなく、空打ち工程21で得たエコー信号強度を用いて受信ゲインを設定する数式であればよい。
つぎの工程4では、工程3において算出した受信ゲインGain(n)を増幅器114にセットする。セットは、計算機118の指示によりシーケンサ116が行う。工程5では、第n心拍のエコー信号取得工程22により、画像再構成に用いるエコー信号を取得する。取得されたエコー信号は、増幅器114において、設定されている受信ゲインGain(n)によって増幅され、受信器115において検波された後、計算機118に受け渡され、画像再構成に用いられる。
工程6において、工程1で得た第n心拍の空打ち時エコー信号強度Magn(n)と工程3で求めた受信ゲインGain(n)の値を、計算機118のメモリ内に保存する。上記工程1〜6をパルスシーケンスの各心拍において繰り返し行う。
以上のように、第1の実施の形態のパルスシーケンスでは、第n心拍の空打ち工程21で取得したエコー信号強度Magn(n)に応じて、第n心拍のエコー信号取得工程22の際に増幅器114に設定する受信ゲインGain(n)を設定することができる。これにより、心周期の揺らぎや不整脈が生じ、核磁化の回復程度が異なる現象が生じても、回復程度の差異を受信ゲインGain(n)によって補正することができる。よって、第(n−1)心拍のエコー信号取得工程22で取得するエコー信号の強度と、第n心拍のエコー信号取得工程22で取得するエコー信号の強度との差異を低減することができる。したがって、心周期の揺らぎや不整脈に起因して再構成画像に生じるアーチファクトを低減できる。
なお、空打ち工程21において、複数の空打ち(複数のTR)、例えば10TR前後を行い、そのTRの都度エコー信号を取得することが可能である。そのような場合には、得られた空打ち時エコー信号から、下記の処理1から処理3の何れかを用いて空打ち時エコー信号強度Magn(n)を求めることができる。
・処理1:第n心拍の空打ち工程21の一連のTRのうち最後のTRにおいて取得したエコー信号の強度をMagn(n)とする。これにより、第n心拍のエコー信号取得工程22の直前に取得した、空打ち工程21のエコー信号の強度をMagn(n)として用いることができる。
・処理2:第n心拍の空打ち工程21の全TRで取得したエコー信号の強度の平均値をMagn(n)とする。
・処理3:第n心拍の空打ち工程21の全TRで得られるエコー信号を、エコー信号の発生順序に従って信号強度に重み付けをした後、加算平均処理を行った値をMagn(n)とする。
また、上述の説明では、工程3の演算式の例として数1を示したが、本発明は数1に限定されるものではない。例えば、数2に示す様に、過去数心拍の履歴により受信ゲインGain(n)を決定しても良い。
Gain(n)=Gain(0)・Σ(W(k)・Magn(k)) ・・・(数2)
ただしk=n−mからn−1である。W(k)は、重み係数、mは履歴を参照する範囲の心拍数であり、ともに予め定められた値である。Gain(0)は、予め定められた受信ゲインの初期値である。
すなわち、数2では、第n心拍のm心拍前から1心拍前までのエコー信号強度Magn(k)にそれぞれ重み係数W(k)を掛けた値の累積和を比例係数とし、基準となる受信ゲインGain(0)に乗算し、第n心拍における受信ゲインGain(n)を導出することができる。なお、Magn(k)の値としては、上記処理1〜3のいずれかを用いることができる。
また、空打ち時エコー信号強度Magn(n)のさらに別の求め方としては、第n心拍の空打ち工程21の全TRで得られるエコー信号にフーリエ変換を施してプロジェクション像、或いは低分解能の画像を作成し、これらの画像に関心領域を設定し、関心領域の信号強度をMagn(n)として用いることが可能である。画像に関心領域を設定する位置については、予め定めておく。ただし、上記低分解能の画像を作成する場合は、空打ち工程21においてエコー信号を取得する際に位相エンコードのための傾斜磁場Gyを印加する必要がある。
なお、本実施の形態では、IRパルス30として、磁化を180°反転させるRFパルスを用いたが、プリサチュレーション用のパルスとしては、必ずしも180°反転パルスでなくてもよく、フリップアングルが180°以下のRFパルスを用いることも可能である。一例としては、フリップアングル150°程度のRFパルスを用いることが可能である。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、撮像パルスシーケンスが空打ち工程21を含み、空打ち工程21で生じるエコー信号を利用して受信ゲインGain(n)を設定する例を説明したが、本発明は、空打ち工程21を含まない撮像パルスシーケンスについても適用できる。
第2の実施の形態のパルスシーケンスは、図5に示すように、心電図R波23から待ち時間TD後にエコー信号取得工程22を実行するとともに、エコー信号取得工程22の実行時刻よりも予め定めた時間TI先行してIRパルス30を印加する。IRパルス30として、フリップアングルが180°未満のRFパルスを用いることにより、IRパルス30によって励起された磁化からFID(自由誘導減衰)信号が生じる。エコー信号取得工程22に先行して、FID取得工程51を行い、FID信号を取得する。このFID取得工程51では、傾斜磁場を印加せずにFID信号を取得する。これを各心拍毎に繰り返す。なお、図5において、FID取得工程51は、傾斜磁場を印加しないで、信号のサンプリングを行うシーケンスであるため、その期間を破線で表現している。以下、第n心拍のFID取得工程51で取得されるFID信号をFid(n)と表現する。
第n心拍で取得したFID信号Fid(n)から受信ゲインGain(n)を定める処理は、第1の実施の形態の図4のフローと同様に行うことができる。ただし、第1の実施の形態において、空打ち時エコー信号強度Magn(n)に代えて、FID信号Fid(n)を用いる。すなわち、数1または数2におけるMagn(n)の項をFid(n)に置き換えることにより、FID信号Fid(n)から受信ゲインGain(n)を定めることができる。また、FID信号として複数のサンプリングデータを取得することが可能であり、その場合には、第1の実施の形態の処理1から処理3を適用して、値Fid(n)を定めることが可能である。
第2の実施の形態のように、FID信号を用いることにより、空打ち工程を行わない撮像パルスシーケンスにおいても、エコー信号取得工程22における受信ゲインGain(n)を適切に設定することができる。よって、心周期の揺らぎや不整脈が生じ、核磁化の回復程度が異なった場合であっても、縦磁化の回復のばらつきによる信号強度のばらつきを補正するためのよって、それに起因するアーチファクトを低減することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、空打ち工程以外のエコー信号を利用して、受信ゲインGain(n)を定める例について図6を用いて説明する。この撮像パルスシーケンスは、図6に示すように、横隔膜ナビゲート用のプリパルスを併用した遅延造影撮影のシーケンスの一例である。横隔膜ナビゲート法は、自由呼吸下で心臓を撮影する場合に適用され、横隔膜ナビゲートシーケンス61をR波23から所定の時間において実行し、横隔膜位置を検出する。横隔膜ナビゲートシーケンス61は、横隔膜を含む予め定めた領域の磁化を励起し、当該領域からの磁化を取得するシーケンスであり、公知のシーケンスを用いることができる。検出した横隔膜の位置が、予め設定した範囲内に含まれる場合、撮影シーケンス20を実行する。これにより、呼吸性体動による画像アーチファクトの発生を防止する。横隔膜ナビゲートシーケンス61も心電同期下で行われるため、実行時に心周期の変動が生じた場合には、縦磁化の大きさにばらつきが生じる。第3の実施の形態では、横隔膜ナビゲートシーケンス61の信号Navi(n)を用いて、エコー信号取得工程22における増幅器114の受信ゲインGain(n)を定める。
第n心拍のナビゲートシーケンス61で取得したNavi(n)から受信ゲインGain(n)を定める処理は、第1の実施の形態の図4のフローと同様に行うことができる。すなわち、数1または数2のMagn(n)に代えて、Navi(n)を用いる。なお、横隔膜ナビゲートシーケンス61の信号Navi(n)は、予め定めた横隔膜を含む所定領域から得られるため、横隔膜に隣接する肝臓組織のT1の影響を強く受ける傾向にある。よって、エコー信号取得工程22における信号取得の対象である心筋のT1と、肝臓のT1の違いに考慮して、Gain(n)を定めることが望ましい。例えば、数2における重み関数W(n)の値を肝臓のT1と心筋のT1との違いを考慮した適切な値に定めることができる。
また、ナビゲートシーケンスは、予め定めた横隔膜を含む所定領域から信号を取得するため、信号Navi(n)としては、上記横隔膜を含む所定領域中の予め定めた特定領域の信号を用いることが可能である。横隔膜を含む所定領域で取得した信号の平均値をNavi(n)とすることもできる。また、横隔膜を含む所定領域で得た信号を領域の位置に従って信号強度に重み付けをした後、加算平均処理を行った値をNavi(n)とすることもできる。
第3の実施の形態では、空打ち工程を行うかどうかにかかわらず、ナビゲートシーケンスの信号を用いて、受信ゲインGain(n)を設定し、核磁化の回復程度のばらつきによるアーチファクトを低減することができる。
(第4の実施の形態)
つぎに、第4の実施の形態として、脂肪組織のFID信号を利用して、受信ゲインGain(n)を定める例について図7を用いて説明する。図7に示した撮像パルスシーケンスは、脂肪抑制用のプリパルス71を併用した遅延造影撮影のシーケンスの一例である。脂肪成分を抑制した画像を取得する手法としては、CHESS(Chemical Shift Selective)法等が知られている。CHESS法は、ケミカルシフトによる水・脂肪磁化の共鳴周波数の違いを利用し、周波数選択性の照射高周波磁場パルスをプリパルスとして照射し、予め脂肪信号だけを飽和させることで脂肪信号を抑制する。
図7の撮像パルスシーケンスでは、脂肪抑制方法を遅延造影撮影に組み合わせ、IRパルス30を照射後、撮影シーケンス20の前に脂肪抑圧工程71を行う。図7においては、FID取得を行う脂肪抑圧工程71を破線で表している。
脂肪抑圧工程71は、心周期に同期して、プリパルスを照射して縦磁化を励起するため、プリパルス照射後にFID信号が生じる。第4の実施の形態では、脂肪抑圧工程71において、傾斜磁場を印加せずに信号のサンプリングを行うことにより、脂肪のFID信号Fat(n)を取得する。
脂肪のFID信号Fat(n)を取得後、第1〜第3の実施の形態のMagn(n)、Fid(n)、Navi(n)と同様の処理を適用することにより、受信ゲインGain(n)を求めることができる。
なおFat(n)は、脂肪組織のT1の影響を強く受ける。よって、エコー信号取得工程22における信号取得の対象である心筋のT1と、脂肪のT1の違いに考慮して、Gain(n)を定めることが望ましい。例えば、数2における重み関数W(n)の値を脂肪のT1と心筋のT1との違いを考慮した適切な値に定めることができる。
第4の実施の形態では、脂肪抑制工程で得た信号を用いて、受信ゲインGain(n)を設定し、核磁化の回復程度のばらつきによるアーチファクトを低減することができる。
なお、第1〜第4の実施の形態では、空打ち時のエコー信号強度Magn(n)、自由減衰信号Fid(n)、横隔膜ナビゲートシーケンスの信号Navi(n)、脂肪のFID信号Fat(n)をそれぞれ取得したが、いずれの信号を取得するかは、撮像パルスシーケンスの構成に応じて選択することが可能である。また、複数の信号が取得できる撮像パルスシーケンスの場合には、受信ゲイン導出に使用する信号を選択することが可能である。例えば、脂肪のアーチファクトを低減する場合、脂肪のFID信号Fat(n)を取得する。これを受信ゲイン導出に適用し、画像再構成用のデータ上で脂肪の信号強度の変動を小さくすることにより、偽像の低減が期待できる。或いは、肝臓に近いT1を有する臓器を撮像対象とする場合は、横隔膜ナビゲートシーケンスの信号Navi(n)を取得することが望ましい。上記2信号が特定対象の信号強度の変動低減に寄与するのに対し、空打ち時のエコー信号強度Magn(n)、及び自由減衰信号Fid(n)は、撮像対象部位全体からの信号を取得するため、信号強度の変動に起因するアーチファクトを平均的に低減することが可能である。
第1〜第4の実施の形態では、心電同期下に行った撮影において、心周期の揺らぎや不整脈などの要因に起因する、遅延造影撮影における画像アーチファクト低減の例を説明した。しかし、本発明は、心電同期下の計測に限定されず、呼吸周期の揺らぎなど、諸々の生理的要因が原因で生じる、縦磁化の大きさの変動に対して有効である。
本実施の形態のMRI装置のブロック図。 本実施の形態の遅延造影撮影における、(a)心電同期撮影を示すタイミングチャート、(b)空打ち工程21の具体的なシーケンス例を示す説明図、(c)エコー信号取得工程22の具体的なシーケンス例を示す説明図。 本実施の形態における心電図と心筋遅延造影シーケンスと縦磁化の大きさを示す説明図。 本実施の形態のMRI装置において受信ゲイン変更処理手順を示すフローチャート。 第2の実施の形態の受信ゲインの算出にFID信号を使用する場合のシーケンス例の説明図。 第3の実施の形態の受信ゲインの算出に横隔膜ナビゲート信号を使用する場合のシーケンス例の説明図。 第4の実施の形態の受信ゲイン導出に脂肪抑圧後の脂肪のFID信号を使用する場合のシーケンス例の説明図。
符号の説明
101・‥静磁場発生磁石、102‥・撮影対象、103・‥ベッド、104‥・高周波磁場コイル、105‥・X方向傾斜磁場コイル、106・‥Y方向傾斜磁場コイル、107‥・Z方向傾斜磁場コイル、108・‥高周波磁場電源、109・‥X方向傾斜磁場コイル、110‥・Y方向傾斜磁場コイル、111‥・Z方向傾斜磁場コイル、112‥・シンセサイザ、113・‥変調装置、114‥・増幅器、115‥・受信器、116・‥シーケンサ、117‥・記憶媒体、118‥・計算機、119‥・ディスプレイ。

Claims (9)

  1. 静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する高周波磁場発生手段と、検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、検出された核磁気共鳴信号を用いて画像再構成を行う演算処理手段と、前記傾斜磁場発生手段と前記高周波磁場発生手段と前記信号検出手段と前記演算処理手段の動作を制御し、所定のパルスシーケンスを実行させる制御手段とを有し、
    前記信号検出手段は、前記核磁気共鳴信号を所定の受信ゲインで増幅する手段を備え、
    前記パルスシーケンスは、前記検査対象からの生体信号に同期して、前記検査対象の所定の領域の核磁化を抑圧するために印加されるプリサチュレーションパルスと、前記画像再構成に用いるための前記核磁気共鳴信号を取得する画像再構成用信号取得シーケンスとを含み、
    前記制御手段は、前記生体信号との同期毎に、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを変更することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記パルスシーケンスは、前記画像再構成用信号取得シーケンスの前に、核磁化を定常状態に移行させるために高周波磁場パルスを印加する定常状態移行シーケンスを含み、
    前記制御手段は、前記定常状態移行シーケンスにおいて前記検査対象から生じる核磁気共鳴信号を前記信号検出手段に検出させ、該核磁気共鳴信号に基づき、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  3. 請求項1に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記制御手段は、前記プリサチュレーションパルスを印加された磁化が生じる自由減衰信号を、前記画像再構成用信号取得シーケンスの前に前記信号検出手段により検出させ、該自由減衰信号に基づき、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  4. 請求項1に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記パルスシーケンスは、前記画像再構成用信号取得シーケンスの前に、前記検査対象の所定の領域からの核磁気共鳴信号を取得して、該所定領域の位置を検出するナビゲートシーケンスを含み、
    前記制御手段は、前記ナビゲートシーケンスにおいて検出した前記核磁気共鳴信号に基づき、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  5. 請求項1に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記パルスシーケンスは、前記画像再構成用信号取得シーケンスの前に、前記検査対象の脂肪の核磁気共鳴信号を抑制する脂肪抑制シーケンスを含み、
    前記制御手段は、前記脂肪抑制シーケンスにおいて磁化が生じる自由減衰信号を検出し、該自由減衰信号に基づき、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  6. 請求項1ないし5に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記プリサチュレーションパルスは、磁化を180°以下の角度で傾斜させる高周波磁場パルスを含むことを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  7. 請求項1ないし6に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記生体信号として、心周期または呼吸周期を示す信号を用いることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  8. 静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する高周波磁場発生手段と、検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、検出された核磁気共鳴信号を用いて画像再構成を行う演算処理手段と、前記傾斜磁場発生手段と前記高周波磁場発生手段と前記信号検出手段と前記演算処理手段の動作を制御し、所定のパルスシーケンスを実行させる制御手段とを有し、
    前記信号検出手段は、前記核磁気共鳴信号を所定の受信ゲインで増幅する手段を備え、
    前記パルスシーケンスは、前記検査対象の所定の領域の核磁化を抑圧するために印加されるプリサチュレーションパルスと、前記画像再構成に用いるための前記核磁気共鳴信号を取得する画像再構成用信号取得シーケンスとを含み、
    前記制御手段は、前記プリサチュレーションパルスと前記画像再構成用信号取得シーケンスとの間に、前記検査対象の核磁気共鳴信号を前記信号検出手段に検出させ、該核磁気共鳴信号を用いて、前記画像再構成用信号取得シーケンスにおける前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  9. 請求項8に記載の磁気共鳴撮影装置において、前記パルスシーケンスは、前記検査対象の生体信号に同期して行われ、前記制御手段は、前記生体信号との同期ごとに前記受信ゲインを設定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
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