JP4472475B2 - 不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造 - Google Patents

不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造 Download PDF

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Description

本願発明は、不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造に関し、特にベルトコンバータの浸水を防止し得るベルトコンバータの冷却構造に関する。
不整地走行車両では、構造が簡単で、操縦者による変速操作が不要であり、且つ変速時にショックがない等の理由から、変速装置としてベルトコンバータが用いられているものがある。ベルトコンバータは駆動プーリと従動プールとを有し、両者間には駆動プーリから従動プーリへ回転を伝達すべくVベルト(ベルトコンバータベルト)が巻回された構成になっており、このVベルトのスリップを防止すべく、塵芥や水の侵入を防止するためのベルトコンバータカバーにより全体が覆われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、駆動プーリ及び従動プーリとVベルトとは、比較的大きな圧力で接触した状態で動作するため、ベルトコンバータカバーにより覆われたベルトコンバータにおいては、発生する摩擦熱を効果的に放熱すべく強制冷却するのが好ましい。そこで、一般にベルトコンバータカバーには、冷却用の外気を取り入れるための空気取入口と、冷却に供した空気を排出するための空気排出口が設けられ、ベルトコンバータの冷却構造が形成されている。
特開2000−103246号公報 特開2002−248953号公報 特開2002−327813号公報
しかしながら、従来の不整地走行車両に搭載されたベルトコンバータの場合、ベルトコンバータカバーに設けられた空気排出口は、例えば、水平方向を向いて開口した構成になっていて、外部からベルトコンバータカバー内に水が侵入する可能性がある。特に、後部に荷台を備え、この荷台の下方にエンジン及びベルトコンバータを備えるような比較的小型の不整地走行車両の場合、ベルトコンバータが地面近傍の低い位置に配置されるため、ベルトコンバータカバー内への浸水を有効に防止したいという要望が強い。
そこで本発明は、ベルトコンバータカバー内への浸水を防止することができる不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造は、駆動輪である左右一対の後輪を有し、車体後方且つ前記後輪の略上方に荷台が配設された不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造であって、クランク室内にクランクシャフトを収容して前記後輪を回転駆動するエンジンと、該エンジンの後方に設けられたトランスミッションと、前記エンジンの側方から前記トランスミッションの前部側方にわたって設けられたベルトコンバータと、該ベルトコンバータを覆うベルトコンバータカバーとが、前記荷台の下方に配設され、前記ベルトコンバータカバーの上部には排気口が設けられ、該排気口には、前記ベルトコンバータカバー内の空気を外部へ導く排気ダクトの一端部が接続されており、前記排気ダクトは、前記一端部から、左右の前記後輪間且つ前記ベルトコンバータカバーの後方にて該ベルトコンバータカバーの近傍を下方、前記ベルトコンバータカバーの上下方向中心位置より下方まで延設され、その他端部は、左右の前記後輪を結ぶ車軸の後方且つ該車軸の近傍であって前記トランスミッションの後部側面と一方の後輪とに左右から挟まれた空間において前方且つ下方へ向けて開口している。
このような構成とすることにより、外部からベルトコンバータカバー内への浸水や砂塵の侵入を有効に防止することができる。即ち、排気ダクトの他端部が上述した位置にて前方且つ下方へ向けて開口しているため、不整地走行車両の後進時に、排気ダクトを通じてベルトコンバータカバー内へ水や塵芥が侵入することを防止することができ、また、排気ダクトの他端部はベルトコンバータカバーの後方位置にて開口するため、不整地走行車両の前進時に、車輪が蹴り上げる砂塵等が排気ダクトを通じてベルトコンバータカバー内に侵入することを防止することができる。
また、前記ベルトコンバータは、前記クランクシャフトに連動回転する駆動プーリと、前記トランスミッションの入力軸に連動回転して前記駆動プーリの後方に位置する従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に巻回されたベルトとを有し、前記ベルトコンバータカバーの排気口は、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間における該従動プーリ寄りの位置に設けられ、斜め後上方へ延設されていてもよい。
このような構成とすることにより、ベルトコンバータカバー内からの排気効率を向上させることができる。即ち、排気側からの浸水等を防止すべく排気ダクトを長寸にすると、ベルトコンバータカバー内の空気の排気効率の低下に伴って冷却効率が低下する場合があるが、上述したような構成によれば、ベルトコンバータカバー内の空気は、排気口から排気ダクトを通じて排出されやすくなる。従って、排気効率の低下を防止でき、ベルトコンバータの冷却効率を向上させることができる。
本発明に係る不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造によれば、ベルトコンバータカバー内への浸水を防止することができ、また、ベルトコンバータカバー内への浸水の防止と共にベルトコンバータの十分な冷却をも達成することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る不整地走行車両1の側面図であり、車体カバーを省いて示している。また、ベルトコンバータ及びその近傍の構成を実線で、その他の構成を一点鎖線で示している。
図1に示すように、不整地走行車両1は、車体フレーム2の前部にて回転自在に軸支された操舵輪たる左右の前輪3と、車体フレーム2の後部にて回転自在に軸支された駆動輪たる左右の後輪4とを備えている。車体フレーム2の中央位置の上部には横長のシート5が設けられ、該シート5の前方斜め下方にはフートボード6が車体フレーム2に固定されており、該フートボード6は、前輪3及び後輪4の各車軸3A,4Aの高さに略等しい高さに配置されている。
上記不整地走行車両1では、搭乗者(図示せず)はシート5に座してフートボード6上に足を載せて搭乗する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、シート5に座した搭乗者から見た方向の概念と一致するものとし、これと異なる場合は個別に説明を加えるものとする。
シート5の後方には、平面視で矩形を成して周縁部に側壁が立設された荷台7が配設されて車体フレーム2に固定されており、その底面7Aは、後輪3の上部よりも若干上方の高さに位置している。不整地走行車両1の後部であって、荷台7の下方には、後輪4を駆動するエンジンEと、ベルトコンバータカバー11に覆われたベルトコンバータ10(図4参照)と、トランスミッション12とが配置されている。
図2は、図1の不整地走行車両1をII矢視方向から見た構成を示す背面図である。図2に示すように、トランスミッション12からは左右へ車軸4Aが延設され、該車軸4Aの両端部にハブ(図示せず)を介して後輪4(図2では右側の後輪4のみ図示している)が取り付けられている。ベルトコンバータ10は、エンジンE及びトランスミッション12の右側方に配置され、エンジンE及びベルトコンバータ10はそれぞれの底部が前輪3及び後輪4の各車軸3A,4Aの高さに略等しい高さに位置している(図1参照)。
図3は、図2のエンジンE及びベルトコンバータ10等をIII矢視方向から見た構成を示しており、エンジンE及びベルトコンバータ10を含むその近傍部分を拡大して示す側面図である。図4は、図3に示すエンジンE及びベルトコンバータ10を含むその近傍部分の平面図であり、ベルトコンバータ10については図3のIV-IV線に沿って切断した断面図を示している。
図4に示すように、ベルトコンバータカバー11は左右割りの構成になっており、エンジンE及びトランスミッション12の右側の外壁面に複数の取付ネジ15で取り付けられた内側ベルトコンバータカバー11Aと、取付ネジ16によって該内側ベルトコンバータカバー11Aと互いに周縁端部が接続された外側ベルトコンバータカバー11B(図3参照)とを有している。内側ベルトコンバータカバー11Aは、左側(エンジンE側)に窪んで周縁部が右側へ延設された形状を成し、外側ベルトコンバータカバー11Bは、右側に窪んで周縁部が左側へ延設された形状を成しており、両カバー11A,11Bが互いの周縁端部で接続されることによって、内部に一定容量を有してベルトコンバータ10を収容するベルトコンバータ収容室17が形成されている。
図4に示すように、エンジンEのクランクケース20(図4ではその一部を示す)内のクランク室21には、クランクシャフト22がその回転軸芯を左右へ向けて収容されており、該クランクシャフト22はクランクケース20の壁部によって回転自在に軸支されている。クランクシャフト22の右側の端部は、クランクケース20の右壁部と内側ベルトコンバータカバー11Aとを貫通し、ベルトコンバータ収容室17内に突出している。ベルトコンバータ10は、ベルトコンバータ収容室17内に突出したクランクシャフト22に接続された駆動プーリ24と、該駆動プーリ24の後方にてトランスミッション12の入力シャフト23に接続された従動プーリ25と、両プーリ24,25間に巻回されたVベルト26とを備えている。
駆動プーリ24は、クランクシャフト22の右側の端部にてこれと同軸芯状に且つ一体回転可能に接続された駆動シャフト27に取り付けられており、左側(エンジンE側)の固定シーブ24Aと右側の可動シーブ24Bとを備えている。固定シーブ24A及び可動シーブ24Bは駆動シャフト27と共に一体的に回転し、可動シーブ24Bは、駆動シャフト27の中心軸方向に沿って左右(固定シーブ24Aに近接及び離反する方向)へ移動可能になっている。可動シーブ24Bの右側には、遠心力タイプの可動装置28が設けられている。可動装置28は、駆動シャフト27の回転数が大きくなるに従って、可動シーブ24Bを固定シーブ24Aに近づけるよう左側へ移動させる一方、駆動シャフト27の回転数が小さくなるに従って、可動シーブ24Bを固定シーブ24Aから遠ざかるよう右側へ移動させる。
従動プーリ25も2つのシーブ25A,25B、即ち、左側(トランスミッション12側)の可動シーブ25Aと、右側の固定シーブ25Bとを備えている。可動シーブ25Aは、入力シャフト23の中心軸方向に沿って左右(固定シーブ25Bに近接及び離反する方向)へ移動可能になっており、駆動プーリ24の動作に応じて入力シャフト23上を移動する。
上記駆動プーリ24及び従動プーリ25をそれぞれの回転中心軸を含む平面で切断したとき、駆動プーリ24の固定シーブ24A及び可動シーブ24Bの互いに対向する面の切断形状、並びに、従動プーリ25の可動シーブ25A及び駆動シーブ25Bの互いに対向する面の切断形状は、共にV字状又は逆V字状を成している。そして、Vベルト26は、駆動プーリ24の固定シーブ24A及び可動シーブ24Bの互いに対向する面に挟まれ、従動プーリ25の可動シーブ25A及び固定シーブ25Bの互いに対向する面に挟まれて設けられている。
図4に示すように、上述した駆動プーリ24及び従動プーリ25は、ベルトコンバータカバー11に覆われており、内側ベルトコンバータカバー11Aの前部には、ベルトコンバータ収容室17に連通して吸気ダクト30が接続されている。この吸気ダクト30は、内側ベルトコンバータカバー11Aの前部から前方へ延び、途中で上方へ延びてエアクリーナ31に接続されている(図2参照)。
図4に示すように、ベルトコンバータカバー11内であって吸気ダクト30との接続部分の近傍には空気導入室32が形成され、該空気導入室32は、クランク室21の側方にあって該クランク室21とベルトコンバータ収容室17との間に位置している。空気導入室32とベルトコンバータ収容室17との間には、仕切板33が設けられ、両室17,32はこれによって仕切られている。
図5は、図3に示すベルトコンバータ10において、外側ベルトコンバータカバー11B、駆動プーリ24、及び従動プーリ25を取り除いた様子を示す図面である。図5に示すように、仕切板33は、ベルトコンバータ10の駆動プーリ24と略同径の円盤形状を成す平板状の平板部34と、該平板部34の外縁の所定長部分から略一定幅をもって突設された突設板部35とから構成されている。仕切板33の平板部34の中央位置には、略円形を成す比較的大径の第1空気通過孔36Aが形成されている。仕切板33は、第1空気通過孔36Aの中心位置をクランクシャフト22が貫通し、且つ立板部35が前方に位置するようにして配置され、複数の取付ネジ37を用いて内側ベルトコンバータカバー11Aに取り付けられている。
図4及び図5に示すように、仕切板33の突設板部35は、平板部34の外縁から、エンジンEから離反する方向(右方向)へ向かい且つ平板部34の拡径方向へ若干傾斜するようにして延設されており、その右側端部は、内側ベルトコンバータカバー11Aの外縁部近傍の内面に接触する位置まで延びている。その結果、突設板部35は、駆動プーリ24の固定シーブ24Aの外周囲のうち前側の部分を覆っている(図4参照)。また、仕切板33の平板部34には、第1空気通過孔36Aに接続された第2空気通過孔36Bが形成されている。この第2空気通過孔36Bは、第1空気通過孔36Aと突設板部35との間に設けられ、第1空気通過孔36Aの外周囲を周方向に沿って所定長(図5では中心角が略85度)だけ延設された略扇形状を成している。第1空気通過孔36Aと第2空気通過孔36Bとは一体になって空気通過孔36を形成し、空気導入室32とベルトコンバータ収容室17との間を連通している。
図4に示すように、ベルトコンバータ10の駆動プーリ24の固定シーブ24Aは、その左側部分(エンジンE側の部分)が上述した仕切板33の平板部34に近接して配置されており、この裏面部分には放射状に延びる複数本のフィン29が設けられている。フィン29の左側の端部は、その全長にわたって仕切板33と略等距離を隔てて該仕切板33に対向している。
クランクシャフト22が回転して駆動プーリ24が駆動すると、フィン29の回転によって、固定シーブ24Aと仕切板33との間に存在する空気がフィン29に吸い込まれ、該フィン29から固定シーブ24Aの半径方向の外方へ押し出される。これに伴い、小型四輪作業車1の外部からエアクリーナ31へ取り込まれた空気は、吸気ダクト30を通って空気導入室32へ取り込まれ、更にフィン29の回転によって、空気導入室32から空気通過孔36を通りフィン29に吸い込まれる。
また、図3及び図5に示すように、内側ベルトコンバータカバー11A及び外側ベルトコンバータカバー11Bは、共に側面視で略楕円形状を成している。従って、フィン29によって外方へ押し出された空気は、ベルトコンバータ収容室17内を、フィン29の回転方向に従って周回し(図5参照)、ベルトコンバータ収容室17内の各部を効率的に冷却する。なお、本実施の形態においてフィン29は、図5に示すように不整地走行車両1の右側から見て反時計回りに回転し、ベルトコンバータ収容室17内の空気も反時計回りに周回する。即ち、駆動プーリ24から従動プーリ25へ向かうVベルト26は後方へ移動し、従動プーリ25から駆動プーリ24へ向かうVベルト26は前方へ移動する(図6参照)。
このとき、仕切板33の突設板部35によって、フィン29の外周囲のうち前側部分(即ち、吸気ダクト30と内側ベルトコンバータカバー11Aとの接続部分に近接する部分)が覆われているため(図4参照)、フィン29によって外方へ押し出される空気が、吸気ダクト30から空気導入室32へ導かれる空気の流れを阻害することがなく、フィン29の回転にかかわらず空気導入室32へ円滑に空気が導かれる。また、空気通過孔36は、空気導入室32とベルトコンバータ収容室17との間に比較的大きい第2空気通過孔36Bを有するので、フィン29の回転によって、空気導入室32からベルトコンバータ収容室17へより多くの空気が移動する。
一方、図3に示すように、外側ベルトコンバータカバー11Bの上部には排気口40が設けられており、該排気口40には締結具41を用いて排気ダクト42の上流側端部(一端部)42Aが接続されている。外側ベルトコンバータカバー11Bの内面形状を示す図6も参照して排気口40の構成を詳述すると、排気口40は、駆動プーリ24及び従動プーリ25の間であって該従動プーリ25の近傍に設けられ、外側ベルトコンバータカバー11Bの上部から斜め後上方へ向かって延びており、換言すれば、駆動プーリ24から従動プーリ25へ向かうVベルト26の移動する方向に対して略平行にして斜め後上方へ延びている。従って、ベルトコンバータ収容室17内を反時計回りに周回する空気は、排気口40を通じて排気ダクト42へ導かれやすくなって排気効率が向上する。
図2及び図3に示すように、締結具41を用いて排気口40に接続された排気ダクト42は、排気口40と同様にその上流側端部42Aから斜め後上方へ向かって、荷台7(図1参照)を支持する車体フレーム2の部分近傍まで上方へ延び、その後に屈曲して左方向(エンジンE側)へ延び、更に途中で屈曲してトランスミッション12と右側の後輪4との間をベルトコンバータカバー11Bの後方近傍まで下方へと延びている。そして、排気ダクト42の下流側端部42Bに形成された排気出口43は、ベルトコンバータカバー11の後方に配置されて略下方向きに開口している。従って、外部の水及び塵芥等が排気ダクト42を通ってベルトコンバータ収容室17(図3参照)内へ侵入しにくくなっている。即ち、ベルトコンバータ収容室17内に侵入するためには、排気出口43から排気ダクト42内を上方へ移動し、該排気ダクト42に沿って途中で右側方へ、更に途中で前方へ進路を変更する必要がある。しかしながら、排気ダクト42内の排気の流れに逆らって、水及び塵芥等がこのように移動するのは困難である。
また、排気出口43の配設位置を詳述すると、図2に示すように該排気出口43は、ベルトコンバータカバー11の上下方向の中心位置より下方であって後輪4の車軸4Aの後方近傍に位置し、且つ、左右からトランスミッション12のミッションカバー12Aと後輪4とによって挟まれた空間内に位置している。また、図3に示すように排気出口43は、その開口面が前方斜め下方へ向くように開口し、前部43Aに比べて後部43Bが下方に位置している。従って、排気ダクト42の排気出口43へは、前後、左右、上下のあらゆる方向から、水及び塵芥等が侵入しにくくなっている。
図6に示すように、外側ベルトコンバータカバー11Bの内壁面には、排気口40の入口40Aが形成されており、該入口40Aの近傍において外側ベルトコンバータカバー11Bの内壁面からはリブ44が突設されている。リブ44は、その上端部44Aが排気口40の入口40Aの後部に位置し、ここから入口40A近傍の排気ダクト40の延設方向(図6において二点鎖線で示す)40Bに平行にして(即ち、前方斜め下方へ向かって)、外側ベルトコンバータカバー11Bの内方へ延設されている。リブ44は、下端部44Bの近傍で湾曲して下方へ延び、該下端部44Bは外側ベルトコンバータカバー11Bの上下方向の略中間位置より若干上方に位置している。従って、フィン29(図4参照)の回転によってベルトコンバータ収容室17を周回する空気は、リブ44に沿って円滑に排気口40へ導かれ、排気効率が向上する(図5参照)。
また、図5に示すように、内側ベルトコンバータカバー11Aの下部であって前後方向の略中間位置には、板状のバッフル45が突設されている。このバッフル45の上面は、後方から前方へ向かうに従って高くなるように傾斜した傾斜面45Aを成し、後方から流れてくる空気を上方へ誘導する。従って、フィン29(図4参照)の回転によってベルトコンバータ収容室17内を周回する空気は、バッフル45によって上方へ誘導され、排気口40へ導かれるようになっている。
上述したような不整地走行車両1によれば、延設された排気ダクト42の構成に基づき、外部から水や塵芥等がベルトコンバータ収容室17内に侵入しにくくなっている。また、仕切板33の空気通過孔36の形状、外側ベルトコンバータカバー11Bと排気口40との接続形態、リブ44及びバッフル45の設置等により、ベルトコンバータ10を冷却する空気の吸気効率及び排気効率が向上し、その結果、冷却効率の向上が達成されている。
本発明に係る不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造は、ベルトコンバータカバー内への浸水を防止し、また、ベルトコンバータの冷却効率の向上を図ることができ、不整地走行車両のベルトコンバータに適用することができる。
本発明の実施の形態に係る不整地走行車両の側面図であり、車体カバーを省いて示している。 図1の不整地走行車両をII矢視方向から見た構成を示す背面図である。 図2のエンジン及びベルトコンバータ等をIII矢視方向から見た構成を示しており、エンジン及びベルトコンバータを含むその近傍を拡大して示す側面図である。 図3に示すエンジン及びベルトコンバータを含むその近傍部分の平面図であり、ベルトコンバータについては図3のIV-IV線に沿って切断した断面図を示されている。 図3に示すベルトコンバータにおいて、外側ベルトコンバータカバー、駆動プーリ、及び従動プーリを取り除いた様子を示す図面である。 外側ベルトコンバータカバーの内面形状を示す側面図である。
符号の説明
1 不整地走行車両
3 前輪
4 後輪
4A 車軸(後輪用)
11 ベルトコンバータカバー
10 ベルトコンバータ
12 トランスミッション
17 ベルトコンバータ収容室
21 クランク室
22 クランクシャフト
24 駆動プーリ
27 駆動シャフト
40 排気口
42 排気ダクト
42A 上流側端部(一端部)
42B 下流側端部(他端部)
E エンジン


Claims (2)

  1. 駆動輪である左右一対の後輪を有し、車体後方且つ前記後輪の略上方に荷台が配設された不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造であって、
    クランク室内にクランクシャフトを収容して前記後輪を回転駆動するエンジンと、該エンジンの後方に設けられたトランスミッションと、前記エンジンの側方から前記トランスミッションの前部側方にわたって設けられたベルトコンバータと、該ベルトコンバータを覆うベルトコンバータカバーとが、前記荷台の下方に配設され、
    前記ベルトコンバータカバーの上部には排気口が設けられ、該排気口には、前記ベルトコンバータカバー内の空気を外部へ導く排気ダクトの一端部が接続されており、
    前記排気ダクトは、前記一端部から、左右の前記後輪間且つ前記ベルトコンバータカバーの後方にて該ベルトコンバータカバーの近傍を下方、前記ベルトコンバータカバーの上下方向中心位置より下方まで延設され、その他端部は、左右の前記後輪を結ぶ車軸の後方且つ該車軸の近傍であって前記トランスミッションの後部側面と一方の後輪とに左右から挟まれた空間において前方且つ下方へ向けて開口している
    ことを特徴とする不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造。
  2. 前記ベルトコンバータは、前記クランクシャフトに連動回転する駆動プーリと、前記トランスミッションの入力軸に連動回転して前記駆動プーリの後方に位置する従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に巻回されたベルトとを有し、
    前記ベルトコンバータカバーの排気口は、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間における該従動プーリ寄りの位置に設けられ、斜め後上方へ延設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の不整地走行車両のベルトコンバータの冷却構造。
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