JP4469107B2 - シート状媒体整合装置、画像形成装置及びシート状媒体後処理装置 - Google Patents

シート状媒体整合装置、画像形成装置及びシート状媒体後処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状媒体整合装置、画像形成装置、シート状媒体後処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成などされて一定間隔で次々と搬送されてくるシート状媒体を積載手段としてのトレイ上に積載状態で整合し、また、仕分けなどするシート状媒体整合装置が知られている。
【0003】
このようなシート状媒体整合装置の1つとして非公知の高性能のシート状媒体整合装置がある。その概要は、搬送されてくるシート状媒体を排出する排出手段と、この排出手段により排出されるシート状媒体を積載する積載手段(以下、トレイという。)と、このトレイ上に積載されたシート状媒体の前記排出手段によるシート状媒体の排出方向と平行な端部を挟むように接して揃える揃え部材と、前記トレイ又は前記揃え部材を前記排出手段のシート状媒体排出方向と直交するシフト方向に所定量移動させてシート状媒体を仕分ける仕分け手段(トレイ移動手段又は揃え部材駆動手段)を具備したものである。
【0004】
前記のシート状媒体整合装置は画像形成装置の一部として構成され、或はシート状媒体後処理装置の一部として構成されて、次々の搬送されてくるシート状媒体を整合し、また必要に応じて仕分け処理する。
【0005】
前記整合のため、前記揃え手段による揃え動作が行なわれ、また、前記仕分けのために、前記仕分け手段による仕分け動作が行なわれるが、これらの整合や仕分けのための各動作は一定の時間間隔で次々と搬送されてくるシート状媒体の前記時間間隔を利用して行なわれる。
【0006】
例えば、トレイ上にシート状媒体が排出されたら、次のシートが排出されてくるまでの時間内に、▲1▼排出直後のシート状媒体を既に排出済みのシート状媒体の排出方向での端縁と揃えるため、トレイの傾斜を利用して、或は戻し手段によりエンドフェンスに突き当たるまでシート状媒体を戻して排出方向上での揃えを行う戻し動作(但しこの動作は本発明の対象外)、▲2▼シート状媒体のシフト方向での端縁を揃えるため、既に排出済みの同じ部のシート状媒体と共にシフト方向での端部を揃え手段で挟む動作を行う揃え動作、▲3▼部の終りのシート状媒体が排出された後、次部の第1枚目のシート状媒体が排出されてくるまでの間に限り、トレイを所定量シフトさせ(或は揃え部材を所定量シフトさせる)仕分け動作が必要となる。
【0007】
このような仕分け動作が可能な揃え手段を備えたシート上媒体整合装置の一例を図117により説明する。
図117(a)、(b)において、排出手段としての一対の排紙コロ3の左方(排紙方向下流側)に上下動可能なトレイ12がある。トレイ12は排紙コロ3のニップ部からの距離が排紙に適する一定距離となるように図示省略の制御機能により制御されている。
【0008】
排紙コロ3から排出されたシート状媒体はトレイ12の傾斜に従い自重による、或は図示省略の戻しコロによりエンドフェンス131に後端部が突き当てられて所謂、縦揃えが行なわれる。
【0009】
トレイ12の上方には紙面を貫く方向に対向して板状をした一対の揃え部材が配置されている。手前側の揃え部材を符号102aで示し、該揃え部材102aよりも紙面奥側に対向して位置するもう1つの揃え部材(102b)は図示を省略している。
【0010】
揃え部材102aの上部(基端部)は紙面を貫く方向(以下、シフト方向)に長さを有する軸108に枢着されている。揃え部材102aの上端部は受け台105aに形成された溝に摺動可能に嵌入している。受け台105aは軸108及び該軸108と平行なガイド軸109に摺動可能設けられていて、その上部がシフト方向に配置された一対のプーリ間に張設されたベルトに固定されている。該ベルトを支持しているプーリの1つを符号120aで示す。また該プーリ120aを駆動するモータ(ステッピングモータ)を符号104aで示す。
【0011】
モータ104aを駆動することにより、プーリ120aが回転し、ベルトも回転する。これに伴い、受け台105aが移動し、揃え部材102aもシフト方向に移動する。
【0012】
軸108と平行に軸110が設けられていて揃え部材102aの上部に形成した肩部102a4に当接している。この当接位置は軸108から斜め右上の離れた位置にある。この軸110には支点軸112を中心に揺動可能なL字状のレバー113の自由端側が接している。レバー113の他端側はばね114を介してソレノイド115のプランジャに連結されている。
【0013】
ソレノイド115をオフにしたときには、揃え部材102aの自由端側は自重モーメントにより軸108を中心に回動して例えば、図117(a)に示すように揃え部材102aの自由端側はトレイ12に形成した凹部80a内に位置することができる。この位置は、揃え部材102aの最大回動位置であり、受け台105aの溝端に揃え部材102aの一部が当接することにより保持される。
【0014】
ソレノイド115をオフにした状態では、揃え部材102aは回動途中にシート状媒体があれば回動途中で該シート状媒体の上に乗り、回動を停止するし、無ければトレイ12の凹部80aの中に入るまで回動する(揃え回転位置)。揃え回転位置は揃え部材の回転方向上の位置であり、この揃え回転位置においてシフト方向上での揃え位置をとることができる。
【0015】
ソレノイド115をオンにすると、図117(b)に示すように軸110がレバー113により長穴90aに案内されて押し下げられ、揃え部材102aは軸108を中心に回動してトレイ12の上方に退避する(退避回転位置)。
【0016】
上記したような揃え部材102aを駆動するための構成と同じ構成が揃え部材102bについても設けられているので、揃え部材102a駆動用のステッピングモータ104a、揃え部材102b駆動用のステッピングモータ104b(図示せず)をそれぞれ駆動することにより、揃え部材102a、102bを互いに接近させ、また互いに離間させる動作を行なうことができる。そして、この動作によって、トレイ12上に排出されてくるシート状媒体をシフト方向について揃える所謂、横揃えを行なうことができる。
【0017】
シート状媒体がトレイ12上に排出される毎に揃え部材102a、102bを動作させて横揃えを行ない、所定枚数の排出を終えることにより部の排出が終わると、次の部のシート状媒体が排出される前に前の部と仕分けるためにトレイ12をシフト方向に移動させる。
【0018】
前記したように、ソレノイド115をオフにした状態では、揃え部材102aは回動途中にシート状媒体があれば回動途中で該シート状媒体の上に乗り、回動を停止するし、無ければトレイ12の凹部80aの中に入るまで回動する(揃え回転位置)。揃え部材102bについても同様である。
【0019】
排紙コロ3からトレイ12までの間隔つまり、トレイの高さは図示しないセンサにより検知されて、揃え部材102a、102bの自由端側がトレイ12上のシート状媒体の側面に対向するように高さが制御されて揃え機能が果たされるようになっている。
【0020】
また、各揃え部材102a、102bは、揃え回転位置において、前記したように、最大回動位置にあり、受け台105aの溝端に揃え部材102aの一部が当接することにより保持され、この姿勢は一定である。
【0021】
仕分けトモードでは揃え部材の姿勢がシート状媒体の上に乗る状態のものと、シート状媒体の側面に対向する状態のものとが、部毎に交互に入れ替わる。また、仕分けモードでなく、単純に積載する単純積載モードでは、シート状媒体の両端にそれぞれ揃え部材の自由端側が位置して揃え部材間にシート状媒体が送りこまれる毎に、揃え部材が互いに接近する方向に移動してシート状媒体の揃えを行なう。
【0022】
トレイ12上に排出され積載されるシート状媒体は種々の要因でカールし、このカールの向きは機種毎に定まる傾向にある。仕分けモード、仕分けを行なわずに積載のみ行なう単純積載モードの何れにおいても、トレイ12上でのシート状媒体の積載量が増すと、カールの傾向が強まり、トレイ12上に積載されるシート状媒体のカールの向きや、カールの大きさによっては、揃え回転位置におかれた揃え部材の自由端側がシート状媒体を空振りしたり、トレイ12がシフトするときに揃え部材が干渉して用紙の揃えを乱したりして、結果的に用紙の揃え機能が果たされない場合を生ずる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、積載手段上に積載されたシート状媒体がカールしているときにも、揃え部材により良好に揃え機能を果たすことができるシート状媒体整合装置、画像形成装置、シート状媒体後処理装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1).搬送されてくるシート状媒体を排出する排出手段と、この排出手段により排出されるシート状媒体を積載する積載手段と、この積載手段上に積載されたシート状媒体の前記排出手段によるシート状媒体の排出方向と平行な端部を挟むように接して揃える一対の揃え部材を有していて、前記揃え部材はその基端部が所定回転角の範囲では自由に回転できるように回転軸に支持されていて、この回転軸の回転量を制御することにより、前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整するシート状媒体整合装置において、
搬送されるシート状媒体のカール方向を判別するカール方向判別手段を備え、前記積載手段上に積載されたシート状媒体の積載枚数に応じた前記揃え位置をとるように前記揃え部材の姿勢を制御することとし、
かかる揃え部材の姿勢制御の内容が、搬送されるシート状媒体のカール方向が上方向と前記カール方向判別手段が判別した場合は、前記積載手段上に積載されるシート状媒体の積載枚数が多くなるに従って前記揃え部材の揃え位置を上向きに移動させる制御であり、
搬送されるシート状媒体のカール方向が下方向と前記カール方向判別手段が判別した場合は、前記積載手段上に積載されるシート状媒体の積載枚数が多くなるに従って前記揃え部材の揃え位置を下向きに移動させる制御であることとした(請求項1)。
(2).(1)記載のシート状媒体整合装置において、単純積載モード時に、前記積載手段上に所定枚数のシート状媒体を排出したら、前記揃え部材の一方について前記自由端側を前記シート状媒体上に乗せて当該揃え部材の姿勢を検知し、これに基づいて前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することとした(請求項2)。
(3).(1)記載のシート状媒体整合装置において、単純積載モード時に、前記積載手段上に所定枚数のシート状媒体を排出したら、シート状媒体の排出方向と直交する方向上で対向する2つの揃え部材の各自由端側を前記シート状媒体上に乗せて当該揃え部材の姿勢を検知し、これに基づいて前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することとした(請求項2)。
(4).(3)記載のシート状媒体整合装置において、前記2つの揃え部材の中、前記自由端側がより低い位置をとる側の揃え部材の位置を基準として前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することとした(請求項4)。
(5).(2)乃至(4)の何れか1つに記載のシート状媒体整合装置において、前記排出手段からのシート状媒体の排出タイミングを遅らせることによってシート状媒体の排出間隔時間を長くし、この排出間隔時間の間に前記揃え部材の姿勢検知及び姿勢の調整を行なうこととした(請求項5)。
(6).(5)記載のシート状媒体整合装置において、前記排出タイミングを遅らせるために、搬送されてくるシート状媒体の搬送速度を遅くすることとした(請求項6)。
(7).(3)に記載のシート状媒体整合装置において、前記2つの揃え部材の前記各自由端側の前記シート状媒体上での上下方向の位置の差が所定値よりも大のときには警告を発することとした(請求項7)。
(8).シート状媒体に画像形成を行なう画像形成手段及びこの画像形成されたシート状媒体を搬送する搬送手段を有する画像形成装置において、(1)乃至(7)の何れか1つに記載のシート状媒体整合装置を具備していることとした(請求項8)。
(9).シート状媒体に後処理を行なう後処理手段及びこの後処理されたシート状媒体を搬送する搬送手段を有するシート状媒体後処理装置において、(1)乃至(7)の何れか一つに記載のシート状媒体整合装置を具備していることとした(請求項9)
【0025】
【発明の実施の形態】
この明細書では、取り扱われるシート状媒体として、複写紙、転写紙、記録紙、表紙、合い紙(仕切紙)、コンピュータフォーム、特殊紙、OHPシート等が含まれるが、以下では、これらを代表して用紙の名称で表示する。
【0026】
画像形成装置から排出される画像形成済みの用紙にファイリング用のパンチ穴をあけるパンチユニットや、ステイプル手段、押印などの後処理を行なうシート状媒体後処理装置や画像形成装置において、排出手段から排出されてくる用紙は、コピー業者などでは、仕分けされて積載された用紙束を次工程の例えば、パンチ機にかけたりするため、精度の良い仕分け状態での積載が要求されている。
【0027】
揃え精度の悪い用紙束であると、トレイから取り出した用紙束を再び人の手によって揃えてからパンチ機にかけなければならず作業効率の面で無駄が発生してしまう。このため、上のセグメント例えば所謂コピー業者は、積載された用紙について厳しい揃え精度を要求し、揃え精度の向上が望まれているが、以下の例に係る揃え部材を適用することにより、このような要望に応えることができる。
【0028】
この発明にかかるシート状媒体整合装置は、▲1▼単独の装置として構成することもできるし、▲2▼シート状媒体を排出する手段をもつ他の装置、例えば、揃え機能、仕分け機能などを有しない画像形成装置、揃え機能、仕分け機能を有しないシート状媒体後処理装置等と一体的若しくは連結して組み合わせて用い、揃え機能、仕分け機能によってシート状媒体をトレイ上に揃え、また、仕分けることができる。
【0029】
以下では、最初にシート状媒体整合装置を具備したシート状媒体後処理装置を例にしてシート状媒体を排出する排出手段、排出手段により排出されるシート状媒体を積載する積載手段としてのトレイ及び揃え手段、仕分け手段、仕分けの動作、揃え手段の安全対策としての構成、仕分けの制御態様、さらにシート状媒体整合装置を具備した画像形成装置、シート状媒体後処理装置を説明する。
【0030】
[1]シート状媒体後処理装置
a.シート状媒体後処理装置の概要
画像形成装置に連結された独立したシート状媒体後処理装置と一体的に構成されたシート状媒体整合装置を例に説明する。図1乃至4において、用紙に後処理を行なう後処理手段としてのシート状媒体後処理装置51は、画像形成装置50と連結されている。画像形成装置50では、オペレータにより指示された後処理内容に従い画像形成手段により画像形成された用紙Sがシート状媒体後処理装置51に送られてくる。
【0031】
シート状媒体後処理装置51における後処理内容としては、画像形成装置50が複写機の場合には次のモードがある。▲1▼用紙を排出順に単に積載する通常モード。このモードでは、用紙サイズとコピー枚数を指示することで処理が実行される。▲2▼ステイプル処理を行なうステイプルモード。このモードでは、用紙サイズとコピー枚数のほか、綴じ枚数や綴じ位置等を指示することにより処理が実行される。▲3▼仕分け処理を行なう仕分けモード。このモードでは用紙サイズと仕分け部数を指示することで処理が実行される。▲4▼単純積載モード。このモードでは仕分けを行なわずに単純に積載していく。▲5▼パンチモード。このモードでは、穴あけが行なわれる。そのほか、必要に応じて他の処理も可能である。
【0032】
これらの後処理にかかる作業指示は、複写機の操作パネルからキー操作によりCPUを含む制御手段に伝えられ、画像形成装置50及びシート状媒体後処理装置51と制御手段との間で後処理遂行の信号授受が行なわれて後処理が実行される。なお、このシート状媒体後処理装置には後述する揃え手段を具備したシート状媒体整合装置が一体的に構成されている。
【0033】
当該シート状媒体後処理装置において、後処理実行有無の選択ができ、後処理実行が選択されたことにより後処理された用紙、或いは後処理実行が選択されなかったことにより後処理が行なわれなかった用紙は、シート状媒体整合装置の仕分け機能及び揃え機能によってトレイ上に仕分けられた状態で揃えることができる。
【0034】
図3に本例にかかるシート状媒体後処理装置51の全体構成例を示す。本例のシート状媒体後処理装置は、用紙を排出する手段をもつ他の装置、例えば、揃え機能を有しない画像形成装置50と連結して組み合わされて用いられ、揃え機能によって用紙をトレイ12上に揃えることができる。
【0035】
画像形成装置50において画像形成された用紙は、シート状媒体後処理装置51に至る。後処理の有無は選択することができ、選択により後処理された用紙或いは選択により後処理を行なわなかった用紙はシート状媒体後処理装置51と組み合わされたシート状媒体整合装置の整合動作によって排出方向aについてトレイ上に揃えられ、かつ、必要に応じ、排出方向aと直交するシフト方向d(図3で紙面と直交する方向、図4以下参照)について所定枚数ずつ位置をずらした仕分け状態で積載される。この仕分け機能は、シフト方向dにトレイ12を移動させるトレイ移動手段98(後述)により行なわれる。
【0036】
図3に示すように、シート状媒体後処理装置51は、積載手段としての昇降可能なトレイ12を有しているとともに、位置固定トレイとしてのプルーフトレイ14を装置上部に有している。
【0037】
画像形成装置50との用紙受け渡し部位の近傍には、入口センサ36、入口ローラ対1が設けられており、入口ローラ対1により取り込まれた用紙は、後処理モードに応じてそれぞれの搬送経路を搬送される。
【0038】
入口ローラ対1の下流には穴開けを行うパンチユニット15が設けられており、パンチユニット15の下流には搬送ローラ対2aが設けられている。搬送ローラ対2aの下流には分岐爪8aが設けられており、用紙は分岐爪8aによりプルーフトレイ14へ向かう搬送経路と、略水平に進む搬送経路とに選択的に案内される。プルーフトレイ14へ向けて搬送された場合、用紙は搬送ローラ対60で搬送され、排紙ローラ対62によりプルーフトレイ14へ排出される。
【0039】
分岐爪8aの下流には分岐爪8bが設けられており、用紙は分岐爪8bによりノンステイプルルートEと、ステイプルルートFへ選択的に案内される。分岐爪8a、8bは、図示しないソレノイドのオン/オフ制御により位置を切り替えられるようになっている。
【0040】
ノンステイプルルートEへ案内された用紙は、搬送ローラ対2bにより搬送され、排出手段としての排紙コロ3によりトレイ12に排出される。一対の排紙ローラ3の下部と重なるようにして或は下方位置には用紙を後端揃えのためのエンドフェンス131に戻す戻し手段としての戻しコロ121が設けられている(本発明とは直接関係ないので他の図では省略)。
【0041】
排紙ローラ3は、上コロ3aと、下コロ3bを有し、下コロ3bは用紙排出方向aの上流側を支持されて上下方向に回動自在に設けられた支持部材66の自由端部に回転自在に支持されている。下コロ3bは自重又は付勢力により上コロ3aに当接し、用紙は両ローラ間に挟持されて排出される。綴じ処理された用紙束が排出されるときは、支持部材66が上方に回動され、所定のタイミングで戻される。このタイミングは排紙センサ38の検知信号に基づいて決定される。排紙センサ38は排紙コロ3の上流側直近に配置されている。
【0042】
ステイプルルートFへ案内された用紙は、搬送ローラ対2cにより搬送される。搬送ローラ対2cの下流には分岐爪8cが設けられており、用紙は分岐爪8cにより、ステイプル本ルートGと、退避ルートHへ選択的に案内される。分岐爪8cも図示しないソレノイドのオン/オフ制御により位置を切り替えられるようになっている。
【0043】
ステイプル本ルートGへ案内された用紙は、搬送ローラ対4を経て排紙センサ37で検知され排紙ローラ対68により図示しないステイプルトレイへ積載される。この場合、用紙毎に叩きローラ5で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス9にて横方向(排出方向aと直交する用紙幅方向)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束の先頭紙の間で図示しない制御手段からのステイプル信号によりステイプラー11が駆動され、綴じ処理が行われる。
【0044】
画像形成装置50から排出される用紙間の距離が短く、綴じ処理をしている間に次の用紙が来る場合には、該次の用紙は退避ルートHへ案内され、一時的に退避させられる。退避ルートHへ案内された用紙は、搬送ローラ対16により搬送される。
【0045】
綴じ処理が行われた用紙束は、直ちに放出爪10aを有する放出ベルト10によりガイド69を経て排紙コロ3へ送られ、トレイ12へ排出される。放出爪10aはセンサ39によって所定位置を検知されるようになっている。
【0046】
叩きローラ5は支点5aを中心に図示しないソレノイドによって振り子運動を与えられ、上記ステイプルトレイへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙をエンドフェンス131に突き当てる。図示しないが、排紙ローラ対68はブラシローラを有しており、これによって用紙後端の逆流が防止される。なお、叩きローラ5は反時計回りに回転する。ここまでがシート状媒体後処理装置の本来的な機能部分の構成及び動作の概要である。
【0047】
シート状媒体後処理装置51では、本来的な機能である後処理を行なうことができると共に、以下に述べるように、トレイ12上に積載された用紙を揃え、仕分けることができる。この揃えには、排出方向aの端部を揃えることと、シフト方向dの端部を揃えることの2つの意味があるが、前者の揃えはエンドフェンス131への突き当てを行なう戻し手段たる戻しコロ121の機能によりなされ、後者の揃えは揃え手段としての一対の揃え部材102a、102bによりなされる。
【0048】
図3において、シート状媒体後処理装置は、排紙コロ3、排紙コロ3より排出される用紙Sを積載するトレイ12、トレイ12を昇降させるトレイの昇降手段、トレイ12の昇降方向の位置を制御する位置決め手段、トレイ12を図3の排出方向aと直交するシフト方向d(図2の紙面を貫く方向)に往復動させる仕分け手段としてのトレイの移動手段、揃え手段としての揃え部材102a、102b及びその駆動手段などを主な要素としている。
【0049】
このうち、上記トレイの昇降手段は図4(a)に符号95、昇降方向の位置決め手段は図4(a)、(b)に符号96、トレイの移動手段は図5、図6に符号98で示され詳細は以下でそれぞれ説明する。
【0050】
b.トレイ及び仕分け手段としてのトレイ移動手段
図3において、用紙Sは分岐爪8bから用紙の搬送手段である搬送ローラ対2bにより排紙センサ38を経てトレイ12に向けて搬送され、排紙コロ3により排出方向aに送り出される。
【0051】
図3、図4に示すように、トレイ12の上面は排出方向aに進むほど、上面の高さが増す傾向に傾斜している。該トレイ12の傾斜面の下方基端部には鉛直面からなるエンドフェンス131が位置している。
【0052】
図3において排紙コロ3から排出された用紙Sは、受け入れ位置で待機している揃え部材102a、102b間に進入し、重力によりトレイ12上、上記傾斜に沿って滑り、また戻しコロ121が設けられているタイプでは戻しコロ121の機能により後端部がエンドフェンス131に突き当たることにより後端部が揃えられ整合される。後端部が整合されたトレイ12上の用紙Sは揃え部材102a、102bの揃え動作によりシフト方向d(幅方向)が揃えられる。
【0053】
図4(a)に示すように、トレイ12の上面であって、揃え部材102aに対向する部位には凹部80a、揃え部材102bが対向する部位は凹部80bがそれぞれ形成されていて、トレイ12の上面よりも部分的に低くなっている。少なくともこれら凹部80a、80b上に用紙が積載されていない状態では、受け入れ位置にある揃え部材102a、102bはこれら凹部80a、80bの中にその一部が進入しトレイ12とオーバーラップした状態を保持するようになっている。これは、揃え動作において揃え部材102a、102bを用紙Sの端部に確実に当てるためである。
【0054】
図4(a)において、トレイ12はトレイ昇降手段95により昇降されるとともに、位置決め手段96により用紙Sの着地に適する位置に常時制御されるようになっている。
【0055】
つまり、排紙コロ3から用紙がトレイ12上に排出され積載面が上昇すると、トレイ12はトレイの昇降手段95およびトレイの昇降方向の位置決め手段96により適量下降させられて用紙最上面の位置が排紙コロ3のニップ部から一定の高さを維持し着地位置が一定レベルに保持されるように制御される。
【0056】
図3、図4(a)において、排紙コロ3は定位置にある。よって、仮にトレイ12が昇降しない構成では、トレイ12上に用紙Sが排出され積載されてくると用紙束の高さが高くなりこの用紙束が用紙の排出をさえぎることにより、遂には用紙Sの排出ができなくなる。
【0057】
昇降手段を設けることによりトレイ12を昇降させ、かつ、排紙コロ3のニップ部からトレイ12上面までの間隔、或いは排紙コロ3のニップ部からトレイ12上の用紙Sの最上面までの間隔を、位置決め手段により、排紙が適正に行なわれる適正間隔に維持することができる。これにより、トレイ12上面へ用紙Sを着地位置のバラツキが小さい状態で排出することができる。
【0058】
図4(a)に示すようにトレイ12は上下リフトベルト70により吊るされている。上下リフトベルト70はギヤ列及びタイミングベルトを介して上下モータ71により駆動され、上下モータ71の正転または逆転により上昇または下降する。これら上下リフトベルト70、上下モータ71、ギヤ列及びタイミングベルト等はトレイを昇降させる昇降手段95の主な構成要素である。
トレイ12上に送り出された用紙Sは、トレイ12の傾斜面に沿って滑り落ち、後端側がエンドフェンス121に突き当てられて排出方向での整合が行われる。
【0059】
こうして、順次、画像形成済みの用紙Sがトレイ12上に次々と排出され積載により用紙Sの最上面が上昇していく。積載された用紙の上流側端部寄りの最上面には、図4(a)、(b)に示すように軸73aに揺動自在に支持された紙面レバー1200の一端側が自重で接するように設けられており、この紙面レバー1200の他端側はフォトインタラプタからなる紙面センサ130a又は紙面センサ130bにより検知されるようになっている。
【0060】
紙面センサ130bは単純積載モード、仕分けモードなどにおいてトレイ12の上下位置を制御するためのものであり、紙面センサ130aはステイプルモードにおいて、同様の制御を行うためのものであり、モードに応じて用紙の排出位置を異ならせている。
【0061】
紙面レバー1200は、支点軸73aを中心にして自重によるモーメントで回動するようになっている。用紙がトレイ12上に積載され上面位置が高くなると紙面レバー1200の折曲部の先端部が積載面により押し上げられ、軸73aを支点として回動させられ、紙面センサ130bが紙面レバー120の他端側に形成された扇状の板部を検知してオンになる。この時点で上下モータ71を駆動してトレイ12を下降させる仕組みなっている。
【0062】
トレイ12を下降することにより紙面レバー1200が回動して紙面センサ130bがオフとなるタイミングで上下モータ71によるトレイ12の下降を停止する。このような動作を繰り返すことにより、トレイ12と排紙コロ3ニップ部との間隔は所定の間隔に制御される。単純積載モード、仕分けモードでは紙面センサ130bによる制御が行なわれ、ステイプルモードでは紙面センサ130aによる制御が行なわれる。
【0063】
ここでは、単純積載モードであるので、用紙Sが1枚ずつ排出される毎に用紙Sの積載面が上昇し、紙面レバー120の自由端部が紙面センサ130bと重なる毎に、上下モータ71が駆動されて紙面センサ130bがオフになるまでトレイ12を下降させる制御が行われる。これにより、用紙Sのトレイ12上での着地位置の条件は、排紙コロ3とトレイ12(用紙の最上面)との間隔が前記適正間隔に制御される。紙面センサ130a、130b及び紙面レバー1200等はトレイ12の高さを一定の高さに制御するトレイの位置決め手段96の主な構成要素であり、位置決めのための情報を検知して制御手段に送る。
【0064】
このような前記適正間隔のもとでのトレイ12の高さ位置を適正排出位置と称し、カール等特殊な態様で送り出される用紙以外の普通の状態の用紙を受ける位置として適切な位置として設定された位置である。
【0065】
単純積載モードで用紙が1枚ずつ排出される場合と、ステイプルモードでステイプル処理された用紙束が排出される場合とでは、排紙の条件が異なるので当然のことながら、トレイ12の適正排出位置は異なる。このことは、紙面センサ130a、130bで位置を異ならせていることからも明らかである。また、後処理終了時には、用紙の取り出しに備え、トレイ12を30mm程度下降させる動作が行なわれる。
【0066】
単純積載モード、仕分けモード、ステイプルモード、何れの後処理にかかるモードでも、それぞれに適する基準高さで、排紙コロ3からの用紙Sはトレイ12上に排出され、用紙Sが積もる毎にトレイ12は下降し、遂には下限センサ76により下限位置が検知される。また、トレイ12の上昇時にはトレイ12は紙面センサ130a、130b、紙面レバー1200等の位置決め手段による紙面の検知情報に基き、基準高さまで上昇させられる。
【0067】
トレイ12は、仕分け動作を行なうため図4(a)に符号dで示すシフト方向の一端に移動したのち、他端側に移動し、また他端側から一端側に移動するように台座18上にスライド可能に支持されている。
【0068】
以下にトレイの移動手段98について説明する。
図4においてトレイ12は、仕分け動作を行なうためシフト方向dの一方に往動したのち、他方側に復動動し、また他方側から一方側に移動するようにシフトされる。仕分けの単位である部を構成する所定枚数の排出量の用紙を処理するときの作業単位を1ジョブとすれば、同一ジョブ中、トレイ12はシフト方向dにはシフトせず、1ジョブ(部)が終わる毎にシフト方向dに移動し、一方の移動端で次のジョブにかかる用紙Sの排出を受ける。
【0069】
用紙Sの排出を受けて、トレイ12上に用紙Sが積載される毎に、用紙の戻しと、揃え部材102a、102bによる揃え動作が行なわれる。また、仕分けモードでは部の最終紙の積載がなされるとトレイ12のシフト方向dでの移動による仕分け動作が行なわれる。
【0070】
トレイ12上に積載された用紙(用紙束を含む)を仕分けるべく当該トレイ12をシフト方向dに移動させて仕分け動作を行なうトレイの移動手段98について図5、図6により説明する。ここで、トレイ12の移動量d'は仕分けに必要な量であって、用紙サイズや用紙の種類、オペレータの好みなどにもよるが、例えば20mm程度に設定される。
【0071】
トレイの移動手段98は図6に示すようにトレイ12を台座18でスライド可能に支持しているトレイ支持構造と、図5、図6に示すようにトレイ12を往復動させるトレイ往復動機構からなる。
【0072】
図5によりトレイ支持構造160を説明する。図5において台座18の上部には紙面を貫く方向のシフト方向dに長さを有し、図中の左右方向に対向する2つの案内板30、31が一体的に設けられている。これらの案内板30、31の各外側には軸が突出していて、ローラ32、33が軸支されている。
【0073】
一方、トレイ12の底部には、左右方向についてはローラ32、33の間隔より広く、シフト方向dにはトレイのシフト量を十分カバーし得る奥行きを有する平坦面からなる平坦部が形成されていて、この平坦部をローラ32、33上に乗せている。また、トレイ12の上記平坦部には、案内板30、31の内側に対応する位置に、2本の軸が植設されていて、これらの2本の軸にはそれぞれ、ローラ34、35が軸支されている。これらのローラ34、35は、案内板30、31の各内側に接している。
【0074】
ローラ32、33、34、35及び案内板30、31等が、トレイ12をシフト方向dに移動可能に支持するトレイ支持構造160を構成する。かかるトレイ支持構造160により、トレイ12はその荷重をローラ32、33で支持され、ガイド板30、31に案内されてシフト方向dに可動である。
【0075】
トレイ支持構造160で支持されたトレイ12に、トレイ往復動機構を組み合わせることで、トレイ12に往復動の駆動力を与えて、シフト方向dに往復動させることができる。このように構成されるトレイ移動手段により、トレイ12はシフト方向dに用紙の仕分けに必要な所定量往復動させることができる。
【0076】
以下に、トレイ往復動機構の具体例を、トレイの位置判別手段とともに説明する。図6において、トレイ12はエンドフェンス131の凹凸部に入り込んでいてエンドフェンス131がシフト方向dに動作することによってトレイ12も同方向に動作する。エンドフェンス131のシフト方向dの中央部には、長穴41aがあけられたブラケット41が装着されていて、この長穴41aにピン42が挿入されている。
【0077】
ピン42は図示しない本体部に軸支されたウォームホイール43に挿入固定されている。この挿入固定位置はウォームホイール43の回転中心から偏心している。この偏心量は、トレイ12のシフト方向dでの移動量d'の1/2である。
【0078】
ウォームホイール43は、モータ44からタイミングベルト45を介して回転させられるウォーム46によって回転させられるようになっている。ウォームホイール43の回転運動によりピン42が回転し、偏心量に応じてトレイ12はシフト方向dへの直線往復運動をするように運動方向が変換される。これら偏心回転するピン42と長穴41aまわりの構成がトレイ往復動機構の主要部をなす。
【0079】
図7、図8に示すように、ウォームホイール43には大きさの異なる2つの切り欠き43L、43S及びこれら切り欠き43L、43Sにより相対的に形成される半周分の長さの長い凸部とこれに隣接する短い凸部を有する円板状のエンコーダ47が設けられている。
【0080】
切り欠き43Lは長い切り欠き、切り欠き43Sは短い切り欠きである。エンコーダ47の半回転おきにホームセンサ48がエンコーダ47の切り欠きの長さを前記2つの凸部間の間隔により検知して、モータ44の停止、駆動の信号が制御手段から発せられるようになっている。
【0081】
図7において、矢印49の向きに回転したエンコーダ47の短い方の切り欠き43Sがホームセンサ48を通過して短い凸部と重なりかけた時点でモータ44は停止している。この状態ではピン42が後側にあり、図6のエンドフェンス131も後側に動作することによってトレイ12も後側に移動している。
【0082】
図8では、図7に示した状態からさらに矢印49の向きにエンコーダ47が回転して、長い切り欠き43Lがホームセンサ48を通過して長い凸部と重なりかけた時点でモータ44は停止している。この状態ではピン42が前側にあり、図6のエンドフェンス131も前側に動作することによってトレイ12も前側に移動している。
【0083】
このように、トレイ12が後側にあるか、前側にあるかは、エンコーダ47の切り欠きの長さをホームセンサ48により検知し、この検知情報に基いて判別することができる。
【0084】
このように、トレイ12のシフト方向dへの往復動のストロークの往動端で、同一ジョブ中に部を構成する用紙分の排出を受け、シフトし復動端で次のジョブ中に部を構成する用紙の排出を受ける。
【0085】
かかる仕分け動作を繰り返すことにより、ジョブ(部)毎に用紙束の端部が凹凸状になって所定の仕分け量だけ位置がずれた状態に積載され、部毎に用紙束を仕分けることができる。移動量d'は用紙のサイズに応じて仕分けが明確な適量の値5〜25mm、例えば、A4サイズで20mm前後の値に設定することができる。
【0086】
c.揃え動作
揃え手段を構成する1対の揃え部材102a、102bは板状体からなり、自由端側に設けられた揃え部102a1、102b1はこれら揃え部材102a、102bの自由端側の最下部に位置し、互いの対向面は前記シフト方向dと直交する平坦面からなる。
【0087】
前側の揃え部材102aについては揃え部102a1の上部が前側に屈曲して膨らんだ形状になっていて逃げ部102a2を構成し、同様に後側の揃え部材102bについても揃え部102b1の上部が後側に屈曲して膨らんだ形状になっていて逃げ部102b2を構成している。これら対向する逃げ部102a2と102b2とは互いの間隔が揃え部102a1と102b1との間隔よりも大きくなっていて、排紙コロ3から排出される用紙が揃え部材102a、102bにぶつかるのを防止している。
【0088】
揃え部102a1、102b1を、互いの対向面がシフト方向dと直交する平坦面で構成したことにより、揃え部材102、103をシフト方向dに移動することによって、トレイ12上に積載された用紙Sの端部に揃え部102a1、102b1を確実に接離させて用紙束を揃えることができる。また、板状体としたことにより、コンパクトな構成となし得る。
【0089】
揃え部材102a、102bは、排紙コロ3から排出されトレイ12上に積載された用紙を、排出方向と平行な当該用紙の2つの端部を挟むようにして揃え部102a1、102b1を接しさせて前記端部の位置を揃える揃え動作を行なう。仕分け動作後に積載された用紙は、前記仕分け動作前に積載されたシート状媒体と異なる位置に揃え部材102a、102bによって揃えられる。
【0090】
図2について排出方向aの下流側から見たときの揃え部材102a、102bを示した図9において、揃え部材102a、102bは、各揃え部102a1、102b1の対向間隔をL1で構成している。
【0091】
揃え動作に際し、用紙Sがトレイ12上に排出されるとき、揃え部材102a、102bは、予め揃え部102a1、102b1が該用紙幅よりも広い所定の間隔をあけた受け入れ位置に移動して待機しており、この受け入れ位置で排紙コロ3からの用紙Sの排出を待つ。この受け入れ位置は、図2の排出方向aの下流側から見た図10において例えば、A4サイズの用紙からなる用紙束SSの紙幅よりも所定の間隔として片側で7mm広めにとった位置である。
【0092】
揃え部材102a、102bは、シフト方向dにある程度ばらついて排出されてくる用紙を受け入れることのできる最小限の間隔をおいた受け入れ位置で待機していて、用紙が排出されてトレイ12上に積載されると、この受け入れ位置から用紙の紙幅より狭い図11に示す位置まで移動して揃える。このように受け入れ位置を設定したのは、揃え動作の都度、間隔を最大用紙の幅よりも広くあけたホームポジションまで戻っていたのでは、時間がかかるためである。勿論、ホームポジションからその都度揃える位置まで移動させることはできる。
【0093】
用紙Sが排紙コロ3から排出されてトレイ12に落下し完全に停止する所定の時間が経過したら、▲1▼図10に矢印で示すように揃え部材102a、102bを互いに接近する方向に移動させ或いは、▲2▼図10において揃え部材102a或いは揃え部材102bの何れか一方を不動にしたまま、残る揃え部材を矢印方向に移動させることにより、結果的に図11に示すように揃え部102a1、102b1が用紙束SSの排紙方向(紙面を貫く方向)と平行な2つの端部に紙幅よりも僅かにせばめた揃え位置で接しさせる。
【0094】
このせばめ度合いは、例えば、紙幅よりも片側1mmずつの食い込み量となるように用紙束SSの端部に揃え部102a1、102b1を圧接させた状態であり、この食い込み量により用紙束SSの端部が揃えられる。その後、揃え部材102a、102bは図10に示す受け入れ位置に復帰して次の用紙Sの排出積載を待つ。
【0095】
なお、上記▲1▼のように揃え動作に際して、揃え部材102a、102bを互いに接近する方向に移動させて揃える態様を両側移動態様と称する。また、上記▲2▼のように、揃え部材102a或いは揃え部材102bの何れか一方を停止したまま、残る揃え部材を矢印方向に移動させて揃える態様を片側移動態様と称する。これらの移動態様については、後述の「揃え動作」の項でさらに説明する。
【0096】
同一ジョブでは、その部を構成する全ての用紙が排出されるまで揃え部材102a、102bはトレイ12の一方の移動端で図10に示す受け入れ位置と、図11に示す揃え位置との間を移動する。
【0097】
揃え部材102a、102bが図10に示す受け入れ位置で待機しているときに排紙コロ3から排出される用紙Sのシフト方向dでの位置は正確に一定の位置ではなく、スキューなどによりバラツキがある。よって、揃え部102a1、102b1の対向間隔で決まる受け入れ位置は広いほど、用紙の受け入れが容易であるが、あまりに大きくし過ぎると、揃え動作における揃え部材102a、102bの移動量が大きくなって揃え動作に時間を要してしまい、高速排紙の機種に適合できない。
【0098】
そこで、揃え部102a1、102b1の対向間隔を可能な限りせばめ、つまり、揃え部材102a、102bの受け入れ位置をできるだけ小さくし、その上で揃え部102a1、102b1の上部の対向間隔を広げることで上記したような逃げ部102a2、102b2を設けて、用紙Sを受け入れることができるようにしている。
【0099】
仕分けモードでは、片側移動態様、両側移動態様の何れであっても、既に揃えられた前回ジョブでの部の上に所定のシフト量だけずれて今回ジョブにかかる部が積載され揃え動作が行なわれるとき、A4サイズでシフト量が20mm程度のシフト量の場合、今回ジョブでは揃え部材102a、102bのうち、今回ジョブの直前におけるシフトの下流側に位置する揃え部材は前回ジョブでの部の用紙束の上面に対向し、接した状態となる。
【0100】
片側移動態様では、この前回ジョブでの部の用紙束の上面に接している揃え部材を揃え動作に際して不動とし、反対側の揃え部材を移動させて揃えることができるが、両側移動態様では両方の揃え部材102a、102bが移動するのであるから、用紙の上面に接したままで揃え動作することとなる。
【0101】
また、片側移動態様、両側移動態様の何れであっても、既に揃えられた前回ジョブ終了後、図10に示す受け入れ位置に復帰したままでいると、今回ジョブに際してトレイ12がシフトする際に揃え部材102a、102bがせっかく揃えた前回ジョブの部を引っ掛けてトレイ12上でシフト方向にずらし乱してしまうことから、このようなことを回避するために、ジョブ終了後、揃え部材102a、102bを用紙上面から離間させる退避動作がとられるようになっている。
【0102】
退避動作には揃え部材102a、102b自体を移動させる態様と、トレイ12を下降させる方法があるが、本例では、揃え部材102a、102bについて1点を支点にして回動させて退避させる方法を採用している。
以下に、片側移動態様、両側移動態様における各揃え動作について説明する。
【0103】
▲1▼片側移動態様
揃え部材102a、102bによる片側移動態様による揃え動作について図12により説明する。図3において搬送ローラ対2b、排紙センサ38、排紙コロ3等が配設された搬送経路を通過してきた用紙Sは、排紙コロ3より排出方向aに向けて排出される。
【0104】
[第1のジョブ]
図2、図12(a)において、排出方向aに向けて排出された用紙Sは重力の影響を受けて、斜め下方の向きに進みトレイ12に落下する。ここでは、既に部を構成する数枚の積載がなされているとする。用紙Sの排出に先立ち、トレイ12は図5〜図8で説明したトレイ往復動機構により予めシフト方向dの一端側、例えば後側に寄せられており、また、シフト方向dについては揃え部材102aは図10で説明した内容に対応した受け入れ位置(図12(a)に2点鎖線で示す位置)、揃え部材102bは用紙端部に近接した位置にあり、上下方向については各揃え部材102a、102bが自重による回転力により回転してストッパないし用紙に当接して回動を停止した位置、つまり、揃え部102a1、102b1が用紙束の側面に対応している揃え回転位置にあり、最初のジョブにかかる第1の用紙束SS−No.1を構成する用紙がある程度積載されている。
【0105】
新たな用紙Sが排出されると揃え部材102bは不動、揃え部材102aが用紙束SS−NO.1に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.1を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図11で説明したように用紙の端部から1mm程内側に食い込んだ揃え位置(図12に実線で示す位置)に移動して揃え動作を行なう。
【0106】
この揃え動作により、用紙束SS−NO.1は用紙Sが排紙コロ3のニップ部から用紙束の上面までの自由落下距離を落下する間に生じたシフト方向のずれ量がない状態に揃えられる。その後、揃え部材102aは実線で示す受け入れ位置まで復動する。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。
【0107】
排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0108】
第1の用紙束SS−NO.1を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12をシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0109】
[第2のジョブ]
第1の用紙束SS−NO.1を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに先立ち、揃え部材102a、102bを上下方向について用紙束の上面から離間した退避回転位置(前記図117(b)に準じた状態)になるように変位させた退避状態とし、この退避状態のもとでトレイ12は後側から前側にシフトさせる。
【0110】
上記シフト後、揃え部材102a、102bはシフト方向については図10に示す受け入れ位置に変位させ、上下方向については上記退避回転位置から前記図117(a)に準じた揃え回転位置に移行させる。
【0111】
ここで、揃え回転位置とは、揃え部材102a、102bが支点を中心に自重のモーメントで回転して下端部が凹部80a、80b内まで下降したところでストッパで回転を停止される位置または、自重による回転途中に用紙があるときにこの用紙により回転を阻まれて停止するときの位置をいう。
【0112】
図12(b)では、トレイ12の前側へのシフト後、前側の揃え部材102aはシフト方向については用紙の端部に近接した位置、上下方向については第1の用紙束SS−NO.1の上に自重で当接して揃え回転位置にあり、後側の揃え部材102bは上下方向については凹部80bまで下降した位置、シフト方向については2点鎖線で示すように用紙束の端部から所定の受け入れ位置にある。なお、図12(b)では、第2のジョブにかかる第2の用紙束SS−No.2を構成する用紙がある程度積載されている。
【0113】
第2のジョブにかかる用紙Sが排出されると今度は前側の揃え部材102aが不動、後側の揃え部材102bがシフト方向d上、第2の用紙束SS−NO.2に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.2を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図12(b)に実線で示す揃え位置に移動して揃え動作を行なう。
【0114】
この揃え動作により、第2の用紙束SS−NO.2が揃えられる。その後、揃え部材102bは復動し、受け入れ位置に戻る。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。
【0115】
排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0116】
第2の用紙束SS−NO.2を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12はシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0117】
[第3のジョブ]
第2の用紙束SS−NO.2を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙(第1枚目)であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに際しては、揃え部材102a、102bがこのシフトに先立ち、揃え部材102a、102bを用紙束の上面から離間した退避回転位置(前記図117(b)に準じた状態)になるように変位させた退避状態とし、この退避状態のもとでトレイ12を前側から後側にシフトさせる。
【0118】
上記シフト後、揃え部材102bは図12(c)に2点鎖線で示すように用紙端部から離間させた受け入れ位置におき、揃え部材102aは図12(c)に示すように用紙端部から離間した受け入れ位置におく。また、上下方向については揃え部材102a、102bは退避回転位置から揃え回転位置に移行している。
【0119】
つまり、後側の揃え部材102bが第2の用紙束SS−NO.2の上に当接し、かつ次に送られる用紙束SS−NO.3の端部に近接して位置し、前側の揃え部材102aが2点鎖線で示す所定の受け入れ位置にある。なお、図12(c)では、第3のジョブにかかる第3の用紙束SS−No.3を構成する用紙が有る程度積載されている状態を示している。
【0120】
第3のジョブにかかる用紙Sが排出されると今度は後側の揃え部材102bが不動、前側の揃え部材102aが第3の用紙束SS−NO.3に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.3を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図11に示す揃え位置に移動して揃え動作を行なう。この揃え動作により、第3の用紙束SS−NO.3が揃えられる。
【0121】
その後、揃え部材102aは復動し、2点鎖線で示す受け入れ位置に戻る。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0122】
第3の用紙束SS−NO.3を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12はシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0123】
第3の用紙束SS−NO.3を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに先立ち、揃え部材102a、102bを退避回転位置に移動させて、この退避回転位置への移動状態のもとでトレイ12を後側から前側にシフトさせて、該先頭紙の排出を待つ。以下、前記したと同様の手順を繰り返す。
【0124】
▲2▼両側移動態様
揃え部材102a、102bによる両側移動態様による揃え動作について図13により説明する。図3において搬送ローラ対2b、排紙センサ38、排紙コロ3等が配設された搬送経路を通過してきた用紙Sは、排紙コロ3より排出方向aに向けて排出される。
【0125】
[第1のジョブ]
図13(a)において、用紙Sは前記片側移動態様の場合と同様に、トレイ12に落下する。ここでは、既に部を構成する数枚の積載がなされている。用紙Sの排出に先立ち、トレイ12は図5〜図8で説明したトレイ往復動機構により予めシフト方向dの一端側、例えば後側に寄せられており、また、揃え部材102a、102bは図10に示す受け入れ位置、図117(a)に準じた揃え回転位置に準じて、それぞれ2点鎖線で示す位置にあり、最初のジョブにかかる第1の用紙束SS−No.1を構成する用紙が有る程度積載されている。
【0126】
用紙Sが排出されると揃え部材102a、102bが共に用紙束SS−NO.1に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.1を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図11に示す揃え位置に移動して揃え動作を行なう。この揃え動作により、用紙束SS−NO.1は前記片側移動態様の場合と同様に用紙Sが自由落下距離を落下する間に生じた横ずれがない状態に揃えられる。その後、揃え部材102a、102bは復動し、図10に示す受け入れ位置に戻る。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。
【0127】
排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0128】
第1の用紙束SS−NO.1を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12はシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0129】
[第2のジョブ]
第1の用紙束SS−NO.1を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに際しては、揃え部材102a、102bが退避回転位置(図117(b)に準じた位置)に移動することにより用紙の上面から離間した上側に退避し、この退避状態のもとでトレイ12は後側から前側にシフトする。
【0130】
上記シフト後、揃え部材102a、102bはシフト方向については図13(b)に2点鎖線で示すように受け入れ位置におき、上下方向については図117(b)に準じた退避回転位置から図13(b)に示すように揃え部材102aについては用紙の上、揃え部材102bについては凹部80b内に変位させている。
なお、図13(b)では、第2のジョブにかかる第2の用紙束SS−No.2を構成する用紙が有る程度積載されている。
【0131】
第2のジョブにかかる用紙Sが排出されると前回同様揃え部材102a、102bが2点鎖線の位置から実線で示す位置、つまり、第2の用紙束SS−NO.2に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.2を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図11に示す揃え位置に移動して揃え動作を行なう。この揃え動作により、第2の用紙束SS−NO.2が揃えられる。その後、揃え部材102a、102bは復動し、図13(b)に2点鎖線で示す受け入れ位置に戻る。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。
【0132】
排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0133】
第2の用紙束SS−NO.2を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12はシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0134】
[第3のジョブ]
第2の用紙束SS−NO.2を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに際しては、揃え部材102a、102bが退避回転位置に移動することにより退避し、この退避状態のもとでトレイ12は前側から後側にシフトする。
【0135】
上記シフト後、揃え部材102a、102bは退避回転位置から揃え回転位置に移行する。左右方向については揃え部材102a、102b共、図13(c)に2点鎖線で示すように受け入れ位置におき、上下方向については揃え部材102aは凹部80aまで下降させ、揃え部材102bは第2の用紙束SS−NO.2の上に自重で当接した状態とする。なお、図13(c)では、第3のジョブにかかる第3の用紙束SS−No.3を構成する用紙が有る程度積載されている。
【0136】
第3のジョブにかかる用紙Sが排出されると揃え部材102a、102bが第3の用紙束SS−NO.3に接近する方向に移動して該用紙束SS−No.3を挟むようにして排出方向aと平行な用紙の端部に接し、或いは叩き、図13(c)に実線で示す揃え位置に移動して揃え動作を行なう。この揃え動作により、第3の用紙束SS−NO.3が揃えられる。
【0137】
その後、揃え部材102a、102bは復動し、図13(c)に2点鎖線で示す受け入れ位置に戻る。このような動作を用紙Sが排出されてトレイ12上に積載される都度行なう。
【0138】
排出されてくる用紙には、シフトコマンド信号を伴うものと伴わないものがある。シフトコマンド信号を伴う用紙は部の先頭紙であり、用紙が排紙センサ38を通過する時点でシフトコマンド信号を伴うものか否かが制御手段により認識されるようになっている。
【0139】
第3の用紙束SS−NO.3を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識することがなければそのジョブの終了を意味するので、トレイ12はシフトさせず、揃え部材102a、102bをホームポジション(図9参照)に戻す。
【0140】
第3の用紙束SS−NO.3を構成する所定枚数の排出を終了したあと、制御手段がシフトコマンド信号を認識したときは、その用紙は次のジョブの先頭紙であり、該用紙がトレイ12に到達するまでの間に、次のジョブのため、トレイ12をシフトさせる。このシフトに際しては、揃え部材102a、102bが退避回転位置に移動することにより退避し、この退避状態のもとでトレイ12は後側から前側にシフトし、該先頭紙の排出を待つ。以下、前記したと同様の手順を繰り返す。
【0141】
なお、仕分けを行なう場合、上記のようにトレイ12をシフト方向に移動させて行なう方向の他に、トレイ12のシフトは行なわずに揃え部材102a、102bを必要量だけシフト方向に移動した位置で揃えることにより、シフトと揃えを行なう態様も可能である。
【0142】
d.揃え部材を回転変位させる構成例
図14は図2に示したシート状媒体後処理装置51の中の揃え部材の駆動手段を矢印X方向、つまり、排出方向aの下流側から見た図、図15は同じく矢印Y方向から見た図、図16は図14における揃え部材の駆動手段を矢印Z方向から見た断面図である。
【0143】
図14乃至16において、揃え部材102aを駆動する機構と、揃え部材102bを駆動する機構とは独立していて、同じ構成となっている。揃え部材102aを駆動する機構については、各構成部材の符号にaの添え字を付すこととして構成を説明し、揃え部材102bについては同じ符号にbの添え字を付すこととして説明は省略する。
【0144】
シフト方向dに長さを有するブラケット90の該シフト方向dでの略中央部であって、該ブラケットの上部には2つのステッピングモータ170a、170bが設けられている。
【0145】
ステッピングモータ170aと一体的なプーリ171aに対して前側に離間した位置にはタイミングプーリ172aが軸支されていて、これらプーリの間にはタイミングベルト173aが張設されている。タイミングベルト173aのシフト方向dと平行な部分に受け台174aの上部が固定されている。
【0146】
シフト方向dに長さを有するブラケット90の長手方向両端部はL字状に折曲されていて、これら対向する折曲部間には、シフト方向dと平行に回転摺動軸176と、水平方向に平行して設けられた2本の軸による摺動軸177が設けられている。但し、図15では煩雑化を避けるため摺動軸177は図示を省略している。
【0147】
回転摺動軸176はブラケット90に軸支され、摺動軸177はブラケット90に固定されている。受け台174aは摺動軸177に摺動可能に嵌合している。
回転摺動軸176にはシフト方向dに沿って凸状部176hが形成されている。受け台174aは、凸状部176hを含む回転摺動軸176にシフト方向dに摺動可動に嵌合挿通されており、かつ、この受け台174aには、回転摺動軸176の軸線に対して垂直に溝174a2が形成されている。
【0148】
図16に示すように揃え部材102aの基端部はシフト方向dに摺動可能に回転摺動軸176に嵌合挿通されていると共に、該回転摺動軸176を中心とした扇形をした空隙部102a3が形成されている。
【0149】
揃え部材102aの基端部はボス部102a5になっていて該ボス部を回転摺動軸176が摺動可能に挿通している。該ボス部102a5には回転摺動軸176を中心とする円弧状のエンコータ102a6がたてがみ状に形成されている。エンコータ102a6の盤面は回転摺動軸176の軸線に対して垂直である。
【0150】
同様に揃え部材102bにも同じようにエンコーダ102b6が設けられ、これらエンコーダ102a6、102b6にはそれぞれ多数のスリットが形成されている。これらのスリットは揃え部材102aについては受け台174aに設けた姿勢検知センサ450aにより検知することができ、また、揃え部材102bについては174bに設けた姿勢検知センサ450b(図示されず)により検知することができ、各揃え部材102a、102bは個別に姿勢が検知されるようになっている。
【0151】
図14において、エンコータ102a6は溝174a2内を移動可能な隙間をもって嵌入されている。図16において、揃え部材102aは回転摺動軸176を中心に自重のモーメントにより回動するが、この回動は凸状部176hが空隙部102a3の一端側の突き当て部に当接することにより阻止される。
【0152】
図16に示すように回転摺動軸176が所定の回転位置に停止した状態にあり、そのときの凸状部176hに空隙部102a3の一端側の側面として形成された突き当て部が揃え部材102aの自重によるモーメントで当接して反時計回りの向きの回動が阻止された状態であって、このとき揃え部材102aが凹部80a内に位置している状態(或は、回動の途中に用紙があることにより用紙の上面に乗り回動を阻止された状態)を揃え部材102aが揃え回転位置であるという。
【0153】
この揃え回転位置では、トレイ12上に用紙が全く積載されていない状態では、揃え部材102aの下端部が凹部80a内に位置する。トレイ12上に用紙が積載されていれば揃え部材102aが用紙により押されて回転摺動軸176を中心に回動することにより定位置にある凸状部176hに対して空隙部102a3が移動して該揃え部材102aが用紙上に乗った状態、つまり、図12(b)や、図13(b)に示した状態を得る。同様のことは、揃え部材102bについてもいえる。
【0154】
揃え部材102a、102bは、回転摺動軸176を中心とする扇型の空隙部102a3を有していて、この空隙部102a3を挿通した状態で係合している凸状部176hとの間に回転方向に所定量の自由な回転領域としての隙間を作っている。
【0155】
この隙間の領域で揃え部材102a、102bは自由な回転が可能であり、揃え回転位置に幅を持たせている。所定量とは、例えば、図117(a)に示すように揃え部材102aが凹部80a内に位置する状態から、図12(b)に示すようにトレイ12がシフトする前に該トレイ12上に積載されている用紙束(部)SS−No.1の上面に乗ることができる状態を確保できる量である。
【0156】
このように、図16において、凸状部176hと空隙部102a3とは互いに隙間なく合わさっているわけではなく、凸状部176hと空隙部102a3との間には、回転方向に沿って隙間が設けられており、凸状部176が空隙部102a3の一端側の突き当て部に自重モーメントで当接した図示の状態では、回転摺動軸176が時計まわりの向きに回転すれば、揃え部材102aを持ち上げることができるし、揃え部材102aを下から支えた状態で回転摺動軸176を反時計まわりの向きに回転させれば揃え部材102aには回転摺動軸176の回転運動は伝わらない。これによって仕分けモードでの揃え処理を行うことができる。
【0157】
受け台174aはこれら2つの軸、回転摺動軸176と摺動軸177により安定して支持されてシフト方向dに移動可能である。このシフト方向dへの揃え部材102aの移動は、ステッピングモータ170aを駆動させることによって、その駆動力をタイミングベルト173aに伝え、該タイミングベルトと共に受け台174aに伝え、受け台174aから溝174a2と凸状板102a4との嵌合部を介して揃え部材102aに伝達して回転摺動軸176と摺動軸177をガイドにして行なう。
【0158】
同様に、ステッピングモータ170bを駆動させることによって、その駆動力がタイミングベルト173bに伝わり、該タイミングベルトと共に受け台174bに伝わり、受け台174bから溝174b2(図示されず)と凸状板102a4(図示されず)との嵌合部を介して揃え部材102bに伝達されて該揃え部材102bが回転摺動軸176と摺動軸177をガイドにしてシフト方向dに移動される。
【0159】
このように、ステッピングモータ170a、170bを個別に正転、逆転駆動することにより揃え部材102a、102bを個々に自在にシフト方向d上に位置決め制御することができる。すなわち、揃え部材102a、102bを前記図9乃至図13で説明した各位置に位置させることができる。
【0160】
シフト方向dについての移動の基準となる位置はホームポジションであり、このホームポジションは揃え部材102aについては、図16に示したように受け台174aと一体に形成したアクチュエータ177aをブラケット90に取り付けたホームセンサ178aにより検知し、この検知位置を基準にして受け入れ位置や揃え位置などの各位置に移動させる。揃え部材102bについてもこれに準ずる。
【0161】
図14、図15、図17、図18において、回転摺動軸176の後側の軸端部には円板状の収納検知エンコーダ400が設けられ、また、該軸端部はステッピングモータ179Mの軸に直結されている。収納検知エンコーダ400には外周部に2つのスリット400J、400Kが形成されていて、これらのスリットをブラケット90に設けたセンサ400Sが検知することで、ステッピングモータ179Mによる回転摺動軸176の回動量を制御して、ホームセンサ178aがアクチュエータ177aを検知することで揃え部材がホームポジションにあることを条件にして揃え部材102aを図17に示すように本体内の収納スペース180a内に収められた収納回転位置まで回動させることができる。また、図18に示すように揃え回転位置におくこともできる。
【0162】
また、これら収納回転位置或は揃え回転位置を基準としてステッピングモータ179Mの回転方向と回転量とをカウントすることにより、揃え部材102a、102bを任意の回動位置に位置決めすることもできる。例えば、用紙のカール状態に応じて、用紙に降れない退避回転位置を設定することも可能である。図17、図18に示すように、スリット400Kは収納回転位置検知用であり、スリット400Jは揃え回転位置検知用である。
【0163】
また、図18に示した揃え回転位置に対して図17に示した収納回転位置では約90°だけ時計まわりの向きに回転しており、本体内の収納スペース180a、180bに納められている。ここで、収納スペース180a、180bが設けられる対象としての本体とは、シート状媒体整合装置のことであり、本例ではシート状媒体後処理装置51と一体的に構成されていることから、シート状媒体後処理装置51に形成されているといってよい(図1乃至図3参照)。
【0164】
このように、ステッピングモータ179Mを駆動することにより、回転摺動軸176が回転し、揃え部材102a、102bの回転位置(姿勢)が変化する。つまり、図16において凸状部176hが回転摺動軸176と共に時計まわりの向きに回転することにより、凸状部176hを空隙部102a3の突き当て部に当接させたまま押し回す態様で揃え部材102aを時計まわりの向きに回動させて図117(b)に準じた退避回転位置、その他の回転位置を実現できる。
【0165】
この退避回転位置は、トレイ12がシフトするときに、揃え部材102a、102bがトレイ上の用紙と干渉するのを避けることができる最小限の高さ位置にあればよい。
【0166】
本例では、揃え部材102a、102bの回動位置は回転摺動軸176を直接回転させることにより定め得るのであるから、駆動源としてのステッピングモータ179Mの駆動量に応じて揃え部材102aの回転位置を任意に設定することができる。
【0167】
後述するように、揃え部材は一連のジョブの揃え動作が完了した後、前記ホームポジションに移動してから前記収納回転位置に収納することとした。これにより、収納回転位置から迅速にホームポジションに移行することができる。
【0168】
このように、回転摺動軸176は揃え部材102a、102bの回転運動の中心となる軸であり、これら揃え部材102a、102bに揃え回転位置、退避回転位置、収納回転位置などの回転運動を伝える機能を有すると共に、これら揃え部材102a、102bをシフト方向dに移動するガイドを兼用している。
【0169】
ステッピングモータ104a、104bを駆動することにより回転摺動軸176のガイド機能を利用して、揃え部材102a、102bを図9、図10に示すホームポジション、図10に示す受け入れ位置、図11に示す揃え位置などの各位置に移動させることができる。
【0170】
e.安全機構
本例では安全機構が設けられている。安全機構が設けられていない場合、図16、図18等に示す揃え回転位置から図17に示す収納回転位置に揃え部材102a、102bを回動させる際に回動経路上に何らかの障害物が存在することにより回動を妨げられると、揃え部材102a、102bが破壊されるか、又は、障害物が手である場合には手に怪我をしてしまう。その点、以下のような安全機構が組み込まれた構成ではかかる危険はない。
【0171】
以下に、この安全機構について図19乃至図32により説明する。安全機構は揃え部材102a、102bが収納回転されるときに機能させる必要があり、揃え部材の収納回転位置への回動は図15に示すホームポジションで行なわれることから、かかる安全機構は図19において、揃え部材102a、102bが収納回転されるホームポジションである回転摺動軸176上のシフト方向dの前側端部及び後側端部にそれぞれ構成することとした。前側端部に設けた安全機構を符号190a、後側端部に設けた安全機構を符号190bでそれぞれ示す。
【0172】
理解しやすいように、揃え部材102a、102bを回転摺動軸176とともに取り出して示した図19において、回転摺動軸176のシフト方向dの両端部には回転摺動軸176とは別に独立した前側の退避軸200aと、後側の退避軸200bがある。
【0173】
回転摺動軸176の前側及び後側の各端部は段状に小径軸176dが形成されている。退避軸200a、200bは外形形状寸法が回転摺動軸176と同じであり、内径部が小径軸176dに嵌合できる大きさに形成されている。
【0174】
回転摺動軸176の前側端部における構成を説明した図20において、退避軸200aは回転摺動軸176と同径で凸状部176hと同じ凸状部200ahが形成されている。この退避軸200aを図20に示すように小径軸176dに嵌合させて、段状の端部に突き当てた状態を得る。図19はその状態を示している。
【0175】
図19に示すように、退避軸200aを小径軸176に嵌合させた状態で、かつ、凸状部200ahと凸状部176hとを合致させた状態にすると、揃え部材102aのボス部102a5を前側に摺動させて、該ボス部102a5を退避軸200aに導くことができる。同様に、揃え部材102bのボス部102b5を後側に摺動させて、該ボス部102b5を退避軸200bに導くことができる。
【0176】
図21、図22に示すように、退避軸200a上にボス部102a5が位置しているとき、図21に示すように揃え部材102aを退避軸200aと共に小径軸176dのまわりに回転させることができる。
【0177】
同様に図21、図22に示すように後側について、退避軸200b上にボス部102b5が位置しているとき、図21に示すように揃え部材102bを退避軸200bと共に小径軸176dのまわりに回転させることができる。これらの回転の向きは正逆何れの向きにも可能である。この回転によって、揃え部材102a、102bを収納スペース180a、180bに収納することができる。
【0178】
図22において、前側については、凸状部176hが横向きに位置で停止していて、ボス部102a5が回転摺動軸176上に位置しているとき、つまりホームポジションよりも内側(中央寄りの位置)に位置しているときの断面Kでの状態は図23に示すように揃え部材102aの自重によるモーメントによる回動は空隙部102a3上側端の突き当て部が凸状部176hに当接することにより止められている。この状態は図18に示す揃え回転位置に相当し、揃え部材102aの下端部は凹部80a内にある。このとき、揃え部材102aは時計まわりの回転が許容されているので、揃え部材102aの自由端側が用紙の上面に乗れば回転が途中で阻止されるので、図12(a)や図13(a)に示すような状態を得ることができる。
【0179】
図22において、前側については、凸状部176h及び凸状部200ahが横向き(水平方向の向き)に一致した状態で停止していて、ボス部102a5が退避軸200a上に位置しているとき、つまりホームポジションに位置しているときの断面Qでの状態は図24に示すように揃え部材102aの自重によるモーメントによる回動は空隙部102a3上側端の突き当て部が凸状部200ahに当接することにより止められている。
【0180】
ここで、退避軸200aと小径軸176dとは後述するように付勢手段を介して連結されていて、図24において揃え部材102aは小径軸176dを中心にして反時計まわりの向きの回転モーメントが与えられていて、この付勢手段による揃え部材102aの回転は揃え部材102aと小径軸176d間に設けられたストッパにより阻止されている。
【0181】
このため、図24において揃え部材102aを付勢手段の弾性力に勝る力で押し下げることができる。つまり、揃え部材102aを収納回転位置におくべく小径軸176dを時計まわりの向きに回転させようとするときに、揃え部材102aが外力で押えられたとしても、小径軸176dだけを回転させることができ、安全機構として機能する。
【0182】
上記付勢手段による退避軸200aと小径軸176dとの連結の状態を以下に説明する。
図25において、小径部176dの軸端部は平面研削によりD形に加工されてD型部176d1を形成しており、回転伝達部材202aがこのD型部176d1にはまっている。これによって回転摺動軸176と回転伝達部材と202aとは一体となって回転することができる。回転伝達部材202aと退避軸200aとは開脚性のねじりコイルばね204aによって連結されている。
【0183】
ねじりコイルばね204aの一端側は回転伝達部材202aの穴202a1に嵌入され、また、ねじりコイルばね204aの他端側は回転伝達部材200aの軸線方向の端部に設けた穴200a1に嵌入している。
【0184】
回転伝達部材202aの側面に形成した突起部202a2が回転伝達部材200aの軸線方向の端部に設けた回転伝達部材200aの軸線を中心とする円弧状の長穴200a2に嵌合している。
【0185】
回転伝達部材202aをD型部176d1に固定した状態のもとでは、退避軸200aは回転伝達部材202aと回転摺動軸176の段部176a1との間に回転可能に保持された状態となっている。
【0186】
図25において、回転摺動軸176と一体的な回転伝達部材202aに対して退避軸200aは、ねじりコイルばね204aにより時計まわりの向きに付勢されている。この付勢による退避軸200aの回転は長穴200a2の端部が突起部202a2に当接することにより止められている。このとき、凸状部176hと凸状部200ahとは図26に示すように同一位相位置にあり、両者は段差がない状態で接している。
【0187】
図27に示すように回転摺動軸176上にあった揃え部材102aが、図28に示すように退避軸200a上に摺動し、回転摺動軸176が回転すると、図29に示すように回転伝達部材202aも回転摺動軸176と一体となって回転し、その回転はねじりコイルばね204aを経て退避軸200aに伝達される。
【0188】
これによって退避軸200aは小径部176dを中心に回転し、該退避軸200aの凸状部200ahがボス部102a5を押し、揃え部材102aを回転させることができる。
【0189】
図30(a)、(b)において、揃え部材102aに外力Uがかかっており、揃え部材102aと退避軸200aとが図29に示すように回転できない場合には、回転摺動軸176と回転伝達部材202aが上方向(時計回りの向き)に回転し始めても、退避軸200aがその場に停止しているため、ねじりコイルばね204aがねじれ始める。
【0190】
図31(a)、(b)において、回転摺動軸176と回転伝達部材202aが目的の角度まで回転し、その回転を終える。ねじりコイルばね204aは退避軸200aと回転摺動軸176、回転伝達部材202aの回転角度の差分だけねじれることとなる。
【0191】
ここで、図32において、これまで図31に示したように揃え部材102aにかかっていた外力Uが解除されると、退避軸200aも回転摺動軸176の小径部176dを中心に回転できるようになるので、図30(a)、(b)から図31(a)、(b)までの間にねじれたねじりコイルばね204aがもとに戻ろうとする力により退避軸200aが回転摺動軸176と同じ方向に回転し始め、これによって揃え部材102aも回転摺動軸176と同じ上向き(時計回りの向き)に回転する。後側の揃え部材102bについても同様の構成となっており、同様の動作をする。
【0192】
このように、揃え部材102aの回転時に揃え部材102aに対して外力Uに相当する負荷がかかったとき、例えば、オペレータの手その他身体の一部が回転を阻止する位置に差し出された場合に、付勢手段としてのねじりコイルばね204aが撓むことにより、さし出された身体の一部は傷つかない。
【0193】
ねじりコイルばね204aにより付勢された退避軸200aはホームポジションに位置しているので、揃え部材102aは図10に示した受け入れ位置から図9に示したホームポジションに移動することにより自動的に安全機構が機能する状態となる。
【0194】
ねじりコイルばね204aの強さは、図28において自重による回転モーメントが作用した状態で回転摺動軸176から退避軸200aへボス部102a5が移動した際に、揃え部材102aが退避軸200aを回転させない程度の強さとする。揃え部材102aが所定位置より垂れ下がった位置にならない確実な退避回転位置を確保するためである。
【0195】
長穴200a2と突起部202a2との組み合わせの構成は、退避軸200aの回動を規制するストッパを構成している。長穴200a2が退避軸200aに許す回動範囲は、揃え部材102aが揃え回転位置から収納スペースに収まるまでの回動範囲に相当する。
【0196】
ここで、揃え部材102aを用紙後処理装置内に収納する時に揃え部材102aに外部からの力がかかり、その場に止まったままで回転摺動軸176と回転伝達部材202aが上方向に回転して目的の角度まで回転し終わり、揃え部材102aにかかっていた外部からの力が解除されると、退避軸200aはねじりコイルばね204aのねじれがもとに戻る力によって回転摺動軸176と同じ方向に回転するが、その勢いによって退避軸200aは回転摺動軸176の回転した角度よりも大きく回転しようとする。
【0197】
そこで、回転伝達部材202aに設けた長穴200a2と、突起部202a2の構成によって、退避軸200aの回転角度を制限して、回転摺動軸176の回転角度以上、退避軸200aが回転してしまうことを防ぐ。
【0198】
以上述べたように、トレイ12上に排出された用紙の高さが位置決め手段96により検知され、トレイの昇降手段95によりトレイ12の高さが所定の位置、つまり、排出手段から用紙状面までの距離が排紙に適する一定の範囲になるように制御される。単純積載モードでは用紙が排出される毎にステッピングモータ170a、170bが駆動されて揃え部材102a、102bによる揃え動作が行なわれる。また、仕分けモードでは、さらに、トレイ移動手段98がモータ44により駆動されて、ステッピングモータ179Mによる退避動作も行なわれ、図9乃至図13で説明したような仕分け揃え動作が行なわれる。
【0199】
[2]請求項毎の実施の形態
a.参考例
揃え動作時において、図117(a)に示したように揃え回転位置における揃え部材102a(102b)の姿勢が常に一定の状態であると、トレイ12上に積載された用紙のカールの向きや、カールの大きさによっては、揃え部材102a(102b)の揃え部102a1(102b1)が用紙の端部に当たらず、揃え動作ができない場合がある。
【0200】
つまり、位置決め手段96(図4参照)は用紙の上面の高さを一定範囲に制御するが、トレイ12上に積載される用紙のカールが大きいと、紙面レバー1200による紙面検知位置と揃え部材102a(102b)の位置とがずれているため、下向きカールでは図33(b)に示すように揃え部102a1(102b1)が用紙の端部を空振りして揃えができず、また、上向きカールでは図33(a)に示すように逃げ部102a2(102b2)(図9参照)が揃えるべき用紙の端部に対応するため、揃えを行なうことができない。
【0201】
そこで、本発明では、既に図14、図15、図16において説明したように、ステッピングモータ179Mの駆動により、その回転が回転摺動軸176に伝達され、同軸上にある揃え部材102a、102bを回転させて姿勢を変位可能にした。ステッピングモータ179の駆動量を制御することにより任意に回動位置を制御することができ、揃え部材の姿勢を調節することが可能である。
【0202】
つまり、揃え部材102a、102bを回転摺動軸176とともに回転でき、該回転摺動軸176を任意の位置で停止させた状態でステッピングモータ170a、170bを駆動して揃え部材102a、102bをジョギング(シフト方向dの往復動)させれば、上記任意の姿勢に保ったまま、揃え動作をさせることができる。
【0203】
例えば図33(a)に示すように、トレイ12上に排紙された用紙が上向きカールの場合は、回転摺動軸176を揃え部材102a(102b)が破線で示したデフォルトの位置から上向きになるように回転させ、逃げ部102a2(102b2)が揃えるべき用紙の端部から外れて揃え部102a1(102b1)が揃えるべき用紙の端部に位置するような回転位置で止めて、揃え部材102a、(102b)をジョギングさせれば、揃え部102a1(102b1)が用紙の端部に当たるようになる。
【0204】
また、図33(b)に示すように、トレイ12上に排紙された用紙が下向きカールの場合は、回転摺動軸176を揃え部材102a(102b)が破線で示したデフォルトの位置から下向きになるように回転させ、揃え部102a1(102b1)が揃えるべき用紙の端部に位置するような回転位置で止めて、揃え部材102a、(102b)をジョギングさせれば、揃え部102a1(102b1)が用紙の端部に当たるようになる。
【0205】
このように、用紙端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することができるので、紙のカール状態に左右されずに揃え部材によって揃えを行うことができる。
【0206】
b.参考例
請求項1の発明の場合において、揃え部材の姿勢制御の具体的な方法について以下に例示する。図14、図16において、受け台174a(174b)が揃え部材102a(102b)を挟んでいる部分には、図34に示すように凸状板102a6'(102b6')がたてがみ状に設けられており、さらに該凸状板102a6'(102b6')には揃え部材の姿勢検知用の多数のスリットSLTが形成されている。
【0207】
これらのスリットSLTを両側から挟むように図16乃至図18、図35に示すように受け台174a(174b)には、姿勢検知センサ450a'(450b')が取り付けられている。ここで、例えば、姿勢検知センサ450a'が、読み取り部位に何もない状態であるとオフ(OFF)信号を出し、逆に遮られているとオン(ON)信号を出すとすれば、図36(a)に示すように、回転摺動軸176が回転し、それによって揃え部材102a(102b)が回転すると、姿勢検知センサ450a'(450b')のそれぞれの中を姿勢検知用スリットSLTが通過し、CPU(図88参照)は図36(b)に示すようにON、OFF信号を交互に出すこととなる。
【0208】
例えば、揃え部材102aについて、スリットSLTが図37に示すように配置されているとすれば、2α゜×ON回数の計算を揃え部材102aについて行うことにより、揃え部材の姿勢(回転角度)を検知することができる。揃え部材102bについても同様である。
【0209】
また、仕分けモードでの揃えを行う時、一部目の揃えが終了したら、前、後の揃え部材102a、102bを上方向に退避させ、その間にトレイ12がシフト方向dにシフトして、その後、揃え部材102a、102bが下に降りてくる。
【0210】
これにより、図2に示したように片方の揃え部材102bが上の部の用紙束上に乗り、もう一方の揃え部材102aは上の部の用紙束端部に対向して位置するようになっている。
【0211】
例えば図2、図38に示す状態になる前に、一旦、揃え部材102a、102bが上方向に退避してから、再び用紙束上に降りてきた時に、揃え部材102aが用紙束上の部の用紙束端部に位置し、揃え部材102bが用紙束の上に乗る形で位置しているとすれば、揃え部材102aの姿勢は図39(a)のようになり、揃え部材102bの姿勢は図40(a)のようになったとする。
【0212】
この時、回転摺動軸176の回転によって揃え部材102aと揃え部材102bとを上方向に退避させた時点(両揃え部材の退避回転位置は同じ)から、姿勢検知センサ450a'と姿勢検知センサ450b'のON、OFF信号をカウントするようにすれば、姿勢検知センサ450a'、姿勢検知センサ450b'からは、それぞれ図39(b)、図40(b)に示すような波形の信号が出力されることとなり、このとき、揃え部材102aの回転角度は信号からα゜+2α゜×4(ON信号4回)、揃え部材102bの回転角度はα゜+2α゜×2(ON信号2回)となり、必ず用紙束上に乗っている揃え部材の回転角度が、もう一方の用紙束端部に位置する揃え部材の回転角度よりも少なくなることから、この場合、α゜+2α゜×4>α゜+2α゜×2となり、揃え部材102aが用紙束の端部に位置している揃え部材であり、揃え部材102bが用紙束の上面に乗っている方の揃え部材であると判断できる。
【0213】
このように、退避回転位置を既知としたとき、用紙束の上に乗っている側の揃え部材を特定することができ、しかも、用紙束に乗っている側の揃え部材の回転角度から位置も知ることができる。ここで、トレイ12上の用紙がカールしていた場合、このカール部分についてはシフト方向d上では用紙の高さは通常同じである。
【0214】
そこで、用紙束に乗っている側の揃え部材の姿勢(退避回転位置からの回転角度)に基づいて、他方つまり、反対側の揃え部材について、用紙の端部に揃え部を合わせることができる退避回転位置からの回転角度を演算で求め、かつその位置に制御することができる。
【0215】
上記例でいえば、図40における揃え部材102bが用紙の上に乗っている揃え部材であるから、この回転角度に基づいて、図39のように用紙の端部に揃え部材102aの揃え部102a1を対向させ得る回転角度は、揃え部材102bの回転角度に経験的に定めたある所定の角度をくわえ、あるいは減じた角度とする。
【0216】
尤も、カールの傾向が下向きか上向きかによって、上記所定の角度は異なる。しかし、使用する用紙の種類や用紙後処理装置や画像形成装置によって、カールの傾向は一定の傾向に定まるので、その傾向に従う経験値として調整量を設定すればよい。
【0217】
具体例を述べる。
仕分けモードにおいて、図47に示すように1部目以降のn部目(nは自然数)の揃え動作開始時に、n部目の揃え動作時に用紙束側面に位置する揃え部材の図46に示す退避回転位置からの各揃え部材102a、102bの回転角度を、n部目の用紙束上に乗った揃え部材の退避回転位置からの回転角度C°よりも一定角度β°大きく回転させれば、揃えを行う揃え部102b1はn部目の用紙の端部に確実に当たることとなる。
【0218】
このように一連の揃え動作を、以降の部の揃え動作に対しても繰り返すことにより、画像形成装置の種類、用紙のカール方向、カール量、排紙トレイ上に積載されている用紙枚数に関係なく、揃え部材によって確実に用紙を揃えることができる。
【0219】
c.参考例
前記例で揃え部材102a、102bが回転摺動軸176を中心として上下方向に回転する際、これら揃え部材の摺動する部分に設けられた凸状板102a6'(102b6')に設けられたスリットSLTが姿勢検知センサ450a'(450b')を通過した回数を、姿勢検知センサ450a'(450b')によってカウントするだけでは、揃え部材が回転摺動軸176を中心に上下どちらの方向に回転したのかがわからない場合がある。
【0220】
そこで、以下のようにした。
図34乃至図40で説明したように、スリットSLTを姿勢検知センサ450a'(450b')で検知するのに代え、図41に示すように姿勢検知センサ450a(450b)を用いることとした。この姿勢検知センサ450a(450b)は、同一のセンサ上の異なる位置に第1検知部SE1と、第2検知部SE2の2つの検知部を有している。
【0221】
そして、これらの検知部に対応してスリットの検知タイミングの位相がずれるように、図42に示すように2つの同心円上に2列にわたりスリットSLT1、SLT2を配置する。
【0222】
或は、図43に示すように、凸状板102a6'(102b6')に、スリットSLTの検知するタイミングの位相がずれるよう、スリットの配列された円上の2カ所に検知部が1つのセンサ450a1(450b1)と450a2(450b2)を配置する。
【0223】
このようにすれば、図44(a)に矢印で示すように、凸状板102a6(102b6)が回転し、姿勢検知センサ450a(450b)の第1検知部SE1と第2検知部SE2が、それぞれ図44(b)に示すような信号を出すとすれば、図44(a)における矢印と逆向きに揃え部材が回転した図45(b)に示す場合には、図45(b)に示すような信号を出力することとなる。
【0224】
つまり、図44(a)に示した回転方向では、図44(a)に示したように第1検知部SE1の信号がONとなって一定時間経過してから第2検知部SE2の信号がONとなるのに対し、これとは逆回転である図45(a)に示した回転方向では、図45(b)に示したように第1検知部SE1の信号がONとなって一定時間経過すると、第2検知部SE2の信号がOFFになっている。
【0225】
このように、第1検知部SE1と第2検知部SE2のON、OFF信号のタイミングの違いから、凸状板102a6(102b6)の回転方向、つまりは揃え部材102a(102b)の回転方向の違いを検知することができる。
【0226】
以上では、図44、図45により図42に示した2列のスリットと1つのセンサに2つの検知部を有するセンサとの組み合わせの場合について説明したが、図43に示したように1列のスリットに2つのセンサを組み合わせた図43のケースにおいても同じようにして揃え部材102a(102b)の回転方向を検出することができる。
【0227】
このようにして、揃え部材が回転摺動軸を中心として上下方向に回転する際、上下どちらの方向に回転したのかを検知することができ、揃え部材の姿勢位置を適正に定めることができる。
【0228】
d.参考例
前記例のように揃え部材102a(102b)の姿勢を姿勢検知センサ450a'(450b')や姿勢検知センサ450a(450b)で検知する場合、或は、これら揃え部材によってトレイ12上の用紙の高さを揃え部材の回転角度で検知する場合、姿勢検知センサの位置が不動の位置に固定されていると、用紙サイズに合わせて位置が変化する揃え部材の姿勢を姿勢検知センサによって検知することができない場合が生ずる。
【0229】
本例はかかる問題を解決する。
図15、図16において、姿勢検知センサ450aは揃え部材102aと連動して移動する受け台174aに設けられている。図示は省略しているが、姿勢検知センサ450bも同様に、揃え部材102bと連動して移動する受け台174bに設けられている。
【0230】
かかる構成により、揃え部材102a、102bをシフト方向dに動かすために、受け台174a、174bを動かすと、それぞれの受け台174a、174bに装着されている姿勢検知センサ450a、450bも連動して動くこととなり、揃え部材102a、102bにそれぞれに設けられている凸状板102a6、102b6を常に検知することができる。
【0231】
図43の例における姿勢検知センサ450a1、450a2(450b1、450b2)を配置する例においては、上記例に準じて、姿勢検知センサ450a1、450a2を受け台174aに、姿勢検知センサ450b1、450b2を受け台174bにそれぞれ取り付けることにより同様の効果を得る。
本例では、揃え部材の位置を用紙サイズに合わせて変化させても、揃え部材の姿勢をセンサによって検知することができる。
【0232】
e.請求項に対応する実施の形態
画像形成装置の種類によってトレイ上に積載される用紙のカール方向が異なるため、揃え部材による揃え動作時において、揃え部材の位置、姿勢が常に一定の状態であると、揃え部材102a、102bの揃え部102a1、102b1にトレイ上に積載された用紙の端部が当たらず、揃え動作ができない場合がある。
【0233】
そこで、以下のようにした。
仕分けモードにおいて、揃え部材102a、102bによって用紙の各部の揃えを行うとき、図48に示すように一部目の用紙束について揃えを行った後、図49に示すように揃え部材102a、102bは上方向にいったん退避し、その間にトレイ12がシフト方向(横方向)にシフトする。
【0234】
次の2部目の揃えを行うために、図50に示すように上方向に退避していた揃え部材102a、102bを下方向のデフォルトの位置まで回転させることで、一方の揃え部材102bはトレイ12上に積載されている1部目の用紙束上に乗り、もう一方の揃え部材102aは1部目の用紙束の端部に対向位置して、2部目の用紙の排出を待つ。
【0235】
前記図13に示した両側移動態様による揃えの場合、図51で揃え部材102a、102b間に2部目の用紙が排紙されてくると、揃え部材102a及び揃え部材102bは揃え往復動を行ない、2部目の用紙束を揃える。これら一連の動作を指定部数分繰り返すことにより、仕分けモードでの揃えが行なわれる。
【0236】
しかしここで、揃え部材による揃えを行う時に毎回デフォルトの位置にいては、揃えを行う用紙のカール状態によっては揃えができなくなってしまうことがある。例えば、画像形成装置から送られてくる用紙が上向きにカールしている場合、揃え部材102a(102b)の位置が一定に固定されていると、揃え部から離間した用紙の搬送方向下流側の端部で位置決め手段96により高さ検知が行なわれているため、トレイ12上に積載される用紙の枚数が図55、図56、図57に示す順に増えるに従って、次第に揃え部材102a、102bの揃え部102a1、102b1よりも上側の逃げ部102a2、102b2に用紙が位置する状態、つまり、カールした用紙束の最上部の用紙の端部が次第に上に位置するようになるため揃え部材の逃げ部102a2、102b2に対して用紙の端部が位置するようになり、揃え部材102a、102bによって用紙を揃えることができなくなってしまう。
【0237】
これとは逆に画像形成装置から送られてくる用紙が下向きにカールしている場合には、トレイ12上に積載される用紙の枚数が図58、図59、図60に示す順に増えるに従って、上記とは逆に揃え部102a1、102b1よりも下側に用紙が積載されるため、図59(a)に破線で示すように揃え部102a1が次第に用紙の端部との重なりが小さくなっていき、遂には図60(a)に破線で示すように用紙を空振りしてしまい揃えることができなくなってしまう。
【0238】
そこで、画像形成装置の内部構造から用紙のカール方向が決まっているため、用紙後処理装置が画像形成装置から送られて来る信号によって画像形成装置の種類を判別できれば、その画像形成装置から送られてくる用紙のカール方向を判断することができることから、カール方向が上向きの用紙が画像形成装置から送られてくると判断した場合は、図55乃至図57に示すようにトレイ12上に積載される用紙の枚数が多くなるに従って、図14に示したステッピングモータ179Mによって揃え部材102a、102bがデフォルトの位置より徐々に上向に変化するように制御する。
【0239】
逆にカール方向が下向きの用紙が画像形成装置から送られてくると判断した場合は、図58乃至図60に示すようにトレイ12上に積載される用紙の枚数が多くなるに従って、図14に示したステッピングモータ179Mによって揃え部材102a、102bがデフォルトの位置より徐々に下向に変化するように制御する。
【0240】
これらの制御、つまり、トレイ12上に積載された用紙の積載枚数に応じた揃え位置をとるように揃え部材の姿勢を制御することにより、揃え部材102a、102bの揃え部102a1、102b1を、揃えを行う用紙の端部に確実に当たることとなり、カール方向の向きに関係なく揃えを確実に行うことができる。
【0241】
f.参考例
用紙の種類によって、トレイ12上に積載される用紙のカール方向、カール量が異なる。このため、仕分けモードでの揃え動作時においてトレイ上に積載されている用紙束の上に乗る揃え部材の姿勢から、他方の揃え部材について用紙を揃える揃え部が用紙に当たる部分の用紙のカール方向、カールの量を検知し、それに合わせて用紙束端部に位置する揃え手段の位置、姿勢を制御しないと、用紙束の端部に位置する揃え部材における用紙の揃え部に用紙があたらず、揃え動作ができない場合がある。
【0242】
本例では、揃え部材の揃え部を確実に用紙の端部に当てることのできるシート状媒体整合装置について述べる。
【0243】
仕分けモードにおいて、揃え部材102a、102bによって各部の揃えを行うとき、図46に示すように1部目の用紙束について揃え動作を行った後、図49に示すように揃え部材102a、102bは上方向に一旦退避し、その間に図49に示すようにトレイ12がシフト方向(横方向)にシフトするが、このとき、図6乃至図8に示したエンコーダ47の動きを検知したホームセンサ48の検知出力によりトレイ12のシフトした方向がわかり、かつトレイ12のシフトした方(移動方向下流側)の揃え部材、例えば図50に示すように揃え部材102bが次の2部目の用紙束の揃えに備えて1部目の用紙束上に乗ることがわかる。
【0244】
2部目の用紙の揃えを行うために、図49に示すように上方向に退避していた揃え部材102a、102bが、図48に示すように1部目の用紙束の揃えを行った位置まで下方向に回転するときに、次の2部目の用紙束上に乗る揃え部材102aの回転角度を、図16において各揃え部材102a、102bに設けられている凸状板102a6、102b6の各スリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450a(450b)とで検知すれば、揃え部材102a、102bがそれぞれどのくらい下方向に回転したのかを検知することができる。
【0245】
ここで例として図50(a)に示すように、1部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度をA°とする。そして図50乃至図51に示すように2部目の用紙について揃えを行っているときトレイ12は徐々に下降するので、図51に示すように2部目の用紙束についての揃えが完全に終了したときには、1部目の用紙束上に乗っている揃え部材102bの退避回転位置からの最終的な回転角度はA°+ΔA°となる。
【0246】
次に3部目の用紙の揃えを行うために図52に示すように揃え部材102a、102bが再び上方向に退避し、その間にトレイ12がシフト方向(横方向)にシフトした後、図53に示すように上方向に退避していた揃え部材102a、102bが下方向に回転する時に、2部目の用紙束の揃え動作時に1部目の用紙束上に乗っていた揃え部材102bが、今度は用紙束の端部に対向して位置することとなるので、先ほど検知した1部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの回転角度A°+ΔA°と同様、もしくはやや下方向に回転させるためにα°大きく回転させれば、揃え部材102bの揃え部102b1は3部目の用紙の端部に確実に当たることとなる。
【0247】
また図52に示した揃え部材102a、102bの退避状態から図53に示した3部目の用紙束の揃え動作に移るときに、3部目の用紙の揃え動作時に2部目の用紙束上に乗る揃え部材102aの回転角度を検知しておく。例えば、この回転角度が図53(b)に示すようにB°だとすると、3部目の用紙束の揃え動作中にトレイ12が下降することから、図54に示すように3部目の用紙束の揃えが終了したときには、2部目の用紙束の上に乗っていた揃え部材102aの退避回転位置からの最終的な回転角度は図54(c)に示すようにB°+ΔB°となる。
【0248】
そして4部目の用紙束の揃えを行うときには、先ほど検知した3部目の用紙束上に乗る揃え部材102aの回転角度B°+ΔB°と同じ、もしくはやや下方向に回転させるために余裕分のα°大きく回転させれば、揃え部材102aの揃え部102a1は4部目の用紙端部に確実に当たることとなる。
【0249】
このように一連の動作を、以降の部の揃え動作に対しても繰り返すことにより、画像形成装置の種類、用紙のカール方向、カール量、排紙トレイ上に積載されている用紙枚数に関係なく、揃え部材102a、102bによって確実に用紙を揃えることができる。
【0250】
g.参考例
この発明は、前記参考例fにおける課題と同様の課題を解決するものである。仕分けモードにおいて、揃え部材102a、102bによって各部の揃えを行うとき、図48に示すように1部目の用紙束の揃えを行った後、図49に示すように揃え部材102a、102bは上方向に一旦退避し、その間に積載手段であるトレイ12がシフト方向(横方向)にシフトし、次の2部目の用紙束の揃えを行うために、図49に示すように上方向に退避していた揃え部材102a、102bが、図50に示すように1部目の用紙束の揃えを行った位置まで下方向に回転するときに、次の2部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの回転角度を、図16において各揃え部材102a、102bに設けられている凸状板102a6、102b6の各スリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450a(450b)とで検知すれば、揃え部材102a、102bがそれぞれどのくらい下方向に回転したのかを検知することができる。
【0251】
それぞれの揃え部材102a、102bの退避回転位置からの回転角度を比較すれば、回転角度が小さい方が2部目の用紙束上に乗っている揃え部材であることがわかり、以降は2つの揃え部材102a、102bが互い違いに用紙束上に乗ることがわかるので、このことから2部目の用紙束以降の揃え動作において、n部目(nは自然数)の揃え時に用紙の端部に対向して位置する揃え部材の退避回転位置からの回転角度を、n−1部目の揃え動作時に用紙束上に乗っていた揃え部材が揃え動作を終了した時点での退避回転位置からの最終回転角度と同様、もしくは一定角度α°大きく回転させれば、揃え部材102a(102b)の揃え部102a1(102b1)はn部目の用紙束の端部に確実に当たることとなる。
【0252】
このように一連の揃え動作を、以降の部の揃え動作に対しても繰り返すことにより、画像形成装置の種類、用紙のカール方向、カール量、排紙トレイ上に積載されている用紙枚数に関係なく、揃え部材によって確実に用紙を揃えることができる。
【0253】
h.参考例
仕分けモードにおいて、用紙の排出方向を含む平面内において該排出方向と垂直方向でカールの大きさが異なるとき、図61に示すように1部目以降のn部目の揃えを行った後、n+1部目の揃えを行うために図62に示すように揃え部材102a、102bを上方向に退避させ、トレイ12がシフトしてから図63に示すようにn+1部目の揃え動作に移るときに、図61におけるn部目の用紙束の揃えで紙束上に乗っていた揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度をD°+ΔD°とすると、図63のようにn+1部目の揃え動作時には、n+1部目の用紙の端部に対応する揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度をD°+ΔD°+α°としたとき、n+1部目の揃え動作時に用紙束上に乗るべき揃え部材102aが用紙束表面から浮いてしまい、揃え動作ができなくなってしまう。
【0254】
そこでn部目の揃え動作時に、n部目の用紙束の端部に対向して位置していた揃え部材102aの退避回転位置からの回転角度と、n部目の揃え動作時に用紙束上に乗っていた揃え部材102bの退避回転位置からの最終回転角度との差がα°よりも大きいときには、n+1部目の揃え動作ができなくなってしまうことから、この時点で画像形成装置から、もしくは用紙後処理装置から警告を発し、オペレータはこの警告に基づいて用紙の排出を中止させる。そして、ユーザに紙を取り除いてもらった後に、再び残りの部に対する揃え動作を開始する。これによって、すべての用紙に対して揃えを行うことができる。
【0255】
本例によれば、仕分けモードでの揃え動作が途中でできなくなってしまうようなカールが用紙に発生しても、そのまま揃え動作が進行してしまうことを防ぐことができ、すべての部に対して揃えを行うことができる。
【0256】
i.請求項に対応する実施の形態
従来の用紙後処理装置は、トレイ12上に積載される用紙の種類によってカールの向きや、大きさが異なるため、用紙後処理装置に具備されている紙面検知レバー1200によって、検知されトレイ12上に積載されている用紙の積載面の高さと、揃え部材102a、102bが揃え動作を行う高さと異なる場合があり、揃え部材102a、102bの用紙を揃える揃え部102a1、102b1に用紙の端部が当たらず、揃え動作ができない場合がある。
【0257】
例えば、図33(a)に示すように用紙の搬送方向の下流側端部が上に持ちあがる傾向のカールが生ずるような特性の機械の場合、このようなカールがない場合を想定して設定した揃え回転位置に揃え部材を位置させても、揃え部が用紙端部から外れてしまう。同様のことは、図33(b)に示すように用紙の搬送方向の下流側端部が下がる傾向の下向きカールの場合にもいえる。
【0258】
ここで、これらのカールの特性として用紙の幅方向(前後方向)についての用紙の上面高さが前側と後側とで等しいことに着目し、あらかじめ定めた何れか一方の揃え部材により検知した用紙の上面高さに基づいて、両方の揃え部材の揃え回転位置を定めることした。
【0259】
仕分けモードでなく、単にトレイ12上に用紙を積載し揃え部材で揃える単純積載モード時での揃え動作において、図64に示すようにある枚数になるまでトレイ12上に用紙を積載していき、用紙の上面高さに異常が生じるような枚数としてあらかじめ設定した所定枚数(カールによる影響が表れる最小の枚数)に達した時点で図65に示すように揃え部材102a、102bを上方向に持ち上げ、かつ片方の揃え部材を用紙の幅方向に動かして、両揃え部材の間隔を用紙幅よりも狭くする。
【0260】
次に図66に示すように両方の揃え部材を揃え回転位置に向けて下方向に回転させる。このとき、用紙の幅方向に移動させた方の揃え部材、例えば揃え部材102bは今まで揃えを行ってきた用紙束上に乗ることとなる。そこで、揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度を、凸状板102b6のスリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450bとで検知すれば、揃え部材102bが退避回転位置からどのくらい下方向に回転して用紙上面に接した状態になっているか検知することができる。
【0261】
図67に示すように揃え部材102a、102bを上方向に持ち上げ、かつ片方の揃え部材102bを動かして両揃え部材の間隔を、揃え動作を行うときの間隔である用紙受け入れ位置まで戻し、図68に示すように揃え部材102a、102bを揃えを行う用紙束側面に位置させるように下方向に回転させるときに、先ほど図65から図66に移行するときに検知した揃え部材102bの回転角度A1°よりも一定角度α1°多く揃え部材102a、102bを下方向に回転させれば、各揃え部材102a、102bについて揃え部102a1、102b1を揃えを行う用紙の端部に確実にもっていくことができるため、トレイ12上に積載される用紙のカール方向やカール量に影響されることなく揃えを行うことができる。
【0262】
j.請求項3、4に対応する実施の形態
本例についても、前記請求項におけると同様の課題を解決する。以下に例を述べる。単純積載時での揃え動作において、図69のようにある枚数になるまでトレイ12上に用紙を積載していき、設定した枚数に達した時点で図70のように揃え部材102a、102bを上方向に持ち上げて退避回転位置におき、かつ両方の揃え部材102a、102bを均等に動かし、揃え部材102a、102b同士の間隔を用紙紙幅よりも狭くする。
【0263】
次に揃え部材102a、102bを揃え回転位置に向けて下方向に回転させる。これにより図71に示すようにそれぞれの揃え部材102a、102bは今まで揃えを行ってきた用紙束上に乗ることとなるが、図16において各揃え部材102a、102bに設けられている凸状板102a6、102b6の各スリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450a(450b)とで検知すれば、揃え部材102a、102bがそれぞれどのくらい下方向に回転して用紙束の上に乗ったのかを検知することができる。
【0264】
例えば、揃え部材102bの回転角度がB1°、もう一方の揃え部材102aの回転角度がC1°になったとすると、これらの回転角度の大小関係はB1°>C1°、B1°=C1°、B1°<C1°のいずれかである。そして再び揃え部材による揃え動作を行うために、図72に示すように揃え部材102a、102bを上方向に持ち上げ、かつ両方の揃え部材102a、102bを動かして、揃え部材102a、102bの間隔を揃えを行うときの間隔に戻し、図73に示すように揃え部材102a、102bを揃えを行う用紙束の端部に対向するように下方向に回転させるときに、先ほど図71で検知した回転角に基づき、B1°>C1°もしくはB1°<1C°である場合には、回転角度の大きい方(図71では揃え部材102bについての角度B1°)よりも一定角度α°下向きになるように各揃え部材102a、102bを退避回転位置から回転させる。つまり、2つの揃え部材の中、自由端側(揃え部)がより低い位置をとる側の揃え部材の位置を基準として用紙の端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整する。
【0265】
また、B1°=C1°となったときには、B1°もしくはC1°よりも一定角度α°下向きになるように各揃え部材102a、102bを退避回転位置から回転させる。
【0266】
これにより、揃え部材102a、102bの各揃え部102a1、102b1が用紙の端部に確実に当たるようになり、トレイ12上に積載される用紙のカール方向やカール量に影響されることなく揃えを行うことができる。
【0267】
k.請求項5、6に対応する実施の形態
トレイ上に積載されている用紙のカール方向やカール量を上記のように用紙後処理装置に具備されている揃え部材102a、102bの回転角度の検知(姿勢検知)や回転角度の調整(姿勢の調整)によって行なう場合、これら検知や調整にはある一定の時間が必要となるため、画像形成装置の用紙の排出速度が速い場合には、揃え部材による用紙のカール方向やカール量を検知することが不可能となる場合がある。
【0268】
そこで、以下のようにした。
単純積載モード時での揃え動作において、図61乃至図68に示したように揃え部材102a、102bによってトレイ12上に一定枚数の用紙が積載されてから、揃え部材102a、102bによって用紙のカール方向、カール量を検知するには時間が必要であるが、シート状媒体後処理装置51に連結されている画像形成装置50の用紙排出速度が速い場合は、シート状媒体後処理装置51の排出手段(排紙コロ3)での排出速度を遅くすることによって用紙の排出間隔時間を長くして排出タイミングを遅らせ、その間に揃え部材102a、102bにより用紙のカール方向やカール量を検知し、またこの検知結果に基づいた姿勢制御を行なう。
【0269】
単純積載モード時での揃え動作において、図69乃至図73に示したように複数の揃え部材102a、102bによってトレイ12上に一定枚数の用紙が積載されてから、これら揃え部材102a、102bによって用紙のカール方向、カール量を検知するには時間が必要であるが、この場合も上記と同様に、シート状媒体後処理装置51に装着される画像形成装置50の用紙排出速度が速い場合は、用紙後処理装置の排出手段での排出速度を遅くすることによって用紙の排出間隔時間を長くして排出タイミングを遅らせ、その間に揃え部材102a、102bにより用紙のカール方向やカール量を検知し、またこの検知結果に基づいた姿勢制御を行なう。
【0270】
l.請求項に対応する実施の形態
シート状媒体後処理装置51に具備されている揃え部材102a、102bによって、トレイ12上に積載されている用紙に不均等にカールが発生した時、揃え動作時の揃え部材の姿勢を制御しても、揃え部材によって揃え動作ができない場合がある。その場合の対処について以下に述べる。
【0271】
単純積載モード時での揃え動作において、揃え部材102a、102bによってトレイ12上の用紙のカール方向、カール量を検知した時、図74に示したように片方の揃え部材102aの揃え部102a1が、もう一方の揃え部材102bにおける揃え部102b1よりも上方向(もしくは下方向)に完全にずれてしまっている場合、図75に示すように揃え部材102a、102bの姿勢の比較によってトレイ12上の用紙のカール方向、カール量を検知する。
【0272】
例えば、図75において、揃え部材102aの退避回転位置からの回転角度がA2°、もう一方の揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度がB2°だとすると、A2°<B2°となることから、図76に示すように揃え部材102bを退避回転位置からB2°+α°回転させ、用紙束端部に対向するように制御しても、揃え部材102aの揃え部102a1は、新たに排紙される用紙の端部よりも下方向に位置し、逃げ部102a2が新たに排紙される用紙の端部に位置してしまうため、揃えを行うことができない。
【0273】
図74において片方の揃え部材102aの揃えをおこなう揃え部102a1が、もう一方の揃え部材102bの揃えを行なう揃え部102b1よりも上方向(もしくは下方向に)完全にずれる直前の角度をΔC1°(所定値)とすると、図75においてA2°−B2°>ΔC1°となったときは、画像形成装置50からの用紙の搬送、もしくはシート状媒体後処理装置51からの用紙の搬送を一旦停止させ、ユーザに揃え動作の一時停止をブザー、ランプ、その他適宜の警告により知らせるようにすれば、オペレータの対処により揃えを行えないままトレイ12に用紙が積載されてしまうことを防ぐことができる。
【0274】
m.参考例
シート状媒体後処理装置51は、仕分けモードでの揃え動作時に、トレイ12が用紙の排出方向と垂直な方向にシフト動作するため、トレイ12上に積載された用紙束に揃え部材102a、102bが接触し揃えを乱さないように、上方向に退避させる必要がある。
【0275】
しかし、図77(a)、図77(b)に示すようにトレイ12上に積載された用紙束の高さが上向きカール、下向きカールなど、カール方向によって異なることから、退避のための必要退避量も異なる。例えば、図77(a)のように上向きカールの場合の必要退避角度はA2°、図77(b)のように下向きカールの場合の必要退避角度をB2°とすると、A2°>B2°となり、上向きカール紙の場合の必要退避量は下向きカール紙の場合の必要退避量よりも大きくとる必要がある。
【0276】
そこであらかじめ排出される用紙のカール方向やカール量がわかっているときは、揃え部材102a、102bがトレイ12に積載されている用紙束を十分によけきれるように揃え部材の退避回転位置を任意に設定すれば、確実に退避することができる。
【0277】
さらに図78(a)に示すように上向きカールの場合は、トレイ12上に積載される用紙枚数が多くなるに従って必要退避量も多く必要であり(A2°<C°)、逆に図78(b)に示すように下向きカールの場合は、トレイ12上に積載される用紙枚数が多くなるに従って必要退避量を少なくできる(B2°<D1°)。
【0278】
このように用紙のカール方向と積載枚数にあわせて揃え部材の退避量を設定すれば、トレイ12のシフト時に揃え部材102a、102bを確実かつ効率よくトレイ12上に積載された用紙束をよけることができる。
【0279】
積載手段のシフト動作時に、積載手段上に積載される用紙のカール方向に影響されることなく、揃え手段を確実かつ迅速に退避させることができる。
【0280】
n.参考例
シート状媒体後処理装置51のトレイ12上に積載される用紙枚数が多くなるに従って、用紙のカール量は徐々に大きくなるため、揃え部材102a、102bの必要退避量も変わってくる場合があり、かつ揃え部材102a、102bの退避量が大きすぎると、退避動作に時間がかかりすぎてしまうため、トレイ12のシフト動作後の揃え動作に間に合わなくなる場合がある。
【0281】
そこで、本例では以下のように構成した。
仕分けモードにおいて、揃え部材102a、102bによって仕分けにかかる各部の揃えを行うとき、図79に示すように1部目の用紙束について揃えを行った後、揃え部材102a、102bは上方向に一旦退避し、その間にトレイ12が横方向にシフトするが、この時、トレイ12のシフトの向きがわかり、かつトレイ12のシフトした方(シフト方向の下流側)の揃え部材、図79の例では揃え部材102bが次の部の揃え動作時に1部目の用紙束上に乗ることがわかる。
【0282】
次に、2部目の揃えを行うために、図80に示すように上方向に退避していた揃え部材102a、102bが下方向に回転するときに、1部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの回転角度は次のようにして知ることができる。
【0283】
図16において各揃え部材102a、102bに設けられている凸状板102a6、102b6の各スリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450a(450b)とで検知することで、退避回転位置から揃え部材102a、102bがそれぞれどのくらい下方向に回転したのかを検知できる。
【0284】
こうして、トレイ12上に積載されている1部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度がわかる。ここで例として1部目の用紙束上に乗る揃え部材102bの退避回転位置からの回転角度をE°とすると、次の2部目の揃えを終了してから、図81に示すように揃え部材102a、102bを再び上方向に退避させるとき、先ほど検知した、1部目の用紙束上に乗った揃え部材102bについての退避回転位置からの回転角度E°よりも余裕値として定めた一定の値β°だけ上方向の位置が退避回転位置となるように、揃え部材102a、102bの退避角度を設定すれば、トレイ12上に積載されている用紙を確実によけることができる。別の表現をすれば、退避回転位置よりもE°―β°だけ下に回転した位置を新しい退避回転位置とする。
【0285】
かかる退避状態のもとで、図81において、トレイ12をシフトし、揃え部材102a、102bを退避回転位置から下向きに回転させて図82に示すように次ぎ3部目の用紙の排出を待つ。
【0286】
これら一連の動作を繰り返すことにより、用紙のカール方向、カール量に関係なく、確実かつ迅速にジョガーを退避することができる。余裕値としてのβ°は用紙との干渉を避け得る最小限の量として、実際の機械装置について定めることができる。
【0287】
こうして、積載手段のシフト動作時に、積載手段上に積載される用紙のカール方向、カール量、積載枚数に影響されることなく、揃え手段を確実かつ迅速に退避させることができる。
【0288】
o.参考例
シート状媒体後処理装置51のトレイ12上に積載される用紙のカール量は、用紙の四隅、もしくはシフト方向の両端部で異なる場合がある。このため、そのカール量に合わせて揃え部材を退避させなければ、揃え部材102a、102bがトレイ12上に積載されている用紙束に接触する場合があり、かつ揃え部材102a、102bの退避量が大きすぎると、退避時間がかかりすぎてしまうため、トレイ12のシフト動作後の揃え動作に間に合わなくなる場合がある。
【0289】
そこで、本例では以下のように構成した。
仕分けモードにおいて、図83乃至図87に示すように、用紙の前側の端部が上に跳ね上る傾向のカールが発生するなど、シフト方向に異なった大きさのカールが発生する場合がある。そして、この傾向は画像形成装置など機械によって、一定している。
【0290】
図83では2部目の用紙束を揃えている。これに先立つ1部目の揃え動作に際しては揃え部材102a、102b共に用紙の端部の外側に位置しており、用紙の上に揃え部材が乗る状態はなく、2部目から何れかの側の揃え部材が用紙の上面に乗る状態となるので、用紙にカールがあれば、カールの程度を検知することができる。検知は、図16において各揃え部材102a、102bに設けられている凸状板102a6、102b6の各スリットSLT1、SLT2と姿勢検知センサ450a(450b)とで行なう。
【0291】
図83に示す状態になる前の状態は図示していないが、最初に1部目の用紙束について揃えが行なわれ、これが済むと、2部目の用紙を仕分けるため揃え部材102a、102bは想定されるいかなる量のカールの大きさのもとでも用紙と非干渉となし得る回転位置として定められた最大のデフォルト退避位置まで回転して退避し、トレイ12が前側にシフトする。次いで、揃え部材102a、102bが下向きに回動する。
【0292】
図83に示すように、揃え部材102bはセンサ400Sが揃え位置検知スリット400Jを検知する揃え回転位置まで回転するし(図18参照)、揃え部材102aは同様の揃え回転位置に至る前に1部目の用紙束の上面に乗ることで回転を停止している。この揃え部材102aの上記デフォルト退避位置から1部目の用紙束の上面に乗るまでの回転角度を姿勢検知センサ450aで検知する。この回転角度をF°とする。
【0293】
2部目の用紙が排出される毎に揃え部材102a、102bは揃え往復動して揃えを行なう。2部目の全ての用紙の排出と揃え動作が済むと、3部目の用紙の仕分けを行なうため図84に示すように揃え部材102a、102bは上に回転してデフォルト退避位置まで退避し、トレイ12が後側にシフトする。
【0294】
次いで、揃え部材102a、102bが下向きに回動する。
【0295】
図85に示すように、揃え部材102aはセンサ400Sが揃え位置検知スリット400Jを検知する揃え回転位置まで回転するし(図18参照)、揃え部材102bは同様の揃え回転位置に至る前に2部目の用紙束の上面に乗ることで回転を停止している。この揃え部材102bの上記デフォルト退避位置から2部目の用紙束の上面に乗るまでの回転角度を姿勢検知センサ450bで検知する。この回転角度をG°とする。
【0296】
図85において、3部目の用紙が排出される毎に揃え部材102a、102bは揃え往復動して揃えを行なう。3部目の全ての用紙の排出と揃え動作が済むと、4部目の用紙の仕分けを行なうため図86に示すように揃え部材102a、102bは上に回転して退避し、トレイ12が前側にシフトする。
【0297】
この図86に示す退避の量をなるべく少ない量でしかも用紙に干渉しないようにするため、本例では、既に検知した回転角度F°と回転角度G°を用いる。ここで、用紙のカール状態によってF°>G°、F°<G°、F°=G°の何れかとなる。
【0298】
F°>G°ならば、大きいF°から小さいG°を差し引いてこれに一定の余裕値α°を加えた角度(F°−G°+α°)を、揃え部材102bについて用紙上から上向きに回動させたときの揃え部材102bの新しい退避回転位置とする。つまり、表現を変えれば、検知時の退避回転位置よりもG°−α°だけ下向きに回転した回転角度を新しい退避角度として両揃え部材102a、102bを退避させるし、F°<G°ならば大きいG°から小さいF°を差し引いてこれに一定の余裕値α°を加えた角度(G°−F°+α°)を、揃え部材102aについて用紙上から上向きに回動させたときの揃え部材102aの新しい退避回転位置とする。つまり、表現を変えれば、検知時の退避回転位置よりもF°―α°だけ下向きに回転した位置を新しい退避回転位置とし、そのような角度を退避角度として両揃え部材102a、102bを退避させる。F°=G°ならば、両方共カールの影響はないものと推定し検知時の退避回転位置からの角度であるF°もしくはG°から一定値α°を差し引いた角度を、検知時の退避回転位置から下向きに回動させた角度を新しい退避回転位置の退避角度として両揃え部材102a、102bを退避させる。両方共にカールしている場合もあり得ようが、それはここでの問題ではない。仮にその場合には、一定値α°のとり方で調整する。
【0299】
こうして、トレイ12上に積載されている用紙を確実によけることができる。図87において、4部目の用紙が排出される毎に揃え部材102a、102bは揃え往復動して揃えを行なう。さらに、4部目の全ての排紙を終えて5部目の仕分け揃えのためトレイ12をシフトするときには、図87における揃え部材102aの回転角度と、図85における揃え部材102bの回転角度とを比較して回転角度の大きい方、に一定値α°を加えた角度を退避角度とする。
【0300】
以下、同様にこれら一連の動作を繰り返すことにより、用紙のカール方向、カール量に関係なく、確実かつ迅速にジョガーを退避することができる。
【0301】
こうして、2つの揃え部材の中、自由端側がより低い位置をとる側の揃え部材、つまり、デフォルト退避角度からの回転角度が大きい方の揃え部材の位置を基準として退避角度を定めることで、デフォルト退避位置まで戻すことによる時間ロスをなくし、用紙のカール方向、カール量に関係なく、確実かつ迅速にジョガーを退避することができる。
【0302】
p.参考例
画像形成装置の種類によって、シート状媒体後処理装置51のトレイ12上に積載される用紙のカール方向が決まっているため、画像形成装置の種類によって揃え部材102a、102bの退避量を変えなければ、トレイ12のシフト時に揃え部材102a、102bがトレイ12上に積載された紙束に接触する場合があり、かつ揃え部材102a、102bの退避量が大きすぎると、退避時間がかかりすぎてしまうため、トレイ12のシフト動作後の揃え動作に間に合わなくなる場合がある。
【0303】
仕分けモードでの揃え動作時に、前の部の揃え動作が終了して次の部の揃えに移行するときに、トレイ12上に積載された紙束に揃え部材102a、102bがぶつからないように退避させる必要があるが、この退避量は図77(a)、(b)のようにトレイ12上に排出される用紙、つまり、積載される用紙のカール方向によって高さが異なる。
【0304】
シート状媒体後処理装置51に連結されている画像形成装置50は、その内部構造によって排出される用紙のカール方向がほぼ決まっているため、画像形成装置50の種類が判別できる信号をシート状媒体後処理装置51の制御手段例えば、図88に示すCPU700に送信することにより、シート状媒体後処理装置のトレイ12上に積載される用紙のカール方向を判別してカールの傾向に応じた退避量を設定する。
【0305】
積載される紙のカール方向が上向きであるときは、揃え部材102aの退避量をカールがないときのデフォルト状態での退避量よりも大きめに設定し、逆に積載される用紙のカール方向が下向きであるときは、デフォルト状態での退避量よりも小さめに設定する。
【0306】
トレイ12がシフトするのは一部あたりの排紙が終了したときであり、一部を構成する用紙の枚数はジョブ毎に異なる。本例では、一部を構成する用紙枚数に応じて具体的な退避量を決定する。枚数に応じた適正な退避量については予めマップをCPU700の記憶手段に記憶させておけば、一部当たりの枚数を入力することにより揃え部材102a、102bの退避量を適切に設定でき、かつ画像形成装置の排紙速度が速い場合でも、揃え部材の退避時間が短くなるので、トレイのシフト動作後の揃え動作に迅速に対応できる。こうして、積載手段のシフト動作時に、どの画像形成装置においても揃え手段を確実かつ迅速に退避させることができる。
【0307】
[3]制御例
本例は、図1、図3に示したように画像形成装置50にシート状媒体後処理装置51が連結されていて、このシート状媒体後処理装置51に本発明に係るシート状媒体整合装置が設けられた装置の全体構成のもとでの揃え動作にかかる制御の例である。なお、揃え動作については、前記図13により説明した両側移動態様のケースで、また、仕分け動作についてはトレイ12をシフトする態様で説明する。
【0308】
図88は制御手段の制御回路を示し、CPU700は制御プログラムをメモリされたROM710と情報の授受を行ないまた、クロック720からクロック信号を入力して以下の各フローチャートに示された制御を実行する。
【0309】
そのため、CPU700は、画像形成装置50との間で信号の授受をなし、また、センサ群730からの情報を入力し、ステッピングモータ制御ドライバ740、モータドライバ750、ドライバ760に情報を出力するようになっている。
【0310】
センサ群730はシート状媒体後処理装置51及び本発明に係るシート状媒体整合装置に用いられている種々のセンサをまとめて表現したもので、以下のフローチャートによる制御の中にでてくる種々のセンサが該当する。モード切換スイッチ780は仕分けモード、単純積載モードなどのモードを切り換える。
【0311】
ステッピングモータ制御ドライバ740はシート状媒体後処理装置51及び本発明に係るシート状媒体整合装置に用いられている種々のステッピングモータを制御するもので、具体的には以下で説明するフローチャートに出てくる種々のステッピングモータが該当する。図88では符号Mで例示している。
【0312】
モータドライバ750はシート状媒体後処理装置51及び本発明に係るシート状媒体整合装置に用いられている種々のDCモータを制御するもので、具体的には以下で説明するフローチャートに出てくる種々のモータが該当する。図88では符号Mで例示している。
【0313】
ドライバ760はシート状媒体後処理装置51及び本発明に係るシート状媒体整合装置に用いられている種々のソレノイドを制御するもので、具体的には以下で説明するフローチャートに出てくる種々のソレノイドが該当する。図88では符号SOLで例示している。図88におけるCPU700が、以下に示すフローを実行する主な部分であり、本発明における制御手段の中心をなす。
【0314】
シート状媒体後処理装置51において用紙を仕分けする仕分けモードが選択されている場合、画像形成装置50の排紙コロ560から搬送されてきた用紙は、入口ローラ対1によって受け取られ、搬送ローラ対2a及び搬送ローラ対2bを通過し、最終搬送手段である排紙コロ3によってトレイ12に排出される。その時、分岐爪8a、8bはデフォルト位置のままで、1枚1枚の用紙が順次、同様の搬送経路を通過してトレイ12に排出される。
【0315】
以下のフローはシート状媒体後処理装置で本発明に関係している部分のみを示したものである。図1、図3の画像形成装置50およびシート状媒体後処理装置51を統括するメインスイッチをオンにし、仕分けモードを選択することにより、以下の制御が実行される。
【0316】
a.揃え部材のイニシャリング制御
図89により電源オン時における揃え部材102a、102bのイニシャリング動作について説明する。図89において、画像形成装置50の電源がオンにされる(ステップP1)と、ホームセンサ178a、178bのオンチェックがなされ、オンならシフト方向上の位置が収納スペース180a、180bに対応した位置(ホームポジション、図9、図15参照)にあるので、ステップP5へ進みステッピングモータ179Mを駆動して揃え部材102a、102bを収納回転位置(図17参照)に回転移動させる。センサ400Sが収納位置検知スリット400Kを検知することにより、ステッピングモータ179Mを停止させる。
【0317】
ステップP2で揃え部材102a、102bがホームポジションにないと判定された場合には、揃え部材102a、102bがホームポジションに移動するまで、ステッピングモータ170a、170bが駆動される(ステップP3、P4)。
【0318】
b.揃え制御
b−1.制御例1:参考例(a、b、f、h)対応
図90乃至図93により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0319】
ステップP10で揃え部材のイニシャリングが行なわれる。このイニシャリングの動作内容は図89により説明した通りであり、ステップP10のステップを終えたとき、揃え部材102a、102bは図17に示すように収納スペース180a、180b内に収納された状態になっている。
【0320】
仕分けモード、単純積載モードなど、揃え動作を行なうモードに設定されている場合にはステップP11で揃えモードであると判定されてステップP12へ進み、ステッピングモータ179Mを正回転させて揃え部材102a、102bを回転収納位置から退避回転位置へと回動させる。揃え動作を行なわないモードであればエンドとなる。
【0321】
退避回転位置への移動は、回転収納位置からの所定量のステッピングモータ179Mの回転により行ない、所定量の回転量が得られたらステッピングモータ179Mの回転を停止する(ステップP14)。
【0322】
揃え部材102a、102bを退避回転位置においた状態のもとで、ステッピングモータ170a、170bを所定量回転させることにより揃え部材102a、102bを受け入れ位置(図10参照)へ向けて移動させ、モータのステップ数のカウントにより所定の受け入れ位置に達したらモータの回転を停止する(ステップP15乃至P17)。次いで、揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP18乃至P20)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP21)。
【0323】
1部目なら用紙の排出がある毎に揃え部材102a、102bを例えば前後動させる揃え動作(図13参照)を行なう工程を一部あたりの揃えが終了するまで行なう(ステップP22、P23、P24)。
【0324】
1部目が終了したら、仕分けのためトレイ12をシフトさせる前に揃え部材102a、102bを退避させねばならないので、ステッピングモータ179Mを逆転させ(ステップP35)、揃え部材102a、102bが退避回転位置に達したら(ステップP36)、トレイ12をシフトする(ステップP37)。
【0325】
指定部数が1部ならこれで終了するが、さらなる部数が指定されていれば、ステップP38からステップP39に進み、ステッピングモータ179Mを正転させて揃え部材102a、102bを退避回転位置から下げて揃え回転位置におき(ステップP40)、
ここでは2部目を考えているので、用紙の排出があると(ステップP21)、ステップP22、P25を経て揃え部材102a、102bにより揃え動作を行なう(ステップP26)。
【0326】
ステップP27でトレイ12の位置が前側に位置しているか、後側に位置しているかを判別する。シフト前のトレイ12の位置から移動した後の現在の位置側の揃え部材が用紙上に位置する側の揃え部材となる。移動トレイ12の位置はステップP37でシフトした際のホームセンサ48によるエンコーダ47の読み取りデータから既知であるので、ステップP27においてトレイ12の位置を検知することで、用紙の上面に乗っている側の揃え部材を特定でき、その回転角度を検知することにより、次の部(3部目)の揃え動作において用紙の端部を挟むことができる姿勢となるように揃え部材の姿勢を制御する。
【0327】
具体的には、ステップP27においてトレイ12の位置が後側に位置していると判断された場合には図51に示すように後側の揃え部材102bが1部目の用紙の上に乗っており前側の揃え部材102aが2部目の用紙の端部に対向している。この場合には、ステップP28で後側の揃え部材102bの回転位置を位置基準データとして記憶する。さらに、ステップP29で前側の揃え部材102aの回転位置を位置比較データとして記憶する。
【0328】
或は、ステップP27においてトレイ12の位置が前側に位置していると判断された場合には図13(b)に示すように前側の揃え部材102aが1部目の用紙の上に乗っており後側の揃え部材102bが2部目の用紙の端部に対向している。この場合には、ステップP33で前側の揃え部材102aの回転位置を位置基準データとして記憶する。さらに、ステップP34で後側の揃え部材102bの回転位置を位置比較データとして記憶する。
【0329】
ここではステップP27においてトレイ12の位置が後側に位置していると判断された場合を想定すると、ステップP24の時点で前記[2]f項で説明したように揃え部材102bの位置基準データは、退避位置からの回転角度がA°+ΔA°である。
【0330】
3部めの揃えを行なう場合には、ステップP35乃至ステップP40において、3部目の用紙の排出に備えて揃え部材を退避回転位置に回転させてからトレイ12をシフトし、揃え回転位置におき、用紙の排出を待つ。3部目の用紙の排出があるとステップP30に進み、2部目の最後の揃え動作後に記憶した位置基準データと比較データとの差が検出される。
【0331】
この検出値が調整不能な所定値N1を超えていた場合は、1部目の用紙の端部がカールによって異常に高くなっていることを意味し、かかるカール状態のもとでは、3部目の揃え動作に際して揃え部材102bの揃え部102b1が3部目の用紙の短面から外れてしまい揃え機能を果たすことができないので、ステップP31で警告表示を行ない、オペレータはこの警告に基づいて用紙の排出を中止するなど適切な処置をとる。
【0332】
ステップP30において検出値が所定値N1を超えていなければ、調整可能であるので、揃え部材102bの揃え回動位置を、退避位置からの回転角度である位置基準データA°+ΔA°よりも余裕分のαだけ下方に回転させる(ステップP32)。これにより、揃え部材102bの揃え部102b1を3部目の用紙の端部に当接させて揃え動作を行なうことができる。4部目以降もこれに準じて行ない、指定部数の揃えが終了したら(ステップP38)揃えの制御を終了する。
【0333】
このように、本例では、用紙の上面に乗っていた側の揃え部材の検知結果に基づいて他方の揃え部材が用紙の端部を挟むことができる姿勢に制御する。
【0334】
b−2.制御例2:参考例(a、b、f、g、h)対応
図90乃至図94により説明する。本例の制御例としてのフローチャートは、前記b−1の制御例における図92中のステップP27を図94におけるステップP2700に置き換えた内容をなす。つまり、前記b−1の例では位置基準データとなる用紙の上に乗っている側の揃え部材をトレイ12の位置から判断していたが、本例では図93のステップP2700に示すように2つの揃え部材の上下関係から判断する。
【0335】
後側の揃え部材102bの停止回転位置が前側の揃え部材102aの停止回転位置より上方か否かで判断するのである。後側の揃え部材102bの停止回転位置が前側の揃え部材102aの停止回転位置より上方ならば、後側の揃え部材102bが用紙の上に乗っている側の揃え部材であるので、この揃え部材102bの位置を位置基準データとして記憶し、他方の揃え部材102aが用紙の端部に対向しているので、その回転停止位置を比較データとして記憶する。
【0336】
停止回転角度が他方よりも上方にあるということは、両揃え部材について共通の退避回転位置からの回転角度が小さいということであり、この退避回転位置からの回動角度が小さい方が用紙の上面に乗っている側の揃え部材ということであり、このように、2つの揃え部材の上下関係を検知することによっても前記例と同じように揃え制御を行なうことができる。
【0337】
b−3.制御例3:請求項対応
図95乃至図99により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。図95においてステップPP1は図90におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。
【0338】
本例は単純積載モードであり、PP1のステップP11ではイエスと判断されステップP18に至る。
図95において、揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP18乃至P20)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP21)。
【0339】
用紙の排出があるとステップP41で揃え部材による揃え動作を行なう。ステップP42で指定枚数の揃えを終了したか否かが判断される。指定枚数とはユーザが必要とする画像形成済み用紙の枚数である。
【0340】
ステップP42で指定枚数に達していれば、この制御は終了するし、達していなければステップP43で所定枚数の用紙が排出されたか否かが判断される。所定枚数とは搬送方向でのカールの影響が揃え部による用紙端部への当たり度合いに影響を及ぼすようになる最小の枚数であり、この枚数に達するまでは用紙の排出と揃え動作とを繰り返す(ステップP21、P41、P42)。所定枚数はカウンタによりカウントする。
【0341】
ステップP43で所定枚数に達すると、揃え部材を退避回転位置に回動させた後(ステップP44、P45、P46)、何れか一方の揃え部材、例えば揃え部材102bを用紙上に位置するまで前側に向けて所定量移動させる(ステップP47)。
【0342】
ステップP48で両揃え部材を揃え回転位置に向けて回動させる(ステップP48、P49、P50)。この回動の途中で揃え部材102bは用紙の上に当接して回動を停止するので、この揃え部材102bの退避回転位置からの回転位置を位置データとして記憶する(ステップP51)。例えば、この位置データは図68に示すA1°である。
【0343】
これにより、搬送方向の下流側の端部におけるカールにより、高さが変化している用紙の上面高さを一方の揃え部材102bにより検知できたことになる。搬送方向の下流側にできたカールの場合、揃え部材に対応する部位における用紙の上面高さは用紙の幅方向で同じであるので、片方の揃え部材による用紙の上面高さの情報さえ得られれば、これを用いて両揃え部材を回動させ揃え部材の揃え部を用紙端部に当てることができる。
【0344】
両揃え部材を退避回転位置まで回動させて退避状態にした上で(ステップP52、P53、P54)、ステップP47で移動させた揃え部材、本例では揃え部材102bを用紙受け入れ位置まで移動させる(ステップP55、P56、P57)。他方の揃え部材102aは用紙受け入れ位置にあるので移動する必要はない。
【0345】
退避回転位置にある両揃え部材をステップP51で記憶した位置データ(A1°)に基づいて、A1°に一定値α1°を加えた角度を退避回転位置からの回転角度として両揃え部材を回動させて、新しい揃え回転位置とする(ステップP58、P59、P60)。これにより、両揃え部材の揃え部102a1、102b1は用紙の端部に正しく対向して揃え機能を発揮し得る状態となる。
【0346】
次に、前記ステップP62におけるステップP43におけるカウント値をリセットしてから(ステップP46)、用紙の排出を待つ(ステップP21)。
【0347】
b−4.制御例4:請求項3、4、7対応
図100乃至図103により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0348】
図100においてステップPP2は図94におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。本例は単純積載モードであり、PP1のステップP11ではイエスと判断されステップP70に至る。
【0349】
揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP70乃至P72)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP73)。用紙が排出されたら、揃え部材102a、102bを例えば前後動させて揃え動作(図13参照)を行ない用紙を揃える(ステップP74)。
【0350】
ステップP75で指定枚数の揃えを終了したか否かが判断される。指定枚数とはユーザが必要とする画像形成済み用紙の枚数である。ステップP75で指定枚数に達していれば、この制御は終了するし、達していなければステップP76で所定枚数の用紙が排出されたか否かが判断される。所定枚数とは搬送方向でのカールの影響が揃え部による用紙端部への当たり度合いに影響を及ぼすようになる最小の枚数であり、この枚数に達するまでは用紙の排出と揃え動作とを繰り返す(ステップP73、P74、P75)。所定枚数はカウンタによりカウントする。
【0351】
ステップP76で所定枚数に達すると、揃え部材を退避回転位置に回動させた後(ステップP77、P78、P79)、両方の揃え部材10a、102bが用紙上に位置するまでこれら揃え部材102a、102bの間隔が用紙の幅より狭くなる位置まで所定量移動させる(ステップP80)。
【0352】
ステップP48で両揃え部材を揃え回転位置に向けて回動させる(ステップP81、P82、P83)。この回動の途中で揃え部材102a、102bは用紙の上に当接して回動を停止するので、これら揃え部材102a、102bの退避回転位置からの回転角度をそれぞれ位置データとして記憶する(ステップP84)。
【0353】
これにより、用紙の幅方向について例えば図74に示すように前側だけに上向きのカールが発生していることなど、幅方向でのカールの大きさの違いが判る。
【0354】
ステップP85で前側の揃え部材102aについての位置データと後側の揃え部材102bについての位置データを比較することにより、両者の角度差が判る。この角度差が前記[2]lの項で説明した所定値C1°を超えているときには両揃え部材の開き角度が揃え機能が不能なほど開きすぎているのでステップP95で警告表示をする。
【0355】
ステップP85で両位置データの差が所定値C1を超えていないと判断されれば、両揃え部材102a、102bを退避回転位置に回動させ(ステップP86、P87、P88)、さらに、両揃え部材102a、102bを用紙受け入れ位置まで移動させる(ステップP89、P90、P91)。
【0356】
次に、ステップP92で両揃え部材を先ほどステップP84で記憶した位置データに基づき新しい揃え回転位置へ移動させる。新しい揃え回転位置は次のように定める。前記ステップP84では、各揃え部材の位置データ(退避回転位置からの回転角度)が検知されており、前記[2]j項で説明したように、揃え部材102aの位置データをB1°、揃え部材102bの位置データをC1°とすると、B1°=C1°ならば、各揃え部材102a、102bについてB1°=C1°に一定角度大きいα°をプラスした角度の位置(退避回転位置から回動させたときの位置)を新しい揃え回転位置とする。
【0357】
また、B1°>C1°或はB1°<C1°ならば角度の大きい方の揃え部材、つまり、揃え部材の自由端側がより低い位置を占める方の揃え部材の角度を基準としてその角度に一定角度α°をプラスした角度を両揃え部材102a、102bについての退避回転位置からの角度とし、これを新しい揃え回転位置とする。上記αの具体的な値は、揃え部材の具体的な形状とカールの度合いなどを勘案して定める。
【0358】
各揃え部材102a、102bが新しい揃え回転位置に移動したかどうかを姿勢検知センサ450a、450bの検知信号により確認できたら(ステップP93)、ステッピングモータ179Mを停止し、用紙の排出を待つ(ステップP73)。
【0359】
b−5.制御例5:請求項対応
図104乃至図106により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0360】
図104においてステップPP1は図90におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。本例は仕分けモードであり、PP1のステップP11ではイエスと判断されステップP100に至る。
【0361】
揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP100乃至P102)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP103)。用紙が排出されたら、揃え部材102a、102bを例えば前後動させて揃え動作(図13参照)を行ない用紙を揃える(ステップP104)。
【0362】
ステップP105でカールにより揃え部材による揃え機能に支障が出ない限界枚数として定めた所定枚数の揃えを終了したか否かが判断される。所定枚数の揃えを終了していなければ、ステップP111以降のステップに進む。所定枚数の揃えを終了していれば、カールの傾向に応じてカールによる影響を除くための揃え部材の姿勢変更の必要があるのでステップP106でカールの特性を判定する。
【0363】
ステップP106では、排出されている用紙のカールの特性が上向きカールか下向きカールかの判定が行なわれる。この判定は画像形成装置の種類により行なう。使用している画像形成装置は既知であるのでカールの特性もわかる。
【0364】
上向きカールと判断されたならば、図56(a)や図57(a)に破線で示すように揃え部材の逃げ部102a2、102b2に用紙端部が対向するようになって揃え機能を果たさなくなるため、揃え回転位置を今までの揃え位置よりも所定量上にして、逃げ部102a2、102b2が揃えるべき用紙の端部に対向するのでなく揃え部1021、102b1が対向するようにし(ステップP107)、ステップP111に進む。
【0365】
また、バックカールと判断された場合には、図60(a)に破線で示すように揃え部材が用紙を空振りして揃え機能を果たさなくなるので、ステップP106からステップP108を経てステップP109に進み、揃え回転位置を今までの揃え位置よりも所定量下にし、揃えるべき用紙の端部に揃え部1021、102b1が対向するようにしてから、ステップP111に進む。なお、さほどのカールを生じていない場合には、ステップP107や、ステップP109を回避してステップP111に進む。
【0366】
ステップP111ではシフトモードか否かが判断される。単純積載モードであれば、ステップP112に進み、指定枚数の揃えが終了していればエンドとなるし、指定枚数の揃えが終了していなければステップP103で用紙の排出を待つ。
【0367】
仕分けモードならば、ステップP111からステップP113に進み、一部あたりの揃えが終了しているか否かを判断し、終了していなければステップP103で用紙の排出を待つ。
【0368】
ステップP113で、一部あたりの揃えが終了していると判断された場合にはステップP114に進み、指定部数の揃えが終了しているか否かを判断する。
【0369】
ステップP114で、指定部数の揃えを終了していると判断されればエンドとなる。ステップP114で指定部数の揃えが終了していなければ、次の部の仕分け揃えを行なうため、ステップP115に進む。
【0370】
仕分けに際しては、揃え部材102a、102bを退避回転位置に移動させた上で(ステップP115、P116)、トレイ12をシフトし(ステップP117)、揃え部材102a、102bを前の部のときの揃え回転位置に移動させ(ステップP118、P119)、用紙の排紙を待つ(ステップP103)。
【0371】
b−6.制御例6:参考例
図107乃至図109により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0372】
図107においてステップPP1は図90におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。本例は仕分けモードであり、PP1のステップP11ではイエスと判断されステップP120に至る。
【0373】
揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP120乃至P122)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP123)。用紙が排出されたら、1部目かどうかを判断する(ステップP124)。
【0374】
1部目ならば、前部がないのでシフトに際しての揃え部材の退避回転位置はデフォルト位置のままとするし、1部目でない(2部目以降)ならば、前部における用紙束の上面の位置情報を得ることができるのでその情報を用いて退避回転位置を定めるためである。
【0375】
ステップP124で1部目でないと判断された場合、揃え部材102a、102bによる揃え動作を行ない(ステップP125)、トレイ12の位置が前側か後側かを判断する。トレイ12の位置によって、用紙の上面に接しているのが前側、後側の何れの側の揃え部材であるかが判るからである。
【0376】
ステップP126でトレイ212が例えば前側に位置していると判断された場合には、前側の揃え部材102aが用紙の上面に接しているので、前側の揃え部材102aについて退避回転位置からの回転角度を位置データとして記憶する。
【0377】
或は、ステップP126でトレイ212が後に位置していると判断された場合には、後側の揃え部材102bが用紙の上面に接しているので、後側の揃え部材102bについて退避回転位置からの回転角度を位置データとして記憶する。前記[2]n項における回転角度E°がこれに相当する。
【0378】
位置データを記憶した段階で一部当たりの揃えを終了していなければステップP123で用紙の排出を待つし、一部当たりの揃えを終了していればステップP129からステップP133に進み、トレイ12のシフトに備えて前記ステップP127或は前記ステップP128における記憶データに基づいて両揃え部材102a、102bの退避回転位置を決定する。前記[2]n項の例でいえば、前部目の用紙上に乗った揃え部材102bについての退避回転位置からの回転角度E°よりも余裕値として定めたβ°だけ上方向の位置が退避回転位置となるように、揃え部材102a、102bの退避角度を決定する(ステップP133)。別の表現をすれば、退避回転位置よりもE°―β°だけ下に回転した位置を新しい退避回転位置とする。
【0379】
この決定した値となるように揃え部材102a、102bの新しい退避回転位置を定めた上で(ステップP134、P135)、トレイ12をシフトする(ステップP136)。このシフトに際して、揃え部材102a、102bは用紙上面と干渉しない。
【0380】
一方、ステップP124で1部目であると判断された場合、揃え部材による揃え動作を行ない(ステップP130)、一部あたりの揃えを終了したがどうかを判断し、終了していなければ用紙排出を待ち(ステップP123)、終了していれば揃え部材102a、102bの退避回転位置はデフォルトの位置のままとし(ステップP132)、このデフォルトのままの退避回転位置に揃え部材102a、102bを移動させた上で(ステップP134、P135)、トレイ12をシフトする(ステップP136)。
【0381】
ステップP137で指定部数及び指定枚数の揃えを終了したかどうかをチェックし、終了していなければ用紙の排出を待ち(ステップP123)、終了していれば終わる。
【0382】
b−7.制御例7:参考例
図110乃至図112により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0383】
図110においてステップPP1は図90におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。本例は仕分けモードであり、PP1のステップP11ではイエスと判断されステップP140に至る。
【0384】
揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP140乃至P142)、トレイ12上への用紙の排出を待つ(ステップP143)。用紙が排出されたら、1部目かどうかを判断する(ステップP144)。
【0385】
1部目ならば、前部がないのでシフトに際しての揃え部材の退避回転位置はデフォルト位置のままとするし、1部目でない(2部目以降)ならば、前部における用紙束の上面の位置情報を得ることができるのでその情報を用いて退避回転位置を定めるためである。
【0386】
ステップP144で1部目でないと判断された場合、揃え部材102a、102bによる揃え動作を行なった後(ステップP145)、前側及び後側の揃え部材102a、102bの退避回転位置からの回転角度を検知する。揃え部材102aの回転角度をF°とし、揃え部材102bの回転角度をG°とし、各回転角度を位置データとして記憶する(ステップP146)。ここで、トレイ12の位置によって、揃え部材102a、102bの何れかが用紙束の上に位置し、残る他方が用紙束の端部に対向している。
【0387】
次いで、一部当たりの揃えを終了したかどうかをチェックし終了していなければ用紙の排出を待つし(ステップP143)、終了していればステップP148に進み、後側の揃え部材102bよりも前側の揃え部材102aの位置が高ければ(F°<G°)、前側の揃え部材の位置データを基に退避回転位置を移動させる(ステップP149、P154、P155、P156)。これは前記[2]o項において検知時の退避回転位置よりもF°−α°だけ下向きに回転した位置を新しい退避回転位置とすることに相当する。
【0388】
ステップP148で後側より前側の揃え部材の位置が高くないときはステップP158に進み、後側と前側の揃え部材の位置が等しければ、ステップP159に進んで、揃え部材の退避回転位置は検知時の退避回転位置に余裕を考慮して、F°もしくはG°から一定値α°を差し引いた角度を、検知時の退避回転位置から下向きに回転させた角度を新しい退避回転位置の退避角度として退避回転位置に移動させる(ステップP158、P150、P154、P155)。
【0389】
ステップP158で前側の揃え部材102aよりも後側の揃え部材102bの位置が高ければ(F°>G°)、後側の揃え部材の位置データを基に退避回転位置を移動させる(ステップP158、P150、P154、P155、P156)。これは前記[2]o項において検知時の退避回転位置よりもF°−α°だけ下向きに回転した位置を新しい退避回転位置とすることに相当する。
【0390】
然る後、トレイ12をシフトする(ステップP156)。このシフトに際して、揃え部材102a、102bは用紙上面と干渉しない。
【0391】
ステップP137で指定部数及び指定枚数の揃えを終了したかどうかをチェックし、終了していなければ用紙の排出を待ち(ステップP123)、終了していれば終る。
【0392】
b−8.制御例8:参考例
図113乃至図115により説明する。これら各図はフローチャートの一部を示し、各図に付した※印の同一符号同士で流れを結ぶことにより1つのフローチャートをなすものとする。
【0393】
図113においてステップPP1は図90におけるステップP10乃至ステップP17のフローと全く同様の内容をなしている。本例は仕分けモードであり、PP1のステップP11(図90参照)でイエスと判断されステップP160に至る。
【0394】
揃え部材102a、102bを揃え回転位置(図18参照)へ回転させ(ステップP160乃至P162)、トレイ12上への用紙の排出を待ち(ステップP163)、用紙が排出されたら揃え部材102a、102bによる揃え動作を行なう(ステップP164)という動作を繰り返すことにより一部あたりの揃えが終了すると、ステップP166へ進む。
【0395】
画像形成装置の種類によってトレイ上に積載される用紙のカール方向が上向きカールか下向きカールかが定まる。本例において、シート状媒体後処理装置51に画像形成装置50を連結することにより、この画像形成装置50から排出される用紙の傾向にかかる情報もCPU700(図88)に入力される。
【0396】
ステップP166において、連結されている画像形成装置の特性から、排出される用紙のカール傾向がフェースカールならばステップP167へ進み、揃え部材102a、102bの退避回転位置をカールがないときのデフォルトの位置よりも上方向の修正量とし、その修正量をステップP165において揃えを終了した一部あたりの用紙の枚数に応じた大きさの修正量を決定する(ステップP167)。
【0397】
或は、ステップP166において、連結されている画像形成装置の特性から、排出される用紙のカール傾向がバックカールならばステップP168へ進み、揃え部材102a、102bの退避回転位置をカールがないときのデフォルトの位置よりも下方向の修正量とし、その修正量をステップP165において揃えを終了した一部あたりの用紙の枚数に応じた大きさの修正量を決定する(ステップP169)。
【0398】
また、ステップP166でフェースカールでないと判断され、ステップP168においてもフェースカールでないと判断された場合には、揃え部材102a、102bの退避回転位置をカールがないときの設定位置であるデフォルトの位置のままとする(P170)。
【0399】
ステップP167、P169、P170の何れかで決定した揃え部材の退避位置に揃え部材を移動させてから(ステップP171、P172)、トレイ12をシフトし(ステップP173)、指定部数の揃えを終了していなければ用紙の排出を待つし(ステップP174、P163)、指定部数の揃えを終了していれば終る。
【0400】
[4]画像形成装置への適用例
本例は、用紙に画像形成を行なう画像形成手段及び画像形成された用紙を搬送する搬送手段を有する画像形成装置に関するもので、図116に示した画像形成装置50'は、図1、図4における画像形成装置50と共通の画像形成手段を具備している。画像形成装置50'は、揃え部材102a、102b及びこれらを駆動するための手段、収納スペース180a、180bや、戻しコロ121及びその変位手段などを具備している。画像形成装置50'において、これまで述べたシート状媒体後処理装置51における構成部分と共通の部材があり、その部分についてはこれまでのものと同じ符号で示し、説明は省略した。
【0401】
図116において、装置本体のほぼ中央部に画像形成部135が配置され、この画像形成部135のすぐ下方に給紙部136が配置されている。給紙部136は給紙カセット210を備えている。
【0402】
画像形成装置50'の上部には必要に応じて、原稿を読み取る原稿読み取り装置(図示せず)を配設することができる。画像形成部135の上部は、画像形成された用紙を搬送する搬送手段としてのローラRRやガイド板等が設けられている。
【0403】
画像形成部135には、装置を電気的に駆動したり、制御したりする電装ユニット770が配置されている。また、ドラム状をした感光体5000が配置されている。この感光体5000の周囲に、該感光体5000の表面に帯電処理を行う帯電装置600、画像情報を感光体表面にレーザ光で照射する露光装置7000、感光体5000の表面に露光されて形成された静電潜像を可視化する現像装置800、感光体5000上で可視化されたトナー像を用紙に転写する転写装置900、転写後感光体表面に残留するトナーを除去回収するクリーニング装置1000等がそれぞれ配置されている。
【0404】
これら、感光体5000、帯電装置600、露光装置7000、現像装置800、転写装置900、クリーニング装置1000等は画像形成手段の主要部をなす。感光体5000の略上方であって、感光体5000よりも用紙搬送経路上の下流位置には、定着装置140が配置されている。
【0405】
画像形成装置がプリンタとして機能する場合、画像形成に際しては、画像信号が入力される。予め、感光体5000は暗中にて帯電装置600により一様に帯電されている。この一様に帯電された感光体5000に、画像信号に基づいて露光装置7000のレーザダイオードLD(不図示)の発光により露光光が照射され、公知のポリゴンミラーやレンズを介して感光体に至り、感光体5000の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は感光体5000の回転と共に移動し、現像装置800により可視像化され、さらに移動して転写装置900に向かう。
【0406】
一方、給紙部136の給紙カセット210には、未使用の用紙が収容されており、回動可能に支持された底板220上の最上位置の用紙Sが給紙ローラ230に押し付けられるように、底板220がばね240により加圧されるようになっている。
【0407】
転写のための給紙に際しては、給紙ローラ230が回転し、この回転により、用紙Sは給紙カセット210から送り出され、一対のレジストローラ1400へと搬送される。
【0408】
レジストローラ1400に送られてきた用紙は、ここでその搬送が一時的に止められる。レジストローラ1400は、感光体5000の表面のトナー像と用紙Sの先端との位置関係が転写装置900が設けられた転写位置で画像転写に適する所定の位置になるよう、タイミングをとって用紙の搬送を開始する。
【0409】
転写を終えた用紙は定着装置140を通過する間にトナー像が定着される。定着装置140を通過した用紙は搬送手段であるローラRRにより搬送され、排紙センサ38を経て、排紙コロ3よりトレイ12へ排出される。
【0410】
以後の揃え部材102a、102b及び収納スペース180a、180bの構成及び機能については既に説明した実施の態様において述べた内容と同じであるので、説明は省略する。
【0411】
本例の画像形成装置においても、トレイ上に積載された用紙Sに対して揃え部材102a、102bなどによる整合及び仕分け手段による仕分けが行なわれ、安全を確保するための手段も装備している。
【0412】
【発明の効果】
請求項1、8、9記載の発明では、シート状媒体の積載枚数が変化しても揃え部材の揃え部を、揃えを行うシート状媒体の端部に確実に当てることができ、シート状媒体のカール方向の向きに関係なく揃えを確実に行うことができる。
請求項2記載の発明では、積載手段上に積載されるシート状媒体のカール方向やカール量に影響されることなく単純積載における揃えを行うことができる。
請求項3、4記載の発明では、積載されるシート状媒体のカール方向やカール量に影響されることなく揃え部材の各揃え部がシート状媒体の端部に確実に当たるようになり揃えを確実に行うことができる。
請求項5、6記載の発明では、揃え部材の姿勢検知や姿勢の調整時間を確保することができる。
請求項7記載の発明では、警告により知らせるようにすれば、オペレータの対処により揃えを行えないまま積載手段にシート状媒体が積載されてしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置及びシート状媒体後処理装置の正面図である。
【図2】シート状媒体後処理装置を斜め上方から見た部分斜視図である。
【図3】シート状媒体後処理装置及び画像形成装置の概略構成図である。
【図4】図4(a)はシート状媒体後処理装置の要部斜視図、図4(b)はトレイの高さを制御するセンサ周辺部の概略斜視図である。
【図5】トレイをシフト方向に移動するトレイ移動手段の構造を説明した要部断面図である。
【図6】トレイの駆動機構部分を説明した斜視図である。
【図7】ウォームホイール及びホームセンサを説明した正面図である。
【図8】ウォームホイール及びホームセンサを説明した正面図である。
【図9】揃え部材及び揃え部材移動手段を排出方向の下流側から見た概略の正面図である。
【図10】揃え部材及び揃え部材移動手段を排出方向の下流側から見た概略の正面図である。
【図11】揃え部材及び揃え部材移動手段を排出方向の下流側からみた概略の正面図である。
【図12】図12(a)、(b)、(c)は、片側移動態様による仕分け揃えの工程を順番に説明した図である。
【図13】図13(a)、(b)、(c)は、両側移動態様による仕分け揃えの工程を順に説明した図である。
【図14】揃え部材移動手段の正面図である。
【図15】揃え部材移動手段の平面図である。
【図16】揃え部材移動手段の断面図である。
【図17】図17(a)は揃え部材が揃え回転位置にある様子を説明した図、図17(b)は揃え部材が収納回転位置にある様子を説明した図である。
【図18】図18(a)は揃え回転位置にある揃え部材を凸状板との関係で示した部分断面図、図18(b)は揃え回転位置にある揃え部材を収納検知エンコータとの関係で示した部分断面図である。
【図19】揃え部材の回転駆動部の構成を示した斜視図である。
【図20】回転摺動軸の前側についての構造を説明した分解斜視図である。
【図21】揃え部材の動作態様を説明した斜視図である。
【図22】回転摺動軸の軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図である。
【図23】図22における断面Kを示した図である。
【図24】図22における断面Qを示した図である。
【図25】回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した分解斜視図である。
【図26】回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図である。
【図27】回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図である。
【図28】回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図である。
【図29】回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図である。
【図30】図30(a)は回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図、図30(b)は軸方向からみた模式的が説明図である。
【図31】図31(a)は回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図、図31(b)は軸方向からみた模式的が説明図である。
【図32】図32(a)は回転摺動軸の前側軸端部における揃え部材の支持態様を説明した斜視図、図32(b)は軸方向からみた模式的な説明図である。
【図33】図33(a)は上向きカール時に揃え部材が揃え不良を生じさせるときの態様を説明した図、図33(b)は下向きカール時揃え部材が揃え不良を生じさせるときの態様を説明した図である。
【図34】揃え部材の姿勢検知用の凸状板を説明した図である.
【図35】揃え部材の姿勢検知用の凸状板及び姿勢検知センサを説明した図である。
【図36】図36(a)は揃え部材の姿勢が変化した状態を示した正面図、図36(b)は揃え部材の姿勢変化に伴い出力される姿勢検知センサの出力波形を示した図である。
【図37】凸状板に形成したスリットを説明した揃え部材の正面図である。
【図38】用紙束の揃え動作を行なっているときの用紙に対する揃え部材の位置関係を明示した図である。
【図39】図39(a)は用紙の端部に対向している揃え部材について示した正面図、図39(b)は姿勢検知センサの出力波形を示した図である。
【図40】図40(a)は前部の用紙の上に乗っている揃え部材について示した正面図、図40(b)は姿勢検知センサの出力波形を示した図である。
【図41】図41は姿勢検知センサの斜視図である。
【図42】2つの同心円上に2列にわたりスリットを形成した凸状板と姿勢検知センサと示した図である。
【図43】1列のスリットによる凸状板と2つの姿勢検知センサとの組み合わせを例示した図である。
【図44】図44(a)は2列のスリットによる凸状板と2つの姿勢検知センサとの組み合わせを例示した図、図44(b)は姿勢検知センサの出力波形を示した図である。
【図45】図45(a)は2列のスリットによる凸状板と2つの姿勢検知センサとの組み合わせを例示した図、図45(b)は姿勢検知センサの出力波形を示した図である。
【図46】図46(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図46(b)は揃え部材移動手段の正面図、図46(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図47】図47(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図47(b)は揃え部材移動手段の正面図、図47(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図48】図48(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図48(b)は揃え部材移動手段の正面図、図48(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図49】図49(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図49(b)は揃え部材移動手段の正面図、図49(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図50】図50(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図50(b)は揃え部材移動手段の正面図、図50(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図51】図51(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図51(b)は揃え部材移動手段の正面図、図51(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図52】図52(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図52(b)は揃え部材移動手段の正面図、図52(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図53】図53(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図53(b)は揃え部材移動手段の正面図、図53(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図54】図54(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの部分断面図、図54(b)は揃え部材移動手段の正面図、図54(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの部分断面図である。
【図55】図55(a)はトレイ上に上向きカールの用紙が少し乗った状態を示した側面図、図55(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図56】図56(a)はトレイ上に上向きカールの用紙が図55(a)に示した状態よりも多く乗った状態を示した側面図、図56(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図57】図57(a)はトレイ上に上向きカールの用紙が図55(b)に示した状態よりもさらに多く乗った状態を示した側面図、図57(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図58】図58(a)はトレイ上に下向きカールの用紙が少し乗った状態を示した側面図、図58(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図59】図59(a)はトレイ上に下向きカールの用紙が図59(a)に示した状態よりも多く乗った状態を示した側面図、図59(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図60】図60(a)はトレイ上に下向きカールの用紙が図60(b)に示した状態よりもさらに多く乗った状態を示した側面図、図60(b)はそのときの揃え部材の姿勢を拡大して示した図である。
【図61】図61(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図61(b)は揃え部材移動手段の正面図、図61(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図62】図62(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図62(b)は揃え部材移動手段の正面図、図62(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図63】図63(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図63(b)は揃え部材移動手段の正面図、図63(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図64】図64(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図64(b)は揃え部材移動手段の正面図、図64(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図65】図65(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図65(b)は揃え部材移動手段の正面図、図65(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図66】図66(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図66(b)は揃え部材移動手段の正面図、図66(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図67】図67(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図67(b)は揃え部材移動手段の正面図、図67(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図68】図68(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図68(b)は揃え部材移動手段の正面図、図68(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図69】図69(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図69(b)は揃え部材移動手段の正面図、図69(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図70】図70(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図70(b)は揃え部材移動手段の正面図、図70(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図71】図71(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図71(b)は揃え部材移動手段の正面図、図71(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図72】図72(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図72(b)は揃え部材移動手段の正面図、図72(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図73】図73(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図73(b)は揃え部材移動手段の正面図、図73(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図74】図74(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図74(b)は揃え部材移動手段の正面図、図74(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図75】図75(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図75(b)は揃え部材移動手の正面図、図75(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図76】図76(a)は揃え部材移動手段の正面図、図76(b)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図77】図77(a)は上向きカール時の揃え部材の退避量を説明した図、図77(b)は下向きカール時の退避量を説明した図である。
【図78】図78(a)は上向きカール時の揃え部材の退避量を説明した図、図78(b)は下向きカール時の退避量を説明した図である。
【図79】図79(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図79(b)は揃え部材移動手段の正面図、図79(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図80】図80(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図80(b)は揃え部材移動手段の正面図、図80(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図81】図81(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図81(b)は揃え部材移動手段の正面図、図81(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図82】図82(a)は揃え部材移動手段を左方から見たときの図、図82(b)は揃え部材移動手段の正面図、図82(c)は揃え部材移動手段を右方から見たときの図である。
【図83】揃え部材移動手段の正面図である。
【図84】揃え部材移動手段の正面図である。
【図85】揃え部材移動手段の正面図である。
【図86】揃え部材移動手段の正面図である。
【図87】揃え部材移動手段の正面図である。
【図88】制御系のブロック図である。
【図89】電源オン時の揃え部材イニシャル動作のフローチャートである。
【図90】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図91】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図92】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図93】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図94】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図95】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図96】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図97】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図98】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図99】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図100】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図101】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図102】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図103】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図104】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図105】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図106】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図107】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図108】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図109】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図110】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図111】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図112】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図113】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図114】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図115】揃え動作にかかるフローチャートである。
【図116】画像形成装置の概略構成図である。
【図117】図117(a)は非公知の従来例にかかる揃え部材の揃え回転位置を説明した図、図117(b)は非公知の従来例にかかる揃え部材の退避回転位置を説明した図である。
【符号の説明】
12 トレイ
102a、102b 揃え部材
176 回転摺動軸

Claims (9)

  1. 搬送されてくるシート状媒体を排出する排出手段と、この排出手段により排出されるシート状媒体を積載する積載手段と、この積載手段上に積載されたシート状媒体の前記排出手段によるシート状媒体の排出方向と平行な端部を挟むように接して揃える一対の揃え部材を有していて、前記揃え部材はその基端部が所定回転角の範囲では自由に回転できるように回転軸に支持されていて、この回転軸の回転量を制御することにより、前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整するシート状媒体整合装置において、
    搬送されるシート状媒体のカール方向を判別するカール方向判別手段を備え、前記積載手段上に積載されたシート状媒体の積載枚数に応じた前記揃え位置をとるように前記揃え部材の姿勢を制御することとし、
    かかる揃え部材の姿勢制御の内容が、搬送されるシート状媒体のカール方向が上方向と前記カール方向判別手段が判別した場合は、前記積載手段上に積載されるシート状媒体の積載枚数が多くなるに従って前記揃え部材の揃え位置を上向きに移動させる制御であり、
    搬送されるシート状媒体のカール方向が下方向と前記カール方向判別手段が判別した場合は、前記積載手段上に積載されるシート状媒体の積載枚数が多くなるに従って前記揃え部材の揃え位置を下向きに移動させる制御であることを特徴とするシート状媒体整合装置。
  2. 請求項1記載のシート状媒体整合装置において、
    単純積載モード時に、前記積載手段上に所定枚数のシート状媒体を排出したら、前記揃え部材の一方について前記自由端側を前記シート状媒体上に乗せて当該揃え部材の姿勢を検知し、これに基づいて前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することを特徴とするシート状媒体整合装置。
  3. 請求項1記載のシート状媒体整合装置において、
    単純積載モード時に、前記積載手段上に所定枚数のシート状媒体を排出したら、シート状媒体の排出方向と直交する方向上で対向する2つの揃え部材の各自由端側を前記シート状媒体上に乗せて当該揃え部材の姿勢を検知し、これに基づいて前記揃え部材を、前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することを特徴とするシート状媒体整合装置。
  4. 請求項3記載のシート状媒体整合装置において、
    前記2つの揃え部材の中、前記自由端側がより低い位置をとる側の揃え部材の位置を基準として前記端部を挟むことができる揃え位置に姿勢を調整することを特徴とするシート状媒体整合装置。
  5. 請求項乃至4の何れか1つに記載のシート状媒体整合装置において、
    前記排出手段からのシート状媒体の排出タイミングを遅らせることによってシート状媒体の排出間隔時間を長くし、この排出間隔時間の間に前記揃え部材の姿勢検知及び姿勢の調整を行なうことを特徴とするシート状媒体整合装置。
  6. 請求項5記載のシート状媒体整合装置において、
    前記排出タイミングを遅らせるために、搬送されてくるシート状媒体の搬送速度を遅くすることを特徴とするシート状媒体整合装置。
  7. 請求項3に記載のシート状媒体整合装置において、
    前記2つの揃え部材の前記各自由端側の前記シート状媒体上での上下方向の位置の差が所定値よりも大のときには警告を発することを特徴とするシート状媒体整合装置。
  8. シート状媒体に画像形成を行なう画像形成手段及びこの画像形成されたシート状媒体を搬送する搬送手段を有する画像形成装置において、
    請求項1乃至7の何れか1つに記載のシート状媒体整合装置を具備していることを特徴とする画像形成装置。
  9. シート状媒体に後処理を行なう後処理手段及びこの後処理されたシート状媒体を搬送する搬送手段を有するシート状媒体後処理装置において、
    請求項1乃至7の何れか一つに記載のシート状媒体整合装置を具備していることを特徴とするシート状媒体後処理装置
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