JP4466789B2 - ウエハレンズ集合体の製造方法及びウエハレンズ集合体 - Google Patents
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Description
前記第1絞り部材が形成された前記第1基板の表裏面の内、一方の面に、前記第1絞り部材の複数の光透過部に各々対応する位置に硬化性樹脂製の複数のレンズ部を形成するレンズ部形成工程と、
前記複数のレンズ部が形成された前記第1基板と第2基板とを接合する、光硬化性樹脂からなる接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記接着剤塗布工程後、前記第1基板を介して、前記第1基板と前記第2基板との接合のために塗布された前記接着剤に光を照射して硬化を進める光硬化工程と、を有するウエハレンズ集合体の製造方法であって、
前記第1絞り形成工程で形成される第1絞り部材は、前記光硬化工程で照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されていることを特徴とするウエハレンズ集合体の製造方法、とすることで解決される。
前記第1基板と、光硬化性樹脂からなる接着剤を介して接合された第2基板と、を有するウエハレンズ集合体であって、
前記第1絞り部材は、前記第1基板を介して前記接着剤の硬化を進めるために照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されていることを特徴とするウエハレンズ集合体、とすることでも解決される。
図1に示す通り、ウエハレンズ1は主にガラス基板10、絞り20,30、樹脂部40,50で構成されている。図1は図2のI−I線断面図である。ガラス基板10はウエハレンズ1の中央部に配置されており、ガラス基板10の上下には絞り20,30がそれぞれ形成されている。ガラス基板10の上部には樹脂部40が形成されており、樹脂部40は絞り20間の隙間を覆っている。ガラス基板10の下部には樹脂部50が形成されており、樹脂部50は絞り30間の隙間を覆っている。
絞り20にアライメントマーク24a,24b,24cを形成せずに、ガラス基板10の1箇所にアライメントマークを付してこれを絞り20,30、樹脂部40,50の位置決めの基準としてもよい。すなわち、当該アライメントマークに対し、マスクの位置決め部を合致させて絞り20,30を形成し、マスター60,80の位置決め部64,84を合致させて樹脂部40,50を形成すればよい。この場合、絞り20,30には当該アライメントマークを視認可能な開口部を形成する必要があり、その開口部を介して当該アライメントマークとマスター60,80の位置決め部64,84を合致させる。
絞り20,30は、金属膜20A,30Aに代えて、プリント(印刷・描画)により構成されてもよい。
第2の実施形態は主には下記の点で第1の実施形態と異なっており、それ以外は第1の実施形態と同様である。
スペーサー140,150をすりガラスで構成してもよく、好ましくは穴部分(レンズ部42,52に対応する開口部分)の側壁の表面粗さRaを0.1μm以上とする。スペーサーは通常ガラスであるので、ガラス平板としての基板表面に光硬化性樹脂製の接着剤等によって接着される。しかしながらガラスは一般的に照射光を反射し、特に入射角が大きい条件では空気からガラス内に入射できる光量は数分の一に減少してしまい、光を照射した際でも接着剤に光が十分に入射せず、確実に接着できないという問題が生じ得る。
ウエハレンズ101の絞り130,樹脂部50に関し、前駆体160Aと前駆体160Bとを接着する場合に精密な位置決めをしないから、ウエハレンズ1のレンズ部42,52とウエハレンズ101のレンズ部52とが多少ずれる可能性がある。そのため、樹脂部50のレンズ部52の光学精度は多少低下してもよいし、又は絞り130,樹脂部50を形成せずに前駆体160Bのガラス基板10をそのまま前駆体160Aに接着するようにしてもよい。
接着剤142A,152A,154Aを光・熱硬化併用樹脂製の接着剤に代えて、これらを硬化させる場合に、先に光照射して半硬化させ、その後に熱を加えて完全に硬化させるようにしてもよい。
ウエハレンズ集合体100は、レンズ部42,52ごとに断片化され撮像装置の光学系等に使用されるが、ウエハレンズ1単体に対しウエハレンズ101やスペーサー140,150を積み重ねている分だけ厚みが大きくなっている。そのため、レンズ部42,52間の切断部位C(図12(c)参照)には絞り20,30,120を形成せず、切断処理を容易に行えるようにしてもよい。
第3の実施形態は、第1の実施の形態の図3(d)の工程で、図13に示す通り、第1の治具210を使用して樹脂部50を形成する。さらに、第2の実施の形態の図10(a)の工程で、図15に示す通り、押さえ部230及び第2の治具220を使用してスペーサー140を接着する場合であり、それ以外は第1の実施の形態と同様である。そもそも、光学部材をガラス平板の両面に形成する場合、互いに上下に配置された2つの光学部材の軸上厚をそれぞれ一定にすることは高精度なウエハレンズとしての要求仕様である。しかしながら、従来では、光学部材の成形材料である硬化性樹脂の量、粘度及び成形型のガラス平板への移動距離によって光学部材の軸上厚を規制していたため、保管や成形中の温度変化あるいは樹脂体積の計量誤差によって直接、軸上厚が影響を受けるため、ウエハレンズの精度向上を図れなかった。
基板の一方の面に硬化性樹脂製の第1の光学部材が設けられ、前記基板の他方の面に硬化性樹脂製の第2の光学部材が設けられたウエハレンズの製造方法であって、前記第1の光学部材の成形面を有する第1のマスター成形型を使用して、前記基板の一方の面に前記第1の光学部材を成形しておき、前記第1の光学部材側の表面が当接する第1の当接面と、前記第2の光学部材の成形面を有する第2のマスター成形型のうち、前記基板の前記他方の面を押圧する押圧面が当接する第2の当接面と、を備える第1の治具を使用して、前記第1の当接面に前記第1の光学部材側の表面を当接させ、前記基板の前記他方の面と前記第2のマスター成形型の成形面との間に前記硬化性樹脂を充填して、前記押圧面を前記第2の当接面に当接させることによって前記第2の光学部材を成形するものである。
変形例では、図17(a)に示す通り、ガラス基板10の下面に樹脂部50を成形し、押さえ部330及び第3の治具310を使用してスペーサー140を接着する。その後、図17(b)に示す通り、ガラス基板10の上面に第4の治具320を使用して樹脂部40を成形する。
10 ガラス基板
20 絞り(第1の絞り)
20A 金属膜
22 光透過部
24a,24b,24c アライメントマーク
30 絞り(第2の絞り)
30A 金属膜
32 光透過部
34c 開口部
40 樹脂部(第1の光学部材)
40A 樹脂
42 レンズ部
50 樹脂部(第2の光学部材)
50A 樹脂
52 レンズ部
60 マスター(第1のマスター成形型)
62 キャビティ
64 位置決め部
70 マザーマスター(母型)
72 凸部
74 位置決め部
80 マスター(第2のマスター成形型)
81 押圧面
82 キャビティ
84 位置決め部
100 ウエハレンズ集合体
101 ウエハレンズ
120 絞り
130 絞り
134 開口部
140 スペーサー
142 接着層
142A 接着剤
150 スペーサー
152,154 接着層
152A,154A 接着剤
160A,160B 前駆体
210 第1の治具
213A 第1の当接面
214A 第2の当接面
220 第2の治具
223A 第3の当接面
224A 第4の当接面
230 押さえ部
231 押圧面
Claims (11)
- 表面と裏面とを有する透明な第1基板の一方の面に複数の光透過部を有する第1絞り部材を形成する第1絞り形成工程と、
前記第1絞り部材が形成された前記第1基板の表裏面の内、一方の面に、前記第1絞り部材の複数の光透過部に各々対応する位置に硬化性樹脂製の複数のレンズ部を形成するレンズ部形成工程と、
前記複数のレンズ部が形成された前記第1基板と第2基板とを接合する、光硬化性樹脂からなる接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記接着剤塗布工程後、前記第1基板を介して、前記第1基板と前記第2基板との接合のために塗布された前記接着剤に光を照射して硬化を進める光硬化工程と、を有するウエハレンズ集合体の製造方法であって、
前記第1絞り形成工程で形成される第1絞り部材は、前記光硬化工程で照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されていることを特徴とするウエハレンズ集合体の製造方法。 - 前記第1基板の前記第1絞り部材が形成された面とは反対の面に、前記光硬化工程前に複数の光透過部を有する第2絞り部材を形成する第2絞り形成工程を行うとともに、当該第2絞り形成工程で形成される第2絞り部材は、前記光硬化工程で照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載のウエハレンズ集合体の製造方法。
- 前記第1絞り部材は、前記複数の光透過部毎に独立して設けられた複数の環状絞りで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエハレンズ集合体の製造方法。
- 前記第2基板には、スペーサ部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のウエハレンズ集合体の製造方法。
- 前記第2基板は表面と裏面とを有し、表裏面の内、一方の面に複数のレンズ部を形成するレンズ部形成工程を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のウエハレンズ集合体の製造方法。
- 前記第1基板には、前記第1基板と前記第2基板とを接合する側とは反対側にスペーサ部材が接合されていることを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載のウエハレンズ集合体の製造方法。
- 表面と裏面とを有する透明な第1基板と、
前記第1基板の表裏面の内一方の面に形成された複数の光透過部を有する第1絞り部材と、
前記第1基板の表裏面の内一方の面で前記第1絞り部材の複数の光透過部に各々対応する位置に形成された硬化性樹脂製の複数のレンズ部と、を有する第1ウエハレンズと、
前記第1基板と、光硬化性樹脂からなる接着剤を介して接合された第2基板と、を有するウエハレンズ集合体であって、
前記第1絞り部材は、前記第1基板を介して前記接着剤の硬化を進めるために照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されていることを特徴とするウエハレンズ集合体。 - 前記第1基板の前記第1絞り部材が形成された面とは反対の面には複数の光透過部を有する第2絞り部材が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のウエハレンズ集合体。
- 前記第2絞り部材は、前記接着剤の硬化を進めるために照射される光が前記接着剤に到達することを妨げない位置に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のウエハレンズ集合体。
- 前記第1絞り部材は、前記複数の光透過部毎に独立して設けられた複数の環状絞りで構成されていることを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか一項に記載のウエハレンズ集合体。
- 前記第1基板には、前記第2基板と接合する側とは反対側に、光硬化性樹脂からなる接着剤を介して接合されたスペーサ部材を有することを特徴とする請求項7に記載のウエハレンズ集合体。
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