JP4468934B2 - フイルムの切込加工装置および切込加工方法 - Google Patents

フイルムの切込加工装置および切込加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、フイルムの切込加工装置および切込加工方法、易開封性包装用フイルムならびに易開封性包装袋に関する。
従来、プラスチックフイルムやプラスチックラミネートフイルム等の包装用フイルムの端部を融着して作られる包装袋においては、包装袋を容易に引き裂いて開封するために、融着した端部にI型やV型のノッチを設けていることが多かった。
しかし、このようなI型のノッチは、視認することが難しく、包装袋をどこから引き裂けばよいのかを容易に判別することが難しいという問題があった。
また、このようなV型のノッチは、視認性を向上させているものの、加工の際に大量の切断片が生じ、包装製品に付着したり、作業環境を悪化させたりという問題があった。
このような問題に対して、従来、ノッチを設ける代わりに、包装袋に微細な傷を加工する易開封加工を施した包装用フイルムが提案されている(例えば、特許文献1または2参照)。
特開昭58−160251号公報 特開平9−156651号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の易開封加工を施した包装用フイルムは、包装用フイルムの端部等に紙やすり等で微細な傷をつけるものであるため、傷の大きさや深さを制御することが難しいという問題があった。
このため、製袋や内容物の充填の際に簡単に破れてしまうものから、人の手では開封が困難なほど破れにくいものまで、その品質が一定せず、製袋や内容物の充填を行う食品メーカー等だけでなく、製袋された包装製品の需要者からも多くの不満の声が上がっていた。
また、傷の深さの制御が困難であることから、貫通孔が生じることを防ぐことができず、密封性を要する包装袋においては、融着端部以外に易開封加工をすることはできないという問題もあった。
これに対し、上記特許文献2に記載の易開封加工を施した包装用フイルムは、予め易開封加工を施した易開封加工専用の基材フイルムを、密封性を有する基材フイルムと共に積層することで、密封性を確保している。
しかし、このように易開封加工専用の基材フイルムを追加することは、包装用フイルムの製造コストを上げるだけでなく、包装用フイルムを不必要に厚くしてしまうという問題があった。
さらに、積層前の基材フイルムに易開封加工を施す工程を追加する必要がある上に、易開封加工を施す工程の後の工程で、易開封加工を起点にフイルムが破れるおそれがあるために加工速度を下げなくてはならず、製造効率が著しく悪化するという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、包装用フイルムの製造工程の最終段階であるスリッタの一部において、包装用フイルムに、一定の深さで、易開封切込み等の切込みの加工を行うことが可能なフイルムの切込加工装置および切込加工方法、易開封性包装用フイルムならびに易開封性包装袋を提供しようとするものである。
(1)本発明は、走行するフイルムを支持する支持ロールと、前記支持ロール上のフイルムに切込加工を施す切込加工手段と、前記切込加工手段が着脱可能に固定された加工ロールと、を備え、前記切込加工手段は、断面が矩形状または台形状の基部と、前記基部上に突設された刃先部と、からなる切込刃を有するものであり、スリッタの一部に配設され、フイルムの長手方向または幅方向に連続してまたは所定間隔ごとに切込加工を施すことを特徴とする、フイルムの切込加工装置である。
(2)本発明はまた、前記切込加工手段は、前記切込刃が薄板体上に突設されてなることを特徴とする、(1)に記載のフイルムの切込加工装置である。
(3)本発明はまた、前記加工ロールは、外周部に、軸方向に形成される取付溝を備え、前記切込加工手段は、幅方向の一端部に切込刃を有する薄板体であり、前記切込刃が外部に突出するように前記取付溝内に収容されて固定されることを特徴とする、(1)に記載のフイルムの切込加工装置である。
(4)本発明はまた、前記加工ロールは、胴部と、前記胴部の両端部に設けられた前記胴部より大径の当接部と、からなり、前記当接部が前記支持ロールに当接するように配設されていることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工装置である。
(5)本発明はまた、前記加工ロールを少なくとも2つ備え、少なくとも1つの前記加工ロールを使用して、切込加工を施すことを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工装置である。
(6)本発明はまた、フイルムの長手方向に所定間隔で切込加工を施すために、前記加工ロールの回転数を制御して前記切込加工の位置を調節する切込位置調節手段をさらに有することを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工装置である。
(7)本発明はまた、前記切込刃は、フイルムに連続した文字、図形または記号様の切込加工を施す刃先部形状を有することを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工装置である。
(8)本発明はまた、前記フイルムは、基材とシーラントの少なくとも2層が積層されてなる包装用フイルムであり、前記包装用フイルムの最表層の基材の性能を失わない深さの易開封用の切込加工を施すことを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工装置である。
(9)本発明はまた、前記包装用フイルムに形成される切込の深さは、最表層の基材の厚さの1/10〜9/10であることを特徴とする、(8)に記載のフイルムの切込加工装置である。
(10)本発明はまた、走行するフイルムを支持ロールで支持し、加工ロール上に着脱可能に固定された切込加工手段により、前記支持ロール上のフイルムに切込加工を施すことにより、スリットと同時に、フイルムの長手方向または幅方向に連続してまたは所定間隔ごとに切込加工を施すものであり、前記切込加工手段は、断面が矩形状または台形状の基部と、前記基部上に突設された刃先部と、からなる切込刃を有することを特徴とする、フイルムの切込加工方法である。
(11)本発明はまた、前記切込加工手段は、前記切込刃が薄板体上に突設されてなることを特徴とする、(10)に記載のフイルムの切込加工方法である。
(12)本発明はまた、前記加工ロールは、外周部に、軸方向に形成される取付溝を備え、前記切込加工手段は、幅方向の一端部に切込刃を有する薄板体であり、前記切込刃が外部に突出するように前記取付溝内に収容されて固定されることを特徴とする、(10)に記載のフイルムの切込加工方法である。
(13)本発明はまた、前記加工ロールは、胴部と、前記胴部の両端部に設けられた前記胴部より大径の当接部と、からなり、前記当接部が前記支持ロールに当接するように配設されていることを特徴とする、(10)〜(12)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工方法である。
(14)本発明はまた、前記加工ロールを少なくとも2つ備え、少なくとも1つの前記加工ロールを使用して、切込加工を施すことを特徴とする、(10)〜(13)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工方法である。
(15)本発明はまた、フイルムの長手方向に所定間隔で切込加工を施すために、前記加工ロールの回転数を制御して前記切込加工の位置を調節することを特徴とする、(10)〜(14)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工方法である。
(16)本発明はまた、前記切込刃は、フイルムに連続した文字、図形または記号様の切込加工を施す刃先部形状を有することを特徴とする、(10)〜(15)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工方法である。
(17)本発明はまた、前記フイルムは、基材とシーラントの少なくとも2層が積層されてなる包装用フイルムであり、前記包装用フイルムの最表層の基材の性能を失わない深さの易開封用の切込加工を施すことを特徴とする、(10)〜(16)のいずれか1つに記載のフイルムの切込加工方法である。
(18)本発明はまた、前記包装用フイルムに形成される切込の深さは、最表層の基材の厚さの1/10〜9/10であることを特徴とする、(17)に記載のフイルムの切込加工方法である。
本発明によれば、包装用フイルムの製造工程の最終段階であるスリッタの一部において、包装用フイルムに、一定の深さで、易開封切込み等の切込みの加工を行うことが可能という優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1(a)および(b)は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100の全体を示す概略図である。
同図(a)に示されるように、フイルムの切込加工装置100は、包装用フイルム20を幅方向に分割するスリッタ10の一部に配設される。
スリッタ10は、ロール状に巻かれた包装用フイルム20を払い出して、主モータ16により駆動される各ロール14に巻きつけて搬送させながら、複数の刃物12で搬送方向に平行に連続的に切断し、所定の幅に分割された包装用フイルム20を再びロール状に巻き取る装置である。
フイルムの切込加工装置100は、刃物12の上流側近傍に配設される加工ロール110と、加工ロール110と並列に相対する支持ロール120と、加工ロール110を指示ロール120に向けて押圧する押圧手段130と、加工ロール110および支持ロール120を駆動するサーボモータ140と、主モータ16に接続される主モータ用エンコーダ150と、加工ロール110に接続される加工ロール用エンコーダ160と、サーボモータの回転数を制御するサーボモータコントローラ180を備えるコントローラ170と、加工ロール110および支持ロール120より上流側に配設されるマーク検出器190と、加工ロール110の外周面に配設され、切込刃210を有する切込み加工手段200と、を有して構成される。
なお、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100では、加工ロール110の数は1に限定されるものではない。
例えば、図1(b)に示されるように、フイルムの切込加工装置100は、1つの支持ロール120に対して、2つの加工ロール110を有していてもよい。このように2つ以上の加工ロール110を有する場合は、全ての加工ロール110を同時に使用して切込を加工してもよいし、一部の加工ロールだけを使用して切り込みを加工してもよい。
さらに、フイルムの切込加工装置100は、加工ロール110と同数の押圧手段130を有していてもよいし、加工ロールの数よりも少ない数の押圧手段130を有していてもよい。
図2(a)および(b)は、加工ロール110、支持ロール120および押圧手段130の周辺を示す正面図および側面図である。
同図に示されるように、加工ロール110は、円筒形状の胴部112と、胴部112の軸方向両端部に設けられる胴部112より大径の当接部114と、当接部114から両側に突出する軸部116と、を有して構成される。この加工ロール110は、軸部116が回転可能に接続される軸受箱118を介して、フレーム102に、図の上下方向に移動可能に配設される。
指示ロール120は円筒形状の胴部122と、胴部の両端に突出する軸部126と、を有して構成される。この支持ロール120は、加工ロール110と並列に、軸受128を介してフレーム102に回転可能に固定される。
加工ロール110および支持ロール120は、それぞれ歯車119および歯車129を介して接続されている。このため、サーボモータ140は加工ロール110を駆動すると共に、支持ロール120も駆動する。
押圧手段130は、フレーム102に固定されるナット132と、ナット132と螺合するスクリュ134と、スクリュ134の先端にコの字形のブラケット136を介して取り付けられるベアリング138と、を有して構成される。本実施例1に係る加工装置100では、2つの押圧手段130が板状のブラケット139で接続されて、ベアリング138を加工ロール110に向けて、フレーム102に配設される。
そして、押圧手段130は、スクリュ134を回転させて、スクリュ134と共に先端のベアリング138を加工ロール110の当接部114に向けて押し出すことにより、加工ロール110の当接部114を、指示ロール120に向けて押圧する。押圧手段130により押圧された加工ロール110の当接部114は、支持ロール120の胴部122と接触して、支持ロール120の胴部122を押圧する。
加工ロール110の当接部114が支持ロール120の胴部122と接触しても、加工ロール110の胴部112は、当接部114よりも小径のため、支持ロール120の胴部122とは接触しない。すなわち、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間には隙間が生じている。
この隙間における、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離は、加工ロール110の当接部114の外径と、加工ロール110の胴部112の外径との差によって決まる。
そして、2つの押圧手段130の押圧力をそれぞれ適宜に調節すれば、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離を、所定の距離に微調整することができる。すなわち、押圧手段130の押圧力により、加工ロール110と支持ロール120の接触部分を弾性変形させ、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離を所定の値に正確に設定することができる。
また、2つの押圧手段130の押圧力のバランスを調節することで、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離を、ロールの幅方向において正確に均等にすることができる。
また、押圧手段130のベアリング138は、加工ロール110の回転と共に回転するため、押圧手段130は、加工ロール110の回転を妨げることなく、加工ロール110の当接部114を押圧することができる。また、このベアリング138の幅は、加工ロール110の当接部114の幅と同一であるため、押圧手段130は、加工ロール110の当接部114を、当接部114の幅方向に均等に押圧する。
切込み加工手段200は、切込刃210を外側に向けて、加工ロール110の胴部112の外周面に、マグネットにより着脱可能に固定される。
なお、この切込み加工手段200の固定方法は、マグネットに限定されるものではなく、例えば、ボルト、結束バンドまたは粘着テープ等による固定であってもよい。
包装用フイルム20は、支持ロール120に巻きつきながら、この加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の隙間を搬送される。
図3(a)〜(d)は、切込み加工手段200の加工ロール110への取り付け方の例を示す概略図である。
同図(a)に示されるように、加工ロール110の胴部112の軸方向の全長にわたって、切込み加工手段200を取り付けてもよいし、同図(b)に示されるように、加工ロール110の胴部112の周方向の全集にわたって、切込み加工手段200を取り付けてもよいし、同図(c)に示されるように、加工ロール110の胴部112の軸方向から少し角度をつけた方向に切込み加工手段200を取り付けてもよい。
なお、切込み加工手段200の加工ロール110への取り付け方は、図3(a)〜(c)に示す例に限定されることがないのは言うまでもなく、求められる切込みの形状や方向に応じた取り付け方をすることができる。
また、同図(d)に示されるように、加工ロール110の胴部112の外周面に、軸方向に連続する取付溝112Aを形成して、幅方向の一端部に設けた切込刃210を外側に向けた薄板状の切込加工手段200を、取付溝112A内に収容して、ボルトおよびライナー等で固定するようにしてもよい。この場合の固定方法も、ボルトおよびライナーに限定されるものではなく、例えば、取付溝112Aと切込加工手段200との隙間に楔等を打ち込んで固定してもよいし、マグネットにより固定してもよい。
図4(a)および(b)は、切込み加工手段200の一部を拡大した例を示す、断面図および平面図である。
同図に示されるように、切込刃210は、切込み加工手段200の板部202の表面から突出する断面が台形状の基部212と、基部212の頂上面212Aから突出し、鋭利な先端を有する刃物状の刃先部214からなる。
本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100は、この刃先部214を包装用フイルム20の表面に押し込むことで、切込みを加工する。このため、刃先部214の配列が包装用フイルムの表面に切込みとして転写されることとなる。例えば、図4に示す配列の刃先部214を用いて切込み加工を行った場合、包装用フイルム20の表面にはミシン目状の切込みが形成される。
なお、基部212の形状は、図4(a)および(b)に示す形状に限定されるものではなく、板部202から突出して、刃先部214を形成することが可能な平面または曲面状の頂上面212Aを有するものであればよい。例えば、断面形状が、角部に丸みや面取りをつけた台形状であってもよいし、半円形状のものであってもよい。また、図4(b)に示すように、短い刃先部214ごとに基部212を分割して設けてもよいし、1つの長い基部212の頂上面212Aに複数の短い刃先部214を設けてもよい(図5(b)参照)。
また、刃先部214の形状は、鋭利な先端を有する刃物状の形状に限定されるものではなく、包装用フイルム20の表面に切込みまたは何らかの痕跡を残せるものであればよい。例えば、錐状の形状であってもよいし、先端に丸みをつけた刃物状の形状であってもよいし、板状や棒状の形状であってもよい。
図5(a)〜(f)は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100において使用される切込み加工手段200の切込刃210の形状の例を示すものである。
図5(a)〜(f)のいずれにおいても、切込刃210は、切込み加工手段200の板部202の表面から突出するように形成される基部212、および基部212の頂上面212Aから突出するように形成される刃先部214から構成されている。
図5(a)は、長い直線状の刃先部214を有するものの例であり、直線状の切込みを加工するのに用いられる。
図5(b)は、ミシン目状の刃先部214を有するものの例であり、ミシン目状の切込みを加工するのに用いられる。
図5(c)は、連続する矢羽形状を構成するミシン目状の刃先部214を有するものの例であり、連続する矢羽形状を構成するミシン目状の切込みを加工するのに用いられる。
図5(d)は、連続する鏡文字状の刃先部214を有するものの例であり、連続する文字状の切込みを加工するのに用いられる。
図5(e)は、一定幅の帯状の範囲内に分布する多数の線状の刃先部214を有するものの例であり、一定幅の帯状の範囲内に分布する多数の線状の切込みを加工するのに用いられる。
図5(f)は、環状に連続するミシン目状の刃先部214を有するものの例であり、環状に連続するミシン目状の切込みを加工するのに用いられる。
次に、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100の作用を、図1を用いて説明する。
まず、スリッタ10は、主モータ16により駆動されながら一定速度で包装用フイルム20を搬送する。
そして、フイルムの切込加工装置100は、コントローラ170に含まれるサーボモータコントローラ180が、主モータ16に接続された主モータ用エンコーダ150からの信号を受け、主モータ16の回転数と同期するように、加工ロール110を駆動するサーボモータ140を制御する。すなわち、サーボモータコントローラ180は、例えば、主モータ16の回転数がVのとき、サーボモータ140の回転数がV+αまたはV−αの一定の回転数となるように、サーボモータ140の回転を制御する。
また、コントローラ170は、マーク検出器190によって、包装用フイルム20の表面に一定の間隔で印刷された位置決めマークの位置を検出する。そして、コントローラ170は、加工ロール用エンコーダ160によって、加工ロール110の胴部112の外周面に取り付けられた切込み加工手段200の切込刃210の位置を検出し、切込刃210が支持ロール120上の包装用フイルム20と、位置決めマークの位置から所定の距離だけ離れた位置で接触するように、サーボモータコントローラ180を介して、サーボモータ140の回転を制御する。
このようにして、加工ロール110の回転を制御することにより、所定の間隔で連続して、包装用フイルム20の表面に切込刃210を接触させ押し込むことで、包装用フイルム20の表面に切込みを加工する。
なお、加工ロール110の外径と包装用フイルム20の搬送速度の関係により、包装用フイルム20の搬送速度と切込刃210の周速度が異なる場合には、コントローラ170は、切込み加工時に包装用フイルム20の搬送速度と切込刃210の周速度が等しくなるように、サーボモータコントローラ180を介して、サーボモータ140の回転を制御することができる。すなわち、コントローラ170は、切込み加工開始直前から切込み加工終了後の一定の間だけ、包装用フイルム20の搬送速度と切込刃210の周速度が等しくなるように、加工ロール110の回転数を変化させる。こうすることによって、切込刃210の刃先部214を包装用フイルム20に垂直に押し込むことができ、切込刃210が包装用フイルム20を引掻くようなことは防がれる。
図6(a)〜(d)は、加工ロール110の胴部112の外周面に取り付けられた切込み加工手段200の切込刃210が、包装用フイルム20に切込みを加工する様子を模式的に示した概略図である。
切込み加工手段200の切込刃210は、まず、加工ロール110の回転と共に、支持ロール120に巻きついて搬送される包装用フイルム20に近づいていく(図6(a))。
そして、支持ロール120の頂上近傍で、刃先部214の先端が包装用フイルム20の表面に接触し、加工ロール110の回転と共に、刃先部214の先端が包装用フイルム20の内部に向けて押し込まれる(図6(b))。これにより、包装用フイルム20に切込みが加工される。
刃先部214は、支持ロール120の頂上において、包装用フイルム20に最も深く押し込まれる(図6(c))。このとき、基部212の頂上面212Aは、包装用フイルム20の表面と接触して、刃先部214が包装用フイルム内にそれ以上押し込まれることを抑止する。これによって、切込みの深さが一定に制御される。
支持ロール120の頂上を過ぎると、刃先部214は、加工ロール110の回転と共に、包装用フイルム20から退避し(図6(d))、包装用フイルム20には、刃先部214の高さと同じ深さの切込みが残される。
以上のようにして、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100は、包装用フイルム20の所定の位置に切込みを加工する。
本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100では、包装用フイルム20が巻きつく支持ロール120と切込みを加工する刃先部214以外のもので、包装用フイルム20に接触するものは、基部212の頂上面212Aのみである。
さらに、この頂上面212Aは、切込刃210の刃先部214が切込みを加工する際のわずかの間しか包装用フイルム20と接触しない。
このため、切込み加工前の包装用フイルム20には、例えば、加工ロール110の回転力や、加工ロール110による押圧力等の不要な力が加えられることはない。
すなわち、切込み加工がされる前に、支持ロール120上で包装用フイルム20の位置がずれてしまったり、包装用フイルム20が伸びて変形してしまったりということがない。
よって、切込みが加工される位置が、当初狙った位置からずれてしまうようなことはなく、正確に狙った位置に切込みを加工することができる。
図7(a)および(b)は、切込み加工手段200の切込刃210の刃先部214が、包装用フイルム20に最も深く押し込まれた状態(図6(c)参照)を拡大した断面図である。
同図(a)において、Aは、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離、Tは包装用フイルム20の厚さ、Pは切込み加工手段200の厚さ、Hは、基部212の高さ、Dは刃先部214の高さである。
同図(a)に示されるように、基部212の高さHは、H=A−T−Pとなるように設定される。そして、刃先部214の高さDは望まれる切込みの深さに設定される。
このように設定することで、刃先部214が最も深く押し込まれるときに、基部212の頂上面212Aが包装用フイルム20の表面と接触するため、刃先部214は、刃先部214の高さD以上に深く、包装用フイルム内に押し込まれることはない。
すなわち、基部212が包装用フイルム20の表面と接触することで、刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれる深さが、物理的に決定されることとなる。
これにより、例えば、切込み加工中に振動が発生してロールがたわみ、加工ロール110の胴部112と支持ロール120の胴部122の間の距離が狭まったとしても、刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれる深さはDに保たれる。
また、支持ロール120に巻きついている包装用フイルム20が、支持ロール120と密着しておらず、若干浮いているような場合には、基部212が、包装用フイルム20を支持ロール120表面に押し付けた上で、刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれることとなる。よって、この場合も、刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれる深さはDに保たれる。
以上のように、切込刃210の基部212の高さHおよび刃先部214の高さDを設定することで、包装用フイルム20に、深さDの切込みを正確に加工することができる。
特に、切込みの深さが十数μm程度となるような微細な切込み加工を行うことができる。
また、場合によっては、基部212の高さHをH>A−T−Pとなるように設定することもできる。この場合は、同図(b)に示されるように、基部212が包装用フイルム20の表面を押圧しながら、刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれることとなる。
包装用フイルム20の素材によっては、このように基部212で包装用フイルム20を圧縮しながら、刃先部214を押し込むことによって、狙った深さの切込みを加工することができる。
図8は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって、易開封切込み22を加工された包装用フイルム20の一例を示す断面図である。
同図に示されるように、包装用フイルム20は、一般的には、外層である基材20Aと内層であるシーラント20Bが積層されたラミネートフイルムである。
基材20Aは、強度、ガスバリア性または遮光性等の種々の機能を有するものである。
この基材20Aの素材としては、例えば、延伸ナイロン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート等が挙げられる。
シーラント20Bは、融着性を有し、シーラント20B同士を対向させて融着(ヒートシール)することで、袋を形成するためのものである。
このシーラント20Bの素材としては、無延伸ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
なお、包装用フイルム20は、必要に応じて、基材20Aとシーラント20Bの間に、例えばアルミ箔やセラミック蒸着フイルム等が積層された3層、4層からなるラミネートフイルムとなることもある。
図8に示されるような、厚さ25μmの基材20Aと厚さ25μmのシーラント20Bを積層したラミネートフイルムである包装用フイルム20に、開封を容易にするための易開封切込み22を加工する場合、外層である基材20Aに切込み加工を施す必要がある。
さらに、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保つ必要がある場合には、基材20Aを貫通するような切込みを加工することはできない。このため、基材20Aの性能を保ちながらも、開封を容易とするためには、基材20Aの厚さの1/10〜9/10の深さの易開封切込み22を加工することが好ましい。
基材20Aの厚さの2/10〜8/10の深さの易開封切込み22ならば、より好ましく、さらに、基材20Aの性能を確実に保ちながらも、開封を確実に容易とするためには、基材20Aの厚さの4/10〜6/10深さ(10〜15μm)の易開封切込み22を加工するのが望ましい。
このような場合であっても、包装用フイルム20全体の厚さ(50μm)に合わせて、基部212の高さを設定し、刃先部214の高さを、例えば、12μmとすれば、正確に12μmの深さの易開封切込み22を基材20Aに加工することができる。
さらに、基部212によって、狙った深さ以上に刃先部214が包装用フイルム20内に押し込まれることを完全に抑止できるため、基材20Aを貫通するような切込みが加工されることはない。このため、基材20Aの性能を保ちながらも、開封の容易な包装用フイルム20を製造することが可能となる。
なお、基材20Aの求められる性能や素材によっては、易開封切込み22の深さを基材20Aの厚さの1/10〜9/10にすることが望まれるが、このような場合でも、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によれば、正確に望まれる深さの易開封切込み22を加工することができるのは言うまでもない。
次に、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20について説明する。
図9(a)〜(f)および図10(a)〜(f)は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20の例を示す平面図である。
図9(a)〜(f)および図10(a)〜(f)に示される包装用フイルム20は、いずれも基材20Aおよびシーラント20Bが積層されたラミネートフイルムであり、機材20Aに形成された易開封切込み22は、いずれも基材20Aの性能を損わない深さ(基材20Aの厚さの約半分の深さ)の切込みである。
本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によれば、このように様々な易開封切込み22を有する包装用フイルム20を製造することができる。
図9(a)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで連続する直線状の易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図9(b)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで連続するミシン目状の易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図9(c)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで連続する文字を構成する易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図9(d)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで連続する一定幅の帯状の範囲内に分布する多数の線状の易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図9(e)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで連続する矢羽形状を構成する易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図9(f)に示されるのは、幅方向の一端部から他方の端部まで、4つの円を十字形に組み合わせた形状が連続する易開封切込み22を長手方向の一定間隔ごとに複数有する包装用フイルム20である。
図10(a)に示されるのは、長手方向に連続する直線状の易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
図10(b)に示されるのは、長手方向に連続するミシン目状の易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
図10(c)に示されるのは、長手方向に連続する文字を構成する易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
図10(d)に示されるのは、長手方向に連続する一定幅の帯状の範囲内に分布する多数の線状の易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
図10(e)に示されるのは、長手方向に連続する矢羽形状を構成する易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
図10(f)に示されるのは、長手方向に、4つの円を十字形に組み合わせた形状が連続する易開封切込み22を有する包装用フイルム20である。
以上の図9(a)〜(b)および図10(a)〜(b)に示される包装用フイルム20のいずれかを用いれば、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保ちながらも、易開封切込み22に沿って容易に開封することができる包装袋を製造することができる。
さらに、基材20Aの強度は十分に確保されているため、製袋作業や、内容物の充填作業のときに、包装用フイルム20が不用意に引き裂かれてしまうようなことはない。
また、図9(c)または図10(c)に示される包装用フイルム20では、易開封切込み22を、例えば、メーカー名や商品名を構成する文字が連続するものとすることができる。
このような、メーカー名や商品名を構成する文字が連続する易開封切込み22は、包装袋の開封という機能に加えて、商標的機能を有するため、商品および包装袋の魅力や価値を高めることができる。
また、図9(c)または図10(c)に示される包装用フイルム20では、易開封切込み22が、包装袋の開封という機能に加えて、装飾的機能を有するため、商品および包装袋の魅力や価値を高めることができる。
次に、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、包装袋30について説明する。
図11(a)〜(d)は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、包装袋30の例を示す正面図である。
図11(a)〜(d)に示される包装袋30に用いられる包装用フイルム20は、いずれも基材20Aおよびシーラント20Bが積層されたラミネートフイルムであり、基材20Aに形成された易開封切込み22は、いずれも基材20Aの性能を損わない深さ(基材20Aの厚さの約半分の深さ)の切込みである。
このうち、図11(a)および(b)に示されるのは、右端部、上端部および下端部に融着された融着部32を有する3方シール型の包装袋30であり、図11(c)および(d)に示されるのは、合掌型に閉じた中央手前、上端部および下端部に融着部32を有するピロー型の包装袋30である。
図11(a)に示されるのは、左端部から右端部まで連続する文字を構成する易開封切込み22を有する3方シール型の包装袋30である。この包装袋30は、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保ちながらも、易開封切込み22に沿って容易に開封される。さらに、易開封切込み22の商標的機能によって、商品および包装袋30の魅力や価値が高められている。
図11(b)に示されるのは、左右両端部において一定幅の帯状の範囲内に分布する多数の線状の易開封切込み22を有する3方シール型の包装袋30である。この包装袋30は、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保ちながらも、易開封切込み22を起点として、左右両端部のどこからでも容易に開封される。
図11(c)に示されるのは、左端部から右端部まで連続するミシン目状の易開封切込み22を有するピロー型の包装袋30である。この包装袋30は、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保ちながらも、易開封切込み22に沿って容易に開封される。
図11(d)に示されるのは、上端部から下端部まで、4つの円を十字形に組み合わせた形状が連続する易開封切込み22を有するピロー型の包装袋30である。この包装袋30は、ガスバリア性等の基材20Aの性能を保ちながらも、易開封切込み22に沿って容易に開封される。さらに、易開封切込み22の装飾的機能によって、商品および包装袋30の魅力や価値が高められている。
以上の、図11(a)〜(d)に示される包装袋30は、開封の起点が融着部32に限定されることがなく、易開封切込み22が形成されている部分であれば、どこを起点にしても開封することができる。このため、内容物に応じて、適宜に易開封切込み22の位置や方向を設定することで、容易に開封されて、容易に内容物を取り出すことができる包装袋30とすることができる。
次に、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、おにぎりの包装袋40について説明する。
図12(a)および(b)は、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、おにぎりの包装袋40の例を示す正面図および背面図である。
おにぎりの包装袋40に使用される包装用フイルム20は、基材20Aおよびシーラント20Bが積層された長方形状のラミネートフイルムであり、基材20Aの上端中央部から下端中央部まで連続する矢羽形状を構成するミシン目状の易開封切込み22が形成されている。この易開封切込み22は、いずれも基材20Aの性能を損わない深さ(基材20Aの厚さの約半分の深さ)の切込みである。
さらに、包装用フイルム20のシーラント20B側の面には、左右2つに分割されたフイルムが、端部を融着されて積層されている。そして、包装用フイルム20とこの左右2つに分割されたフイルムの間には海苔が収容されている。
そして、間に海苔を収容して積層された包装用フイルム20と2枚のフイルムは、おにぎりの正面から、左斜面、右斜面および底面に沿って後方に折り曲げられ、折り曲げられた先端部をおにぎりの背面上でシール44により固定されることで、おにぎりの包装袋40を形成する。このとき、矢羽形状を構成する易開封切込み22は、包装体上端部の三角形の頂点から正面の中央部および底面の中央部を通り、背面で固定されている端部まで連続している。
このおにぎりの包装袋40は、底面の左右両端部に形成されるフラップ状部分42をつまんで左右に引っ張られることにより、矢羽形状を構成する易開封切込み22に沿って容易に引き裂かれて二つに分割される。そして、そのまま左右に引っ張られることで、おにぎりの包装袋40は、おにぎりおよび海苔から容易に引き剥がされる。
すなわち、おにぎりの包装袋40は、単に左右に引っ張るだけで開封することができ、従来のおにぎりの包装体よりもはるかに容易に開封することができる。
しかも、開封を容易としながらも、包装用フイルム20の基材20Aの性能は確保されているため、運搬時に誤っておにぎりの包装体が破れたり、包装されたおにぎりや海苔の鮮度が損われたりということはない。
なお、本発明に係る包装用フイルムの切込加工装置、易開封切込みを有する包装用フイルムおよび包装袋、ならびに切込みを有する包装用フイルムの製造方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100において、加工ロール110および指示ロール120が配設される場所は、図1に示されるような刃物12の上流側近傍に限定されるものではなく、刃物12の上流側の、より離れた場所に配設してもよいし、刃物12の下流側に配設してもよい。
また、加工ロール110、支持ロール120および押圧手段130の配置は、図2(a)および(b)に限定されるものではなく、例えば、加工ロール110および押圧手段130が、支持ロール120の下方に配置されてもよい。
また、押圧手段130は、例えば、エアシリンダや油圧シリンダ等であってもよい。
また、切込み加工手段200は、本実施例1に示される構造に限定されるものではなく、例えば、ブロック状の部材の表面に切込刃210が形成されるものであってもよい。
また、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20の易開封切込み22は、図9(a)〜(f)または図10(a)〜(f)に示される構造に限定されるものではなく、例えば、幅方向に対して斜めに連続するものであってもよいし、フイルム内の一部において連続するものであってもよい。さらに、易開封切込み22は、図9(a)〜(f)または図10(a)〜(f)に示されるもの以外の様々な形状や模様を構成するものであってもよい。
また、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、包装袋30は、図11(a)〜(d)に示される構造に限定されるものではなく、例えば4方シール型であってもよいし、スタンディングタイプであってもよい。
また、本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された、おにぎりの包装袋40は、図12(a)および(b)に示される構造に限定されるものではなく、例えば、円柱形状のおにぎりを包装するものであってもよい。
本発明に係るフイルムの切込加工装置および切込加工方法、易開封性包装用フイルムならびに易開封性包装袋は、包装の分野で特に利用することができる。
(a)および(b)本発明の実施例1に係るフイルムの切込加工装置100の全体を示す概略図である。 本実施例1に係る加工ロール110、支持ロール120および押圧手段130の周辺を示す正面図(a)および側面図(b)である。 (a)〜(d)本実施例1に係る切込み加工手段200の加工ロール110への取り付け方の例を示す概略図である。 本実施例1に係る切込み加工手段200の一部を拡大した例を示す、断面図(a)および平面図(b)である。 (a)〜(f)本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100において使用される切込み加工手段200の切込刃210の形状の例を示すものである。 (a)〜(d)本実施例1に係る加工ロール110の胴部112の外周面に取り付けられた切込み加工手段200の切込刃210が、包装用フイルム20に切込みを加工する様子を模式的に示した概略図である。 (a)および(b)本実施例1に係る切込み加工手段200の切込刃210の刃先部214が、包装用フイルム20に最も深く押し込まれた状態を拡大した断面図である。 本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって、易開封切込み22を加工された包装用フイルム20の一例を示す断面図である。 (a)〜(f)本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20の例を示す平面図である。 (a)〜(f)本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20の例を示す平面図である。 (a)〜(d)本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20を用いて製造された包装袋30の例を示す正面図である。 本実施例1に係るフイルムの切込加工装置100によって製造された、易開封切込み22を有する包装用フイルム20をおにぎりの包装袋40に適用した例を示す正面図(a)および背面図(b)である。
10・・・スリッタ
20・・・包装用フイルム
20A・・・基材
20B・・・シーラント
22・・・易開封切込み
30・・・包装袋
40・・・おにぎりの包装袋
100・・・包装用フイルムの切込加工装置
110・・・加工ロール
112・・・胴部
112A・・・取付溝
114・・・当接部
120・・・支持ロール
200・・・切込加工手段
210・・・切込刃
212・・・基部
214・・・刃先部

Claims (18)

  1. 走行するフイルムを支持する支持ロールと、
    前記支持ロール上のフイルムに切込加工を施す切込加工手段と、
    前記切込加工手段が着脱可能に固定された加工ロールと、を備え、
    前記切込加工手段は、断面が矩形状または台形状の基部と、前記基部上に突設された刃先部と、からなる切込刃を有するものであり、
    スリッタの一部に配設され、フイルムの長手方向または幅方向に連続してまたは所定間隔ごとに切込加工を施すことを特徴とする、
    フイルムの切込加工装置。
  2. 前記切込加工手段は、前記切込刃が薄板体上に突設されてなることを特徴とする、
    請求項1に記載のフイルムの切込加工装置。
  3. 前記加工ロールは、外周部に、軸方向に形成される取付溝を備え、
    前記切込加工手段は、幅方向の一端部に切込刃を有する薄板体であり、
    前記切込刃が外部に突出するように前記取付溝内に収容されて固定されることを特徴とする、
    請求項1に記載のフイルムの切込加工装置。
  4. 前記加工ロールは、胴部と、前記胴部の両端部に設けられた前記胴部より大径の当接部と、からなり、前記当接部が前記支持ロールに当接するように配設されていることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工装置。
  5. 前記加工ロールを少なくとも2つ備え、
    少なくとも1つの前記加工ロールを使用して、切込加工を施すことを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工装置。
  6. フイルムの長手方向に所定間隔で切込加工を施すために、前記加工ロールの回転数を制御して前記切込加工の位置を調節する切込位置調節手段をさらに有することを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工装置。
  7. 前記切込刃は、フイルムに連続した文字、図形または記号様の切込加工を施す刃先部形状を有することを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工装置。
  8. 前記フイルムは、基材とシーラントの少なくとも2層が積層されてなる包装用フイルムであり、
    前記包装用フイルムの最表層の基材の性能を失わない深さの易開封用の切込加工を施すことを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工装置。
  9. 前記包装用フイルムに形成される切込の深さは、最表層の基材の厚さの1/10〜9/10であることを特徴とする、
    請求項8に記載のフイルムの切込加工装置。
  10. 走行するフイルムを支持ロールで支持し、
    加工ロール上に着脱可能に固定された切込加工手段により、前記支持ロール上のフイルムに切込加工を施すことにより、
    スリットと同時に、フイルムの長手方向または幅方向に連続してまたは所定間隔ごとに切込加工を施すものであり、
    前記切込加工手段は、断面が矩形状または台形状の基部と、前記基部上に突設された刃先部と、からなる切込刃を有することを特徴とする、
    フイルムの切込加工方法。
  11. 前記切込加工手段は、前記切込刃が薄板体上に突設されてなることを特徴とする、
    請求項10に記載のフイルムの切込加工方法。
  12. 前記加工ロールは、外周部に、軸方向に形成される取付溝を備え、
    前記切込加工手段は、幅方向の一端部に切込刃を有する薄板体であり、
    前記切込刃が外部に突出するように前記取付溝内に収容されて固定されることを特徴とする、
    請求項10に記載のフイルムの切込加工方法。
  13. 前記加工ロールは、胴部と、前記胴部の両端部に設けられた前記胴部より大径の当接部と、からなり、前記当接部が前記支持ロールに当接するように配設されていることを特徴とする、
    請求項1012のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工方法。
  14. 前記加工ロールを少なくとも2つ備え、
    少なくとも1つの前記加工ロールを使用して、切込加工を施すことを特徴とする、
    請求項1013のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工方法。
  15. フイルムの長手方向に所定間隔で切込加工を施すために、前記加工ロールの回転数を制御して前記切込加工の位置を調節することを特徴とする、
    請求項1014のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工方法。
  16. 前記切込刃は、フイルムに連続した文字、図形または記号様の切込加工を施す刃先部形状を有することを特徴とする、
    請求項1015のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工方法。
  17. 前記フイルムは、基材とシーラントの少なくとも2層が積層されてなる包装用フイルムであり、
    前記包装用フイルムの最表層の基材の性能を失わない深さの易開封用の切込加工を施すことを特徴とする、
    請求項1016のいずれか1項に記載のフイルムの切込加工方法。
  18. 前記包装用フイルムに形成される切込の深さは、最表層の基材の厚さの1/10〜9/10であることを特徴とする、
    請求項17に記載のフイルムの切込加工方法。
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