JP5668446B2 - 撮像用レンズ、スペーサー付ウエハレンズ及びウエハレンズ積層体 - Google Patents

撮像用レンズ、スペーサー付ウエハレンズ及びウエハレンズ積層体 Download PDF

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Description

本発明は樹脂製の光学素子からなる撮像用レンズ、個片化することにより撮像用レンズを製造するためのスペーサー付ウエハレンズ及びウエハレンズ積層体に関する。
従来、光学レンズの製造分野においては、ガラス平板に熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなるレンズ部(光学素子)を設けることで、耐熱性の高い撮像用レンズを得る技術が検討されている。
このような撮像用レンズを工業的に製造する方法として、ガラス平板に硬化性樹脂を塗布して、レンズを成形するための形状が2次元的に多数設けられた型を型押しして硬化させることにより、多数のレンズ部が2次元的に配置されたウエハレンズを形成し、このウエハレンズをレンズ部の光軸と平行な面で断裁することにより、個片化された撮像用レンズを得る方法が提案されている。このような製造方法においては、ウエハレンズを作業台に設置し断裁する際に、レンズ部が作業台に接触してレンズ部を傷つけることが無いように、予めレンズ部に対応する位置に開口を設けたスペーサーを、その開口縁でレンズ部を囲むように、ガラス平板のレンズ部形成面に接着する工程を採用することが出来る。
また、複数のウエハレンズのレンズ部を対向させて積層することにより、ウエハレンズ積層体を作製する場合に、対向するレンズ部どうしが接触しないように両方のウエハレンズの間にスペーサーを挟んで接着することでウエハレンズ積層体を作製し、こうして得られたウエハレンズ積層体を切断して個片化し、上下方向に積層された複数のレンズ部を1セットとする、複数の基板を有する撮像用レンズを製造することも提案されている(特許文献1参照)。
なお、光学部材において形成された層の密着性を向上させるための技術としては特許文献2にあるように光学部材の表面での反射を抑制するための反射防止膜と、それを形成する基材との間にシランカップリング剤を含む層を設けることで、反射防止膜の基材に対する密着性を高める技術が知られている。
特開2009−301061号公報 特開2000−241604号公報
上述したようなウエハレンズまたはウエハレンズ積層体をレンズ部毎に切断する場合、本発明者の検討によれば、基板からレンズ部が剥離する事があり、さらに基板に一体的に絞りを形成した場合には、これに加えてレンズ部と絞りを形成した基板、基板と絞り、各々の界面での切断による剥離の問題が更に生ずることがあることが判明した。
切断時の剥離を防止するために、基板とレンズ部の間における密着力の改善をはかること、また絞りを有する場合には、レンズ部と絞りの間および絞りと基板の間の各層間の密着力を改善することが考えられる。
本発明者の検討によれば、基板と樹脂層との密着性を向上するため、またスペーサーと樹脂層との密着性を向上するために、特許文献2に示されるように、基板にシランカップリング剤処理を行い、スペーサーにシランカップリング剤処理を行ったとしても、ダイシングの際の剥離の改善は不十分である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ウエハレンズおよびウエハレンズ積層体を切断してレンズ部毎に個片化し撮像用レンズを製造する際に、ウエハレンズの下部、ウエハレンズ間に規定の弾性率のスペーサーを貼り付け、ダイシング時に発生する応力を緩和させ、ウエハレンズの各層間およびウエハレンズとスペーサーとの間の剥離および割れを防止することを目的とする。
また前記ウエハレンズおよびウエハレンズ積層体が絞りを有する場合、絞りが基板から剥離するのを防止し、レンズ部が絞りおよび基板から剥離することを防止しすることを目的とする。また本発明は前記剥離による故障のないスペーサー付ウエハレンズ、ウエハレンズ積層体、撮像用レンズを提供することを目的としている。
上記の課題は以下の手段により解決される。
1.基板の少なくとも一方の面に、樹脂からなる複数のレンズ部が2次元的に配置されたウエハレンズの少なくとも一方の面に、複数の開口部を有するスペーサーが接合されたスペーサー付ウエハレンズにおいて、前記スペーサーは、ガラス繊維強化樹脂、フィラー強化樹脂、および有機−シリカハイブリッドのいずれかで形成されており、前記レンズ部の光軸が該スペーサーの開口部を貫くように配置され、前記スペーサーの曲げ弾性率がGPa以上、GPa以下であることを特徴とするスペーサー付ウエハレンズ。
2.前記スペーサーは、エポキシ樹脂−シリカハイブリッドまたはアクリル−シリカハイブリッドで形成されていることを特徴とする前記1に記載のスペーサー付ウエハレンズ。

3.前記スペーサーの厚みが0.1mm以上、0.8mm以下であることを特徴とする前記1または2に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
4.前記スペーサーの光透過率が、波長350nmで、30%以上であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
5.前記複数のレンズ部が前記基板の両面にそれぞれ配置され、両面の前記レンズ部が実質的に共通の光軸を有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
6.前記レンズ部の光軸が貫く開口を有する絞りを有することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
7.IRカット層を有することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
8.前記1〜7のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズから前記レンズ部の光軸と平行な面で切り出された撮像用レンズであって、少なくとも前記基板の一方の面に該レンズ部および前記スペーサーが配置されたことを特徴とする撮像用レンズ。
9.前記1〜7のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズを第2ウエハレンズとし、第1基板に硬化性樹脂を含有する複数のレンズ部が2次元的に配置された第1ウエハレンズおよび前記第2ウエハレンズとが積層されたウエハレンズ積層体であって、第1ウエハレンズが第2ウエハレンズの前記スペーサーとは反対の面に積層されていることを特徴とするウエハレンズ積層体。
10.第1ウエハレンズと第2ウエハレンズの間にスペーサーを有することを特徴とする前記9に記載のウエハレンズ積層体。
11.前記第1ウエハレンズおよび前記第2ウエハレンズがそれぞれ、前記絞りを有することを特徴とする前記9または10に記載のウエハレンズ積層体。
12.前記第1ウエハレンズがIRカット層を有することを特徴とする前記9〜11のいずれか1項に記載のウエハレンズ積層体。
13.前記9〜12のいずれか1項に記載のウエハレンズ積層体から光軸と平行な面で切り出された撮像用レンズであって、少なくとも1つのレンズ部を有する第1基板、前記レンズ部と共通の光軸を有するレンズ部を有する第2基板及びスペーサーを有することを特徴とする撮像用レンズ。
スペーサーが接合されたウエハレンズおよびウエハレンズ積層体を切断してレンズ部毎に個片化し撮像用レンズを製造する際に、ウエハレンズの各層間およびウエハレンズとスペーサーとの間の剥離および割れを防止することができる。
ウエハレンズの一実施形態の断面図である。 (a)スペーサー付ウエハレンズの1実施形態の模式的な斜視分解図である。(b)スペーサー付ウエハレンズの1実施形態の外観図である。 ウエハレンズの作製方法を示す図である。 (a)ウエハレンズにスペーサーを接着する工程を示す図である。(b)ダイシングを行う前の状態を示す図である。 他の実施形態に用いられる基板であって、絞りが形成された後の構成を示す断面図である。 (a)ウエハレンズにスペーサーを接合する工程を示す図である。(b)ダイシングを行う前の状態を示す図である。 第1ウエハレンズと第2ウエハレンズがスペーサーを介して積層されたウエハレンズ積層体の一実施形態の断面図である。 ダイシングを行う前のウエハレンズ積層体の一実施形態の断面図である。 ウエハレンズの他の一実施形態の断面図であり、(a)は第1ウエハレンズの断面図を、(b)は第2ウエハレンズの断面図を、(c)は第1ウエハレンズのスペーサー部と第2ウエハレンズのスペーサー部を接着して積層したウエハレンズ積層体の断面図である。 (a)スペーサー付ウエハレンズから切り出された撮像用レンズの一実施形態の断面図である。(b)ウエハレンズ積層体から切り出された撮像用レンズの一実施形態の断面図である。
以下に本発明の好ましい実施形態について説明する。
(ウエハレンズ)
本実施形態のウエハレンズ1は図1に示すように、基板上に複数のレンズ部42、52が形成された構造を有する。後述するように、ウエハレンズ1を光軸と平行(基板面と垂直)な面で切断して個々のレンズ部に分割することにより、撮像用レンズを作製できる。なお、本実施形態では基板の両面にレンズ部を有するウエハレンズを例として説明するが、基板の片面のみにレンズ部を有するウエアレンズであっても構わない。
図1に示す通り、ウエハレンズ1は主にガラス基板10、IRカット層12、絞り20,30、樹脂部40,50で構成されている。図1は図2(b)のI−I線断面図(I−I線が2個のレンズ部を通る)からスペーサーを省略した図である。
基板10はウエハレンズ1の中央部に配置されており、基板10の上にはIRカット層12と遮光層20とが形成されており、基板10の下には遮光層30が形成されている。各遮光層20、30には後述するように部分的に開口が形成されており、絞りとして機能する。基板10の上部には樹脂部40が形成されており、樹脂部40は絞り20の上面及び開口部を覆っている。基板10の下部には樹脂部50が形成されており、樹脂部50は絞り30の下面及び開口部を覆っている。
図2(a)はウエハレンズ1にスペーサーを接着して作製したスペーサー付ウエハレンズの層構成を示す模式的な斜視分解図である。なお、図2(a)ではIRカット層12は図示を省略している。絞り20,30はウエハレンズ1に対する光量調整を行う要素である。絞り20,30は、遮光性の材料で構成されており、基板10の上面と下面とにそれぞれ成膜されている。
絞り20には円形状を呈する複数の開口部22が形成され、絞り30には円形状を呈する複数の開口部32が形成されている。
樹脂部40には複数のレンズ部42がアレイ状に並んで形成されている。レンズ部42は上側に凸状を呈した部位であり、その表面が光学面となっている。樹脂部50にも複数のレンズ部52がアレイ状に並んで形成されている。レンズ部52は下側に凸状を呈した部位であり、その表面が光学面となっている。
以上のウエハレンズ1では、図2(a)において、上から順にレンズ部42,開口部22,開口32,レンズ部52が上下方向において対応した位置に配置されており、レンズ部42とレンズ部32とは共通の光軸を有している。これらを平面視した場合にすべてその位置が一致している。
図2(b)は、図2(a)のパーツを積層した状態を示す外観図である。
次に、ウエハレンズ1の製造方法について説明する。
まず、基板10の片面に、真空蒸着、スパッタなどを用いて、IRカット層12を設ける。そして、図3(a)に示す通り、公知のフォトエッチング技術を用いて基板10のIRカット層12上に絞り20を形成する。詳しくは、基板10に対して、蒸着やスパッタリング等の方法で不透明な金属膜を成膜し、その後フォトレジスト工程により金属膜に開口(光透過部)22を形成する方法等がある。暗色のフォトレジストで成膜を行い、フォトレジスト工程で開口を形成することにより、フォトレジスト自体で絞りを形成するようにしてもよい。
その後、図3(b)に示す通り、ガラス基板10上に未硬化の硬化性樹脂を載置しておいて上方から成形型60を押圧し、成形型60のキャビティ62に未硬化の硬化性樹脂を充填する。
その後、図3(b)に示す通り、成形型60の上方から光照射する。成形型60は硬化性樹脂を硬化させる波長の光を透過する透光性を有しており、その光が成形型60を透過して未硬化の硬化性樹脂に入射し、硬化性樹脂が硬化する。その結果、樹脂部40(レンズ部42を含む)が形成される。
その後、樹脂部40が形成されたガラス基板10を成形型60から離型して裏返し、図3(c)に示す通り、ガラス基板10の他方の面に公知のリフトオフ技術や印刷法等を用いて絞り30を形成する。
その後、図3(d)に示す通り、ガラス基板10上に未硬化の硬化性樹脂を載置しておいて上方から成形型80を押圧し、成形型80のキャビティ82に未硬化の硬化性樹脂を充填する。
その後、成形型80のキャビティ82に未硬化の硬化性樹脂を充填した状態で上方から光照射する。成形型80も成形型60と同様に透光性であるから、その光が成形型80を透過して未硬化の硬化性樹脂に入射し、硬化性樹脂が硬化する。その結果、樹脂部50(レンズ部52を含む)が形成される。
その後、樹脂部50が形成されたガラス基板10を形成型80から離型し、ウエハレンズ1が製造される。
図3(a)〜(d)の工程の後に、図4(a)に示す通り、ウエハレンズ1の樹脂部50の上面又はスペーサー140の下面に接着剤142を塗布し、ウエハレンズ1に対しスペーサー140を載置する。その後、スペーサー140の側から光を照射して接着剤142を硬化させ、スペーサー140をウエハレンズ1に固定し、スペーサー付ウエハレンズ6を作製する。
スペーサーが固定されたスペーサー付ウエハレンズ6は、裏返してスペーサー140を下にして作業台に設置され、上からダイサーにより個々のレンズ部間に位置する切断線170に沿って切断されることにより、絞りとともに切断され、個片の撮像用レンズに分割される。
図1の絞り20の代わりに、図5に示すように、スペーサーの接着位置に絞り部材の無い領域を設けた絞り120、130を設けた基板を用いることも出来る。この場合、絞り120、130を設けた基板を用いて作製したウエハレンズ3に、図6(a)に示すように、スペーサー140を接着し、光照射して接着剤142を硬化し、スペーサー付ウエハレンズ6を作製する。
光照射は、スペーサー140の側から行ってもよいし、ウエハレンズ3の側から行ってもよいし、両側から行ってもよい。なお、図5においては、基板10の両面にIRカット層12、13を設けているが、基板の片面のみに設けるようにしてもよい。また、後述するように複数のウエハレンズを積層したウエハレンズ積層体の場合は、別のウエハレンズにIRカット層が設けられている場合は、IRカット層を省略することもできる。
その後、図6(b)に示すように、スペーサー140を下にして作業台に載置し、上からダイサーにより個々のレンズ部間に位置する切断線171に沿って切断されることにより、絞りを切断することなくスペーサー付ウエハレンズが切断され、個片の撮像用レンズに分割される。ここで、ウエハレンズ3の絞りの無い部分73、83内をダイシングすることにより、絞りと基板との密着性が低い場合などに、その部分での剥離や割れを低減することができる。
(ウエハレンズ積層体)
本実施形態のウエハレンズ積層体100の断面図を図7に示す。ウエハレンズ積層体100はスペーサー付ウエハレンズ6(第2ウエハレンズ)およびウエハレンズ2(第1ウエハレンズ)が、接着剤152、スペーサー150および接着剤154を介して接合された構造を有する。
第2ウエハレンズであるスペーサー付ウエハレンズ6は、図6に示したウエハレンズ3にスペーサー140が接着剤142を介して接合されたものである。但し、基板10上にIRカット層は設けられていない。
第1ウエハレンズであるウエハレンズも図6に示したウエハレンズ3と類似した構成を持つものであり、基板10の両面に設けられた絞り120、130を有しており、絞り120、130はスペーサーの接着領域に絞り部材を有していない形態である。基板10の両面にはレンズ部42、52を有する樹脂部40、50が硬化性樹脂により形成されている。IRカット層12は基板10の片面のみに設けられている。
以下にウエハレンズ積層体100の作製方法について説明する。
まず、図5で説明したのと同様の手順でウエハレンズ3を作製し、更に図6(a)で説明した同様の手順でスペーサー140を接着して、スペーサー付ウエハレンズ6を作製する。
第2ウエハレンズには、図1のウエハレンズ1(スペーサーの接着領域に絞り部材を有する形態)を用いることも可能であるが、スペーサーの接着領域に絞り部材を有しない形態を持つウエハレンズを用いた方が、個片の撮像用レンズに切り分けるときに絞りの無い部分をダイシングすることになり、剥離や割れの低減に有利である。
図7において、ウエハレンズ2(第1ウエハレンズ)にも前記第2ウエハレンズと同様に、スペーサー150を接着剤152で接合する。
前記第1ウエハレンズのスペーサー150と前記第2ウエハレンズの絞りの無い領域83の樹脂部50の非レンズ部とを接着剤154を介して貼合し、第1ウエハレンズ側から光を照射することにより接着剤を硬化し、図7に示すウエハレンズ積層体100を作製する。
なお、接着には光硬化型の接着剤を用いたが、第1ウエハレンズの絞りはスペーサーの接着部分が透明であり、照射光が第1ウエハレンズの絞りにより遮蔽されないため、速やかに接着剤が硬化する。
光照射は第1ウエハレンズ側から行われるため、第2ウエハレンズはスペーサーの接着部分において絞りが存在しても接着剤の硬化に支障は無い。このため、図1のウエハレンズ1を第2ウエハレンズとしてもよいが、上述したように、ダイシングによる剥離や割れ低減の観点からは、スペーサーの接着領域に絞り部材を有しないウエハレンズ3を用いることが好ましい。
(撮像用レンズ)
撮像用レンズは、基板の少なくとも一方の面に硬化性樹脂を有するレンズ部を有し、被写体を結像することが可能なレンズであり、少なくとも基板の一方の面に開口部を有するスペーサーを有し、レンズ部の光軸が開口部を貫くようにスペーサーが配置されている。
撮像用レンズは1本の光軸を共有する複数のレンズ部を有することが好ましく、1枚の基板の両面にレンズ部を有する構造でもよく、またレンズ部を有する複数の基板を積層した構造であっても良い。
例えば1枚の基板の両面にレンズ部を有する構造の撮像用レンズを作製する場合、図6(b)のウエハレンズのスペーサー140を作業台に接するように設置し、樹脂部40側から図6(b)に示した切断線171でダイシングする。
また、例えば、図7に示したウエハレンズ積層体から、2枚の基板を積層した構造の撮像用レンズを作製する場合、図8に示すとおり、第2ウエハレンズ側のスペーサー140を作業台に接するように設置し、樹脂部40側から図8に示した切断線180でダイシングすることにより個片の撮像用レンズが得られる。
従って、撮像用レンズは少なくとも一方の面にスペーサーを有し、該スペーサーに撮像素子を接合することにより容易に撮像装置を作製することができる。
(ダイシング)
ウエハレンズのダイシングは、従来公知の切断具を用いて行うことが出来るが、例えば、回転刃を用いるダイサーを使用し、刃の回転数を3000rpm〜50000rpm、切断速度1〜10mm/secとすることが好ましい。
なお、ダイシング中は、ダイシング部分で粉塵が舞うため、好ましくはダイシング部分に対し防塵用の流体(例えば、純水)を流しながら(噴出しながら)切断することが好ましい。
ウエハレンズのダイシングによってスペーサーも同時にダイシングされるので、スペーサーの弾性率が、高すぎると各部材の剥離、割れによる故障が発生しやすくなり、弾性率が低すぎると切断時の力により変形しやすいので、切断位置の精度が低下する。本実施形態においては、後述するように、スペーサーの曲げ弾性率を所定の範囲に規定することにより、ダイシング時における問題の発生を回避している。
上記により、1枚のウエハレンズまたはウエハレンズ積層体から、図10(a)、(b)に示すような複数のレンズ部が共通する一本の光軸を有する撮像用レンズを複数作製することができる。
(基板)
第1基板、第2基板ともに透明であり、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、セラミックまたはガラスを用いることが出来るが、特にガラスが好ましい。
(樹脂部)
樹脂部にはレンズ部とレンズ部周囲に位置する非レンズ部とが形成されている。樹脂部は透明な硬化性樹脂で構成されている。硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられるが、光硬化性樹脂が好ましい。
樹脂部が光硬化性樹脂から形成される場合、樹脂部は以下の方法で形成される。
硬化性樹脂を樹脂部の成形型(透明)に充填し、ガラス製の基板に押し付け、成形型を通して紫外線を照射する。樹脂が硬化してレンズ部と非レンズ部が形成される。
非レンズ部の厚さは図1に示すようにレンズ部の頂点の厚さより薄くても良いし、図9(a)のスペーサー部(非レンズ部)92および図9(b)のスペーサー部(非レンズ部)93のようにレンズ部の頂点の厚さより厚い領域を含むようにしても良い。非レンズ部が厚い領域を含む場合、図9(c)のように、第1基板と第2基板との間隔を適切に保つことができ、スペーサーを省略することが可能である。
前記光硬化性樹脂としては、例えば下記に示すようなアクリル樹脂,アリルエステル樹脂,エポキシ系樹脂などが使用可能である。
アクリル樹脂,アリルエステル樹脂を使用する場合にはラジカル重合により反応硬化させることができ、エポキシ樹脂を使用する場合にはカチオン重合により反応硬化させることができる。
樹脂の詳細は下記(1)〜(3)の通りである。
(1)アクリル樹脂
重合反応に用いられる(メタ)アクリレートは特に制限はなく、一般的な製造方法により製造された下記(メタ)アクリレートを使用することができる。エステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エーテル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、アルキレン(メタ)アクリレート、芳香環を有する(メタ)アクリレート、脂環式構造を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。これらを1種類又は2種類以上を用いることができる。
特に脂環式構造を持つ(メタ)アクリレートが好ましく、酸素原子や窒素原子を含む脂環構造であってもよい。例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、ビシクロヘプチル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレートや、イソボロニル(メタ)アクリレート、水添ビスフェノール類のジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また特にアダマンタン骨格を持つと好ましい。例えば、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート(特開2002−193883号公報参照)、アダマンチルジ(メタ)アクリレート(特開昭57−500785号公報)、アダマンチルジカルボン酸ジアリル(特開昭60−100537号公報参照)、パーフルオロアダマンチルアクリル酸エステル(特開2004−123687号公報参照)、新中村化学製 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、1,3−アダマンタンジオールジアクリレート、1,3,5−アダマンタントリオールトリアクリレート、不飽和カルボン酸アダマンチルエステル(特開2000−119220号公報参照)、3,3′−ジアルコキシカルボニル−1,1′ビアダマンタン(特開2001−253835号公報参照)、1,1′−ビアダマンタン化合物(米国特許第3342880号明細書参照)、テトラアダマンタン(特開2006−169177号公報参照)、2−アルキル−2−ヒドロキシアダマンタン、2−アルキレンアダマンタン、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−tert−ブチル等の芳香環を有しないアダマンタン骨格を有する硬化性樹脂(特開2001−322950号公報参照)、ビス(ヒドロキシフェニル)アダマンタン類やビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン(特開平11−35522号公報、特開平10−130371号公報参照)等が挙げられる。
また、その他反応性単量体を含有することも可能である。(メタ)アクリレートであれば、例えば、メチルアクリレート、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタアクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタアクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタアクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタアクリレート、などが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとして、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールセプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(2)アリルエステル樹脂
アリル基を持ちラジカル重合による硬化する樹脂で、例えば次のものが挙げられるが、特に以下のものに限定されるわけではない。
芳香環を含まない臭素含有(メタ)アリルエステル(特開2003−66201号公報参照)、アリル(メタ)アクリレート(特開平5−286896号公報参照)、アリルエステル樹脂(特開平5−286896号公報、特開2003−66201号公報参照)、アクリル酸エステルとエポキシ基含有不飽和化合物の共重合化合物(特開2003−128725号公報参照)、アクリレート化合物(特開2003−147072号公報参照)、アクリルエステル化合物(特開2005−2064号公報参照)等が挙げられる。
(3)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、エポキシ基を持ち光又は熱により重合硬化するものであれば特に限定されず、硬化開始剤としても酸無水物やカチオン発生剤等を用いることができる。エポキシ樹脂は硬化収縮率が低いため、成形精度の優れたレンズとすることができる点で好ましい。
エポキシの種類としては、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が挙げられる。その一例として、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2′−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル等を挙げることができる。
硬化剤は硬化性樹脂材料を構成する上で使用されるものであり特に限定はない。
硬化剤としては、酸無水物硬化剤やフェノール硬化剤等を好ましく使用することができる。酸無水物硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、あるいは3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸等を挙げることができる。
また、必要に応じて硬化促進剤が含有される。硬化促進剤としては、硬化性が良好で、着色がなく、硬化性樹脂の透明性を損なわないものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)等のイミダゾール類、3級アミン、4級アンモニウム塩、ジアザビシクロウンデセン等の双環式アミジン類とその誘導体、ホスフィン、ホスホニウム塩等を用いることができ、これらを1種、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
(スペーサー)
スペーサーはウエハレンズまたはウエハレンズ積層体をダイシングする際に、作業台との接触によりレンズ部に傷が付かないようにするたに、また、ウエハレンズを積層してウエハレンズ積層体を形成する際に、一方のウエハレンズのレンズ部が他のウエハレンズと接触して傷が付かないようにするために設けられる。スペーサーはダイシングの際、基板や樹脂部と一緒に断裁される。
また、スペーサー付ウエハレンズまたはウエハレンズ積層体に設けられたスペーサーと、撮像素子が2次元的に配列されたアレイを、個々のレンズ部と撮像素子が対応する位置となるように接着して、レンズ部と撮像素子を有する多数の撮像装置が、2次元的に配列した積層体を作製してから、この積層体をダイシングして個片の撮像装置に切り分けることにより、撮像装置を効率的に作製することができる。
スペーサーの材料は、軟質ガラス、樹脂、有機無機ハイブリッド材料他、特に限定されないが、耐熱性の有る樹脂、または、耐熱性の有る有機無機ハイブリッド材料が良い。有機無機ハイブリッド材料は、耐熱性の有るガラス繊維強化樹脂、フィラー強化樹脂、有機−シリカハイブリッド等が良い。特に有機シリカハイブリッドが良く、中でも、エポキシ樹脂−シリカハイブリッドおよびアクリル−シリカハイブリッドは、レンズ樹脂部との接着性も良好で好ましい。
ガラス繊維強化樹脂としては、例えば、住友ベークライト社製スミライトEL−3762や菱電化成社製PGE−6771等が挙げられる。エポキシ樹脂−シリカハイブリッドおよびアクリル−シリカハイブリッドは、荒川化学工業社製コンポラセンE、コンポラセンAC等が挙げられる。
また、耐熱性の樹脂としては、ポリイミドが好ましく、三菱ガス化学株式会社製のネオプリム3430は透過率も高いので好ましい。
スペーサーの厚みは、レンズ部と撮像素子との間隔あるいは積層される複数のレンズ部間の間隔を適切に保つような値とする。スペーサーの厚みは、レンズ部の光学的特性、撮像素子の性能、撮像用レンズとして求められる機能や用途などにもよるが、概ね0.1mm以上0.8mm以下が好ましく、0.2mm以上、0.6mm以下が更に好ましい。0.1mm以上の場合、取り扱いが容易で、また、応力緩和性が高く、剥離、割れの故障が生じにくい。また、0.8mm以下であると、透過率が高く好ましい。
スペーサーの透過率は、ウエハレンズとスペーサーを光硬化性接着剤を用いて接合する際に、スペーサーを通して接着剤に光を照射して硬化するために、スペーサーは光の透過率が高いことが重要である。波長350nmの光の透過率が30%以上であれば、レンズやウエハレンズとの貼合わせ時にUV硬化が速く進み好ましい。更に好ましくは、50%以上である。
スペーサーの曲げ弾性率は、1.5GPa以上、30GPa以下、より好ましくは、2GPa以上、7GPa以下とする。この範囲内であれば、ダイシングの際に、切断応力を吸収し、絞りやレンズ、IRカット部材の剥離、割れ、ガラス基材の脆性破壊が発生しにくい。曲げ弾性率が1.5GPa以上であれば、スペーサーが歪みにくく高い切断精度を保てる。また、30GPa以下であれば、ダイシングの際に切断応力を吸収する効果が大きい。なお、前記曲げ弾性率はJIS K 7203に準拠して測定される。
曲げ弾性率が上記範囲のスペーサーを用いることで、上述したようなダイシング時における問題の発生が回避される詳細な理由は不明であるが、ウエハレンズ作製の工程、スペーサーの接着工程、ウエハレンズの積層工程等において、ウエハレンズに内部応力が蓄積されており、これがダイシングによって一気に解放されるのを、スペーサーの曲げ弾性によって吸収することにより、内部応力の解放による衝撃を緩和することが一つの要因であると推測される。
(絞り)
絞りとしては、UV又は熱で硬化するネガ型レジスト、又はポジ型レジストに黒色フィラーを含有させたものや、酸化クロムで主に構成されているもの等がある。
絞り部材の形成位置については、基板と接する位置、レンズ樹脂層形成後、レンズ樹脂層上に部分的に形成する、基板自体を一部黒色化する、IRカット部材上に形成する等、様々な形態がとれる。基板またはIRカット部材上に形成する方法の例としては、基板上に絞りを気相堆積法や塗布法でベタに形成した後、レンズ部分の周囲を覆うように平面視環状に加工する等が挙げられる。
絞りは、レンズ個片化の際のダイシング位置にない場合でも、剥離や割れ等の故障が発生しやすいが、本発明の構成の場合、絞りがレンズ個片化の際のダイシング位置にある場合でも、剥離や割れ等の故障は発生しにくい。
第1ウエハレンズと第2ウエハレンズを作製し、第1ウエハレンズの樹脂部の非レンズ部にスペーサーを接合し、更に該スペーサーと第2ウエハレンズとを光硬化性接着剤を使って接合するときに、第1ウエハレンズ側から照射した光が絞り部材により遮蔽されず接着剤に届くように、第1ウエハレンズが、スペーサーの接着領域において、絞り部材が存在しない領域73、83ことが好ましい(図7参照)。
図5は、IRカット層12を設けた基板10の両面に、公知のフォトエッチングやリフトオフ技術を用いて、上記の絞り120、130を設けたときの断面図である。レンズ部の光軸が貫く開口部74、84の他に、絞り部材の存在しない領域73、83を有している。
(IRカット層)
IRカット層は、公知の真空蒸着法やスパッタ、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などを使用して、基板と接する位置や絞り部材上、レンズ樹脂層形成後、レンズ樹脂層上に形成する等、様々な構成をとることができる。
IRカット部材は二酸化ケイ素、酸化チタン等の層が交互に積層されて構成されており、最上面は、二酸化ケイ素の層である。
IRカット部材は赤外線を遮光するための部材であり、波長365nmの光に対しては50%以上の透過率を有している。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。
[実施例1]
0.5mm厚、直径10cmのホウケイ酸ガラス製の基板の両面(S1面、S2面)に、それぞれ7層の二酸化ケイ素の層と酸化チタンの層を交互に積層し、最表面が2酸化ケイ素の層である総厚1.2μmのIRカット層を蒸着機で成膜した。
次に、IRカット層上に、総厚800nmの複数層の酸化クロム層を有する金属膜を蒸着機で成膜し、ポジ型フォトレジストを公知の方法で塗布、乾燥した。その後、マスクを用いて、レジストの露光・現像処理を行い、さらに露光部のクロム化合物をエッチングで除去し、不要なレジストを除去後、130℃、2分加熱して、レンズ部に対応する開口部と、スペーサーの接着部に対応する絞り部材の無い部分と、アライメントマークとを有する酸化クロム系の絞りを形成した。S2面にも同様に絞りを形成することにより、図5に示すような、IRカット層及び絞りが形成された基板を作製した。
こうして作製した基板のS1面に、エポキシ系樹脂を滴下し、成形型(10個の撮像用レンズが作製できる成形型)で押圧しながら、15200mJ/cmの照射量のUV光を照射し、樹脂を硬化させた。S2面にも同様に樹脂の滴下、成形型の押圧、及び、樹脂の硬化を行った後、両面の成形型を離型して、レンズ部を有する樹脂部を形成しウエハレンズを作製した。
次いで、このウエハレンズを裏返し、図6(a)に示すように、レンズ部の光軸対応位置に開口部を有するスペーサー140として厚さ1.0mmのPGE−6771((ガラスエポキシ(ガラス繊維強化樹脂)、菱電化成製、曲げ弾性率:21.4GPa、350nm光透過率:13.3%)を、S2面に接着剤UVX−B18(電気化学工業製)を介して接合し、スペーサー側から、6700mJ/cmのUV光を照射し、80℃で1時間加熱し、接着剤を硬化させスペーサー付ウエハレンズを作製した。
その後、このスペーサー付ウエハレンズのスペーサーを台座に接触させ固定し、公知のダイサーでブレード回転数20000rpm、切断速度4mm/sの条件にて、図6(b)の切断線171に相当する位置をS1面(スペーサーとは反対側)からダイシングして、10個の撮像用レンズを得た。
上記ダイシングを下記により評価し、結果を表1に記した。
(ダイシング後の剥離、割れの評価)
ダイシングして得られた、個片レンズの断面を顕微鏡で観察し、レンズ部や絞り、IRカット部材、基材の層間の剥離、割れ等の故障のレベルを評価した。評価レベルの詳細は以下の通り。
5・・・レンズ部や絞り、IRカット部材、基材の層間の剥離、割れ等が発生している個片レンズの個数が0個
4・・・前記同様の故障が発生している個片レンズの個数が1個
3・・・前記同様の故障が発生している個片レンズの個数が2個
2・・・前記同様の故障が発生している個片レンズの個数が3個以上7個以下
1・・・前記同様の故障が発生している個片レンズの個数が8個以上
(ダイシング後の切断精度評価)
得られた個片レンズの切断した4辺の寸法を測定し、設計値とのずれ量を確認し、レベルを3段階で評価した。評価レベルの詳細は以下の通り。
3・・・設計値とのずれ量が±40μ未満
2・・・設計値とのずれ量が±40μ以上60μ未満
1・・・設計値とのずれ量が±60μ以上
[実施例2〜16]
(撮像用レンズ(個片)の作製)
実施例1において、樹脂部の硬化性樹脂、絞りの材料と形状、IRカット層、スペーサーを表1のように変えたほかは同様にして、実施例2〜16を実施した。評価結果を表1に記す。なお、実施例2、3にはIRカット層は設けず、実施例4では絞りを設けなかった。樹脂部の材料がアクリル系樹脂の場合はUV光の照射量は9500mJ/cmである。
表1に記載の記号の内容について以下に述べる。
(樹脂部の材料)
C:エポキシ系樹脂
D:アクリル系樹脂
(絞りの材料)
E:酸化クロム系
F:黒色レジスト系
(絞りの形状)
Q:スペーサー接着部分に絞り部材が無い形状
R:スペーサー接着部分に絞り部材が有る形状
(スペーサーの材料)
G:PGE−6771・・・菱電化成製、ガラスエポキシ(ガラス繊維強化樹脂)
H:コンポラセンE・・・荒川化学工業社製、エポキシ樹脂−シリカハイブリッド
I:コンポラセンAC・・・荒川化学工業社製、アクリル−シリカハイブリッド
J:ネオプリムL−3430・・・三菱瓦斯化学社製、ポリイミド
K:スミライトEL−3762・・・住友ベークライト社製、ガラス繊維強化エポキシ
L:UR4800・・・東洋紡社製、ポリウレタン
M:JF−30G・・・東洋紡社製、ガラス繊維強化ポリアミド
なお、実施例4では絞りを設けなかった。また実施例2、3ではIRカット層を設けなかった。
黒色レジスト系の絞りは、IRカット部材上に、黒色フィラーとエポキシ樹脂を含有する、ネガ型レジスト材料を、スピンコート法で塗布、乾燥し、2μm厚の膜を形成後、マスクを用いて、レジストの露光・現像処理を行い、200℃、20分間加熱して、光透過部、アライメントマークを有する絞りを形成した。
[実施例17、19、20]
(第2ウエハレンズの作製)
IRカット層を設けず、スペーサーを表1のスペーサーに換えた他は実施例1と同様にスペーサー付ウエハレンズを作製し、第2ウエハレンズとした。ただし、樹脂部にはアクリル系光硬化性樹脂を用い、スペーサーは表1に記載の実施例17、19、20に対応するスペーサーを用いた。ここでは、スペーサーの接合されていない側をS3面と呼び、接合されている側をS4面と呼ぶ。
(第1ウエハレンズの作製)
0.5mm厚、直径10cmのホウケイ酸ガラス基板の片面(S1面)に、実施例1のウエハレンズと同様にIRカット層を設け、絞りを形成し、樹脂部を形成し、第1ウエハレンズを作製した。ただし、前記樹脂部はアクリル系光硬化性樹脂を用いて両面に形成した。なお、第1ウエハレンズのS1面と反対の面をS2面と呼ぶ。
(ウエハレンズ積層体の作製)
第1ウエハレンズのS2面に表1に記載のスペーサーを、上記第2ウエハレンズの作製と同様の方法で接着した。
第2ウエハレンズのS3面に接着剤を介して第1ウエハレンズの前記スペーサーを接着し、第1ウエハレンズ側からUV光を照射し、接着剤を硬化させたウエハレンズ積層体を作製した。
次いで、実施例1同様、ダイシングして、10個の個片の撮像用レンズ積層体を得た。
(ダイシング後の剥離、割れの評価)と(ダイシング後の切断精度評価)は、実施例1と同様に行った。
[実施例18]
(第1ウエハレンズの作製)
実施例17の第1ウエハレンズの作製と同様にして、第1ウエハレンズを作製した。ただし、樹脂部を形成する際に、レンズ部と共にスペーサー部を形成する成形型を使用して、図9(a)に示すスペーサー部92を有する樹脂部50を形成するようにした。
(第2ウエハレンズの作製)
実施例17の第2ウエハレンズの作製と同様に、もう1枚の基板の両面にも樹脂部を有するウエハレンズを作製した。ただし、樹脂部を形成する際に、レンズ部と共にスペーサー部を形成する成形型を使用して、図9(b)に示すスペーサー部93を有する樹脂部40を形成するようにした。このウエハレンズのスペーサー部を有する側とは反対側の樹脂部の非レンズ部とスペーサー190とを接着剤158を介して接着し、第2ウエハレンズを作製した。スペーサーには表1のスペーサーを用いた。
(ウエハレンズ積層体の作製)
図9(c)に示すとおり、接着剤を介して第1ウエハレンズのスペーサー部と第2ウエハレンズのスペーサー部とを接着剤156を介して接着し第1ウエハレンズ側からUV光を照射し、接着剤を硬化し、ウエハレンズ積層体を得た。
次いで、実施例1と同様に、ダイシングして、10個の個片の撮像用レンズを得た。
(ダイシング後の剥離、割れの評価)と(ダイシング後の切断精度評価)は、実施例1と同様に行った。
[比較例1、5、7]
実施例1において、スペーサーを表1のように換えた他は同様にして、比較例1、5、7のウエハレンズを作製した。
次いで、実施例1と同様に、ダイシングして、10個の個片の撮像用レンズを得た。
(ダイシング後の剥離、割れの評価)と(ダイシング後の切断精度評価)は、実施例1と同様に行った。
[比較例2、3]
比較例1において、絞りを設けない(比較例2)またはIRカット層を設けない(比較例3)の他は同様に、比較例2、3のウエハレンズを作製し、比較例1と同様にダイシングして評価した。
[比較例4、6、8]
実施例17において、スペーサーを表1に記載のスペーサーに換えた他は同様にして、比較例4、6、8のウエハレンズ積層体を作製した。
次いで、実施例1と同様に、ダイシングして、10個の個片の撮像用レンズを得た。
(ダイシング後の剥離、割れの評価)と(ダイシング後の切断精度評価)は、実施例1と同様に行った。
なお、曲げ弾性率の測定方法はJIS K 7203に準拠して測定したデータである。
表1に記載の記号について説明する。
(ウエハレンズ構造)
A:ウエハレンズ
B:ウエハレンズ積層体
(樹脂部)
C:エポキシ系
D:アクリル系
(絞り材料)
E:酸化クロム系
F:黒色レジスト系
(絞り形状)
Q:スペーサー接着部分に絞り部材が無い形状
R:スペーサー接着部分に絞り部材が有る形状
(スペーサー)
N:ホウケイ酸ガラス
O:SCR1011・・・シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製)
P:MP5・・・マグネシウム合金
結果を表1に記した。
Figure 0005668446
表1より、曲げ弾性率が1.5GPa以上、30GPa以下であるスペーサーを有する撮像用レンズ、ウエハレンズ、またはその積層体は、ダイシング時に、切断精度が高く、絞りやレンズ、IRカット部材の剥離、割れ等の故障が発生しにくいことがわかる。
1 ウエハレンズ
2 ウエハレンズ
3 ウエハレンズ
4 ウエハレンズ
5 ウエハレンズ
6 スペーサー付ウエハレンズ
10 基板
12 IRカット層
13 IRカット層
20 絞り(遮光層)
22 開口部
30 絞り(遮光層)
32 開口部
40 樹脂部
42 レンズ部
50 樹脂部
52 レンズ部
60 成形型
62 キャビティ
74 開口部
80 成形型
82 キャビティ
84 開口部
92 スペーサー部
93 スペーサー部
100 ウエハレンズ積層体
120 絞り(遮光層)
130 絞り(遮光層)
140 スペーサー
142 接着剤
150 スペーサー
152 接着剤
154 接着剤
156 接着剤
158 接着剤
170 切断線
171 切断線
180 切断線
190 スペーサー

Claims (13)

  1. 基板の少なくとも一方の面に、樹脂からなる複数のレンズ部が2次元的に配置されたウエハレンズの少なくとも一方の面に、複数の開口部を有するスペーサーが接合されたスペーサー付ウエハレンズにおいて、前記スペーサーは、ガラス繊維強化樹脂、フィラー強化樹脂、および有機−シリカハイブリッドのいずれかで形成されており、前記レンズ部の光軸が該スペーサーの開口部を貫くように配置され、前記スペーサーの曲げ弾性率がGPa以上、GPa以下であることを特徴とするスペーサー付ウエハレンズ。
  2. 前記スペーサーは、エポキシ樹脂−シリカハイブリッドまたはアクリル−シリカハイブリッドで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  3. 前記スペーサーの厚みが0.1mm以上、0.8mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  4. 前記スペーサーの光透過率が、波長350nmで、30%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  5. 前記複数のレンズ部が前記基板の両面にそれぞれ配置され、両面の前記レンズ部が実質的に共通の光軸を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  6. 前記レンズ部の光軸が貫く開口を有する絞りを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  7. IRカット層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズから前記レンズ部の光軸と平行な面で切り出された撮像用レンズであって、少なくとも前記基板の一方の面に該レンズ部および前記スペーサーが配置されたことを特徴とする撮像用レンズ。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のスペーサー付ウエハレンズを第2ウエハレンズとし、第1基板に硬化性樹脂を含有する複数のレンズ部が2次元的に配置された第1ウエハレンズおよび前記第2ウエハレンズとが積層されたウエハレンズ積層体であって、第1ウエハレンズが第2ウエハレンズの前記スペーサーとは反対の面に積層されていることを特徴とするウエハレンズ積層体。
  10. 第1ウエハレンズと第2ウエハレンズの間にスペーサーを有することを特徴とする請求項9に記載のウエハレンズ積層体。
  11. 前記第1ウエハレンズおよび前記第2ウエハレンズがそれぞれ、前記絞りを有することを特徴とする請求項9または10に記載のウエハレンズ積層体。
  12. 前記第1ウエハレンズがIRカット層を有することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のウエハレンズ積層体。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載のウエハレンズ積層体から光軸と平行な面で切り出された撮像用レンズであって、少なくとも1つのレンズ部を有する第1基板、前記レンズ部と共通の光軸を有するレンズ部を有する第2基板及びスペーサーを有することを特徴とする撮像用レンズ。
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